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JP3580916B2 - 基板加熱装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は基板の脱ガスを行う装置に係り、特に、複数の基板を加熱しながら真空排気して脱ガス処理を行う基板加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置や液晶装置等の生産に用いられる成膜装置では、バッチ式の成膜装置に替えて従来より、成膜室内を大気に曝さずに成膜処理が行える装置が広く用いられている。
【0003】
そのような成膜装置には連続式のものと枚葉式のものとがあるが、まず、連続式インライン成膜装置の一般的な構成を説明する。図8を参照し、この図8は従来技術の連続式インライン方式の成膜装置100の平面図であり、該成膜装置100は、搬入室102と、脱ガス室106と、隔離室108と、成膜室110と、搬出室113とがこの順で配置されて構成されている。前記各室は、通常状態では閉じられている仕切バルブ105、107、109、112によってそれぞれ仕切られており、個別に真空排気できるように構成されている。
【0004】
前記搬入室102と大気雰囲気との間には仕切バルブ103が設けられており、該仕切バルブ103が開けられて、キャリアに搭載された基板101が該搬入室102内に搬入され、前記仕切バルブ103が閉じられて真空排気された後、前記仕切バルブ105が開けられて前記基板101が前記脱ガス室106に移動される。
【0005】
前記脱ガス室106には、図9に示すように、ピニオン117上に往復動自在に設けられたラック116を有する枠状ストッカー台車114が設けられており、該枠状ストッカー台車114上には複数枚の保持板115が所定間隔を隔てて平行に配置され、各保持板115の間に基板を1枚ずつ直立に保持できるように構成されている。
【0006】
前記保持板115の間において、基板を保持しているところと空いているところがある場合、前記基板101が搬入されると前記ピニオン117が回転され、前記ストッカー台車114が移動されて搬入された基板101が前記各保持板115の間の空いたところに納められる。
【0007】
前記脱ガス室106は、排気口119に接続された図示しない真空ポンプによって真空排気できるように構成されており、前記基板101を前記脱ガス室106内に搬入した後、前記仕切バルブ105を閉じておけば、前記成膜装置100内に新しい基板を搬入するために前記搬入室102に大気を導入したときでも、前記脱ガス室106内には大気が侵入しないように構成されており、該脱ガス室106内の真空状態を保ったまま、前記枠状ストッカー台車114が満載されるまで該脱ガス室106内への基板の搬入動作が繰り返される。
【0008】
そして、前記各保持板115の間に保持された基板のうち、所定の脱ガス時間が経過した基板については、搬送機構118によって後方の隔離室108に1枚ずつ搬送され、それにより開けられたスペースには前記搬入室102から搬入された新しい基板が納められる。
【0009】
一方、前記隔離室108に基板が搬入されると、前記仕切バルブ107が閉じられ、該隔離室108が充分に真空排気された後、前記仕切バルブ109が開けられて、該隔離室108内の基板は前記成膜室110内に移動される。
【0010】
前記成膜室110にはスパッタリングカソード111が設けられており、該成膜室110内に搬入された基板101は前記スパッタリングカソード111の間をゆっくりと移動している間、ターゲットがスパッタリングされ、薄膜の成膜が行われる。前記基板101表面に所望膜厚の薄膜が成膜されると、前記仕切バルブ112が開けられて、その基板101は前記成膜室110から前記搬出室113に搬送され、前記仕切バルブ112が閉められた後、前記搬出室113に大気が導入されて取り出される。
【0011】
このように、前記成膜装置100によれば、基板の脱ガス処理と成膜作業とを連続して行うことができ、生産性もよいことから実際の生産現場において広く使用されていた。
【0012】
しかしながら近年では、成膜される薄膜の膜質を向上させることが求められており、単に基板を真空状態に置くだけでは脱ガス処理が不十分になって来た。また、真空雰囲気に置くだけで脱ガスをしようとすると処理に要する時間が長くなり、問題となっていた。
【0013】
この場合、基板を加熱しながら真空排気すれば、脱ガス時間が短くなり、また、結晶性のよい薄膜を成膜することができるようになるが、基板を直立保持して赤外線ランプ等で加熱すると、基板のそりや歪みが生じ易く、特に大面積基板では問題となっていた。
【0014】
ところで、上述した連続式のインライン成膜装置では搬送機構からダストが発生するという問題があり、また、多種類の薄膜を成膜しずらいことから、近年では連続式のインライン成膜装置に替え、複数の成膜室を有し、各成膜室で基板を1枚ずつ成膜処理する枚葉式の成膜装置が主流になってきた。
【0015】
そしてこのような枚葉式の成膜装置では、複数の成膜室と搬出入室や基板加熱室との間で基板をやりとりするために、搬送機構に基板搬送ロボットが採用されており、基板が擦れて搬送機構からダストが発生せず、基板表面に欠陥なく薄膜を成膜することができるため、大面積基板に適用する場合には有利であるとされている。
【0016】
図10に、そのような枚葉式の成膜装置の一部分の断面図を示す。
その図10を参照し、200は従来技術の基板加熱装置を有する成膜装置であり、基板の搬出入を行うL/UL室202と、基板搬送ロボット207が設けられた搬送室208と、ヒーター210、210から成る基板加熱装置を有する加熱・脱ガス室206とがこの順で配置され、通常の状態では閉じられている仕切バルブ205、209でそれぞれ仕切られており、個別に真空排気できるように構成されている。
【0017】
前記L/UL室202は扉203とカセット昇降機構214とを有しており、前記扉203を開けると成膜対象の基板が満載されたカセット220を装着できるように構成されている。
前記カセット220が装着され後、前記扉203が閉じられると、図示しない真空ポンプが起動され、前記搬入室202が真空排気される。そして所定の排気時間が経過すると、前記仕切バルブ205が開けられ、前記基板搬送ロボット207によって前記カセット220から基板が1枚ずつ取り出される。
【0018】
次いで前記仕切バルブ209が開けられて、前記基板搬送ロボット207によって、前記加熱・脱ガス室206内に搬入され、昇降機構211によって、該加熱・脱ガス室206内で上下動可能に設けられた保持棒204上に基板212が乗せられる。
【0019】
その基板212は前記ヒーター210、210の間に位置するようにされており、前記仕切バルブ209が閉じられた後、前記ヒーター210、210に通電され、同時に図示しない真空ポンプが起動されて、前記基板212に対して加熱と真空排気による脱ガス処理が行われる。
【0020】
所定の脱ガス時間が経過し、脱ガス処理が終了すると前記仕切バルブ206が開けられて、前記基板搬送ロボット207によって、前記加熱・脱ガス室206から前記基板212が取り出され、図示しない成膜室内に移送され、成膜作業が開始される。
【0021】
その際、前記仕切バルブ205が開けられて前記カセット220から新しい基板が取り出され、前記基板搬送ロボット207によって、前記保持棒204上に乗せられ、新しい基板の加熱・脱ガス処理が開始される。
【0022】
このように、基板搬送ロボットに対応した従来技術の加熱・脱ガス装置では、基板を1枚ずつしか処理できず、処理能力が低かった。
また、保持棒上に基板を乗せてヒーターで加熱した場合には、基板にそりや歪みが生じることもあり、大面積基板に対応した基板加熱装置の開発が望まれていた。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたもので、その目的は、基板を効率よく加熱することができ、基板搬送ロボットに対応した設置面積の小さな基板加熱装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、平板ヒーター上に基板を置いて加熱する基板加熱装置であって、前記平板ヒーターを複数枚有し、各平板ヒーターが間隔を開けて重ねて配置され、前記各平板ヒーターが上下動できるように構成されたことを特徴とし、
【0025】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の基板加熱装置であって、ハンドル上に乗せた基板を水平移動させる基板搬送ロボットの、前記ハンドルと前記各平板ヒーター間で基板を移し替えるように構成された基板加熱装置であって、前記各平板ヒーター周囲に回転軸が鉛直に複数配置され、前記各回転軸は上下動と中心軸線回りの回転動ができるように構成され、前記各回転軸の下端には基板を引っかけるフックが設けられ、前記各平板ヒーターは前記各フックの挿入と回転ができる切れ込み部を有し、前記各平板ヒーターと前記各回転軸の上下移動と、前記各フックの回転動によって、前記ハンドルと前記各平板ヒーターの間で基板の移し替えができるように構成されたことを特徴とする。
【0026】
このような基板加熱装置の構成によれば、平板ヒーター上に基板を置いて加熱するため、大型の基板を加熱する場合でも、そりや歪みが生じることがなく、また、複数枚の平板ヒーターを間隔を開けて重ねて配置したので設置面積が小さく、そして、各平板ヒーターを上下動できるように構成したので、基板搬送ロボットによって該基板加熱装置内に基板を搬入したときに、各平板ヒーター上に基板を収納することが可能となる。
【0027】
また、前記各平板ヒーター周囲に回転軸を鉛直に複数個配置し、前記各回転軸の下端にフックを設け、前記各回転軸を上下動と中心軸線回りの回転ができるように構成しておき、前記各平板ヒーターに前記各フックが挿入でき、前記各フックの回転ができる切れ込み部を設けておくと、その基板加熱装置と、基板を乗せたハンドルを水平移動させて基板を移送する基板搬送ロボットとの間で基板の搬出入を行う際、前記各平板ヒーターと前記各回転軸の上下移動と、前記各フックの回転とによって、前記ハンドルと前記各フックの間と、前記各フックと前記各平板ヒーターとの間で基板の移しかえができて都合がよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1を参照し、2は本発明の最良の実施の形態を示す基板加熱装置であり、加熱室4内に4枚の平板ヒーター3〜3を有している。
前記各平板ヒーター3〜3は矩形形状をしており、所定間隔を開けて重ねて配置され、各平板ヒーター3〜3の四隅は固定棒5〜5(固定棒5は図示せず)に固定されている。
【0029】
前記各固定棒5〜5の下端部と上端部には、取付板6、6がそれぞれ設けられており、前記取付板6表面の中央にはガイド棒7が鉛直に立設され、前記取付板6裏面の四隅付近には、前記加熱室4の外へ鉛直下方向に伸びるベローズ8〜8(ベローズ8は図示せず)の上端部が気密に固定されている。
【0030】
前記ベローズ8〜8の下端部にはベローズ取付板29が取り付けられ、該ベローズ取付板29には図示しないボールねじが取り付けられており、該ベローズ取付板29によって、前記ボールねじの回転運動を直線運動に変えるように構成されている。
【0031】
前記ボールねじは前記ベローズ取付板29の下面に配置されたモーター10の回転軸に取り付けられており、前記モーター10が起動され、前記ボールねじが回転されると前記取付板29によって前記各ベローズ8〜8が上下移動され、それによって前記各平板ヒーター3〜3が昇降されるように構成されている。
【0032】
前記ベローズ取付板29にはガイド棒11〜11(ガイド棒11、11は図示せず)が気密に挿通されており、また、前記取付板6の上方に配置され、前記加熱室4に固定された天板13には前記ガイド棒7が気密に挿通されているので、前記各平板ヒーター3〜3の昇降の際の動きが規制され、それらの動きが滑らかになるようにされている。
【0033】
前記天板13表面の、互いに平行な2辺の縁付近には、その縁に沿うように長方形の固定板20a、20bが配置されており、該固定板20a、20bは、それぞれ支持棒28、28(支持棒28は図示せず)と、支持棒28、28によって前記天板13と平行に、間隔を存して固定されている。
【0034】
前記各固定板20a、20bには、ねじ21a、21bが鉛直下方に伸びるように挿通され、ねじ部でないところが回転可能に保持されており、前記各ねじ21a、21bの、前記各固定板20a、20bの表面に出た上端部分には、それぞれプーリー22a、22bが設けられている。
【0035】
前記各固定板20a、20bと前記天板13との間には、取付板19a、19bが配置されており、該取付板19a、19bには、前記支持棒28、28と、前記支持棒28、28とがそれぞれ挿通されている。また、前記取付板19a、19bには前記ねじ21a、21bが取り付けられており、その取付部分はボールねじに形成され、滑らかに動けるように構成されている。
【0036】
前記天板13上にはモーター9が配置され、その回転軸27と前記プーリー22a、22bとの間にはベルト26が巻回されており、前記モーター9が起動されると前記ねじ21a、21bが回転され、前記取付板19a、19bが上下動されるように構成されている。
【0037】
その取付板19a、19bは前記固定板20a、20bよりも長く形成されており、各固定板20a、20bの両端からはみ出た部分には、それぞれロータリーアクチュエーター17、17(ロータリーアクチュエーター17は図示せず)と、ロータリーアクチュエーター17、17とが設けられている。
【0038】
前記各平板ヒーター3〜3の周囲のうち、各平板ヒーター3〜3の互いに平行となる2つの辺の近傍には、4本の回転軸18〜18のうちの2本ずつが鉛直に配置されており、各回転軸18〜18は前記天板13に気密に挿通され、上端部分が前記各ロータリーアクチュエーター17〜17の回転軸に取り付けられている。
【0039】
また、前記各回転軸18〜18の下端部分には、フック16〜16(フック16、16は図示せず)がそれぞれ取り付けられており、前記各ロータリーアクチュエーター17〜17の動作によって、前記各フック16〜16は、前記回転軸18〜18の中心軸線回りにそれぞれ90度回転されるようにされている。また、前記モーター9が動作すると前記取付板19a、19bが上下移動され、各フック16〜16は、前記各回転軸18〜18と共に上下移動されるように構成されている。
【0040】
前記各平板ヒーター3〜3のうちの任意の一枚の平板ヒーターを図2に示すと、その平板ヒーター3は上側の発熱板23aと、平面状に折り畳まれ、電流によって発熱するシースヒーター25と、下側の発熱板23bとがこの順で張り合わされたサンドイッチ状に形成されており、前記発熱板23bの縁には、前記回転軸18〜18の中心軸線を中心とした略四分の一円だけ切れ込み部24〜24が形成されている。従って、前記各フック16〜16の高さを前記各切れ込み部24〜24の高さと同じにし、前記回転軸18〜18を回転させると前記各フック16〜16の出し入れができ、また、前記各フック16〜16は前記切れ込み部24〜24の厚みよりも薄く形成されており、前記各フック16〜16を前記各切れ込み部24〜24に入れたときには前記発熱板23b表面よりも前記フック16〜16の表面が低くできるようにされている。
【0041】
この基板加熱装置2は、図7に示す枚葉式の成膜装置42に用いられ、該基板加熱装置2は、前記成膜装置42へのガラス基板の搬出入を行うL/UL室44、44と、ITO薄膜の成膜を行うスパッタ室43〜43と共に、基板搬送ロボット31が置かれた搬送室45の周囲に配置されている。各室と前記基板搬送室45との間には、開閉可能な仕切板が設けられており、図示しない真空ポンプによって、それぞれが独立に真空排気できるように構成されている。
【0042】
この成膜装置42で処理する基板は550×650mmと大型のガラス基板であり、前記L/UL室44、44と大気雰囲気との間に設けられた仕切板を開け、そのような大型で未処理のガラス基板を一つのL/UL室内に置く際に、成膜が終了したガラス基板を同じL/UL室から取り出せるように構成されており、前記各L/UL室44、44内に置かれた未処理のガラス基板は、まず前記基板搬送ロボット31の動作によって該基板搬送ロボット31のハンドル32上に載せられる。
【0043】
前記ハンドル32上に乗せられたガラス基板14は前記基板搬送ロボット31の腕部33の伸び縮みにより移動できるようにされているが、その前記基板搬送ロボット31は上下移動は行わず、水平移動だけを行うように構成されているので、前記基板搬送室45と前記基板加熱装置2との間の仕切板が開けられて、前記基板加熱室2内に搬入された前記ガラス基板14を前記平板ヒーター3〜3のいずれか一つに移しかえる際、前記フック18〜18の動作が必要となる。
【0044】
その動作を図面を用いて説明すると、入れ換え準備状態を示す図3において、動作の説明に必要な部材には符号をつけ、一方、見やすいように、図4(a)〜(f)と図5(g)〜(l)では符号を省略する。
【0045】
まず、図3を参照し、ここでは、前記平板ヒーター3〜3のうち、最下層に位置する平板ヒーター3上にガラス基板14が載せられており、その上に位置する平板ヒーター3にはガラス基板が載せられていないものとする。また、前記各フック16〜16は前記平板ヒーター3よりも上に位置するようにされており、その向きは前記平板ヒーター3の近くにある縁と平行にされているものとする。
【0046】
図4(a)〜(f)を参照し、図3に示した入れ換え準備状態から前記各ロータリーアクチュエーター17〜17が動作して前記各フック16〜16が内側に向けられると(フックイン動作:図4(a))、前記基板搬送ロボット31の前記アーム33が伸ばされて、前記ハンドル32が前記回転軸18と前記回転軸18の間を通って前記平板ヒーター3上まで移動される(ハンドルイン動作:図4(b))。
【0047】
このとき、前記各フック16〜16は前記ハンドル32上に乗せられた前記ガラス基板14と前記平板ヒーター3との間に位置するようにされており、また、前記ハンドル32は前記ガラス基板14よりも幅狭に形成されているので、前記モーター9が起動されて前記各回転軸18〜18が持ち上げられると、前記ガラス基板14の前記ハンドル32からはみ出た部分が前記各フック16〜16に引っかけられ、前記ガラス基板14は前記ハンドル32上から持ち上げられる(フックアップ動作:図4(c))。
【0048】
その後前記アーム31が畳まれると、前記ハンドル32は前記基板加熱装置2から抜き出され(ハンドルアウト動作:図4(d))、次いで前記モーター10が起動され、前記各平板ヒーター3〜3が上昇されると前記フック16〜16が前記平板ヒーター32の表面に設けられた切れ込み部に入り、前記各フック16〜16の高さよりも前記平板ヒーター3表面の高さが高くなったところで前記各フック16〜16上に置かれた前記ガラス基板14は前記平板ヒーター3上に移し替えられる(ヒーターアップ動作:図4(e))。
【0049】
その状態から前記回転軸18〜18を回転させ、前記各フック16〜16を前記各切れ込み部から抜き出すと(フックアウト動作:図4(f))、前記基板加熱装置2への一連の基板搬入動作は終了する。そして、前記基板加熱装置2と前記基板搬送室45との間の仕切バルブを閉じ、前記平板ヒーター3で前記ガラス基板14を加熱しながら図示しない真空ポンプによって真空排気して、前記ガラス基板14の脱ガス処理が行われる。
【0050】
次に該基板加熱装置2からの基板搬出動作を説明すると、前記最下層の平板ヒーター3上に載せられたガラス基板14は充分加熱されており(一例を示すと加熱時間は2分)、脱ガス処理が終了しているものとする。
【0051】
まず、図4(f)の状態から、前記モーター10が起動され、前記ガラス基板14の底面が、前記各フック16〜16の表面よりもわずかに高くなるまで前記各平板ヒーター3〜3が持ち上げられる(ヒーターアップ動作:図5(g))。
【0052】
そして、前記各ロータリーアクチュエーター17〜17の動作により、前記各フック16〜16が前記平板ヒーター3に設けられた切れ込み部に挿入され(フックイン動作:図5(h))、次いで前記各平板ヒーター3〜3が降下されると、前記ガラス基板3は前記各フック16〜16に引っかけられる(ヒーターダウン動作:図5(i))。
【0053】
前記平板ヒーター3が充分に降下され、前記ガラス基板14と前記平板ヒーター3との間に隙間が空いたところで、その隙間に前記ハンドル32が挿入される(ハンドルイン動作:図5(j))。
【0054】
その状態から前記各フック16〜16を降下させると前記フック16〜16に引っかけられた前記ガラス基板14は前記ハンドル32に移し替えられる(フックダウン動作:図5(k))。次いで前記アーム33を縮めると、前記ガラス基板14は前記基板加熱装置2の外部へと搬出され(ハンドルアウト動作:図5(l))、前記スパッタ室43〜43のうち、空いているスパッタ室に搬入され、ITO膜の成膜が行われる(一例を示すと、1000Åの膜厚のITO薄膜を成膜する場合には成膜時間は3分)。
【0055】
最後に、前記各フック16〜16を前記平板ヒーター3の切れ込み部から抜き出して(フックアウト動作:図6)、他のガラス基板の搬出入を行える状態にして一連の基板搬出状態は終了する。
【0056】
このように基板を平板ヒーター上に置いて加熱するので、脱ガス時間が短く、大面積の基板を高温に加熱してもそりや歪みが生じることはない。
【0057】
また、上述のような一連の処理を行う結果、基板を連続して処理できるようになるので、成膜処理に要する1枚当たりの時間が短くなる。
【0058】
更に、1枚当たりの成膜時間が短い場合でも、加熱による脱ガス処理が間に合わなくなるということがなく、高価な成膜室を基板待ちの状態にせず、成膜装置を効率よく稼働させることができる。
【0059】
更にまた、基板搬送ロボットに対応し、基板を擦らないで移し替えることができるので、ダストが発生することはない。
【0060】
なお、前記加熱装置2では4枚の平板ヒーターを設けたが、2枚以上であればよく、加熱時間や成膜時間との関係で種々の枚数の平板ヒーターを設けることができる。また、本発明の加熱装置はスパッタリング法で薄膜を成膜する成膜装置ばかりでなく、CVD法等、スパッタリング法以外の方法で薄膜を成膜する成膜装置に適用することが可能である。
【0061】
【発明の効果】
基板1枚当たりの処理時間を短くでき、設置面積も小さくて済む。
また、加熱しても基板にそりや歪みが生じず、ダストが発生することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板加熱装置の好ましい実施の形態
【図2】その実施の形態に用いられる平板ヒーターの平面図と側面図
【図3】本発明の基板加熱装置の基板の入れ換え準備状態を示す図
【図4】(a)〜(f):本発明の基板加熱装置の基板搬入動作を説明するための図
【図5】(g)〜(l):本発明の基板加熱装置の基板搬出動作を説明するための図
【図6】基板搬出後の準備状態に復帰した様子を示す図
【図7】本発明の基板加熱装置が用いられる成膜装置の一例を示す図
【図8】従来技術の成膜装置の一例の平面図
【図9】その成膜装置に設けられた脱ガス装置の動作を説明するための図
【図10】従来技術の成膜装置の他の例の断面図
【符号の説明】
2……基板加熱装置 3〜3……平板ヒーター
14、14……基板 16〜16……フック 18〜18……回転軸
24〜24……切れ込み部
31……基板搬送ロボット 32……ハンドル

Claims (2)

  1. 平板ヒーター上に基板を置いて加熱する基板加熱装置であって、
    前記平板ヒーターを複数枚有し、各平板ヒーターが間隔を開けて重ねて配置され、
    前記各平板ヒーターが上下動できるように構成されたことを特徴とする基板加熱装置。
  2. ハンドル上に乗せた基板を水平移動させる基板搬送ロボットの、前記ハンドルと前記各平板ヒーター間で基板を移し替えるように構成された基板加熱装置であって、
    前記各平板ヒーター周囲に回転軸が鉛直に複数配置され、
    前記各回転軸は上下動と中心軸線回りの回転動ができるように構成され、
    前記各回転軸の下端には基板を引っかけるフックが設けられ、
    前記各平板ヒーターは前記各フックの挿入と回転ができる切れ込み部を有し、前記各平板ヒーターと前記各回転軸の上下動と、前記各フックの回転動によって、前記ハンドルと前記各平板ヒーターの間で基板の移し替えができるように構成されたことを特徴とする請求項1記載の基板加熱装置。
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