JP3604417B2 - 農薬用効力増強剤及び農薬組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な農薬用効力増強剤、農薬用効力増強剤組成物及びこれを含有してなる農薬組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
殺虫剤、殺菌剤、除草剤、殺ダニ剤、植物成長調節剤をはじめとする農薬は、乳剤、水和剤、粒剤、粉剤、フロアブル剤等の剤型にて使用されている。その際、農薬原体の効果を十分引き出すために、製剤物性上様々な工夫がなされているが、製剤上の工夫により農薬の効果を更に増強させることは困難な現状である。また新規な農薬の開発は、一層困難であるため、既存の農薬の活性を一層増強させることは、産業上大いに意味のあることである。
【0003】
これまでに、農薬の活性を増強させる効果を有するものとして、四級アンモニウム塩類、ベタイン類及びアミンオキサイド類等の種々の含窒素化合物からなる界面活性剤が知られている(特開昭63−145205号)。中でも、四級化された、或いは更にポリオキシエチレン化された長鎖アミンが特に有効であることも知られている。農薬の活性増強効果のある上記化合物は、その対イオンがハロゲンであるが、その薬効増強効果は満足のいくものではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、農薬原体とアンモニウム塩とを組合せることにより、農薬の効力が増強するという観点から更に鋭意検討を積み重ねた結果、アンモニウム塩の中でも特定の化合物が特に種々の農薬に対して効力増強作用があることを見い出し、本発明を完成した。
【0005】
即ち本発明は、一般式(I) で表される化合物を有効成分とする農薬用効力増強剤を提供するものである。
【0006】
【化8】
【0007】
【化9】
【0008】
R1〜R3:同一又は異なった炭素数4〜30のアルキル基又はアルケニル基
X− :対イオン。ただし、B, C, D の何れか1つが −CH2COO− 又は
−CH2CH(OH)CH2SO3 −のどちらかを表す場合、 X− は存在しない。
を表す。〕
また、本発明は、一般式(II)で表される化合物を有効成分とする農薬用効力増強剤を提供するものである。
【0009】
【化10】
【0010】
〔式中、
Y, Z:同一又は異なって、炭素数6〜30のアルキル基もしくはアルケニル基、
【0011】
【化11】
【0012】
−C3H6OR6 又は−CH2CH(OH)CH2OR6 (ここで、R5;−H、−CH3又はこれらの混合、R6;炭素数5〜29のアルキル基又はアルケニル基、n =2〜9、m =2〜9、p =0〜30である)を示すが、Y とZ が同時に炭素数6〜30のアルキル基もしくはアルケニル基になることはない。
【0013】
【化12】
【0014】
R6:炭素数5〜29のアルキル基又はアルケニル基
X− :対イオン
を表す。〕。
【0015】
また、本発明は、一般式(III) で表される化合物を有効成分とする農薬用効力増強剤を提供するものである。
【0016】
【化13】
【0017】
【化14】
【0018】
また、本発明は、上記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種と、該化合物以外の界面活性剤の1種以上を有効成分とする農薬用効力増強剤組成物を提供するものである。更に、本発明は、前記いずれかの農薬用効力増強剤と農薬原体を含有してなり、農薬用効力増強剤と農薬原体の重量比が、農薬用効力増強剤/農薬原体=0.05〜50である農薬組成物、並びに前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種の分包包装体と、農薬原体の分包包装体とからなる農薬製剤を提供するものである。
【0019】
上記一般式 (I)〜(II) において、R1〜R3及びR6は何れも炭素数7〜22が好ましく、上記一般式(III) において、R9及びR11は何れも炭素数7〜16が好ましく、またp は平均で0〜20、q は平均で1〜20が好ましい。
【0020】
一般式(I)で表される化合物のうち特に適当なものとして、A が −CnH2nO−COR2、−CmH2mNH−COR2 でR2が炭素数10〜30のアルキル基又はアルケニル基、また、B,C, DがH 又は−CH3のものが挙げられる。
【0021】
本発明に係わる一般式(I) の化合物は、例えばN,N−ジアルキルアミノアルキルアミンとニトリル系化合物と反応させた後、水素化反応し得られたトリアミンを脂肪酸と反応させ、ジアミドアミンを製造し、ついでこのジアミドアミンをアルキルクロライド等で4級化することにより得られる。もちろん、本発明に係る一般式(I) の化合物の製造法はこれに限定されるものではない。
【0022】
一般式(II)で表される化合物のうち特に適当なものとして、R4が炭素数1〜4のアルキル基、Y,Z の何れかがエステル基又はアミド基を有する基、他方がアルキル基のものが挙げられる。
【0023】
本発明に係わる一般式(II)の化合物は、例えば、当該第2級アミンに、エポキシ化合物又はハロアルコールを反応させ、アミノアルコールを製造し、脂肪酸又は脂肪酸エステルでエステル化することにより、本発明のエステルアミンが得られる。或いは、当該第2級アミンに、アクリロニトリルを付加反応させ、次いで水素化反応させて得られるアミンを脂肪酸又は脂肪酸エステルでアミド化することにより本発明のアミドアミンが得られる。もちろん本発明に係わる一般式(II)の化合物の製造方法はこれらに限定されるものではない。
【0024】
一般式(III) で表される化合物のうち適当なものとして、R7,R8が同一又は異なって炭素数1〜4のアルキル基、R9がエステル基又はアミド基を有する基、W がエステル基又はアミド基を有する基のものが挙げられ、特に適当なものとして、R7,R8が同一又は異なって炭素数1〜2のアルキル基、R9がエステル基を有する基、W がアミド基を有する基のものが挙げられる。
【0025】
また、本発明に係わる一般式(III) の化合物は、例えば、N −低級アルキルアルカノールアミンのシアノエチル化反応後、水添反応により得た当該第3級アミンを、脂肪酸と縮合させた後、通常の方法で4級化することにより製造される。また、N,N −ジメチルプロパンジアミンを脂肪酸と縮合させた後、アルキルハライドで4級化することにより製造することもできる。もちろん本発明に係わる一般式(III) の化合物の製造方法はこれらに限定されるものではない。
【0026】
なお、一般式 (I)〜(III) 中の対イオンとしては、例えばCl, Br, I 等のハロゲン、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、脂肪酸、アルキルリン酸エステル、アニオン性オリゴマー、アニオン性ポリマー等が挙げられる。
【0027】
本発明の上記一般式 (I)〜(III) の化合物からなる農薬用効力増強剤は、農薬原体と併用した場合において薬害がなく、農薬原体の効力を2〜3倍アップさせる事が出来る。
【0028】
本発明に係わる一般式(I) 、一般式(II)又は一般式(III) で表される化合物を有効成分とする農薬用効力増強剤が農薬の構造の種類に関係なく顕著な力増強作用を呈するかについての機作は必ずしも明らかではないが、その1つとして本発明の効力増強剤が農薬に対する可溶化力が非常に強いため農薬を微粒子化し植物体表面あるいは虫体、菌体への浸透を促すことが考えられる。
【0029】
本発明に係わる一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種に、更にこれら以外の界面活性剤を併用することにより、一般式 (I)〜(III) で表される化合物の農薬の効力増強効果を維持したまま、一般式 (I)〜(III) で表される化合物の使用量の低減化を計ることができる。界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤、或いはそれらの混合物を用いることができる。
【0030】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルソルビトールエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル、ポリオキシアルキレンアルキルグリセロールエステル、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、ポリオキシアルキレンブロック共重合体アルキルグリセロールエステル、ポリオキシアルキレンアルキルスルホンアミド、ポリオキシアルキレンロジンエステル、ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、これらのうちの2種以上の混合物などが挙げられる。
【0031】
陽イオン界面活性剤の例としては、アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、アルキルアミンプロピレンオキサイド付加物、例えばタローアミンエチレンオキサイド付加物、オレイルアミンエチレンオキサイド付加物、ソイアミンエチレンオキサイド付加物、ココアミンエチレンオキサイド付加物、合成アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、オクチルアミンエチレンオキサイド付加物など及びそれらの混合物がある。
【0032】
陰イオン界面活性剤のうち、典型的なものは、水溶液或いは固体状態で入手され得るが、その例としては、モノ−及びジ−アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルファ−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、モノ−及びジ−アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホネートのホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、オレフィニックスルホン酸塩、モノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンモノ及びジアルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンモノ及びジフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンモノ及びジアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリカルボン酸塩、脂肪酸塩、直鎖及び分岐アルキルポリオキシアルキレンエーテル酢酸及びその塩、アルケニルポリオキシアルキレンエーテル酢酸及びその塩、ステアリン酸及びその塩、オレイン酸及びその塩、N−メチル脂肪酸タウリド(taurides)、これらのうちの2種以上の混合物など(ナトリウム、カリウム、アンモニウム及びアミン塩を含む)がある。
【0033】
また、適当な両性界面活性剤の例としては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、アルモックス(Armox)C/12、アミンオキサイド、モナテリックス(Monaterics)、ミラノール(Miranols)、ベタイン、ロンザイン(Lonzaines) 、他のアミンオキサイド、これらの混合物などがある。
【0034】
これらの界面活性剤のうち、特に好ましいのは、非イオン型界面活性剤である。中でもポリオキシアルキレンソルビタンエステルやポリオキシアルキレンアルキルグリセロールエステルなどのエステル型のもの、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル等が好ましい。
【0035】
一般式 (I)〜(III) で表される化合物とそれ以外の界面活性剤とを有効成分とする農薬用効力増強剤において、一般式 (I)〜(III) で表される化合物の総量と界面活性剤の好ましい併用割合は、〔一般式 (I)〜(III) で表される化合物の総量〕/〔該化合物以外の界面活性剤〕=1/10〜50/1(重量比)であり、更に好ましくは1/1〜10/1である。
【0036】
また、本発明の農薬組成物は上記の如き農薬用効力増強剤と、農薬原体からなるものである。ここで、農薬原体とは農薬の有効成分をいう。本発明の農薬組成物において、農薬用効力増強剤は、農薬用効力増強剤と農薬原体の重量比が、農薬用効力増強剤/農薬原体=0.05〜50、好ましくは0.05〜20、さらに好ましくは0.1 〜10となるよう使用する事が必要である。この割合が0.05未満では目的とする農薬の効力増強効果を十分達成し得ない。一方、この割合を50超としても、それ以上の効果の上昇は望めない。
【0037】
また、本発明の農薬組成物の製剤型は、乳剤、水和剤、粒剤、粉剤、フロアブル製剤等いずれでもよく、製剤型は問わない。従って、その製剤型に応じた他の添加剤、例えば乳化剤、分散剤、担体等を含有するものであってもよい。本発明に係わる農薬用効力増強剤の使用方法は、農薬用効力増強剤を含有する上記各種剤型の農薬組成物を使用する方法と、農薬(本発明の効力増強剤を含有しないもの)希釈使用時に別添の農薬用効力増強剤を使用する方法があるが、どちらの方法にても本発明の目的とする効力増強作用が得られる。
【0038】
本発明の農薬組成物の製剤中に必要に応じてキレート剤、pH調節剤、無機塩類、増粘剤を加えてもよい。
【0039】
本発明に使用し得るキレート剤としては、アミノポリカルボン酸系キレート剤、芳香族及び脂肪族カルボン酸系キレート剤、アミノ酸系キレート剤、エーテルポリカルボン酸系キレート剤、イミノジメチルホスホン酸(IDP)、ジメチルグリオキシム(DG)またはアルキルジホスホン酸(ADPA)等であり、これらは酸のまま或いはナトリウム、カリウム、アンモニウム等の塩の形のものであってもよい。
【0040】
アミノポリカルボン酸系キレート剤としては、
a)RNX2型化合物
b)NX3 型化合物
c)R−NX−CH2CH2−NX−R型化合物
d)R−NX−CH2CH2−NX2 型化合物及び
e)X2N−R’−NX2型及びこの型の化合物でX を4以上含む化合物の全てが使用できる。上記式中X は −CH2COOH 又は −CH2CH2COOHを表し、R は水素原子、アルキル基、水酸基、ヒドロキシアルキル基又はこの種の公知のキレート化合物を表す置換基を表し、R’はアルキレン基、シクロアルキレン基及びこの種の公知のキレート化合物を表す基を表す。これらの代表例としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸(CDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、 N−(2−ヒドロキシエチル) イミノジ酢酸(HIMDA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2− ヒドロキシエチル) エチレンジアミン三酢酸(EDTA−OH)及びグリコールエーテルジアミンテトラ酢酸(GEDTA)並びにこれらの塩等が挙げられる。
【0041】
本発明に使用し得る芳香族及び脂肪族カルボン酸系キレート剤は、クエン酸、シュウ酸、グリコール酸、ピルビン酸又はアントラニル酸及びこれらの塩等である。また、本発明に使用し得るアミノ酸系キレート剤はグリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、システイン、エチオニン、チロシン又はメチオニン及びこれらの塩及び誘導体等である。更に、本発明に使用し得るエーテルポリカルボン酸系キレート剤としては、例えば次式で表される化合物並びにその類似化合物及びその塩(特にNa塩等)が挙げられる。
【0042】
【化15】
【0043】
本発明に使用し得るpH調節剤としてはクエン酸、リン酸(ピロリン酸)、グルコン酸等或いはこれらの塩である。
【0044】
本発明に使用し得る無機塩類としては、無機鉱物塩として例えば無機塩クレー、タルク、ベントナイト、ゼオライト、炭酸カルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボン等が挙げられ、無機アンモニウム塩として例えば硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、スルファミン酸アンモニウム等が挙げられる。
【0045】
また本発明に使用し得る増粘剤としては、天然、半合成及び合成の水溶性増粘剤は何れも使用でき、天然粘質物では、微生物由来のキサンタンガム、ザンフロー、植物由来のペクチン、アラビアゴム、グアーゴムなどが、半合成粘質物では、セルロースまたはでんぷん誘導体のメチル化物、カルボキシアルキル化物、ヒドロキシアルキル化物(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなどを含む)、ソルビトールなどが、また合成粘質物では、ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩、ポリビニルピロリドン、ペンタエリスリトールエチレンオキシド付加物などが具体例として挙げられる。
【0046】
次に本発明の農薬組成物に用いられる農薬原体の例を挙げるが、これらに限定されるものではない。また、本発明に係わる農薬用効力増強剤は種々の作物に対して薬害はなく安全に使用できるものである。
【0047】
殺菌剤としては、ダイセン(亜鉛エチレンビスジチオカーバメート)、マンネブ(マンガンエチレンビスジチオカーバメート)、チウラム(ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルファイド)、マンゼブ (亜鉛イオン配位マンガニーズエチレンビスジチオカーバメート) 、ビスダイセン (ビスジメチルジチオカルバモイル亜鉛エチレンビスジチオカーバメート)、プロピネブ(亜鉛プロピレンビスジチオカーバメート)、ベンズイミダゾール系としてはベノミル (メチル−1− (ブチルカルバモイル)−2−ベンズイミダゾールカーバメート) 、チオファネートメチル(1,2 −ビス (3−メトキシカルボニル・2−チオウレイド)ベンゼン) 、他にビンクロゾリン(3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メチル−5−ビニル−1,3 −オキサゾリジン−2,4 −ジオン) 、イプロジオン(3−(3,5−ジクロロフェニル) −N −イソプロピル−2,4 −ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド)、プロシミドン(N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,2 −ジメチルシクロプロパン−1,2 −ジカルボキシイミド) 、トリアジン(2,4−ジクロロ−6− (2−クロロアニリノ) −1,3,5 −トリアジン)、トリフミゾール( (E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N − (1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリダン) −o−トルイジン) 、メタラキシル(メチル−N − (2−メトキシアセチル)−N −(2,6−キシリル)−D,L −アラニネート)、ビテルタノール(オール−ラック−1−(ビフェニル−4−イロキシ)−3,3 −ジメチル−1−(1H− 1,2,4−トリアゾール−1−イル) −2−ブタン−2−オール) 、トリアジメホン (1− (4−クロロフェノキシ)−3,3 −ジメチル−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−2−ブタノン) 、イソプロチオラン (ジイソプロピル−1,3 −ジチオラン−2−イリデンマロネート)、ダコニール (テトラクロルイソフタロニトリル) 、パンソイル(5−エトキシ−3−トリクロルメチル−1,2,4 −チアジアゾール) 、ラプサイド(4,5,6,7−テトラクロルフタロリド) 、キタジンP (O,O−ジイソプロピル−S −ベンジルチオホスフェート)、ヒノザン(O−エチル−S,S −ジフェニルジチオホスフェート) 、プロベナゾール(3−アリロキシ−1,2 −ベンズイソチアゾール−1,1 −ジオキサイド) 、キャプタン(N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド)等が挙げられる。
【0048】
殺虫剤の場合、ピレスロイド系殺虫剤としては、フェンバレレエート(α−シアノ−3−フェノキシベンジル−2− (4−クロロフェニル)−3−メチルブタノエート) 、バイスロイド (シアノ(4−フルオロ−3−フェノキシフェニルメチル−3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2 −ジメチルシクロプロパンカルボキシレート) 、有機リン系殺虫剤としては、DDVP( ジメチル2,2 −ジクロルビニルホスフェート)、スミチオン(MEP) (O,O−ジメチル−O −(3−メチル−4−ニトロフェニル) チオフォスフェート) 、マラソン(S−〔1,2,−ビス (エトキシカルボニル)エチル〕ジメチルホスホロチオールチオネート)、ジメトエート(ジメチル S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート) 、エルサン( S−〔α−(エトキシカルボニル)ベンジル〕ジメチルホスホロチオールチオネート) 、バイジット(O,O−ジメチル−O −(3−メチル−4−メチルチオフェニルチオホスフェート))、カーバメート系殺虫剤としては、バッサ(O−sec− ブチルフェニルメチルカーバメート)、MTMC(m−トリルメチルカーバメート)、メオパール(3,4−ジメチルフェニル−N −メチルカーバメート)、NAC(1−ナフチル−N −メチルカーバメート) 、他にメソミル(S メチル−N 〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオアセトイミド)、カルタップ(1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパンハイドロクロライド)等が挙げられる。
【0049】
また殺ダニ剤としては、スミイト(2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン)、アクリシッド(2,4−ジニトロ−6−セカンダリ−ブチルフェニルジメチルアクリレエート)、クロルマイト(イソプロピル−4,4 −ジクロルベンジレエート)、アカール(エチル−4,4 −ジクロルベンジレエート)、ケルセン(1,1−ビス(p−クロルフェニル)−2,2,2 −トリクロルエタノール)、シトラゾン(エチル−O −ベンゾイル−3−クロル−2,6 −ジメトキシベンゾハイドロキシメイト) 、オマイト (2−(p−tert−ブチルフェノキシ)−シクロヘキシル−2−プロピニルスルファイト)、オサダン(ヘキサキス(β,β−ジメチルフェニルエチル)ジスタンノキサン)、ヘキシチアゾクス(トランス−5−(4−クロロフェニル)−N −シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリジン−3−カルボキサミド)、アミトラスズ(3−メチル−1,5 −ビス(2,4−キシリル)−1,3,5 −トリアザペンタ−1,4 −ジエン)等が挙げられる。
【0050】
除草剤としては、酸アミド系除草剤として、例えばスタム(3,4−ジクロルプロピオンアニリド、DCPA)、アラクロール(2−クロロ−2’,6’ −ジエチル−N −(メトキシメチル)アセトアニリド)等が挙げられる。尿素系除草剤として、例えば、DCMU(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1 −ジメチルウレア)、リニュロン(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシ−1−メチルウレア)等が挙げられる。ジピリジル系除草剤としては、例えばパラコート(1,1’−ジメチル−4,4’−ビピリジウムジクロライド)、ジクワット(6,7−ジヒドロジピリド[1,2−a:2’,1’c]ピラジンディウムジブロマイド)等が挙げられる。ダイアジン系除草剤としては、例えばブロマシル(5−ブロモ −3−sec−ブチル−6−メチルウラシル)等が挙げられる。S−トリアジン系除草剤としては、例えばシマジン(2−クロロ−4,6− ビス(エチルアミノ)−1,3,5− トリアジン)、シメトリン(2,4−ビス(エチルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5− トリアジン)等が挙げられる。ニトリル系除草剤としては、例えばDBN (2,6−ジクロロベンゾニトリル)等が挙げられる。ジニトロアニリン系除草剤としては、例えばトリフルラリン(α,α,α−トリフルオロ−2,6− ジニトロ−N,N− ジプロピル−p−トルイジン)等が挙げられる。カーバメート系除草剤としては、例えばベンチオカーブ(サターン)(S−p−クロロベンジル−N,N− ジエチルチオカーバメート)、MCC (メチル−3,4− ジクロロカーバニレート)等が挙げられる。ジフェニルエーテル系除草剤としては、例えばNIP (2,4−ジクロロフェニル−p−ニトロフェニルエーテル)等が挙げられる。フェノール系除草剤としては、例えばPCP (ソディウム ペンタクロロフェノキシド)等が挙げられる。安息香酸系除草剤としては、例えばMDBA(ジメチルアミン−3,6− ジクロロ−o−アニセート)等が挙げられる。フェノキシ系除草剤としては、例えば 2,4−Dナトリウム塩(ソディウム 2,4− ジクロロフェノキシアセテート)、マピカ([(4−クロロ−o−トルイル)オキシ] アセト−o−クロロアニリド)等が挙げられる。有機リン系除草剤としては、例えばグリホセート(N−(ホスホノメチル) グリシン)、ビアラホス(ソディウム・ソルト・オブ L−2−アミノ−4−〔(ヒドロキシ)(メチル)=ホスフィノイル〕ブチリル−L −アラニル−L −アラニン)、グリホシネート(アンモニウム−DL−ホモアラニン−4−イル(メチル)ホスフィネート)等が挙げられる。また脂肪族系除草剤としては、例えばTCA ナトリウム塩(ソディウム・トリクロロアセテート)等が挙げられる。
【0051】
更に植物成長調節剤としては、MH(マレイン酸ヒドラジット)、エスレル(2−クロルエチルホスホン酸)、UASTA 、ビアラホス等が挙げられる。
【0052】
更に、本発明の農薬組成物には上記以外の植物成長調節剤、肥料、防腐剤等の1種以上を混合して用いることもできる。
【0053】
本発明では、殺菌、殺虫、殺ダニ、除草又は植物成長調節を目的として、本発明に係る農薬用効力増強剤を含有し、該農薬用効力増強剤を農薬原体の0.05〜50倍、好ましくは0.05〜20倍、更にさらに好ましくは 0.1〜10倍含有する農薬組成物を用いる。
【0054】
本発明の農薬用効力増強剤を用いた農薬製剤としては、
(a) 前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種の分包包装体と、農薬組成物の分包包装体とからなる農薬製剤
(b) 前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種と該化合物以外の界面活性剤1種以上からなる組成物の分包包装体と、農薬組成物の分包包装体とからなる農薬製剤
(c) 前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種の分包包装体と、該化合物以外の界面活性剤1種以上の分包包装体と、農薬組成物の分包包装体とからなる農薬製剤
が挙げられる。尚、ここで、分包包装体となる農薬組成物とは、農薬原体と任意成分とを任意の割合で含む、乳剤、水和剤等の形態のものを意味し、本発明の農薬用効力増強剤と農薬原体からなる農薬組成物とは別のものである。各分包包装体中の形態は限定されず、用途、目的に応じて調製される。
【0055】
【実施例】
以下実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0056】
製造例1
(a) 攪拌機、温度計、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに N,N−ジメチルアミノプロピルアミン 204gを入れ、液温を60℃以下に保ちながらアクリロニトリル106gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、そのままの温度で5時間熟成を行った。熟成終了後、反応液を攪拌機、温度計、圧力計を備えたオートクレーブに移した。続いてラネーNi 30 gを添加し、水素圧を20kg/cm2 ・G に保ちながら6時間かけて水素化反応を行った。反応終了後、ラネーNiを濾過し、反応物を蒸留して 180gのトリアミンを得た。沸点は86℃/0.2mmHg であった。
【0057】
(b) 攪拌機、温度計、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに上記のトリアミン78gとオクタデカン酸 285gを入れ 150℃まで昇温した。そのままの温度で12時間、生成する水を留去しながらアミド化反応を行い、目的物のジアミドアミンを 350g得た。かかるジアミドアミンについて、NMR スペクトル、IRスペクトルから以下の構造を確認した。
【0058】
【化16】
【0059】
(c) 次に上記で得られたジアミドアミンを常法によりメチルクロライドで4級化して、下記の化合物を得た(以下、有効成分1とする)。
【0060】
【化17】
【0061】
実施例1
製造例1で得た有効成分1を 0.2重量%の希釈液となる様にイオン交換水に溶解させた。得られた 0.2重量%希釈液を用いて、市販の除草剤であるラウンドアップ液剤(グリホセートイソプロピルアミン塩として有効分41重量%)、カーメックス水和剤(DCMUとして有効分78.5重量%)、ハービエース水溶剤(ビアラホスとして有効分20重量%)の各々について 300倍希釈を行い、1つの有効成分につき本発明の農薬組成物3種を得た。
温室試験のために水田より採土した肥沃土と川砂と市販の培養土を7:2:1(重量比)で混合した土をいれた内径12cmのポットにメヒシバの種子を蒔き発芽させる。ポット間の個体の均一性を高めるため、発育が異常なポットは廃棄する。メヒシバの草丈が18cm程度に成長したポットを試験に用いた。農薬組成物は、スプレーガン(岩田塗装機工業 (株) 製、RGタイプ)を用い、10リットル/アールに相当する割合でポット中にメヒシバ全体に均一にかかるように噴霧し、殺草効力を評価した。
【0062】
殺草効力の評価は、地上部生重量を散布処理後10日目に量り、無処理区の地上部重量を基準とした殺草百分率で示した(下記式参照)。
【0063】
【数1】
【0064】
また、有効成分1の代わりに、下記有効成分2〜24を各々用いた以外は上記と同様に行い、各農薬組成物を得、それらについて、殺草効力の評価を行なった。更に農薬のみを用いた場合(無添加)についても同様に殺草効力の評価を行なった。結果は表1に示した。
有効成分2;有効成分1/エマルゲン909 〔POE(9)ノニルフェニルエーテル〕=80/20
有効成分3;有効成分1/エマルゲン103 〔POE(3)C12H25OH〕=80/20
有効成分4;有効成分1/エマノーン4110〔POE(10)C17H35COOH〕=80/20
有効成分5;有効成分1/レオドールTWL−120 〔POE(20)C11H23COOソルビタンエステル〕=80/20
有効成分6;下記の式で表される化合物を用いた。
【0065】
【化18】
【0066】
有効成分7;有効成分6/エマルゲン703 〔POE(3)C12H25OHとPOE(3)C13H27OHの混合物〕=75/25
有効成分8;有効成分6/エマノーン1112〔POE(12)C11H23COOH 〕=75/25
有効成分9;有効成分6/レオドールTWO−120 〔POE(20)C17H33COOソルビタンエステル〕=75/25
有効成分10;ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
有効成分11;モノラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
有効成分12;ジラウリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド
有効成分13;トリメチルヤシアンモニウムクロライド
有効成分14;下記の式で表される化合物を用いた。
【0067】
【化19】
【0068】
有効成分15;有効成分14/エマルゲン909 =80/20
有効成分16;有効成分14/エマルゲン103 =80/20
有効成分17;有効成分14/エマノーン4110=80/20
有効成分18;有効成分14/レオドールTWO−120 =80/20
有効成分19;下記の式で表される化合物を用いた。
【0069】
【化20】
【0070】
有効成分20;有効成分19/エマルゲン703 =75/25
有効成分21;有効成分19/エマノーン1112=75/25
有効成分22;有効成分19/レオドールTWO−120 =75/25
有効成分23;下記の式で表される化合物を用いた。
【0071】
【化21】
【0072】
有効成分24;有効成分23/レオドールTWO−120 =80/20
ここで、POE はポリオキシエチレンの略であり、( )内の数値はオキシエチレンの平均付加モル数である。また、2種の化合物の併用系(有効成分2〜5、7〜9、15〜18、20〜22、24)における量比は重量比である。
【0073】
【表1】
【0074】
実施例2
カンザワハダニメス成虫を、インゲンのリーフディスクに1区30匹、3反復にてうえ付けた後、24Hr25℃にて培養した。その後リーフディスク全体を試験溶液に5秒間浸漬させ、試験溶液から取り出して25℃で48時間放置後に観察し、殺ダニ率を無処理の場合を基準にして求めた(下記式参照)。殺ダニ剤としてはニッソランV乳剤(有効分55重量%、うちヘキシチアゾクスとして50重量%、DDVPとして5重量%)、オサダン水和剤25(酸化フェンブタスズとして有効分25重量%)の各々について、2000倍希釈液を用い、農薬用効力増強剤は実施例1で用いたものと同じものを使用した。農薬用効力増強剤の有効成分の希釈液中の濃度が 0.1重量%になるように調製した。また、効力増強剤を使用しない場合についても同様に行なった。結果を表2に示す。
【0075】
【数2】
【0076】
【表2】
【0077】
実施例3
ウンカの3令幼虫を培養し、1区10頭、3連制にて、ディッピング法にて、殺虫剤の効力検定を行った。殺虫率は殺ダニ率と同様に求めた。市販の殺虫剤であるスミチオン乳剤(MEP として有効分50重量%)、マラソン乳剤(マラソンとして有効分50重量%)の各々についての2000倍希釈液を用い、農薬用効力増強剤は実施例1で用いたものを、その希釈液中の濃度が 0.1重量%になるように使用した。結果を表3に示す。
【0078】
【表3】
【0079】
実施例1,2,3は本発明の農薬用効力増強剤の効力を、一般の陽イオン性界面活性剤を農薬用効力増強剤として用いた場合(比較品)と比較した試験を示す。表1〜3から明らかなように、本発明の農薬用効力増強剤は顕著に効果を発揮し、実用レベルであったが、比較品では若干の農薬の効力増強は見られるものの、実用レベルに至るまでの効果は無かった。従って、本発明の農薬用効力増強剤は、一般の陽イオン性界面活性剤に比べ、特異的に農薬の効力を増強させることがわかる。
【0080】
実施例4
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例1の有効成分1及び有効成分14を用い、これらを表4に示した量に於いて使用して、実施例1と同様の試験を行った。結果を表4に示す。
【0081】
【表4】
【0082】
実施例5
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例1の有効成分6及び有効成分19を用い、これらを表5に示した量に於いて使用して、実施例1と同様の試験を行った。結果を表5に示す。
【0083】
【表5】
【0084】
実施例6
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例1の有効成分2及び有効成分15を用い、これらを表6に示した量に於いて使用して、実施例1と同様の試験を行った。結果を表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】
実施例7
殺虫剤としてスミチオン乳剤を用い、効力増強剤として、実施例1の有効成分1及び有効成分14を用い、これらを表7に示した量に於いて使用して、実施例3と同様の試験を行った。結果を表7に示す。
【0087】
【表7】
【0088】
実施例8
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例1の有効成分5及び有効成分18を用い、これらを表8に示した量に於いて使用して、実施例2と同様の試験を行った。結果を表8に示す。
【0089】
【表8】
【0090】
実施例9
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例1の有効成分7及び有効成分20を用い、これらを表9に示した量に於いて使用して、実施例2と同様の試験を行った。結果を表9に示す。
【0091】
【表9】
【0092】
実施例10
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例1の有効成分23及び有効成分24を用い、これらを表10に示した量に於いて使用して、実施例1と同様の試験を行った。結果を表10に示す。
【0093】
【表10】
【0094】
実施例11
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例1の有効成分23及び有効成分24を用い、これらを表11に示した量に於いて使用して、実施例2と同様の試験を行った。結果を表11に示す。
【0095】
【表11】
【0096】
製造例2
撹拌機、温度計、圧力計、耐圧滴下ロートのついたオートクレーブに N−メチルオクタデシルアミン 250gを入れ、 160℃まで昇温した。圧力0〜6kg/cm2Gでエチレンオキサイド45gを随時滴下した。滴下を終了するまでに3時間を要した。その後、 160℃で2時間熟成を行い、冷却した。反応物を取り出し蒸留した。 250gの N−(2−ヒドロキシエチル)−N −メチルオクタデシルアミンが得られた。沸点は 185〜190 ℃/0.2 mmHgであった。
撹拌機、温度計、脱水管のついた4つ口フラスコに N−(2−ヒドロキシエチル)−N −メチルオクタデシルアミン 200gとオクタデカン酸 174gを入れた。180℃まで昇温し、その温度で12時間、生成する水を留去しながら加熱した。350gの N−(2−オクタデカノイルオキシエチル)−N −メチルオクタデシルアミンが得られた。NMR スペクトル、IRスペクトルから以下の構造を確認した。以下、この化合物を有効成分25とする。
【0097】
【化22】
【0098】
実施例12
製造例2で得た有効成分25を 0.2重量%の希釈液となる様に脱イオン水に溶解させた。得られた 0.2重量%希釈液を用いて、市販の除草剤であるラウンドアップ液剤(有効分41重量%)、カーメックス水和剤(有効分78.5重量%)、ハービエース水溶剤(有効分20重量%)の各々について 300倍希釈を行い、本発明の農薬組成物3種を得た。これらの農薬組成物を用いて実施例1と同様に殺草効力を評価した。
また、有効成分25の代わりに、下記有効成分26〜46を各々用いた以外は上記と同様に行い、各農薬組成物を得、それらについて、殺草効力の評価を行なった。更に農薬のみを用いた場合(無添加)についても同様に殺草効力の評価を行なった。結果は表12に示した。
有効成分26;有効成分25/エマルゲン909 〔POE(9)ノニルフェノールエーテル〕=80/20
有効成分27;有効成分25/エマルゲン103 〔POE(3)C12H25OH〕=80/20
有効成分28;有効成分25/エマノーン4110〔POE(10)C17H35COOH〕=80/20
有効成分29;有効成分25/レオドールTWL−120 〔POE(20)C11H23COOソルビタンエステル〕=80/20
有効成分30;下記の式で表される化合物を用いた。
【0099】
【化23】
【0100】
有効成分31;有効成分30/エマルゲン703 〔POE(3)C12H25OHとPOE(3)C13H27OHの混合物〕=75/25
有効成分32;有効成分30/エマノーン1112〔POE(12)C11H23COOH 〕=75/25
有効成分33;有効成分30/レオドールTWO−120 〔POE(20)C17H33COOソルビタンエステル〕=75/25
有効成分34;ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
有効成分35;モノラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
有効成分36;ジラウリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド
有効成分37;トリメチルヤシアンモニウムクロライド
有効成分38;下記の式で表される化合物を用いた。
【0101】
【化24】
【0102】
有効成分39;有効成分38/エマルゲン909 =80/20
有効成分40;有効成分38/エマルゲン103 =80/20
有効成分41;有効成分38/エマノーン4110=80/20
有効成分42;有効成分38/レオドールTWO−120 =80/20
有効成分43;下記の式で表される化合物を用いた。
【0103】
【化25】
【0104】
有効成分44;有効成分43/エマルゲン703 =75/25
有効成分45;有効成分43/エマノーン1112=75/25
有効成分46;有効成分43/レオドールTWO−120 =75/25
ここで、POE はポリオキシエチレンの略であり、( ) 内の数値はオキシエチレンの平均付加モル数である。また、2種の化合物の併用系(有効成分26〜29、31〜33、39〜42、44〜46)における量比は重量比である。
【0105】
【表12】
【0106】
実施例13
農薬用効力増強剤として実施例12で用いたものを使用し、実施例2と同様に殺ダニ率を評価した。その結果を表13に示す。
【0107】
【表13】
【0108】
実施例14
農薬用効力増強剤として実施例12で用いたものを使用し、実施例3と同様に殺虫率を評価した。その結果を表14に示す。
【0109】
【表14】
【0110】
実施例12,13,14は本発明の農薬用効力増強剤の効力を、一般の陽イオン性界面活性剤を農薬用効力増強剤として用いた場合(比較品)と比較した試験を示す。表12〜14から明らかなように、本発明の農薬用効力増強剤は顕著に効果を発揮し、実用レベルであったが、比較品では若干の農薬の効力増強は見られるものの、実用レベルに至るまでの効果は無かった。従って、本発明の農薬用効力増強剤は、一般の陽イオン性界面活性剤に比べ、特異的に農薬の効力を増強させることがわかる。
【0111】
実施例15
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例12の有効成分25及び有効成分38を用い、これらを表15に示した量に於いて使用して、実施例12と同様の試験を行った。結果を表15に示す。
【0112】
【表15】
【0113】
実施例16
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例12の有効成分30及び有効成分43を用い、これらを表16に示した量に於いて使用して、実施例12と同様の試験を行った。結果を表16に示す。
【0114】
【表16】
【0115】
実施例17
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例12の有効成分26及び有効成分39を用い、これらを表17に示した量に於いて使用して、実施例12と同様の試験を行った。結果を表17に示す。
【0116】
【表17】
【0117】
実施例18
殺虫剤としてスミチオン乳剤を用い、効力増強剤として、実施例12の有効成分25及び有効成分38を用い、これらを表18に示した量に於いて使用して、実施例14と同様の試験を行った。結果を表18に示す。
【0118】
【表18】
【0119】
実施例19
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例12の有効成分29及び有効成分42を用い、これらを表19に示した量に於いて使用して、実施例13と同様の試験を行った。結果を表19に示す。
【0120】
【表19】
【0121】
実施例20
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例12の有効成分31及び有効成分44を用い、これらを表20に示した量に於いて使用して、実施例13と同様の試験を行った。結果を表20に示す。
【0122】
【表20】
【0125】
実施例21
下記有効成分52を 0.2重量%の希釈液となる様に脱イオン水に溶解させた。得られた 0.2重量%希釈液を用いて、市販の除草剤であるラウンドアップ液剤(有効分41重量%)、カーメックス水和剤(有効分78.5重量%)、ハービエース水溶剤(有効分20重量%)の各々について 300倍希釈を行い、本発明の農薬組成物3種を得た。これらの農薬組成物を用いて実施例1と同様に殺草効力を評価した。また、有効成分52の代わりに、下記有効成分を各々用いた以外は上記と同様に行い、各農薬組成物を得、それらについて、殺草効力の評価を行なった。更に農薬のみを用いた場合(無添加)についても同様に殺草効力の評価を行なった。結果は表21に示した。
有効成分52;下記の式で表される化合物を用いた。
【0126】
【化27】
【0127】
有効成分53;有効成分52/エマルゲン703 〔POE(3)C12H25OHとPOE(3)C13H27OHの混合物〕=75/25
有効成分54;有効成分52/エマノーン1112〔POE(12)C11H23COOH 〕=75/25
有効成分55;有効成分52/レオドールTWO−120 〔POE(20)C17H33COOソルビタンエステル〕=75/25
有効成分56;ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
有効成分57;モノラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
有効成分58;ジラウリルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライド
有効成分59;トリメチルヤシアンモニウムクロライド
有効成分60;下記の式で表される化合物を用いた。
【0128】
【化28】
【0129】
有効成分61;有効成分60/エマルゲン909 =80/20
有効成分62;有効成分60/エマルゲン103 =80/20
有効成分63;有効成分60/エマノーン4110=80/20
有効成分64;有効成分60/レオドールTWO−120 =80/20
【0131】
有効成分69;下記の式で表される化合物を用いた。
【0132】
【化30】
【0133】
有効成分70;有効成分69/エマルゲン707 〔POE(7)セカンダリーC12,C13 エーテル〕=75/25
有効成分71;有効成分69/レオドールTWO−120 =75/25
有効成分72;下記の式で表される化合物を用いた。
【0134】
【化31】
【0135】
有効成分73;有効成分72/エマルゲン909 =80/20
有効成分74;有効成分72/レオドールTWO−120 =80/20
ここで、POE はポリオキシエチレンの略であり、( ) 内の数値はオキシエチレンの平均付加モル数である。また、2種の化合物の併用系(有効成分 53〜55、61〜64、 70、71、73、74)における量比は重量比である。
【0136】
【表21】
【0137】
実施例22
農薬用効力増強剤として実施例21で用いたものを使用し、実施例2と同様に殺ダニ率を評価した。その結果を表22に示す。
【0138】
【表22】
【0139】
実施例23
農薬用効力増強剤として実施例21で用いたものを使用し、実施例3同様に殺虫率を評価した。その結果を表23に示す。
【0140】
【表23】
【0141】
実施例21,22,23は本発明の農薬用効力増強剤の効力を、一般の陽イオン性界面活性剤を農薬用効力増強剤として用いた場合(比較品)と比較した試験を示す。表21〜23から明らかなように、本発明の農薬用効力増強剤は顕著に効果を発揮し、実用レベルであったが、比較品では若干の農薬の効力増強は見られるものの、実用レベルに至るまでの効果は無かった。従って、本発明の農薬用効力増強剤は、一般の陽イオン性界面活性剤に比べ、特異的に農薬の効力を増強させることがわかる。
【0142】
実施例24
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分60を用い、これらを表24に示した量に於いて使用して、実施例21と同様の試験を行った。結果を表24に示す。
【0143】
【表24】
【0144】
実施例25
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分52 を用い、これらを表25に示した量に於いて使用して、実施例21と同様の試験を行った。結果を表25に示す。
【0145】
【表25】
【0146】
実施例26
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分61を用い、これらを表26に示した量に於いて使用して、実施例21と同様の試験を行った。結果を表26に示す。
【0147】
【表26】
【0148】
実施例27
殺虫剤としてスミチオン乳剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分60を用い、これらを表27に示した量に於いて使用して、実施例23と同様の試験を行った。結果を表27に示す。
【0149】
【表27】
【0150】
実施例28
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例21の有効成分64を用い、これらを表28に示した量に於いて使用して、実施例22と同様の試験を行った。結果を表28に示す。
【0151】
【表28】
【0152】
実施例29
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例21の有効成分53 を用い、これらを表29に示した量に於いて使用して、実施例22と同様の試験を行った。結果を表29に示す。
【0153】
【表29】
【0154】
実施例30
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分69及び有効成分70を用い、これらを表30に示した量に於いて使用して、実施例21と同様の試験を行った。結果を表30に示す。
【0155】
【表30】
【0156】
実施例31
除草剤としてラウンドアップ液剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分72及び有効成分73を用い、これらを表31に示した量に於いて使用して、実施例21と同様の試験を行った。結果を表31に示す。
【0157】
【表31】
【0158】
実施例32
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例21の有効成分69及び有効成分70を用い、これらを表32に示した量に於いて使用して、実施例22と同様の試験を行った。結果を表32に示す。
【0159】
【表32】
【0160】
実施例33
殺ダニ剤としてオサダン水和剤を用い効力増強剤として、実施例21の有効成分72及び有効成分73を用い、これらを表33に示した量に於いて使用して、実施例32と同様の試験を行った。結果を表33に示す。
【0161】
【表33】
【0162】
実施例34
殺虫剤としてスミチオン乳剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分69及び有効成分71を用い、これらを表34に示した量に於いて使用して、実施例23と同様の試験を行った。結果を表34に示す。
【0163】
【表34】
【0164】
実施例35
殺虫剤としてスミチオン乳剤を用い、効力増強剤として、実施例21の有効成分72及び有効成分73を用い、これらを表35に示した量に於いて使用して、実施例23と同様の試験を行った。結果を表35に示す。
【0165】
【表35】
【0166】
実施例36
殺菌剤抵抗性菌であるキュウリ灰色カビ病菌(Botrytis cinerea)の胞子懸濁液(107 個/ml)をキュウリの幼苗(本葉3葉展開中)に1ポット当り10mlずつ散布し、25℃、90%相対湿度下に1日間静置した。
【0167】
その後市販の殺菌剤であるベンレート水和剤(ベノミルとして有効分50重量%)を有効成分(表36参照)の2500倍希釈溶液にて2000倍に希釈してから1ポットあたり5mlずつ散布した。その後25℃、85%相対湿度下に静置し、病斑数を数え、無処理区に対する防除価を以下の計算式により算出した。結果を表36に示す。
【0168】
【数3】
【0169】
【表36】
Claims (8)
- 前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の少なくとも一種と、該化合物以外の界面活性剤の1種以上とを有効成分とする農薬用効力増強剤組成物。
- 界面活性剤が非イオン界面活性剤である請求項4記載の農薬用効力増強剤組成物。
- 前記一般式 (I)〜(III) で表される化合物の総量と、該化合物以外の界面活性剤との量比が、重量比で〔一般式 (I)〜(III) で表される化合物の総量〕/〔該化合物以外の界面活性剤〕=1/10〜50/1である請求項4又は5記載の農薬用効力増強剤組成物。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の農薬用効力増強剤と農薬原体(殺菌性グアニジン化合物を除く)を含有してなり、農薬用効力増強剤と農薬原体の重量比が、農薬用効力増強剤/農薬原体=0.05〜50である農薬組成物。
- 農薬原体が、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤及び植物成長調節剤各々の有効成分から選択される請求項7記載の農薬組成物。
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| EP2263456A1 (de) * | 2009-06-18 | 2010-12-22 | LANXESS Deutschland GmbH | Amidoalkylaminhaltige Azol-Zusammensetzungen für den Schutz technischer Materialien |
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