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JP3591566B2 - ゲル状毛髪化粧料 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にブラッシングによる物理的損傷やパーマ、ブリーチ等による化学的処理並びに紫外線やドライヤーの熱の影響などにより傷んで乾燥した毛髪に対して、手触りを良くし、かつ保湿効果を付与することができる、洗い流さない透明ゲル状毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
毛髪は、日常の洗髪や薬剤による化学的処理(パーマ、ブリーチ等)によって必要以上に水分や油分を喪失する上、蛋白質の溶出などによって枝毛・切れ毛を生じ、パサつきやツヤがなくなり、手触りが著しく低下することが知られている。
【0003】
この様なパサつきやツヤのない毛髪を改善するための従来技術として、例えば、保湿効果の高い化粧料(特開平8−245357号公報)や、失った蛋白質に類似した成分を補う方法などが知られており、特に、カチオン化蛋白誘導体(特開昭60−243010号公報、特開平2−53712号公報等)は優れた効果を発揮することが知られている。
【0004】
しかし、上記成分を単独で用いただけでは、損傷毛に対して十分な保湿性を付与し、満足する手触りをもたらすことはできない。
【0005】
また、毛髪化粧料を毛先などの特にパサつきが生じやすい部分に効果的に塗布するためには、集中的に塗布しやすいゲル状にすることが好ましく、毛髪化粧料をゲル化するための増粘剤として、一般的に高分子物質が用いられている。この場合、カチオン性高分子物質やノニオン性高分子物質は糸引きやべたつきなどの不具合を生じ、使用感の点で好ましくないため、通常は、カルボキシビニルポリマーに代表されるアニオン性高分子物質が使用されている。
【0006】
しかしながら、アニオン性高分子物質は、縮退や濁りという問題があり、毛髪に有効なカチオン化蛋白誘導体と併用できないという欠点がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、従来のゲル状毛髪化粧料のもつ欠点を克服し、傷んだり、乾燥したパサつきがちな毛髪に対し、乾いた髪の手触りを良くし、かつ保湿効果を付与することができ、しかも透明化が可能な洗い流さないゲル状毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、前述の好ましい特性を有するゲル状毛髪化粧料を開発するため、種々研究を重ねた結果、長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとを主成分とするモノマー混合物から得られる共重合体0.1〜1重量%を使用すると共に、この共重合体にカチオン化蛋白誘導体0.1〜5重量%水溶性の変性シリコーン、多価アルコール及び糖類の1種又は2種以上0.5〜20重量%とを併用することにより、パサついた毛髪に対して高い保湿効果と良好な手触りを付与することができること、更に、一般にアニオン性高分子物質は塩に弱いが、上記共重合体を用いると塩に強くなり、上記共重合体を縮退することなくカチオン化蛋白誘導体と併用でき、透明なゲル状毛髪化粧料を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
従って、本発明は、長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとを含むモノマー混合物からの共重合体0.1〜1重量%と、カチオン化蛋白誘導体0.1〜5重量%と、水溶性の変性シリコーン、多価アルコール及び糖類の1種又は2種以上0.5〜20重量%とを配合してなることを特徴とする、洗い流さない透明ゲル状毛髪化粧料を提供する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明のゲル状毛髪化粧料は、上述したように、長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとを主成分として含むモノマー混合物からの共重合体を必須成分として配合するものである。
【0011】
ここで、長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、特に、下記一般式(1)で表される長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーを好適に使用することができる。
【0012】
【化1】
Figure 0003591566
【0013】
上記式中、Rは炭素数8〜30、好ましくは12〜22のアルキル基であり、アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、Rは水素原子又はメチル基である。
【0014】
長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、パルミチルアクリレート、ベヘニルアクリレート等のアルキル基の炭素数8〜30、好ましくは12〜22のアルキルアクリレート、及びこれに相当するメタクリレートが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0015】
また、オレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタアクリル酸、α−クロロ−アクリル酸、α−フェニルアクリル酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸等、又は無水マレイン酸等のオレフィン系の二重結合及び少なくとも一つのカルボキシル基を含む重合性化合物の群から選ばれる1種以上のモノマーであり、好ましくは優れた重合能力をもつ(メタ)アクリル酸を挙げることができる。
【0016】
本発明の共重合体は、上記長鎖アルキル(メタ)アクリレートとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーを主成分とするモノマー混合物を共重合することによって得られるものであるが、この場合、長鎖アルキル(メタ)アクリレート1〜50重量%、オレフィン性不飽和カルボン酸モノマー99〜50重量%の割合で使用することが推奨される。なお、本発明の共重合体は、上記両モノマーを共重合させた共重合体以外に、オレフィン系多官能性モノマーを配合して重合した共重合体、及び多官能性物質を反応させた架橋構造を持つ共重合体であってもよい。
【0017】
これら共重合体の具体例としては、ペミュレン(PEMULEN)、カーボポール1342(いずれもB.F.グッドリッチケミカル社製)の商品名で市販されている。
【0018】
上記共重合体の配合量は、特に制限されるものではないが、組成物全量に対して0.1〜1重量%の範囲内で配合する。この範囲内で配合すると、べたつかず、髪に塗布しやすい粘性を得ることができる。
【0019】
なお、上記共重合体を他の成分と共に配合してゲル状毛髪化粧料にする場合、予め中和剤に溶解してから配合することが推奨され、共重合体の架橋構造の有無に拘らず、中和剤を使用することにより、水、アルコール水溶液、多価アルコール水溶液等に容易に溶解させることができる。ここで、中和剤は公知のものを使用し得るが、例えば、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等のアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、塩基性アミノ酸類、塩基性ポリペプチド等が挙げられ、これら中和剤の配合量は、ゲル状毛髪化粧料のpHが5.0〜7.0、好ましくはpH6.0〜6.7の範囲になる量とすることができ、これによってより安定で効果的な粘性を得ることができる。
【0020】
本発明のゲル状毛髪化粧料は、上記共重合体と共に、カチオン化蛋白誘導体及び保湿剤を必須成分として含むものである。
【0021】
ここで、カチオン化蛋白誘導体として具体的には、第4級トリメチルアンモニウム誘導ポリペプタイドを挙げることができる。これは動物性蛋白誘導ポリペプタイド又は植物性蛋白誘導ポリペプタイドとカチオン化剤(例えばヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)との反応により得られ、例えば、プロモイス(成和化成株式会社製)の名称で市場に出回っているものを挙げることができ、容易に入手可能な成分である。
【0022】
上記カチオン化蛋白誘導体の原料である動物性蛋白又は植物性蛋白ポリペプタイドは、動物性蛋白誘導体として、例えば、コラーゲン、ケラチン、絹蛋白、ミルク蛋白及びエラスチン等の動物性蛋白質を、また、植物性蛋白誘導体として、例えば、大豆蛋白、小麦蛋白等の植物性蛋白質をそれぞれ酸、アルカリ、又は蛋白質分解酵素等を用いて加水分解することによって得ることができ、この製造方法として、例えば、特開昭59−84898号公報等に記述されている方法を採用し得る。
【0023】
上記カチオン化蛋白誘導体の配合量は、特に限定はされないが、組成物全量に対し0.1〜5重量%の範囲である。
【0024】
本発明は、水溶性の変性シリコーン、多価アルコール、及び糖類の1種又は2種以上の保湿剤を用いる。これらの保湿剤の配合量は組成物全量に対し0.5〜20重量%の範囲である。具体的には、水溶性の変性シリコーンとして、HLB7以上のポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などのポリエーテル変性シリコーンが好ましく、多価アルコールとして、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等のグリコール、グリセリン、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルなどのグリセリン誘導体が好ましく、糖類として、ソルビトール、マンニトール、マルチトールなどの糖アルコールが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0025】
本発明のゲル状毛髪化粧料には、前述の必須成分以外に、系の安定性を損なわない範囲で、従来の毛髪化粧料に慣用されている各種添加成分を所望に応じて配合することができ、この添加成分として、例えば、界面活性剤、陽イオン性高分子物質、非イオン性高分子物質、両性高分子物質、クエン酸やコハク酸等の有機酸及びその塩、グリシンやアラニン等のアミノ酸、殺菌剤、紫外線吸収剤、高級アルコール、炭化水素、エステル油、着色剤、香料、溶剤(エタノール、水等)、脂肪酸等が挙げられる。これらの添加成分は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、配合方法も特に制限されるものではなく、毛髪化粧料を調製する適当な段階で配合することができる。
【0026】
なお、本発明の洗い流さないゲル状毛髪化粧料は、ヘアトリートメントとして好適に使用し得る。
【0027】
【発明の効果】
本発明のゲル状毛髪化粧料は、健常毛はもちろん、物理的・化学的処理によってパサついた髪に対して、必要箇所に集中的に塗布することができ、保湿性を付与し、手触りを良くすることができる上、透明に形成することができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に制限されるものではない。なお、各成分中%は重量%を示す。
【0029】
〔実施例1,2、比較例1〜3〕
表1に示す毛髪化粧料を調製し、保湿効果を「しっとり感」による官能評価にて、手ざわりの良さを「パサつきのなさ」,「べたつきのなさ」にて下記方法で官能評価した。また、得られた毛髪化粧料の外観(透明:○,濁り:×)を評価した。結果を表1に併記する。
【0030】
使用時のべたつきのなさの評価基準
市販ブリーチ剤で処理した毛束(30cm,10g)に、試料0.5gを直接塗布し、櫛入れ後、専門評価員10名により下記基準に従い、官能にて評価した。
3点:試料未塗布の毛束とほとんど同じ
2点:試料未塗布の毛束に比べてややべたつく
1点:試料未塗布の毛束に比べてかなりべたつく
パサつきのなさの評価基準
市販ブリーチ剤で処理した毛束(30cm,10g)に、試料0.5gを直接塗布し、櫛入れを十分に行う。更に25℃・65%RHの恒温・恒湿室内で3時間風乾後、専門評価員10名により下記基準に従い、官能にて評価した。
3点:試料未塗布の毛束に比べてかなりパサつかない
2点:試料未塗布の毛束に比べてややパサつかない
1点:試料未塗布の毛束とほとんど同じ
しっとり感の評価基準
前記のパサつきのなさの評価に用いた毛束について、専門評価員10名により下記基準に従い、官能にて評価した。
3点:試料未塗布の毛束に比べてかなりしっとりする
2点:試料未塗布の毛束に比べてややしっとりする
1点:試料未塗布の毛束とほとんど同じ
【0031】
更に、各々の試料について、評価点の加重平均を求め、下記基準に従い表示した。
◎:平均点が2.5以上
○:平均点が2.0以上2.5未満
△:平均点が1.5以上2.0未満
×:平均点が1.5未満
【0032】
【表1】
Figure 0003591566
1):カーボポール1342(B.F.グッドリッチケミカル社製)
2):カーボポール940(B.F.グッドリッチケミカル社製)
3):第4級トリメチルアンモニウム導入ケラチン加水分解物,プロモイスWK−Q(成和化成社製)
4):コラーゲン加水分解物,プロモイスW−52(成和化成社製)
5):ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体,KF6011
(信越化学工業社製)
【0033】
Figure 0003591566
【0034】
Figure 0003591566
6):PEMULEN TR−1(B.F.グッドリッチケミカル社製)
7):ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体,KF6012(信越化学工業社製)
8):レオガードMLP(ライオン化学社製)

Claims (2)

  1. 長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーとオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーとを含むモノマー混合物からの共重合体0.1〜1重量%と、カチオン化蛋白誘導体0.1〜5重量%と、水溶性の変性シリコーン、多価アルコール及び糖類の1種又は2種以上0.5〜20重量%とを配合してなることを特徴とする、洗い流さない透明ゲル状毛髪化粧料。
  2. トリートメントである請求項1記載の透明ゲル状毛髪化粧料。
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