JP3559419B2 - 画像圧縮データの伸張方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像圧縮データを伸張して原画像を再生する伸張方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、標準化されかつ互換性を持つ多数の画像圧縮フォーマットでは、圧縮前の原画像を所定画素毎に分割して取り扱う方法が用いられており、分割された各画素を読み出す順序は画面の上部から下部へ順に水平方向にスキャン(走査)するように統一されている。JPEG(Joint Photographic Experts Group)に代表される方式では、画像を復元するために必要な最小構成単位であるMCU(Minimum Coded Unit)単位に画面を分割する手法を取る。MCUは所定の個数の,8×8ピクセルからなるブロックによって構成される。画像の符号化手法としては、ブロック毎に画像データを圧縮し、画像データ圧縮処理の最終段階においては可変長符号化技術を用いて、画面水平方向にMCU単位で走査し、順に可変長ビットに変換し圧縮蓄積するという方法が用いられる。また、隣接する画素情報の差は小さいという画像の特性を利用して、各ブロックの直交変換データにおける周波数特性が0の値であるDC成分を記録する際に、近似した値である直前のブロックのDC成分との差分値を用いることによって、画像圧縮率を高める手法も利用されている。
【0003】
一方、印字ヘッドのシーク幅の狭いプリンタでは、より大きな画像の印刷出力を行うために横長の画像に対して垂直ライン方向に出力してゆく方法が使われている。
【0004】
ここで、画像圧縮データの伸張出力に垂直ライン方向出力の方法を適用する場合を考える。この場合、従来の技術では、画像圧縮データとして蓄積された以外の順序ではMCU単位でデータを取り出すことができないため、1画面分の画像データ用メモリを準備し、一旦1画面分の画像データを伸張して前記画像データ用メモリに蓄えてから垂直ライン方向に順に出力する方法がとられている。
【0005】
図4は従来の画像圧縮データの伸張装置の構成例を示すブロック図であり、画像圧縮データの伸張出力に垂直ライン方向出力の方法を適用したものである。
【0006】
図4において、61は画像圧縮データを取り込む画像データ入力部、60は1画面分の画像圧縮データの垂直伸張処理を行う画面処理部、50は画面処理部60の構成要素であり、MCU単位で画像圧縮データの伸張処理を行うMCU処理部である。MCU処理部50は可変長復号化部12、逆直交変換部13、逆量子化部14及びブロックデータ出力部15から構成され、画像データ入力部61から取り込まれた画像圧縮データは可変長復号化部12、逆直交変換部13、逆量子化部14、ブロックデータ出力部15の順に受け渡され伸張処理される。62はMCU処理部50により伸張されたデータを受け取り画像データとして出力する画像データ生成部、63は1画面分の画像データを蓄積可能な記憶容量を持ち画像データ生成部62から出力された画像データを記録する画像データ出力バッファァ、64は画像データ出力バッファ63に記録された画像データを垂直走査方向に列単位で出力する画像データ垂直出力部である。
【0007】
図4に示す従来の画像圧縮データの伸張装置について、以下その動作を説明する。
【0008】
画像データ入力部61から読み込まれた画像圧縮データに対して、画面処理部60では、MCU処理部50の構成要素である可変長復号化部12、逆直交変換部13、逆量子化部14、ブロックデータ出力部15が順に動作し、これによりブロック毎の画像圧縮データの伸張処理が行われ、画像データ生成部62にブロック毎の画像データが入力される。1MCU分に相当する個数のブロックの画像圧縮データの伸張処理が終了すると、画像データ生成部62は入力した各ブロックの画像データを合わせて1MCU分の画像データとし、画像圧縮時の走査順序と同様に水平走査方向に順に画像データ出力バッファ63に記録する。画面処理部60では、MCU処理部50により引き続きMCU単位の画像圧縮データの伸張処理を行い、これにより1画面分の画像データを再生する。
【0009】
画像データ生成部62によって1画面分の画像データが画像データ出力バッファ63に記録された後、画像データ垂直出力部64によって画像データ出力バッファ63に記録された画像データが垂直方向に列単位で出力される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来の構成では、1画面分の画像データ出力バッファを準備する必要があるため、画像伸張処理に要するメモリの総記憶容量が非常に大きくなるという問題があった。
【0011】
すなわち、画像圧縮データが可変長符号化されている場合には各ブロックの符号化ビット長は一定ではないので、MCU単位の符号化ビット長も当然のことながら一定ではない。一方、可変長符号化されたときと異なる順序で伸張処理を行うためには、次の伸張処理を行うMCUの符号化ビットが画像圧縮データのどの位置にあるのかを知る必要がある。ところがMCU単位の符号化ビット長は一定ではないため、画像圧縮データにおいてMCUの符号化ビット位置は容易には知ることができない。
【0012】
このため、垂直走査方向に順に画像データを再生したい場合でも、可変長符号化された画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビットの位置を例えば絶対アドレスを用いた単純な計算式を用いて特定することはできないことから、図4に示す従来例のように、1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行うことが必要となり、したがって画像伸張処理に大きな記憶容量のメモリが必要になった。
【0013】
また、垂直ライン方向出力の方法を前後のブロックのDC成分の差分値を利用するデータ圧縮規格に適用させる場合、一のブロックのDC成分の値を得るためには、その都度、画像圧縮データの先頭ブロックから前記一のブロックまでの各DC成分の値を読み取りその和を求める必要があるので、演算処理が煩雑になるという問題もあった。
【0014】
本発明は前記の問題を解決するものであり、可変長符号化された画像圧縮データの伸張方法として、画面全体に対して伸張処理を行わなくても可変長符号化と異なる順序で画像圧縮データを伸張可能にすることを目的とするものである。
【0015】
また本発明は、可変長符号化された画像圧縮データの伸張装置として、前記の方法を用いて、より少ないワークメモリ容量で画像データを所定の順に再生可能にすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、画像圧縮データを画像伸張処理前に1度読み取り、1画面中のMCU毎の符号化ビット長情報を求め、求めた情報を参照して次の位置のMCUを伸張するために必要なビット位置情報を求め、所定の順にMCU単位で画像伸張処理を行うものである。
【0017】
請求項1の発明が講じた解決手段は、画像データをブロック毎に圧縮し、所定数のブロックからなるMCU( Minimum Coded Unit )単位で可変長符号化して得られた画像圧縮データを伸張して原画像データを再生する画像圧縮データの伸張方法として、前記画像圧縮データに対して可変長復号化処理を行い、この可変長復号化処理結果から前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を求める第1の工程と、前記第1の工程において求めた前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、前記画像圧縮データにおける伸張対象の一のMCUの符号化ビットの位置を求め、求めた位置の前記一のMCUの符号化ビットに対して伸張処理を行う第2の工程とを備え、前記画像圧縮データは画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化されたものであり、前記第2の工程を画像を垂直方向に走査する順に伸張対象の一のMCUを指定しつつ繰り返し行うものである。
【0018】
請求項1の発明により、第1の工程において可変長復号化処理により求めた画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、第2の工程において画像圧縮データにおける所定のMCUの符号化ビットの位置を求めることができるので、1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行わなくても、所定のMCUの原画像データを再生することができる。そして第2の工程を一のMCUを順次指定しつつ繰り返し行うことにより、原画像データをMCU単位で、画像圧縮時に可変長符号化した順序に限定されることなく、所定の順に再生することができる。さらに、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化された画像圧縮データから、画像を垂直方向に走査する順にMCU単位で原画像データを再生することができ、しかもこのとき1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行う必要がない。
【0019】
また、請求項2の発明が講じた解決手段は、画像データをブロック毎に圧縮し、所定数のブロックからなるMCU単位で可変長符号化して得られた画像圧縮データを入力とし、この画像圧縮データを伸張して原画像データを再生する画像圧縮データの伸張装置として、前記画像圧縮データを入力とし、入力した画像圧縮データに対してMCU単位で伸張処理を行うMCU処理部と、前記画像圧縮データを入力とし、入力した画像圧縮データに対して可変長復号化処理を行い、この可変長復号化処理結果から前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を求めるMCU情報生成部と、前記MCU情報生成部により求められた前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、前記画像圧縮データにおける一のMCUの符号化ビットの位置を示すビット位置情報を求め、求めたビット位置情報を前記MCU処理部に入力するMCU処理情報生成部とを備え、前記MCU処理部は、前記画像圧縮データにおける,前記MCU処理情報生成部から入力されたビット位置情報が示す位置の一のMCUの符号化ビットに対して伸張処理を行うことにより、前記一のMCUの原画像データを再生するものであり、かつ、前記画像圧縮データは画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化されたものであり、前記MCU処理情報生成部はビット位置情報を求める一のMCUを画像を垂直方向に走査する順に特定するものである。
【0020】
請求項2の発明により、MCU情報生成部により求められた画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、MCU処理情報生成部により画像圧縮データにおける所定のMCUの符号化ビットの位置を示すビット位置情報が求められる。そしてMCU処理部は前記ビット位置情報が示す位置のMCUの符号化ビットに対して伸張処理を行うので、当該装置は1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行わなくても所定のMCUの原画像データを再生することができる。そして前記MCU処理情報生成部がMCUを順次指定しつつビット位置情報を求めることにより、原画像データをMCU単位で、画像圧縮時に可変長符号化した順序に限定されることなく、所定の順に再生することができる。さらに、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化された画像圧縮データから、画像を垂直方向に走査する順にMCU単位で原画像データを再生することができ、しかもこのとき1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行う必要がない。
【0021】
請求項3の発明では、前記請求項2の画像圧縮データの伸張装置は、前記MCU処理部により再生された一のMCUの原画像データを順次蓄積する画像データ出力バッファと、前記画像データ出力バッファに一のMCUの原画像データが原画像垂直方向のMCUの個数分蓄積されたとき、前記画像データ出力バッファに蓄積された画像データを当該画像圧縮データの伸張装置から出力する画像データ垂直出力部とを備えているものとする。
【0022】
請求項3の発明により、前記画像データ出力バッファのメモリサイズは、1画面分の画像データを保存するために必要なメモリサイズの画像水平方向のMCUの個数分の1でよいので、従来よりも少ないワークメモリ容量で画像データをMCU単位で垂直方向に読み出して出力することが可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施形態に係る画像圧縮データの伸張装置の構成を示すブロック図である。図1に示す画像圧縮データの伸張装置は、画像データをブロック毎に圧縮し、所定数のブロックからなるMCU(Minimum Coded Unit)単位で水平走査方向に順に可変長符号化して得られた画像圧縮データを入力とし、この画像圧縮データをMCU単位で垂直走査方向に順に伸張して原画像データを再生するものである。
【0025】
図1において、10は画像圧縮データを入力とし、MCU単位で画像圧縮データの伸張処理を行うMCU処理部であり、入力した画像圧縮データを一旦格納する画像圧縮データメモリ11並びに画像圧縮データメモリ11から読み出した画像圧縮データに対して伸張処理を行う,可変長復号化部12、逆直交変換部13、逆量子化部14及びブロックデータ出力部15によって構成されている。MCU処理部10の構成要素である可変長復号化部12、逆直交変換部13、逆量子化部14及びブロックデータ出力部15の構成については従来技術と同様であるので本実施形態ではその詳細な説明を省略する。
【0026】
また20は画像圧縮データを入力とし、入力した画像圧縮データからMCU情報テーブル22を作成するMCU情報生成部としてのMCU情報テーブル作成部である。MCU情報テーブル22は符号化ビット長テーブル22a及びDC成分テーブル22bから構成される。25はMCU情報テーブル22を参照してMCU処理部10が次のMCUの伸張処理を実行するために必要となるパラメータを生成するMCU処理情報生成部としてのMCU先頭ブロックパラメータ生成部である。MCU処理部10及びMCU先頭ブロックパラメータ生成部25によって1画面分の垂直伸張処理を行う画面処理部30が構成されている。
【0027】
また31は画像圧縮データを取り込みMCU処理部10及びMCU情報テーブル作成部20に入力する画像圧縮データ入力部、32はMCU処理部10により再生された一のMCUの各ブロックのデータを受け取り一のMCUの原画像データを生成出力する画像データ生成部、33は画像データ生成部32から出力された一のMCUの原画像データを垂直走査方向並びの画像データとして順次格納する画像データ出力バッファ、34は垂直走査方向1列分のMCUの原画像データが画像データ出力バッファ33に格納される度に画像データ出力バッファ33から画像データを読み出して出力する画像データ垂直出力部である。画像データ出力バッファ33は垂直走査方向1列分のMCUの原画像データを格納するために必要なメモリ容量を有しており、図1では画像データ出力バッファ33のメモリ容量に対する画像サイズの仮想イメージ40を図示している。
【0028】
以上のように構成された本実施形態に係る画像圧縮データの伸張装置について、以下、その動作を1画面分の画像圧縮データを伸張する場合を例にとって説明する。
【0029】
まず画像圧縮データに対する伸張処理の前に、画像データ入力部31によりMCU情報テーブル作成部20に画像圧縮データを入力し、MCU情報テーブル作成部20は入力された画像圧縮データの可変長復号化処理を行い、ブロック毎の符号化ビット長及びDC成分値を求める。そして、可変長復号化処理により求めた各ブロックの符号化ビット長を基にしてMCU毎の符号化ビット長を計算し、計算した各MCUの符号化ビット長からなる符号化ビット長テーブル22aを作成すると共に、可変長復号化処理により求めた各ブロックのDC成分値を基にして各MCU毎のDC成分の差分値を計算した値からなるDC成分テーブル22bを作成する。すなわち1画面分の画像圧縮データ毎に、符号化ビット長テーブル22a及びDC成分テーブル22bからなるMCU情報テーブル22が伸張処理の前に新たに作成される。MCU情報テーブル22は例えば本装置に内蔵されたメモリ等に作成される。
【0030】
ここでMCU情報テーブル22について説明する。
【0031】
符号化ビット長テーブル22aとしては、1画面中のMCUの個数のサイズのデータテーブルを準備する必要がある。
【0032】
図2は画像データにおけるMCUの区分の例を表す図である。図2に示す画像データは垂直方向にHmax 列、水平方向にVmax 行に分割されており、合計(Hmax ×Vmax )個のMCUに区分されている。MCU1個当たりの画素サイズは画像圧縮時の設定によるため不定である。また、各MCUの符号化ビット長は可変長符号化されているので一定ではない。
【0033】
ここで列h,行vのMCU位置を(h,v) と表す。水平走査方向の順とは(1,1) から(Hmax,1)まで、(1,2) から(Hmax,2)まで、…、(1,Vmax)から(Hmax,Vmax) までというように画像を水平方向に走査する順序のことをいい、垂直走査方向の順とは(1,1) から(1,Vmax)まで、(2,1) から(2,Vmax)まで、…、(Hmax,1)から(Hmax,Vmax) までというように画像を垂直方向に走査する順序のことをいうものとする。
【0034】
水平走査方向の順にMCU単位で圧縮された画像圧縮データを垂直走査方向の順にMCU単位で伸張するためには、伸張対象のMCUに対して、例えば図2に示すような垂直方向ビット長bxを伸張処理の前に求める必要がある。水平走査方向の順にMCU単位で圧縮された画像圧縮データでは、MCUの符号化ビットは垂直走査方向の順には並んでいないからである。
【0035】
(h,v) の位置のMCUの伸張処理の終了時における符号化ビット位置a1から、垂直走査方向の次のMCUである(h,v+1) の位置のMCUの伸張処理の開始時における符号化ビット位置a2までの垂直方向ビット長bxをVbitlen(h,v)で表すものとすると、垂直方向ビット長Vbitlen(h,v)は、(h,v) の位置のMCUの符号化ビット長をbitlen(h,v) とすると、次のような計算式で求めることができる。
(ただしv≠Vmax )
上式において、右辺の第1項が図2に示す符号化ビット長b1に相当し、第2項が図2に示す符号化ビット長b2に相当する。
【0036】
本実施形態では符号化ビット長テーブル22aには各MCUの符号化ビット長を計算して入れるものとし、MCU先頭ブロックパラメータ生成部25によって式(1)に従って垂直方向ビット長Vbitlen(h,v)を求めるものとする。
【0037】
また式(1)は、
というように展開することができる。すなわち、
という式によって、より短い演算回数で求めることができる。
【0038】
またDC成分テーブル22bとしては、MCUの個数の配列のデータテーブルを輝度や色差等の画素成分の種類別に準備する必要がある。
【0039】
図3はMCU内のブロックの構成例を示す図である。カラー画像の場合には画素成分の種類別に図3に示すようなブロックがそろって1個のMCUを構成するが、図3では説明を簡略化するために1つの画素成分についてのブロックのみを示している。
【0040】
MCUは(8×8)画素からなる任意の個数のブロックから構成されており、DC成分の読み出しはブロック単位で順次行われる。図3に示すMCUは4個のブロック(ブロックn−3,n−2,n−1,n)によって構成されている。
【0041】
MCU情報テーブル作成部20は画像圧縮データを画面水平方向に走査していき、画像圧縮データの先頭ブロックから各ブロックまでの全てのDC成分の和を各ブロックのDC成分差分値として計算し、各MCUの最終ブロックのDC成分差分値を各MCUのDC成分差分値として、DC成分テーブル22bに記録する。
【0042】
n番目のブロックのDC成分の値をDC(n) とすると、n番目のブロックのDC成分差分値ΔDC(n) は次のような計算式で求めることができる。
【0043】
n=1のとき ΔDC(1) =0
n≧2のとき ΔDC(n) =DC(n) −ΔDC(n-1)
この結果、DC成分テーブル22bには、各MCUの最終ブロックのDC成分の元の値(差分ではない)と画像圧縮データの先頭ブロックのDC成分の元の値との差分データが記録されることになる。このため、DC成分テーブル22bを参照することにより、一のブロックのDC成分の元の値を得るために、符号化された画像圧縮データの先頭ブロックから前記一のブロックまでの各DC成分の値を読み取る必要がなくなる。
【0044】
MCU先頭ブロックパラメータ生成部25は、MCU処理部10において伸張処理が終了したMCUのDC成分差分値をDC成分テーブル22bから読み出し、次のMCUの伸張処理のパラメータとしてMCU処理部10に入力する。MCU処理部10は、MCU先頭ブロックパラメータ生成部25から入力された,直前に伸張処理を終了したMCUのDC成分差分値を基にして、次のMCUを構成する各ブロックのDC成分の元の値を求める。
【0045】
またMCU先頭ブロックパラメータ生成部25は、画像圧縮データの垂直走査方向の伸張を行う際に、垂直走査方向の始点すなわち図2におけるv=1のときに次の水平方向位置のMCUの伸張処理に用いるパラメータを内部メモリに記憶しておき、垂直方向1列分のMCUの伸張処理が終了したv=Vmax のときに、内部メモリに記憶したパラメータを次の列のMCUの伸張処理のために出力するようにしてもよい。
【0046】
次に画面処理部30によって画像圧縮データの伸張処理が行われる。1画面分の画像圧縮データが画像データ入力部31からMCU処理部10に入力され、MCU処理部10は入力した画像圧縮データを画像圧縮データメモリ11に一旦格納し、画像圧縮データメモリ11に格納した画像圧縮データに対してMCU単位で順に伸張処理を行う。MCU処理部10はブロック毎に画像圧縮データの伸張処理を行い、1MCU分のブロックの伸張処理が終了した後、MCU先頭ブロックパラメータ生成部25から、画像圧縮データにおける,次に伸張処理を行うMCUの符号化ビットの位置を示すビット位置情報を含むパラメータを入力し、このパラメータに基づき次のMCUの伸張処理を行う。MCU先頭ブロックパラメータ生成部25は、MCU処理部10が一のMCUに対する伸張処理が終了したときMCU情報テーブル22を参照し、次の垂直走査方向の位置のMCUの原画像データを再生するためのパラメータである,このMCUの符号化ビットの位置を示すビット位置情報及び直前に伸張処理が終了した前記一のMCUのDC成分差分値を求め、MCU処理部10に入力する。このような動作を繰り返すことによって、画面垂直方向の画像圧縮データの伸張処理を実現する。
【0047】
また、MCU処理部10で伸張された原画像データは、画像データ生成部32によって画像データ出力バッファ33に画面垂直方向に順に並べて記録され、画像データ出力バッファ33に垂直走査方向1列分のMCUの原画像データがそろう度に、画像データ垂直出力部34によって垂直方向1列分の原画像データとして出力され、出力終了後、画像データ出力バッファ33に記録された原画像データは消去される。
【0048】
以上のように本実施形態によると、各MCUの符号化ビット長データ等の情報を記憶するMCU情報テーブルを1画面毎に作成し、このMCU情報テーブルを参照して画像圧縮データにおける,次に伸張処理を行うMCUの符号化ビットの位置等の情報を生成し、生成した情報をMCU単位の伸張処理に利用することによって、垂直走査方向に原画像を再生する際に画像全体に対して伸張処理を行う必要がなくなるので、画面出力のためのデータバッファの記憶容量を画面水平方向のMCU個数分の1に削減することができる。
【0049】
ここでJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式により画像情報を圧縮伸張する場合を例にとって、本実施形態を用いた場合と従来技術を用いた場合との比較を行う。
【0050】
比較条件として、画像サイズ640×480ドットのカラー画像であってベースライン方式でY:U:V比(輝度・色差の比)4:1:1又は4:2:2に対応するものを対象とし、画像情報を蓄積するためのデータバッファにはデータ間引きが行われていない画像情報を完全に再現させたデータが入るものとした。
【0051】
前記の条件より、1MCUが画面を分割する大きさは16×16ドットで、1画面が水平40個×垂直30個の計1200個のMCUによって構成され、1MCUは縦横8×8ピクセルの64バイトのブロック最大8個で構成され、画素成分数は輝度成分が1、色差成分2の計3成分で構成されていることが導かれる。またJPEG処理におけるハフマン圧縮は最悪の場合に1バイトを16ビットに変換する。
【0052】
ゆえに1MCUの最大ビット長は64×8×16=8192ビットであるので、符号化ビット長テーブル22aとしてはMCU1個当たり16ビットすなわち2バイト幅のテーブルを準備すればよいことになる。また、DC成分は1バイト幅と決まっており、画素成分が3種類なので、DC成分テーブル22bとしてはMCU1個当たり1×3バイトのテーブルを準備する必要がある。したがって、MCU情報テーブル22として必要な記憶容量は1200×(2+1×3)=6KBである。
【0053】
また画像データ出力バッファは、従来の方法では画像サイズに画素成分数を乗じた分の容量すなわち640×480×3=900KB必要であるが、本実施形態では垂直走査方向にMCU1列分の画像データを並べることができるだけの容量で済むので、従来の方法において必要であった容量の水平走査方向のMCU個数分の1すなわち900÷40=22.5KBで済むことが分かる。
【0054】
以上のことから分かるように、本実施形態において、MCU情報テーブル22として必要になる記憶容量を差し引いても、データ伸張時に必要な記憶容量を大幅に削減することができる。
【0055】
なお本実施形態では符号化ビット長テーブル22aのデータは各MCUの符号化ビット長すなわち各MCUを構成するブロックの符号化ビット長の合計値としたが、符号化ビット長テーブル22aの各データを記録するビット幅を本実施形態の場合よりも広くし、符号化ビット長テーブル22aとして、次の垂直位置のMCUまでのビット長合計値、又は次の垂直位置のMCUのデータの画像圧縮データメモリ11の格納アドレスを記録するようにしてもよい。
【0056】
さらに本発明は、本実施形態のように、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化された画像圧縮データを垂直方向に順にMCU毎に伸張するものに限られるものではなく、画像圧縮時に可変長符号化した順序に限定されることなく、所定の順に、MCU単位で原画像データを再生する方法及び装置として他の用途にも適用可能である。すなわち、MCU先頭ブロックパラメータ生成部25によってパラメータを出力するMCUの順序を変えることによって、1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行うことなく、垂直走査方向以外の所定の順にMCU単位で原画像データを再生することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、可変長復号化処理により求めた画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして画像圧縮データにおける所定のMCUの符号化ビットの位置を求めることができるので、1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行わなくても、所定のMCUの原画像データを再生することができる。このため、原画像データをMCU単位で、画像圧縮時に可変長符号化した順序に限定されることなく、所定の順に再生することができる。
【0058】
特に、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化された画像圧縮データから、1画面分の画像圧縮データ全てに対して伸張処理を行うことなく、画像を垂直方向に走査する順にMCU単位で原画像データを再生することができる。このため画像データ出力バッファのメモリサイズは、1画面分の画像データを保存するために必要なメモリサイズの画像水平方向のMCUの個数分の1でよいので、従来よりも少ないワークメモリ容量で画像データをMCU単位で垂直方向に読み出して出力することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像圧縮データの伸張装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は画像データにおけるMCUの区分の例を表す図であり、垂直走査方向のMCUの走査を説明するための概念図である。
【図3】MCU内のブロックの構成の例を示す図である。
【図4】従来の画像圧縮データの伸張装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 MCU処理部
20 MCU情報テーブル作成部(MCU情報生成部)
25 MCU先頭ブロックパラメータ生成部(MCU処理情報生成部)
33 画像データ出力バッファ
34 画像データ垂直出力部
Claims (3)
- 画像データをブロック毎に圧縮し、所定数のブロックからなるMCU( Minimum Coded Unit )単位で可変長符号化して得られた画像圧縮データを伸張して原画像データを再生する画像圧縮データの伸張方法であって、
前記画像圧縮データに対して可変長復号化処理を行い、この可変長復号化処理結果から前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を求める第1の工程と、
前記第1の工程において求めた前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、前記画像圧縮データにおける伸張対象の一のMCUの符号化ビットの位置を求め、求めた位置の前記一のMCUの符号化ビットに対して伸張処理を行う第2の工程とを備え、
前記画像圧縮データは、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化されたものであり、
前記第2の工程を、伸張対象の一のMCUを画像を垂直方向に走査する順に指定しつつ、繰り返し行う
ことを特徴とする画像圧縮データの伸張方法。 - 画像データをブロック毎に圧縮し、所定数のブロックからなるMCU単位で可変長符号化して得られた画像圧縮データを入力とし、この画像圧縮データを伸張して原画像データを再生する画像圧縮データの伸張装置であって、
前記画像圧縮データを入力とし、入力した画像圧縮データに対してMCU単位で伸張処理を行うMCU処理部と、
前記画像圧縮データを入力とし、入力した画像圧縮データに対して可変長復号化処理を行い、この可変長復号化処理結果から前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を求めるMCU情報生成部と、
前記MCU情報生成部により求められた前記画像圧縮データにおける各MCUの符号化ビット長を基にして、前記画像圧縮データにおける一のMCUの符号化ビットの位置を示すビット位置情報を求め、求めたビット位置情報を前記MCU処理部に入力するMCU処理情報生成部とを備え、
前記MCU処理部は、前記画像圧縮データにおける,前記MCU処理情報生成部から入力されたビット位置情報が示す位置の一のMCUの符号化ビットに対して伸張処理を行うことにより、前記一のMCUの原画像データを再生するものであり、かつ、
前記画像圧縮データは、画像を水平方向に走査する順にMCU単位で可変長符号化されたものであり、
前記MCU処理情報生成部は、ビット位置情報を求める一のMCUを,画像を垂直方向に走査する順に特定するものである
ことを特徴とする画像圧縮データの伸張装置。 - 請求項2記載の画像圧縮データの伸張装置において、
前記MCU処理部により再生された一のMCUの原画像データを順次蓄積する画像データ出力バッファと、
前記画像データ出力バッファに一のMCUの原画像データが原画像垂直方向のMCUの個数分蓄積されたとき、前記画像データ出力バッファに蓄積された画像データを当該画像圧縮データの伸張装置から出力する画像データ垂直出力部とを備えている
ことを特徴とする画像圧縮データの伸張装置。
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| JP6408097A JP3559419B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 画像圧縮データの伸張方法及び装置 |
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| JP6408097A JP3559419B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 画像圧縮データの伸張方法及び装置 |
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