JP3512967B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
に反射型の液晶表示装置に関する。
コン、携帯電話、PHS(Personal Handyphone Syste
m)、PDA(Personal Digital Assistants )などに
代表される携帯情報機器が大きな注目を集めている。こ
れらの機器では携帯性の面からバッテリーを使用するた
め低消費電力が必須となっており、携帯情報機器に搭載
される表示素子にも低消費電力が要求されている。しか
し、バックライトを必要とする従来の透過型液晶表示素
子では消費電力が高く、バックライトが不要で低消費電
力の反射型液晶表示装置が強く求められている。
レステリック液晶材料を用いて選択反射モードと呼ばれ
るモードによって表示を行うものが、J.E.Adams, W.E.H
ass,J.J.Wyscocki ら(Xerox Co. )によって提唱され
ている(例えば、Phys. Rev.Lett., 24, 577 (197
0))。選択反射とは、プレーナ(Planar)構造において
そのらせん周期構造のピッチ長と液晶物質の平均屈折率
との積で規定される波長を反射極大とし、らせんと同じ
回転方向の円偏光成分を選択的に反射する現象である。
選択反射モードでは、可視光を反射するようにらせんピ
ッチを調整し、プレーナ構造における選択反射状態とフ
ォーカルコニック(Focal conic )構造における散乱状
態を用いて表示を行う。しかし、選択反射モードを用い
た液晶表示装置では、選択反射領域における一方の円偏
光成分のみを反射し、もう一方の円偏光成分を利用でき
ないといった問題や、反射波長領域が狭く白色化が難し
いといった問題がある。
ることを狙った提案もなされている(例えば、特開平7
−287214)。特開平7−287214に提案され
ている方式は、高分子中にコレステリック液晶又はカイ
ラルネマチック液晶を分散させた高分子分散型コレステ
リック液晶(PDCLC)を用い、一方の円偏光成分を
反射する第1のPDCLC層と、他方の円偏光成分を反
射する第2のPDCLC層とを分離層なしで積層するも
のである。この方式の場合、反射する円偏光成分を決め
るのは、高分子中に分散されたコレステリック液晶又は
カイラルネマチック液晶である。
提案されている反射型液晶表示装置は、光学不活性な高
分子に互いに誘起らせん方位の異なる2種類の光学活性
液晶物質を保持したものであり、これら2種類のコレス
テリック液晶(又はカイラルネマチック液晶)が第1層
及び第2層の間を相互拡散するため、反射強度の低下を
免れないという大きな問題を抱えている。
7214の中で言及されている通り、相互拡散を抑制す
べく、第1のPDCLC層と第2のPDCLC層との間
に分離層を設ける必要がある。ところが、分離層を設け
ることにより、電圧降下、作製工程の増加に伴うコスト
上昇といった問題が生じることになる。
来の反射型液晶表示装置では、一方の円偏光成分のみを
用いるために十分な明るさを確保することが困難であ
り、また反射波長域が狭く単色性であるため白色性を確
保することが困難であるといった問題があった。また、
特開平7−287214のように、明るさの向上等を狙
って積層構造にしたものでは、各層間を液晶物質が相互
拡散することにより反射強度が低下するため、各層間に
分離層を設ける必要があり、作製工程の増加に伴うコス
ト上昇といった問題があった。
の向上及び反射波長域の単色性の緩和をはかるととも
に、液晶物質が各層間を拡散しても良好な表示品質を維
持することが可能な液晶表示装置を提供することにあ
る。
装置は、少なくとも一方が透明性を有し互いに対向する
一対の対向基板と、光学活性な高分子とこの高分子とと
もに前記一対の対向基板間に挟持された状態でコレステ
リック相を呈するとともに可視領域の光を反射するらせ
んピッチを有する液晶物質とを含む複数の薄膜からな
り、少なくとも二つの薄膜において前記液晶物質に対す
る前記高分子のらせん誘起方向及び/又はらせん形成力
が異なるように構成された表示層とを有することを特徴
とする。
て液晶物質に対する高分子のらせん誘起方向及び/又は
らせん形成力が異なるようにしたので、明るさの向上や
反射波長域の単色性の緩和をはかることが可能となる。
を各層共通にすることができるので、互いに隣り合った
薄膜どうしを直接接合することによって液晶物質が複数
の薄膜間を拡散した場合にも、良好な表示品質を維持す
ることができる。したがって、各層間に分離層を設ける
必要がなく、作製工程の増加に伴うコスト上昇を抑える
ことができる。
もに対向基板間に挟持された状態でコレステリック相を
呈するとともに可視領域の光を反射するための有効なら
せんピッチを有するものであれば、特に限定されるもの
ではない。なお、ここで可視領域の光とは、その波長が
400〜760nmであるものをさす。また、2種類以
上の液晶物質や液晶物質以外の物質を含む混合物を用い
るようにしてもよい。例えば、ネマチック液晶、コレス
テリック液晶、ネマチック液晶とコレステリック液晶と
の混合物、ネマチック液晶と光学活性物質との混合物、
ネマチック液晶と光学活性部位を有するネマチック液晶
との混合物を用いることができる。
合に、光散乱を最小に抑えることで高いコントラストの
表示を実現するためには、液晶物質の常光に対する屈折
率が高分子の屈折率により近い値であることが望まし
い。光学活性物質を混合する場合には、らせんピッチ長
pと光学活性物質の重量濃度cとの積の逆数1/pcで
定義されるらせん形成力(Helical Twisting Power)と
希望選択反射波長、さらに光学活性な高分子のらせん形
成力を考慮して、その含有量を設定すればよい。駆動電
圧を低く抑える観点からは、液晶材料の誘電率異方性に
対するねじれ弾性定数の比が小さいことが好ましい。ま
た、反射率向上の観点からは、屈折率異方性(複屈折)
が大きいことが好ましい。また、選択反射の色調を調整
する目的で2色性色素などを混合してもよい。この場
合、理想的には選択反射波長領域以外の吸収特性を示す
材料が適している。
極としては、少なくとも観測者側の電極が透明性を有し
ている限り、何ら限定されるものではない。透明な電極
としては、例えばITO(インジウム スズ オキサイ
ド)の薄膜を用いることができる。透明性が要求されな
い他方の電極には、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、
金、白金などの各種電極材料を用いることができる。ま
た、基板上への電極形成には、蒸着、スパッタリング、
フォトリソグラフィなど通常の方法を用いることができ
る。
と絶縁性を有し、少なくとも観測者側の基板が透明性を
有している限り、特に限定されるものではない。例え
ば、ガラス、プラスチック、セラミックなどを用いるこ
とができる。
が好ましい。絶縁性薄膜の材料としては、液晶材料に対
する反応性や溶解性がなく電気的に絶縁性のものであれ
ば、限定されるものではない。例えば、公知の材料とし
て、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリ
エステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ビスフェノー
ル樹脂、ゼラチンなどの有機物、或いは、酸化シリコン
や窒化シリコンなどの無機物を挙げることができる。
による塗布法、水面上に形成された単分子膜を基板上に
移し取って積層することにより薄膜を形成させるラング
ミュア・ブロジェット法、蒸着法などの公知のものを挙
げることができ、各材料に適した形成方法を選択すれば
よい。また、絶縁性薄膜の厚さは、液晶層への電圧印加
を十分行うことができれば特に限定されるものではない
が、低電圧駆動の観点から、絶縁性を損ねない範囲にお
いて薄いことが望ましい。絶縁性薄膜に対する配向処理
は必ずしも必要ではないが、ラビングなどの配向処理を
適宜行ってもよい。
合には、スペーサーが用いられる。スペーサーは、球状
のものを基板面に散布する方法によって形成してもよい
し、基板組み合わせ時にスペーサーどうしが近接する危
険が少なく面内に均一に分散するよう、柱状体を基板上
に一定間隔で配置する方法によって形成してもよい。特
に、積層構造を作製する場合に、柱状体スペーサーを利
用することで、対向基板間の距離をより精密に制御する
ことが可能である。
用する液晶分子に対して反応したり溶解したりせず、基
板上に安定に分散されるものであれば、材質的に特に限
定されるものではない。例えば、ジビニルベンゼンやポ
リスチレンなどの高分子、アルミナやシリカなどの無機
酸化物などを用いることができる。スペーサーの粒径分
布は狭いことが望ましい。
としては、フォトリソグラフィ法を用いることができ
る。柱状体の材料としては、液晶材料に対する反応性や
溶解性を持たず、電気的に絶縁性のポジ型又はネガ型の
感光性樹脂などを用いることができる。例えば、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、
ポリウレタン、アクリル樹脂、ビスフェノール樹脂、或
いはゼラチンを感光性樹脂化したものを挙げることがで
きるが、一般的にはネガ型の感光性ポリイミドが好まし
い。
ではないが、反射率が低下しない範囲内でできるだけ短
い方が好ましい。これは、低電圧駆動及びより高速な応
答を実現するためである。
る限り特に材質的に限定されるものではない。また、光
学活性を有する高分子と光学不活性な高分子との混合物
を用いることもできる。好ましくは、液晶材料と相互作
用するビフェニル構造などの液晶性部位を分子内に有
し、3次元網目構造の透明固体となるものを光学活性な
高分子として用いることが望ましい。代表的な材料とし
てはアクリル樹脂を挙げることができる。
ノマー或いは、反応性や粘度の選択という点からは、モ
ノマー類から誘導したオリゴマー類或いはオリゴマー類
とモノマー類との混合物を用い、これを熱あるいは光で
重合硬化し高分子としてもよい。重合時の温度制御によ
りピッチ長、すなわち反射波長を選択できるという点か
らは、光硬化性の方がより好ましい。重合性モノマー或
いはオリゴマーとしては、紫外線照射によって重合硬化
するモノアクリルモノマー或いはオリゴマー、ジアクリ
ルモノマー或いはオリゴマーを、好ましい材料として挙
げることができる。なお、ビニル基のα位及び/又はβ
位の水素は、フェニル基、アルキル基、ハロゲン基、シ
アノ基などで置換されていてもよい。例えば、4´−ア
クリロイル−4−(2−メチルブチル)ビフェニル、4
´−アクリロイル−4−(2−メチルブトキシ)ビフェ
ニル、4´−アクリロイル−4−(2−メチルヘプチル
オキシ)ビフェニル、4´−(6−アクリロイルヘキシ
ルオキシ)−4−(2−メチルブチル)ビフェニル、4
´−アクリロイル−4−(2−メチルブトキシ)シクロ
ヘキシルフェニルアクリレイト、2−メチル−4−(4
−ビフェニル)ブチルアクリレート、1、4−ジ−(4
−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキシルオキ
シ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン、1、4−ジ−(4−
(6−アクリロイルオキシ−4−メチルヘキシルオキ
シ)ベンゾイルオキシ)ベンゼンの各S体、R体を挙げ
ることができる。光学活性を有する重合性オリゴマーと
しては、前述のモノマーのオリゴマー、或いは市販材料
ではCC4039L、CC4039R、CC4070L
(いずれもWacker社)を挙げることができる。
合には、4、4´−ビスアクリロイルビフェニル、4−
アクリロイルビフェニル、4−アクリロイル−4´−シ
アノビフェニル、4−シクロヘキシルフェニルアクリレ
イト、2−エチルヘキシルアクリレイト、2−ヒドロキ
シエチルアクリレイト、或いは市販され容易に入手でき
るものとして、カヤラッドHDDA、カヤラッドMAN
DA、カヤラッドHX−220、カヤラッドHX−62
0、カヤラッドR−551、カヤラッドR−712、カ
ヤラッドR−604、カヤラッドR−167(以上、日
本化薬社)、アクリエステルBZ、アクリエステルH
X、アクリエステルHP(以上、三菱レイヨン社)を用
いることができる。
剤を用いてもよい。光重合開始剤としては、選択するモ
ノマー類、オリゴマー類に適するものであれはよく、例
えば市販され容易に入手できるものとして、ダロキュア
1173(MERCK社)、ダロキュア1116(ME
RCK社)、イルガキュア184(チバガイギー社)、
イルガキュア651(チバガイギー社)、イルガキュア
907(チバガイギー社)、カヤキュアDETX(日本
化薬社)、カヤキュアEPA(日本化薬社)などを挙げ
ることができる。光重合開始剤の添加量は、液晶の保持
率を高く維持する観点から、好ましくはモノマー類、オ
リゴマー類に対して5重量%以下の範囲とする。また、
重合性モノマー或いはオリゴマーは、必要に応じて架橋
剤、界面活性剤、重合促進剤、連鎖移動剤、光増感剤な
どの改質剤を含んでいてもよい。
は、公知の方法を用いることができる。例えば、光学活
性な高分子と液晶物質からなる薄膜を対向基板上に形成
する方法としては、PDLC(Polymer Dispersed Liqu
id Crystal)の作製方法と同様の方法を用いることがで
きる。すなわち、光学活性な重合性モノマーと液晶物質
との混合物を熱又は光により重合させる、或いは、光学
活性な高分子と液晶物質との混合物を適当な溶媒に溶解
した後に溶媒を蒸発させる、という方法を用いることが
できる。以下、より具体的な製造方法について説明す
る。
は、以下の作製方法を適用することができる。まず、光
学活性な第1の重合性モノマーと液晶物質との混合物を
第1の基板と剥離基板との間に封入し、熱又は光で重合
させた後に剥離基板を除去することで第1の薄膜を第1
の基板上に形成する。剥離基板には、基板自身が良好な
剥離性を有するもののみならず、ガラス基板などに良好
な剥離性を有する薄膜を被覆したものを用いることも可
能である。このような良好な剥離性を有する基板或いは
薄膜の材料としては、テフロンなどのフッ素系高分子材
料を挙げることができる。つぎに、液晶物質に対するら
せん誘起方向及び/又はらせん形成力が第1の重合性モ
ノマーと異なる光学活性な第2の重合性モノマーを用
い、第1の薄膜と同様にして第2の薄膜を第2の基板上
に形成する。最後に、第1及び第2の薄膜どうしが貼り
合わさるように第1及び第2の基板を封着する。
場合、以下の作製方法を適用することもできる。まず、
液晶物質と光学活性な第1の重合性モノマーとの混合物
を用いた第1の薄膜を第1の基板上に形成し、この第1
の基板と第2の基板とを通常の液晶表示素子の作製方法
と同様の方法で封着する。その後、液晶物質に対するら
せん誘起方向及び/又はらせん形成力が第1の重合性モ
ノマーと異なる光学活性な第2の重合性モノマーと液晶
物質との混合物を、上記封着された基板間に注入し、熱
或いは光により重合させて第2の薄膜を形成する。
も、薄膜の厚さをより厳密に制御するためにスペーサを
用いることが望ましい。特に、前述した柱状体を基板上
に形成することが望ましい。
の作製方法を適用することができる。まず、光学活性な
第1の高分子と液晶物質との混合物を適当な揮発性溶媒
に溶解させ、これを第1の基板上にスピンコートなどに
よって塗布した後に溶媒を蒸発させることで、第1の薄
膜を第1の基板上に形成する。同様にして、液晶物質に
対するらせん誘起方向及び/又はらせん形成力が第1の
高分子と異なる光学活性な第2の高分子を用い、第2の
薄膜を第2の基板上に形成する。その後、第1及び第2
の薄膜がそれぞれ形成された第1及び第2の基板を封着
する。
の作製方法を適用することもできる。まず、上記の作製
方法と同様にして、光学活性な第1の高分子と液晶物質
とからなる第1の薄膜を第1の基板上に形成する。その
後、第1の薄膜形成と同じ要領で、液晶物質に対するら
せん誘起方向及び/又はらせん形成力が第1の高分子と
異なる光学活性な第2の高分子を用い、第2の薄膜を第
1の薄膜上に形成する。最後に、第1の基板と第2の基
板とを封着する。
らに多層構造にすることも可能である。多層構造の作製
は、以下に述べる方法で行うことができる。光学活性な
重合性モノマーを用いる場合には、剥離基板上に第3、
第4、・・・といった薄膜を形成し、順番に積層及び剥
離を繰り返し、最後に基板と封着させるようにする。も
ちろんこの場合、2枚の対向基板の各々に薄膜を積層し
た後に封着してもよい。また、先に述べた別の薄膜成分
を注入した後に重合させることで薄膜を形成させる場合
も、同様に剥離基板を複数回用いることで多層構造を作
製することができる。
は、先に述べた第2の薄膜を形成した方法と同じ要領
で、第3、第4、・・・といった薄膜を積層すること
で、多層構造を作製することが可能である。この場合に
も、第1の基板のみならず、第2の基板に多層構造を形
成させた後に封着してもよい。
示装置の各実施形態について、図面を参照して説明をす
る。なお、以下の各実施形態において、各薄膜は選択反
射光が飽和した膜厚を有するものとする。
について説明する。まず、第1の基本的実施形態につい
て、図1を参照して説明する。1a及び1bは対向基
板、2a及び2bは対向基板1a及び1bの対向面上に
形成された電極、3はスペーサである。4a及び4bは
光学活性な高分子及び液晶物質からなる薄膜であり、こ
の薄膜4a及び4bによって表示層が構成される。な
お、通常は、電極2a及び2bが形成された対向基板1
a及び1bの対向面上に配向膜が形成されている。
と、このネマチック液晶物質11aに対して右らせんを
誘起する光学活性な高分子12aとによって構成されて
いる。また、薄膜4bは、ネマチック液晶物質11b
と、このネマチック液晶物質11bに対して左らせんを
誘起する光学活性な高分子12bとによって構成されて
いる。なお、ネマチック液晶物質11aと11bとは同
一物質であるが、周囲の高分子12a及び12bによっ
てらせん方位が異なっている。また、高分子12a及び
12bの液晶物質に対するらせん形成力は互いに等しい
ものである。
れたプレーナ構造によって右円偏光成分が反射される一
方、薄膜4bに形成されたプレーナ構造によって、左円
偏光成分が反射される。また、電圧を印加した状態で
は、薄膜4a及び4bともにホメオトロピック構造をと
る。
て観測される反射スペクトルAを、従来型の液晶表示装
置(図4参照、図1と対応する構成要素には同一番号を
付している。)において観測される反射スペクトルBと
対比して示した図である。
射強度は従来型の2倍に増大しており、明るい表示を得
ることができる。これは、従来型が一方の円偏光成分の
みしか反射せず、もう一方の円偏光成分を透過させてし
まうのに対し、本実施形態の液晶表示装置では、左右両
方向の円偏光成分を反射するためである。また、電圧印
加時には、薄膜4a及び4bともに光学的に透過状態に
あるホメオトロピック構造をとるため、反射光はほとん
ど観測されず、コントラストについても従来型に比べ倍
増する。
ク液晶材料が薄膜4aと4b層とで共通であるため、互
いに隣り合った薄膜どうしを直接接合することによって
液晶材料がこれら2層間で移動しても、表示素子の光学
特性が劣化することがない。一方、従来技術の項で示し
た特開平7−287214で開示された方法、すなわち
光学不活性な高分子に互いに誘起らせん方位の異なる2
種類の光学活性液晶物質を保持させる方法の場合、これ
ら2種類の光学活性材料が相互拡散するために反射強度
が低下してしまう。したがって、この点において、本発
明に係る液晶表示装置と特開平7−287214で開示
された液晶表示装置とは、本質的に異なるものである。
図2を参照して説明する。なお、図1に示した第1の基
本的実施形態の構成要素と対応する構成要素には同一番
号を付し、説明は省略する。
コレステリック相を呈する(それ自身で右らせんをと
る)液晶物質と、この液晶物質に対して左らせんを誘起
する光学活性な高分子とによって構成されている。ま
た、薄膜4dは、それ自身でコレステリック相を呈する
(それ自身で右らせんをとる)液晶物質と、この液晶物
質に対して右らせんを誘起する光学活性な高分子とによ
って構成されている。なお、第1実施形態と同様、薄膜
4c及び4d内のネマチック液晶物質は同一物質であ
り、薄膜4c及び4d内の高分子の液晶物質に対するら
せん形成力は互いに等しいものである。
性な高分子が誘起するピッチ長より長いらせんをとった
プレーナ構造が形成され、薄膜4dでは光学活性な高分
子が誘起するピッチ長より短いらせんをとったプレーナ
構造が形成される。また、電圧を印加した状態では、薄
膜4c及び4dともにホメオトロピック構造をとる。
て観測される反射スペクトルAを、従来型の液晶表示装
置(図4参照)において観測される反射スペクトルBと
対比して示した図である。
クトルBに対して本実施形態の反射スペクトルAは反射
波長域が拡大している。このように、薄膜4c及び4d
で反射する波長域が互いにずれるため、反射光がやや白
色化し、選択反射モードの難点である単色性が緩和され
る。電圧印加時には、薄膜4c及び4dともに光学的に
透過状態にあるホメオトロピック構造をとる。
態と同様、低分子のネマチック液晶材料が薄膜4cと4
dとで共通であるため、液晶材料がこれら2層間で移動
しても、表示素子の光学特性が劣化することがない。
図3を参照して説明する。なお、図1に示した第1の基
本的実施形態の構成要素と対応する構成要素には同一番
号を付し、説明は省略する。
3種類に対してそれぞれらせん方位が逆となる6層の薄
膜4e〜4jを設けている。すなわち、液晶物質に対す
るらせん形成力の異なる3種類に対して各々誘起らせん
方位が逆となる計6種類の光学活性な高分子とネマチッ
ク液晶物質とを用いて、薄膜4e〜4jが形成させるこ
とになる。
せんプレーナ構造4e及び左らせんプレーナ構造4f、
緑色を反射する右らせんプレーナ構造4g及び左らせん
プレーナ構造4h、赤色を反射する右らせんプレーナ構
造4i及び左らせんプレーナ構造4jが形成される。ま
た、電圧を印加した状態では、薄膜4e〜4jすべてホ
メオトロピック構造をとる。
て観測される反射スペクトルAを、従来型の液晶表示装
置(図4参照)において観測される反射スペクトルBと
対比して示した図である。
クトルBに対して、本実施形態の反射スペクトルAは、
反射波長域が拡大するとともに反射強度も増大してい
る。したがって、白色化が可能となるため、選択反射モ
ードの難点である単色性が改善されるとともに、明るい
表示を得ることができる。電圧印加状態では、6層すべ
てがホメオトロピック構造をとり、光学的に透過状態と
なる。
同様、低分子のネマチック液晶材料が薄膜4e〜4j間
で共通であるため、液晶材料が各層間で移動しても、表
示素子の光学特性が劣化することがない。
jの積層順序は特に限定されるものではない。つぎに、
本発明のより具体的な実施形態について説明する。
する。まず、二つのITO電極付ガラス基板の電極面
に、配向膜としてポリイミド(AL−1051:日本合
成ゴム(株))を70nmの厚さにスピナーによりキャ
ストした。また、フッ素樹脂であるサイトップ(旭硝
子)を別のガラス基板にスピンコートでキャストし、剥
離基板とした。続いて、常法により剥離基板表面に貼り
合わせのためのエポキシ接着剤を所定の位置に付与し、
一方のITO電極付ガラス基板に直径5μmの樹脂製ス
ペーサボールを散布した。その後、剥離基板とITO電
極付ガラス基板を貼り合わせ、封着した。
K社)47wt%、光学活性な重合性モノマー(S)−
1、4−ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチ
ルヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン53w
t%、重合開始剤ダロキュア1173(MERCK社)
を重合性モノマーに対して0.5wt%添加した混合物
を常法により注入し、液晶物質がプレーナ構造をとった
状態で高圧水銀ランプを用いて紫外光照射を行った。
板から剥離し、ガラス基板上に光学活性な高分子とネマ
チック液晶からなる薄膜を作製した。同じ要領で他方の
ITO電極付ガラス基板上にネマチック液晶E48(M
ERCK社)47wt%及び光学活性な重合性モノマー
(R)−1、4−ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−
3−メチルヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼ
ン53wt%の混合物からなる薄膜を作製した。
のITO電極付ガラス基板を貼り合わせ、液晶表示素子
を作製した。作製した素子の表示状態は、電圧オフ(0
V)で選択反射状態の緑色(反射極大波長550nm)
であり、反射率は140%であった。電圧オン(矩形
波、Vp=60V、60Hz)では透過状態となり、電
圧オフとのコントラストは70であった。
面の法線から10〜20度方向より白色光を入射し、基
板法線方向における反射光の輝度(Y値)測定及び反射
スペクトル測定により評価した。なお、完全拡散反射板
での反射率を100%とした。本評価方法は、他の各具
体的実施形態においても同様である。
明する。本実施形態では、第1の具体的実施形態におけ
るネマチック液晶E48(MERCK社)47wt%
を、ネマチック液晶E48(MERCK社)40wt%
及び光学活性剤CB15(MERCK社)7wt%の混
合物に代える以外は、第1の具体的実施形態と同じ要領
で液晶表示素子を作製した。
V)で選択反射状態の白みがかった緑色であり、二つの
反射極大波長(490nm、610nm)を有し、反射
率は100%であった。電圧オン(矩形波、Vp=60
V、60Hz)では透過状態となり、電圧オフとのコン
トラストは50であった。
明する。まず、第1の具体的実施形態と同じ要領で、一
方のITO電極付ガラス基板に、光学活性な高分子、ネ
マチック液晶物質及び重合開始剤からなる薄膜を形成し
た。つぎに、この薄膜上に貼り合わせのためのエポキシ
接着剤を所定の位置に付与し、他方のITO電極付ガラ
ス基板に直径5μmの樹脂製スペーサボールを散布し、
両基板を張り合わせ、封着した。
実施形態と同じ要領で、らせん誘起方位の異なる光学活
性な重合性モノマー、ネマチック液晶及び重合開始剤を
注入した後、紫外光照射によりモノマーを重合させ、液
晶表示素子を作製した。
性は、第1の具体的実施形態と同様であることを確認し
た。つぎに、第4の具体的実施形態について説明する。
をするために、感光性ポリイミドを配向膜兼柱状スペー
サの材料として用いた。まず、一方のITO電極付ガラ
ス基板に感光性ポリイミドをスピンコートし、これを1
10℃、15分間という通常の条件でプリベークした。
続いて、スペーサのパ夕ーンが形成されたフォトマスク
を介してポリイミド膜を露光した。この基板をホットプ
レート上にて170℃で10分間加熱することで、基板
側の感光性樹脂が重合し、光照射部分及び熱処理により
重合した部分の現像液に対する溶解度が遅くなる。この
感光性樹脂を窒素ガスによる加圧下において、現像液
(QZ3301:チバガイギー社)をスプレーして現像
し、現像液とリンス液の混合液(QZ3311:チバガ
イギー社)をスプレーし、リンス液(QZ3312:チ
バガイギー社)でリンスし、さらに窒素ガスを用いてス
ピンドライした。この基板を250℃で1時間キュア
し、高さ5μm、直径15μmの円柱形のスペーサ及び
厚さ120nmの配向膜を形成した。
法により、ネマチック液晶E48(MERCK社)47
wt%及び光学活性な重合性モノマー(S)−1、4−
ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキシ
ルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン53wt%から
なる薄膜を、先の配向膜上に形成した。他方のITO電
極付ガラス基板にも、同様の方法で配向膜を形成した
後、E48(MERCK社)47wt%及び光学活性な
重合性モノマー(R)−1、4−ジ(4−(6−アクリ
ロイルオキシ−3−メチルヘキシルオキシ)ベンゾイル
オキシ)ベンゼン53wt%からなる薄膜を配向膜上に
形成した。
に、二つのITO電極付ガラス基板を貼り合わせて液晶
表示素子を作製した。本実施形態によって作製した素子
の表示特性は、第1の具体的実施形態と同様であること
を確認した。
明する。まず、ネマチック液晶E48(MERCK社)
47wt%、光学活性な重合性モノマー(S)−1、4
−ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチルヘキ
シルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン53wt%、
重合開始剤ダロキュア1173(MERCK社)を重合
性モノマーに対して0.5wt%添加した混合物を、ク
ロロホルム(和光純薬)に溶解させ、ITO電極付ガラ
ス基板に膜厚が5μmとなるようにスピンコートした。
続いて、窒素雰囲気下において紫外光照射を行うことで
重合性モノマーを重合させ、光学活性な高分子(S体)
とネマチック液晶からなる薄膜を形成した。
K社)47wt%、光学活性な重合性モノマー(R)−
1、4−ジ(4−(6−アクリロイルオキシ−3−メチ
ルヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン53w
t%、重合開始剤ダロキュア1173(MERCK社)
を重合性モノマーに対して0.5wt%添加した混合物
を、クロロホルム(和光純薬)に溶解させ、先の薄膜上
に膜厚が5μmとなるようにスピンコートした。続い
て、窒素雰囲気下で紫外光照射することで光学活性な高
分子(R体)とネマチック液晶からなる薄膜を形成し
た。
電極面と先の薄膜が貼り合うように封着し、液晶表示素
子を作製した。本実施形態によって作製した素子の表示
特性は、第1の具体的実施形態と同様であることを確認
した。なお、以上説明した各実施形態以外にも、本発明
はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実
施可能である。
いて液晶物質に対する高分子のらせん誘起方向及び/又
はらせん形成力が異なるようにしたので、明るさの向上
や反射波長域の単色性の緩和をはかることが可能とな
る。また、光学活性な高分子を用い、液晶物質を各層共
通にすることができるので、互いに隣り合った薄膜どう
しを直接接合することによって液晶物質が複数の薄膜間
を拡散した場合にも、良好な表示品質を維持することが
できる。したがって、各層間に分離層を設ける必要がな
く、作製工程の増加に伴うコスト上昇を抑えることがで
きる。
の一例を示した図。
の一例を示した図。
の一例を示した図。
図。
示装置について、その反射強度を従来型の液晶表示装置
と対比して示した図。
示装置について、その反射強度を従来型の液晶表示装置
と対比して示した図。
示装置について、その反射強度を従来型の液晶表示装置
と対比して示した図。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも一方が透明性を有し互いに対
向する一対の対向基板と、 光学活性な高分子とこの高分子とともに前記一対の対向
基板間に挟持された状態でコレステリック相を呈すると
ともに可視領域の光を反射するらせんピッチを有する液
晶物質とを含む複数の薄膜からなり、少なくとも二つの
薄膜において前記高分子の光学活性に基づく前記液晶物
質に対する前記高分子のらせん誘起方向及び/又はらせ
ん形成力が互いに異なるように構成された表示層とを有
することを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項2】 互いに隣り合った前記薄膜どうしが直接
接合されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶
表示装置。 - 【請求項3】 前記液晶物質が前記複数の薄膜間を拡散
可能となるよう構成されていることをことを特徴とする
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 【請求項4】 前記液晶物質はそれ自身でコレステリッ
ク相を呈するものであることを特徴とする請求項1に記
載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00297997A JP3512967B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00297997A JP3512967B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10198293A JPH10198293A (ja) | 1998-07-31 |
| JP3512967B2 true JP3512967B2 (ja) | 2004-03-31 |
Family
ID=11544501
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00297997A Expired - Fee Related JP3512967B2 (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3512967B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN113272726B (zh) * | 2019-10-24 | 2022-08-23 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示面板、显示装置及显示面板制造方法 |
-
1997
- 1997-01-10 JP JP00297997A patent/JP3512967B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH10198293A (ja) | 1998-07-31 |
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