Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP3574597B2 - 重合体の製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP3574597B2 - 重合体の製造方法 - Google Patents

重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3574597B2
JP3574597B2 JP21822999A JP21822999A JP3574597B2 JP 3574597 B2 JP3574597 B2 JP 3574597B2 JP 21822999 A JP21822999 A JP 21822999A JP 21822999 A JP21822999 A JP 21822999A JP 3574597 B2 JP3574597 B2 JP 3574597B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
polymer
monomer
water
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21822999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001040008A (ja
Inventor
喜浩 前田
繁 山口
誠三 田中
薫 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP21822999A priority Critical patent/JP3574597B2/ja
Publication of JP2001040008A publication Critical patent/JP2001040008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3574597B2 publication Critical patent/JP3574597B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重合体の製造、特に水溶性重合体の製造に好ましく適用される製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水溶性重合体等の重合体、中でも、カルボキシル基を多数有するアクリル酸系重合体、マレイン酸系重合体、これらの共重合体、または、これらにスルホン酸基、水酸基等が導入された重合体は、これらの組成や分子量を調整することにより、優れたカルシウムイオン捕捉作用、優れたクレー分散作用、優れた耐ゲル化能を発揮させ得ることが知られている。そのため、これらの重合体は、無機顔料分散剤、スケール防止剤、キレート剤、洗剤組成物、繊維処理剤、木材パルプ漂白助剤等、非常に広範囲の用途に渡って使用されている。
【0003】
これらの重合体の製造方法については、これまで、多くの研究、開発がなされており、例えば、特開昭62−270605号公報、特開平5−239114号公報、特開平5−247143号公報、特公平3−2167号公報、特公平3−14046号公報、特許第2574144号公報等で開示されている。
これら従来の研究、開発は、水溶性重合体等の特徴を活かし、上記種々の用途に対応すべく、組成、分子量等の調整や残存モノマー量の低減等に向けられてきた。
【0004】
しかし、これまで、これら重合体の製造に関するスケールアップの問題については十分に検討されて来なかった。実験室段階での100gからせいぜい5kg程度のスケールの製造プロセスを、5〜30t程度の非常に大きなスケールの実機プラントに移す場合には、除熱の問題を解決することが不可避であり、一般に、重合釜の表面積と内容積との関係から、スケールアップすればするほど、除熱能力が指数関数的に悪くなっていくとされている。
【0005】
重合体の製造は、安全性の面と、経済性の観点から、水系溶媒で、高温下、なるべくは沸点近傍で行うことが一般的である。そのため、除熱能力の悪化は、直ちに激しい発泡、すなわち、激しい沸騰状態を招き、攪拌効果が失われて、終には反応液が重合釜からあふれ、重合自体の続行が不可となってしまうと言う問題を引き起こす。近年は、生産効率を高める関係上、原料濃度を高くする傾向にあり、なおさら、激しい発泡、すなわち、激しい沸騰状態を招きやすくなって来た。
【0006】
このような発泡、沸騰現象を抑制するため、除熱能力増強や発熱量抑制の検討がなされている。具体的には、除熱能力増強のためには、冷却用コンデンサー能力の増強(大型化)や重合釜周りに冷却水を流すためのジャケットの付設等、重合装置自体の改良がある。発熱量の抑制には、重合時間(即ち重合原料の滴下時間)の延長、重合原料濃度の低減化等、重合条件等の改良がある。
【0007】
しかし、設備的な改良では、設備の大型化を招きコスト的に非常に不利になるだけでなく、発泡抑制の根本的な解決にはならないので、結局、重合処方の改良による発熱量の抑制と組み合わせなければならない。他方、重合処方の改良は、上述のように、低濃度化、長時間化と言った改良であるため、生産性の低下を招き、コスト的に不利となるので、好ましくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、上記設備の大型の改良によることなく、しかも、上記重合処方の改良によることもなく、除熱の問題を解消できる、重合体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、重合体を実機レベルで、しかも高濃度、短時間で製造する上で生じる除熱の問題を解決するために、鋭意検討を行った。その結果、重合体を製造する際に、反応系に液体をスプレー噴霧等の手法で添加して反応系の熱を奪うようにすれば良いことを見いだし、本発明を完成した。
【0010】
したがって、本発明にかかる重合体の製造方法は、重合体を製造するにあたり、重合中、スプレー噴霧で反応系に液体を添加することにより反応系から熱を除くようにする方法であって、前記重合体が、水溶性重合体であり、前記重合が、攪拌溶液水系重合であって沸点近傍の重合温度で還流状態にして重合させ、前記スプレー噴霧が、前記反応系の液面全体に前記液体として水を噴霧する。
【0011】
上記において、添加する液体は、有機溶剤であっても良いが、水であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態として水溶性重合体の製造を例に挙げ、本発明を構成する各要件を項目毎に分けて詳細に説明する。
−除熱用液体の添加−
本発明において除熱用液体の添加は、本発明の目的である重合中の発泡抑制に対する根幹をなすものであり、その方法は、反応系に対し除熱用液体を、均一かつ効率的に添加することの出来る手段としてスプレー噴霧が採用される。
【0013】
反応系に添加された液体は気化して反応熱を除く。反応系に添加された液体は、反応容器の壁を冷し、壁を洗う、働きをすることもある。反応液は、反応容器の壁に付着すると、壁から高熱を受けて重合が進み、そのため、重合物が壁に固着する。壁に固着した重合物は反応系の泡立ちを促進するので、好ましくない。壁に生成した重合物は、長く置いておくと固着するので、絶えず洗い流すのが良い。
【0014】
<除熱用液体>
除熱用液体としては、水のほか、単量体、重合開始剤、pH調整剤等やこれらの水溶液があり、有機溶剤などもあって、種類は限定されないので、設備上の観点から適宜選定すれば良いが、還流水やその他の水とするのが好ましい。
【0015】
上記のその他の水としては、より具体的には、添加水がより好ましい。添加水としては、通常重合反応で使用され、重合反応に支障のない範疇の水であれば、工業用水、水道水、純水、イオン交換水等、水の種類は限定されるものではない。
なお、例えば、除熱用液体として反応系で使用されている溶媒中の水の還流水を用いる場合は、その供給されるパイプの途中で、フィルター等を併設することにより、還流操作等で生成してくる不純物等の混入によるスプレーノズルの詰まりを効果的に解消することができる。しかし、より好ましくは、上述の問題が発生しない上記等の添加水が好ましい。
【0016】
除熱用液体として水を用いることが好ましい理由は以下のとおりである。
重合反応の原料たる液状単量体またはその水溶液を除熱用液体として用いて反応系に添加したときには、反応系からの吸収熱により重合してしまう恐れがある。スプレー噴霧で添加したときには熱吸収速度が非常に高くなることから反応系に添加される前に重合してしまう恐れがある。スプレー噴霧で添加された単量体は、霧状態では濃度が非常に高くなっているので、いわゆるバルク重合に近い状態となり、極めて高分子量の重合体となり、ゲル化する可能性が高い。スプレーノズル付近でゲル化が起きると、スプレーノズルが詰まり、噴霧できなくなる恐れもある。
【0017】
液状開始剤やその水溶液を除熱用液体として用いてスプレー噴霧したときは、非常に高い熱吸収速度のために、ラジカル開始剤は、反応系に到達する前に分解して効力を失う恐れがある。
固体単量体やpH調整剤等の固形物の水溶液を除熱用液体として用いてスプレー噴霧するときも、噴霧された瞬間、すなわちスプレーノズル先端近傍で、水分が気化し固形物が析出して、スプレーノズルが詰まる恐れがある。
【0018】
有機溶剤は、除熱用液体として用いてスプレー噴霧しても重合や析出の問題を生じないが、一般にその潜熱が水の潜熱よりも小さいので、水を除熱用液体として用いる場合に比べて効果が低い。
<除熱用液体の添加方法>
除熱用液体を1種だけ用いる場合は、もちろん、1個の導入口から反応系近傍に導く。除熱用液体を複数種用いる場合は、これらをそれぞれ別の導入口から反応系近傍に導くか、これらの全部を混合してただ一つの導入口から反応系近傍に導くか、これらを小分けして数個の導入口から反応系に導くかする。
【0019】
反応系近傍に導かれた除熱用液体は、噴霧状で反応系に添加される。噴霧状の添加は、除熱用液体を非常に細かな多数の液滴として添加する方法であり、スプレーノズルを用いて行われる。細かな液滴での添加は、除熱効果を高めて、発泡を効果的に抑える。
以下ではこのスプレー噴霧について、具体的に説明する。
【0020】
スプレーノズルの個数は、限定されないが、3個以上が好ましく、4個以上がより好ましく、6個以上がより好ましい。ノズルの個数が多いほど、それだけ反応系の液面全体に除熱用液体が噴霧されるため、発泡抑制効果がより大きくなるからである。しかし、スプレーノズルの先端を回転させる等すれば、その個数を減らすことが出来る。
【0021】
スプレーノズルの向きは、限定されず、上向き、下向き、斜め向きのいずれでも良いが、反応系の液面全体に噴霧されるように設定されるのが好ましい。
噴霧角についても、限定はされず、適宜設定すれば良いが、好ましくは70〜150°である。
スプレーノズルの型式も、特に限定されず、均等扇、標準扇等のいずれでも良い。
【0022】
スプレー噴霧で添加される際の液滴径(平均液滴径)は、限定されないが、20〜1000μmが好ましく、30〜500μmがより好ましく、100〜350μmが最も好ましい。液滴径が小さいほど、液滴の表面積が大きくなり、熱吸収速度が高くなって、発泡抑制効果が高くなる。しかし、あまり細かくし過ぎると、添加能力が落ちるため、同じ添加量(添加速度)を維持するためには、スプレーノズルの個数を増やす必要があり、コスト高となる。そのため、発泡の状態、換言すれば、発熱量と除熱能力の比較等を考慮して、適宜設定すれば良い。
【0023】
この時に、合わせて反応容器上部の壁等に、スプレー噴霧で添加される除熱用液体が当たるように設定することにより、壁が除熱用液体で洗い流されるようになる。この結果、反応容器の壁に重合物やゲル物の固着や付着を防止することもできる。
<添加量>
効果的な発泡抑制のためには、除熱用液体の添加量は、重合総仕込量に対して、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましい。
【0024】
除熱用液体の添加量の上限は、特に限定されるものではなく、目的とする重合体水溶液の製造条件等により適宜設定することができる。また、その除熱用液体の添加量が多い場合、重合反応継続時に添加量に従って、重合溶媒濃度が変化することになる。支障のない場合もあるが、通常、除熱用液体の添加量は、重合総仕込み量に対して、60重量%までが好ましい。
【0025】
スプレー噴霧用の除熱用液体の添加量は、その重合反応に支障がなければ、そもそも重合に用いる反応溶媒としての水の量から減算して、除熱用液体の添加量を決めることもできる。しかし、除熱用液体の添加量によっては、重合反応に支障がなければ、反応溶媒としての水の量から減算せずに、余分に反応系内に添加することでも、本発明の製法を実施することもできる。
【0026】
−重合体の製造−
本発明の製造方法を用いて得る重合体の種類は限定されない。しかし、重合体の種類が水溶性重合体である場合や水系の重合方法に適応させた場合に、本発明の効果が最も顕著であるので、以下では、水溶性重合体の製造を例に挙げて、本発明にかかる重合体の製造方法を説明する。
【0027】
<単量体成分>
重合体の原料である単量体の例は以下のとおりである。
▲1▼ カルボキシル基を含有する単量体
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸等のモノエチレン性不飽和モノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イタコン酸、メサコン酸、フマル酸、シトラコン酸等のモノエチレン性不飽和ジカルボン酸系単量体、これらの塩および無水物である。
【0028】
ここで、塩とは、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有機アミン塩等が挙げられ、これらは単独で使用されるか、併用される。以下では、これらを単に塩とのみ表記することがある。
【0029】
▲2▼ スルホン酸基を含有する単量体
例えば、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3ブテンスルホン酸等のモノエチレン性不飽和スルホン酸系単量体およびこれらの塩である。
【0030】
▲3▼ 水酸基を含有する単量体
例えば、3−メチル−2−ブテン−1−オール(プレノール)、3−メチル−3ブテン−1−オール(イソプレノール)、2−メチル−3−ブテン−2−オール(イソプレンアルコール)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノイソプレノールエーテル、ビニルアルコール等のモノエチレン性不飽和水酸基含有系単量体である。
【0031】
▲4▼ その他の単量体
(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のカチオン性単量体、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸等の含リン単量体である。
【0032】
これら単量体▲1▼〜▲4▼は、単独で用いられるか、併用される。共重合体を得る場合は、必要に応じ、重合に支障がない範囲や得られる重合体の水溶性を大きく損なわない範囲で、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、スチレン等の疎水性単量体を併用することもできる。
本発明の除熱効果を効果的に実現させるためには、好ましくは水溶性の重合体の製造時や水系重合反応に、本発明のスプレー噴霧技術を適応させることである。
【0033】
本発明の方法は、水系で行われる重合反応であれば、水溶性重合体以外の重合体を製造する時にも適応させることができ、同様な除熱、沸騰抑制効果、反応容器壁へのゲル物等の付着防止効果を発揮することができる。
水溶性重合体を、その特徴を活かして、無機顔料分散剤、スケール防止剤、キレート剤、洗剤組成物、繊維処理剤、木材パルプ漂白助剤等の用途に用いる場合、それぞれの使用目的に応じて、その他の原料を配合する。
【0034】
以下に好ましい単量体配合を示す。
(a)単量体▲1▼を好ましくは50 mol%以上、より好ましくは80 mol%以上、最も好ましくは100 mol%用いる。単量体▲1▼の中では、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)およびこれらの無水物が特に好ましい。アクリル酸(塩)/マレイン酸(塩)共重合体の場合、両単量体のモル比は40〜60/60〜40が好ましい。
【0035】
(b)単量体▲1▼を50 mol%以上、単量体▲2▼を30 mol%以下で含む配合である。単量体▲1▼、▲2▼の合計で80 mol%以上が好ましく、100 mol%がより好ましくい。この場合、単量体▲1▼の中では、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)または無水物が、単量体▲2▼の中では3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(塩)、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)、スルホエチル(メタ)アクリレート(塩)が特に好ましい。
【0036】
<溶媒>
溶媒としては有機溶媒でも良いが、水の方が好ましい。しかし、水を用いる場合でも、単量体の溶媒への溶解を良くするために、重合に悪影響を及ぼさない範囲で水に有機溶媒を適宜加えることがある。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の低級ケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアルデヒド等のアミド類等が挙げられ、これらは単独で用いられるか、併用される。
【0037】
<重合開始剤>
重合開始剤としては、限定されないが、ラジカル重合開始剤が好ましい。過酸化水素、過硫酸塩またはこれらの併用が特に好ましい。場合により、連鎖移動剤、開始剤の分解促進剤として多価金属イオンが用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物、及び過酸化水素が挙げられる。これらの中では、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩や過酸化水素が好ましい。これらは、単独で用いられるか、併用される。
【0038】
ラジカル重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、単量体1 molあたり0.1g〜10gが好ましく、1〜8gがより好ましい。使用量が0.1gより少ない場合には単量体の残存量が大幅に増大する傾向があり、10gを越えると、もはや開始剤の添加効果はあまり向上せず、却って経済的に不利である。開始剤量が多い分、得られる重合体の純分量が低下するとも言える。
【0039】
ラジカル重合開始剤の添加方法としては滴下が好ましく、特に限定はされないが、その分解性等に鑑みて、実質的に連続的に滴下する量を全使用量の50重量%以上とすることが好ましく、80重量%以上とすることがより好ましく、100重量%とすることが最も好ましい。
滴下時間は、過酸化水素等の比較的分解が遅い開始剤の場合、後述する重合温度、重合pHにおいて、単量体の滴下終了時間よりも10分以上早く終了することが好ましく、20分以上早く終了することがより好ましい。単量体滴下終了時前10分以内で終了しても、反応そのものに悪影響はないが、添加した開始剤が重合終了時点で残る無駄があり、残存する開始剤が得られる重合体の熱的安定性に悪影響を及ぼす恐れもある。
【0040】
他方、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等、比較的分解の早い開始剤の場合は、単量体滴下終了時間まで滴下することが好ましく、単量体滴下終了よりも5分以上遅く終了することがより好ましい。得られる水溶性重合体中の単量体残量を減じることが出来るからである。単量体滴下終了前にこれら開始剤の滴下を終了しても、重合反応に悪影響はないが、単量体残存の問題がある。
【0041】
開始剤滴下の開始は適宜で良い。例えば、単量体の滴下開始前でも良い。開始剤併用系の場合は、一つの開始剤の滴下を開始したのち、一定時間経過してから、あるいは一つの開始剤の滴下を終了してから、別の開始剤の滴下を開始するようにしても良い。要するに、開始剤の分解速度、単量体の反応性に応じて適宜設定すれば良いのである。
<連鎖移動剤>
本発明の製造方法では、共重合体分子量調整等の必要に応じ、重合反応に悪影響を及ぼさない範囲内で、連鎖移動剤をラジカル開始開始剤と併用しても良い。連鎖移動剤としては、例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、次亜リン酸塩等が挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独で用いられるか併用される。
【0042】
連鎖移動剤の使用量としては、重量比で開始剤量の2倍以内であることが好ましい。2倍を越えて使用しても、もはや添加効果は現れず、却って共重合体の純分の低下を招き、好ましくない。
連鎖移動剤は滴下する等の方法で反応系に添加される。滴下時間は、限定されず、場合に応じて適宜に設定すれば良い。
【0043】
<多価金属イオン>
ラジカル重合開始剤の分解促進等の必要に応じて、多価金属イオンがラジカル重合開始剤と併用しても良い。有効な多価金属イオンとしては、Fe2、Fe3、Cu2、Cu、V2、V3、VO2等が挙げられる。これらは単独で使用されるか、併用される。
【0044】
多価金属イオンの添加方法は、特に限定されないが、全量初期仕込することが好ましい。
使用量は、反応液全量に対し100 ppm以下であることが好ましい。100 ppmを越えて使用すると、得られた水溶性重合体の着色が大きく、用途によっては使用できないことがある。
【0045】
多価金属イオンの供給形態については、特に制限はなく、重合反応系内でイオン化するものであれば、どのような金属化合物、金属であってもよい。このような金属化合物、金属としては、例えば、オキシ三塩化バナジウム、三塩化バナジウム、シュウ酸バナジウム、硫酸バナジウム、無水バナジン酸、メタバナジン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムハイポバナダス[(NHSO・VSO・6HO]、硫酸アンモニウムバナダス[(NH)V(SO・12HO]、酢酸銅(II)、銅(II)、臭化銅(II)、アセチルアセテート、塩化第二銅、塩化銅アンモニウム、炭酸銅、塩化銅(II)、クエン酸銅(II)、ギ酸銅(II)、水酸化銅(II)、硝酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅(II)、マレイン酸銅、リン酸銅、硫酸銅(II)、塩化第一銅、シアン化銅(I)、ヨウ化銅、酸化銅(I)、チオシアン酸銅、鉄アセチルアセナート、クエン酸鉄アンモニウム、シュウ酸第二鉄アンモニウム、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム、クエン酸鉄、フマル酸鉄、マレイン酸鉄、乳酸第一鉄、硝酸第二鉄、鉄ペンタカルボニル、リン酸第二鉄、ピロリン酸第二鉄等の水溶性金属塩、五酸化バナジウム、酸化銅(II)、酸化第一鉄、酸化第二鉄等の金属酸化物、硫化銅(II)、硫化鉄等の金属硫化物、その他銅粉末、鉄粉末を挙げることができる。
【0046】
<重合方法>
重合方法は連続型重合、バッチ型重合、半連続型重合の何れでも良い。
連続型重合としては、例えば、連続シート状重合、ベルト重合等が挙げられる。バッチ型重合としては、例えば、装置的にはニーダー重合、攪拌重合、静置重合等が挙げられ、方法的には、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。溶液重合には、その溶媒の種類の観点から、溶剤系重合、水系重合がある。
【0047】
好ましい重合方法は攪拌溶液重合であり、最も好ましい重合方法は攪拌溶液水系重合である。
攪拌溶液水系重合について、以下で、詳細に説明する。
不飽和ジカルボン酸系単量体の場合、全単量体使用量の50重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは全量、初期仕込みする。初期仕込量が50重量%未満であると未反応物が多くなり好ましくない。
【0048】
不飽和モノカルボン酸系単量体の場合、全単量体使用量の70重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは全量、実質的に連続的に滴下することにより反応系に添加する。滴下の割合が70重量%未満(即ち初期仕込量が30重量%以上)であると、非常に高分子量化しやすい。また、共重合体系の場合は、重合初期にブロック的に重合し、好ましくない。
【0049】
単量体添加時間は、単量体の重合性を考慮して適宜設定すれば良いが、好ましくは30〜240分間、より好ましくは60〜180分間である。添加時間が30分間より短いと、単位時間内における単量体添加量が多くなり、高濃度化が起きて、非常に高分子量の重合体を生成する。また、共重合の場合は、単量体がブロック的に重合してしまう恐れがある。240分を越えると、生産性が著しく落ちて、経済上好ましくない。
【0050】
<重合時のpH>
重合時のpHについては、限定されないが、不飽和ジカルボン酸系単量体を用いる場合については以下の通りとするのが好ましい。
不飽和ジカルボン酸系単量体を用いる場合は、前述の通り、その全使用量に対して50重量%以上を初期仕込みするが、初期仕込終了時(滴下開始直前あるいは重合開始直前)のpHは5〜13であり、好ましくは5〜12である。その後、他の添加物(他の単量体、開始剤、pH調整剤等)の添加開始により、重合が開始され、重合が進行するに連れ、徐々にpHが低下していくように設定されるのが好ましく、添加終了時点で4〜8に調整されるのが好ましい。これは以下の理由による。
【0051】
一般に、不飽和ジカルボン酸系単量体は、例えば、不飽和モノカルボン酸系単量体に比べ、重合性が著しく低いため、初期仕込の段階で多く添加するのであるが、そのため、重合初期では不飽和ジカルボン酸系単量体の濃度が非常に高く、ブロック的に重合してしまう恐れがある。そこで、このジカルボン酸系単量体の重合性を制御する必要がある。ジカルボン酸系単量体は、カルボキシル基の双方ともが酸型、一方が酸型(即ち半中和型)、双方ともが中和型と、3種類存在する。この中で、半中和型が反応性に最も富むことが知られている。そこで、この半中和型の存在量を制御することにより、ジカルボン酸系単量体の重合性を制御することが出来るのである。即ち、重合初期段階ではある程度存在量を制限して重合性をある程度制御し、重合が進行しジカルボン酸系単量体の濃度が低減していくと、重合性も落ちてくるので、半中和型存在量を増大させていく必要がある。これらのことに鑑み、上記pHの設定を行う。
【0052】
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩等が挙げられる。これらは単独で用いられるか、併用される。これらの中で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
【0053】
本明細書では、これらのものを単に「pH調整剤」とか「中和剤」とか言う場合がある。
<重合温度>
重合温度は、初期仕込時は、限定されず、適宜設定すれば良い。重合開始時(添加開始時)から重合終了時(全ての添加が終了したとき。熟成時間を設定する場合はその終了時)までは、80℃以上が好ましく、重合溶媒の沸点近傍が特に好ましく、沸点で行うことが最も好ましい。重合終了後にpH調整、濃度調整等を行う場合は特には限定されない。
【0054】
80℃未満とすると、重合開始剤の使用効率が悪くなり、得られる水溶性重合体の単量体残存量が増大して、好ましくない。沸点で行うことは、温度制御が非常に容易となり、そのため、得られる重合体の品質が非常に安定したものとなり、好ましい。
<重合濃度>
重合濃度は、限定されず、分子量調整等の必要に応じて適宜設定するが、好ましくは初期仕込時で35〜75重量%、より好ましくは40〜70重量%である。35重量%未満では、不飽和ジカルボン酸系単量体の反応性が非常に悪く、75重量%を越えると、単量体の水溶性がなくなり、反応液がスラリー状となり、沈澱物が生じ、均一重合となり難い。重合終了時の濃度は35〜65重量%が好ましく、40〜60重量%がより好ましい。これに見合うように添加物の濃度調整を行う。重合終了時濃度が35重量%未満であると、結果的に重合中の単量体濃度が非常に低くなり、反応性が低くなって、得られる重合体中の単量体残存量が多くなり易い。65重量%を越えると、非常に高粘度となり、均一重合とならず、またハンドリング面からも好ましくない。
【0055】
<重合圧力>
重合圧力は、限定されるものではなく、常圧(大気圧)、加圧、減圧の何れでも良い。
<重合体>
得られる水溶性重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは500〜100000、より好ましくは1000〜30000、最も好ましくは3000〜15000である。重量平均分子量の測定方法は後述する。
【0056】
得られる水溶性重合体中の残存単量体量は、本発明によれば非常に少なくすることが出来るが、純分換算において5000 ppm以下、好ましい実施形態では4000 ppmである。
−製造装置−
図1は本発明にかかる重合体の製造方法に用いられる製造装置を示し、反応容器1は、反応液の攪拌機2を備え、反応系(反応液)3近傍に除熱用液体としての水を導くための導入口4を上端に備え、この導入口4から供給された水を反応系3の表面液面に向けて噴霧するスプレーノズル5を反応系3の上方に備えている。この反応容器1はバッチ式のみならず連続式に重合体を製造することもできる。
【0057】
重合反応はこのような容器1でなく、ベルト上で連続的に行ってもよく、その場合にはベルトの上方にスプレーノズルを設置する。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、「%」は「重量%」を示す。
ここでは、まず、得られた重合体の重量平均分子量、単量体残存量の測定方法について説明する。
【0059】
Figure 0003574597
【0060】
Figure 0003574597
【0061】
Figure 0003574597
なお、全ての単量体について、残存量は固形分に対してナトリウム塩換算値で表記した。
【0062】
本発明の製造方法が、実機スケールで特に有効であることを実証するため、まず、実験室レベルの小スケールでの製造例を参考例として示し、そののち、この参考例と同一の重合処方でスケールアップした実施例(スプレー噴霧あり)と、同様にスケールアップした比較例(スプレー噴霧なし)を示す。
(参考例1)
単量体としてマレイン酸(以下MAと略す)、アクリル酸(以下AAと略す)を用い、以下のようにして、モル比MA/AA=50/50の共重合体を合成した。
【0063】
温度計、攪拌機および還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコにイオン交換水(以下、純水と記す)を151.7g、48%水酸化ナトリウム水溶液(以下、48%NaOHと略す)360g、無水MA235.2gを初期仕込し、攪拌下、該水溶液を沸点還流状態まで昇温した。次いで、攪拌下、還流状態を維持しながら、80%AA水溶液(以下、80%AAと略す)216gを重合開始から120分間に渡って、35%過酸化水素水溶液(以下、35%Hと略す)57.6gを重合開始から50分間に渡って、15%過硫酸ナトリウム水溶液(以下、15%NaPSと略す)76.8gと純水128.5gを重合開始50分後から130分後まで80分間に渡って、それぞれ別々のただ一つの滴下ノズルから連続的に均一速度で通常の滴下を行った。さらに全ての滴下終了後30分間に渡って、沸点還流状態を維持して、重合を完了した。この場合、スケール的には1.2kg程度である。
【0064】
重合終了後、pHと濃度の調整を行い、pH8.0、固形分濃度45%の共重合体参考例1を得た。
前述の方法で測定した結果、Mwは9000、残存MA量は2600ppm、残存AA量は100ppmで合計単量体残存量は2700ppmであった。
(参考例2)
参考例1と同じく、単量体としてMA、AAを用い、以下のようにして、モル比MA/AA=35/65の共重合体を合成した。
【0065】
温度計、攪拌機および還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに96.8gの純水、291.7gの48%NaOH、171.5gの無水MAを初期仕込し、攪拌下、該水溶液を沸点還流状態まで昇温した。次いで、攪拌下、還流状態を維持しながら、292.5gの80%AAを重合開始から120分間に渡って、6gの35%H、207.9gの純水、及び40gの15%NaPSを重合開始から170分間に渡って、それぞれ別々のただ一つの滴下ノズルから連続的に均一速度で通常の滴下を行った。さらに、全ての滴下終了後10分間に渡って、沸点還流状態を維持して、重合を完了した。この場合、スケール的には1kg程度である。
【0066】
重合終了後、pHと濃度の調整を行い、pH7.0、固形分濃度40%の共重合体参考例2を得た。
測定の結果、Mwは45000、残存MA量は4000ppm、残存AA量は100ppm未満であった。すなわち、合計単量体残存量は4100ppm未満であった。
(参考例3)
単量体としてAAのみを用い、以下のようにして、AAの単独重合体を合成した。
【0067】
温度計、攪拌機および還流冷却器を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに270gの純水を初期仕込し、攪拌下、該水溶液を沸点還流状態まで昇温した。次いで、攪拌下、還流状態を維持しながら、940gの37%アクリル酸ナトリウム水溶液を重合開始から180分間に渡って、51.8gの15%NaPSと516.2gの純水を重合開始から185分間に渡って、それぞれ別々のただ一つの滴下ノズルから連続的に均一速度で通常の滴下を行った。さらに、全ての滴下終了後5分間に渡って、沸点還流状態を維持して、重合を完了した。この場合、スケール的には1.8kg程度である。
【0068】
重合終了後、pHと濃度の調整を行い、pH8.0、固形分濃度20%の単独重合体参考例3を得た。
測定の結果、Mwは4000、残存AA量は100ppm未満であった。
(実施例1)
参考例1と同様の重合処方で、総仕込量が10tになるよう、以下のように実機スケールへスケールアップして、共重合体を合成した。
【0069】
初期仕込量と添加量はそのままスケールアップし、重合温度、添加時間は参考例1と同様にした。そして、純水を、滴下でなくスプレー噴霧した。噴霧量は総仕込量に対して、約10.5%である。スプレーノズルは下向き6個、上向き2個設けられており、噴霧角は下向き90°、上向き115°であり、平均液滴径は下向き25μm、上向き160μmで、反応系の液面全体に噴霧できていることを確認してから行った。なお、重合釜周りには、重合釜上部、中部、下部と三つに仕切られたジャケットが装備されている。下部は初期の昇温用に蒸気が通されており、重合開始後は使用しなかった。中部、上部は冷却水が通され、装備されている還流管(コンデンサー)とともに除熱能力のアップを図った。また、スプレー噴霧を反応容器上部の壁面にも当たるように設置し、壁面が水で洗い落とされるようにした。このため、反応容器上部の壁への重合体やゲル物の付着がなかった。
【0070】
以上のようにして実施例1の共重合体を得た。
測定の結果、Mwは9000、残存MA量は2400ppm、残存AA量は100ppm未満で、合計単量体残存量は2500ppm未満であった。
(比較例1)
実施例1において、純水のスプレー噴霧を通常のノズル滴下とした以外は、実施例1と同様にして、10tスケールでの合成を試みた。ジャケット、コンデンサーは実施例1と同じである。
【0071】
その結果、重合開始後60分経過後あたりから、発泡が非常に激しくなり、ついには重合続行するのが、非常に危険と判断され、途中で打ち切った。また、反応容器上部の壁には、重合体やゲル物が付着していた。
(実施例2、3)
実施例2では参考例2の、実施例3では参考例3の重合処方で、それぞれ10tスケールにスケールアップして、重合体を合成した。ジャケット、コンデンサーその他の条件は実施例1と同様であり、純水を、滴下でなくスプレー噴霧した。噴霧量は、総仕込量に対して、実施例2では約18.8%、実施例3では約28%である。
【0072】
その結果、実施例2で得られた共重合体は、Mw46000、残存MA量3800ppm、残存AA量100ppmであり、合計単量体残存量3900ppmであった。実施例3で得られた重合体は、Mw4000、残存AA量100ppm未満であった。また、実施例2、3とも、反応容器上部の壁への重合体やゲル物の付着がなかった。
(比較例2、3)
純水をスプレー噴霧せずに通常のノズル滴下とした以外は、実施例2、3と同様にした。
【0073】
その結果、比較例2では重合開始後70分経過後あたりから、比較例3では90分後あたりから、発泡が非常に激しくなり、ついには比較例2、3とも、重合を続行するのが非常に危険と判断され、途中で打ち切った。また、比較例2、3とも、反応容器上部の壁には、重合体やゲル物が付着していた。
以上より、実験室レベルの小スケールでは重合可能な処方を、そのままスケールアップしただけでは、除熱能力の大幅な低下から発泡が激しくなり、重合不可能となるが、滴下する純水をスプレー噴霧に切り換えることにより、効果的な発泡抑制が行え、スケールアップできることが分かった。
【0074】
品質的にも、実験室レベルと同等な重合体が得られることが分かり、スプレー噴霧による添加が非常に有効であることが証明された。
【0075】
【発明の効果】
本発明にかかる重合体の製造方法によれば、これまで、激しい発泡のため、実験室スケールと同様の製造方法では実機スケールにスケールアップできなかったが、発泡の効果的な抑制ができ、実験室レベルの製造方法をそのままスケールアップできる。そして、品質的にも実験室レベルの重合体と同等な重合体を得ることが出来るため、実験室スケールで、種々の用途に対応して重合体の組成、分子量等調整され開発された重合体を、実機スケールでも再現性良く合成できる。また、反応容器の壁面への重合物やゲル化物の固着も抑制することができる。
【0076】
本発明にかかる重合体の製造方法の具体的な用途としては、例えば、無機顔料分散剤、スケール防止剤、キレート剤、洗剤組成物、繊維処理剤、木材パルプ漂白助剤等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる重合体製造方法に用いる製造装置の断面図
1 反応容器
2 攪拌機
3 反応系
4 導入口
5 スプレーノズル

Claims (3)

  1. 重合体を製造するにあたり、重合中、スプレー噴霧で反応系に液体を添加することにより反応系から熱を除くようにする方法であって、
    前記重合体が、水溶性重合体であり、
    前記重合が、攪拌溶液水系重合であって沸点近傍の重合温度で還流状態にして重合させ、
    前記スプレー噴霧が、前記反応系の液面全体に前記液体として水を噴霧する
    重合体の製造方法。
  2. 前記重合体が、カルボキシル基を有する単量体を80 mol %以上含有する重合体である
    請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3. 前記スプレー噴霧が、平均液滴径30〜500μmの液滴を噴霧する
    請求項1または2に記載の重合体の製造方法。
JP21822999A 1999-07-30 1999-07-30 重合体の製造方法 Expired - Fee Related JP3574597B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21822999A JP3574597B2 (ja) 1999-07-30 1999-07-30 重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21822999A JP3574597B2 (ja) 1999-07-30 1999-07-30 重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001040008A JP2001040008A (ja) 2001-02-13
JP3574597B2 true JP3574597B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=16716643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21822999A Expired - Fee Related JP3574597B2 (ja) 1999-07-30 1999-07-30 重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3574597B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001040008A (ja) 2001-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5750265B2 (ja) スルホン酸基含有マレイン酸系水溶性共重合体水溶液および乾燥して得られる粉体
EP0441022B1 (en) Low molecular weight, water-soluble copolymers, process for their preparation, and detergent compositions comprising such copolymers
KR100309221B1 (ko) 하이포포스포러스산혹은그염을사슬전달제로사용한에틸렌계불포화단량체로부터유도된중합체제조방법
JPS6029320B2 (ja) 集塵方法
EP0942015A2 (en) (Meth)acrylic acid polymer and manufacturing method thereof
JPH107741A (ja) 水溶性ポリカルボン酸(塩)の粉体
JP4059845B2 (ja) 温度制御した重合体の製造方法
JP4173610B2 (ja) 水溶性重合体の連続的製造方法
CN1086521A (zh) 链结合的聚合物组合物
JP3574597B2 (ja) 重合体の製造方法
JP3564082B2 (ja) 低分子量(メタ)アクリル酸(塩)系重合体、その製造方法および用途
JPH03124711A (ja) マレイン酸系共重合体の製造方法
JP5214155B2 (ja) 水溶性重合体製造装置および水溶性重合体の連続的製造方法
JP2007217654A (ja) 水溶性重合体の連続的製造方法、及び、水溶性重合体
JP2010084030A (ja) (メタ)アクリル酸系重合体の製造方法
MXPA06009849A (es) Metodo de produccion continuo de polimero soluble en agua y polimero soluble en agua.
JP5427410B2 (ja) 共重合体およびその製造方法
JP2002179704A (ja) 重合体の製造方法
JPH0360798A (ja) 水酸化マグネシウム用スケール防止剤
JPH06263803A (ja) (メタ)アクリル酸系水溶性重合体の製造方法並びに用途
JP5199588B2 (ja) 水溶性重合体製造装置および水溶性重合体の連続的製造方法
JPH03124712A (ja) フマル酸共重合体の製造方法
JP2004051682A (ja) 水溶性重合体の製造方法
JPS6012893B2 (ja) 炭酸カルシウム用分散剤
JP2008214373A (ja) 水溶性重合体製造装置および水溶性重合体の連続的製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees