JP3579704B2 - 水中シールド工法およびシールドマシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中シールド工法およびシールドマシンに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、水底トンネルの施工においては、沈埋工法、シールド工法などが用いられている。シールド工法による水底トンネルは、掘削土量が少なく、大規模な躯体製作ヤードを必要としない等の利点があるが、土被りが大きく、トンネルの計画高が深くなるという短所がある。そこで本発明は、水中シールド工法において土被りを減らし、かつシールドマシンの後方に構築したセグメントトンネルを効率良く埋め戻すことを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段として本発明の手段として本発明は、後方にセグメントを組み立てながらシールドマシンを水中において推進させ、推進に際して取り除いたシールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に流入させ、シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達する埋戻し管を介して後方の既設セグメントを埋め戻すことを特徴とした、水中シールド工法を提供する。
【0007】
また、上記に記載の水中シールド工法において、シールドマシン内に流入させた土砂の一部は後方既設セグメントの埋戻しに使用し、他の部分はシールドマシン内の排泥設備を介してトンネル後方より搬出することを特徴とした、水中シールド工法を提供する。
【0008】
そして、シールドマシンの切羽側の土砂の一部を水上からの掘削手段で取り除き、後方にセグメントを組み立てながらシールドマシンを水中において推進させ、推進に際して取り除いたシールドマシンの切羽側の土砂の他の部分をシールドマシン内に流入させ、シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達する埋戻し管を介して後方の既設セグメントを埋め戻すことを特徴とした、水中シールド工法を提供する。
【0009】
さらに、上記に記載の水中シールド工法に用いるシールドマシンにおいて、シールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に取り込む手段と、シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達してシールドマシン内に取り込んだ土砂を後方の既設セグメントの周囲まで搬送する埋戻し管と、を有することを特徴とした、シールドマシンを提供する。
【0010】
また、上記に記載の水中シールド工法に用いるシールドマシンにおいて、シールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に取り込む手段と、シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達してシールドマシン内に取り込んだ土砂の一部を後方の既設セグメントの周囲まで搬送する埋戻し管と、取り込んだ土砂の他の部分をトンネル後方より搬出する排泥設備と、を有することを特徴とした、シールドマシンを提供する。以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
【発明の実施の形態1】
<イ>シールドマシンの構造
図1に示すように、本実施の形態1のシールドマシン100は、前面にカッタ装置を設けない構造である。円筒形や矩形のスキンプレートの前面に隔壁110を有し、その底部側に土砂取込口111が開設されている。また、必要に応じて土砂取込口111を受けるように外側に刃口112を突設する。なお、土砂の取り込みを容易にするためには、カッタ装置や攪拌装置を設ける場合もある。
【0012】
土砂取込口111の内部には、土砂取込装置120が装備され、トンネル後方の所定の排土場所まで到達する排泥管121の一端が連通している。なお、シールドマシン100内には、シールドジャッキ130やセグメント自動組立装置131のほか、排泥設備などのシールドトンネルの施工に必要な設備を配備している。
【0013】
<ロ>シールドマシンの推進
シールドマシン100の後方にセグメント200を組立ながら、シールドジャッキ130によりシールドマシン100を推進させる。このとき、土被りはゼロか非常に小さい状態で推進させる。シールドマシン100の切羽側の土砂は、水上の浚渫船300などの掘削手段によって掘削する。これによって、シールドマシン100の推進力を軽減させることができる。
【0014】
切羽側の土砂のうちシールドマシン100の底部付近の掘り残した土砂は、土砂取込口111から土砂取込装置120内に流入させ、排泥管121を介してトンネル後方より排出する。このように、浚渫船300による掘削と、シールドマシン100の推進力による土砂の取込によって、切羽側の土砂を取り除くことができるため、シールドマシン100の前面にカッタ装置を設ける必要が無い。なお、図示しないが、土砂取込口111の付近に、外側に向けてジェット式や機械式の土砂攪拌装置を設けておき、土砂の取込を容易にすることも考えられる。
【0015】
構築完了したトンネルの底部には、移動可能な作業台210を連続的に設置し、排泥管121等をその上に搭載することによってシールドマシン100の推進に追従できるようにする。また、埋戻し前のトンネルの浮上を防止するため、シールドマシン100の推進に追従して前進するウェイト台車220を設置する。
【0016】
<ハ>後方既設セグメントの埋戻し
浚渫船300により掘削した土砂は、水上の搬送手段を介して後方の既設セグメント200の周囲まで逐次搬送して、埋戻し土砂400とする。従って、シールドマシン100の推進に追従して、効率的に既設セグメント200の埋め戻しが可能となる。
【0017】
搬送手段の具体例としては、浚渫船300の後方にベルトコンベア台船310を連結し、これらの船上に、土砂を投入するホッパ320と、搬送するべルトコンベア330と、後方の既設セグメント200の周囲に土砂を投入する複数のトレミー管340とより構成したもの等が考えられる。なお、搬送手段の途上において、掘削土砂の流動化又は固化材の混合による土質の改良等を行うと良い。
【0018】
【発明の実施の形態2】
<イ>シールドマシンの構造
図2、3に示すように、本実施の形態2のシールドマシン500は、前面にカッタ装置を設けない構造である。スキンプレートの前面に隔壁510を有し、その底部側に土砂取込口511が開設されている。また、隔壁510の前方には、土砂取込口511を受けるように外側に刃口512を突設する。なお、土砂の取り込みを容易にするためには、カッタ装置や攪拌装置を設ける場合もある。
【0019】
土砂取込口511の内部には、土砂取込装置520が装備され、トンネル内に設置した土砂選別プラント530との間を土砂取込管521により連通されている。土砂選別プラント530は、取込んだ土砂のうち埋戻しに必要分を選別する機能を有し、不要分は排泥管531等の排泥設備を介して、トンネル後方の所定の排土場所に搬出される。
【0020】
必要分の土砂は、土砂改良プラント540等に送られ、そこで、流動化又は固化材の混合による土質の改良が行なわれる。また、土砂改良プラント540には埋戻し管550の一端が連通している。この埋戻し管550は、シールドマシン500のスキンプレートの例えば上面を貫通して、後方の既設セグメント600まで到達している。
【0021】
また、埋戻し管550は、埋戻しを均等に効率良く行えるように、セグメント600上で枝分かれしてかつ下方に伸びた複数の分岐管551を有している。このとき、埋戻し管を複数の独立した配管で構成する場合もある。さらに、シールドマシン500の推進に追従できるように、セグメント600上の埋戻し管550には、ローラーなどの移動装置552を設けておく。
【0022】
なお、シールドマシン500内には、シールドジャッキ560やセグメント自動組立装置561等のほか、シールドトンネルの施工に必要な設備を配備している。
【0023】
<ロ>シールドマシンの推進
シールドマシン500の後方にセグメント600を組立ながら、シールドジャッキ560によりシールドマシン500を推進させる。このとき、シールドマシン500の切羽側の土砂は、推進力によって土砂取込口511から土砂取込装置520内に取り込む。
【0024】
このように、シールドマシン500の推進力による土砂の取り込みによって、切羽側の土砂を取り除くことができるため、シールドマシン500の前面にカッタ装置を設ける必要が無い。なお、図示しないが、土砂取込口511の付近に、外側に向けてジェット式や機械式の土砂攪拌装置を設けておき、土砂の取込を容易にすることも考えられる。
【0025】
構築完了したトンネルの底部には、移動可能な作業台610を連続的に設置し、土砂選別プラント530、土砂改良プラント540、排泥管531をその上に搭載することによってシールドマシン500の推進に追従できるようにする。また、埋戻し前のトンネルの浮上を防止するため、シールドマシン500の推進に追従して前進するウェイト台車620を設置する。
【0026】
<ハ>後方既設セグメントの埋戻し
土砂取込装置520に取込んだ土砂は、土砂取込管521を介して土砂選別プラント530に送り、不要分は排泥管531を介してトンネル後方に逐次排土する。必要分は土砂改良プラント540で改良した後、埋戻し管550を介して後方の既設セグメント600の周囲まで逐次搬送し、埋戻し土砂700とする。従って、シールドマシン500の推進に追従して、効率的に既設セグメント600の埋め戻しが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態3】
実施の形態2のシールドマシン500を用いて推進する際に、切羽土砂の一部を、実施の形態1で用いたような浚渫船300により水上から掘削する場合もある。水上からの浚渫土量とシールドマシン500内への取り込み土量とをバランスさせ、掘削土砂の一部を浚渫土として水上経由で処分する。
【0028】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されるため、以下のような効果を得ることができる。
<イ>切羽側の土砂を、水上の搬送手段又はシールドマシン内の埋戻し管を介して、後方の既設セグメントの周囲に逐次搬送できる。従って、シールドマシンの推進に追従して、効率的に既設セグメントの埋め戻しが可能となる。
【0029】
<ロ>推進に追従して逐次埋戻しを行なうため、セグメントが水中に露出する期間が短くて済み、施工中のトンネルの安全性が向上する。
【0030】
<ハ>シールドマシンの前面にカッタ装置を設けない構造の場合、経済的であると共に、故障も少なくて済む。
【0031】
<ニ>土被りがゼロか非常に小さい状態でシールドマシンを掘進させるため、トンネルの計画高を浅くでき、トンネルの全長を短くすることができる。
【0032】
<ホ>切羽土砂の一部を水上から掘削して浚渫土として処分することによって、掘削土砂の処分コストを低減することができる場合がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の説明図
【図2】本発明の実施の形態2の説明図
【図3】本発明の実施の形態2の説明図
Claims (5)
- 後方にセグメントを組み立てながらシールドマシンを水中において推進させ、
推進に際して取り除いたシールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に流入させ、
シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達する埋戻し管を介して後方の既設セグメントを埋め戻すことを特徴とした、水中シールド工法。 - 請求項1に記載の水中シールド工法において、
シールドマシン内に流入させた土砂の一部は後方既設セグメントの埋戻しに使用し、他の部分はシールドマシン内の排泥設備を介してトンネル後方より搬出することを特徴とした、水中シールド工法。 - シールドマシンの切羽側の土砂の一部を水上からの掘削手段で取り除き、後方にセグメントを組み立てながらシールドマシンを水中において推進させ、
推進に際して取り除いたシールドマシンの切羽側の土砂の他の部分をシールドマシン内に流入させ、
シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達する埋戻し管を介して後方の既設セグメントを埋め戻すことを特徴とした、水中シールド工法。 - 請求項1に記載の水中シールド工法に用いるシールドマシンにおいて、
シールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に取り込む手段と、
シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達してシールドマシン内に取り込んだ土砂を後方の既設セグメントの周囲まで搬送する埋戻し管と、を有することを特徴とした、シールドマシン。 - 請求項2に記載の水中シールド工法に用いるシールドマシンにおいて、
シールドマシンの切羽側の土砂をシールドマシン内に取り込む手段と、
シールドマシンのスキンプレートを貫通して内外に連通し、後方の既設セグメントまで到達してシールドマシン内に取り込んだ土砂の一部を後方の既設セグメントの周囲まで搬送する埋戻し管と、
取り込んだ土砂の他の部分をトンネル後方より搬出する排泥設備と、を有することを特徴とした、シールドマシン。
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