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JP3583566B2 - ゴム製品の加硫方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車用防振ゴムや産業用小型ゴム製品、或いはその他のゴム製品の加硫方法に係り、特に所定の金型内のキャビテイへゴムを射出し、その後、熱と圧力とを所定の時間加えて加硫させるゴム製品の加硫方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にゴム製品の加硫方法としては、例えば1個のモールド内にゴム材料を射出し、そのまま加硫の終了まで熱と圧力を加えて一定時間保持することが広く行われている。
【0003】
しかしながら、加硫に要する時間が長い場合には、熱と圧力を加えるためのプレス装置の回転率が低下するから、製造コストの増大につながっている。
【0004】
そこで、生産性を高めるために、例えば図8に示すように、ターンテーブル100の適宜部位に設けた射出ステーション101でモールド102内にゴム材料を射出したならば、そのモールド102をターンテーブル100に載置するとともに、そのターンテーブル100を毎回適宜角度量(ピッチ)ずつ回転し、送り出していくロータリ形式のものが開発されている。
【0005】
このロータリ形式のものでは、次々に送り出されていくモールド102内のゴム製品は、所定の加熱・加圧工程等を経たのち、最後に分解・取り出しステーションにおいて、ターンテーブル100上のモールド102内から順次取り出されていくのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなロータリ形式のものでは、加硫時間がターンテーブルの分割(ピッチ)数と1ピッチ送り出すのに要するサイクル時間とに拘束(制限)され、自由に変更調節することができないから、初期設定した加硫時間を変動させることは実際問題として、難しいものである。
【0007】
即ち、このような構成のものにあっては、所定の(単位時間当たりの)生産量を確保したまま加硫時間を短縮するのは現実には無理であるから、加硫時間を伸ばそうとするとどうしても時間当たりの生産量をセーブしなければならない。
【0008】
また、一定のサイクルタイムに比べて加硫時間が長いとき場合には、必然的にターンテーブルの分割(ピッチ)数が増大し、その分ターンテーブルの半径も増大するから、設置スペースが余分に大きく必要となり、これに伴って設備投資費用も上昇する。
【0009】
さらに、ターンテーブルの各々のユニットでモールドの加圧と加熱とを続行するために、これに対応する適宜のユニットにはそれぞれ加圧装置と加熱装置との双方を設置せねばならず、その分の駆動(運転)費用も多大となる。
【0010】
そこで、この発明は、上記した事情に鑑み、所定の生産量を確保するのに要する設備投資とプレス装置等の運転(電力)費用を大幅に削減することができるとともに、設置スペースを従来の半分以下に抑えることができ、しかも加硫時間の延長・短縮を自由に変更することができるゴム製品の加硫方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
即ち、この請求項1に記載の発明は、所定の金属金型内のキャビテイへゴム材料を射出した後、熱と圧力とを所定時間加えて加硫させるゴム製品の加硫方法であって、射出装置の内部にセットした前記金型内部にゴム材料を毎回射出し、この射出後の金型を前記射出装置の内部若しくは射出装置の外部に設けた加圧・加熱装置に順次射出した順番に直列に複数積み重ねていき、その加圧・加熱装置において、金型の自重及び外部からの加圧力を利用して射出したゴム材料に圧力をかけるとともに、積み重ねた金型を加熱・保温することによって金型内のゴムの加硫を促進・進行させ、直列に積み重ねた方向へは加圧用シリンダによる加圧力を加え、金型両側に設けた溝に一対のホルダを取付けて複数の金型への加圧力を補助し、次の金型でのゴム材料の射出動作のたびに、積み重ねてある金型のうち加硫経過時間の長いものを前記直列に積み重ねた複数の前記金型部分から取り外していくものである。また、請求項2に記載の発明は、前記加圧・加熱装置は、一方に断熱板を介してヒータを固定し、他方に断熱板に設けたヒータを加圧用シリンダで移動可能に設け、両ヒータ間に複数の金型を積み重ねるように構成されているものである。さらに、請求項3に記載の発明は、前記加圧・加熱装置を射出装置の外部に設け、射出動作と加硫動作とを一部同時進行で行うようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な一実施例について添付図面を参照しながら説明する。図1はこの発明に係るゴム製品の加硫方法に使用する加硫装置を示すものであり、この実施例では説明を分かりやすくするため、ゴム製品の加硫方法について説明するのに先立ちこの加硫装置から説明する。
【0013】
この実施例に係る加硫装置1は、複数(この実施例では常時4個)の適宜の金属製の金型(以下、モールド2と略す)に所定の圧力を印加する加圧用シリンダ3と、この加圧条件下でこれらのモールド2を適宜の温度に加熱する複数のヒータ4とを備えている。なお、この図1において、符号5は断熱板を示すものである。
【0014】
また、この実施例では、ゴム材料が射出されたモールド2のうち、射出時間の早いものから順(1、2、3、4の順番、なお図面上の表示はM1,M2,M3,M4とした)に、上から先に直列配置したものであり、またこのゴム材料の射出はこの加硫装置とは別に設けた図示外の射出装置によって予め先に行っておく。
【0015】
さらに、この加硫装置には、図2に示す左右一対のホルダ6を備えており、このホルダ6を用いて加圧力を側方側から補助的に高めている。そのため、このモールド2には、両側方にホルダ6の腕が入り込む溝を設けている。
【0016】
なお、ここで使用するモールドは外形寸法が同じならキャビティ寸法は勿論種々異なるものであっても何ら問題ない。従って、異サイズの生産方式が行える。
【0017】
次に、この発明に係るゴム製品の加硫方法について、先の実施例に係る加硫装置を参照しつつ説明する。
この実施例の加硫方法では、射出機の外部で加硫させるものであり、第1ステップS1から第6ステップS6で構成されている。即ち、この実施例の加硫方法では、射出機内にセットしたモールド2に向けゴム材料を射出したならば、この射出装置からモールド2ごと取り出し、加硫装置1内の所定部位に下から順次セットしていく。なお、ここで最初のモールド2について既に4個のもの(番号1から4まで)が射出されて加硫装置にセットされたところから説明する。
【0018】
この実施例の第1ステップS1では、図3に示すように、加硫装置1に4個のモールド2を直列配置する。
即ち、図1において、モールド2が上下方向直列に4個セットされ、この4個のモールドは最上部の上面がヒータ4及び断熱板5を介して(不動状態に設けた)適宜の固定部に当接している。また最下部の下面は、同様のヒータ4及び断熱板5を介して加圧用シリンダ3と当接している。
【0019】
なお、この実施例では、例えば図2に示すように、モールド2のうち番号2から4の3個のものがホルダ6でクランプされており、これらのモールド2を同時に直列方向に加圧している。また、この実施例では加熱方向は上下ばかりでなく、図示外の前後左右に少なくとも4か所設けた他のヒータによって、同時に加熱されている。
【0020】
次に、第2ステップS2では、これらのモールド2を加熱・加圧させて加硫するが、この加熱・加圧時間は、加硫装置に装着してから取り出すまでの時間、つまり4個分のモールド2を装着するのに要する時間である。この加硫後に、加圧用シリンダ3及びヒータ4の加圧動作を停止するとともに、ホルダ6によるホールド動作を停止する。
【0021】
次に、第3ステップS3では、加圧動作の停止後に、図3に示すように、最も加硫経過時間の長いモールド2、つまり番号1(図面上M1)のものを加硫装置から取り外す。
【0022】
次に、第4ステップS4では、その加硫装置から取り出していたモールド(番号1)2のものについてアフタ加硫時間の経過を確認したならば、そのモールド2からゴム製品を取り出す。
【0023】
さらに、第5ステップS5では、製品取り出し後のモールド(番号1のもの)2の型内に適宜の離型剤を塗布するとともに、射出機にセットし、ゴム材料を型内に射出する。
【0024】
第6ステップS6では、このようにしてゴム材料を射出したモールド(番号1のもの)2は、射出機から取り出して、図3に示すように加硫装置内の直列配置された複数のモールド2の最下部に挿入セットする。
【0025】
このようにして、モールド(番号1)2をセットしたならば、図4に示すように、ホルダ6を付け替えてモールド(番号3、4、1)2をクランプさせ、第2ステップS2から再度同一の工程を繰り返していく。
【0026】
なお、この実施例では、モールド2として都合4個のものを用い、繰り返し使用するようになっているが、これ以外に、例えば図6に示すように、5個以上のモールド(この場合には8個)を用い、射出動作と加硫動作とが一部同時進行で行われるような構成であっても構わない。
【0027】
また、この実施例のような射出機の外部での積み重ね加硫動作の他に、例えば図7に示すように、射出機7の内部で行う場合にも適用可能であり、この場合には下側から積み重ねるか、上側から積み重ねるかは、射出用ノズル71が上下どちらに配設されているかによるが、基本原理は同じである。
【0028】
また、これらの実施例では、説明を分かりやすくするために、上下方向にモールド2を積み重ねたが、これを90度横倒しにした水平方向への適用も可能である。
【0029】
また、これらの実施例において、加硫に要する時間は、モールドが積み重ねられている時間が最小加硫時間である。
【0030】
また逆に、加硫に長時間を要する場合には、第4ステップS4のアフタ加硫時間を必要なだけ確保すれば、容易に加硫時間が延長できる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明してきたようにこの発明によれば、従来のモールドを個別に加圧・加熱する方式に比べて、直列配置による加圧・加熱方式によれば、以下に列記する効果が得られる。
▲1▼加圧・加熱に要するプレス部分若しくはターンテーブル部分の設備投資費用が大幅に削減できること、
▲2▼また、プレス装置を運転するための電力も大幅に節減できること、
▲3▼設置スペース的にも、従来のものに比べて凡そ半分程度ですむこと、
▲4▼加硫時間の増減を弾力的に対応することができること。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るゴム製品の加硫方法に使用する加硫装置を示す説明図。
【図2】同説明図。
【図3】同説明図。
【図4】同説明図。
【図5】この発明に係るゴム製品の加硫方法を示すフローチャート。
【図6】この発明に係る他のゴム製品の加硫方法を示す説明図。
【図7】この発明に係るさらに他のゴム製品の加硫方法を示す説明図。
【図8】従来例を示す説明図。
【符号の説明】
1 加硫装置
2 モールド(金型)
3 加圧用シリダ
4 ヒータ
6 ホルダ

Claims (3)

  1. 所定の金属金型内のキャビテイへゴム材料を射出した後、熱と圧力とを所定の加硫時間加えて加硫させるゴム製品の加硫方法であって、
    射出装置の内部にセットした前記金型内部にゴム材料を毎回射出し、
    この射出後の金型を前記射出装置の内部若しくは射出装置の外部に設けた加圧・加熱装置に射出した順番に直列に複数積み重ねていき、
    その加圧・加熱装置において、金型の自重及び外部からの加圧力を利用して射出したゴム材料に圧力をかけるとともに、積み重ねた金型を加熱・保温することによって金型内のゴムの加硫を促進・進行させ、
    直列に積み重ねた方向へは加圧用シリンダによる加圧力を加え、金型両側に設けた溝に一対のホルダを取付けて複数の金型への加圧力を補助し、
    次の金型でのゴム材料の射出動作のたびに、積み重ねてある金型のうち加硫経過時間の長いものを前記直列に積み重ねた複数の前記金型部分から取り外していくことを特徴とするゴム製品の加硫方法。
  2. 前記加圧・加熱装置は、一方に断熱板を介してヒータを固定し、他方に断熱板に設けたヒータを加圧用シリンダで移動可能に設け、両ヒータ間に複数の金型を積み重ねるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム製品の加硫方法。
  3. 前記加圧・加熱装置を射出装置の外部に設け、射出動作と加硫動作とを一部同時進行で行うようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム製品の加硫方法。
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