JP3588672B2 - エアバッグ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の衝突時に、展開する圧力を調整することのできる機能を備えたエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、図4及び図5に示すように、外部から与えられるエアバッグの展開直前の乗員の位置情報に基づき、乗員位置がエアバッグ吹出口から所定距離以上離れた位置であれば、第1段点火スクイブ1と第2段点火スクイブ2とにほぼ同時に第1、第2点火電流それぞれを通電してエアバッグを通常の全圧力で展開させ(全展開モード,Full Deploy)、乗員位置が所定距離よりも近ければ、第1段点火スクイブ1に第1点火電流を通電させた後、所定の時間遅れδを持たせて第2段点火スクイブ2に第2点火電流を通電することによってエアバッグをその膨張速度を緩めて展開させる(緩展開モード、Tailored Deloy)ことにより、乗員がエアバッグ吹出口に近づいている状況では、車両の衝突衝撃から乗員を保護すると同時にエアバッグ展開時に乗員の顔面にエアバッグが高速で衝突する衝撃をも緩和する展開モード自動切換機能を有するエアバッグが開発されている。
【0003】
また、特に助手席側のエアバッグでは、助手席に乗員が乗っていない場合があり、そのような場合でも運転席と同時にエアバッグを展開させるのは無駄であるので、助手席乗員の着座を検出しない場合にカットオフスイッチ3A,3Bを第1段点火スクイブ1、第2段点火スクイブ2それぞれに並列に挿入されたダミー抵抗5,6側に切り換え、点火電流をこれらのダミー抵抗5,6に流して消費させるようにし、第1段、第2段点火スクイブ1,2を不作動化(カットオフ)する機能も組み込んだエアバッグ制御装置が知られている(例えば、特開平8−216825号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のカットオフ機能と展開モード自動切換機能とを併有するエアバッグ制御装置では、第1段点火回路7と第2段点火回路8とにそれぞれ点火スクイブ1,2とカットオフスイッチ3A,3Bとダミー抵抗5,6を並設する必要があり、回路構成が煩雑となり、コスト的にも高くなる問題点があった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、カットオフ機能を有し、かつ回路構成を単純化してコスト的にも低く抑えることができるエアバッグ制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のエアバッグ制御装置は、外部のGセンサの検出する加速度信号に基づいてエアバッグ展開の要否を判断し、第1段点火スクイブに第1点火電流を、第2段点火スクイブに第2点火電流をそれぞれ通電するエアバッグ展開手段と、前記第1段点火スクイブに並列に設置されたダミー抵抗と、外部からカットオフ指示がある場合には前記ダミー抵抗に前記第1点火電流を通電し、前記カットオフ指示がない場合には前記第1段点火スクイブに前記第1点火電流を通電するように当該第1点火電流の流通経路を切り替えるカットオフスイッチと、前記第1段点火スクイブと前記ダミー抵抗と前記カットオフスイッチを含む並列回路の抵抗値を監視し、前記第1点火電流の第1段点火スクイブへの通電を示す所定値を超える抵抗値を検出した時にのみ、前記エアバッグ展開手段に対して前記第2段点火スクイブに対する前記第2点火電流の通電を許可する第2段点火判定手段とを備えたものである。
【0007】
請求項1の発明のエアバッグ制御装置では、エアバッグ展開手段が、外部のGセンサの検出する加速度信号に基づいてエアバッグ展開の要否を判断し、第1段点火スクイブに第1点火電流を、また第2段点火スクイブに第2点火電流をそれぞれ通電させる。
【0008】
一方、カットオフスイッチにより、外部からカットオフ指示がある場合には第1段点火スクイブに並列に挿入されたダミー抵抗に第1点火電流を通電し、カットオフ指示がない場合には第1段点火スクイブに第1点火電流を通電するように電流経路を切り換えておく。
【0009】
そして、第2段点火判定手段により、第1段点火スクイブとダミー抵抗とカットオフスイッチを含む並列回路の抵抗値を監視し、第1点火電流の通電直後に所定値を超える抵抗値を検出しない場合(第1段点火スクイブに通電してエアバッグの第1段展開を行ったときにはその通電によって第1段点火スクイブが溶断して抵抗値が無限大となるが、第1点火スクイブに通電せずにダミー抵抗に通電したときには通電後も抵抗値は変わらずほぼ一定値のままであって、所定値を超えることはない)には、エアバッグ展開手段に対して第2段点火スクイブへの点火電流の通電を禁止し、所定値を超える抵抗値を検出した時にのみ第2段点火スクイブに対する点火電流の通電を許可する。
【0010】
これにより、エアバッグ展開手段が外部のGセンサの検出する加速度信号に基づいてエアバッグ展開が必要と判断したときに、カットオフスイッチによりエアバッグ動作がカットオフされている場合には、第1段点火スクイブに並列に挿入されているダミー抵抗に第1点火電流を通電させ、第1点火スクイブへは通電させないことによってエアバッグの第1段展開を行わせず、また第2段点火スクイブへの第2点火電流の通電も禁止して第2段展開も行わせないようにする。
【0011】
請求項2の発明のエアバッグ制御装置は、請求項1において、さらに、外部から与えられるエアバッグの展開直前の乗員の位置情報に基づき、前記乗員位置がエアバッグ吹出口から所定距離以上離れた位置であれば、前記第1段点火スクイブと前記第2段点火スクイブとにほぼ同時に前記第1、第2点火電流それぞれを通電してエアバッグを通常の全圧力で展開させる全展開モードと、前記乗員位置が前記所定距離よりも近ければ、前記第1段点火スクイブに前記第1点火電流を通電させた後、所定の時間遅れを持たせて前記第2段点火スクイブに前記第2点火電流を通電することによって前記エアバッグをその膨張速度を緩めて展開させる緩展開モードとの切替判断を行い、前記エアバッグ展開手段に指示する展開モード選択手段を備えたものであり、エアバッグの展開直前の乗員位置がエアバッグ吹出口から所定距離以上離れた位置であれば第1段点火スクイブと第2段点火スクイブとにほぼ同時に点火電流を通電させてエアバッグを全展開モードで展開させ、乗員位置が所定距離よりも近ければ第1段点火スクイブに点火電流を通電させた後、所定の時間遅れを持たせて第2段点火スクイブに点火電流を通電させて緩展開モードで展開させることができ、エアバッグの展開直前の乗員位置に応じてエアバッグの展開圧力を調整することができる。
【0012】
請求項3の発明のエアバッグ制御装置は、請求項1又は2において、前記第2段点火判定手段が、前記第1段点火スクイブと前記ダミー抵抗と前記カットオフスイッチを含む並列回路のプラス側に定電流を注入し、所定の周期ごとに当該並列回路のプラス側、マイナス側の電位差に基づいて抵抗値を算出し、当該抵抗値が所定値を超えた時にのみ、前記エアバッグ展開手段に対して前記第2段点火スクイブに対する前記第2点火電流の通電を許可するものであり、第1段点火スクイブとダミー抵抗とカットオフスイッチを含む並列回路の抵抗値を監視し、第1点火電流の通電直後に所定値を超える抵抗値を検出しない場合には、エアバッグ展開手段に対して第2段点火スクイブへの点火電流の通電を禁止し、所定値を超える抵抗値を検出した時にのみ第2段点火スクイブに対する点火電流の通電を許可することにより、エアバッグ展開手段が外部のGセンサの検出する加速度信号に基づいてエアバッグ展開が必要と判断したときに、カットオフスイッチによりエアバッグ動作がカットオフされている場合には、第1段点火スクイブに並列に挿入されているダミー抵抗に第1点火電流を通電させ、第1点火スクイブへは通電させないことによってエアバッグの第1段展開を行わせず、また第2段点火スクイブへの第2点火電流の通電も禁止して第2段展開も行わせないようにすることができる。
【0013】
【発明の効果】
請求項1〜3の発明によれば、第1段点火スクイブの通電回路側にカットオフスイッチとダミー抵抗を挿入するだけで、第2段点火スクイブの通電回路側には従来必要としていたカットオフスイッチ、ダミー抵抗を用いないでカットオフ動作ができ、回路構成を単純化し、コスト的にも低廉化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態のシステム構成を示している。センサユニット10は、CPU11を内蔵しており、Gセンサ12から加速度信号を取り込み、所定の演算を行うことによって車両の乗員の保護のためにエアバッグを展開する必要がある衝撃が発生しているかどうかを判定し(この判定方法は特に限定されないが、例えば、特開平07−076256号公報に記載されている方法を採用することができる)、また、乗員位置センサ13から乗員位置信号を取り込み、エアバッグ展開直前の乗員のエアバッグ吹出口からの位置がエアバッグを高速、全圧力で展開させても強い衝撃を受けない距離範囲に存在するかどうかによってエアバッグ展開モードを選択し、エアバッグの展開制御を行う。
【0015】
CPU11はまた、1段目の点火回路15に対して所定の周期で定電流源16から所定の微小電流io(1段目の点火回路を誤動作させる恐れがない大きさの電流)を注入し、そのプラス側、マイナス側の電位Va,Vbを計測し、さらにこれらの電位差(Va−Vb)と注入電流ioとに基づいて1段目の点火回路15の抵抗値Rxを算出する抵抗値測定部17と、エアバッグ作動判定部14からエアバッグ点火指示を受け、かつ抵抗値測定部17が出力する1段目の点火回路15の抵抗値Rxをあらかじめ設定した基準抵抗値Rref(この値は後述する)と比較して基準抵抗値Rrefよりも大きくなっている場合に2段目の点火回路18に対して点火指示を出力する第2段点火判定部19から構成されている。
【0016】
1段目の点火回路15には、エアバッグ作動判定部14から点火指示を受けて点火電流Iaを注入する点火ドライバ21と、この点火ドライバ21から注入された点火電流Iaをグランドに導く下流側点火ドライバ22と、これらの点火ドライバ21,22間にカットオフスイッチ23を介して挿入された第1段点火スクイブ24と、この第1段点火スクイブ24に対して並列に挿入され、カットオフスイッチ23によって第1段点火スクイブ24との間で点火電流Iaの通電経路を切り換えるダミー抵抗25が設けられている。
【0017】
カットオフスイッチ23は、助手席(特に限定されないが、通常、この座席が最も一般的である)に設けられている重量センサのような着座センサ26の信号に基づき、CPU11のカットオフ判定部110が乗員の着座の有無を判定し、乗員が着座していない場合には助手席側のエアバッグを不作動化(カットオフ)するためにダミー抵抗25側に切り換え、乗員の着座を検出している場合にはエアバッグを可動化するために第1段点火スクイブ24側に切り換える設定である。
【0018】
2段目の点火回路18には、第2段点火判定部19から点火指示を受けて点火電流Ibを注入する点火ドライバ31と、この点火ドライバ31から注入された点火電流Ibをグランドに導く下流側点火ドライバ32と、これらの点火ドライバ31,32間に挿入された第2段点火スクイブ33が設けられている。
【0019】
なお、第1段点火スクイブ24、第2段点火スクイブ33は、点火電流Ia,Ibそれぞれが通電することによって赤熱し、ガス発生剤に点火することによってエアバッグを展開させる働きをするが、第1段点火スクイブ24と第2段点火スクイブ33とをほぼ同時(ここで、ほぼ同時とは、後述する緩展開のための第1段点火と第2段点火との時間差δよりも十分に短いが、かつ、1段目の点火回路15の抵抗値を少なくとも1回は測定するのに必要な時間よりは長い時間σをいう)に作動させることによってエアバッグを全圧力で高速に膨張させることができ、また、第1段点火スクイブ24と第2段点火スクイブ33とに時間差δを設けて作動させることによりエアバッグの膨張速度を緩やかにし、車両の衝突の衝撃をエアバッグによって緩和すると同時にエアバッグの全圧力での急激な膨張によって乗員がエアバッグから大きな衝撃を受けるのも緩和する働きをする。
【0020】
以下、本発明の実施の形態の動作を説明する。まず、センサユニット10内のCPU11における抵抗値測定部17は常時、定電流源16に対して所定の周期(全展開モードにおいて、第1段スクイブ24が赤熱して断線した後、2段点火スクイブ33に通電が開始されるまでのあらかじめ設定されている遅れ時間σよりも十分に短い周期τ、例えば、σ=2msecに対して、τ=50μsec程度)で繰り返し定電流源16から1段の点火回路15に注入する制御信号を与え、1段目の点火回路15のプラス側は、マイナス側それぞれの電位Va,Vbを取り込み、これらの電位Va,Vbと定電流ioとに基づき、次の数1式に基づいて1段目の点火回路15の抵抗値Rxを算出して第2段点火判定部19に出力する。第2段点火判定部19はこの抵抗値Rxが所定値Rrefよりも大きいかどうか繰り返し判定し、所定値Rrefよりも大きい場合には2段目の点火回路18に点火指示を出力させ、そうでない場合、つまり、Rx≦Rrefであれば2段目の点火回路18に点火指示を出力しない。
【0021】
【数1】
一方、乗員着座センサ26が、助手席に乗員が着座していないことを検出している場合、センサユニット10のCPU11におけるカットオフ判定部110がカットオフスイッチ23に対してカットオフ指令を出し、カットオフスイッチ23をダミー抵抗25側に切り換え、1段目の点火回路15に対して点火電流Iaを第1段点火スクイブ24ではなくて、ダミー抵抗25側に流した後、グランドに導出する電流経路を作る。これにより、Gセンサ12では衝突を検出し、エアバッグ判定部14が1段目の点火回路15に対して点火指示を出力した時でも、点火ドライバ21からの点火電流Iaはカットオフスイッチ23を経てダミー抵抗25側に流れ、第1段点火スクイブ24を乗員の着座していない座席側のエアバッグが衝突時に無駄に展開しないようにする。
【0022】
そして、このカットオフモードの場合、定電流源16から流れる定電流ioはダミー抵抗25に流れ、ダミー抵抗25は1段目の点火回路15に点火電流Iaが流れた場合でも焼き切れることはないので、点火電流Iaの通電の前後であっても1段目の点火回路15の抵抗値はほぼ一定であり、所定値Rrefを超えることはなく、第2段点火判定部19は2段目の点火回路18に対して点火指示を出すことはない。これにより、カットオフモードの場合には、第1段点火スクイブ24にも第2段点火スクイブ33にも点火電流Ia,Ibは流れず、これらによりエアバッグが展開動作することはない。
【0023】
次に、エアバッグの展開制御動作について、図2のフローチャートを参照しながら詳しく説明する。センサユニット10内のCPU11におけるエアバッグ作動判定部14は、Gセンサ12からの加速度信号を高速周期(この周期は抵抗値測定部17による1段目の点火回路15の抵抗値の測定周期と同一であっても異なっていてもよいが、衝突発生を検出してエアバッグを展開させるまでに必要とするエアバッグ展開動作時間よりは十分短い時間に設定してある)で繰り返しチェックし、エアバッグ展開が必要な衝突が発生したかどうか判定し、エアバッグ展開が必要な衝突が発生した場合、点火指示を1段目の点火回路15の点火ドライバ21,22と第2段点火判定部19に出力する(ステップS05,S10)。
【0024】
点火ドライバ21は、エアバッグ作動判定部14から点火指示を受けると、1段目の点火回路15に対して点火電流を通電し、カットオフモード時にはカットオフスイッチ23を経てダミー抵抗25側にこの点火電流を流して消費させ、カットオフモードが設定されていない時には第1段点火スクイブ24側に点火電流を流して赤熱させ、ガス発生剤に点火してエアバッグに第1段の展開を行わせる(ステップS15)。なお、この第1段点火スクイブ24はその通電により赤熱した後に溶断する。
【0025】
抵抗値測定部17は上述のように高速周期で定電流源16から1段目の点火回路15に微小な定電流ioを注入しながらこの1段目の点火回路15の抵抗値Rxを繰り返し測定し、その結果を第2段点火判定部19に与えている。そこで、第2段点火判定部19はエアバッグ作動判定部14からエアバッグ点火指示を受け、かつ、抵抗値測定部17の測定抵抗値Rxが基準抵抗値Rrefよりも大きい場合、つまり、第1段点火スクイブ24に点火電流Iaが通電されてエアバッグの第1段展開が実行され、溶断が起こって回路が遮断状態になって抵抗値Rxが無限大になっている場合には(ステップS20〜S30)、2段目の点火回路18の点火指示を出力して点火ドライバ31から2段目の点火回路18に点火電流Ibを通電して第2段点火スクイブ33を赤熱させ、エアバッグの第2段展開を行わせる(ステップS30,S35,S40)。なお、この第2段点火判定部19による点火指示は、乗員位置センサ13による乗員位置の検出結果に基づき、エアバッグ作動判定部14が全展開モードを指示している場合には直ちに出力し、また緩展開モードを指示している場合にはδの遅れ時間を取った後に出力する。
【0026】
他方、カットオフモードに設定されていて、カットオフスイッチ23がダミー抵抗25側に切り換わっていてる場合には、1段目の点火回路15に点火電流Iaがこのダミー抵抗25に通電されるために、その点火電流の通電後にも点火回路15の抵抗値Rxは変化せず、基準抵抗値Rref以下のままである。このため、2段目の点火回路18に対する点火指示は出力しない(ステップS30でNOに分岐)。
【0027】
このようにして、上記の実施の形態のエアバッグ制御装置では、従来必要であった2段目の点火回路18に対するカットオフスイッチ、ダミー抵抗を廃しながらも、従来と同様にカットオフモードでは第1段点火スクイブ24、第2段点火スクイブ33のいずれにも点火電流を通電することなく、エアバッグの展開を不作動化することができ、しかも、全展開モード、緩展開モードのいずれでもエアバッグを展開させることもでき、回路部品点数の削減による回路の単純化が図れ、またそれによるコストの低減が図れる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態のCPU11に組み込まれている機能構成は図1に示された第1の実施の形態のもの共通であるが、抵抗値測定部17が周期的(この周期は、第1の実施の形態のように高速周期である必要はないが、エアバッグ作動判定部14の判定周期、あるいは本エアバッグシステムの健全性のチェック周期に一致させることにより回路構成の複雑化を避けることができる)に1段目の点火回路15の抵抗値Rxを測定して第2段点火判定部19に出力し、また、エアバッグ作動判定部14がエアバッグ作動判定を行ったときにはその直後、例えば、第1段点火スクイブ24が点火電流によって溶断し得る時間だけ遅らせたタイミングに臨時的に1段目の点火回路15の抵抗値Rxを測定し、第2段点火判定部19に出力する機能を有し、また第2段点火判定部19が抵抗値判定部17から受ける測定抵抗値Rxを逐次メモリにしていくと共に、新たな抵抗値Rxの入力があった時にメモリに保持している前回の測定抵抗値(Rxoldとする)と新たに入力されてきた抵抗値(Rxnew)とを比較し、その差が所定値Δ(この値は、抵抗値測定の許容誤差と第1段点火スクイブ24が溶断する前後の抵抗値の差を識別できる大きさに設定する)を超えているかどうかにより、2段目の点火回路18に対する点火指示を出力するかどうかを判定する機能を有している点に特徴がある。
【0029】
次に、第2の実施の形態のエアバッグ制御装置の動作を図3のフローチャートに基づいて説明する。第1の実施の形態と同様に、センサユニット10内のエアバッグ作動判定部14がGセンサ12からの加速度信号を所定の周期で繰り返しチェックし、エアバッグ展開が必要な衝突が発生したかどうか判定し、またこれと同期して、抵抗値測定部17が1段目の点火回路15の抵抗値Rxを測定し、これを第2段点火判定部19が逐次メモリにRxoldとして保存する(ステップS05,S078)。
【0030】
そしてエアバッグ作動判定部15がエアバッグ展開が必要な衝突が発生したと判定した場合、点火指示を1段目の点火回路15の点火ドライバ21,22と第2段点火判定部19に出力する(ステップS9,S10)。
【0031】
点火ドライバ21は、エアバッグ作動判定部14から点火指示を受けると、1段目の点火回路15に対して点火電流を通電し、カットオフスイッチ23を経てカットオフモード時にはダミー抵抗25側に流して消費させ、カットオフモードが設定されていない時には第1段点火スクイブ24に対して点火電流を流して赤熱させ、エアバッグに第1段の展開を行わせる(ステップS15)。
【0032】
エアバッグ作動判定部14がエアバッグ展開判定をしたときには、抵抗値測定部17は上述のように定期測定とは別に臨時に、1段目の点火回路15の抵抗値Rxを測定し、その結果を第2段点火判定部19に与え、第2段点火判定部19はこれをRxnewとして、メモリに保持している直前の測定回に得た抵抗値Rxoldと比較する(ステップエス20′,S25′,S30′)。
【0033】
そして、エアバッグ展開判定があった直後の、つまり、エアバッグの第1段の展開動作が行われた直後の測定抵抗値Rxnewが直前回の定期測定抵抗値Rxoldを所定値Δを超えるまでに上回っていれば、第1段の展開が実行されたものとみなして第2段の点火指示を2段目の点火回路18に出力して2段目の点火回路18の第2段点火スクイブ33を赤熱させ、エアバッグの第2段展開を行わせる(ステップS30′,S35,S40)。なお、この第2段点火判定部19による点火指示は、第1の実施の形態の場合と同様に、乗員位置センサ13による乗員位置の検出結果に基づき、エアバッグ作動判定部14が全展開モードを支持している場合には直ちに出力し、また緩展開モードを指示している場合にはδの遅れ時間を取った後に出力する。
【0034】
他方、カットオフモードに設定されていて、カットオフスイッチ23がダミー抵抗25側に切り換わっていてる場合には、1段目の点火回路15に点火電流Iaがこのダミー抵抗25に通電されるために、その点火電流の通電後の点火回路15の抵抗値Rxnewは直前回の定期測定抵抗値Rxoldからほとんど変化せず、それらの差は所定値Δ以内である。このため、2段目の点火回路18に対する点火指示は出力しない(ステップS30′でNOに分岐)。
【0035】
このようにして、第2の実施の形態のエアバッグ制御装置によっても、第1の実施の形態と同様に、従来必要であった2段目の点火回路18に対するカットオフスイッチ、ダミー抵抗を廃しながらも、従来と同様にカットオフモードでは第1段点火スクイブ24、第2段点火スクイブ33のいずれにも点火電流を通電することなく、エアバッグの展開を不作動化することができ、しかも、全展開モード、緩展開モードのいずれでもエアバッグを展開させることもでき、回路部品点数の削減による回路の単純化が図れ、またそれによるコストの低減が図れる。
【0036】
なお、上記の第1及び第2の実施の形態においては、乗員着座センサ26、乗員位置センサ13により検出される乗員情報に基づいて全展開モードと緩展開モード及びカットオフモードを自動的に切り換えるようにしていたが、これをドライバが任意に切り換えできるスイッチを設け、ドライバの判断によってモード設定を手動で選択設定しておける構成とすることもできる。そしてこの場合には、第1、第2の実施の形態よりも簡単な構成にすることができ、コストも安くすることができる効果がある。
【0037】
また、上記の両方の実施の形態で例示した種々の数値は特に限定されるものではなく、回路要素の特性、エアバッグの特性、車種、諸元によって多様に変化するものであり、実験的に最適な数値に決定すべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態によるエアバッグ展開制御のフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態によるエアバッグ展開制御のフローチャート。
【図4】従来例の構成を示すブロック図。
【図5】一般的なデュアルステージエアバッグの全展開(Full Deploy)モード、緩展開(Tailored Deploy)モードそれぞれにおける第1段点火スクイブ、第2段点火スクイブそれぞれの動作タイミングを示したタイミングチャート。
【符号の説明】
10 センサユニット
11 CPU
12 Gセンサ
13 乗員位置センサ
14 エアバッグ作動判定部
15 1段目の点火回路
16 定電流源
17 抵抗値測定部
18 2段目の点火回路
19 第2段点火判定部
110 カットオフ判定部
21 点火ドライバ
22 点火ドライバ
23 カットオフスイッチ
24 第1段点火スクイブ
25 ダミー抵抗
26 乗員着座センサ
31 点火ドライバ
32 点火ドライバ
33 第2段点火スクイブ
Claims (3)
- 外部のGセンサの検出する加速度信号に基づいてエアバッグ展開の要否を判断し、第1段点火スクイブに第1点火電流を、第2段点火スクイブに第2点火電流をそれぞれ通電するエアバッグ展開手段と、
前記第1段点火スクイブに並列に設置されたダミー抵抗と、
外部からカットオフ指示がある場合には前記ダミー抵抗に前記第1点火電流を通電し、前記カットオフ指示がない場合には前記第1段点火スクイブに前記第1点火電流を通電するように当該第1点火電流の流通経路を切り替えるカットオフスイッチと、
前記第1段点火スクイブと前記ダミー抵抗と前記カットオフスイッチを含む並列回路の抵抗値を監視し、前記第1点火電流の第1段点火スクイブへの通電を示す所定値を超える抵抗値を検出した時にのみ、前記エアバッグ展開手段に対して前記第2段点火スクイブに対する前記第2点火電流の通電を許可する第2段点火判定手段とを備えて成るエアバッグ制御装置。 - 外部から与えられるエアバッグの展開直前の乗員の位置情報に基づき、前記乗員位置がエアバッグ吹出口から所定距離以上離れた位置であれば、前記第1段点火スクイブと前記第2段点火スクイブとにほぼ同時に前記第1、第2点火電流それぞれを通電してエアバッグを通常の全圧力で展開させる全展開モードと、前記乗員位置が前記所定距離よりも近ければ、前記第1段点火スクイブに前記第1点火電流を通電させた後、所定の時間遅れを持たせて前記第2段点火スクイブに前記第2点火電流を通電することによって前記エアバッグをその膨張速度を緩めて展開させる緩展開モードとの切替判断を行い、前記エアバッグ展開手段に指示する展開モード選択手段を備えて成る請求項1に記載のエアバッグ制御装置。
- 第2段点火判定手段は、前記第1段点火スクイブと前記ダミー抵抗と前記カットオフスイッチを含む並列回路のプラス側に定電流を注入し、所定の周期ごとに当該並列回路のプラス側、マイナス側の電位差に基づいて抵抗値を算出し、当該抵抗値が前記所定値を超えた時にのみ、前記エアバッグ展開手段に対して前記第2段点火スクイブに対する前記第2点火電流の通電を許可することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のエアバッグ制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02918199A JP3588672B2 (ja) | 1999-02-05 | 1999-02-05 | エアバッグ制御装置 |
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