JP3555447B2 - ドライエッチング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置等の微細加工で用いられるプラズマ発生装置および半導体装置上に微細電極,配線およびコンタクトホール加工の高精度ドライエッチング加工を実現する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造過程において、ウエハ上に形成された多結晶(poly)−SiやAl:Cu合金等の薄膜は、ドライエッチングにより微細加工され、ゲート電極やメタル配線を形成する。ウエハ上に形成されたトランジスタとメタル配線間およびメタル配線間の電気的な接続においては、トランジスタ構造上および配線間に形成された絶縁膜(SiO2 を主成分とする薄膜、以後、酸化膜と呼ぶ)に、ドライエッチング方法でコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内に電気伝導体を充填している。
【0003】
上記ドライエッチング加工は、エッチングガスを真空容器であるドライエッチング装置に導入し、このガスに高周波バイアスもしくはマイクロ波を印加しプラズマを発生させ、プラズマ中で生成した活性種およびイオンによって行われる。エッチングに際して、電極,配線もしくはホールパターンを転写したレジスト薄膜等のマスクが酸化膜上に形成されている。ドライエッチングでは、Poly−Si膜,Al:Cu合金膜,酸化膜等をマスクや下地に対し選択的に加工し、所望の加工形状を形成している。
【0004】
近年、半導体装置の集積度,処理能力および生産性向上のため、パターンの微細化および処理ウエハの大口径化(直径300mm)が進められている。ウエハの大口径化に対応するためには、ドライエッチング装置内に発生するプラズマが均一であること、生産性を高めるためには、プラズマ密度が1011/cm3 以上にできること、加工形状制御性を上げるためには、ガス圧力0.2Pa から4Paで安定したプラズマが形成できること等が要求されている。すなわち、大口径で均一かつ密度が高いプラズマを低ガス圧力で発生させる必要がある。
【0005】
しかしながら、従来の平行平板型(容量結合型)ドライエッチング装置では、低ガス圧力化ができず、誘導結合型では、大口径では均一性を得るため、プラズマ発生源とウエハの距離を離す必要があるため、高密度化できない。有磁場マイクロ波エッチング装置では、マイクロ波の波長が120mm程度と短いため、マイクロ波の節がウエハ上にかかり、大口径では均一化することが難しくなる。
【0006】
有磁場マイクロ波エッチング装置で、均一なプラズマを得るためには、波長を長くすることにより可能となる。プラズマを発生させるために導入する高周波の周波数をマイクロ波(2.45GHz)からUHF帯(300MHzから900
MHz)にすることにより、波長が300mm以上になるため、大口径ウエハのエッチングに対応できる均一なプラズマが得られる可能性がある。すなわち、有磁場UHF波エッチング装置により、大口径でかつ微細な半導体装置の製造加工に対応できる可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記有磁場UHF波エッチング装置では、UHF波を処理室に導入する手段として円盤型のアンテナが用いられる。通常アンテナは、UHF波が効率よく処理室に導入されるように、UHF波と共鳴するように大きさおよび誘電体の厚さ等を決められる。このアンテナを用いる場合、プラズマ密度が低い条件では、アンテナ下部にもUHF波が伝搬させるため、均一なプラズマを発生させることが可能である。
【0008】
しかしながら、プラズマ密度が1011/cm3 を越えるような高密度プラズマを発生させようとすると、UHF波の導入部がアンテナ周辺部であるため、アンテナ周辺部で電磁波が吸収され、アンテナ下部まで伝搬させるUHF波の割合が小さくなってしまう。この結果、高密度で均一なプラズマを得ることが難しい。このため、均一なエッチング加工が難しくなるのである。
【0009】
本発明が、解決しようとする課題は、有磁場UHF波エッチング装置で、均一でかつ密度が1011/cm3 以上であるプラズマを生成し、ウエハ径が300mm以上でもウエハ面内で均一にpoly−Si,Al:Cu膜および酸化膜等が加工できる装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
有磁場UHF波エッチング装置において、プラズマ密度が高くなると、アンテナ周辺部でUHF波が吸収されるため、アンテナ周辺部のプラズマ密度が高くなり、十分な均一性を得ることが難しくなる。この原因は、UHF波がアンテナ周辺部から集中的に導入されることに起因している。すなわち、プラズマ密度が高い状態では、アンテナ周辺部にUHF波の電界が集中してしまうのである。アンテナがUHF波と共鳴しない構造にすれば、UHF波のアンテナ周辺部への集中は抑えられる。しかしながら、UHF波が処理室内に伝搬されにくくなるため、プラズマの高密度化も難しくなってしまう。したがって、UHF波とアンテナの共鳴を保持したまま、アンテナ周辺部への電界集中を緩和することが必要となる。
【0011】
従来の装置構造では、アンテナ周辺外側ではアンテナ上部に誘電体を介してアース部が接近しているため、アンテナ周辺部の誘電体がUHF波に対する導波路となっていた。この結果、アンテナ周辺でUHF波の電界が集中してしまうのである。そこで、UHF波がアンテナ周辺部からエッチング処理室への伝搬するのを抑制するように、アンテナ周辺外側の上部アースをアンテナから離すことにより、UHF波のアンテナ周辺部への集中を抑える。アンテナ上部にあるアース部をアンテナ径より小さくすると、UHF波はアース側に放射されるので、アンテナ外周部にかかるようにアース部をアンテナから離すことにより、電界集中を効果的に抑制することができる。
【0012】
この他の方法として、アンテナとアースの間にある誘電体の材料を、アンテナ周辺外側部にはアンテナ上部に比べ誘電率の小さい材料を設置することによっても、アンテナ周辺部への電界集中は抑制される。
【0013】
以上の手段によれば、アンテナのUHF波と共鳴できる構造は維持される。このため、アンテナから、エッチング処理室へのUHF波のパワーの伝搬はほとんど抑制されることはなく、アンテナ周辺から導入されない分、アンテナ中心からエッチング処理室へ伝搬されるUHF波のパワーも増加する。このように、アンテナ周辺外周部のアース構造をアンテナから離すことにより、UHF波のエッチング装置への伝搬は均一になるため、高密度でかつ均一なプラズマを得ることができる。この手段により、上記課題である高密度プラズマにおける不均一を解決する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるドライエッチング装置を図1に示す。この装置では、エッチングガスをシャワープレート10よりエッチング処理室1に導入し、UHF波電源2において300MHzから900MHzの間のUHF波を発生させ、このUHF波を金属アンテナ4に伝搬し、誘電体7を介してエッチング処理室1に輸送してガスプラズマを発生させる。エッチング処理室周辺に設置された磁場発生用の2つのソレノイドコイルによって、100から330ガウスの間の磁場がエッチング処理室1内の処理台16のほぼ真上にくるようにコイル電流を制御し、プラズマを発生させる。処理台16上に被処理物17を設置して、ガスプラズマによりエッチング処理する。エッチングガスは、ガス流量制御装置9を通してエッチング処理室1に導入され、排気ポンプ12によりエッチング処理室1の外に排気される。被処理物を設置する処理台16は高周波電源18を備え、400kHzから13.56MHz までの高周波バイアスを印加できる。処理台16は、処理台の対向面(シャワープレート10)から装置の許す範囲内で任意の距離で固定することができる。
【0015】
アンテナ4の直径は約250mmで、アンテナ上部には、厚さ約20mmのアンテナ誘電体5、その上部には、金属で形成されアースに接地されたエッチング装置の外周部3がある。アンテナ周辺部は、誘電体5の上部に電界緩和用の誘電体6が設置されている。誘電体の5mm程度がアンテナ周辺上部にかかり、誘電体6の厚さは、約60mmである。誘電体6の上部および側部には、金属のエッチング装置外周部3がある。UHF波が450MHzの場合、誘電体5の材料はアルミナである。誘電体6もアルミナとする。
【0016】
この装置に、被処理物として12インチシリコンウエハを搬送する。このシリコンウエハ上には厚さ約500nmの酸化ケイ素膜、約100nmの下部TiN膜、約400nmのAl−Cu−Si合金膜、約100nmの上部TiN膜および700nmのマスクパターンを転写したレジストマスクが形成されている。レジストマスクのパターン幅は、200nmである。このウエハをエッチング装置に搬送し、エッチングガスとして、塩素ガス200sccm,三塩化ホウ素ガス40sccm,メタンガス7sccmをエッチング装置に導入し、全圧が1PaになるようにしてTiN膜およびAl:Cu合金膜の一括エッチングを行う。エッチング時の処理台の温度を40℃とし、UHF波パワーは450MHzで1400W、ウエハに印加する高周波バイアスは、800kHzで200W(約0.3W/cm2)印加する。
【0017】
ウエハ上空約20mmにおけるプラズマ密度は2×1011/cm3 で、直径300mmの範囲内でほぼ均一である。ウエハへ入射するイオン束もウエハ面内でほぼ均一になる。エッチングを行うと、エッチングは上部TiN,Al:Cu合金,下部TiNの順番でエッチングされ、TiN膜の平均エッチング速度は約400nm/min ,Al−Cu−Si合金膜は約800nm/min で、レジストのエッチング速度は約300nm/min である。ウエハ面内のばらつきは、±2%程度と均一になる。電界緩和用の誘電体6の厚さを30mmにすると、UHFパワー1100Wまでは、均一なプラズマが生成され、UHFパワー1400Wでは、ウエハ周辺部のプラズマ密度が若干高くなるため、エッチング速度のばらつきは、±4%程度になる。電界緩和用の誘電体の厚さ100mmまでは、UHFパワーを高くした場合、プラズマ密度は均一化の効果が見られるが、100mm以上では、プラズマ均一性は100mmとほぼ同じになる。
【0018】
電界緩和用の誘電体が石英の場合、石英の誘電率が小さいため、厚さ40mmでアルミナ60mmとほぼ同じ性能になる。さらに誘電体を空気にすると、厚さは
20mmで上記アルミナと同等の性能が得られる。図1の装置で、真空が導入窓7と石英内壁19で維持されている場合、電界緩和用の誘電体6は空気でよいことになる。空気の場合、誘電体16の厚さが10mmでもエッチング速度のばらつきは、±4%程度に抑えられる。
【0019】
以上のように、誘電体6の材質に依存するが、誘電体の厚さ10mmから100mmでプラズマおよびエッチングの均一性の改善の効果が得られる。アンテナをエッチング処理室内上部に設置する場合にも同様な効果が得られる。この場合、アンテナはシャワープレート構造を有する。
【0020】
電界緩和用の誘電体6のアンテナ周辺上部にかかる部分の幅を5mmとして実施の形態を説明したが、この幅を1mmから30mmの範囲内で変えても同様な効果が得られる。この幅を30mm以上にすると、アンテナとUHF波の共鳴が損なわれるため、プラズマ密度を高く維持できない。
【0021】
以上に対し、図2に示す従来型のアンテナ構造を持つドライエッチング装置では、UHFパワー1400Wを印加すると、アンテナ周辺部のプラズマ密度が高くなるため、ウエハ周辺部のエッチング速度が中心部の倍程度になり、均一なエッチングを行うことが難しい。
【0022】
被エッチング膜は、上記の膜の他、poly−Si膜,Al:Cu:Si膜,W膜,WN膜,酸化ケイ素膜および窒化ケイ素膜でも同様な効果が得られる。ウエハ径も12インチに限らず、8インチおよび16インチでも同様な効果が得られる。
【0023】
次にアンテナがエッチング処理室1の内側にあり、プラズマにアンテナが曝されるように設置したドライエッチング装置(図3)における別の実施形態について説明する。この装置は、UHF波導入用のアンテナ部分の構造が図1の装置と異なる。アンテナ305はアルミとシリコンの張り合わせ構造でその直径は約
330mmである。アンテナ上部には、厚さ約13mmのアルミナ301,厚さ約7mmの石英302が設置されている。その上部には、金属で形成されアースに接地されたエッチング装置の外周部3がある。アンテナ周辺部には石英の誘電体303が設置され、アンテナの周辺上部に10mmほどかかっている。数値計算によると、この構造では、UHF波は、アンテナ周辺部で誘電率の差により反射されるため、アンテナ周辺部の電界集中は抑制され、アンテナ中心下部における電界強度は増加する。
【0024】
この装置に、被処理物として12インチシリコンウエハを搬送する。このシリコンウエハ上には厚さ0.1mmの窒化ケイ素膜、その上に厚さ1.5mmの酸化膜が形成されその上部にはマスクパターンを転写したレジストマスクが形成されている。レジストマスクには、150nm径のホールが形成されている。
【0025】
この装置に、Arガスを500sccm、C4F8ガスを12sccmおよび酸素ガスを8sccmガス導入口より処理室に導入しガス圧力を2Paにする。450MHz
,2kWの高周波をアンテナ305よりエッチング処理室1に導入し、ガスプラズマを生成する。処理台に2MHz,2.4kW のバイアスを印加し、酸化膜をエッチングする。プラズマ密度は、5×1011/cm3 で、イオン電流密度は7mA/cm2 程度である。イオン電流密度は、プラズマ密度がウエハ周辺部で若干高くなるため、ウエハ周辺部で10%ほど高い。この条件で、酸化膜のエッチング速度は約750nm/min で、レジストに対する選択比は20、下地の窒素化膜に対する選択比は30である。イオン電流密度に分布があるため、酸化膜のエッチング速度のウエハ面内ばらつきは、±4%程度である。
【0026】
従来のアンテナ構造を有する装置(図4)を用いると、UHF波を2kWまで印加すると、アンテナ周辺部でプラズマ密度が中心部に比べ高くなるため、エッチング速度はウエハ周辺で高くなり、ばらつきは±30%程度になる。
【0027】
このように、アンテナの構造を図3に示す構造にすることにより、エッチング速度のウエハ面内均一性が改善する。同様な効果は、酸化膜の他、poly−Si膜,Al:Cu:Si膜,W膜,WN膜および窒化ケイ素膜でも得られる。
【0028】
【発明の効果】
本発明により、有磁場UHF波エッチング装置において、UHF波導入アンテナのアース構造を凹型、もしくはアンテナ周辺部の誘電体を低誘電率材料にすることにより、低ガス圧力で高密度プラズマを大口径ウエハ面内で均一に生成することが可能になる。このアンテナ構造をもつエッチング装置を用いることにより、200nm以下の半導体装置の微細パターンの加工が、12インチ以上の大口径ウエハで均一に行えるので、より集積度の高い半導体装置の大量生産が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ構造をもつドライエッチング装置の一例を示す断面図。
【図2】従来の有磁場UHF波エッチング装置の断面図。
【図3】本発明で用いるドライエッチング装置のアンテナ部の断面図。
【図4】従来のドライエッチング装置のアンテナ部の断面図。
【符号の説明】
1…エッチング処理室、2…UHF電源、3…エッチング装置外周部の接地した金属、4…アンテナ、5…アンテナ誘電体、6…アンテナ周辺部の誘電体、7…UHF波導入部にある石英、8…コンダクタンスバルブ、9…ガス流量コントローラ、10…ガス導入用のシャワープレート、11…排気バルブ、12…真空ポンプ、13…ソレノイドコイル、14…ウエハ搬送ロボット、15…ゲートバルブ、16…処理台、17…被処理物(ウエハ)、18…処理台用の高周波電源、19…石英内筒、301…アンテナ誘電体用のアルミナ、302…アンテナ誘電体用の石英、303…アンテナ周辺部の石英、304…石英リング、305…シリコンアンテナ。
Claims (5)
- 真空処理室内に少なくとも1種の処理ガスを導入する手段と、
上記処理ガスを真空室外に排気する排気装置と、
上記真空処理室上部に高周波を印加できる平板アンテナと、
上記アンテナ上部に上記アンテナを覆うように接地された金属と、
上記アンテナと上記アンテナ上部の金属の間に配置された第1の誘電体と、
上記平板アンテナの外周部であって前記第1の誘電体と前記金属との間に配置された第2の誘電体とを備え、
上記平板アンテナの外周部における前記第2の誘電体の厚みを、前記アンテナの中心付近上部に比べて厚く形成したことを特徴とするドライエッチング装置。 - 請求項1のドライエッチング装置において、
上記アンテナは円形の金属もしくは半導体で、上記第2の誘電体の上記アンテナ周辺部の厚い部分内側の半径が上記アンテナの半径より1mmから30mmの範囲で小さく、
上記アンテナの中心付近上部の上記第1の誘電体の厚さに比べ、上記第2の誘電体の周辺部の厚さが10mm以上100mm以下厚いことを特徴とするドライエッチング装置。 - 真空処理室内に少なくとも1種の処理ガスを導入する手段と、上記処理ガスを真空室外に排気する排気装置と、上記真空処理室上部に高周波を印加できる平板アンテナと、上記アンテナ上部に上記アンテナを覆うように接地された金属と、上記アンテナと上記アンテナ上部の金属の間に誘電体を有し、上記真空処理室内に設置した被処理物を処理するドライエッチング装置において、アンテナ外側の上記誘電体の誘電率が上記アンテナ上部の上記誘電体の誘電率より小さいことを特徴とするドライエッチング装置。
- 請求項3の装置において、上記アンテナ上部の誘電体の一部もしくは全部がアルミナで、上記アンテナ外周外側上部の誘電体が石英であることを特徴とするドライエッチング装置。
- 請求項2もしくは請求項4のドライエッチング装置において、上記高周波の周波数が300MHzから900MHzで、ソレノイドコイルを有することを特徴とするドライエッチング装置。
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