JP3578337B2 - カウンタバランス型フォークリフト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カウンタバランス型フォークリフトに係り、より詳しくは車体後部に設けられるカウンタウエイトの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カウンタバランス型フォークリフトにおいては、フォークに荷物を載置した場合に車体のリア部分が浮き上がってバランスを崩さないように、図5に示すように、車体1の後部に鋳物等でできたカウンタウエイト2が取り付けられている。
【0003】
車体1の組み立てや修理を行う際には、カウンタウエイト2を取り付けたり、取り外したりする作業が必要となるが、カウンタウエイト2は重量物であるから、通常、クレーンやチェーンブロック等の吊下機を使用してカウンタウエイト2を吊り下げた状態で作業が行われる。
【0004】
したがって、従来のカウンタバランス型フォークリフトでは、カウンタウエイト2の上部の左右にそれぞれ凹部3を設け、この凹部3内にウエイト吊下用の掛止片としてのピン4を架設し、車体1の組み立てや修理を行う際には、これらのピン4に図示しない吊下機のフックを掛けてカウンタウエイト2を吊り下げるようにしている。
【0005】
なお、7は運転席、8はヘッドガードの支柱、9は方向指示器である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示した従来のように、カウンタウエイト2の上部に凹部3を設けた構成では、凹部3の上側開口の大きさに比べて吊下機のフックの形状が大きいような場合には、フックを直接にピン4に掛止するのが難しく、別途、ナックル継手などを介在させる必要が生じるなど、カウンタウエイト2を取り付けたり取り外したりする際の作業に手間を要する。
【0007】
また、カウンタウエイト2の上部に単に凹部3を設けると、作業環境によっては、その凹部3内に塵埃などの異物や雨水が溜まり易く、これらを取り除く作業も面倒である。
【0008】
さらに、従来技術では、カウンタウエイト2にコントロールユニットなどの電装品を装着するための収納室を設けたものがあるが、このような構造のものにおいて、上記の収納室に加えてさらに別途フックを掛止するための凹部3を設けるのは、カウンタウエイト全体の強度低下をもたらすことになって得策でない。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、カウンタウエイトに吊下機のフックを簡単に掛止できて、カウンタウエイトの取り付けや取り外し作業時を容易に行え、また、カウンタウエイトの上に余分な異物や雨水が溜まることが少なく、また、カウンタウエイトの強度低下を助長することのないカウンタバランス型フォークリフトを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、ウンタウエイトが車体の後部に設けられているカウンタバランス型フォークリフトにおいて、次の構成を採用している。
【0011】
請求項1記載の発明については、カウンタウエイトには、その後端部から上部にわたって電装品装着用の収納室が形成されるとともに、この収納室の開口部分の周囲に沿って排水を行う側方溝が設けられ、この側方溝は上方に向かうに従って深底となるように形成され、かつ、この側方溝内にウエイト吊下用の掛止片が架設されていることを特徴としている。
【0012】
これによれば、カウンタウエイトの収納室の周囲に形成された側方溝に沿って雨水が速やかに排水されるため、収納室内に雨水が侵入するのを防止できる。しかも、側方溝が吊下機のフックのガイド溝としても共用できるため、カウンタウエイトの取り付けや取り外し作業時を容易に行うことができ、作業効率が高まる。また、従来のように、収納室に加えてさらに別途フックを掛止するための凹部を設ける必要がないため、ウンタウエイトの強度低下を助長することがない。
【0013】
請求項2記載の発明については、請求項1記載の構成において、前記カウンタウエイトは、前記収納室の開口部上方に前記側方溝に連通する上方溝を備え、前記カウンタウエイトの上部には前記掛止片が架設されている箇所に近接しかつ前記上方溝を閉鎖しない位置に、局部的にウエイト肉厚増加用の隆起部が形成されていることを特徴としている。
【0014】
これにより、ウエイト吊下用の掛止片が架設されている箇所の上方部分の肉厚が隆起部によって増加されるので、カウンタウエイトの吊り下げ位置における強度を確保することができる。しかも、隆起部は、上方溝に対して局部的に設けられているだけなので、上方溝に流入する雨水は、そこで滞留することなく側方溝に円滑に導かれて排出される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき、図1ないし図9を参照しながら説明する。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1におけるカウンタバランス型フォークリフトの後部部分を示す斜視図であり、図5に示した従来技術に対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0016】
図1において、1は車体、2は車体1の後部に設けられたカウンタウエイト、7は運転席、8はヘッドガードの支柱、9は方向指示器である。
【0017】
この実施の形態1では、カウンタウエイト2には、左右一対のガイド溝11がが設けられている。これらの各ガイド溝11は、カウンタウエイト2の後端部21の上方位置から上部22にわたって形成されており、かつ、後端部21では浅底で上部22に向かうに従って深底となるように形成されている。そして、これらの各ガイド溝11内の上部前方部分にウエイト吊下用の掛止片としてのピン4が架設されている。
【0018】
この構成によれば、吊下機のフックを車体後方側からガイド溝11にそって滑らせると、フックがピン4に簡単に掛止されるため、カウンタウエイト2の取り付けや取り外し作業時を容易に行うことができ、作業効率が高まる。
【0019】
しかも、ガイド溝11は、カウンタウエイト2の上部22から後端部21になるほど浅底になるので、ガイド溝11内に余分な異物や雨水が停滞することなく外部に速やかに排出される。したがって、ガイド溝11内の異物を取り除く作業も少なくて済み、また、雨水で錆び付くこともない。
【0020】
実施の形態2
図2は本発明の実施の形態2に係るカウンタバランス型フォークリフトの後部部分を示す斜視図、図3は同フォークリフトのカウンタウエイトの平面図、図4は 同フォークリフトのカウンタウエイトを車体後方から見た正面図であり、図1に示した実施の形態1に対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
【0021】
図2ないし図4において、1は車体、2は車体1の後部に設けられたカウンタウエイト、7は運転席、8はルーフガードの支柱、9は方向指示器である。
【0022】
この実施の形態2において、カウンタウエイト2は、その上方位置に車体1の後方に向けて後端部21の途中まで突出した張出部23が一体形成され、また、この張出部23から後端部21にかけて連続する開口部分25を有する収納室24が設けられ、この収納室24内に電装品12(たとえば車体1の各部を制御するコントロールユニット)が収納される。
【0023】
また、カウンタウエイト2の下部には、車体1の前方側から収納室24内に至る吸気口26が形成され、また、カウンタウエイト2の張出部23の中央には、電装品12から発生する熱気を外部に排出するための平面視で略長方形の排気口27が形成されている。そして、このカウンタウエイト2には上記の収納室24の開口部分25と排気口27とを覆う図示しないカバーが取り付けられる。
【0024】
さらに、カウンタウエイト2には、カバーを取り付ける際にカバーがカウンタウエイト2の張出部23および後端部21の各上面と同一平面を形成するように、開口部分24および排気口26の周辺にはカバーの厚み分だけ抉られた段差部分28が形成されている。しかも、その段差部分28には上記の開口部分24および排気口26の各周囲に沿って排水溝29が設けられている。
【0025】
この排水溝29は、開口部分25の左右に位置する側方溝29a,29bと開口部分25の上方に位置する上方溝29cとからなり、各溝29a,29b,29cが互いに連通されている。
【0026】
各側方溝29a,29bは、開口部分25の左右から張出部23の左右の側端部に至るまで延出されるとともに、上方に向かうに従って所定の曲率をもって次第に深底となるように形成されている。そして、各側方溝29a,29b内の上部前方位置にはそれぞれウエイト吊下用の掛止片としてのピン4が架設されている。
【0027】
一方、上方溝29cは、張出部23の段差部分28がさらに抉られて排気口27の左右および後方の3辺を取り囲むとともに、側方溝29a,29bに連通している。また、各側方溝29a,29bのウエイト吊下用のピン4が架設されている箇所に近接した張出部23には、上方溝29cを閉鎖しないように段差部分28を局部的にそのまま残すことで、ウエイト肉厚増加用の隆起部30a,30bが形成されている。
【0028】
上記構成において、吊下機のフックを車体後方側から排水溝29を構成する左右の側方溝29a,29bに沿って滑らせると、フックがピン4に簡単に掛止されるため、カウンタウエイト2の取り付けや取り外し作業時を容易に行うことができ、作業効率が高まる。特に、この実施の形態2のように、左右の側方溝29a,29bが上方に向かうに従って所定の曲率をもつようにしておくと、フックをガイドする際の動きが滑らかになるので都合がよい。
【0029】
しかも、この場合、各側方溝29a,29bのピン4が架設されている箇所の上方部分の肉厚が隆起部30a,30bによって増加されているので、カウンタウエイト2の吊り下げ位置における強度を確保することができる。
【0030】
このように、この実施の形態2では、排水溝29が排水の役目だけでなく、吊下機のフックのガイド溝の役目を兼用しているため、従来のように、収納室24に加えてさらに別途フックを掛止するための凹部を設ける必要がない。このため、ウンタウエイト2の強度が徒に低下するを防ぐことができる。
【0031】
また、カウンタウエイト2の排気口27と収納室24の周囲に形成された排水溝29に沿って雨水が速やかに排水されるため、収納室内24に雨水が侵入するが防止される。その場合、カウンタウエイト2の上部の張出部23に形成されている各隆起部30a,30bは、上方溝29cを閉鎖しないように局部的に形成されているので、図示しないカバーの隙間から排気口27の周りに侵入した雨水は、上方溝29cに流入した後、そこで滞留することなく側方溝29a,29bに円滑に導かれる。
【0032】
なお、上記の実施の形態1,2では、ウエイト吊下用の掛止片としてピン4を用いているが、吊下機のフックに確実に係合する掛止片であればよく、たとえば板状のものなども適用することができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を奏する。
【0034】
(1) 請求項1記載の発明におけるカウンタバランス型フォークリフトは、カウンタウエイトの収納室の周囲に形成された排水溝に沿って雨水が速やかに排水されるため、収納室内に雨水が侵入するのを防止できる。しかも、排水溝を構成する左右の側方溝が吊下機のフックのガイド溝としても共用できるため、カウンタウエイトの取り付けや取り外し作業時を容易に行うことができ、また、従来のように、収納室に加えてさらに別途フックを掛止するための凹部を設ける必要がないため、ウンタウエイトの強度が徒に低下するを防ぐことができる。
【0035】
(2) 請求項2記載の発明におけるカウンタバランス型フォークリフトは、請求項1記載の発明の効果に加えて、ウエイト吊下用の掛止片が架設されている箇所の上方部分の肉厚が隆起部によって増加されるので、カウンタウエイトの吊り下げ位置における強度を確保することができる。しかも、隆起部は局部的に設けられていて上方溝を閉鎖することはないので、上方溝に流入する雨水は、そこで滞留することなく側方溝に円滑に導かれて外部に排出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカウンタバランス型フォークリフトの後部部分を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係るカウンタバランス型フォークリフトの後部部分を示す斜視図である。
【図3】同フォークリフトのカウンタウエイトの平面図である。
【図4】同フォークリフトのカウンタウエイトを車体後方から見た正面図である。
【図5】従来のカウンタバランス型フォークリフトの後部部分を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 車体
2 カウンタウエイト
3 凹部
4 掛止片(ピン)
11 ガイド溝
12 電装品
21 後端部
22 上部
23 張出部
24 収納室
25 開口部分
26 吸気口
27 排気口
28 段差部分
29 排水溝
29a,29b 側方溝
29c 上方溝
30a,30b 隆起部
Claims (2)
- カウンタウエイトが車体の後部に設けられているカウンタバランス型フォークリフトにおいて、
前記カウンタウエイトには、その後端部から上部にわたって電装品装着用の収納室が形成されるとともに、この収納室の開口部分の周囲に沿って排水を行う側方溝が設けられ、この側方溝は上方に向かうに従って深底となるように形成され、かつ、この側方溝内にウエイト吊下用の掛止片が架設されていることを特徴とするカウンタバランス型フォークリフト。 - 前記カウンタウエイトは、前記収納室の開口部上方に前記側方溝に連通する上方溝を備え、前記カウンタウエイトの上部には前記掛止片が架設されている箇所に近接しかつ前記上方溝を閉鎖しない位置に、局部的にウエイト肉厚増加用の隆起部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のカウンタバランス型フォークリフト。
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