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JP3607558B2 - ロータリキルンの回転状態測定装置 - Google Patents
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JP3607558B2 - ロータリキルンの回転状態測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ロータリキルンの回転状態測定装置に係り、特に、シェルの外周面に配設されたサポーティングブロックの外径と前記シェルの外周に周設されたタイヤの内径との径差、および前記シェルと前記タイヤとの回転差が正常に保持されているか否かを把握するのに好適なロータリキルンの回転状態測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、一般に、セメントの製造工程等において利用されているロータリキルンは、図6から図8に示すように形成されている。
【0003】
即ち、セメントの製造工程においては、円筒状に組立てられた耐火れんが1の外周に長尺なシェル2を周設してなるロータリキルン3を回転自在に設け、シェル2の一端部に設置した回転駆動装置4によりシェル2を所定速度で回転させながら、ロータリキルン3の内部に所定のセメントを供給して焼成等の所定の処理を施すようにされている。
【0004】
前記耐火レンガ1は相互間の緊迫力により外側に広がろうとする力を、シェル2によって押さえることによりシェル2内に固着されており、全く接着剤等は使用されていない。更に、前記シェル2の外周面には、複数のサポーティングブロック6を介して環状のタイヤ7を前記シェル2の軸方向に所定間隔を有するように周設し、各タイヤ7を支持台8上に1対の受ローラ9を介して回転自在に支持するようになっている。前記シェル2は熱膨張により外径が増大するので、図に誇張して示すように、シェル2に溶接して固着されているサポーティングブロック6の外径はタイヤ7の内径より小さく形成されており、両者は相対回転するように形成されている。
【0005】
このロータリキルン3の内部に所定のセメントを供給した状態で、回転駆動装置4によりシェル2を所定速度で回転駆動させると、前記タイヤ7がサポーティングブロック6を介してシェル2の回転を伝達されて一緒に回転駆動される。この際、シェル2のサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差(クリアランス)により、シェル2のサポーティングブロック6がタイヤ7の内面を若干転動し、シェル2とタイヤ7との間には回転差(ミグレーション現象)が生じる。
【0006】
この回転差(ミグレーション現象)は、正常な状態で生じる場合は問題がないが、回転差(ミグレーション現象)に異常が生じると、ロータリキルン3の動力消費の増大や、サポーティングブロック6およびタイヤ7の異常摩耗を引き起こすだけでなく、ロータリキルン3の回転の脈動、負荷増大、シェル2断面の不規則変形等を引き起こしてしまう。
【0007】
また、一般的に、前記シェル2は前記タイヤ7よりも剛性が小さいため、ロータリキルン装置の運転中は、シェル2内部の原料燃成物の荷重によって下方に押しつぶされ、断面は楕円の形状となっている。これをロータリキルン3のオーバリティというが、前記回転差(ミグレーション現象)の異常は、このオーバリティの悪化を招くとともに、耐火れんが1の破損や脱落、シェル2の繰り返しによる疲労亀裂などの二次的障害を招く。
【0008】
さらに、前記サポーティングブロック6の外径と前記タイヤ7の内径との径差(クリアランス)は、オーバリティと相関関係を有しており、径差が増大すると、オーバリティも増大する傾向にある。このため、径差(クリアランス)は、シェル2の内周面に配設された耐火れんが1に影響を与えることとなる。
【0009】
前記回転差(ミグレーション現象)が正常な場合は、ロータリキルン3が1回転する際にサポーティングブロック6の転動が少しずつ平均的に起こるようになっている。理論的には、ロータリキルン3が1回転した際には、”サポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差×円周率”の長さだけシェル2とタイヤ7の位置が周方向にずれるようになっている。このサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差は、ロータリキルン3の最上部が最も大きくなっている。このロータリキルン3の最上部における径差はトップクリアランスといわれており、周方向のずれの長さ(転動距離)はスリップ幅といわれている。
【0010】
このずれの長さからサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径の径差を逆算することによって、サポーティングブロック6とタイヤ7とのクリアランスが正しく保持されているかどうかを把握することができるようになっている。
【0011】
現状では、前記クリアランスを把握するためには、人手を使い、耐熱チョーク等を用いてサポーティングブロック6とタイヤ7の接点にマーキングをし、1回転ごとのサポーティングブロック6とタイヤ7との転動距離をゲージで測定する方法や、タイヤ7側面とその付近のシェル2円周方向上に、それぞれ1箇所の検知部を取り付け、これらの時差状況から1回転ごとのタイヤ7とサポーティングブロック6間の転動距離すなわち周方向のずれの長さを測定する方法が採用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した方法は、あくまでもサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差を計算式より算出したものであり、実際の径差は、サポーティングブロック6およびタイヤ7間の抵抗やシェル1断面の不規則変形などの条件が加わるため、上記方法によって算出した数値とは必ずしも一致しない。
【0013】
また、人手を使って、ロータリキルン3の稼働が停止している状態でサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差を直接ゲージで測定する方法もあるが、この方法は、稼働時における熱や荷重負荷等の条件を全く無視しているため、回転状態を正確に測定することにはならない。
【0014】
このため、ロータリキルン3の稼働時におけるサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差およびシェル2とタイヤ7との周方向のずれの長さを正確に測定することができないため、オーバリティおよびミグレーションが正常な状態にあるか否かを正確に把握することができないといった問題が生じていた。
【0015】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、ロータリキルンが稼働している状態においてサポーティングブロックの外径とタイヤの内径との径差およびシェルとタイヤとの周方向のずれの長さを実測値で、かつ同時に測定することによって、シェルのオーバリティおよびミグレーションが正常な状態にあるか否かを正確かつ迅速に把握することのできるロータリキルンの回転状態測定装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の請求項1に係るロータリキルンの回転状態測定装置の特徴は、タイヤの側面に着脱可能とされた基盤を設け、この基盤に、シェル側への付勢力によってシェル側へ移動可能とされた移動板を設け、この移動板のシェル側の端部に、前記付勢力を介して前記シェルの外周面に摺接可能とされたローラを前記シェルの外周面との摩擦によって回転可能に配設し、前記移動板のシェル側への移動量を測定する移動量測定手段および前記ローラの回転角度を測定する回転角度測定手段を設けた点にある。
【0017】
そして、このような構成を採用したことにより、ロータリキルンが1回転する間の前記移動板のシェル側への移動量を測定することによって前記サポーティングブロックの外径と前記タイヤの内径との径差を実測することができるとともに、これと同時に、前記ロータリキルンが1回転する間の前記ローラの回転角度を測定することによって前記シェルと前記タイヤとの間に生じる周方向のずれの長さを実測することができるため、シェルのオーバリティおよびミグレーションが正常な状態にあるか否かを正確かつ迅速に把握することができる。
【0018】
請求項2に係るロータリキルンの回転状態測定装置の特徴は、請求項1において、移動量測定手段は、前記移動板のシェル側への移動の際にこの移動板によるシェル側への当接力を受けて目盛り数値を増加させるゲージからなる点にある。
【0019】
そして、このような構成を採用したことにより、前記サポーティングブロックの外径と前記タイヤの内径との径差を簡易な構成によって正確に測定することができる。
【0020】
請求項3に係るロータリキルンの回転状態測定方法の特徴は、請求項1または請求項2において、回転角度測定手段は、前記基盤に、回転角度に応じて指示する目盛り数値を増加させる円板状の指示板を回転自在に配設するとともに、前記ローラの回転軸および前記指示板の外周に、前記ローラの回転を前記指示板へ伝達する伝達ベルトを巻回してなる点にある。
【0021】
そして、このような構成を採用したことにより、前記シェルと前記タイヤとの回転差を簡易な構成によって正確に測定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態を図1乃至図5を参照して説明する。なお、従来と基本的構成が同一若しくはこれに類する箇所については同一の符号を用いて説明する。
【0023】
図1および図2に示すように、本実施形態におけるロータリキルンの回転状態測定装置11は、正面略長方形状の基盤12を有している。この基盤12の図1における上端部には、タイヤ7の内周面に係合する係合板13が直角に延出されており、この係合板13をタイヤ7の内周面に引掛けることによって基盤12をタイヤ7の内周面に係合させるようになっている。また、前記基盤12の図1における左右の両端部には、1対の側板部14が前記係合板13とは逆方向に延出するようにして形成されている。前記側板部14には、前記基盤12をタイヤ7の側面に固定するための1対の磁石16が、上下方向に所定の間隔を設けて配設されている。前記基盤12は、各磁石16の磁力によってタイヤ7の側面に固定されるようになっている。
【0024】
前記基盤12には、図1における上下方向すなわちシェル2の半径方向に沿って長尺とされた移動板17を有しており、この移動板17は、複数の支持部材18によって上下方向に移動自在に支持されている。
【0025】
図1における最上部の支持部材18には、前記移動板17を図1における上方すなわちシェル2側へ付勢するための例えばコイルばね等の付勢部材19がその上端部を固定されており、この付勢部材19の下端部は、前記移動板17に固定されている。
【0026】
そして、前記移動板17の上端部すなわちシェル2側の端部には、円盤状のローラ21が回転自在に配設されており、このローラ21は、前記付勢部材19の付勢力を介してシェル2の外周面に摺接可能とされている。また、前記ローラ21は、ロータリキルン3の稼働中に前記タイヤ7と前記シェル2とに周方向のずれが生じた場合に、前記タイヤ7の内周面との摩擦によって前記ずれの長さに応じた角度だけ回転するようになっている。
【0027】
前記基盤12上であって前記移動板17の下部に対応する位置には、前記移動板17のシェル2側への移動量を測定する移動量測定手段としてのゲージ22が設けられている。
【0028】
前記ゲージ22は、前記移動板17の近傍位置に、この移動板17に平行とされ、移動板17の移動量を示す目盛り(図示せず)が形成された表示板23を有しており、この表示板23には、上下方向すなわち移動板17の移動方向に沿って長尺な長孔24が形成されている。この長孔24には、前記目盛りを指示する一対の指示部25が前記長孔24に沿って移動自在に配設されている。
【0029】
なお、前記指示部25は、図3に示すように、ビス型部材25aの軸部を前記長孔を通して内側に貫通させ、この貫通した軸部をナット型部材25bで保持するとともに、前記ビス型部材25aの頭部(目盛りを指示する部分)を例えばコイルばね等の付勢部材25cの付勢力によって頭部側に付勢するようにして形成されている。従って、前記指示部25は、外力を加えない限り長孔24において静止位置を保持できるため、移動板17の移動量を正確に指示することができるようになっている。
【0030】
前記移動板17の前記ゲージ22に対応する位置には、前記1対の指示部25のうち上側の指示部25を当接させることによって、この指示部25をシェル2側に移動させる当接板27が形成されている。この当接板27は、前記移動板17と一体的に移動するため、前記指示部25は、前記移動板17と同じ距離だけシェル2側に移動するようになっている。従って、前記ゲージ22によって前記移動板17のシェル2側への移動量を測定することができるようになっている。
【0031】
なお、前記当接板27は、前記指示部25に対してシェル2側への当接力のみを付与するため、一旦シェル2側へ移動された指示部25が当接板27によって元に戻されることはない。また、下側の指示部25は、例えばゼロ点補正等に用いるようにしてもよい。
【0032】
前記基盤12上には、前記ローラ21の回転角度を測定する回転角度測定手段28が設けられている。
【0033】
前記回転角度測定手段28は、前記基盤12に回転自在に支持された円板状の指示板29を有している。この指示板29は、当該指示板29の回転角度に応じた目盛り数値30を矢印31によって指示するようになっている。この指示板29の外周面および前記ローラ21の回転軸21aの外周には、前記ローラ21の回転を前記指示板29へ伝達する耐熱性および伸縮性を有する伝達ベルト33が巻回されている。従って、前記ローラ21の回転角度に応じた角度だけ前記指示板29が回転をするため、前記指示板29によって前記ローラ21の回転角度を指示することができるようになっている。
【0034】
前記基盤12のほぼ中央には、回転状態測定装置11をタイヤ7に着脱する際に、この回転状態測定装置11を把持するためのハンドル34が前記両側板部14を介して取り付けられている。図4に示すように、前記ハンドル34は、基盤12に平行な長辺部35aおよびこの長辺部35aの両端部からシェル2側に直角に延出された1対の短辺部35bからなるコの字状の把持部35を有しており、前記短辺部35bの一方には、開口36が形成されている。
【0035】
前記把持部35の内側には、回転状態測定装置11の着脱時における前記移動板17の揺動を係止する係止部材38が配設されている。この係止部材38は、L字状のアーム部39を有しており、このアーム部39の角部は、前記長辺部35aの内側面に例えば蝶番40等によって回動自在に支持されている。前記アーム部39の一端部には、前記基盤12と前記移動板17との間隙に向かって係止爪41が形成されている。また、前記アーム部39の他端部は、前記短辺部35bに形成された開口36を通って把持部35の外側に貫通されており、この貫通された他端部は、例えばコイルばね等の付勢部材42によって基盤12側に付勢されている。
【0036】
前記係止爪41は、通常の状態においては、前記付勢部材42によって前記移動板17から離間する方向に付勢されている。そして、回転状態測定装置11を着脱する際にユーザーが前記把持部35とともに前記係止部材38を握ると、前記付勢部材42の付勢力に抗する方向にアーム部39が回動し、前記係止爪41が前記基盤12と前記移動板17との間隙に嵌合されるようになっている。従って、前記回転状態測定装置11の着脱の際に移動板17を係止することができるようになっている。なお、移動板17を係止する機構としては、他の公知の機構を用いることができる。
【0037】
また、前記ゲージ22には、ロータリキルン3の稼働時以外における前記指示部25の揺動を防止するコの字状のストッパ44が設けられている。前記ストッパ44は、前記一対の指示部25をまとめて狭持することによってこれらの指示部25の揺動を係止するようになっている。また、前記ストッパ44には、このストッパ44を取り外すためのリング45が紐46を介して連結されており、このリング45にユーザーが指を通した状態で紐46を引っ張ることによって前記ストッパ44を前記指示部25から容易に取り外すことができるようになっている。
【0038】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0039】
まず、初めに回転しているロータリキルン3とタイヤ7との側面に回転状態測定装置11を固着する。即ち、図5に示すように、ロータリキルン3とタイヤ7との最下部において、前記回転状態測定装置11の係合板13をサポーティングブロック6の間に挿入すると同時に磁石16によって基盤12を固着させる。
【0040】
このようにして固着すると、前記移動板17に配設された前記ローラ21は、付勢部材19の付勢力を介してシェル2の外周面に接触し、この移動板17のシェル2側の移動に伴ってローラ21と指示板29とが離間する際に、両者を連結している伝達ベルト33が伸びる。
【0041】
前記タイヤ7の回転にともなって、このタイヤ7の側面に固定された前記回転状態測定装置11が、タイヤ7と一体的に移動する。
【0042】
前記ロータリキルン3の稼働中に、サポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差が増加する箇所では、前記移動板17が付勢部材19の付勢力によってシェル2側に移動する。このとき、移動板17に形成された前記当接板27は、この移動板17の移動にともなってシェル2側に移動するとともに、前記ゲージ22の指示部25を当接させてこの指示部25をシェル2側、すなわち指示する目盛り数値が増加する方向に移動させる。
【0043】
これにより、移動板17の移動量すなわちサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差の最大値(通常、トップクリアランスとなる)を実測することができる。
【0044】
また、前記ロータリキルン3の稼働中に、シェル2とタイヤ7との間に周方向のずれが生じる際には、前記ローラ21が前記シェル2の外周面との摩擦によってずれの長さに応じた角度の回転を行う。このローラ21の回転は、前記伝達ベルト33を介して指示板29に伝達され、この指示板29は、前記ローラ21の回転に応じた角度の回転を行って目盛り数値30を指示する。
【0045】
これにより、シェル2とタイヤ7とに生じる周方向のずれの長さを実測することができる。
【0046】
なお、前記移動板17の移動および前記ローラ21の回転は、ともにロータリキルン3の稼働中に生じるものであるため、前記サポーティングブロック6の外径と前記タイヤ7の内径との径差の実測と、シェル2とタイヤ7とのずれの長さの実測とを同時に行うことができる。
【0047】
また、前記ロータリキルン3が1回転を完了した後、前記ハンドル34を把持して回転状態測定装置11をタイヤ7の側面から取り外すが、このとき、前記係止部材38の係止爪41によって移動板17の揺動を係止することができるため、この移動板17の揺動にともなうゲージ22の数値変動を防止することができる。
【0049】
逆に、サポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差の実測値から逆算されたずれの長さと、前記実測されたずれの長さとを比較することにより、ミグレーションが正常に保持されているか否かを確認することができる。
【0050】
次に、本実施形態における回転状態測定装置11を用いて行ったシェルのオーバリティおよびミグレーションの評価試験について説明する。
【0051】
なお、本試験においては、全長が72m、支点数が3支点とされ、タイヤ7の内径が3.5mとされたロータリキルン装置を用いた。そして、このロータリキルン装置によって、サポーティングブロック6の外径とタイヤ7内径との径差およびタイヤ7とシェル2との周方向のずれの長さを実測し、実測値と理論上の計算値とを比較した。
【0052】
その結果を以下の表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0003607558
【0055】
また、サポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差の実測値から逆算された周方向のずれの長さと、このずれの長さの実測値との間には、5mmの差が生じている。これは、ロータリキルン3の支点でのタイヤ7およびシェル2間におけるミグレーションの不均一が大きな理由として考えられる。
【0056】
この試験結果に、さらにシェル2の捻れ状態などに関する詳細なデータを交えることにより、サポーティングブロック6の転動に関してのより詳細な挙動を知ることができる。
【0057】
したがって、本実施形態によれば、ロータリキルン3が稼働している状態においてサポーティングブロック6の外径とタイヤ7の内径との径差およびシェル2とタイヤ7との周方向のずれの長さを、実測値で、かつ同時に測定することができるため、シェルのオーバリティおよびミグレーションが正常な状態にあるか否かを正確かつ迅速に把握することができる。
【0058】
なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0059】
例えば、前記実施形態においては、前記回転状態測定装置11をタイヤ7の側面に固定していたが、これに限る必要はなく、タイヤ7側面への直接取付けが不可能な場合は、回転状態測定装置11の側面とローラ軸に延長器具を取り付けるようにしてもよい。
【0060】
また、前記移動板17のシェル2側への移動量を測定する移動量測定手段としてゲージ22を用いており、また、ローラ21の回転角度を測定する回転角度測定手段28として指示板29を用いているが、これに限る必要はなく、例えば、前記移動板17の移動量および前記ローラ21の回転角度をデジタルセンサによって測定するようにしてもよい。
【0061】
さらに、前記移動板17のシェル2側の先端部に、前記ローラ21の替わりにマグネット板を設け、シェルに密着したマグネット板とベルトの伸びから、シェル2とタイヤ7との周方向のずれの長さを測定するようにしてもよい。
【0062】
また、ローラ21と指示板29とを共に移動板17に設けて両者が一定間隔を保持した状態で一緒に移動するように形成してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の請求項1に係るロータリキルンの回転状態測定装置によれば、クリアランスおよびミグレーションが正常な状態にあるか否かを正確かつ迅速に把握することができる。
【0064】
請求項2に係るロータリキルンの回転状態測定装置によれば、請求項1に係るロータリキルンの回転状態測定装置の効果に加えて、さらに簡易な構成によって移動板の移動量を測定することができる。
【0065】
請求項3に係るロータリキルンの回転状態測定装置によれば、請求項1または請求項2に係るロータリキルンの回転状態測定装置の効果に加えて、さらに簡易な構成によってローラの回転角度を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態を示す斜視図
【図2】本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態を示す正面図
【図3】本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態を示す側面図
【図4】本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態において、ハンドルを示す側面図
【図5】本発明に係るロータリキルンの回転状態測定装置の実施形態において、回転状態測定装置をタイヤの側面に固定した状態を示す図
【図6】従来のロータリキルン装置を示す側面図
【図7】図6のA−A線に沿った断面図
【図8】図7のB部の拡大図
【符号の説明】
1 耐火れんが
2 シェル
3 ロータリキルン
6 サポーティングブロック
7 タイヤ
11 回転状態測定装置
12 基盤
17 移動板
21 ローラ
22 ゲージ
28 回転角度測定手段

Claims (3)

  1. 円筒状に組立てられた耐火れんがの外周にシェルを周設してなるロータリキルンを回転自在に配設し、前記シェルの外周に、サポーティングブロックを介して環状のタイヤを前記シェルに従動回転可能に周設したロータリキルン装置における前記シェルおよび前記タイヤの回転状態を測定するロータリキルンの回転状態測定装置において、
    前記タイヤの側面に着脱可能とされた基盤を設け、この基盤に、前記シェル側への付勢力によってシェル側へ移動可能とされた移動板を設け、この移動板のシェル側の端部に、前記付勢力を介して前記シェルの外周面に摺接可能とされたローラを前記シェルの外周面との摩擦によって回転可能に配設し、前記移動板のシェル側への移動量を測定する移動量測定手段および前記ローラの回転角度を測定する回転角度測定手段を設けたことを特徴とするロータリキルンの回転状態測定装置。
  2. 前記移動量測定手段は、前記移動板のシェル側への移動の際にこの移動板によるシェル側への当接力を受けることによって目盛り数値を増加させるゲージからなることを特徴とする請求項1に記載のロータリキルンの回転状態測定装置。
  3. 前記回転角度測定手段は、前記基盤に、回転角度に応じて指示する目盛り数値を増加させる円板状の指示板を回転自在に配設するとともに、前記ローラの回転軸および前記指示板の外周に、前記ローラの回転を前記指示板へ伝達する伝達ベルトを巻回してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロータリキルンの回転状態測定装置。
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