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JP3560489B2 - 効率的に電源供給を制御する通信装置、制御方法、及び記録媒体 - Google Patents
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JP3560489B2 - 効率的に電源供給を制御する通信装置、制御方法、及び記録媒体 - Google Patents

効率的に電源供給を制御する通信装置、制御方法、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遅延検波回路を含むデジタル復調回路に関し、特に、前記復調回路における消費電力を節約するための、シンボルタイミング保持回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル携帯電話装置等においては、まず、アンテナによって信号が受信され、その受信された信号のうち必要な周波数の信号のみが選択され、更に、その選択された信号が復調される。復調された信号は音声信号に変換され、最終的に携帯電話等のレシーバ等から音声として出力される。
【0003】
従来のデジタル携帯電話システムでは、変調方式として一般的にπ/4シフトDQPSKが用いられている。また、このような変調方式によって生成された信号を復調する方式として、遅延検波方式が用いられることもある。
【0004】
従来の遅延検波方式を使用した受信機は、位相検波回路、位相差検出回路、及びクロック再生回路によって構成されている。位相検波回路は、前記選択された信号とクロック再生回路が再生した(シンボル)クロック信号とから、前記選択された信号の位相を検出して位相信号を生成する。位相差検出回路は、前記位相信号をシンボルクロック信号のあるタイミングで保持し、次の位相信号を次のシンボルクロック信号のタイミングで取り込み、両方の位相信号の差を位相誤差信号として出力する。クロック再生回路は、前記位相信号からシンボルクロック信号を再生し、上述の通り、前記位相検波回路と位相差検出回路に供給する。
【0005】
上記選択された信号は、シンボル点ごとに±π/4又は±3π/4だけ位相が変化しており、その変化からデジタル値が復調される。
【0006】
同様の構成の復調装置は、「特開平6−6398」、「特開平6−261085」にも開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、信号の復調を正確に行うためには、クロック再生回路の出力であるシンボルクロック信号が、上記選択された信号のシンボルタイミングに合致している必要がある。
【0008】
従って、間欠受信方法によってデータを受信等する際に、必要なタイミング以外の期間に回路の電源供給を停止する場合は、その後で電源供給を開始した時に、シンボルクロック信号のタイミングが上記選択された信号のシンボルタイミングとずれることになる。このような場合は、クロック再生回路によって改めてタイミングの引き込み(シンボルクロック信号のタイミングと上記選択された信号のシンボルタイミングを一致させる調整)をするまでは、上記選択された信号を受信することが出来ない。
【0009】
そのため、こうしたデジタル携帯電話等では、主要な回路の電源供給を止めている間でも、クロック再生回路だけは動作させておく必要がある。更に、シンボルクロック信号は、より周波数の高い復調用クロック信号を基に生成されるため、この復調用クロック信号も動作させておく必要がある。また更に、復調用クロック信号は、より周波数の高い基準周波数を基に生成されるため、この基準周波数の発振回路も動作させておく必要がある。
【0010】
このように多くの回路を動作させたままにすることは、消費電流の増加をもたらすこととなる。発振回路は、周波数が高いほど消費電流が大きいので(従来の回路では、通常、基準周波数が14.4MHzであり、復調用クロック信号が2.688MHzである)、上記復調用クロック信号や基準周波数信号の発振回路を動作させておくことは、とりわけ消費電流を増加させることになる。
【0011】
携帯電話等の携帯型データ通信装置は、その性質上、長時間可搬性を有していることが条件とされるので、消費電流を少なくして、電池の寿命を延ばすことは重要な問題である。
【0012】
従って、本発明は、消費電流を小さくして、電池を交換することなく長時間携帯可能な携帯電話装置を提供することを目的とする。
【0013】
更に、本発明は、呼び出し信号を受けるタイミングを除いて回路の電源供給を止めることによって、待ち受け時における消費電流を少なくできる携帯電話装置を提供することを目的とする。
【0014】
また更に、本発明は、非通話時における消費電力を低減できると共に、通話再開の際に、最適なシンボルクロック信号を迅速に発生できる携帯電話装置を提供することを目的とする。
【0015】
本発明の他の目的は、デジタル携帯電話装置に使用され、通話再開時に、正確且つ迅速にシンボルクロック信号を発生できるシンボルタイミング保持回路を提供することである。
【0016】
本発明の更に他の目的は、デジタル携帯電話装置等の通信装置における無線信号の間欠受信のために用いる時間を、低い周波数と高い周波数を使用することによって、消費電流を低減させながら精緻に求めることができる、時間計測手段を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の一実施形態によれば、無線によりデジタルデータの受信を行う通信装置において、第一の周波数を有する第一の発振周波数信号を発生する第一の発振器と、前記第一の発振周波数信号を基準として、第二の周波数を有する第二の発振周波数信号を発生する第二の発振器と、前記第二の発振周波数信号を使用して、シンボルクロック信号を発生するシンボルクロック回路と、前記デジタルデータの受信を行わない場合に、所定期間の間、前記シンボルクロック回路への前記第二の発振周波数信号の供給を中断して前記シンボルクロック信号の発生を停止するとともに、前記所定期間内の、より短い予め定められた期間に亘って、前記第一の発振器及び第二の発振器の電源供給を停止するよう制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記デジタルデータの受信を行わない場合に、所定期間の間、前記デジタルデータ受信時でない場合には必要のない回路の電源供給を停止するよう制御し、前記シンボルクロック回路が、前記第二の発振周波数信号の供給が中断された際、前記シンボルクロック信号の位相の値を保持する第一のカウンタを有し、前記シンボルクロック回路への第二の発振周波数信号の供給が再開されたときに、前記シンボルクロック回路が、前記第一のカウンタに保持された位相の値を用いて、位相のずれを生じさせることなく前記シンボルクロック信号の発生を再開するよう構成される。
【0018】
上記構成によって、非通話時に不要な回路の電源が遮断されるため、通信装置における消費電流を低減させることができると同時に、消費電流の低減のために一旦中断されたシンボルクロックが、位相のずれを生じさせることなく、必要なときに迅速に再開される。
【0021】
本発明の更に別の実施態様によれば、前記通信装置が更に、前記第二の周波数より低い第三の周波数を有する第三の発振周波数信号を発生する第三の発振器と、前記第二の発振周波数信号の繰り返し回数と前記第三の発振周波数信号の繰り返し回数をカウントすることによって前記所定期間を計測するタイマー部を有するように構成される。
【0022】
上記構成によって、シンボルクロック信号の発生の再開までの時間を、僅かな消費電流で正確に計測することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係るシンボルタイミング保持回路は、例えば、デジタル携帯電話装置のようなデジタル信号の復調に用いるシンボルクロック信号のタイミングの保持に利用することができる。このことを考慮して、ここでは、まず、デジタル携帯電話装置について説明する。
【0024】
図1に示されたデジタル携帯電話装置は、アンテナ101、無線部102、復調部103、AFC部104、クロック部105、音声処理部106、基準発振器108、制御部109、操作部110、表示部111、マイク112、及びレシーバ113より構成されている。
【0025】
図1に示すデジタル携帯電話装置は、最初に、アンテナ101を介して受信された受信信号を無線部102に与える。次に、無線部102は、受信信号から受信対象の周波数を選択して、周波数変換を行い、更にその結果を増幅してIF信号を生成し、それを復調部103に出力する。復調部103は、IF信号を復調して、制御部109に受信データを出力する。
【0026】
デジタル携帯電話システムでは、変調方式として、π/4シフトDQPSKが用いられており、その復調方式として、遅延検波方式と同期検波方式が用いられることが多い。前記復調部103は、遅延検波方式の復調回路を備えるものである。一般的な遅延検波方式の復調回路は、「特願平9−265607」に記載されている。
【0027】
次に、制御部109は、復調部103からの受信データを処理し、音声処理部106に音声信号を出力する。音声処理部106は、前記音声信号をアナログ信号に変換し、レシーバ113に送信する。レシーバ113は、前記アナログ信号を受信すると、それに対応する音声を出力する。
【0028】
一方、マイク112から入力された音声は、音声処理部106でデジタル信号に変換され、制御部109を経由した後、無線部102で変調され、予め定められた周波数の搬送波を使用してアンテナ101から送信される。当該送信処理は、本発明と直接関連しないため、これ以上の説明は省略する。
【0029】
また、操作部110は、ユーザ・インタフェースを制御し、電話番号等、ユーザの指示内容を制御部109に渡す。表示部111は、着信電話番号等、各種表示を行う。
【0030】
クロック部105は通常、時刻表示等の為のクロック信号を発生する。この信号はまた、本発明における間欠受信のための各構成要素の電源供給のタイミングの制御にも用いられる。
【0031】
基準発振器108は、無線部102、制御部109、復調部103、及びクロック部で基準周波数として使用される、正確な周波数を発生する。この発振器108は、TCXO(温度制御のXATL発振器)であるため、発生する周波数は極めて正確である。
【0032】
AFC(自動周波数制御)部104は、受信した基地局の正確な周波数に合致するように、基準発振器108を制御する。
【0033】
次に、図2を参照して、前記復調部103の詳細な構成について説明する。
【0034】
復調部103に備えられた位相検出部121は、IF信号127、基準周波数(14.4MHz)128、及びシンボルクロック信号136を受け、シンボルクロック信号136のタイミングでIF信号127の位相データ129を、データ再生部122、位相補正部123、及びクロック再生部124に出力する。IF信号127は、図1の無線部102から、基準周波数128は図1の基準周波数108から、シンボルクロック信号136はクロック再生部124からそれぞれ与えられる。
【0035】
データ再生部122は、前記位相検出部121で得られた位相データ129を入力し、受信データ137を作成し、図1の制御部109に出力する。
【0036】
位相補正部123は、入力した位相データ129に位相補正を加え、それを補正出力130として図1のAFC部104に出力する。
【0037】
復調クロック部125はPLL回路構成であり、図1の基準発振器108からの基準周波数128を用いて、復調用クロック信号133(2.688MHz)を、クロック再生部124及びタイマー部126に出力する。
【0038】
クロック再生部124は、復調用クロック信号133を128分周して、シンボルクロック信号136(21kHz)を生成し、前記位相検出部121に供給する。クロック再生部124は更に、復調用クロック信号133を64分周した、データ・クロック信号131(42kHz)を出力する。
【0039】
また、クロック再生部124は、位相データ129の前半と後半のシンボル区間の位相移動量の差から、シンボルクロック信号136及びデータ・クロック信号131の位相タイミングを調整し、これらのタイミングをIF信号127のシンボルタイミングに合致させる。
【0040】
タイマー部126は、クロック信号134及び復調用クロック信号133をカウントして、制御部信号135で指定されたカウント数分の間隔で制御信号132を出力し、クロック再生部124内のカウンタへのクロック信号入力を制御する。
【0041】
図2の復調部103を、図9に示された従来の復調部203と比較すると、図2に示された復調部103は、タイマー部126を有しており、そこからクロック再生部124に、制御信号132が出力されているところに大きな違いがある。
【0042】
次に、図3を参照して、図2で示したクロック再生部124の説明を行う。
【0043】
遅れ/進み検出部141は、位相検出部121からの位相データ129の値と、クロック再生部124内の加算器144で生成されるデータ・クロック信号131を入力し、シンボルクロック信号136で示されるシンボル区間の前半/後半に関してデータ・クロック信号131のタイミングで位相移動量の差を求め、それを進み/遅れ信号146としてUP/DOWNカウンタ142に出力する。
【0044】
スイッチ(SW)145は、復調クロック部125からの復調用クロック信号133とタイマー部126からの制御信号132を入力し、前記制御信号132の値に従って、前記復調用クロック信号133のUP/DOWNカウンタ142及びカウンタ143への送信を制御する。
【0045】
カウンタ143は、復調用クロック信号(2.688MHz)をカウントする7ビットカウンタである。UP/DOWNカウンタ142は、進み/遅れ信号146の指示に従って、復調用クロック信号のタイミングで加算又は減算されるカウンタである。
【0046】
加算器144は、カウンタ143とUP/DOWNカウンタ142の出力を加算し、7ビットの値を出力する。7ビット目は、シンボルクロック信号136として、位相検出器121に供給される。6ビット目は、データ・クロック信号131として出力され、クロック再生部124内の遅れ/進み検出部141に再び戻されると同時に、制御部109に供給される。
【0047】
図3のクロック再生部124を、図10に示された従来のクロック再生部224と比較すると、クロック再生部124は、復調用クロック信号133と、カウンタ143及びUP/DOWNカウンタ142の間に、新たに、制御信号132で制御されるスイッチ(SW)145を有していることが分かる。
【0048】
次に、図4を参照して、図2に示されたタイマー部126の詳細な構成を説明する。
【0049】
カウンタ151は、図1に示されたクロック部105からのクロック信号134をクロック信号とするカウンタである。もう1つのカウンタ153は、復調クロック部125からの復調用クロック信号133をクロック信号とするカウンタである。
【0050】
カウンタ151は、制御部109からの制御部信号135により、スタートする。
【0051】
比較器152及び比較器154には、あらかじめ制御部109から制御信号135を介して、所定の値が設定される。
【0052】
比較器152は、上述した制御部109により設定された値とカウンタ151の出力155の値が一致したことを検知すると、リセット信号157をカウンタ151に出力してカウンタ151の値を0にリセットすると共に、カウンタ151を停止させる。更に比較器152は、スタート信号156をカウンタ153に出力して、カウンタ153をスタートさせる。
【0053】
比較器154は、上述した制御部109により設定された値とカウンタ153の出力157の値が一致したことを検知すると、リセット信号158をカウンタ153に出力し、カウンタ153の値を0にリセットすると共に、カウンタ153を停止させる。更に比較器154は、制御信号132をクロック再生部124に出力する。図3に関して述べたとおり、この制御信号132はクロック再生部124のスイッチ145に与えられ、復調用クロック信号のカウンタ143への入力を制御する。
【0054】
また、制御部109によって、前記2つのカウンタに設定される値については、後で詳しく説明する。
【0055】
次に、図5を参照してクロック部105の構成を詳細に説明する。
【0056】
発振器161は、水晶発振子を用いた発振回路で32.768kHzの周波数のクロック信号134を出力する。
【0057】
カウンタ162は、クロック信号134をクロック信号として2752クロック分カウントする毎に出力165を、もう1つのカウンタ163に送出する。
【0058】
カウンタ163は、図1の基準発振器108から基準周波数128(14.4MHz)を入力し、それを前記出力165のインターバル区間分カウントし、カウント結果を補正値164として、制御部109に出力する。
【0059】
基準周波数128は、前述の通りきわめて正確である。また、ここでは詳細な説明を省略するが、AFC部104が、復調部103から供給される補正出力を基に、基準発振器108による基準周波数128を基地局周波数に近づけている為、更に正確なものとなっている。
【0060】
従って、発振器161の周波数に偏差が有った場合に補正値164の値によって偏差を把握できる。
【0061】
ここで、図6を参照して、本発明の一実施形態のデジタル携帯電話装置の全体動作について説明する。
【0062】
最初に、ステップS10で、データ受信を行うにあたって、制御部109は、無線部102、基準発振器108、復調クロック部125等、必要な回路ブロック全ての電源を立ち上げる。
【0063】
次に、ステップS11で、データ受信が開始され、復調部103のクロック再生部124が、受信信号のシンボルタイミングに合致するようにシンボルクロック信号136のタイミングを調整する。
【0064】
次に、ステップS12で、制御部109が、タイマー部126内の比較器152と比較器154に設定する値を計算し、それぞれの値を前記比較器152と比較器154に設定する。これらの比較器の各値は、上述のように、比較器152に関しては、クロック信号134のカウントのストッパとして、比較器154に関しては、復調用クロック信号133のカウントのストッパとして機能し、全体で、ある一定の時間が経過したことを知らせるタイマーとして機能する。また、クロック信号134は、復調用クロック信号133に比べて非常に低い周波数であり、当該クロック信号134で、前記一定の時間のほとんどをカウントし、クロック信号134の1周期分以下となった残りの僅かな時間を、精度良く復調用クロック信号133でカウントする。
【0065】
このことは、電流消費の少ない、周波数の低いクロック信号が長く動作し、電流消費の多い周波数の高いクロック信号が僅かだけ動作するため、消費電流の低減に効果的である。各値の求め方については、後で詳述する。
【0066】
次に、ステップS13で、制御部109が、比較器154を制御して制御信号132により、スイッチ145をOFFにする。次に再びクロック再生部124の動作を再開するまでの時間を、例えば710msとする。この期間は、図7に関して後述する、デジタル携帯電話システム(PDC)の3スロットTDMAにおける、1つの通信装置がデータの受信をする必要のない期間(713.3ms)から余裕時間を差し引いて設定した期間である。
【0067】
カウンタ143には、復調用クロック信号133が入力されなくなるので、この時点のカウンタの値がそのまま保持される。カウンタ143の値は正の整数であり、通常1から128まで周期的に変化する。1から128までが、シンボルクロック信号の1周期分にあたる。スイッチ145がOFFにされた時点の値を保持することにより、シンボルクロック信号を再開するときに、同じ位相で開始することができる。
【0068】
次に、ステップS14で、制御部109が、無線部102、基準発振器108、復調クロック部125の電源供給を停止させる。ここでは、フローを簡略化するために、各装置の電源供給の停止をステップS14に纏めて記載したが、無線部102と他の装置は、厳密には異なるタイミングで処理される。無線部102は、スイッチ145のOFFと同時に、即ち、データの受信が終了すると同時に不要となるので、このタイミングで電源が停止される。一方、基準発振器108、復調クロック部125の電源は、無線部102よりも遅れて停止される(以下のステップS15より後の可能性もある)。基準発振器108に関しては、そこからの基準周波数信号が、データを受信した後で、そのデータの並べ替えや脱暗号化処理に使用されるためであり、復調クロック部125に関しては、当該クロックが、データを受信した後の他の装置のタイミング制御などに用いられるためである。
【0069】
その後、ステップS15において、制御部109は、カウンタ151でクロック信号134のカウントを開始する。ステップS13からS15までの各ステップは、説明の都合上、順次行われるように表されているが、これらの処理はほとんど同時に行われうることに注意しなければならない。
【0070】
ステップS16で、カウンタ151が比較器152に設定されている値−αと同じかどうか判定される。αは、カウンタ151が比較器152に設定されている値となったとき、次に動作するカウンタ153がすぐに機能できるように、基準発振器108や復調クロック部125を前もって起動しておくための余裕時間である。この時間は、言い換えれば、基準発振器108や復調クロック部125が、電源投入から安定に動作するようになるまでの時間であり、通常は、3ms程度である。
【0071】
ステップS16において、カウンタ151の値が比較器152の値−αと等しい場合、ステップS22に進み、前述のように、基準発振器108及び復調クロック部125の電源供給が再開される。
【0072】
ステップS16の判定がNOである場合、ステップS17において、カウンタ151が比較器152に設定されている値−βと同じかどうか判定される。βは、カウンタ151が比較器152に設定されている値となったとき、すぐに受信データの復調ができるように、無線部102を前もって起動しておくための余裕時間である。無線部102は、実際には後述するステップS20で、カウンタ153が比較器154と等しくなるときに、正常に動作するように、前もって起動されることが必要であるので、本来は図6に示す第2のループ(ステップS19とステップS20からなるループ)内で判断されるべきものである。しかし、後述するように、カウンタ153でカウントされる時間は2.6μs程度で極めて短く、一方、無線部102が電源投入から安定に動作するようになるまでの時間は、約100μsである。従って、ここでは、無線部102の電源供給の再開は、図6に示す第1のループ(ステップS15ないしステップS18からなるループ)内で判定される。
【0073】
また、こうした電源供給の再開を判断する時点は、将来的に、無線部102等の性能に応じて変動する可能性があるので、図6に示したフローチャートに厳密に制限されるものではない。
【0074】
ステップS17で、カウンタ151の値が比較器152の値−βと等しい場合、ステップS23に進み、前述のように、無線部102の電源供給が再開される。
【0075】
ステップS17の判定がNOである場合、ステップS18において更に、カウンタ151の値が比較器152の値と等しいか判定される。
【0076】
ステップS18で等しくない(NO)と判定された場合、ステップS15に戻り、クロック信号134のカウントを繰り返す。
【0077】
ステップS18で等しい(YES)と判定された場合、ステップS19に進み、カウンタ153を起動して復調用クロック信号133をカウントする。
【0078】
次に、ステップS20に進み、カウンタ153の値が比較器154の値と等しいか判定される。
【0079】
等しくない場合、ステップS19に戻り、復調用クロック信号133のカウントを繰り返す。等しい場合、ステップS21に進み、スイッチ145をONにし、カウンタ143が復調用クロック信号133のカウントを再開する。カウンタ143は、前述のとおり、スイッチ145がOFFにされた710ms前の値を保持しているので、その値から続けてカウントが行われ、前と同じ位相でシンボルクロック信号136を出力できる。
【0080】
次に、図7を参照して、本発明の一実施形態の通信装置で使用するタイムスロットについて説明する。前記通信装置は、日本のデジタル携帯電話システム(PDS)での使用を前提としている。このシステムは3スロットTDMAを採用している。これは、図7に示すように、連続するスーパーフレーム内に(移動機番号毎に)第1群から第36群を有し、そのそれぞれの群は3つのスロットを有する。また、ここで、1スロットの長さは20/3ms(以下6.7msと略記する)である。従って、1つの群は3つのスロット分、即ち20/3×3=20msの長さであり、1つのスーパーフレームは36の群、即ち20×36=720msの長さである。
【0081】
この1つのスロットの期間が、ある通信装置の呼び出し信号の受信に割り当てられており、従って、その1つの通信装置に割り当てられる呼び出し信号の受信スロットは、720msの間隔で繰り返される。このスロット以外の時間(720−6.7=713.3ms)には、その通信装置が呼び出されることはないので、受信に関する装置の電源をOFFにしておくことが可能となるのである。
【0082】
本明細書では、3スロットTDMAへの適用を例として本発明の実施形態を説明しているが、上記のように、一定あるいは規則的な間隔で通信装置に対する信号の送受信が約束されている間欠受信方式であれば、他の通信方法でも本発明を応用することが可能である。
【0083】
次に、図8を参照して、図6で説明した全体フローのタイミングを説明する。
【0084】
図8は、無線部102、基準発振器108、及び復調クロック部125の電源のオン/オフ、カウンタ151及び153の動作の有無、及びクロック再生部124のスイッチ145のオン/オフをそれぞれ時系列に表したものである。この例では、データ受信タイミングは、最初のAと、その直後のBについて示されており、その期間はいずれも6.7msである。2つのデータ受信タイミングA、Bの開始時の間隔は、720msである。
【0085】
図7に関して説明したように、本発明の一実施形態の通信装置は、このデータ受信タイミングA、Bの間で、データの受信を行っていない期間内に(713.3ms)、できるだけ不要な回路の電源を停止させようと言うものである。
【0086】
図6の各ステップに対応させて、図8のタイミングチャートを説明する。図6のステップS13は、スイッチ145に関する最初の立ち下がりに対応する。図6のステップS10からS12は、それ以前に行われており、この時点で最初のデータ受信タイミングAも終了する。
【0087】
図6のステップS14は、図8における、無線部102、基準発振器108、及び復調クロック部125のそれぞれの最初の立ち下がりに対応する。図6に関して説明したように、無線部102の電源が停止された少し後に、基準発振器108と復調クロック部125の電源が停止される。
【0088】
ステップS15において、カウンタ151が起動されるが、これは、図8に関しては、カウント151の最初の立ち上がりの時点である。ここから、クロック信号134のカウントが開始される。
【0089】
図6のステップS19でカウンタ153のカウントが開始される時点は、図8では、カウンタ153の2度目の立ち上がりである。このとき同時に、カウンタ151の動作が停止しているのが分かる。また、この時点以前に図6のステップS22及びS23によって、基準発振器108、及び復調クロック部125、及び無線部102の電源が投入されていることも分かる。
【0090】
図6のステップS21で、受信データの復調の準備ができるのは、図8における、カウンタ153の2度目の立ち下がりの時点である。このとき同時にスイッチ145がオンにされているのが分かる。
【0091】
この例では、データ受信タイミングAの終了時から再びデータ受信が可能となる中断時間は710msに設定されているが、この場合、受信可能となってからデータ受信タイミングBの開始時点まで、実際には、720−710−6.7=3.3msの余裕時間がある。この余裕時間は、各構成要素の起動動作時間のぶれ等を考慮したものであるが、これらの問題を解決すれば、余裕時間をより0msに近づけることが可能である。ただし、その場合でも、前記中断時間は、シンボルタイミングの周波数(21kHz)の整数倍であることが条件となる。
【0092】
次に、図6のステップS12の処理内容、即ちタイマー部126内の比較器152、154に設定する値を求める手順について詳細に説明する。
【0093】
最初に、制御部109は、クロック部105から補正値164を読み出す。クロック信号134が正確な周波数、即ち32.768kHzであれば、補正値164の数字は、2,752×14,400,000/32,768=1,209,375となる。ここで、読み出した補正値164の値をHとする。
【0094】
次に、クロック信号134の偏差を計算する。クロック部105の補正値164を出力する原理(時計補正回路の原理)より、偏差X(ppm)=−1×(H−1,209,375)×(100/120)である。従って、クロック信号134の周波数F1(kHz)=32.768×(1+X/1,000,000)である。通常、32.768kHzのクロック信号は偏差が比較的大きく、このような偏差を考慮することは、非常に重要な要素である。
【0095】
シンボルクロック信号136を任意の位相θの時に止め、ある時間後に同じ位相で復活させるには、位相θの時点のカウンタ(クロック再生部124のカウンタ143)の値を保持し、その後正確にn周期後のタイミングで、カウンタ143を再度動作させなければならない。従って、クロック再生部124の動作保持時間は、シンボルクロック136の周波数(21kHz)のちょうどn倍である必要がある。この場合、動作保持時間を710msとしているが、これは、nd=710ms/(1/21kHz)=14,910となって割りきれ、n=14,910、T=710msとなる。
【0096】
次に、このTなる時間を、32.768kHzのクロック信号134のn1周期分(=T1)と、2.688MHzの復調用クロック信号133のn2周期分(=T2)で表すことを考える。即ちT=T1+T2となる。
【0097】
32.768kHzのクロック信号134でのカウント値は、n1d=710ms/(1/F1)である。ここで、H=1,209,365であるとすると、X=−1×(1,209,365−1,209,375)×(100/120)=8.333333ppmとなる。
【0098】
F1=32.768×(1+8.333333/1,000,000)=32.76772693kHzであり、n1d=710ms/(1/F1)=710ms×F1=710x32.78772693=23,265.08612である。
【0099】
n1dの小数点以下を切り捨てて、n1=23,265とすると、T1=n1x(1/32.76772693)=709.9973718msとなる。
【0100】
残り時間は、T2=710−709.9973718=0.0026282msである。ここから、2.688MHzの復調用クロック信号133でのカウント値は、n2d=0.0026282ms/(1/2,688kHz)=7.06となる。n2dの小数点以下を切り捨てて、n2=7である。
【0101】
以上の計算より、T1とT2が求められる。Tは、2種類の周波数のクロック信号を利用して構成されるため、T1+T2が正確なTの値とはならない場合も考えられる。しかし、シンボルクロック信号1周期分の3/128、即ち(1/21kHz)×(3/128)=1.1μsまでは、データ復調を行う上で許されるシンボル点時間誤差の範囲内であるという設計をしてあるような場合には、当該誤差は問題とならない。なぜなら、Tを表すために、2.688MHzの復調用クロック信号133を使用しているため、誤差は、1/2.688MHz=0.37μs以下となるからである。
【0102】
最終的に、比較器152の設定値は、232,365、比較器154の設定値は、7と求められる。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、必要なデータを受信するタイミング以外のところで、無線部102、基準発振器108、復調部103の供給電源を停止することが可能であるので、消費電流を低減できる。
【0104】
更に、本発明によれば、上記電源供給を停止している際に、一番周波数の低いクロック信号のみを動作させる構造をとることができるので、消費電流をより低減できる。
【0105】
また更に、本発明によれば、再び電源を供給する場合に、シンボルクロック信号の位相がずれないように、複数のカウンタを設けて、最適なシンボルクロック信号を再現できる。
【0106】
また更に、本発明によれば、無線信号の間欠受信のために用いる時間を、低い周波数と高い周波数を利用することによって、消費電流を低減させながら精緻に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図2】図1で示された復調部103の詳細な構成を表すブロック図である。
【図3】図2で示されたクロック再生部124の詳細な構成を表すブロック図である。
【図4】図2で示されたタイマー部126の詳細な構成を表すブロック図である。
【図5】図1で示されたクロック部105の詳細な構成を表すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態のデジタル携帯電話装置の全体の動作を示すフローチャートである。
【図7】3スロットTDMAで用いられるスロットの構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態のデジタル携帯電話装置の一部の動作タイミングを示すチャートである。
【図9】従来の復調部203の詳細な構成を表すブロック図である。
【図10】従来のクロック再生部224の詳細な構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
101 アンテナ
102 無線部
103 復調部
104 AFC部
105 クロック部
106 音声処理部
108 基準発振器
109 制御部
110 操作部
111 表示部
112 マイク
113 レシーバ
121 位相検出部
122 データ再生部
123 位相補正部
124 クロック再生部
125 復調クロック部
126 タイマー部

Claims (4)

  1. 無線によりデジタルデータの受信を行う通信装置において、
    第一の周波数を有する第一の発振周波数信号を発生する第一の発振器と、
    前記第一の発振周波数信号を基準として、第二の周波数を有する第二の発振周波数信号を発生する第二の発振器と、
    前記第二の発振周波数信号を使用して、シンボルクロック信号を発生するシンボルクロック回路と、
    前記デジタルデータの受信を行わない場合に、所定期間の間、前記シンボルクロック回路への前記第二の発振周波数信号の供給を中断して前記シンボルクロック信号の発生を停止するとともに、前記所定期間内の、より短い予め定められた期間に亘って、前記第一の発振器及び第二の発振器の電源供給を停止するよう制御する制御部と、
    前記デジタルデータ受信時でない場合には必要のない回路を有し、
    前記シンボルクロック回路が、前記第二の発振周波数信号の供給が中断された際、前記シンボルクロック信号の位相の値を保持する第一のカウンタを有し、前記シンボルクロック回路への第二の発振周波数信号の供給が再開されたときに、前記シンボルクロック回路が、前記第一のカウンタに保持された位相の値を用いて、位相のずれを生じさせることなく前記シンボルクロック信号の発生を再開し、
    前記制御部が、前記デジタルデータの受信を行わない場合に、所定期間の間、前記回路の電源供給を停止するよう制御することを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1において、前記通信装置が、携帯電話装置であることを特徴とする通信装置。
  3. 無線によりデジタルデータの受信を行い、第一の周波数を有する第一の発振周波数信号を発生する第一の発振器と、前記第一の発振周波数信号を基準として、第二の周波数を有する第二の発振周波数信号を発生する第二の発振器と、前記第二の周波数を使用してシンボルクロック信号を発生するシンボルクロック回路とを有する通信装置内の回路の電源供給を制御する方法において、
    前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給を、所定期間の間中断することによって、シンボルクロック信号の発生を中断させるステップと、
    前記所定期間内の、より短い予め定められた期間に亘って、前記第一及び第二の発振器の電源供給を中断するステップと、
    前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給が中断される際に、前記シンボルクロック信号の位相の値を保持するステップと、
    前記所定期間が経過した際に、前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給を再開するステップと、
    前記供給を再開する際に、前記保持されたシンボルクロック信号の位相の値を用いて、位相のずれを生じさせることなく前記シンボルクロック信号の発生を再開するステップと、
    前記デジタルデータの受信を行わない場合に、前記所定期間の間、前記デジタルデータの受信時でない場合には必要でない回路の電源供給を中断するステップを有することを特徴とする制御方法。
  4. 無線によりデジタルデータの受信を行い、第一の周波数を有する第一の発振周波数信号を発生する第一の発振器と、前記第一の発振周波数信号を基準として、第二の周波数を有する第二の発振周波数信号を発生する第二の発振器と、前記第二の周波数を使用してシンボルクロック信号を発生するシンボルクロック回路とを有する通信装置内の回路の電源供給を制御する方法を実現させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記プログラムは、
    前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給を、所定期間の間中断することによって、シンボルクロック信号の発生を中断させるステップと、
    前記所定期間内の、より短い予め定められた期間に亘って、前記第一及び第二の発振器の電源供給を中断するステップと、
    前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給が中断される際に、前記シンボルクロック信号の位相の値を保持するステップと、
    前記所定期間が経過した際に、前記第二の発振周波数信号の前記シンボルクロック回路への供給を再開するステップと、
    前記供給を再開する際に、前記保持されたシンボルクロック信号の位相の値を用いて、位相のずれを生じさせることなく前記シンボルクロック信号の発生を再開するステップと、
    前記デジタルデータの受信を行わない場合に、前記所定期間の間、前記デジタルデータの受信時でない場合には必要でない回路の電源供給を中断するステップを有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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