JP3600989B2 - 上質飲料水製造方法および装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ミネラル分を効率よく溶解させる上質飲料水製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水道水を飲料用に別途処理し、専用配管で供給する給水システムが注目されており、このような給水システムにおいては、水にカルシウム等のミネラル分を添加するためのミネラル添加装置を設けて、より上質の飲料水となるよう試みる場合が多い。ミネラル添加装置は、内部に貝殻、粒状石灰石、珊瑚粒等の粒状物質を充填材として充填し、水を通過させ充填材に接触させることによりミネラル分を水に添加させるものである。このような、ミネラル添加装置を用いたものとしては、例えば特開平5−7864号公報に開示されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のミネラル添加装置においては、通過される水が中性であるため、微量しかミネラル分が水に溶解しないのが現状であり、また、このようなミネラル添加装置を24時間継続運転して水を循環させて充填材への接触時間を増大させても、微量の増加に止まってしまう。
【0004】
したがって、本発明の目的は、ミネラル分を効率よく添加溶解させることができる上質飲料水製造方法および装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の上質飲料水製造方法は、通過する水をpHが低下するようイオン交換するイオン交換手段と、通過する水にミネラル分を添加するミネラル添加手段とを用い、前記イオン交換手段を通過した水を前記ミネラル添加手段に通すものであって、特に、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、水を、前記イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通し、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯において、初期の所定時間は水を前記イオン交換手段を通過させた後、前記ミネラル添加手段を通過させ、残りの所定時間は該イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通すことを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項2記載の上質飲料水製造装置は、貯留された水がくみあげられて供給先に給水される処理水槽と、該処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻すとともに、通過する水をpHが低下するようイオン交換するイオン交換手段と、前記処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻すとともに、通過する水にミネラル分を添加するミネラル添加手段とを具備し、特に、前記処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻す循環路を設け、該循環路の、上流側に前記イオン交換手段を、該イオン交換手段より下流側に前記ミネラル添加手段をそれぞれ設けるとともに、前記循環路の、前記イオン交換手段の上流側と前記ミネラル添加手段の上流側とをバイパス接続させるバイパス路を設け、さらに、前記処理水槽から汲み上げた水を、前記循環路を介して前記イオン交換手段を通過させたのち前記ミネラル添加手段に通す状態と、前記バイパス路を介して前記イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通す状態とに流路を切替える流路切替手段を設けてなることを特徴としている。
【0009】
本発明の請求項3記載の上質飲料水製造装置は、請求項2記載のものに加えて、前記ミネラル添加手段の下流側に殺菌手段を設けてなることを特徴としている。
【0010】
本発明の請求項4記載の上質飲料水製造装置は、請求項2または3に記載のものに加えて、前記処理水槽は受水槽から水が供給されており、該受水槽と前記処理水槽との間の導入路に、活性炭吸着手段と膜濾過手段とを設けてなることを特徴としている。
【0011】
本発明の請求項5記載の上質飲料水製造装置は、請求項2乃至4のいずれか一つに記載のものに加えて、前記処理水槽からの水は、供給先が途中に設けられた給水路を循環されており、該給水路には、塩素検出装置と該塩素検出装置の検知結果に基づいて塩素を添加する塩素添加装置とが設けられていることを特徴としている。
【0012】
【作用】
本発明の請求項1記載の上質飲料水製造方法によれば、ミネラル添加手段を通過する水は、イオン交換手段を通過する際にpHが低下されているため、ミネラル分の溶解が促進される。
【0013】
特に、本発明の請求項1記載の上質飲料水製造方法によれば、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、水を、イオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通し、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯において、初期の所定時間は水をイオン交換手段を通過させてpHを低下させた後、前記ミネラル添加手段を通過させ、残りの所定時間は該イオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通すことで、(充填した)ミネラル剤からのミネラル分の溶解を十分行わせる。そして該ミネラル分の溶解により、給水されない状態下においてpHを処理される前の値に戻させることになる。
【0014】
本発明の請求項2記載の上質飲料水製造装置によれば、処理水槽から汲み上げた水をイオン交換手段でpHを低下させ、このpHが低下された水をミネラル添加手段に通すことで、該ミネラル添加手段で(充填された)ミネラル剤からのミネラル分の溶解が促進される。
【0015】
特に、本発明の請求項2記載の上質飲料水製造装置によれば、流路切替手段により、処理水槽から汲み上げた水を循環路を介して上流側のイオン交換手段を通過させたのち下流側のミネラル添加手段に通す状態と、バイパス路を介してイオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通す状態とに流路を切替えることができるため、pHが低下された水をイオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通すことができることになり、よって、低下された水のpHをミネラル添加手段への一度の通過で処理される前の値に戻す必要がなくなる。
【0016】
本発明の請求項3記載の上質飲料水製造装置によれば、ミネラル添加手段の下流側の殺菌手段により、ミネラル添加手段を通過した水の雑菌や病原菌を殺菌することができる。
【0017】
本発明の請求項4記載の上質飲料水製造装置によれば、処理水槽に受水槽から供給される水は、あらかじめ、活性炭吸着手段で水中の残留塩素および有機物が吸着され膜濾過手段で雑菌や病原菌を除去された状態で供給される。
【0018】
本発明の請求項5記載の上質飲料水製造装置によれば、塩素検出装置の検知結果に基づいて塩素添加装置から塩素を必要最低量添加することにより、常に塩素濃度を一定に維持することができる。
【0019】
【実施例】
本発明の飲料水用給水装置の一実施例を図1を参照して説明する。
図中符号1は、水道を水源とする受水槽であり、該受水槽1以降の導入路が飲料用とその他に分けられている。この飲料用に使用する導入路2は処理水槽3まで延在されており、該導入路2には、受水槽1側から順に、受水槽1から水を汲み上げて処理水槽3へ向け吐出するポンプ4と、交換を容易にするために活性炭濾過材をカートリッジ化し、通過する水を活性炭濾過材に接触させて残留塩素、有機物等を吸着する活性炭吸着塔(活性炭吸着手段)5と、雑菌を濾過する膜濾過装置(膜濾過手段)6とが設けられている。
【0020】
また、処理水槽3には、給水路8の両端が配置されており、この給水路8には、処理水槽3から水を汲み上げて吐出するポンプ9が設けられている。加えて、該ポンプ9の吐出側すなわち下流側の給水路8の途中に、建物10の最上層に設置された飲料水専用の高架水槽11が設けられており、この高架水槽11のさらに下流側に建物10内の各専用飲料水用蛇口12が接続されていて、そのさらに下流側は、処理水槽3となっている。そして、この給水路8の専用飲料水用蛇口12より下流側には、給水路8内を通過する水の塩素量を検出する塩素検出装置13が設けられており、また給水路8のポンプ9と高架水槽11との間には、給水路8内を通過する水に塩素を添加する塩素添加装置14が設けられている。この塩素添加装置14は塩素検出装置13と連動しており該塩素検出装置13からの検出結果に基づいて塩素の添加量を制御し、常に塩素検出装置13で一定の塩素量が検出されるように制御されている。
【0021】
なお、上記した導入路2に沿う、受水槽1、ポンプ4、活性炭吸着塔5、膜濾過装置6および処理水槽3のラインと、給水路8に沿う、処理水槽3、ポンプ9、塩素添加装置14、高架水槽11、各専用飲料水用蛇口12および塩素検出装置13のラインとが主ライン16とされ、この主ライン16は、例えば事務所ビルの場合、給水の可能性がある昼間の8〜10時間運転される。
【0022】
処理水槽3には、循環路18の両端が配置されており、この循環路18には、処理水槽3から水を汲み上げて吐出するポンプ19が設けられている。加えて、該ポンプ19の吐出側すなわち下流側の循環路18の途中には、電磁開閉弁(流路切替手段)20が設けられており、その下流側には、イオン交換塔(イオン交換手段)21が設けられている。このイオン交換塔21の内部には、ナトリウムイオンやカリウムイオンを水素イオンに換える機能を持つ天然のゼオライトが充填されており、よって、このイオン交換塔21を通過する水は、pHが低下され、酸性の水とされる。
【0023】
循環路18のイオン交換塔21より下流側には、電磁開閉弁(流路切替手段)22が設けられており、その下流側には、ミネラル添加装置(ミネラル添加手段)23が設けられている。このミネラル添加装置23の内部には、炭酸カルシウム剤(例えば珊瑚粒)等のミネラル剤が充填されており、よって、このミネラル添加装置23を通過する水は、ミネラル剤に接触し、その中にミネラル分が溶出されることになる。
【0024】
さらに、循環路18のミネラル添加装置23より下流側には、UV殺菌装置(殺菌装置)25が接続されており、このUV殺菌装置25は紫外線を利用して通過する水の殺菌を行う。そして、このUV殺菌装置25の下流側は処理水槽3に導入されている。
【0025】
そして、循環路18には、ポンプ19と電磁開閉弁20との間と、電磁開閉弁22とミネラル添加装置23との間とをバイパス接続させるバイパス路26の両端が連結されており、このバイパス路26の途中には電磁開閉弁(流路切替手段)27が設けられている。
なお、上記した循環路18に沿う、処理水槽3、ポンプ19、電磁開閉弁20、イオン交換塔21、電磁開閉弁22、ミネラル添加装置23およびUV殺菌装置25のライン(または電磁開閉弁27が設けられたバイパス路26を途中に介するライン)が、副ライン29とされ、この副ライン29は24時間連続で運転される。
【0026】
そして、電磁開閉弁27は、上記した電磁開閉弁20,22とともに、制御装置30に接続されており、該制御装置30からの信号により、電磁開閉弁20,22を開きかつ電磁開閉弁27を閉じるイオン交換状態と、電磁開閉弁27を開きかつ電磁開閉弁20,22を閉じる通常状態とに切替えられるようになっている。なお、制御装置30には、図示せぬタイマーが設けられており、このタイマーのセット時間により制御装置30は、上記二状態の切替えを行うことになる。ここで、本実施例では、副ライン29の24時間運転中、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては通常状態とし、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯においては初期の所定時間(例えば1〜2時間)はイオン交換状態とし、残りの所定時間は、通常状態にするよう設定されている。
なお、図1において一点鎖線で囲まれた部分が本実施例の上質飲料水製造装置31を構成している。
【0027】
このような構成の上質飲料水製造装置31によれば、受水槽1からポンプ4で処理水槽3に供給される水は、まず活性炭吸着塔5に送水され、受水槽1内に溜られることにより水道水に含まれる有機物、残留塩素が活性炭濾過材で吸着される。この活性炭吸着塔5で処理された水は、膜濾過装置6に送水され、この膜濾過装置6で雑菌、病原菌や雑物が除去されて、処理水槽3に送水される。
【0028】
処理水槽3内の水は、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、給水路8に設けられたポンプ9の駆動で、高架水槽11に送水され、さらに給水路8を介して、処理水槽3に戻る。そして、このような循環中に、専用飲料水用蛇口12が開作動されることにより給水が行われる。
ここで、この給水路8を循環する水は、塩素検出装置13とこれに連動する塩素添加装置14とにより、常に一定の塩素濃度となるように塩素の添加量が制御されている。
【0029】
処理水槽3内の水は、一方で、24時間連続して循環路18に設けられたポンプ19の駆動で循環路18を循環されることになる。
ここで、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、制御装置30からの信号により、電磁開閉弁20,22が閉じられかつ電磁開閉弁27が開かれた通常状態とされており、これにより、処理水槽3からポンプ19で汲み上げられた水は、バイパス路26を通り、ミネラル添加装置23を通過してミネラル分の溶出が行われた後、UV殺菌装置25で殺菌されて処理水槽3に戻り、このようにして、イオン交換塔21を通過することなく、循環路18を循環されることになる。
【0030】
そして、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯となると、制御装置30からの信号により、電磁開閉弁27が閉じられかつ電磁開閉弁20,22が開かれたイオン交換状態に切替えられ、これにより、処理水槽3からポンプ19で汲み上げられた水は、イオン交換塔21を通過しpHが低下され酸性とされた後、ミネラル添加装置23を通過することになる。よって、ミネラル添加装置23から充填されたミネラル剤からのミネラル分の溶解が促進される。そして、この水は、UV殺菌装置25で殺菌されて処理水槽3に戻り、このようにして、イオン交換塔21、ミネラル添加装置23およびUV殺菌装置25をすべて通過しつつ循環路18を循環することになる。
【0031】
このようなイオン交換状態で所定時間(例えば1〜2時間)経過すると、飲料水非供給時間帯の残りの所定時間は、制御装置30からの信号により、電磁開閉弁20,22が閉じられかつ電磁開閉弁27が開かれた通常状態に切替えられ、これにより、処理水槽3からポンプ19で汲み上げられた水は、バイパス路26を通り、ミネラル添加装置23を通過してミネラル分の溶出が行われた後、UV殺菌装置25で殺菌されて処理水槽3に戻り、このようにして、イオン交換塔21を通過することなく、循環路18を循環されることになり、ミネラル添加装置23で、充填したミネラル剤からのミネラル分の溶解が十分に行われ、このようなミネラル分の溶解により、給水されない状態下においてpHを中性に変えることになる。
【0032】
以上に述べたように、本実施例によれば、以下の効果を奏することができる。(1) ミネラル添加装置23を通過させる水を、イオン交換塔21を通過させてpHを低下させることにより、充填したミネラル剤からのミネラル分の溶解が促進されることになる。したがって、ミネラル分を効率よく添加溶解させることができる。
【0033】
(2) 飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯において、初期の所定時間は、電磁開閉弁20,22,27の切替えにより水をイオン交換塔21を通過させてpHを低下させ、その後の残りの所定時間は、電磁開閉弁20,22,27の切替えによりバイパス路26を介してイオン交換塔21を通過させることなくミネラル添加装置23を通過させミネラル添加のみを行うことになるため、低下された水のpHをミネラル添加装置23への一度の通過で中性に変える必要がなくなり、ミネラル添加装置23の大きさをコンパクトにできる。すなわち、イオン交換塔21とミネラル添加装置23とを順に並べ、水道水(pH:7、Ca,Na:20mg/リットル)を通水させると、ミネラル添加装置23の一度の通過でpHを7前後まで戻させるためには、ミネラル添加装置23はイオン交換塔21と同等あるいはそれ以上の大きさ(容量)が必要となってしまうが、本実施例では、ミネラル添加装置23をコンパクトにすることができるのである。
【0034】
(3) ミネラル添加装置23の下流側のUV殺菌手段25により、ミネラル添加装置23を通過した水の、雑菌や病原菌を殺菌することができ、水の健全性を維持することができる。
(4) 処理水槽3に受水槽1から供給される水は、あらかじめ、活性炭吸着塔5で水中の残留塩素および有機物が吸着され膜濾過装置6で雑菌や病原菌を除去された状態で供給されることになるため、処理水槽3へ供給された状態で、すでに水の健全性が確保されている。
【0035】
(5) 塩素検出装置13の検知結果に基づいて塩素添加装置14から塩素を添加することにより、常に塩素濃度を一定に維持することができるため、水道法上の最低塩素濃度を確保することができる。
(6) イオン交換塔21への通水時間を必要最小限にできるため、イオン交換剤の寿命を長く保つことができる。
(7) 処理水槽3の水は24時間連続して循環路18を通されることになり、これにより飲料水の配管や水槽中での滞留を防ぎ、常時少しずつ入れ替わるため、未使用時の水質悪化を防ぐことができる。
【0036】
次に、本発明の効果を確認するために、小規模実験装置を用いて実際に水道水の処理実験を行った。これについて以下に説明する。
この実験の装置構成は、図1に示すものに対し、給水路8と、これに沿うポンプ9、高架水槽11、専用飲料水用蛇口12、塩素検出装置13および塩素添加装置14とを除去し、さらにUV殺菌装置25を除去した構成を小規模としたものとなっている。
【0037】
実験装置の仕様および実験条件は図2に示す図表にしたがっており、運転条件は、原水タンク(受水槽)1に、図3に示す水質の水道水を原水として貯留し、活性炭吸着塔5〜UF膜処理装置(膜濾過装置)6の運転を8時間行い、処理水槽3に貯留する。次に、処理水槽3に蓄えた水を、循環ポンプ19を用いて、処理水槽3〜イオン交換塔21〜ミネラルカートリッジ(ミネラル添加装置)23〜処理水槽3の循環運転を2時間行った後、処理水槽3〜ミネラルカートリッジ(ミネラル添加装置)23〜処理水槽3の循環運転を22時間行った。
【0038】
その結果、図3に最終処理水として示すように、ミネラル分としてのカルシウムイオンは、原水の11.0(mg/リットル)から16.2(mg/リットル)へと大きく増加し、マグネシウムイオンも、原水の2.3(mg/リットル)から2.6(mg/リットル)へと若干ながら増加した。
また、健康上あまり好ましくないとされるナトリウムイオンは、イオン交換により原水の8.9(mg/リットル)から5.1(mg/リットル)へと低下された。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1記載の上質飲料水製造方法によれば、ミネラル添加手段を通過する水は、イオン交換手段を通過する際にpHが低下されているため、充填したミネラル剤からのミネラル分の溶解が促進される。したがって、ミネラル分を効率よく水中へ溶解させることができる。
【0040】
特に、本発明の請求項1記載の上質飲料水製造方法によれば、飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、水を、イオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通し、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯において、初期の所定時間は水をイオン交換手段を通過させてpHを低下させ、残りの所定時間は該イオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通すことで、充填したミネラル剤からのミネラル分の溶解を十分行わせる。そして該ミネラル分の溶解により、給水されない状態下においてpHを中性に変えさせることになる。したがって、pHを低下したのちミネラル添加処理のみを行わせることになるため、低下された水のpHをミネラル添加手段への一度の通過で中性に変える必要がなくなり、ミネラル添加手段の大きさをコンパクトにできる。
【0041】
本発明の請求項2記載の上質飲料水製造装置によれば、処理水槽から汲み上げた水をイオン交換手段でpHを低下させ、このpHが低下された水をミネラル添加手段を通過させることで、該ミネラル添加手段でミネラル分の溶解が促進される。したがって、ミネラル分を効率よく添加溶解させることができる。
【0042】
特に、本発明の請求項2記載の上質飲料水製造装置によれば、流路切替手段により、処理水槽から汲み上げた水を循環路を介して上流側のイオン交換手段を通過させたのち下流側のミネラル添加手段に通す状態と、バイパス路を介してイオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通す状態とに流路を切替えることができるため、pHが低下された水をイオン交換手段を通過させることなくミネラル添加手段に通すことができることになり、よって、低下された水のpHをミネラル添加手段への一度の通過で中性に変える必要がなくなり、ミネラル添加手段の大きさをコンパクトにできる。
【0043】
本発明の請求項3記載の上質飲料水製造装置によれば、ミネラル添加手段の下流側の殺菌手段により、ミネラル添加手段を通過した水の雑菌や病原菌を殺菌することができる。
【0044】
本発明の請求項4記載の上質飲料水製造装置によれば、処理水槽に受水槽から供給される水は、あらかじめ、活性炭吸着手段で水中の残留塩素および有機物が吸着され膜濾過手段で雑菌や病原菌を除去された状態で供給される。したがって、処理水槽へ供給された状態で、すでに水の健全性が確保されている。
【0045】
本発明の請求項5記載の上質飲料水製造装置によれば、塩素検出装置の検知結果に基づいて塩素添加装置から塩素を添加することにより、常に塩素濃度を一定に維持することができ、よって、水道法上の最低塩素濃度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による上質飲料水製造装置の構成を概略的に示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例による上質飲料水製造方法を実験した際の実験装置の仕様および実験条件を示す図表である。
【図3】本発明の一実施例による上質飲料水製造方法を実験した際の実験前後の原水および最終処理水の水質分析結果を示す図表である。
【符号の説明】
3 処理水槽
5 活性炭吸着塔(活性炭吸着手段)
6 膜濾過装置(膜濾過手段)
8 給水路
13 塩素検出装置
14 塩素添加装置
18 循環路
20 電磁開閉弁(流路切替手段)
21 イオン交換塔(イオン交換手段)
22 電磁開閉弁(流路切替手段)
23 ミネラル添加装置(ミネラル添加手段)
25 UV殺菌装置(殺菌装置)
26 バイパス路
27 電磁開閉弁(流路切替手段)
Claims (5)
- 通過する水をpHが低下するようイオン交換するイオン交換手段と、通過する水にミネラル分を添加するミネラル添加手段とを用い、
前記イオン交換手段を通過した水を前記ミネラル添加手段に通すことで上質飲料水を製造する方法において、
飲料水の給水が行われる可能性がある飲料水給水時間帯においては、水を、前記イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通し、飲料水の給水が行われることがない飲料水非供給時間帯において、初期の所定時間は水を前記イオン交換手段を通過させた後、前記ミネラル添加手段を通過させ、残りの所定時間は該イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通すことを特徴とする上質飲料水製造方法。 - 貯留された水がくみあげられて供給先に給水される処理水槽と、
該処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻すとともに、通過する水をpHが低下するようイオン交換するイオン交換手段と、
前記処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻すとともに、通過する水にミネラル分を添加するミネラル添加手段とを具備する上質飲料水製造装置において、
前記処理水槽から汲み上げた水を通過させ該処理水槽に戻す循環路を設け、
該循環路の、上流側に前記イオン交換手段を、該イオン交換手段より下流側に前記ミネラル添加手段をそれぞれ設けるとともに、
前記循環路の、前記イオン交換手段の上流側と前記ミネラル添加手段の上流側とをバイパス接続させるバイパス路を設け、
さらに、前記処理水槽から汲み上げた水を、前記循環路を介して前記イオン交換手段を通過させたのち前記ミネラル添加手段に通す状態と、前記バイパス路を介して前記イオン交換手段を通過させることなく前記ミネラル添加手段に通す状態とに流路を切替える流路切替手段を設けてなることを特徴とする上質飲料水製造装置。 - 前記ミネラル添加手段の下流側に殺菌手段を設けてなることを特徴とする請求項2記載の上質飲料水製造装置。
- 前記処理水槽は受水槽から水が供給されており、該受水槽と前記処理水槽との間の導入路に、活性炭吸着手段と膜濾過手段とを設けてなることを特徴とする請求項2または3に記載の上質飲料水製造装置。
- 前記処理水槽からの水は、供給先が途中に設けられた給水路を循環されており、該給水路には、塩素検出装置と該塩素検出装置の検知結果に基づいて塩素を添加する塩素添加装置とが設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載の上質飲料水製造装置。
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