JP3566438B2 - 永久帯電防止性を有するシリコンウェーハーキャリア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウェーハー搬送体として用いられるシリコンウェーハーキャリアに関し、永久帯電防止性に優れ、且つキャリア表面への金属不純物の滲出が極めて少ない、ポリエステル樹脂組成物からなるシリコンウェーハーキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェーハーキャリア用材料として、ポリエステル樹脂はその優れた耐熱性、耐薬品性、耐クリープ、耐衝撃性、剛性等ゆえに用いられている。ところで、ポリエステル樹脂は、摩擦などによって著しく帯電し易い。成形物の帯電は種々の障害をもたらす。例えば、帯電した成形物は使用時に放電による衝撃を与えたり、ほこりの付着をもたらす。そのため、ポリエステル樹脂は用途が制限されている。
【0003】
ポリエステル樹脂組成物について、帯電防止剤を添加して帯電防止性を向上させることは周知である。ポリエステル樹脂の帯電防止方法としては、内部添加型と塗布型がある。塗布型では、別工程が必要であることから、製造プロセス上、内部添加型が好ましい。
【0004】
内部添加型による方法ではこれまで、ホスホニウム塩、アルキルスルホン酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩といったイオン性界面活性剤をポリマー中に練り込む方法が、効果や経済性に優れるために一般的に採用されてきた。たとえば、ホスホニウム塩を利用したものとして、特開昭62―230835がある。しかし、こうした低分子量の界面活性剤を練り込む方法では、界面活性剤が表面に染み出すために、初期の帯電防止効果は高いものの、拭いたり、洗浄したりすると帯電防止効果がなくなり、経時的に帯電防止効果が低下する問題点がある。
【0005】
特にポリエステル樹脂が半導体シリコンウェーハーの運搬や保管の目的でシリコンウェーハーキャリアとして使用される場合、シリコンウェーハーと接する表面に界面活性剤や金属不純物が大量滲出すると、これらがシリコンウェーハーに転写し、シリコンウェーハーの表面汚れとなってシリコンウェーハーの後の加工においてデバイスの結晶欠陥や電気特性の低下などを引き起こし、シリコンウェーハーから加工された製品は品質上使用に供し得ない状態になる。
【0006】
シリコンウェーハー搬送用樹脂成形物(以下、シリコンウェーハーキャリア)は成形後、通常様々な条件でシリコンウェーハーの加熱処理工程、洗浄処理工程における搬送用に用いられる。通常これらの処理工程に用いられる前にシリコンウェーハーキャリアは成形歪み除去の為のアニール処理、残存揮発成分除去のための脱ガス処理、表面付着物の洗浄処理及びそれに続く乾燥処理等の前処理を施される。しかし、シリコンウェーハーキャリア中に含まれる不純物はシリコンウェーハーキャリアの加熱処理により表面に滲出することが多く、従って、シリコンウェーハーキャリアは成形直後の金属不純物滲出がないことに加えて、成形後の各種条件下での熱処理工程においても金属不純物の滲出がないことが嘱望されている。
【0007】
ところで、ポリエーテルエステルアミドは、帯電防止性が良好であることが知られているが、熱可塑性ポリエステル樹脂とは相溶性が悪いため層状剥離が起きたり、十分な機械的性質を備えた樹脂組成物を得ることができない点で問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の従来技術の問題の解消を課題とするものであり、本発明の課題はポリエステル樹脂組成物により成形されたシリコンウェーハーキャリアであって特定条件での熱処理において、金属不純物のキャリア表面への滲出が極めて少なく、かつシリコンウェーハーとしてその使用上支障を及ぼさない程度にまで帯電防止性を備え、その帯電防止性が永久的なものであるシリコンウェーハーキャリアを提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の課題および効果は以下の説明から明らかになろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討の結果、ポリエステル樹脂に溶融粘度及び溶融粘度比が特定の範囲にあるポリエーテルエステルアミドを熔融混合して得られるポリエステル樹脂組成物を高剪断場で成形することにより得られるシリコンウェーハーキャリアは、驚くべきことに成形過程でキャリアの表層にポリエーテルエステルアミドが偏析し、優れた帯電防止性を示すことを見出し、本発明に到達した。
【0011】
本発明は(A)固有粘度が0.6〜1.20である熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(B)ポリエーテルエステルアミドであって、260℃での見掛けの剪断速度1000sec−1における見掛けの溶融粘度が10〜1000(Pa・S)の範囲にありかつポリエステル樹脂の見掛けの溶融粘度に対する比が0.01〜1の範囲にあるポリエーテルエステルアミドを5〜30重量部の範囲で配合して得られるポリエステル樹脂組成物から成形された永久帯電防止性を有するシリコンウェーハーキャリアである。
【0012】
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル樹脂としては、主たるジカルボン酸成分としてテレフタル酸または2,6―ナフタレンジカルボン酸あるいはこれらのエステル形成性誘導体を用い、主たるグリコール成分として炭素数2〜10のグリコール又はそのエステル形成性誘導体を用いて得られる線状飽和ポリエステルが好ましい。例えばポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン―1,4―ジメチレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリブチレン―2,6―ナフタレンジカルボキシレート(PBN)等が挙げられる。これらの中で特にPBTが好ましい。
【0013】
ここで「主たる」とは、全ジカルボン酸成分又は全グリコール成分に対して80モル%以上をいい、好ましくは90モル%以上である。この範囲内で、ジカルボン酸成分或いはグリコール成分の一部を他の共重合成分で置き換えたものでもよい。かかる共重合可能なジカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸(主たるジカルボンがテレフタル酸である場合を除く)、2,6―ナフタレンジカルボン酸(主たるジカルボン酸が2,6―ナフタレンジカルボン酸である場合を除く)、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボン酸等;脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等;脂環族ジカルボン酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸等が例示される。共重合可能なグリコール成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスヒドロキシエトキシビスフェノールA等が例示される。また、本発明で用いられる芳香族ポリエステルは実質的に成形性を損なわない範囲で多官能化合物、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等を共重合してもよい。
【0014】
これらの共重合成分は1種または2種以上を用いることができる。共重合成分の割合は全ジカルボン酸(オキシカルボン酸はその半分量がカルボン酸として計算)当たり20モル%以下、好ましくは10%モル以下である。
【0015】
また、本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル樹脂は重合触媒の存在下に液相重縮合を行いペレット化した後少なくとも1段の固相重合工程で重縮合されたものが好ましい。その固相重合反応は常圧窒素雰囲気下における加熱処理によって達成することができる。
【0016】
本発明で用いられる熱可塑性ポリエステル樹脂は固有粘度が0.6〜1.20のものである。固有粘度が0.6より小さいと充分な機械的特性が得られず、1.20より大きくなると溶融粘度が高く流動性が低下して成形性が損なわれるため好ましくない。ここで固有粘度は35℃におけるオルトクロルフェノール中での測定値を用いた計算値である。
【0017】
本発明に用いられる(B)成分のポリエーテルエステルアミドは、両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(b1)とビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(b2)から誘導されるポリエーテルエステルアミドである。
【0018】
本発明においてポリエーテルエステルアミド(B)を構成する両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(b1)は、(1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン酸とジアミンの重縮合体であり、(1)のラクタムとしては、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタム等が挙げられる。(2)のアミノカルボン酸としては、ω―アミノカプロン酸、ω―アミノエナント酸、ω―アミノカプリル酸、ω―アミノペルゴン酸、ω―アミノカプリン酸、11―アミノウンデカン酸、12―アミノドデカン酸等が挙げられる。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イソフタル等酸が挙げられ、またジアミンとしては、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。上記アミド形成性モノマーとして例示したものは二種以上使用してもよい。これらのうち好ましいものは、カプロラクタム、12―アミノドデカン酸、及びアジピン酸―ヘキサメチレンジアミンであり、特に好ましいものは、カプロラクタムである。
【0019】
(b1)は、炭素数4〜20のジカルボン酸成分を分子量調整剤として使用し、これの存在下に上記アミド形成性モノマーを常法により開環重合あるいは重縮合させることによって得られる。炭素数4〜20のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、1,4―シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル―4,4′―ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸および3―スルホイソフタル酸ナトリウム、3―スルホイソフタル酸カリウム等の3―スルホイソフタル酸アルカリ金属塩が挙げられ、これらのうち好ましいものは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3―スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、特に好ましいものはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3―スルホイソフタル酸ナトリウムである。
【0020】
上記(b1)の数平均分子量は、500〜5,000、好ましくは500〜3,000である。(b1)の数平均分子量が500未満ではポリエーテルエステルアミド自体の耐熱性が低下し、5,000を超えると反応性が低下するためポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要する。
【0021】
(B)を構成するもう一方の成分であるビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(b2)のビスフェノール類としては、ビスフェノールA(4,4′―ジヒドロキシジフェニル―2,2―プロパン)、ビスフェノールF(4,4′―ジヒドロキシジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,4′―ジヒドロキシジフェニルスルホン)、4,4′―ジヒドロキシジフェニル―2,2―ブタンなどが挙げられ、これらのうち特に好ましいものはビスフェノールAである。また(b2)のアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2―もしくは1,4―ブチレンオキシドおよびこれらの二種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはエチレンオキシドである。
【0022】
上記(b2)の数平均分子量は、通常300〜5,000、好ましくは1,000〜3,000、特に好ましくは1,600〜3,000である。数平均分子量が300未満では帯電防止性が不十分となり、5,000を超えると反応性が低下するためポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要する。
【0023】
本発明に用いられる(B)成分のポリエーテルエステルアミドは両末端にカルボキシル基を有するポリアミドとポリエーテル成分として高分子量のビスフェノール類のエチレンオキシド付加物から誘導されるポリエーテルエステルアミドが好ましく、特にエチレンオキシドモル数が32〜60のビスフェノール類のエチレンオキシド付加物から誘導されるポリエーテルエステルアミドが好ましい。
【0024】
(B)の中の(b2)の量は、前記(b1)と(b2)の合計重量に基づいて好ましくは20〜80重量%、更に好ましくは25〜75重量%の範囲である。(b2)の量が20重量%未満では(B)の帯電防止性が劣り、80重量%を超えると(B)自体の耐熱性が低下するために好ましくない。
【0025】
(B)の製法は特に限定されないが、例えば下記製法▲1▼または製法▲2▼を例示することができる。
【0026】
製法▲1▼:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を反応させて(b1)を形成せしめ、これに(b2)を加えて、高温、減圧下で重合反応を行う方法。
【0027】
製法▲2▼:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と(b2)を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または不存在下に、高温で加圧反応させることによって中間として(b1)を生成させ、その後減圧下で(b1)と(b2)との重合反応を行う方法。
【0028】
また、上記の重合反応には、通常、公知のエステル化触媒が使用される。該触媒としては、例えば三酸化アンチモンなどのアンチモン系触媒、モノブチルスズオキシドなどのスズ系触媒、テトラブチルチタネートなどのチタン系触媒、テトラブチルジルコネートなどのジルコニウム系触媒、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩系触媒などが挙げられる。これらの使用量は、(b1)と(b2)の合計重量に対して通常0.1〜5重量%である。
【0029】
本発明において用いられるポリエーテルエステルアミド(B)は、260℃における見掛けの剪断速度1000sec−1での見掛けの溶融粘度が10〜1000(Pa・S)の範囲にありかつポリエステル樹脂(A)の見掛けの溶融粘度に対する比が0.01〜1の範囲にあるものである。本質的に相溶性が小さく溶融粘度特性の異なる両者を溶融混合して永久制電性などの諸特性を発現させるためには、両者の溶融粘度の比が0.01〜1、更に好ましくは0.1〜1の範囲で混練することが好ましく、1より大、あるいは0.01未満では分散粒子が粗大化し、制電効果が発現しにくい。260℃における見掛けの剪断速度1000sec−1での見掛けの溶融粘度が10〜1000(Pa・S)の範囲にありかつポリエステル樹脂(A)の見掛けの溶融粘度に対する比が0.01〜1の範囲にあるポリエーテルエステルアミド(B)は驚くべきことに好適にポリエステル樹脂マトリックス中に分散して、この溶融混合物は、高い剪断場の得られる射出成形において大きな流動性を示す。さらに驚くべきことにポリエステルとポリエーテルエステルアミドからなり両者が溶融粘度において特定の条件を満たす本発明のシリコンウェーハーキャリアは射出成形によって製造する場合に金型内への充填過程で表層にポリエーテルエステルアミドが偏析し、優れた永久帯電防止性を示す。
【0030】
このような偏析現象及び永久帯電防止性は、本発明において示された条件を満たすポリエステル及びポリエーテルエステルアミドからなるシリコンウェーハーキャリアにおいて再現性よく発現する。
【0031】
本発明のポリエーテルエステルアミド(B)の配合量は、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)100重量部に対して5〜30重量部、好ましくは10〜20重量部である。ポリエーテルエステルアミドが5重量部未満であると帯電防止性が向上しない。逆に、30重量部を超えると機械的強度、色調及び生産性が低下し好ましくない。
【0032】
本発明のシリコンウェーハーキャリアはポリエーテルエステルアミドのシリコンウェーハーキャリア表面への偏析によって永久帯電防止性を備えるとともに、特定条件で熱処理した時の金属不純物のシリコンウェーハーキャリア表面への滲出が極めて少なく、シリコンウェーハーに転写による表面汚れを生じさせることがない。
【0033】
本発明に用いられる樹脂組成物は任意の配合方法を用いて得ることができる。本発明の配合成分はより効果的に微分散化させることが好ましく、その全部もしくは一部を同時にあるいは別々に例えばブレンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール、押出機等の混合機で混合させた後シリコンウェーハーキャリアに成形することが好ましい。
【0034】
予めドライブレンドされた組成物を加熱した押出機で溶融混練して均質化した後針金状に押出し、次いで所望の長さに切断して粒状化した後シリコンウェーハーキャリアに成形することもできる。
【0035】
本発明に用いられる樹脂組成物は、各種成分を公知の方法でブレンド、例えば、ドライブレンドした後、スクリュー径44mmのベント付き2軸押出機を用いてシリンダー温度200℃〜280℃、好ましくは220℃〜250℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量50kg/hにて溶融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却後、切断することにより成形用ペレットとすることができる。
【0036】
本発明のシリコンウェーハーキャリアは上記ペレットを用いて射出成形機にて例えば射出圧力750kg/cm2 、射出率70cm3 /secの条件で射出成形して得ることができる。
【0037】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳述する。なお、実施例中の各種指数の評価は以下の方法によった。
【0038】
帯電防止性の評価は、オネストメータ(シシド静電気(株)製 スタチックH―0110)による半減衰時間の測定によって行った。
【0039】
表面抵抗率の評価は超絶縁計(東亜電波工業(株)製 SM―10E)を用いて行った。
【0040】
表1記載の各種原料は以下のものを使用した。
・ポリブチレンテレフタレート(PBT)
帝人(株)製 商品名C7000
・ポリエーテルエステルアミド(PEEA)
三洋化成(株)製 ペレスタット6321
【0041】
[実施例1]
固有粘度(35℃、オルソクロロフェノール中)0.92のポリブチレンテレフタレート(PBT)にポリエーテルエステルアミド(PEEA)を表1に示す割合で配合し、混合したのち、押出機を用いて、260℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量50kg/hにて溶融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷却後、切断して成形用ペレット状の組成物を調整した。次いでこのペレットを用いて射出圧力750kg/cm2 、射出率70cm3 /sec、冷却時間15秒、および全成形サイクル25秒の条件で射出成形により試験片を作成し、前記評価を行った。
半減衰時間測定条件:印加電圧(KV):10.0
結果を表1に示す。
【0042】
[実施例2〜3及び比較例1]
実施例1と同様に、表1記載の成分割合で試験片を作成し、前記評価を行った。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
[実施例4]
実施例1で得たペレットを使用して、射出圧力750kg/cm2 、射出率68cm3 /secの条件で射出成形によりシリコンウェーハーキャリアを得た。このシリコンウェーハーキャリアからシリコンウェーハーに接する部分を切り出し、帯電防止性を評価したところ、半減衰時間が5秒と、シリコンウェーハーキャリアとして優れた帯電防止性を有していた。さらに160℃で、100時間エージングを行った後の半減衰時間が7秒と優れた帯電防止性を保持していた。また、このーシリコンウェーハーキャリアからの溶出アルカリ金属量を定量したところ、0.9ppmと極めて低いレベルであった。
【0045】
【発明の効果】
本発明のシリコンウェーハーキャリアは表面への金属不純物の滲出が極めて少なく、かつ永久帯電防止性に優れていることから、シリコンウェーハー搬送用途に特に好適に用いることができる。
Claims (3)
- (A)固有粘度が0.6〜1.20である熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、(B)ポリエーテルエステルアミドであって、260℃での見掛けの剪断速度1000sec−1における見掛けの溶融粘度が10〜1000(Pa・S)の範囲にありかつポリエステル樹脂の見掛けの溶融粘度に対する比が0.01〜1の範囲にあるポリエーテルエステルアミドを5〜30重量部の範囲で配合して得られるポリエステル樹脂組成物から成形された永久帯電防止性を有するシリコンウェーハーキャリア。
- 熱可塑性ポリエステル樹脂がポリブチレンテレフタレートである請求項1に記載のシリコンウェーハーキャリア。
- ポリエーテルエステルアミドが両末端にカルボキシル基を有するポリアミド類とビスフェノール類のエチレンオキシド付加物から誘導されたポリエーテルエステルアミドである請求項1または2に記載のシリコンウェーハーキャリア。
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