JP3574589B2 - マルチビームプリンタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数本のレーザビームに位相差を持たせて同時に走査して画像データを印字するマルチビームプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームプリンタを高速化するためには、レーザビームを主走査方向と副走査方向に高速に走査する必要がある。具体的には、主走査方向については回転多面鏡を高速回転させ、副走査方向については感光体を高速に回転させることになる。
しかしながら、レーザビーム(レーザ光)を偏向する回転多面鏡の回転速度は限界に近い状態になっている。このため回転多面鏡の回転速度を上げる代わりに、複数本のレーザビームを同時に位相差を持たせて走査するマルチビーム方式が採用されている。
複数本のレーザビームに位相差を持たせているのはレーザ光源(アレイ)を傾斜配置してレーザビーム間の影響を除去するためレーザビーム間の距離を確保するためである。
ところで、レーザビームプリンタで多値画像を印刷する場合、電子写真のように環境の影響を受けやすいシステムにおいては画質や安定性の観点からパルス幅変調方式が用いられる。
【0003】
パルス幅変調方式における多段階のパルス生成する方式としては、例えば特開昭62−39972号公報に記載のように、画像データに同期して生成した三角波と画像データのD/A変換出力とを比較するアナログ生成方式と、特開平5−6438号公報に記載のように、画素クロックの4〜8倍の周波数を有する高速クロックを入力して、分周などの論理処理により生成するディジタル方式がある。ディジタル方式でパルス幅変調するには高速ロックを用いないで、複数個の遅延素子(ゲートなど)を直列接続して所定個数の遅延素子の個数を選択してパルス幅変調する方式がある。複数個の遅延素子を用いたパルス幅変調方式は高速プリンタに適しており、多く採用されている。
【0004】
このように、レーザビームプリンタでは高速に印刷するためにマルチビーム方式とパルス幅変調方式の組合わせ採用することが多くなっている。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】
レーザビーム毎に変調された幅のパルスを生成するパルス生成部を設ける必要がある。しかし、ゲートなどの遅延素子を使用するパルス幅変調方式では多段階のパルス幅を有するパルスを生成するパルス生成部のバラツキ、すなわち、製作時の部品のレイアウトや配線長の違い、環境の違い、使用する部品のバラツキなどの変動要因により、生成されるパルス幅がビーム間で異ってくる。従って、ビーム間のパルス幅バラツキによって、光量バラツキが発生して、その結果、印刷されるドットのサイズがばらつくので、印刷画質が低下するという問題がある。
【0006】
本発明は上記点に対処して成されたもので、その目的とするところはレーザビーム毎のパルス幅誤差(偏差)を補正することにより画像データを高画質に印刷することのできるマルチビームプリンタ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴とするところは画像データをパルス幅変調する複数個のパルス生成部に同期してパルスを発生させ、各パルス生成部のパルス幅と基準パルス幅とのパルス幅偏差を求め、各パルス生成部のパルス幅偏差が零となるように各パルス生成部のパルス幅を補正するようにしたことにある。
【0008】
本発明において各パルス生成部のパルス幅補正は、複数個の遅延素子を直列接続して構成されるパルス幅調整部の遅延素子数を選択することにより行われる。
【0009】
なお、本発明における基準パルスは複数個のパルス生成部のうち1つのパルス生成部のパルスとするのが望ましく、また、各パルス生成部に同期してパルスを発生させるには1つのパルス生成部に与える画素クロックを各パルス生成部に共用して与えるのが望ましい。
【0010】
本発明によれば複数本のレーザビームの光量を設定する各パルス幅変調装置のパルス幅が等しくなるように補正しているので、各レーザビームによる印刷ドットサイズを等しくでき、画像データを高画質に印刷することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1,図2に本発明の一実施例を示す。
【0012】
図2は図1におけるパルス幅変調装置10とレーザプリンタ3を詳細に図示したもので、4本のレーザビームで走査する例を示している。
【0013】
図1において、ホストコンピュータ(パーソナルコンピュータ)1で作成された画像データD1はプリンタコントローラ2に入力される。画像データD1はユーザによってホストコンピュータ1の入力手段(図示せず)を用いて作成される。画像データD1は記録するページの内容を示すページ記述データとして説明する。
【0014】
ホストコンピュータ1から出力された画像データD1は図示しないネットワークなどを介してプリンタコントローラ2に送信され、ラスタ画像(RIP)展開装置9に入力される。
【0015】
プリンタコントローラ2は、RIP展開装置9、補正データ生成部5、ビーム同期化部30、パルス幅変調装置10、パルス幅補正装置11、画素クロック選択部4、バラツキ補正指令生成部6およびプリンタI/F(インターフェース)12で構成される。
【0016】
RIP展開装置9はホストコンピュータ1から送信されたページ記述データである画像データD1をページ毎に展開して、2次元の画像データの配列であるラスタ画像を生成し、階調表現が可能な多値画像データD2としてビーム同期化部30へ出力する。
【0017】
補正データ生成部5は、バラツキ補正指令BCを与えられると補正データD6を生成して、ビーム同期化部30へ出力する。
【0018】
ビーム同期化部30は多値画像データD2を、4本のレーザビームのそれぞれのビーム検知信号BD(BD−1〜4)に同期化させた多値画像データD3(D3−1〜4)としてパルス幅変調装置10へ出力する。
【0019】
パルス幅変調装置10は画像データD3(D3−1〜4)のパルス幅変調を行い、そのパルスを印刷データD4(D4−1〜4)をレーザプリンタ3に加える。パルス幅変調装置10は図2に示すようにレーザビーム数に等しい4個のパルス幅変調(PWM)パルス生成部303〜306で構成されている。
【0020】
パルス幅補正装置11はバラツキ補正指令BCを与えられるとPWMパルス生成部303〜306のそれぞれの光量補正データ(パルス幅補正量)PCを後述するようにして求めてパルス幅変調装置10に加える。
【0021】
画素クロック選択部4はバラツキ補正指令BCを与えられるとプリンタI/F12から入力する画素クロックPCK1〜4のうちの1つの画素クロックを選択し、選択画素クロックSPCKとしてビーム同期化部30とパルス幅変調装置10に入力する。
【0022】
バラツキ補正指令生成部6は、装置の電源を入れた時、及び外部から入力されたバラツキ補正指令要求信号BCREQによってバラツキ補正指令BCを出力する。
【0023】
プリンタI/F12はレーザプリンタ3へ印刷要求信号PREQを送信すると共に、ビーム検知信号BDを受信するとビーム検知信号BDからそれぞれのビーム同期信号BD−1〜4を分離し、さらにそれぞれのビーム同期信号BD−1〜4に同期した画素クロックPCKを発生する。
【0024】
レーザプリンタ3は図2に示すようにパルス幅変調装置10で変調された印刷データD4−1〜4を入力してレーザダイオード(LD)44〜47に駆動電流I1〜4を供給する。
【0025】
図3にPWMパルス生成部303の一例詳細構成図を示す。
【0026】
図3において、PWMパルス生成部303は基準クロック生成部213,遅延クロック生成部201,遅延時間測定部202,遅延クロック選択部203,パルス生成部204,パルス選択部205,パルス幅調整部420および微細クロック生成部460で構成される。
【0027】
基準クロック生成部213は画素クロックPCK−1を入力して基準クロックSCKを生成する。
【0028】
遅延クロック生成部201は基準クロックSCKを入力して遅延時間が異なる複数個の遅延クロックDCKを生成する。
【0029】
遅延時間測定部202は遅延時間測定指令信号MESの入力により、装置の立ち上げ時や画像形成処理の直前など定期的または非定期的に遅延クロックDCKの遅延時間を測定する。
【0030】
遅延クロック選択部203は遅延クロックDCKの中から遅延時間測定値DLTに依存した選択遅延クロックSDCKを生成する。
【0031】
パルス生成部204は基準クロックSCKと複数個の選択遅延クロックSDCKの論理演算を行い、複数個のパルスGPWを生成する。
【0032】
パルス選択部205は、多値の画像データD3−1を入力して、複数個の生成パルスGPWと全白(オール0)と全黒(オール1)を含む複数個のパルスから1個を選択して、時間軸方向に変調(パルス幅変調)された印刷データAPWとして出力する。
【0033】
パルス幅調整部420は、図4に示すように直列接続された10個のバッファゲート(遅延素子)471〜480で構成される。パルス幅調整部420は光量補正データPC−1に従って遅延素子471〜480の出力APW−1〜10のいずれかを選択して印刷データAPWのパルス幅を増減させて、印刷データD4−1を生成する。遅延素子471〜480の1個の遅延時間は1ns〜3ns程度である。
【0034】
図5にパルス幅補正装置11の一例構成図を示す。
【0035】
図5において、パルス幅補正装置11は目標値設定部20,減算部21および光量補正データ変換部400で構成される。
【0036】
目標値設定部20はパルス幅変調装置10の各PWMパルス生成部303〜306から入力する印刷データD4−1〜4の中の一つを基準パルス幅として選択(設定)し、これを目標変調値(基準パルス幅変調値)TPWとして減算部21と光量補正データ変換部400に出力する。本実施例では印刷データD4−1〜4の中でパルス幅の最も大きいものを目標値として設定する場合について説明するが、どの順位のパルス幅を選ぶかは任意に行なえる。
【0037】
減算部21は、印刷データD4−1〜4の各パルス幅について目標変調値TPWとの間で減算して、第1〜第4の減算値DPW−1〜4として出力する。光量補正データ変換部400は、バラツキ補正指令BCを与えられると第1〜4の減算値DPW−1〜4を第1〜4の光量補正データPC−1〜4へ変換する。
【0038】
このようにパルス幅補正装置11は、パルス幅変調装置10を構成するPWMパルス生成部303〜306から出力される印刷データD4−1〜4を取込んで、複数の光量補正データ(パルス幅補正データ)PC−1〜4を求める。
【0039】
図6に画素クロック選択部4の一例構成図を示す。
【0040】
画素クロック選択部4は4個のセレクタ4−1〜4で構成され、通常の印刷時にはプリンタI/F12から与えられる画素クロックPCK−1〜4をそれぞれ選択画素クロックSPCK−1〜4として出力する。また、バラツキ補正指令BCを与えられると、セレクタ4−1〜4はそれぞれ画素クロックPCK−1を選択して選択画素クロックSPCK−1〜4(=PCK−1)を出力する。
【0041】
図7に電子写真方式のレーザプリンタ3の光学系の一例構成図を示す。
【0042】
図2に示したLDドライバ40〜43が印刷データD4−1〜4を入力するとLD44〜47に駆動電流I1〜4を供給する。LD44〜47が発光することによって、4本のレーザビーム501が発生する。4本のレーザビーム501は回転多面鏡502に入射する。
【0043】
4本のレーザビーム501は、感光体ドラム503の表面上にフォーカスされてビームスポットを形成し、それらは位相差をもって主走査方向(感光体ドラム503の軸方向)に偏向走査される。レーザビーム501は4本であるために、1回の走査で4本の走査線504を並行して記録することができる。感光体ドラム503は回転しており感光体ドラム503の回転方向とは逆の方向が副走査方向となる。
【0044】
感光体ドラム503上で、各レーザビーム501を、副走査方向の上流から第1〜第4のレーザビームとし、それらの走査位置を第1〜第4のレーザビーム走査位置506〜509とすると、1走査の先頭位置において、各レーザビームがビーム検知器505を横切るために、1走査で4つのビーム検知信号BDが位相差をもって発生する。それぞれのBD信号に同期して、各レーザビームの画像データを発生することになる。
【0045】
次に動作を説明する。
【0046】
まず、通常の印刷を行う場合の動作を図8を参照して説明する。
【0047】
ホストコンピュータ1で生成された画像データD1はネットワークなどを介してRIP展開装置9に入力される。画像データD1はページ記述言語であるとしているので、RIP展開装置9はその画像データD1をページ毎に展開して、2次元の画像データの配列であるラスタ画像を生成し、階調表現が可能な多値画像データD2として格納する。多値画像データD2がRIP展開装置9に格納されると、プリンタI/F12はレーザプリンタ3に印刷要求信号PREQを送信する。レーザプリンタ3は印刷要求信号PREQを受信すると図8(a)に示すビーム検知信号BDを出力する。
【0048】
プリンタI/F12はビーム検知信号BDを受信すると、図8(b),(e),(h),(k)に示すようにビーム検知信号BD−1〜4を分離して出力するとともに、それぞれのビーム検知信号BD−1〜4に同期した図8(c),(f),(i),(l)に示す画素クロックPCK−1〜4を生成する。
【0049】
レーザプリンタ3のビーム検知信号BD−1〜4とパルス幅変調装置10から得られる画像データD4−1〜4および画像クロックPCK−1〜4との関係は図8のようになる。
【0050】
具体的にはビーム検知信号BDから分離した第1のビーム検知信号BD−1から時間t遅れて第1の画素クロックPCK−1を発生し、第1の画素クロックPCK−1に同期して第1の画像データD4−1を発生させる。同様にして、第2のビーム検知信号BD−2に同期して第2の画像データD4−2を、第3のビーム検知信号BD−3に同期して第3の画像データD4−3を、第4のビーム検知信号BD−4に同期して第4の画像データD4−4を、それぞれ発生させる。
【0051】
なお、ビーム検知信号BD−1〜4と画像データD4−1〜4が同期しているとしているのは実用上遅れ時間tを無視できるからである。
【0052】
さて、通常印刷時にはバラツキ補正指令部6のバラツキ補正指令BCが「0」レベルであり、画素クロック選択部4は出力である選択画素クロックSPCK−1〜4として各ビーム検知信号BD−1〜4に同期して発生した各画素クロックPCK−1〜4を出力する。
【0053】
ビーム同期化部30はRIP展開装置9から出力された多値画像データD2を、それぞれのビーム検知信号BD−1〜4と選択画素クロックSPCK−1〜4によって、ビーム検知信号BD−1〜4に同期させた多値画像信号D3−1〜4としてパルス幅変調装置10へ出力する。
【0054】
パルス幅変調装置10は、後述するようにパルス幅補正装置11によってパルス幅バラツキを補正されるので、多値画像データD3−1〜4がパルス幅変調された印刷データD4−1〜4に変換されて、レーザプリンタ3へ出力される。レーザプリンタ3はパルス幅バラツキのない印刷データD4−1〜4によって印刷するので、印刷ドットサイズを均一にして印刷できる。
【0055】
次にパルス幅変調装置10のパルス幅バラツキ補正動作について図9,図10を参照して説明する。
【0056】
パルス幅バラツキ補正動作を行なう時には、バラツキ補正指令部6がバラツキ補正指令BCを「1」レベルにする。バラツキ補正指令BCは、プリンタコントローラ2の電源を入れた時、または外部からのバラツキ補正要求指令BCREQによって、バラツキ補正指令生成部6で生成される。
【0057】
バラツキ補正指令BCがレーザプリンタ3に与えられると、プリンタI/F12にレーザプリンタ3からビーム検知信号BDが入力され、上述した通常の印刷動作時と同様に画素クロックPCK−1〜4が生成される。
【0058】
パルス幅バラツキ補正時にはバラツキ補正指令BCが「1」レベルになるので、画素クロック選択部4の選択画素クロックSPCK−1〜4は図9(a)のように全て第1の画素クロックPCK−1になる。
【0059】
また、バラツキ補正指令BCによって補正データ生成部5で生成された補正データD6はビーム同期化部30に出力され、RIP展開装置9の多値画像データD2は停止させられる。
【0060】
ビーム同期化部30の出力の多値画像データD3(補正データD6)は図9(b)のように第1の画素クロックPCK−1に同期して発生する。また、PWMパルス生成部303〜306の出力D4−1〜4も図9(c)〜(f)のように第1の画素クロックPCK−1に同期して発生する。
【0061】
このように、PWMパルス生成部303〜306の出力D4−1〜4が画素クロックPCK−1〜4のいずれかに同期して発生することによって、パルス幅バラツキの補正を行える。
【0062】
なお、パルス幅バラツキ補正時にも印刷データD4を発生するが、レーザプリンタ3には印刷要求信号PREQが入力されていないので、印刷動作をすることはない。
【0063】
図9の(c)〜(f)に示す印刷データD4−1〜4のパルス幅pw1〜pw4が全て異なっている。このようになることと本発明による補正について図11を参照して説明する。
【0064】
図11はパルス幅変調装置10を構成するPWMパルス生成部303〜306に入力される多値画像データD3,その出力である印刷データD4,LD光源44〜47の発光により記録用紙に印刷されるドットの主走査方向のサイズとの関係を示す特性図である。
【0065】
パルス幅変調装置を構成するPWMパルス生成部が複数になると、多値画像データD3と印刷データD4との関係は図11に示すように異なってくる。
【0066】
例えば、多値画像データD3としてモニタ画像データSD1を入力すると、PWMパルス生成部303〜306の出力であるパルス幅変調値(印刷データ)D4−1〜4は、pw1〜4のようになるので、印刷ドットサイズはW1〜4となる。
【0067】
本発明は例えばPWMパルス生成部306の出力D4−1のパルス幅pw4を目標変調値(基準パルス幅)TPWに設定し、各々の減算値pw4−pw1,pw4−pw2,pw4−pw3に対して、光量補正データPC−1〜4を生成する。すなわち、各々の減算値が「0」になる(同じパルス幅pw4になる)ように、光量補正データPCを生成するようにすることによって印刷ドットサイズをどのレーザビームについてもW4にすることができる。
【0068】
なお、図11では、多値画像データD3と印刷データD4の関係をリニアであるとして図示しているが、曲線になる場合にも同様にして補正可能である。
【0069】
さて、上述したパルス幅バラツキ補正の動作を図9のタイムチャートによってより詳細に説明する。
【0070】
バラツキ補正指令BCが入力されることによって、図9(a)に示す画素クロックSPCK−1に同期した図9(b)に示す多値画像データD3が入力され、パルス幅変調装置10は画素クロックSPCK−1に同期した図9(c)〜(f)に示す第1〜4の印刷データD4−1〜4を発生する。
【0071】
目標値設定部20は、パルス幅変調装置10の各PWMパルス生成部303〜306から送信される印刷データ(パルス)D4−1〜4の中の一つをパルス幅変調値のバラツキを知る目安(基準)となる目標値として選択(設定)し、これを目標変調値(基準パルス幅変調値)TPWとして減算部21と光量補正データ変換部400に出力する。
【0072】
図9では印刷データD4−1〜4の中でパルス幅の最も大きい図9(f)に示す印刷データD4−4を図9(g)のように目標変調値TPWとして設定している。なお、どの順位のパルス幅を目標変調値TPWとして選ぶかは任意である。
【0073】
減算部21は、第1〜4の印刷データD4−1〜4の各パルス幅について目標変調値TPWとの間で減算して、図9(h)〜(k)の第1〜4の減算値DPW−1〜4として出力する。
【0074】
このようにして減算値の大きさ、すなわち、目標変調値TPWに対する印刷データD4−1〜4のパルス幅のパルス幅偏差の大きさが、光量補正データ、すなわち、光量補正時間の大きさに変換される。
【0075】
このようにして得られた光量補正データPC−1によって印刷データD4−1を補正するPWMパルス生成部303の動作を図10のタイムチャートを用いて説明する。
【0076】
図10(g)に示す基準クロックSCKは画素クロックPCK−1を1/2分周して得たものである。図10では、遅延クロック生成部201が生成した16個の遅延クロックDCKのうち奇数番(DCK−1,DCK−3,・・・)の8個を図10(h)〜(0)に示している。
【0077】
遅延時間測定部202は遅延時間測定指令信号MESの入力により、装置の立ち上げ時や画像形成処理の直前など、定期的にまたは非定期で、遅延クロックDCKの遅延時間を測定する。すなわち、基準クロック215の立ち上がり(時刻T1)をサンプリングクロック234として、1画素の時間t0に相当する遅延時間を得る遅延クロックDCKを選択する。図示例では、遅延クロックの状態が時刻T1の直前と直後で「1」から「0」に変化する遅延クロックDCK−11(t6)と遅延クロックDCK−13(t7)を検出する。これより、遅延クロックDCK−11(t6)が、t0に相当する遅延時間を得る遅延クロックであると判断し、遅延時間測定値208として10進数で「11」を出力する。
【0078】
遅延クロック選択部203は生成した16個の遅延クロックDCKから遅延時間測定値DLTの時間内に入る所望数を選択する。この所望数は、入力画像情報の最大階調数ないし出力画像の必要な中間調数に対応して決定される。図示例では測定値DLTの時間内入る遅延クロックDCK−1〜DCK−11の中から図10(p)〜(u)のように、生成パルスGPWのパルス幅の差が等しくなるよう奇数番目のバッファゲートから6個の遅延クロックSDCKを選択して出力している。
【0079】
なお、遅延クロックSDCKの選択方法は、パルス幅の差を等しくする以外に、例えば、生成パルスGPWのパルス幅の比が一定になるように選択することもできる。
【0080】
パルス生成部204は、基準クロックSCKと6個の選択遅延クロックSDCKの論理演算を行い、図10(p)〜(u)に示す6個のパルスGPW−1〜6を生成する。
【0081】
パルス選択部205は、多値(8段階)の画像データD3−1を入力して、6個の生成パルス210と全白(オール0)と全黒(オール1)を含む8個のパルスから1個を選択して、時間軸方向に変調(パルス幅変調)された印刷データAPWとして出力する。
【0082】
図10では、時刻T0〜T1の期間に、図10(b)に示す多値画像データD3−1が「2」(10進数)であるので、パルス選択部205は図10(q)に示す生成パルスGPW−2を出力し図10(c)に示す印刷データAPWになる。時刻T1〜T2の期間では図10(b)に示す多値画像データD3−1が「5」(10進数)であるので、パルス選択部205は図10(t)に示す生成パルスGPW−5を出力し、印刷データAPWになる。
【0083】
パルス幅調整部420は、光量補正データPC−1に従った時間だけ図10(c)に示す印刷データAPW−1を遅延させて、(e)の遅延印刷データDAPWを生成する。図4のセレクタ495がこの機能を実行する。
【0084】
従って、図10(c)に示す印刷データAPWと図10(e)に示す基準クロックSCKとの時間差t11,t12が図10(h)に示す減算値DPW−1に相当するので、補正前に比べて図10(e)に示すように時間t11,t12だけパルス幅が増加して、印刷データD4−1が生成される。
【0085】
このようにしてマルチビームによって印刷するのであるが、バラツキ補正時には各PWMパルス生成部に同期してパルス幅変調動作させることにより印刷データ(パルス幅変調値)のバラツキを求めて、このバラツキに基づいてパルス幅を補正している。したがって、印刷ドットに寄与する各ビームの発光エネルギーが同じになるので画像データを高品質に印刷することができる。
【0086】
また、複数のPWMパルス生成部のうち1つのPWMパルスの出力パルス(印刷データ)を基準パルス幅としているので基準パルス幅を設定する新たな装置を設けることなく行なえる。
【0087】
さらに、複数のPWMパルスのパルス幅変調処理を同期して行なうのに、つまり処理を規制するのに単に画素クロックを選択するだけで行える。
【0088】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明によれば複数本のレーザビームの光量を設定する各パルス幅変調装置のパルス幅が等しくなるように補正しているので、各レーザビームによる印刷ドットサイズを等しくでき、画像データを高画質に印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1の要部を詳細に示した構成図である。
【図3】図2のPWMパルス生成部の一詳細構成図である。
【図4】図3のパルス幅調整部の一例詳細構成図である。
【図5】図1のパルス幅補正装置の一例構成図である。
【図6】図1の画素クロック選択部の一例構成図である。
【図7】図2のレーザプリンタの光学系の一例構成図である。
【図8】本発明の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図9】本発明の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図10】本発明の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図11】本発明を説明するための画像データと印刷ドットサイズの特性図である。
【符号の説明】
2...プリンタコントローラ、3...レーザプリンタ、4...画素クロック選択部、5...補正データ生成部、 6...バラツキ補正指令部、 10...パルス幅変調装置、11...パルス幅補正装置、40〜43...レーザ駆動装置、44〜47...レーザ光源、303〜306...PWMパルス生成部。
Claims (5)
- 複数本のレーザビームにそれぞれ位相差を持たせて走査して画像データを印刷するレーザプリンタと、前記複数本のレーザビーム毎にそれぞれ複数個の遅延素子の使用個数によってパルス幅を設定され、前記画像データのパルス幅変調を行なう複数のパルス生成手段を含み、これらパルス生成手段から得られるパルスを印刷データとして前記レーザプリンタに出力するパルス幅変調装置と、前記複数のパルス生成手段が出力するパルス幅と基準パルス幅とを比較し、各パルス幅偏差に基づき前記複数のパルス生成手段における前記遅延素子により設定されるパルス幅を補正するパルス幅補正装置とを具備することを特徴とするマルチビームプリンタ装置。
- 複数本のレーザビームにそれぞれ位相差を持たせて感光体の走査を行い画像デ−タを印刷するレーザプリンタと、それぞれ複数個の遅延素子の使用個数によってパルス幅を設定され、前記画像データのパルス幅変調したパルスを印刷データとして前記レーザプリンタに与える複数のパルス生成手段を有するパルス幅変調装置と、前記複数のパルス生成手段にパルス幅変調処理を同期して行わせる同期処理規制手段と、前記複数のパルス生成手段が同期処理時に出力する各パルス幅が基準パルス幅と一致するように前記各パルス生成手段毎に前記遅延素子により設定されるパルス幅を補正するパルス幅補正装置とを具備することを特徴とするマルチビームプリンタ装置。
- 複数本のレーザビームにそれぞれ位相差を持たせて感光体の走査を行い画像データを印刷するレーザプリンタと、複数個の遅延素子の使用個数によってパルス幅を設定され、前記画像データのパルス幅変調したパルスを印刷データとして前記レーザプリンタに与える複数のパルス生成手段を有するパルス幅変調装置と、前記複数のパルス生成手段にパルス幅変調処理を同期して行わせる同期処理規制手段と、前記複数のパルス生成手段が同期処理時に出力するパルスのうち1つのパルス生成手段のパルス幅を基準パルス幅とし、前記複数のパルス生成手段のパルス幅が前記基準パルス幅と一致するように前記各パルス生成手段毎に前記遅延素子により設定されるパルス幅を補正するパルス幅補正装置とを具備することを特徴とするマルチビームプリンタ装置。
- 複数本のレーザビームにそれぞれ位相差を持たせて感光体の走査を行い画像データを印刷するレーザプリンタと、それぞれ複数個の遅延素子の使用個数によってパルス幅を設定され、前記画像データのパルス幅変調したパルスを印刷データとして前記レーザプリンタに与える複数のパルス生成手段を有するパルス幅変調装置と、前記複数のパルス生成手段にパルス幅変調処理を同期して行わせる同期処理規制手段と、前記複数のパルス生成手段の同期処理時に補正用画像データを前記複数のパルス生成手段に与える補正画像データ生成手段と、前記複数のパルス生成手段が同期処理時に出力するパルスのうち1つのパルス生成手段のパルス幅を基準パルス幅とし、前記複数のパルス生成手段のパルス幅が前記基準パルス幅と一致するように前記各パルス生成手段毎に前記遅延素子により設定されるパルス幅を補正するパルス幅補正装置とを具備することを特徴とするマルチビームプリンタ装置。
- レーザ光源から時間差をもって照射される複数本のレーザビームを検知するビーム検知器を有し、前記複数本のレーザビームで感光体の走査を行い画像データを印刷するレーザプリンタと、直列接続した複数個の遅延素子の使用個数によってパルス幅を設定され、前記画像データのパルス幅変調したパルスを印刷データとして前記レーザプリンタに与える複数のパルス生成手段を有するパルス幅変調装置と、前記ビーム検知器のビーム検知信号に同期して画素クロックを発生するプリンタインターフェース手段と、パルス幅補正時に前記画素クロックを選択して前記複数のパルス生成手段に与え、前記複数のパルス生成手段にパルス幅変調処理を同期して行わせる画素クロック選択手段と、前記複数のパルス生成手段が同期処理時に出力する各パルス幅が基準パルス幅と一致するように前記各パルス生成手段毎に前記遅延素子により設定されるパルス幅を補正するパルス幅補正装置とを具備することを特徴とするマルチビームプリンタ装置。
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