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JP3583282B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数色のトナーを用いて転写紙等の転写シート材にカラー画像を形成するカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来のカラー画像形成装置の中間転写体としては、例えば特開平4−287070号公報に記載されたカラー画像形成装置用中間転写体ドラムがある。この従来のカラー画像形成装置用中間転写体ドラムは、金属製ドラムの外周面に導電性スポンジをライニングして構成することにより、感光体ドラム、中間転写体ドラム、転写ローラー等の圧接、振動、偏心を中間転写体ドラムの導電性スポンジの変形により吸収でき、他の部品への振動の伝達が防止でき、出力される印字にジッタ等のムラが発生するのを防止することができるようにしたものと記載されている。
【0003】
第2の従来のカラー画像形成装置としては、例えば特開平5−150574号公報に掲載された電子写真装置がある。この第2の従来例に係る電子写真装置は、その中間転写体が電気的特性上継ぎ目のないループベルト(シームレスベルト)により形成されていて、複数のローラーに掛け渡してベルト駆動されるようになっているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来例に係るカラー画像形成装置用中間転写体ドラムにおいては、導電性スポンジの外周面に導電性ゴムを被せているため、ゴムの表面粗さが大きいためにトナー画像の転写性が劣り、転写時の中抜けや転写散り等が発生し易いと共に、その導電性ゴムが環境の温度や熱により膨張、或いは収縮して、各色のトナー画像間で色ズレが生じ易いという問題があった。
【0005】
また前記第2の従来例に係る電子写真装置においては、その中間転写体が複数のローラーに掛け渡されたシームレスベルトになっているため、ベルトの蛇行や駆動ローラーの回転変動により色ズレが生じ易く、これを防止するために組立精度を高くすると電子写真装置のコストが著しく高くなる。また、ベルトとローラーとの間の摩耗により滑りが発生すると回転変動してやはり色ズレが生じ、画像品質の低下、耐久性の劣化を招くという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、いわゆる中抜けや色ズレ等を防止して高品質の画像を形成すると共に、安価で耐久性に優れたカラー画像形成装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によるカラー画像形成装置は、静電潜像を形成するための感光体と、前記感光体の静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置と、前記感光体から複数色のトナー画像を多重転写させる中間転写体と、前記多重転写されたトナー画像を転写シート材に二次転写させる転写装置とを備えたカラー画像形成装置において、前記中間転写体が、円筒状に形成され導電性を有するシリンダー基体と、前記シリンダー基体の外側に同心円状に積層して設けられたスポンジ状の導電性弾性体と、前記導電性弾性体の外側に同心円状に積層して設けられ非伸縮性の樹脂フィルムにより形成された転写シート材と、前記シリンダー基体、前記導電性弾性体及び前記転写シート材の両端部に設けられ中心孔にシャフトが挿通する一対の円盤部材とを有するものであって、前記転写シート材の軸方向長さ両端部が前記シリンダー基体及び前記導電性弾性体の軸方向長さ両端部より長く形成されると共に、前記転写シート材の軸方向長さ両端部がこの内径よりわずかに小さな径の前記円盤部材の円周面上に半径方向外側から環状部材により締付けられて固定され、前記転写シート材が前記環状部材により外方向に引張られた状態をキープしながら円筒形状に保持されるようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
このような構成のカラー画像形成装置によれば、スポンジ状の導電性弾性体の外側に同心円状に積層して、非伸縮性の樹脂フィルムにより形成された転写シート材を設けたため、転写シート材の非伸縮性の樹脂フィルムはゴムよりも表面粗さが細かいので、ゴムよりも転写性に優れ、転写時の中抜けや転写散りが発生しにくい。また上記転写シート材はゴムのように温度や熱により変形しないために、寸法管理がし易く色ズレ等も起きにくい。
【0009】
また本発明においては中間転写体に、複数のローラーに掛け渡されたシームレスベルト型のものを用いずに、シリンダー型のものを用いるため、組立精度をそれほど高くしなくとも色ズレ等を防止できるので、安価なカラー画像形成装置を提供することができる。
【0010】
さらに、複数のローラーに掛け渡されたシームレスベルト型の中間転写体のように、摩耗によりローラーとの間に滑りが発生して色ズレが生じることによる画像品質の低下、耐久性の劣化を招くことがないので、耐久性に優れたカラー画像形成装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1ないし図5は、本発明の第1の実施の形態に係るカラー画像形成装置を説明するために参照する図である。
【0012】
図1に示すカラー画像形成装置において、感光体6の感光面(円周表面)にはレーザー光ユニット9から発射されるレーザー光Rにより静電潜像が形成され、この静電潜像は4つの現像装置15〜18により、例えばマゼンタ(赤)、イエロー(黄)、シアン(青)及びブラック(黒)のカラートナーを用いて現像され、この現像されたカラートナー画像は中間転写体1の表面上に多重転写されるようになっている。
【0013】
感光体6から円周表面にカラートナー画像を多重転写された中間転写体1は、転写ローラー装置7との間に挾まれて送られる転写紙(転写シート材)10にその多重のカラートナー画像を二次転写するようになっている。カラートナー画像を二次転写された転写紙10は転写ローラー装置7を通過した後、帯電を消去されて中間転写体1から分離し、定着装置20に送られてカラートナー画像を定着される。
【0014】
図2に示すような中間転写体1の断面構造は、図3に示すように、1番内径側に円筒状のアルミニウム製で導電性を有するシリンダー基体2を有しており、そのシリンダー基体2の外側には導電性を有するスポンジ状の導電性弾性体3が同心円状に積層されて設けられており、さらに導電性弾性体3の外側には、シームレス状で非伸縮性を有する樹脂フイルムにより形成された転写シート材4が同心円状に積層されて設けられている。
【0015】
なおシリンダー基体2は、アルミニウム製の他に、鉄系の材質や導電性樹脂等の剛体により形成してもよい。
転写シート材4の材料としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリカーボネート,フッ素樹脂等を用いることができる。また転写シート材4をシームレス状に形成するには、押し出し成型法でドラム状に成型することによりシームレス状に形成することができる。
【0016】
導電性弾性体3は、感光体6との接触により弾性変形して相互間のニップ量(接触量)を確保するために用いられ、その体積抵抗率としては、10Ω・cm以下のものを用いることが好ましい。これは、体積抵抗率が10Ω・cmより大きいと、通常使用する転写電圧では転写できなくなってしまうからである。
【0017】
特に導電性弾性体3の体積抵抗率は10〜10Ω・cmの領域のものがよく、10Ω・cmより高すぎると全面が均一な抵抗値とすることが難しいために画像が安定せず、10Ω・cmより低すぎるとトナーが載っている面と載っていない面とで抵抗値が違って、電流が部分的に集中し易くなって転写シート材4を劣化させる。
【0018】
また導電性弾性体3の硬度はF95度以下が好ましく、本実施の形態においては導電性弾性体3の硬度はF50度のものが用いられる。これは、導電性弾性体3の硬度がF95度より大きくて硬すぎると中抜けが生じてしまうためである。
【0019】
なお本実施の形態においては、導電性弾性体3はシート状のものの両端部を接着して円筒状にするようにしたが、シームレス状のもの(両端部を接着しなくとも当初から円筒状のもの)を用いてもよい。
【0020】
転写シート材4の体積抵抗率としては、10〜1013Ω・cmの領域のものを用いる。これは、体積抵抗率が10Ω・cmより小さいと、転写シート材4の表面電界密度が増えて逆転写(中間転写体1から感光体6への転写)が増えてしまい、1013Ω・cmより大きいと二次転写効率が低下し、かつ中間転写体1からの転写紙10の分離性が悪くなるためである。特に転写シート材4の体積抵抗率は1010〜1012Ω・cmの領域が好ましい。
【0021】
図4に示すように、転写シート材4の軸方向長さ両端部はシリンダー基体2及び導電性弾性体3の軸方向長さ両端部より長く形成されていると共に、転写シート材4の軸方向長さ両端部は、転写シート材4の内径よりわずかに小さな径の円周面12aを有する円盤部材12の、その円周面12aに、樽のタガのようなリング状の環状部材14により半径方向外側から締め付けられて固定されるようになっている。
【0022】
このようにして転写シート材4の軸方向長さ両端部を円盤部材12の円周面12aに固定することにより、導電性弾性体3が柔らかくとも転写シート材4を外方向に引っ張った状態でキープしながら円筒形状に保持することができる。
【0023】
図5は、図4に示すように中間転写体1の軸方向長さ両端部が一対の円盤部材12に固定されて組付けられる前の、中間転写体1の分解斜視図である。図4及び図5においてシャフト11は、円盤部材12の中心孔に挿通されて中間転写体1の回転軸を構成する。
【0024】
このような構成のカラー画像形成装置によれば、転写シート材4の表面粗さがゴムよりも細かいために、ゴムよりも転写性に優れ、転写時の中抜けや転写散りが発生しにくい。また、転写シート材4はゴムのように温度や熱により変形しないために、寸法管理がし易く色ズレ等も起きにくい。
【0025】
また本実施の形態においては、中間転写体1にベルト形状のものを用いずにシリンダー型のものを用いているため、装置の組立精度をそれほど高くしなくとも色ズレを防止できるので、安価なカラー画像形成装置を提供することができる。
【0026】
さらに前記第2の従来例に係るシームレスベルト式の中間転写体のように、ベルトとローラーとの間の摩耗により滑りが発生して色ズレによる画像品質の低下、耐久性の劣化を招くことがないので、耐久性に優れたカラー画像形成装置を提供することができる。
【0027】
また、シリンダー基体2の持つ慣性を利用して回転速度を一定に保つことができ、回転変動による画像の色ズレを最小限に抑えることができる。また、シームレス状の転写シート材4を用いることにより、シート状の転写シート材を導電性弾性体3に巻き付ける場合のような、転写シート材の両端部の継ぎ目の退避機構や固定機構が不要となって、カラー画像形成装置を安価に製造することができる。
【0028】
さらに中間転写体1を用いた中間転写方式の採用により、ドラムに用紙を直接巻き付けてカラー画像を形成する方式のように、厚さの薄い用紙に限定されることがなく、ドラムに用紙を直接巻き付けないモノクロ画像形成装置と同様に用紙の厚さの選択の幅が広がる。
【0029】
図6は本発明によるカラー画像形成装置の第2の実施の形態に係る中間転写体1を示す図である。上記第1の実施の形態においては、中間転写体1の軸方向長さ両端部が環状部材14により円盤部材12の円周面12aに固定されていたのに対し、この第2の実施の形態においては、中間転写体1の転写シート材4の軸方向長さ両端部が、円盤部材12の円周面12aに環状に配置されて埋め込まれ、半径外方に拡張力を付与する発泡体22の、その拡張力により半径方向内側から固定されるようになっている点において異なるものである。
【0030】
なお、前記第1,第2の実施の形態においては、中間転写体1の転写シート材4の軸方向長さ両端部が円盤部材12の円周面12aに、環状部材14や発泡体22により固定されるようになっていたが、転写シート材4の軸方向長さ両端部はビス等のネジ部材により固定してもよく、或いは環状部材14とネジ部材を併用して転写シート材4の両端部を固定するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカラー画像形成装置によれば、いわゆる中抜けや色ズレ等を防止して高品質の画像を形成すると共に、安価で耐久性に優れたカラー画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカラー画像形成装置を示す断面構成図である。
【図2】図1における中間転写体1の斜視図である。
【図3】図2における中間転写体1のIII−III線断面図である。
【図4】図2における中間転写体1の軸方向長さ両端部の一方の断面図である。
【図5】中間転写体1の最終組立て前の分解斜視図である。
【図6】本発明によるカラー画像形成装置の第2の実施の形態に係る中間転写体1を示すその軸方向長さ両端部の一方の断面図である。
【符号の説明】
1 中間転写体
2 シリンダー基体
3 導電性弾性体
4 転写シート材
6 感光体
7 転写ローラー装置
9 レーザー光ユニット
10 転写紙
11 シャフト
12 円盤部材
12a 円周面
14 環状部材
15〜18 現像装置
20 定着装置
22 発泡体

Claims (3)

  1. 静電潜像を形成するための感光体と、
    前記感光体の静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置と、
    前記感光体から複数色のトナー画像を多重転写させる中間転写体と、
    前記多重転写されたトナー画像を転写シート材に二次転写させる転写装置とを備えたカラー画像形成装置において、
    前記中間転写体が、
    円筒状に形成され導電性を有するシリンダー基体と、
    前記シリンダー基体の外側に同心円状に積層して設けられたスポンジ状の導電性弾性体と、
    前記導電性弾性体の外側に同心円状に積層して設けられ非伸縮性の樹脂フィルムにより形成された転写シート材と、
    前記シリンダー基体、前記導電性弾性体及び前記転写シート材の両端部に設けられ中心孔にシャフトが挿通する一対の円盤部材とを有するものであって、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部が前記シリンダー基体及び前記導電性弾性体の軸方向長さ両端部より長く形成されると共に、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部がこの内径よりわずかに小さな径の前記円盤部材の円周面上に半径方向外側から環状部材により締付けられて固定され、前記転写シート材が前記環状部材により外方向に引張られた状態をキープしながら円筒形状に保持されるようにした
    ことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 静電潜像を形成するための感光体と、
    前記感光体の静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置と、
    前記感光体から複数色のトナー画像を多重転写させる中間転写体と、
    前記多重転写されたトナー画像を転写シート材に二次転写させる転写装置とを備えたカラー画像形成装置において、
    前記中間転写体が、
    円筒状に形成され導電性を有するシリンダー基体と、
    前記シリンダー基体の外側に同心円状に積層して設けられたスポンジ状の導電性弾性体と、
    前記導電性弾性体の外側に同心円状に積層して設けられ非伸縮性の樹脂フィルムにより形成された転写シート材と、
    前記シリンダー基体、前記導電性弾性体及び前記転写シート材の両端部に設けられ中心孔にシャフトが挿通する一対の円盤部材とを有するものであって、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部が前記シリンダー基体及び前記導電性弾性体の軸方向長さ両端部より長く形成されると共に、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部がこの内径よりわずかに小さな径の前記円盤部材の円周面上に、この円周部に環状に配置され半径外方に拡張力を付与する発泡体のその拡張力により半径方向内側から固定され、前記転写シート材が前記発泡体により外方向に引張られた状態をキープしながら円筒形状に保持されるようにした
    ことを特徴とするカラー画像形成装置。
  3. 静電潜像を形成するための感光体と、
    前記感光体の静電潜像を現像してトナー画像を形成する現像装置と、
    前記感光体から複数色のトナー画像を多重転写させる中間転写体と、
    前記多重転写されたトナー画像を転写シート材に二次転写させる転写装置とを備えたカラー画像形成装置において、
    前記中間転写体が、
    円筒状に形成され導電性を有するシリンダー基体と、
    前記シリンダー基体の外側に同心円状に積層して設けられたスポンジ状の導電性弾性体と、
    前記導電性弾性体の外側に同心円状に積層して設けられ非伸縮性の樹脂フィルムにより形成された転写シート材と、
    前記シリンダー基体、前記導電性弾性体及び前記転写シート材の両端部に設けられ中心孔にシャフトが挿通する一対の円盤部材とを有するものであって、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部が前記シリンダー基体及び前記導電性弾性体の軸方向長さ両端部より長く形成されると共に、
    前記転写シート材の軸方向長さ両端部がこの内径よりわずかに小さな径の前記円盤部材の円周面上にネジ部材により固定され、前記転写シート材が前記ネジ部材により外方向に引張られた状態をキープしながら円筒形状に保持されるようにした
    ことを特徴とするカラー画像形成装置。
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