JP3592683B2 - スロッシングが生じるタンク内の配管装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロッシングが生じるタンク内に上下方向に複数の管が設けられる配管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロッシングが生じるタンクの一例である従来の液化ガスタンクの配管装置としては、通常、大型のLNG船等において、LNGタンクの底部から頂部まで円筒状のパイプタワーを設けて、その中に各種パイプ等の艤装品を導設すると共にその中を人が通れるようにしていた。このような配管装置によれば、LNGタンクに搭載しているLNGのスロッシングによって生ずる流体力からパイプ等を安全確実に保護することができる。しかしながら、パイプタワーのようなタンク内構造物は、大がかりな設備であり製造コストの高いものであった。
【0003】
又、内航LPG船等の両端半球載頭円筒形状の通称シリンダタンクでは、図5に示す如く、荷油ポンプ等が配置されているタンクの後部側の位置に上下方向に導設された管群100よりも前部側のタンク中心Oに近い位置に制水隔壁200を設け、距離の長い前部側からもたらされる矢印X2 方向の大きなスロッシング圧力を緩和するようにしていた。しかしながら、このような制水隔壁は、多数の開口201が明けられていても、それ自体が大きな圧力を受け、その取り付け部202が破損する事故が多いという問題があった。
【0004】
なお、大型球形LNGタンク用のパイプタワーとして、フロートガイドパイプだけをパイプタワーの中に入れて、タワー内の他の空間を貨油ポンプ搬出入用のスペースとし、他のパイプ類やグレーティング等をタワーの外に取り付け、パイプタワーの直径を従来の4.3mから1.6mに小型化し、加工時間を短縮し材料費を低減するようしたものが提案されている(特開平7−228289号公報参照)。しかしながら、この構造のものでも、依然としてパイプタワーを設けているので、工事費や材料費が高く製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】
一方、パイプタワーを廃止したLNG球形タンクとして、荷積み用パイプと2本の荷揚げ用パイプと液面計用フロートパイプとからなる4本の立ち上がり管を断面四角形状に間隔を明けて配置し、これらを合計7枚の平板状の補強サポートと格子及び板結合からなる中間サポートの4隅部分を通過させてそれぞれの管を結合し、荷役パイプ類自体を支柱とするパイプタワー構造を持つものが提案されている。(実開昭59−66097号公報参照)。
【0006】
しかしながら、このような構造では、パイプタワー自体の材料は不要になるが、4本のパイプをサポート材の中を通過させてこれに取り付ける工事が時間のかかる難しい工事であり、従って製造費が高くなると共に、4本のパイプを単に間隔を明けて束ねただけの構造であるため、横方向からパイプにかかるスロッシング力を受ける構造としては不十分なものである。又、4本のパイプが必要であるため、艤装配管中にこのような心になる4本のパイプがないタンクに対しては適用できないと共に、4本のパイプの配置場所が限定されるため配置の自由度が制限されるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、構造が大幅に簡素化され製造コストが低く、効率的にスロッシング力に耐えられる配管装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明は、スロッシングが生じる液化ガス運搬船の液化ガスのタンク内に上下方向に直径の大きい2本の管と直径の小さい2本以上の管とを含む複数の管が設けられた配管装置において、
前記複数の管は前記タンクの下方からタンク頂部を通過するように設けられていて、前記2本の管は前記スロッシングの力の方向に間隔を隔てて前記上下方向に互いに平行に設けられていて前記下方の近傍の位置と前記タンク頂部の近傍の位置より上の位置とで水平方向力を受けられるように支持されていて、前記2本の管に前記スロッシングの力に対抗可能なように前記2本の管を補強する補強板を結合し、該補強板を、前記2本の管を前記下方の近傍の位置から前記上の位置までの上下部分のうちの少なくとも大部分の範囲の間で連続して結合した結合板と該結合板の両面のうちの少なくとも一面に前記間隔の中間位置に前記上下方向に前記結合板と同程度の位置まで連続して接合され該接合された位置から前記力の方向にほぼ直角な方向の少なくとも一方側に張り出して設けられた張り出し板とを有する構造とし、前記複数の管のうち前記2本の管を除く他の管を前記補強板に取り付けた、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明は、上記に加えて、前記タンクは横型円筒状の液化ガスタンクであり、前記複数の管は前記液化ガスタンクの前記力の方向の中心から片側に寄った位置に設けられていて、前記複数の管のうちの直径の小さい管の大部分は前記張り出し板の前記中心の側の反対側に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した配管装置の全体構成の一例を示す。
本例の配管装置は、スロッシングが生じるタンクとしてのLNGタンク2内に上下方向Zに複数の管3が設けられた装置であり、本例では補強板として、結合板5と張り出し板である補助板6とを備えている。LNGタンク2は、液化ガス運搬船としてその一部分だけを二点鎖線で示している内航用の小型のLNG船1の液化ガスタンクである
複数の管3は、タンク2の下方であるタンク底21の近傍の位置からタンク頂部22を通過するように設けられた3本以上の管として、本例では、2本のフロート式液面計用のガイド管31、32、LNGを積み込むための給液管33、荷油ポンプ34a、35aの吐出管34、35、LNGタンクの初期クールダウン等のためのスプレー用液吐出管36、攪拌用管37、スプレー管38、2本のガスサンプリング用管39、等で構成されている。又、図示しないスプレーポンプを含むポンプ駆動用の3本の電線40も下方から上方まで導設されている。
【0012】
これらのガイド管31、32は、スロッシングの力として図1に示すスロッシングによる抗力Fの方向である前後方向Xに間隔dを隔てて上下方向Zに互いに平行に設けられた2本の管であり、下方の近傍の位置としてタンク底21の位置に設けた下支持部材7aとタンク頂部22の近傍の位置より上の位置として本例ではタンク頂部22に設けた上支持部材7bと更に通常配設されるタンクドーム8の上部に設けた上端支持部7cとで水平方向力であるX−Y面方向の力を受けられるように支持されている。
【0013】
このような管31、32等は、LNG搭載時と空荷時との大きな温度差による熱変形が自在なように、特に図示していないが通常の構造と同様に、タンクドーム8の上方で上から吊り下げ支持されている。又ガイド管31、32には、特に図示していないが、通常のものと同様にLNGの液面表示や警報等のためのフロート式液面計のフロート等が入れられている。
【0014】
結合板5は、上記のような複数の管3のうちの2本の管に前記抗力Fに対抗可能なように管を補強するが、本例では、管3のうちの直径の大きい管である2本の管としての前記ガイド管31、32を結合している。その結合範囲は、ガイド管31、32において、タンク底21の近傍の位置からタンク頂部22の近傍の位置より上の位置までの上下部分のうちの少なくとも大部分の範囲の間であるが、本例では、タンク底21より少し上に離れた位置P1 から上端支持部材7cの下の位置P2 までの間にしている。
【0015】
なお、上方の支持部材は、本例では7b 及び7cの両方としているが、7b 又は7cの何れか一方だけでもよい。そのときには、結合板5は7b 又は7cの少し下の位置程度まで設けられる。
【0016】
補助板6は、結合板5の両面のうちの少なくとも一面として本例では両面の間隔dの中間位置Qに上下Z方向に結合板5と同程度の位置としてP1 位置からP2 位置まで接合されていて、Qの位置からX方向にほぼ直角な方向の少なくとも一方側として本例では直角なY方向の両側に張り出して設けられている。ガイド管31、32、結合板5、補助板6等は通常アルミニウム材からなり、これらは溶接によって結合されている。
【0017】
LNG船1は、その一部分だけ示しているが、船底1a上に形成された二重底1bからX方向の中心Oから離れた位置の2箇所に円弧状の支持台1cを備えていて、これによってLNGタンク2の重量を支持している。符号1dはカバーである。又、図示してないが、LNGタンク2の外周やタンク外部で低温になる管等は断熱材によって覆われている。
【0018】
本例のLNGタンク2は、中央の円筒部分と両側の半球部分とで構成された横型円筒状のシリンダータンクであり、2本の管31、32はこのタンクの前後X方向の中心である中心線Oから片側として図において左側に寄った位置に設けられている。そして、複数の管3のうち少なくとも1本の管であるガイド管31、32を除く他の管は補強板に取り付けられるが、本例では補強板が結合板5と補助板6とで構成されていて、複数の管3のうちの直径の小さい管の大部分として管33、36〜38が補助板6の両面のうち中心線Oの反対側である後面6F1 に取り付けられている。
【0019】
寸法の小さい管は上記の如く原則的には裏面6F1 に取り付けられるが、この面を広くすると管支持構造にかかるスロッシングによる力が大きくなること、及び、吐出管34、35は図3に示す如く荷油ポンプ34a、35aを吊り下げ支持するために上から直線状にポンプに結合されるので、その配置されるべき位置が制限されること、等の理由により、本例では、補助板6の自由端側にフランジ61を取り付け、これらに吐出管34、35を取り付けると共に、ガスサンプル管39及び電線40の一部をガイド管31の後方に取り付け、更に電線40の一部を結合板のうちの前記後面6F1 側の部分に取り付けている。
【0020】
それぞれの管3は上下方向に適当数設けられたバンド9によって結合板 5、補助板6及びフランジ61に取り付けられている。符号10はガイド管31に取り付けられた立梯子である。なお、給液管33等は荷油ポンプ34aの上方で横方向に曲げられている。
【0021】
図3はLNGタンク2における荷油ポンプの配置状態の一例を示す。
荷油ポンプ34a、35aは、上記の如く吐出管34、35によって上方から吊り下げ支持され、LNGをタンク底21まで吸い出せるように吸込口のある下端部分がタンク底21の一部分の下に形成されたサクションウェル23内に入るように配置されている。サクションウェル23は、LNGを荷揚げしてタンク内の液面が最低レベルになったときに、船体を前後方向Xに前上がり又は前下がりに少し傾斜させて液を集めてタンク内に残液が少なくなるようにするため、通常中心Oの位置よりも配置上可能な範囲で前後方向に寄った所に配置される。図1では後部配置を例を示している。
【0022】
その結果、後述するように、タンクの前方から矢印X2 方向に発生するスロッシングが大きくなる。そのため従来では、既述の如くこれを防止する制水隔壁を設けていた。なお、ガイド管31、32に代えて吐出管34、35を結合板5で結合する2本の管の何れか又は両方にするときには、図1に示す下支持部材7aを荷油ポンプ34a、34bの上の位置に設けることになる。
【0023】
以上のような配管装置によれば、スロッシングにより、配管装置に対して、その形状に基づく圧力抵抗である抗力Fがかかることになるが、ガイド管31と32とを結合板5で結合し、抗力Fによって生ずる曲げモーメントに対してY軸回りの断面二次モーメントIyを十分大きくしているので、構造体の断面係数を大きくして曲げに対する強度を上げ、曲げ応力を低い値にして強度条件を満たすと共に、曲げ剛性を大きくしてたわみを小さくすることができる。
【0024】
又、結合板5の間隔dが広い場合には、ガイド管と結合板からなる合成部材に曲げモーメントがかかったときに、結合板が圧縮されることによってZ方向に座屈する可能性があるが、中間位置QからY方向に補助板6を張り出させてX軸に対する断面二次モーメントIxもある程度の値にして曲げ剛性を確保しているので、このような不具合の発生を確実に防止することができる。
【0025】
なお以上ではX2 方向のスロッシング力について述べたが、X1 方向やY方向にもスロッシングは生ずる。しかしながら、X2 方向のスロッシングが、主として船体の前後揺れであるサージによってもたらされると共に、タンクの先端24から管支持構造の位置までの距離が長く、それに対応して運動液体の助走距離が長くなるため、配管装置の位置でLNGの流速が大きくなってその影響が大きくなるのに対して、他の方向のスロッシングはこのように条件を備えず、その影響は余り問題にならない。
【0026】
そこで本例の配管装置では、主たる構造をX2 方向のスロッシングに直接耐えられるようにすると共に、小径管や電線をスロッシングの影響がないように補助板6の裏側や管31の背後になるような位置に配置しているので、スロッシングに対してこれらを確実に保護することができる。又、荷油ポンプの吐出管34、35は、一体構造としてスロッシングに耐えられる補助板6にフランジ61を介して取り付けているので、取付用のバンド9を十分な数で強度のあるものにすることにより、確実にスロッシングに耐えられる構造にすることができる。
【0027】
以上のようなスロッシングによる抗力に対応可能な本例の配管装置は、本来的に必要とされるガイド管31、32をそのまま利用し、これらを結合板5で結合すると共に、これから十字状に補強板を張り出させただけの構造であるから、極めて簡単な構造で、製造容易で、追加される材料が僅かであり、従って十分低コストの簡易なものである。
【0028】
特に、内航LNG船のような小型のシリンダタンクに対しては、パイプタワー構造のよう大がかりな装置が相対的にコスト高なものになるが、そのような不具合が解消される。又、パイプタワーに代えて設けられていて構造上問題の多かった大がかりな制水隔壁を廃止することができる。
【0029】
なお本例では、配管装置を構成する2本の大径管としてフロート式液面計のガイド管31、32を利用したが、通常2個設けられる液面計のうちの1個が静電容量式等で直径の大きなガイド管を設ける必要のない形式のものであるときには、給液管33や吐出管34又は35等の管3のうちの大きい直径の管が使用される。この場合、必要に応じて管の直径や厚みを大きくしてもよい。又、給液管や吐出管がガイド管より直径が大きか同程度のときには、ガイド管に代えてこれらの管を2本の管として使用することもできる。
【0030】
図4は本発明を適用した配管装置の他の例を示す。
(a)の配管装置は、少なくとも1本の管として本例では1本だけ設けられるガイド管31に補強板11を結合し、複数の管のうちの他の管である給液管33、荷油ポンプ34aの吐出管34、スプレー用液吐出管36、攪拌用管37、スプレー管38等、及び電線40を補強板11に取り付けている。補強板11の先端には、図1に示す上下の支持部材7b 及び7a に固定されるフランジ11a が取り付けられる。
【0031】
配管装置を構成する管が少ないような場合には、図1の配管装置のように補強板として結合板5と補助板6とを組合せた構造を採用することなく、このように簡単な構造のフランジ付き補強板にすることができる。この構造のものでも、スロッシング力に対して十分な断面係数を得ることができる。なお、このような構造にすれば、X方向のスロッシング力自体が小さくなる。
【0032】
(b)の配管装置では、補強板を、1本のガイド管31と2本の荷油ポンプの吐出管34、35とを二股状に結合した2本の結合板5、5として、これらに上記と同様に管36〜38や電線40を取り付けるようにしている。この構造によれば、小径管や電線はスロッシング力から一層安全に保護される。
【0033】
なお以上では、本発明の配管装置が内航LNG船に搭載されるLNGのシリンダタンクに装備される場合について説明したが、LPGのシリンダタンクや通常のLNG船の球形タンクや更に油や水等の運搬船のタンクに対しても本発明の配管装置を適用可能である。例えば、外航LNG船では、球形タンクの直径が40m程度であるため配設される管もそれだけ長くなるが、荷油ポンプがタンクの中心位置にあってスロッシング力の配管装置に対する影響が小さくなるため、本発明の十字状の管支持構造等を採用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、配管装置を、複数の管のうちの2本の管にスロッシングの力に対抗可能なように管を補強する補強板を結合すると共に、複数の管のうちの前記2本の管を除く他の管を補強板に取り付けるようにしたので、管に補強板を結合してこれらを一体の構造体にすることにより、スロッシング力の方向に対して構造体に必要な曲げ強度を付与するようにその断面係数を大きくし、LNGやLPG等の液化ガスを含む液体を搭載したタンクにおいて、配管装置をスロッシングによってかかる圧力抵抗に十分耐えられる構造にすることができる。
【0035】
そして、このような補強板に他の管を取り付けるので、全ての管が補強板と一体化された安全な配管装置に形成することができる。
【0036】
このような配管装置によれば、任意のスロッシング力に対して構造体に必要な強度を付与するためには、それに必要となる断面係数が得られるように補強板の断面寸法を定めればよいので、どのような形状や大きさのタンクに対してもこの配管装置を簡単に適用することができる。
【0037】
又、補強板を前記2本の管の間を間隔を隔てて連続して結合した結合板とこれに接合しこれから張り出させた張り出し板とを有する構成にするので、LNGやLPG等の液化ガスを含む液体を搭載したタンクにおいて、配管装置を、その液体のスロッシングによって生ずる圧力抵抗に対して一層確実に耐えられる合理的な構造にすることができる。
【0038】
即ち、複数の管のうちの直径の大きい2本の管を間隔を隔てて結合板で結合することにより、配管装置に前後方向に圧力抵抗がかかって曲げモーメントが生じたときに、これに対向するように断面二次モーメントを十分大きくして断面係数を大きくすると共に曲げ剛性を大きくしているので、曲げ応力を許容応力より十分小さい値にすると共に配管装置のたわみを小さくすることができる。
【0039】
又、結合板の中間位置に前後方向に直角な方向に張り出した張り出し板を取り付けているので、直角方向のスロッシングにも耐えられると共に、結合板の幅を広くしたときに前後方向曲げによってその直角方向に生ずる圧縮曲がりによる座屈を防止することができる。その結果、管支持構造を十分安全にスロッシングに耐える構造にすることができる。
【0040】
そして、このような請求項1の発明の配管装置は、既存の2本の管を利用し、これらを結合板で結合すると共に、これからT字状又は十字状に張り出し板を張り出させただけの構造であるから、極めて簡単で、製造容易で、追加される材料が僅かである。従って、従来設けられていた大がかりなパイプタワーや破損しやすい制水隔壁を廃止し、管支持構造の大幅な簡素化と十分なコスト低減を図ることができる。
【0041】
請求項2の発明においては、配管装置が横型円筒状の液化ガスタンクに装備され、その2本の管が液化ガスタンクの前後方向の中心から片側に寄った位置に設けられ、複数の管のうちの直径の小さい管の大部分を張り出し板の中心側とは反対の側に取り付けるので、大きなスロッシングによる圧力抵抗から小径管をより完全に保護することができる。
【0042】
即ち、スロッシングによる圧力抵抗は液の流速に対応した大きさになるため、2本の管の位置がタンクの長さ方向で偏った位置にあると、長くなる側従って片側に対向する側からのスロッシングが大きくなってその反対方向のスロッシングが小さくなるが、大きい側のスロッシングを結合板と張り出し板との組合せで受けて、小径管にはこの大きいスロッシングの影響が及ばないように配置することにより、少なくとも大部分の小径管を一層確実にスロッシングから保護することができる。なお、一部分の小径管は、直径の大きい2本の管のうちの一方のものの後方に配置することによって大きいスロッシングを回避することが可能になる。
【0043】
このような構造は、特に内航LNG船のような小型のシリンダタンクに対して、パイプタワー及び制水隔壁を廃止した簡易且つ低コストの装置として極めて実用的効果の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した管支持構造及びこれを装備したLNGタンクの全体構成の一例を示す説明図で、(a)は管支持構造を含むタンクの縦断面状態を示し(b)は管支持構造部分の横断面状態を示す。
【図2】管支持部材部分の概略構造を示す説明図で、(a)及び(b)は縦断面状態を示し(c)は横断面状態を示す。
【図3】荷油ポンプの配置状態を示す説明図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明を適用した配管装置の他の構成例を示す説明図である。
【図5】制水隔壁を備えた従来のLNGタンクの概略形状の説明図で、(a)及び(b)はそれぞれ前後方向及び幅方向の縦断面状態を示す。
【符号の説明】
1 LNG船(液化ガス運搬船)
2 LNGタンク(液化ガスタンク)
3 複数の管
5 結合板(結合板、補強板)
6 補助板(張り出し板、補強板)
11 補強板
21 タンク底(下方)
22 タンク頂部
31、32 ガイド管(複数の管、2本の管)
33 給液管(複数の管)
34、35 吐出管(複数の管)
36 スプレー用液吐出管(複数の管)
37 攪拌用管(複数の管)
38 スプレー管(複数の管)
39 ガスサンプリング用管(複数の管)
d 間隔
6F1 後方の面(反対側)
Q 中間位置
X 前後方向(力の方向)
Y 前後方向に直角な方向
Claims (2)
- スロッシングが生じる液化ガス運搬船の液化ガスのタンク内に上下方向に直径の大きい2本の管と直径の小さい2本以上の管とを含む複数の管が設けられた配管装置において、
前記複数の管は前記タンクの下方からタンク頂部を通過するように設けられていて、前記2本の管は前記スロッシングの力の方向に間隔を隔てて前記上下方向に互いに平行に設けられていて前記下方の近傍の位置と前記タンク頂部の近傍の位置より上の位置とで水平方向力を受けられるように支持されていて、前記2本の管に前記スロッシングの力に対抗可能なように前記2本の管を補強する補強板を結合し、該補強板を、前記2本の管を前記下方の近傍の位置から前記上の位置までの上下部分のうちの少なくとも大部分の範囲の間で連続して結合した結合板と該結合板の両面のうちの少なくとも一面に前記間隔の中間位置に前記上下方向に前記結合板と同程度の位置まで連続して接合され該接合された位置から前記力の方向にほぼ直角な方向の少なくとも一方側に張り出して設けられた張り出し板とを有する構造とし、前記複数の管のうち前記2本の管を除く他の管を前記補強板に取り付けた、ことを特徴とする配管装置。 - 前記タンクは横型円筒状の液化ガスタンクであり、前記複数の管は前記液化ガスタンクの前記力の方向の中心から片側に寄った位置に設けられていて、前記複数の管のうちの直径の小さい管の大部分は前記張り出し板の前記中心の側の反対側に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の配管装置。
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