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JP3587544B2 - 陸上ポンプ - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、モータ部のモータシャフトとポンプ部のポンプシャフトとを同一軸状のシャフトとしてモータ部とポンプ部とを棒形状に構成し、ポンプ部の流入口に流入する液体またはポンプ部の流出口から流出する液体を利用してモータ部を冷却する陸上ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の陸上ポンプは、モータ部を空気中に露出して設置されている。
この陸上ポンプのモータ部に電力を供給して動作させると、ポンプ部の回転羽根が回転するので、ポンプ部は流入口に流入する液体を回転羽根で圧送して流出口から送出する。
そして、モータ部が動作することによって発生する熱は、モータ部の周囲の大気に発散される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の陸上ポンプは上記のように空冷式とされているので、モータ部が動作することによって放出する熱を効率よく発散させるためにモータケーシングを熱良導体で構成するとともに、モータケーシングに冷却フィンを取り付けたり、モータケーシングに放熱用の換気孔を多数設けている。
したがって、陸上ポンプの周囲に空気を流通させてモータ部の熱を発散させるための放熱用スペースを確保する必要があるため、設置スペースが大きくなり、スペースを有効に利用することができなくなる。
【0004】
また、モータ部の作動音などが外部に漏れるのを遮蔽するために、例えば防音箱で陸上ポンプを覆おうとしても、防音箱内に熱が蓄積されること、前述した放熱用スペースを確保しなければならないことを考慮すると、コンパクトで効果的な防音措置を施すのはむずかしいという不都合があった。
【0005】
そこで、本出願人は、上記したような不都合を解消するため、モータ部のモータシャフトとポンプ部のポンプシャフトとを同一軸状のシャフトとし、モータケーシングとポンプケーシングとが共有する中間壁をシャフトに対して水密にし、ポンプ部の流入口に流入する液体またはポンプ部の流出口から流出する液体を利用してモータ部を冷却することにより、設置スペースが少なくてスペースを有効に利用することができ、コンパクトで効果的な防音措置を容易に施すことができるとともに、棒形状に形成して壁の中などに収容させることのできる陸上ポンプ(特願平5−47104号)を先に提案した。
【0006】
しかしながら、上記したようにモータ部とポンプ部とを隣接させて同一軸状に構成すると、通常、シャフトと中間壁とを水密にするメカニカルシール部分においてポンプ部からモータ部側に液体がわずかに漏れる。
そして、メカニカルシールが正常に機能している間は、モータ部側にわずかに漏れる液体がモータ部の熱によってモータ部の外部に蒸発する。
【0007】
しかし、陸上ポンプを長時間使用してメカニカルシールに長時間機能を発揮させたり、メカニカルシールの取り付けが悪かったりすると、ポンプ部からモータ部側に漏れる液体が多くなるため、モータ部は漏れた液体によってショートすることも考えられるので、漏れた液体をモータ部に入れないように外部に流出させて安全性を確保する必要がある。
なお、従来の空冷式の陸上ポンプは、上記したような不都合を解消するためにモータ部とポンプ部との間に間隙を設け、モータ部側に漏れる液体を外部に漏らす構造としているので、モータ部とポンプ部とが別々となるため、部品点数が多くなって組立作業および分解作業が複雑になり、当然のことながらコスト高となる。
【0008】
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、ポンプ部から漏れた液体をモータ部に入らないように外部に流出させて安全性を向上させることができ、部品点数が少なくなって組立作業および分解作業が容易に行えるとともに、漏液センサでポンプ部からの漏液を検出できるようにした陸上ポンプを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
まず、第1の発明は、モータ部でポンプ部を動作させ、ポンプ部の流入口に流入する液体をポンプ部の流出口から送出する陸上ポンプにおいて、モータ部のモータシャフトとポンプ部のポンプシャフトとを同一軸にしてモータ部のモータケーシングとポンプ部のポンプケーシングとが共有する中間壁を水密に構成し、この中間壁に流入口または流出口を設け、モータケーシングを構成する少なくともモータ筒を熱良導体で構成し、このモータ筒とともに液体の流路を形成する流路筒をモータ筒の外周に配設し、流路の一端を流入口または流出口に接続するとともに、モータ筒および流路体を挟んで対向する中間壁と、モータケーシングを構成する水密なモータ端壁とをボルトで固定し、中間壁部分のシャフトを大気に露出させるとともに、シャフトと中間壁とを水密にするシール部分においてポンプ部から漏れる液体を外部に流出させる流通口を中間壁に設ける
そして、第2の発明は、ポンプ部から漏れた液体が直ちに流通口から流出しないように流通口下部よりも低い平面部または谷部を中間壁に設け、この平面部または谷部に液漏れセンサを配設する凹部を設ける。
【0010】
【作用】
この発明における陸上ポンプは、中間壁に流通口を設けたので、シール部分においてポンプ部から漏れた液体が流通口を介して外部に流出する。
そして、ポンプ部から漏れた液体が溜まる凹部を中間壁に設けたので、この凹部に漏液センサを配設することにより、ポンプ部からの漏液を検出することができる。
【0011】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施例である陸上ポンプの構成を示す説明図、図2は中間壁の左側面図(モータ側の側面)、図3は図2のA−O−B線による断面図、図4は中間壁の右側面図(ポンプ側の側面)、図5は図3のC−C線による断面図、図6は図3のD−D線による断面図、図7は図4のO−E線による断面図である。
【0012】
これらの図において、1はシャフトを示し、モータシャフト部1mおよびポンプシャフト部1pが1本状に形成されている。
そして、後述する中間壁3の部分に位置するシャフト1の部分には、軸方向に対向する平面部1fが設けられている。
2はベアリングを示し、モータシャフト部1mの両端部分にそれぞれ取り付けられている。
【0013】
3はシャフト1が貫通する中間壁を示し、ベアリング2を介してシャフト1を支持する熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成されている。
そして、中間壁3にはシャフト1が貫通する貫通孔3haと、空気を流通させたり、配線を挿通させるための通気孔3hbと、液体が流れる通液孔3hcと、シャフト1の平面部1fを大気に露出させるとともに、ポンプ部P側の貫通孔3haから漏れた液体を外部に流出させる流通口3hdと、ポンプ部P側の貫通孔3haから漏れた液体を所定量溜める凹部3dとが設けられ、各孔3ha〜3hc、凹部3dは流通口3hdに連通している。
なお、凹部3dは、ポンプ部P側から漏れた液体が直ちに流通口3hdから流出しないように流通口3hd下部よりも低い平面部(または谷部)3fに、液漏れセンサを配設できるように設けられている。
【0014】
4はシャフト1が貫通する液体返し板を示し、ポンプ部P側の貫通孔3haから漏れる液体をモータ部M側の貫通孔3haへ入らないようにするものである。5は中間壁3と対向するモータ端壁を示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成され、ベアリング2を介してシャフト1の一端を支持するものである。
6はモータシャフト部1mに固定された回転子鉄心、7は回転子鉄心6に形成されたエンドリングファン、8は回転子鉄心6の周囲を所定の間隙で囲む固定子鉄心、9は固定子鉄心8に巻かれた固定子巻線を示す。
【0015】
10はモータ筒を示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成され、内側に固定子鉄心8が固定され、開放した両端部分はシールパッキンを介して中間壁3、モータ端壁5に当接して水にされている。
なお、モータケーシングは、中間壁3、モータ端壁5およびモータ筒10で構成されている。
【0016】
11は取付ボルトを示し、中間壁3に対してモータ端壁5、モータ筒10を取り付けることにより、モータ部Mを組み付け、固定するものである。
12はモータ端壁5と対向する吐出ブラケットを示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成され、吐出口12hが設けられている。
13は流路筒を示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成され、開放した両端部分はシールパッキンを介して中間壁3、吐出ブラケット12に当接して水にされている。
【0017】
14は取付ボルトを示し、モータ端壁5に吐出ブラケット12を取り付けることによって流路筒13を中間壁3と吐出ブラケット12とで固定するものである。
そして、両筒10,13で構成される円環状をした流路の一端は通液孔3hcに連通し、円環状をした流路の他端は吐出口12hに連通している。
15は中間壁3と対向するポンプ端壁を示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成され、流入口15hが設けられている。
【0018】
16はメカニカルシールを示し、シャフト1(ポンプシャフト部1p)と中間壁3とを水密にするものである。
17はポンプ回転羽根を示し、ポンプシャフト部1pが挿通され、シャフト1の他端に螺合するナット18で固定されている。
19はポンプ回転羽根17の軸部分が挿通されたポンプ案内羽根、20はポンプ案内羽根19がはめ込まれた内部ケーシングを示し、各内部ケーシング20の間、内部ケーシング20と中間壁3、ポンプ端壁15とはシールパッキンで水にされている。
【0019】
21はポンプ筒を示し、熱良導体、プラスチックまたは複合材で構成されている。
22はバンドボルトを示し、ナット23を用いて中間壁3に内部ケーシング20、ポンプ端壁15を取り付けることによってポンプ筒21を中間壁3とポンプ端壁15とで固定するものである。
なお、ポンプケーシングは、中間壁3、ポンプ端壁15、内部ケーシング20およびポンプ筒21で構成されている。
そして、ポンプ部Pの流出口は通液孔3hcに連通している。
【0020】
次に、動作について説明する。
まず、モータ部Mの固定子巻線9に通電して回転子鉄心6およびシャフト1を回転させると、ポンプ回転羽根17も回転する。
そして、ポンプ回転羽根17が回転すると、ポンプ部Pの流入口15haに流入する液体としての水は、中間壁3の通液孔3hcを通過してモータ部Mの周囲のモータ筒10と流路筒13とによって形成された流路に入り、吐出ブラケット12の吐出口12hから流出する。
【0021】
このようにモータ部Mに電力を供給して動作させるとき、電気エネルギーが運動エネルギーに変換される際に熱が発生するが、この熱はほとんどモータ筒10を介して流路を流れる水に伝導して搬送され、放熱される。
そして、メカニカルシール16部分においてポンプ部P側の貫通孔3haからモータ部M側に漏れた水は、凹部3dに入り、凹部3dから溢れると、流通口3hdから外部に流出する。
【0022】
したがって、特別な冷却措置を施すことなく、モータ部Mの熱を効果的に放熱させることができるので、周囲に放熱用スペースを設ける必要がなくなるため、設置スペースが少なくなり、スペースを有効に利用することができる。
また、モータケーシングの略全外周を水が流れるとともに、モータ筒10の外側が流路筒13で覆われ、モータ端壁5の外側が吐出ブラケット12で覆われているので、防音箱などで覆わなくとも、モータ部Mの作動音を小さくする防音効果を発揮する。
【0023】
さらに、周囲に放熱用スペースを確保する必要がなくなるため、作動音などが外部に漏れるのを遮蔽するために、例えばコンパクトな防音箱に収容させることができるので、コンパクトで効果的な防音措置を容易に施すことができる。
そして、設置スペースが少なくて済み、流入口15hと吐出口12hとをシャフト1の延長線上に配置したので、棒形状、すなわち細くすることができるため、コンパクトな箱に収容させたり、壁の中などに収容させることができる。
【0024】
また、中間壁3に流通口3hdを設けたので、メカニカルシール16部分においてポンプ部Pから漏れた水は流通口3hdから外部に流出するため、メカニカルシール16部分から水が漏れても、モータ部Mに水が入らなくなって安全性が向上する。
さらに、ポンプ部Pとモータ部Mとに中間壁3を共有させ、中間壁3部分のシャフト1を流通口3hdで露出させるとともに、流通口3hd部分で露出するシャフト1に平面部1fを設けたので、部品点数が少なくなり、流通口3hdにスパナなどを挿入して平面部1fを挟持することにより、シャフト1を回転しないように固定できるため、組み立て作業および解体作業が容易に行える。
【0025】
そして、中間壁3の凹部3dに漏水センサを配設することにより、ポンプ部Pからの漏水が所定量になったのを検出して停止させることができるので、より一層安全性を向上させることができる。
なお、モータ部Mの中に結露が発生することはない。
【0026】
上記した実施例において、モータ部Mの略全外周に流路を形成する構成としたが、モータ部Mの放熱のみを目的とする場合は、モータ部Mの外周の一部を覆うように流路体を設けても目的を達成することができる。
この場合、密閉することが可能になるので、コンパクトで効果的な防音措置を簡単、かつ容易に施すことができる。
また、液体を反対方向に流す構成としてもよい。
そして、モータ端壁5と吐出ブラケット12とを別体構成としたが、一体構成としてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、中間壁に流通口を設けたので、シール部分においてポンプ部からモータ部側に漏れた液体は流通口を介して外部に流出するため、モータ部に液体が入らなくなって安全性が向上する。
そして、ポンプ部とモータ部とに中間壁を共有させ、中間壁部分のシャフトを流通口で露出させたので、部品点数が少なくなり、当然のことながらコストダウンにつながる。
また、中間壁に凹部を設けたので、この凹部に漏水センサを配設することにより、ポンプ部からの漏液が所定量になったのを検出して停止させることができるため、より一層安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である陸上ポンプの構成を示す説明図である。
【図2】中間壁の左側面図である。
【図3】図2のA−O−B線による断面図である。
【図4】中間壁の右側面図である。
【図5】図3のC−C線による断面図である。
【図6】図3のD−D線による断面図である。
【図7】図4のO−E線による断面図である。
【符号の説明】
M モータ部
P ポンプ部
1 シャフト
1m モータシャフト部
1p ポンプシャフト部
1f 平面部
3 中間壁
3ha 貫通孔
3hb 通気孔
3hc 通液孔
3hd 流通口
3f 平面部
3d 凹部
5 モータ端壁
10 モータ筒
12 吐出ブラケット
12h 吐出口
13 流路筒
15 ポンプ端壁
15h 流入口
16 メカニカルシール

Claims (2)

  1. モータ部でポンプ部を動作させ、前記ポンプ部の流入口に流入する液体を前記ポンプ部の流出口から送出する陸上ポンプにおいて、
    前記モータ部のモータシャフトと前記ポンプ部のポンプシャフトとを同一軸にして前記モータ部のモータケーシングと前記ポンプ部のポンプケーシングとが共有する中間壁を水密に構成し、
    この中間壁に前記流入口または前記流出口を設け、
    前記モータケーシングを構成する少なくともモータ筒を熱良導体で構成し、
    このモータ筒とともに前記液体の流路を形成する流路筒を前記モータ筒の外周に配設し、
    前記流路の一端を前記流入口または前記流出口に接続するとともに、
    前記モータ筒および前記流路体を挟んで対向する前記中間壁と、前記モータケーシングを構成する水密なモータ端壁とをボルトで固定し、
    前記中間壁部分の前記シャフトを大気に露出させるとともに、前記シャフトと前記中間壁とを水密にするシール部分において前記ポンプ部から漏れる前記液体を外部に流出させる流通口を前記中間壁に設けた
    ことを特徴とする陸上ポンプ。
  2. 請求項1に記載の陸上ポンプにおいて、
    前記ポンプ部から漏れた前記液体が直ちに前記流通口から流出しないように前記流通口下部よりも低い平面部または谷部を前記中間壁に設け、
    この平面部または谷部に液漏れセンサを配設する凹部を設けた、
    ことを特徴とする陸上ポンプ。
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