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JP3574331B2 - 燃焼バーナ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば灯油等の液体燃料を気化させて燃焼させる強制気化式燃焼装置に用いて好適なら燃焼バーナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の燃焼バーナ、例えば、強制気化式燃焼装置に用いられる燃焼バーナは、図7および図8に示すように構成するものであり、図7は強制気化式燃焼装置の燃焼バーナの概略分解斜視図、図8は強制気化式燃焼装置の概略構成図である。
【0003】
図7および図8に基づいて、従来の強制気化式燃焼装置の燃焼バーナについて説明する。
【0004】
この種の燃焼バーナ1は、バーナトップ2と、このバーナトップ2と組み合わせられるボトム3と、上記バーナトップ2とボトム3とに挟み込まれる仕切り板4と、この仕切り板4に取り付けられる整流板5とを有している。上記バーナトップ2には、耐熱性、耐酸化性に優れた炎口網6と、逆火防止および混合ガスの静圧化を計るためのバックネット7とが取り付けられている。
【0005】
この燃焼バーナ1は、消火時には気化器8に灯油を圧送していた電磁ポンプ9が停止されるとともに、図示しない対流用送風機も停止する。さらに、燃焼バーナ1内に残留した気化ガスは燃焼バーナ1内で燃焼し続ける。燃焼バーナ1内に残留している気化ガスが燃焼するにつれて、気化器8の残留気化ガスの圧力も小さくなるので、気化器8からの噴射圧力も小さくなる。
【0006】
これに伴って一次空気の吸引量も少なくなるので、燃焼バーナ1における燃焼炎の勢いも徐々に弱まり、燃焼炎を介して、フレームロッド10と燃焼バーナ1とのフレーム抵抗値も高くなる。このフレーム抵抗値が予め設定された値になると、気化器8のソレノイドニードルバルブ11が作動して、気化器8のノズル穴12を閉止して気化器8内の残留気化ガスの放出を防止している。
【0007】
一方燃焼バーナ1において、気化器8のノズル穴12の閉止によって燃焼は停止されるが、燃焼バーナ1内に極僅かの未燃焼ガスが残留し、当該未燃焼ガスが500〜600℃程度の炎口網6に接触して、アルデヒド類の中間生成物が生成され、刺激を伴う異臭が発生するので、炎口網6とバックネット7に、未燃焼ガスを酸化反応させる触媒、例えば白金パラジウムを担持させて、消火直後に発生する未燃焼ガスは、燃焼炎によって活性な温度にまで高められた触媒に接触して酸化されるので、アルデヒド類の中間生成物が生成されない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の強制気化式燃焼装置の燃焼バーナにおいては、燃焼バーナの炎口網とバックネットの少なくとも一方を未燃焼ガスを酸化反応させる触媒を担持させたバーナで定常燃焼時に至ってはバーナ温度の上昇で、炎口網及びバックネットは触媒が酸化反応する温度にまで到達維持されるので、消火時に臭気の要因となる未燃焼ガスを酸化反応燃焼して臭気の低減を計っている。
【0009】
しかしながら、白金などの貴金属触媒は低い温度から活性(酸化反応)を示すため、通常、炎口網の上で炎を形成し正常に燃焼しているものが、時間の経過と共に燃焼熱によって、バーナは高温度に達し、これに伴って炎口網及びこれの真下に配設されている触媒を担持したバックネットも伝導熱や輻射熱によって高温度に高められるために、灯油の気化ガスと燃焼用一次空気との混合ガスが、炎口網上で酸化燃焼する前にバックネットで低い温度で高活性を有する触媒の酸化反応が起こり、逆火燃焼して運転を停止する恐れが課題となっている。
【0010】
本発明は、これらの課題を解決した燃焼バーナを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃焼バーナは上記課題を解決したもので、バーナの炎口網とバックネットに未燃焼ガスを酸化反応させる触媒を担持した燃焼バーナにおいて、上記バックネットに定常燃焼での逆火現象の発生をなくすために焼成工程温度が800〜850℃の焼成工程を加えたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば、灯油等の液体燃料を気化させるための気化器と、気化した燃料と空気とを混合させ燃焼させるバーナと、混合ガスに点火し燃焼を開始させる点火ヒータと、燃焼を検知する検知手段とを備えた強制気化式燃焼装置において、バーナの炎口網とバックネットとの少なくとも一方を未燃焼ガスを酸化反応させる触媒を担持させた後に、予備焼成してなるものである。
【0013】
以下、本発明の燃焼バーナの実施の形態を強制気化式燃焼装置の燃焼バーナに実施場合について図1乃至図6とともに説明するが、上記従来の技術の項で説明した従来の構成と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。
【0014】
図1は本発明の燃焼バーナの実施の形態を示す要部平面図、図2は図1の燃焼バーナのA−A線の要部断面図、図3は図1の燃焼バーナのB−B線の要部断面図、図4は燃焼バーナのバックネットの焼成温度と焼成時間の関係を示した説明図、図5は燃焼バーナのバックネットの浄化率と焼成工程の有無を比較した説明図、図6は燃焼バーナバックネットの焼成温度と浄化特性の関係を比較した説明図である。
【0015】
図1乃至図3の燃焼バーナ1において、気化器8のノズル穴12の閉止によって燃焼は停止されるが、燃焼バーナ1内に極僅かの未燃焼ガスが残留し、当該未燃焼ガスが500〜600℃程度の炎口網6に接触して、アルデヒド類の中間生成物が生成され、刺激を伴う異臭が発生する。
【0016】
そのために、炎口網6とバックネット7に、未燃焼ガスを酸化反応させる触媒、例えば白金パラジウムを担持させて、消火直後に発生する未燃焼ガスを、燃焼炎によって活性な温度にまで高められた触媒に接触して酸化されるようにして、アルデヒド類の中間生成物が生成されないようにする。
【0017】
しかしながら、炎口網6の上で炎を形成し正常に燃焼しているものが、時間の経過と共に燃焼熱によって、燃焼バーナ1は高温度に達し、これに伴って炎口網6及びこれの真下に配設されている触媒を担持したバックネット7も伝導熱や輻射熱によって高温度に高められるために、灯油の気化ガスと燃焼用一次空気との混合ガスが、炎口網6上で酸化燃焼する前にバックネット7で低い温度で高活性を有する触媒の酸化反応が起こり、逆火燃焼して運転を停止する恐れが生じる場合がある。
【0018】
そこで、低温度地域の活性を消失させ、高温度地域の活性を、維持させるために、いたずらに高温度でかつ長時間保持し、予備焼成することは触媒自身が半融現象を起し高温劣化によって活性を失い、本来の目的を達成できないので、予備焼成温度の設定は細心の条件管理が必要である。
【0019】
また、触媒を担持させるバックネット7の材料がオーステナイト系のステンレス鋼板の場合は、860℃以上になると、材料自身が酸化進行して酸化スケールを生成し、スケールの脱落によって触媒効果はなくなる。
【0020】
このようなことから、予備焼成温度と実機燃焼テストおよび素材表面について説明する。
【0021】
触媒を担持したバックネット7の予備焼成温度を650℃、750℃、800℃、850℃で、それぞれ20分間焼成したものと、850℃の温度に到達後電源OFFして炉冷したものを、実機石油ファンヒータに組み込み燃焼試験を行ったもので、いずれも点火初期はバーナおよび燃焼室内温度も十分安定していないため、触媒の酸化反応による逆火はおこらなかった。
【0022】
しかし、750℃以下の焼成温度での焼成品では、点火30分以降、逆火しやすい燃焼モードを故意に作成した条件での火力に変換すると、殆どがバックネット13で燃焼する逆火現象を起こし、フレーム失火により運転が停止する。これは焼成温度が750℃以下では、触媒の低温域での活性の消失が不十分であるためである。
【0023】
また、800℃以上の焼成温度での焼成品では、上述の現象は長時間の運転でも確認されなかった。
【0024】
次に各温度で焼成したバックネット7の表面を、SEM観察およびEDX分析から調査したが、焼成温度が850℃より以下の焼成品においては、ptの存在や、表面に形成された酸化皮膜に異常は認められなかったが、焼成温度が860℃による焼成品では、形成された酸化皮膜に剥離が発生していた。
【0025】
次に焼成温度と浄化率の関係について説明すると、図は、焼成温度と焼成時間の関係図で、焼成炉で850℃まで昇温後、電源OFFして炉中冷却を行ったものを示し、図は、焼成工程の有無と浄化率の関係図で、図での焼成温度を850℃までの昇温後、電源OFFして炉中冷却したサンプルの浄化特性をプロピレン評価ガスで行ったものである。
【0026】
より、予備焼成をしない場合では、160℃ぐらいから、酸化反応の兆しを呈し、250℃においてはほぼ完全な反応が見られ、低い温度から活性を示している。一方焼成をしたものは、350〜400℃頃から反応がみられ、約430℃以上から完全な酸化反応として立ち上がっている。
【0027】
以上の結果から焼成したことにより、低温度域での活性(酸化反応)はなくなっていることがわかる。
【0028】
は、焼成温度と浄化特性の関係を示したもので、焼成温度と浄化特性の関係をプロピレン評価ガスで行ったものであり、焼成温度は低いほど浄化率はよくなっているが、焼成温度を850℃では、他の温度に比べて悪くなっており、高温度での焼成は触媒毒になる恐れがある。
【0029】
しかし、焼成温度が850℃に到達後、電源OFFした場合は、低い温度(600℃)で焼成したのと、同等の性能が発揮され、焼成を一瞬の保持状態では、熱劣化の影響も避けることができる。
【0030】
以上の結果から、バックネット、例えば金属網に触媒を担持した後、焼成温度を800〜850℃の範囲で所定の時間の予備焼成工程を行うことで、定常燃焼での逆火現象の発生をなくすことができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の燃焼バーナは上記のような構成であるから、バックネツトへの貴金属の触媒担持は定常燃焼前に逆火を起こす恐れが有ったが、800〜850℃で予備焼成する工程を追加することにより、低温度域での活性がなくなり、逆火の恐れは解消されるとともに、点火・消火時の臭い低減により効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃焼バーナの要部平面図である。
【図2】図1のA−A線の要部断面図である。
【図3】図1のB−B線の要部断面図である。
【図4】焼成温度と焼成時間の関係を示した説明図である。
【図5】浄化率と焼成工程の有無を比較した説明図である。
【図6】焼成温度と浄化特性の関係を比較した説明図である。
【図7】従来の強制気化式燃焼装置の燃焼バーナの概略分解斜視図である。
【図8】従来の強制気化式燃焼装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 バーナ
2 バーナトップ
3 ボトム
4 仕切り板
5 整流板
6 炎口網
7 バックネット
8 気化器
9 電磁ポンプ
10 フレームロッド
11 ソレノイドニードルバルブ
12 ノズル穴

Claims (2)

  1. バーナの炎口網とバックネットに未燃焼ガスを酸化反応させる触媒を担持した燃焼バーナにおいて、上記バックネットに定常燃焼での逆火現象の発生をなくすために焼成工程温度が800〜850℃の焼成工程を加えたことを特徴とする燃焼バーナ。
  2. バーナの炎口網とバックネットに未燃焼ガスを酸化反応させる触媒を担持した燃焼バーナにおいて、
    上記触媒は貴金属触媒、上記バックネットはオーステナイト系ステンレス鋼材であり、
    上記バックネットに定常燃焼での逆火現象の発生をなくすために焼成工程温度が800〜850℃の焼成工程を加えたことを特徴とする燃焼バーナ。
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