JP3577656B2 - 粉体充填装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、殊に嵩高な粉体を通気性粉体袋に迅速に且つ高密度で充填するのに適した粉体充填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平1−32081号公報には、微粉水和珪酸、微粉珪酸カルシウム、微粉炭酸マグネシウム、カーボンブラック等の嵩高な粉体を、クラフト紙製粉体袋の如き通気性を有する粉体袋に迅速且つ高密度で充填するのに適した粉体充填装置が開示されている。この粉体充填装置は減圧チャンバー、重量測定手段、粉体供給手段、減圧手段及び制御手段を具備している。減圧チャンバーは開閉動せしめられる扉を有し、扉を開動せしめて内部に装填される粉体袋を収容する。粉体袋には、通常、筒状充填口頸部が形成されており、この充填口頸部の開口した先端が充填口を規定している。重量測定手段は減圧チャンバーを支持しており、減圧チャンバー、その内部に収容された粉体袋及び粉体袋内に充填された粉体の総重量を測定する。粉体供給手段は粉体収容手段、充填ノズル、及び粉体収容手段と充填ノズルとを接続している粉体流路手段を含んでいる。充填ノズルは充填口を通して充填口頸部内に挿入される。粉体流路手段には、粉体流路手段を通って粉体が流動するのを許容する開状態と粉体流路手段を通って粉体が流動するのを阻止する閉位置とに選択的に設定される弁手段が配設されている。減圧手段は減圧源、及びこの減圧源と上記減圧チャンバーとを接続している排気路手段を含んでいる。制御手段は、減圧源の作用によって減圧チャンバーを排気して減圧チャンバー内を減圧せしめる減圧状態と、減圧チャンバーの排気を停止して減圧チャンバーを大気圧に解放する解放状態とを交互に繰り返して生成せしめ、これによって減圧チャンバー内に収容されている粉体袋に気体衝撃を加えて、粉体収容手段から粉体流路手段及び充填ノズルを通して粉体袋内に粉体を流入せしめる。粉体袋内に粉体が充填せしめられると、これに応じて重量測定手段が測定する重量が漸次増大する。重量測定手段が測定する重量が目標値に達すると、粉体流路手段に配設されている弁手段が閉状態にせしめられ、そしてまた減圧手段による減圧チャンバーの排気が停止され、粉体袋内への粉体充填が終了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特公平1−32081号公報に開示されている上述したとおりの粉体充填装置は、嵩高な粉体を通気性粉体袋に迅速に且つ高密度に充填することができる優れたものであるが、本発明者等の経験によれば、未だ充分に満足し得るものではなく、次のとおりの解決すべき問題が存在することが判明している。減圧チャンバー内を減圧せしめる減圧状態と減圧チャンバー内を大気に解放する解放状態とが繰り返される故に、重量測定手段による重量測定が安定せず、これに起因して粉体袋内に充填される粉体の重量に相当な誤差が生成されることが少なくない。また、粉体袋の充填口頸部とこれに挿入された充填ノズルとの間を適宜の様式によって密封し、これによって粉体の飛散を防止せんとしているが、減圧チャンバー内、従って粉体袋内が減圧状態と解放状態とに繰り返される故に、粉体袋の充填口頸部とこれに挿入された充填ノズルとの間の密封が毀損され、粉体の飛散が発生する虞が少なくない。
【0004】
従って、本発明の技術的課題は、流路における粉体閉塞等を発生せしめることなく、嵩高な粉体を通気性粉体袋に迅速に且つ高密度で充填することができることに加えて、重量測定が充分精密に遂行され、それ故に粉体袋内に充填される粉体の重量が安定して所定範囲内にせしめられ、そしてまた粉体袋の充填口頸部とこれに挿入された充填ノズルとの間が充分確実に密封され、粉体の飛散が充分確実に防止される、新規且つ改良された粉体充填装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究の結果、上述したとおりの形態の従来の粉体充填装置を、減圧チャンバーを排気して減圧チャンバー内を減圧せしめる減圧状態と減圧チャンバーの排気を停止して減圧チャンバーを大気圧に解放する解放状態とを交互に繰り返して生成せしめることに代えて、減圧手段を連続的に作動せしめて減圧チャンバー内を連続的に減圧状態に維持して、粉体収容手段から粉体流路手段及び充填ノズルを介して粉体袋に粉体を流入せしめるように構成し、そしてまた 断面積が大きい大量流路と断面積が小さい少量流路とを併設し、大量流路には大量弁手段を小量流路には小量弁手段を配設し、測定される重量が所定切換値になるまでは大量弁手段を開状態に設定して粉体袋に粉体を大量流入せしめ、測定される重量が切換値になると大量弁手段を閉状態に設定し且つ小量弁手段を開状態に設定して、粉体袋に粉体を小量流入せしめる、ことによって、上記技術的課題を達成することができることを見出した。
【0006】
即ち、本発明によれば、上記技術的課題を達成する粉体充填装置として、開閉動せしめられる扉を有する、通気性粉体袋を収容するための減圧チャンバーと、
該減圧チャンバーを支持している重量測定手段と、
粉体収容手段、該減圧チャンバー内に収容されている粉体袋に形成されている充填口を通して粉体袋内に挿入せしめられる充填ノズル、断面積が大きい大量流路、該大量流路に配置され、該大量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを許容する開状態と、該大量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを阻止する閉状態とに選択的に設定される大量弁手段、断面積が小さい少量流路、及び該小量流路に配置され、該小量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを許容する開状態と、該小量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを阻止する閉状態とに選択的に設定される小量弁手段を含む粉体供給手段と、
減圧源、及び該減圧源と該減圧チャンバー内とを接続している排気路手段とを含む減圧手段と、
該減圧手段を連続的に作動せしめて該減圧チャンバー内を連続的に減圧状態にすると共に、該大量弁手段を開状態に設定して、該粉体収容手段から該大量流路及び該充填ノズルを介して該粉体袋に粉体を大量流入せしめ、次いで該重量測定手段によって測定される重量が目標値よりも所定量だけ小さい切換値になると、該大量弁手段を閉状態に設定し且つ該小量弁手段を開状態に設定して、該粉体収容手段から該小量流路及び該充填ノズルを介して該粉体袋に粉体を小量流入せしめ、しかる後に該重量測定手段によって測定される重量が該目標値になると、該大量弁手段と該小量弁手段との双方を閉状態にし、そしてまた該減圧手段による該減圧チャンバーの減圧作用を停止する制御手段と、
を具備することを特徴とする粉体充填装置が提供される。
【0007】
好ましくは、該制御手段は、該重量測定手段によって測定される重量が該切換値になるまでは該減圧チャンバー内を連続的に高度減圧状態にし、該重量測定手段によって測定される重量が該切換値になると、該減圧チャンバー内を連続的に低度減圧状態にする。好適実施形態においては、該減圧手段の該排気路手段は該減圧チャンバーの側壁に形成された開口を介して該減圧チャンバー内に連通せしめられており、該減圧チャンバーには制限手段が付設されており、該制限手段は、該減圧チャンバーの鉛直方向移動は実質上制限しないが、該減圧手段の作用によって該減圧チャンバー内を該排気路手段を介して排気することに起因して該減圧チャンバーが鉛直方向以外に移動するのを実質上制限する。該制限手段は複数対の制限機構から構成されており、該制限機構の各々は、静止基台に固定され且つ実質上鉛直に延びる第一のロッド、該減圧チャンバーに固定され実質上鉛直に延びる第二のロッド、該第一のロッドが貫通せしめられる第一の貫通孔と該第二のロッドが貫通せしめられる第二の貫通孔とが形成されたばね鋼製板片を含むことができる。該粉体供給手段の該大量流路及び該小量流路は伸縮自在な管部材を含有し、該減圧手段の該排気路手段も伸縮自在な管部材を含有しているのが好適である。好適実施形態においては、粉体袋は開口された先端が充填口を規定している筒状充填口頸部を有する形態であり、該充填ノズルは、先端が開口された管状ノズル部材、該ノズル部材の外周に配設され、両端縁が該ノズル部材に固定された伸縮自在スリーブ、及び該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間に圧縮空気を供給する作動状態と該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間を大気に解放する非作動状態とに選択的に設定されるスリーブ作動手段を具備し、該ノズル部材及び該伸縮自在スリーブが粉体袋の充填口頸部に挿入せしめられ、該スリーブ作動手段が作動状態に設定されて該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間に圧縮空気が供給されると、該伸縮自在スリーブが膨出せしめられて該伸縮自在スリーブの外周面が粉体袋の充填口頸部の内周面に密接せしめられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された粉体充填装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0009】
図1には、本発明に従って構成された粉体充填装置の主要構成要素が簡略に図示されている。この粉体充填装置は減圧チャンバー2を具備している。この減圧チャンバー2は、台秤から構成されている重量測定手段4上に載置され、これに支持されている。減圧チャンバー2は全体として直方体形状であり、その前面には扉6が配設されている。この扉6は旋回軸線7を中心として旋回自在に装着されている。扉6には、例えば空気圧シリンダ機構から構成することができる開閉動手段8が付設されている。開閉動手段8の作用によって扉6が図示の閉位置にせしめられると、減圧チャンバー2は実質上気密に密閉される。扉6が開位置に開動せしめられると、減圧チャンバー2が解放され、粉体が充填された(粉体の充填について後に更に詳述する)粉体袋10を減圧チャンバー2から取り出し、そして次の空の粉体袋10を減圧チャンバー2内に収容することができる。それ自体は周知の構成でよい減圧チャンバー2内には粉体袋支持枠(図示していない)が配設されており、粉体袋10はこの支持枠によって直立状態に支持される。通気性を有する周知のクラフト紙製粉体袋でよい粉体袋10には、その上端部片側(図1において左側)に筒状充填口頸部12が形成されており、充填口頸部12の先端(図1において左端)は開口されていて充填口を規定している(図2も参照されたい)。減圧チャンバー2の扉6には、電磁ソレノイドを含む扉ロック機構14も付設されており、扉4が閉位置にせしめられて扉ロック機構14が付勢されると、扉4が閉位置に充分確実にロックされる。
【0010】
図1を参照して説明を続けると、粉体充填装置には全体を番号16で示す粉体供給手段が配設されている。この粉体供給手段16は粉体収容手段18、充填ノズル20、及び粉体収容手段18と充填ノズル20とを接続している粉体流路手段22を含んでいる。
【0011】
粉体供給手段16の粉体収容手段18はサイロから構成されており、その上端面には流入口24が形成されている。また、粉体収容手段18には2個の流出口、即ち下端に配設された大量流出口26及びこの大量流出口26よりも幾分上方に配設された小量流出口28も形成されている。矢印30で示す如く、粉体収容手段18内に収容されている粉体の量が低減すると、流入口24を通して粉体が粉体収容手段18内に流入せしめられる。
【0012】
図1と共に図2を参照して説明すると、粉体供給手段16の充填ノズル20は管状ノズル部材32を具備している。上記減圧チャンバー2の片側壁(図1及び図2において左側壁)の上部には開口が形成されており、ノズル部材32はかかる開口を通って減圧チャンバー2内に挿入せしめられている。ノズル部材32の前部には付加部材34が固定されている。この付加部材34は外側周壁36、環状前壁38及び環状後壁40を有し、ノズル部材32と付加部材34との間には環状空間が規定されている。付加部材34の外側周壁36の片端部(図1及び図2において左端部)は適宜の様式によって減圧チャンバー2の上記片側壁に固定されており、これによって充填ノズル20が減圧チャンバー2の所要位置に固定されている。付加部材34の外側周壁36の片端部と減圧チャンバー2の片側壁に形成されている開口との間にはシール部材(図示していない)が配設されており、両者間は気密に閉じられている。ノズル部材32の外周、更に詳しくは上記付加部材34の外側周壁36の外周には、伸縮自在スリーブ42が配設されている。適宜の合成ゴム等から形成することができるスリーブ42の両端部は、締付けリング44によって外側周壁36の外周面に緊密に固定されている。外側周壁36には周方向に間隔をおいて複数個の孔46(図2にその内の1個を図示している)が形成されており、かかる孔46はスリーブ42によって覆われている。
【0013】
図1及び図2を参照して説明を続けると、充填ノズル20には全体を番号48で示すスリーブ作動手段が付設されている。かかるスリーブ作動手段48は空気流路手段50を含んでいる。この空気流路手段50の上流端は圧縮空気源52に接続されており、下流端は上記付加部材34の環状後壁40に形成された開口を通してノズル部材32と付加部材34との間に規定されている環状空間に接続されている。空気流路手段50には、減圧弁54、圧力検出器56、制御弁手段58、延在方向に伸縮自在である管部材60、及び急速排気弁62が配設されている。図2に明確に図示するとおり、付加部材34を備えたノズル部材32の前部は、減圧チャンバー2内に収容されている粉体袋10の筒状充填口頸部12内に挿入せしめられる。制御弁手段58が開状態に設定せしめられると、減圧弁54及び非排気状態に設定されている急速排気弁62を通して、圧縮空気がノズル部材32と付加部材34との間に規定されている環状空間に導入され、付加部材34の外側周壁36に形成されている孔46から排出される。かくすると、図1及び図2に2点鎖線で図示する如く、導入された圧縮空気の作用によって伸縮自在スリーブ42が半径方向外側に膨出せしめられて、粉体袋10の充填口頸部12の内周面に密接せしめられ、かくしてノズル部材32と粉体袋10の充填口頸部12との間が気密に閉じられる。制御弁手段58を閉状態に設定すると共に急速排気弁62を排気状態に設定すると、スリーブ42に作用する圧縮空気が解放され、スリーブ42はそれ自身の弾性によって図1及び図2において夫々破線及び実線で示す状態に復元する。圧力検出器56が検出する圧力はマイクロプロセッサから構成することができる制御手段64(図3)に送給され、制御手段64は減圧弁54を適宜に調整してスリーブ42に作用せしめられる圧力を所定値に設定する。スリーブ作動手段48の空気流路手段50には、所謂フレキシブルチューブでよい伸縮自在な管部材60が含まれている故に、スリーブ作動手段48から減圧チャンバー2に負荷が加えられて重量測定手段4による減圧チャンバー2の重量測定に悪影響が及ぼされることは実質上ない。
【0014】
図2に図示する如く、充填ノズル20の先端には前方に延出する支持片65が付設されている。支持片65は真直に延びる丸棒から或いは適宜の形態に湾曲せしめた丸棒から形成することができる。ノズル部材32の前部が粉体袋10の充填口頸部12内に挿入せしめられると、支持片65は粉体袋10の主部内に延出し、充填口頸部12に続く部位(図1及び図2において充填口頸部12の右側に位置する部位)において粉体袋10の上端を支持し、粉体袋10が下方に垂れ下がるのを防止する。粉体袋10が下方に垂れ下がるのを防止するために、充填ノズル20の先端に支持片65を付設することに代えて、上記特公平1−32081号公報に開示されている如く、ノズル部材32自体の先端にその上半部から突出する突出片を一体に形成することも意図され得る。しかしながら、ノズル部材32にかような突出片を一体に形成した場合には、ノズル部材32を通して粉体袋10内に充填される粉体の一部が突出片の内面に比較的多量に付着し、粉体充填完了後に粉体袋10をノズル部材32から離隔する際又はその後に、突出片の内面に付着した粉体が落下乃至飛散して減圧チャンバー2内を汚染してしまう虞が少なくない。
【0015】
図1を参照して説明すると、粉体流路手段22は大量流路66と小量流路68とを含んでいることが重要である。断面積が大きい管部材から形成することができる大量流路66は、粉体収容手段18に形成されている上記大量流出口26から延びており、延在方向に伸縮自在な管部材70を介して上記充填ノズル20の上流端に接続されている。伸縮自在な管部材70は所謂フレキシブルチューブから構成することができる。大量流路66には流路の開閉を制御するための大量弁手段72が配設されている。断面積が小さい管部材から形成することができる小量流路68は、粉体収容手段18に形成されている上記小量流出口28から延びており、大量弁手段72よりも下流側において大量流路66に接続されている。小量流路68には流路の開閉を制御するための小量弁手段74が配設されている。粉体流路手段22の下流端には伸縮自在な管部材70が配設されている故に、粉体収容手段18及び粉体流路手段22から減圧チャンバー2に負荷が加えられて重量測定に悪影響が及ぼされることはない。
【0016】
大量流路66及び/又は小量流路68内を通る粉体の流動を促進するために、大量流路66及び/又は小量流路68内にスクリュウフィーダの如き機械的搬送手段を配設することも意図され得る。しかしながら、かような機械的搬送手段を配設すると、サイロから構成されている粉体収容手段18内で沈静化された粉体が大量流路66及び/又は小量流路68を通る際に、機械的搬送手段によって粉体に攪拌等の物理的作用が加えられて粉体が活性化され、これに起因して粉体の嵩密度が低下される等の問題が生成される傾向がある。本発明者等の経験によれば、本発明に従って構成された粉体充填装置においては、大量流路66及び/又は小量流路68内に機械的搬送手段を配設せずとも、特に問題を発生せしめることなく大量流路66及び小量流路68を通して充分円滑に粉体を流動せしめることができる。
【0017】
図1を参照して説明を続けると、粉体充填装置には全体を番号76で示す減圧手段も配設されている。この減圧手段76は減圧源78及び排気路手段80を含んでいる。図示の実施形態における減圧源78は湿式真空ポンプ82から構成されている。この真空ポンプ82の吸引側は循環水路84を介して循環水タンク86に接続されている。真空ポンプ82の排出側には排出路88が接続されており、この排出路88は大気に解放されている排気路90と循環水タンク86に接続されている排液路92とに分岐されている。循環水タンク86はボールタップでよい水位規定弁94を介して水源96に接続されており、循環水タンク86内に収容されている循環水の量は一定に維持される。循環水タンク86には弁手段98を有する排水路100も接続されている。
【0018】
上記減圧チャンバー2の片側壁(図1において左側壁)の下部には開口が形成されており、かかる開口には排気管102が連結されている。減圧手段76における排気路手段80は、上記真空ポンプ82の吸引側に接続された下流端から延在する主排気路104を含んでいる。管部材から構成することができる主排気路104の上流端は、所謂フレキシブルチューブから形成することができる延在方向に伸縮自在な管部材106を介して、減圧チャンバー2の排気管102に接続されている。伸縮自在な管部材106が配設されている故に、減圧手段76から減圧チャンバー2に負荷が加えられて重量測定手段4による減圧チャンバー2の重量測定に悪影響が及ぼされることは実質上ない。主排気路104には減圧度検出器108及び真空弁手段110が配設されている。また、主排気路104には、真空弁手段110の下流側から分岐して延びる大気吸入路112が付設されており、この大気吸入路112には減圧度調整弁手段114が配設されている。主排気路104には、更に、真空弁手段110の上流側から分岐して延びる大気連通路116も付設されており、この大気連通路116には制御弁手段118が配設されている。
【0019】
上述したとおりの減圧手段76においては、大気連通路116に配設されている制御弁手段118が閉状態に設定されて、真空ポンプ82が作動せしめられると共に真空弁手段110が開状態に設定されると、減圧チャンバー2内の気体が主排気路104を介して真空ポンプ82に吸引され、かくして減圧チャンバー2内が減圧される。減圧度検出器108検出する減圧度は制御手段64(図3)に送給され、制御手段64は減圧度調整弁手段114の開度を調整して大気吸引路112から主排気路104に吸引される大気量を調整し、これによって減圧チャンバー2内の減圧度を所要とおりに調整する。減圧チャンバー2から真空ポンプ82に吸引される気体には、粉体袋10から流出乃至飛散した幾分かの粉体が含有されるが、かかる粉体は循環水路84を介して真空ポンプ82に吸引される水に混入され、排出路88及び排液路92を通して循環水タンク86に送給される。真空ポンプ82から排出路88に送出される気体は排気路90を通して大気に排出される。循環水タンク86内の循環水に含有される粉体が過剰になった時には、弁部材98を開状態にせしめて循環水タンク86内の汚染された循環水を排出することができる。真空弁手段110を閉状態にせしめると共に真空ポンプ82の作動を停止せしめ、そして大気連通路116に配設されている制御弁手段118を開状態に設定すると、減圧チャンバー2内が大気連通路116を介して大気に連通せしめられる。
【0020】
図1を参照して説明すると、上記減圧チャンバー2には、更に、図1において上下方向(鉛直方向)に間隔をおいて配設された2対の制限機構、即ち上側制限機構対と下側制限機構対とを含む制限手段が付設されている。上側制限機構対は図1において紙面に垂直な方向に間隔をおいて配設された一対の制限機構120から構成され、下側制限機構対も同様に図1において紙面に垂直な方向に間隔をおいて配設された一対の制限機構122から構成されている。図1と共に図4を参照して説明を続けると、一対の制限機構120の各々は、静止基台の直立支持柱124に固定されたブラケット126と、減圧チャンバー2の片側壁(図1において左側壁)に固定されたブラケット128とを含んでいる。ブラケット126は支持柱124から減圧チャンバー2に向かって突出せしめられており、その先端部には実質上鉛直に下方に延びる第一のロッド130が固定されている。ブラケット128は減圧チャンバー2の片側壁から支持柱124に向かって突出せしめられており、その先端には実質上鉛直に上方に延びる第二のロッド132が固定されている。第一のロッド130は丸棒から構成されており、その上端は溶接或いは螺着等の適宜の様式によってブラケット126に固定されている。同様に、第二のロッド132も丸棒から構成されており、その下端は溶接或いは螺合等の適宜の様式によってブラケット128に固定されている。第一のロッド130の下端部には環状規制片134が装着され、第二のロッド132の上端部にも環状規制片136が装着されている。一対の制限機構120の各々は、更に、薄いばね鋼製板片138を含んでいる。かかる板片138には第一のロッド130及び第二のロッド132の外径に対応した、更に詳しくは第一のロッド130及び第二のロッド132の外径と実質上同一乃至これらよりも若干大きい内径の貫通孔140及び142が形成されている。図4に明確に図示する如く、第一のロッド130を板片138の貫通孔140に挿通せしめ、第二のロッド132を板片138の貫通孔142に挿通せしめることによって、板片138が第一のロッド130と第二のロッド132との間に接続される。第一のロッド130を板片138の貫通孔140に挿通せしめた後に、第一のロッド130の下端部には更に別個の環状規制片144が装着される。また、第二のロッド132を板片138の貫通孔142に挿通せしめた後に、第二のロッド132の上端部には更に別個の環状規制片146が装着される。第一のロッド130に装着されている環状規制片134と環状規制片144との間隔は両者間に存在する板片138の厚さよりも幾分大きく、第二のロッド132に装着されている環状規制片136と環状規制片146との間隔も両者間に存在する板片138の厚さよりも幾分大きい。従って、第一のロッド130及び第二のロッド134に対して板片138は鉛直方向に相対的に移動することができる。第一のロッド130に対する環状規制片134及び144の装着、並びに第二のロッド132に対する環状規制片136及び146の装着は、螺着等の適宜の様式で遂行することができる。一対の制限手段122の各々の構成は一対の制限手段120の各々と実質上同一でよい故に、一対の制限手段122の各々の構成については説明を省略する。
【0021】
図1を参照することによって理解される如く、減圧手段76の作用によって減圧チャンバー2内の気体を排気して減圧チャンバー2内を減圧すると、排気路手段80内に生成される減圧に起因して伸縮自在な管部材70を収縮せしめんとする力が作用し、減圧チャンバー2には図1において左向きの力が作用する。上述した制限手段120及び122は、減圧チャンバー2に作用するかような力に抗して減圧チャンバー2が図1において左方に移動するのを防止する。他方、制限手段120及び122の存在にかかわらず、例えば制限手段120における第一のロッド130及び板片138に対して第二のロッド132が鉛直方向に相対的に移動することによって或いはばね鋼製である板片138が若干弾性的に撓むことによって、減圧チャンバー2は鉛直方向には実質上自由に移動することができる。それ故に、減圧手段76によって減圧チャンバー2内を減圧することに起因して、減圧チャンバー2並びにその内部に収容されている粉体袋10及び粉体袋10内の粉体の、重量測定手段4による重量測定に許容し得ない大きな誤差が生成されることが充分確実に回避され、粉体袋10内に充填された粉体の重量を充分精密に測定することができる。
【0022】
次に、主として図1を参照して、制御手段64(図3)によって制御される粉体充填装置の作動手順を要約して説明する。
【0023】
減圧チャンバー2の扉6を開動し、新しい粉体袋10を減圧チャンバー2内に所要とおりに収納し、粉体供給手段16における充填ノズル20に対して粉体袋10の充填口頸部12を所要とおりに位置付け、かくして準備操作が終了すると、作動開始スイッチ(図示していない)が閉成される。かくすると、扉6に付設れている開閉動手段8が作動せしめられて扉6が閉じられ、次いで扉ロック機構14が付勢されて扉6が閉位置にロックされる。また、スリーブ作動手段48の制御弁部材58が開状態に設定され、これによって充填ノズル20のスリーブ42が図1及び図2に二点鎖線で図示する如くに膨出せしめられて、粉体袋10の充填口頸部12の内周面に密接せしめられる。次いで、上記各種作動に起因する減圧チャンバー2の振動が減衰せしめられるのに必要な若干の時間(例えば2秒程度でよい)経過後、重量測定手段4による重量測定値(即ち粉体袋10内が空の時の重量)が零に較正される。
【0024】
しかる後に、減圧手段76における真空ポンプ82が作動され、真空弁手段110が開状態に設定され、これによって減圧チャンバー2内が減圧される。減圧調整弁手段114は例えば−3000mm水柱程度でよい高度減圧状態に設定され、従って減圧チャンバー2内には高度減圧状態が生成される。真空弁手段110を開状態に設定するのと実質上同時に或いはその後に、粉体供給手段16の大量流路66に配設されている大量弁手段72が開状態に設定される。かくすると、粉体収容手段18から大量流路66を通して充填ノズル20に大量の粉体が空気と共に吸引され、かかる大量の粉体が空気と共に粉体袋10内に吸引される。粉体袋10内に吸引された粉体は袋内に保持されるが、粉体袋10内に吸引された気体は通気性を有する袋壁を通過して減圧チャンバー2に流出し、減圧手段76の排気路手段80を通して排気される。粉体充填開始直後は大量の粉体が急速に粉体袋10に充填されるが、充填が進行するに従って粉体袋10の袋壁の所謂目詰まりが進行することによって、そしてまた粉体袋10内に充填された粉体が気体流に抵抗することによって、粉体袋10内への粉体の充填速度が漸次低減せしめられる。
【0025】
重量測定手段4が測定する充填された粉体の重量が目標値よりも所定量だけ小さい値、例えば目標値の90%になると、制御手段64は、粉体供給手段16の大量流路66に配設されている大量弁手段72を閉状態に設定し、小量流路68に配設されている小量弁手段74を開状態に設定する。これと同時に或いはこれに引き続いて、減圧調整弁手段114を操作して例えば−1700mm水柱程度の低度減圧状態に設定する。かくして、粉体収容手段18から小量流路66を通して充填ノズル20に小量の粉体が若干の気体と共に低速で吸引され、かかる小量の粉体が低速で粉体袋10内に充填される。
【0026】
次いで、重量測定手段4が測定する充填された粉体の重量が目標値になると、粉体供給手段16の小量流路68に配設されている小量弁手段74が閉状態にせしめられ、従って充填ノズル20への粉体の供給が停止される。そしてまた、減圧手段76における真空ポンプ82の作動が停止されると共に真空弁手段110が閉状態に設定され、減圧チャンバー2の減圧が停止される。更に、例えば2秒程度である若干の時間経過後、減圧手段76の大気連通路116に配設されている制御弁手段118が開状態に設定され、減圧チャンバー2内が大気に連通せしめられる。次いで、例えば2秒程度でよい若干の時間遅れの後、スリーブ作動手段48の制御弁手段58が閉状態に設定されると共に急速排気弁62が排気状態に設定され、これによって充填ノズル20のスリーブ42が図1及び図2に実線で示す状態に復元せしめられる。これと同時に或いはこれに引き続いて、扉ロック機構14が除勢されて扉ロック作用が解除され、開閉動手段8が作動せしめられて扉6が開動される。そして、所要量の粉体が充分精密に充填された粉体袋10が減圧チャンバー2内から取り出される。
【0027】
【発明の効果】
本発明に従って構成された粉体充填装置によれば、減圧チャンバーを連続的に減圧状態に維持しながら粉体の充填が遂行され、そしてまた大量弁手段を備えた大量流路と小量弁手段を供えた小量流路とを利用して粉体が供給される故に、流路における粉体の閉塞を発生せしめることなく嵩高な粉体を通気性粉体袋に迅速に且つ高密度で充填することができる。また、重量測定が充分精密に遂行され、それ故に粉体袋内に充填される粉体の重量が安定して所定範囲内にせしめられ、そしてまた粉体袋の充填口頸部とこれに挿入された充填ノズルとの間が充分確実に密封され、粉体の飛散が充分確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された粉体充填装置の好適実施形態の主要構成要素を示す簡略図。
【図2】図1に示す粉体充填装置における充填ノズルと粉体袋の充填口頸部との関係を示す部分断面図。
【図3】図1に示す粉体充填装置における制御関連構成要素を示すブロック線図。
【図4】図1に示す粉体充填装置における制限手段を構成する制限機構を示す部分斜面図。
【符号の説明】
2:減圧チャンバー
4:重量測定手段
6:減圧チャンバーの扉
10:粉体袋
12:粉体袋の充填口頸部
16:粉体供給手段
18:粉体収容手段
20:充填ノズル
22:粉体流路手段
32:環状ノズル部材
42:伸縮自在スリーブ
48:スリーブ作動手段
64:制御手段
66:大量流路
68:小量流路
70:伸縮自在な管部材
72:大量弁手段
74:小量弁手段
76:減圧手段
78:減圧源
80:排気路手段
82:真空ポンプ
106:伸縮自在な管部材
110:真空弁手段
114:減圧度調整弁手段
120:制限機構(制限手段)
122:制限機構(制限手段)
130:第一のロッド
132:第二のロッド
138:ばね鋼製板片
140:板片の貫通孔
142:板片の貫通孔
Claims (6)
- 開閉動せしめられる扉を有する、通気性粉体袋を収容するための減圧チャンバーと、
該減圧チャンバーを支持している重量測定手段と、
粉体収容手段、該減圧チャンバー内に収容されている粉体袋に形成されている充填口を通して粉体袋内に挿入せしめられる充填ノズル、断面積が大きい大量流路、該大量流路に配置され、該大量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを許容する開状態と、該大量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを阻止する閉状態とに選択的に設定される大量弁手段、断面積が小さい少量流路、及び該小量流路に配置され、該小量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを許容する開状態と、該小量流路を通って該粉体収容手段から該充填ノズルに粉体が流動するのを阻止する閉状態とに選択的に設定される小量弁手段を含む粉体供給手段と、
減圧源、及び該減圧源と該減圧チャンバー内とを接続している排気路手段とを含む減圧手段と、
該減圧手段を連続的に作動せしめて該減圧チャンバー内を連続的に減圧状態にすると共に、該大量弁手段を開状態に設定して、該粉体収容手段から該大量流路及び該充填ノズルを介して該粉体袋に粉体を大量流入せしめ、次いで該重量測定手段によって測定される重量が目標値よりも所定量だけ小さい切換値になると、該大量弁手段を閉状態に設定し且つ該小量弁手段を開状態に設定して、該粉体収容手段から該小量流路及び該充填ノズルを介して該粉体袋に粉体を小量流入せしめ、しかる後に該重量測定手段によって測定される重量が該目標値になると、該大量弁手段と該小量弁手段との双方を閉状態にし、そしてまた該減圧手段による該減圧チャンバーの減圧作用を停止する制御手段と、
を具備することを特徴とする粉体充填装置。 - 該制御手段は、該重量測定手段によって測定される重量が該切換値になるまでは該減圧チャンバー内を連続的に高度減圧状態にし、該重量測定手段によって測定される重量が該切換値になると、該減圧チャンバー内を連続的に低度減圧状態にする、
請求項1記載の粉体充填装置。 - 該減圧手段の該排気路手段は該減圧チャンバーの側壁に形成された開口を介して該減圧チャンバー内に連通せしめられており、
該減圧チャンバーには制限手段が付設されており、該制限手段は、該減圧チャンバーの鉛直方向移動は実質上制限しないが、該減圧手段の作用によって該減圧チャンバー内を該排気路手段を介して排気することに起因して該減圧チャンバーが鉛直方向以外に移動するのを実質上制限する、
請求項1又は2記載の粉体充填装置。 - 該制限手段は複数対の制限機構から構成されており、該制限機構の各々は、静止基台に固定され且つ実質上鉛直に延びる第一のロッド、該減圧チャンバーに固定され実質上鉛直に延びる第二のロッド、該第一のロッドが貫通せしめられる第一の貫通孔と該第二のロッドが貫通せしめられる第二の貫通孔とが形成されたばね鋼製板片を含む、
請求項3記載の粉体充填装置。 - 該粉体供給手段の該大量流路及び該少量流路は伸縮自在な管部材を含有し、該減圧手段の該排気路手段も伸縮自在な管部材を含有している、
請求項3又は4記載の粉体充填手段。 - 粉体袋は開口された先端が充填口を規定している筒状充填口頸部を有する形態であり、
該充填ノズルは、先端が開口された管状ノズル部材、該ノズル部材の外周に配設され、両端縁が該ノズル部材に固定された伸縮自在スリーブ、及び該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間に圧縮空気を供給する作動状態と該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間を大気に解放する非作動状態とに選択的に設定されるスリーブ作動手段を具備し、該ノズル部材及び該伸縮自在スリーブが粉体袋の充填口頸部に挿入せしめられ、該スリーブ作動手段が作動状態に設定されて該ノズル部材と該伸縮自在スリーブとの間に圧縮空気が供給されると、該伸縮自在スリーブが膨出せしめられて該伸縮自在スリーブの外周面が粉体袋の充填口頸部の内周面に密接せしめられる、
請求項1から5までのいずかに記載の粉体充填装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP12760097A JP3577656B2 (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 粉体充填装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP12760097A JP3577656B2 (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 粉体充填装置 |
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| JPH10316111A JPH10316111A (ja) | 1998-12-02 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12760097A Expired - Fee Related JP3577656B2 (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 粉体充填装置 |
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- 1997-05-16 JP JP12760097A patent/JP3577656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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