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JP3558057B2 - 音声符号化装置及びその方法 - Google Patents
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は音声符号化装置及びその方法に関し、特に複数チャネルの音声の符号化処理をなす場合の音声符号化方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数チャネルの音声信号を符号化するための音声符号化装置の概略ブロック図を図6に示している。図6においては2チャネルの音声信号の符号化をなすためのシステムLSI101が示されており、各チャネルに対応してCPUコア102及び103が設けられている。これ等CPUコア102及び103に対して共通にメモリ104及びメモリ制御回路105が設けられ、バス107によりこれ等CPUコアやメモリ制御回路が接続されることにより、CPUコア102及び103はメモリ制御回路105を介してメモリ104へのアクセスが自在となっている。
【0003】
CPUコア101はチャネル#0の音声符号化処理を行い、またCPUコア102はチャネル#1の音声符号化処理を行うものである。ここで、音声符号化処理は、そのインパルス応答や相関関数等の演算処理を必要とし、これ等演算処理には、連続した積和演算が必要であることも周知の事実である(例えば、特開2000−250895号公報や特開平11−15660号公報参照)。これ等積和演算を含む音声符号化処理が、各チャネル毎にCPUコア102及び103を用いて並列に実行されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の音声符号化装置においては、図6に示した如く、複数チャネルの音声信号の符号化処理を、システムLSI101におけるCPUコア102及び103により別々に並行して実行するようになっている。この場合、CPUコアは、その回路規模は著しく大きいものであるために、チャネル毎にこの大規模なCPUコアをシステムLSI101内に組込んで設けることは、システムLSIそのものが大規模なものとなり、ハードウェア的にもコスト的にも極めて不利となるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、回路規模の縮少を図ってハードウェア的にもコスト的にも有利な音声符号化装置及びその方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
本発明によれば、複数チャネルの音声信号の符号化処理をなす音声符号化装置であって、前記音声信号の符号化処理のうち積和演算処理を除く符号化処理をなす符号化処理手段と、前記積和演算処理をなす積和演算処理手段とを含み、前記積和演算処理手段があるチャネルの積和演算処理の実行中に、前記符号化処理手段は他のチャネルの符号化処理をなすようにしたことを特徴とする音声符号化装置が得られる。
【0007】
そして、前記符号化処理手段があるチャネルの符号化処理の実行中に、前記積和演算処理手段は他のチャネルの積和演算処理をなすようにしたことを特徴とし、また前記符号化処理手段は、あるチャネルの符号化処理中に前記積和演算処理が必要になった場合に前記積和演算処理手段に対して前記積和演算処理に必要な情報を指示すると共に積和演算の実行指示をなす手段と、しかる後に他のチャンネルの符号化処理へ移行する手段とを有し、前記積和演算処理手段は前記実行指示に応答して前記情報を用いて前記あるチャネルの積和演算処理をなす手段を有することを特徴とする。
【0008】
更に、前記積和演算処理手段は前記積和演算処理の終了に応答してその旨を示す割り込み信号を前記符号化処理手段へ出力する手段を有し、前記符号化処理手段はこの割り込み信号に応答して前記積和演算処理の結果を用いて前記あるチャネルの符号化処理を再開する手段を有することを特徴とする。また、前記符号化処理手段及び前記積和演算処理手段によりアクセス自在でこれ等の処理結果を格納可能なメモリを、更に含むことを特徴とする。そして、前記メモリは前記符号化処理手段及び前記積和演算処理手段により並列してアクセス自在なデュアルポートメモリであることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、音声信号の符号化処理のうち積和演算処理を除く符号化処理をなす符号化処理手段と、前記積和演算処理をなす積和演算処理手段とを含み、複数チャネルの音声信号の符号化処理をなす音声符号化装置における符号化方法であって、前記積和演算処理手段があるチャネルの積和演算処理の実行中に、前記符号化処理手段が他のチャネルの符号化処理をなすようにしたことを特徴とする音声符号化方法が得られる。
【0010】
そして、前記符号化処理手段があるチャネルの符号化処理の実行中に、前記積和演算処理手段が他のチャネルの積和演算処理をなすようにしたことを特徴とし、また前記符号化処理手段において、あるチャネルの符号化処理中に前記積和演算処理が必要になった場合に前記積和演算処理手段に対して前記積和演算処理に必要な情報を指示すると共に積和演算の実行指示をなすステップと、しかる後に他のチャンネルの符号化処理へ移行するステップとを有し、前記積和演算処理手段において、前記実行指示に応答して前記情報を用いて前記あるチャネルの積和演算処理をなすステップを有することを特徴とする。
【0011】
また、前記積和演算処理手段において、前記積和演算処理の終了に応答してその旨を示す割り込み信号を前記符号化処理手段へ出力するステップを有し、前記符号化処理手段において、この割り込み信号に応答して前記積和演算処理の結果を用いて前記あるチャネルの符号化処理を再開するステップを有することを特徴とする。
【0012】
本発明の作用を述べる。音声符号化処理における積和演算処理とそれ以外の符号化処理とを分割し、積和演算を除く符号化処理をなす符号化処理部(CPU)と、積和演算処理専用の積和演算処理部とを設ける。そして、CPUがあるチャネルの符号化処理を実行している場合に、積和演算処理部にて他のチャネルの積和演算処理を実行する様に、動作制御を行うのである。こうすることにより、大規模なCPUコアをチャネル毎に設ける必要がなくなって、全体の回路規模の縮少が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の実施例について説明する。図1を参照すると、本発明の実施例の構成が示されており、システムLSI1には、CPUコア2と、積和演算回路3と、メモリ4と、メモリ制御回路5とが設けられている。CPUコア2は積和演算回路3とメモリ制御回路5に対してバス7を介してアクセスし、また、積和演算回路3はバス7を介してメモリ制御回路5に対してアクセスする。従って、メモリ4はCPUコア2及び積和演算回路3によりアクセス自在となっている。また、積和演算回路3は所定の処理が終了したことを割り込み6を用いてCPU2へ通知し、CPUコア2はその演算結果をバス7を介して引き取るものである。
【0014】
図1の構成において、CPUコア2は音声信号の符号化処理のうち積和演算処理以外の符号化処理を行い、積和演算回路3はこの積和演算処理を行う機能を有するものとする。
【0015】
従って、CPUコア2があるチャネルの音声符号化を開始して積和演算が必要になると、CPUコア2から積和演算回路3へ、積和演算の対象となる2つの変数の先頭アドレスと演算回数の合計3つの変数が、バス7を介して通知される。積和演算回路3はメモリ4よりバス7を介して変数値を読み込み、積和演算を実行していく。これにより、CPUコア2は積和演算回路3が連続積和演算処理を実行している間、他のチャネルの音声符号化処理を行うことができることになる。積和演算回路3は所定の処理が完了すると、その旨を割り込み6を使ってCPUコア2へ通知する。CPUコア2は積和演算回路3よりその演算結果を引き取って当該あるチャネルの符号化処理を再開するのである。
【0016】
図2は図1の実施例における積和演算回路3の具体的構成例を示すブロック図であり、図3は図2中のステートマシン24の動作を示すフロー図である。図2において、積和演算回路3は、ステートマシン24、レジスタ20、バス制御部21、FIFO22、FIFO23、積和演算器25より構成される。レジスタ20は、CPUコア2より通知された積和演算の対象となる2変数が格納されているメモリの先頭アドレスと演算回数を格納する。また、レジスタ20はCPUコア2より通知された実行指示も格納しており、実行指示は処理開始信号30を介してステートマシン24に通知される(図3のステップS1)。
【0017】
ステートマシン24はメモリリード指示をメモリリード指示信号31を利用してバス制御部に通知する(図3のステップS2)。バス制御部21はレジスタデータ信号32を利用して、レジスタ20より2つの変数の先頭アドレスと演算回数とを読み込む。バス制御部21は2変数のデータをそれぞれデータ信号33、データ信号34を利用してFIFO22、FIFO23に格納して、メモリリードが完了したことをメモリリード完了信号35を利用してステートマシン24に通知する(図3のステップS3)。
【0018】
ステートマシン24は演算実行指示を演算実行指示信号36を利用して積和演算器25に通知する(図3のステップS4)。積和演算器25は演算結果を演算結果データ信号37を利用してレジスタ20に通知し、演算が完了したことを演算完了信号38を利用してステートマシン24に通知する(図3のステップS5)。ステートマシン24はレジスタ20に割り込み出力指示を割り込み出力指示信号39を利用して通知する(図3のステップS6)。
【0019】
次に、図1に示した回路の動作について、図4のシーケンス図を参照して説明する。CPUコア2において、チャネル0(図4ではCH0として示す)の音声符号化処理を開始する。CPUコア2では、連続する積和演算処理が必要となったところで、積和演算回路3に対して2変数のアドレスと演算回数とを積和演算回路3のレジスタに設定し実行指示を出す。
【0020】
CPUコア2では、チャネルの符号化処理において積和演算回路3の処理結果待ちの状態となったところで、処理時間をチャネル1(図4ではCH1として示す)に割り当てる。積和演算回路3では、実行指示を受けてメモリ制御部5へアクセスし変数のデータを読み積和演算を実行する。積和演算回路3は積和演算処理が完了したことをCPUコア2に割り込み6を使用して通知する。
【0021】
一方、CPUコア2では、チャネル1の符号化処理において連続する積和演算処理が必要となったところで、積和演算回路3に対して、同様に、2変数のアドレスと演算回数を積和演算回路3のレジスタに設定し実行指示を出す。CPUコア2では、チャネル1の音声符号化処理において、積和演算回路3の処理結果待ちの状態となったところで、処理時間をチャネル0に割り当てる。CPUコア2は、割り込み6がアクティブになっているため、積和演算回路3にアクセスしチャネル0の処理結果を引き取りチャネル0の符号化処理を再開することになる。
【0022】
図5は本発明の他の実施例の構成を示すブロック図であり、図1と同等部分は同一符号にて示している。本例においては、メモリ4としてデュアルポートメモリを用い、メモリ制御回路5の他にメモリ制御回路8を追加して、このメモリ制御回路8と積和演算回路3との間をメモリバス9にて接続する構成となっている。
【0023】
CPUコア2と積和演算回路3とがメモリに対して頻繁にアクセスを行う場合、アクセス競合により、CPUコア2の処理時間をメモリアクセス待ち時間にとられてしまうという問題が生ずる。そこで、本実施例では、図5に示す如く、デュアルポートメモリ4を用いて、積和演算回路3がメモリバス9及びメモリ制御回路8を介してアクセスできるようにし、CPUコア2と積和演算回路3とのメモリアクセス競合を防止するようにしている。
【0024】
なお、CPUコア2と積和演算回路3とは、別チャネルの音声符号化処理を行うものであるから、同一メモリアドレスへの同時アクセスは極めて少ない。こうすることで、CPUコア2と積和演算回路3とのメモリアクセス競合に起因する処理性能の低下が防止できるものである。
【0025】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明によれば、音声符号化処理を積和演算処理とそれ以外の符号化処理とに分けて、CPUコアはこのそれ以外の符号化処理を行い、積和演算処理はそれ専用の積和演算回路により行うようにしたので、積和演算回路があるチャネルの積和演算を行っている場合には、CPUコアは他のチャネルの符号化処理を並行して行うことができ、よって複数チャネルの音声符号化処理が、効率良く実行可能となるという効果がある。
【0026】
特に、複数チャネルの音声符号化処理のために、チャネル毎にCPUコアを設ける従来方式に比較して、積和演算回路を分離してそれ専用の回路を設けて、CPUコアの負荷を軽減することで、CPUコアの回路規模の増大がなくなり、ハードウェア的にも、コスト的にも有利となる。積和演算回路は比較的小規模な回路構成で良いので、積和演算回路を分離するメリットの方が大となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】図1のブロックにおける積和演算回路の具体例を示すブロック図である。
【図3】図2のステートマシンの動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例の動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図6】従来技術の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 システムLSI
2 CPUコア
3 積和演算回路
4 メモリ
5,8 メモリ制御回路
6 割り込み
7 バス
9 メモリバス

Claims (10)

  1. 複数チャネルの音声信号の符号化処理をなす音声符号化装置であって、前記音声信号の符号化処理のうち積和演算処理を除く符号化処理をなす符号化処理手段と、前記積和演算処理をなす積和演算処理手段とを含み、前記積和演算処理手段があるチャネルの積和演算処理の実行中に、前記符号化処理手段は他のチャネルの符号化処理をなすようにしたことを特徴とする音声符号化装置。
  2. 前記符号化処理手段があるチャネルの符号化処理の実行中に、前記積和演算処理手段は他のチャネルの積和演算処理をなすようにしたことを特徴とする請求項1記載の音声符号化装置。
  3. 前記符号化処理手段は、あるチャネルの符号化処理中に前記積和演算処理が必要になった場合に前記積和演算処理手段に対して前記積和演算処理に必要な情報を指示すると共に積和演算の実行指示をなす手段と、しかる後に他のチャンネルの符号化処理へ移行する手段とを有し、
    前記積和演算処理手段は前記実行指示に応答して前記情報を用いて前記あるチャネルの積和演算処理をなす手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の音声符号化装置。
  4. 前記積和演算処理手段は前記積和演算処理の終了に応答してその旨を示す割り込み信号を前記符号化処理手段へ出力する手段を有し、
    前記符号化処理手段はこの割り込み信号に応答して前記積和演算処理の結果を用いて前記あるチャネルの符号化処理を再開する手段を有することを特徴とする請求項3記載の音声符号化装置。
  5. 前記符号化処理手段及び前記積和演算処理手段によりアクセス自在でこれ等の処理結果を格納可能なメモリを、更に含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の音声符号化装置。
  6. 前記メモリは前記符号化処理手段及び前記積和演算処理手段により並行してアクセス自在なデュアルポートメモリであることを特徴とする請求項5記載の音声符号化装置。
  7. 音声信号の符号化処理のうち積和演算処理を除く符号化処理をなす符号化処理手段と、前記積和演算処理をなす積和演算処理手段とを含み、複数チャネルの音声信号の符号化化処理をなす音声符号化装置における符号化方法であって、
    前記積和演算処理手段があるチャネルの積和演算処理の実行中に、前記符号化処理手段が他のチャネルの符号化処理をなすようにしたことを特徴とする音声符号化方法。
  8. 前記符号化処理手段があるチャネルの符号化処理の実行中に、前記積和演算処理手段が他のチャネルの積和演算処理をなすようにしたことを特徴とする請求項7記載の音声符号化方法。
  9. 前記符号化処理手段において、あるチャネルの符号化処理中に前記積和演算処理が必要になった場合に前記積和演算処理手段に対して前記積和演算処理に必要な情報を指示すると共に積和演算の実行指示をなすステップと、しかる後に他のチャンネルの符号化処理へ移行するステップとを有し、
    前記積和演算処理手段において、前記実行指示に応答して前記情報を用いて前記あるチャネルの積和演算処理をなすステップを有することを特徴とする請求項7または8記載の音声符号化方法。
  10. 前記積和演算処理手段において、前記積和演算処理の終了に応答してその旨を示す割り込み信号を前記符号化処理手段へ出力するステップを有し、
    前記符号化処理手段において、この割り込み信号に応答して前記積和演算処理の結果を用いて前記あるチャネルの符号化処理を再開するステップを有することを特徴とする請求項9記載の音声符号化方法。
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