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JP3608245B2 - 塑性変形量の推定法 - Google Patents
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JP3608245B2 - 塑性変形量の推定法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、発電プラントや原子力プラント等の各種プラントの構造部材、あるいは橋梁などの構造部材の塑性変形量の推定法に関し、微小なサンプルから初期状態の寸法がわからない場合や局所変形部分の塑性変形量を定量的に推定できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
発電プラントや原子力プラント等の各種プラントの構造部材、あるいは橋梁などの構造部材の経年劣化の影響や損傷の原因解析のためなどに材料自体の塑性変形量を調べる必要がある場合も多い。
【0003】
このような構造部材の塑性変形量を調べる方法としては、使用前に構造部材の寸法を計測しておき、使用後に計測した寸法との比較によって求めるものがある。
【0004】
また、塑性変形に関連する組織変化を知るため、計測対象となる構造部材から微小なサンプルを採り、透過電子顕微鏡で転位密度を測定することによって変形量を知ることが考えられる。
【0005】
さらに、塑性変形に関連する組織変化を知るため、X線を照射して構造部材の結晶格子自身の歪を残留応力として計測することも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、寸法計測によって初期状態と使用後の寸法差から塑性変形量を求めようとすると、予め初期状態の寸法が計測してない場合には、使用後の寸法計測だけでは塑性変形量を求めることができないという問題がある。
【0007】
また、塑性変形に関連する組織の変化として透過電子顕微鏡で転位密度を測定する方法では、塑性変形が生じるような状態では、転位密度が高くなって透過電子顕微鏡中でその本数を数えにくく、定量的な計測がむずかしいという問題がある。
【0008】
さらに、塑性変形に関連する組織の変化としてX線によって結晶格子自身の歪を残留応力として測定する方法では、格子歪が計算できるが、この場合の歪は格子定数の変化による弾性歪を検出しており、塑性変形量を求めるために必要な塑性歪とは異なる歪が計算できるにすぎないという問題がある。
【0009】
この発明はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、予め初期状態の寸法測定の必要がなく、微小なサンプルから定量的にその構造部材の塑性変形量を推定することができる塑性変形量の推定法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明の請求項1記載の塑性変形量の推定法は、被測定部から試料を採取する工程と、該試料を観察し結晶粒内での微小領域の結晶方位を測定する工程と、試料を微小量動かして同じ結晶粒内での複数点について同様の測定を繰り返し行う工程と、それらの測定点のうちの一点を基準点として選び該基準点との比較において他の点の結晶方位のずれ角rの大きさを計算する工程と、基準にした点と各測定点との距離Lを用いてr/Lの平均値を求める工程と、同様の作業を他のいくつかの結晶粒について繰り返し行いそれぞれの結晶粒についてr/Lの平均値を求める工程と、それらの平均値の和を測定した結晶粒の数で割って全体平均値を求めて平均粒内歪の値として規定する工程と、予め求めておいた同一組成材料の既知の塑性変形を受けた材料の塑性変形量−平均粒内歪の比例関係のチャートと比較する工程とにより試料の平均粒内歪を求めて塑性変形量を推定するようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
また、この発明の請求項2記載の塑性変形量の推定法は、請求項1記載の構成に加え、前記試料の観察を透過電子顕微鏡(TEM)で行い、電子線の非弾性散乱によって生じる菊池線により結晶粒内での微小領域の結晶方位のずれ角を測定するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
この発明の請求項1記載の塑性変形量の推定法によれば、塑性変形が生じている試料では、塑性変形により各結晶粒において結晶方位のずれが生じることから、各結晶粒での複数の測定箇所の結晶方位のずれ角rと測定点までの距離Lとを測定してその比r/Lの平均を求め、さらに複数の結晶粒に対する平均値を平均粒内歪とすると、この平均粒内歪と塑性変形量との間に一定の比例関係があることが実験的に得られたことから、予め既知の塑性変形量に対してほぼ同一組成ほぼ同一結晶粒の材料について平均粒内歪を求めてチャートを作っておき、これと実際の構造部材から採取した試料の平均粒内歪の計測結果とチャートとを比較することで、塑性変形を推定するようにしている。
【0013】
これにより、微小サンプルを採取するだけでその塑性変形量を定量的に推定することが可能となる。
【0014】
また、この発明の請求項2記載の塑性変形量の推定法によれば、採取したサンプルから作った試料の結晶粒の結晶方位のずれを透過電子顕微鏡を用い、電子線の非弾性散乱によって生じる菊池線を利用して観察するようにしており、高精度に平均粒内歪を求めて、塑性変形量の定量的な推定ができるようになる。
【0015】
【実施例】
以下、この発明の一実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の塑性変形量の推定法は、図1に示すように、次の(a)から(c)の3つの構成要素からなり、(a)で予め求めてある校正用のチャートを利用することによって、(b)の未知の材料の平均粒内歪を求めて(c)で塑性変形量を定量的に知るものである。
そこで、この発明の塑性変形量の推定法の概要について説明する。
【0016】
(a) 塑性変形量(歪)−平均粒内歪直線(マスター直線)の作成
▲1▼ まず、塑性変形量(歪)が既知である試験片を複数個作成し、その試験片から透過電子顕微鏡(TEM)用の微小試料を作製する。このとき新しい歪を加えないように注意する。この試料をTEMで観察し、一つの結晶粒内で複数点について菊池線および位置確認の写真を撮る。
【0017】
▲2▼ そのうち結晶粒中央に近い任意の点を基準点として菊池線の移動、回転による結晶のずれ角(r)と距離(L)からこれらの比:r/Lの平均:a1 を求める。菊池線を利用すると結晶の方位が正確に決められることが知られている(「透過電子顕微鏡」昭和49年コロナ社発行P123、5.6項参照)。
【0018】
▲3▼ 同じ塑性変形(歪)の試料の異なる結晶粒のTEM観察を行い、▲1▼、▲2▼を繰り返し、各結晶粒のr/Lの平均a2 〜an を求め、これらのr/Lの平均a1 〜an の平均値Aを求め、この試料の既知の塑性変形量(歪)の平均粒内歪Sとする。
【0019】
▲4▼ いくつかの塑性変形量(歪)が異なる試験片について微小試料を作成して平均粒内歪Sを求め、塑性変形量(歪)と平均粒内歪のチャートをつくる(図2参照)。
【0020】
(b) 塑性変形量(歪)が未知の材料について
塑性変形量(歪)が未知の材料について、上記(a)の▲1▼、▲2▼、▲3▼にしたがって、実機の構造部材から採取した試験片から微小試料を作り、1つの結晶粒内での複数点の結晶方位のすれ角(r)と距離(L)を測定してその比:r/Lの平均a1 を求め、さらに複数の結晶粒の各結晶粒に対するr/Lの平均a2 〜an 求めてこれらの平均値を、この試験片の平均粒内歪Sとする。
【0021】
(c) 上記(a)で得たチャートと上記(b)で求めた実機から採取した塑性変形量(歪)が未知の微小試料の平均粒内歪Sを比較することで塑性変形量(歪)を定量的に知る。
【0022】
このようにして未知の材料の塑性変形量(歪)を定量的に推定することができるのは、実験室的に異なる塑性変形量(歪)を与えた材料の一例としてクロムーモリブデン鋼について、透過電子顕微鏡による観察で結晶粒に生じる菊池線による結晶方位のずれ角:rを求めるとともに、基準点から測定点までの距離:Lを測定し、これらの比[r(ずれ角)/L(測定点までの距離)]を演算し、さらに複数の結晶粒の測定演算結果も加えた平均値として平均粒内歪を求めたところ、塑性変形量(歪)との間に一定の関係(比例関係)があることを見出したからである。
【0023】
そこで、ほぼ同じ組成でほぼ結晶粒の大きさの同じ材料で製造された実機から採取した微小サンプル(試験片)で透過電子顕微鏡用の試料を作成して平均粒内歪を計測・演算することによって、予め実験室で求めておいたチャートから塑性変形量を定量的に知ることができる。
【0024】
次に、このような塑性変形量の推定に必要な結晶粒の結晶方位のずれ角などの測定方法について、図3および図4により詳細に説明する。
▲1▼ まず、透過電子顕微鏡用の試料を作り、これを透過電子顕微鏡で観察し、試料の厚い部分で、小さくない結晶をさがす。
【0025】
例えば、実機からは、診断すべき部分の健全性を損なわない程度の微小サンプル(試験片)、たとえば、3.5×3.5×数mm程度のものを放電加工等で採取する。この放電加工による採取では、たとえば採取する微小サンプルの周囲にサンプル厚さより僅かに深い溝を加工した後、溝の中に入れた電極で溝で囲まれた中央部を数mmの厚さに切断することによって行う。
【0026】
そして、これから直径が3mm程度で厚さが100μm 程度の透過電子顕微鏡用の試料を作成し、これを観察する。
【0027】
なお、透過電子顕微鏡による観察を試料の比較的厚さの厚い部分で行なうようにすることで、曲げなどの測定誤差を少なくすることができる。
【0028】
▲2▼ 次に、このような試料を透過電子顕微鏡で観察し、1つの結晶の周囲によらない部分で1点を選び、この点を基準点とする。
【0029】
▲3▼ 基準点を選んだ後、基準点の周囲で複数点、例えばここでは6点をなるべく均一に選び、これら6点での結晶方位のずれ角rと距離Lを測定する。
【0030】
この結晶方位のずれrの測定は、例えば菊池線を用いて次のようにして行う。
【0031】
試料を透過電子顕微鏡で観察すると、図4(a)に模式的に示すように、電子線の回折像のバックグラウンドとして菊池線が現れるが、この菊池線を、位置を計算するための写真とペアで撮影する。この状態から同じ結晶粒内で試料を移動すると、同図(b)に示すように、新たな菊池線が現れる。
【0032】
なお、黒丸で示した点は、透過した電子線の斑点であり、電子線回折で言うところの000入射を示す。
【0033】
この新たな菊池線を最初のものと比較すると、同図(c)および(d)に示すように、平行移動によるずれ角r1 と回転によるずれ角r2 とが合成されていることが分かる。
【0034】
そこで、これら平行移動によるずれ角r1 と回転によるずれ角r2 のうち、前者の平行移動によるずれ角r1 は、観察に用いた透過電子顕微鏡特有の長さであって、その透過電子顕微鏡のカメラ長L(試料からフィルム面までの電子的な距離)が分かれば角度に変換することができる。
【0035】
なお、この平行移動によるずれ角r1 は、透過電子顕微鏡を十分安定させて使用すれば、十分0.1度程度の精度で測定することができる。
【0036】
また、後者の回転によるずれ角r2 はずれ角を直接示しており、このずれ角r2 は菊池線の鮮明さによるが、0.3度程度の精度で測定することができる。
【0037】
そして、これら2つのずれ角r1 ,r2 から、ここでは、ずれ角rの絶対値として次式で表した値を用いる。
【0038】
r=(r1 +r2 1/2
また、写真から基準点と各測定点までの距離Lを計る。
【0039】
▲4▼ こうして1つの結晶粒内での6点の結晶方位のずれ角rおよび距離Lの測定値を用いてこれらの比:r/Lを求める。
【0040】
▲5▼ 1結晶粒の6点の各r/Lから、6点の平均a1 を求める。
【0041】
a1 =(r1 /L1 +……+r6 /L6 )/6
▲6▼ こうして1つの結晶粒に対するr/Lの平均値a1 を求めた後、同様にして4結晶粒でのそれぞれのr/Lの平均値a2 ,……,a4 を求める。
【0042】
▲7▼ こうして4つの結晶粒に対してそれぞれ6点の結晶方位のずれ角r及び基準点からの距離Lの測定によって得た4個のr/Lの平均値a1 〜a4 の平均を求め、この値をこの試料の平均粒内歪の値Sとする。
【0043】
なお、ある試料の平均粒内歪Sを求める場合に、1つの結晶粒での測定点はできるだけ多く、しかも結晶粒の数もできるだけ多いほうが測定の信頼性の向上になるが、1結晶粒での測定点を6点とし、4結晶粒での測定としても、1結晶粒で7点とし、10結晶粒での測定結果に対して±20%の範囲で90%以上の信頼性があることから、上記の測定点数と結晶粒数での測定値で代表させることとした。
【0044】
以上のようにして行う平均粒内歪Sの算出を具体的な材料、たとえば2.25Cr −1Mo を用いて塑性変形量(歪)を変えた試料について、菊池線から結晶方位のずれ角r1 ,r2 を求めてずれ角の絶対値rを求め、その大きさを高さで表したものが図5であり、(a)は塑性変形量(歪)が0%の場合、(b)は塑性変形量(歪)が2.6%の場合、(c)は塑性変形量(歪)が30%で局部変形が生じた場合である。
【0045】
そして、この結晶方位のずれ角の絶対値rを求めるとともに、結晶粒内に基準点Oを定め、この基準点Oから各測定点までの距離Lを計測して、各測定点のずれ角rを各測定点までの距離Lで割った値:比(ずれ角)/(基準点から測定点までの距離)の平均値a1 を求めたのち、さらに、異なる3結晶粒についてのそれぞれの平均値a2,…,a4 からこれら4つのの平均値を求めて平均粒内歪Sとする。
【0046】
すると、図2に示すように、塑性変形量(歪:%)に対して平均粒内歪(r/L:deg./μm)の間に一定の関係があることが分かる。
【0047】
なお、ここで求めた塑性変形量(歪:%)と平均粒内歪(r/L:deg./μm)の間の関係では、無歪状態(歪:0%)でも平均粒内歪がゼロにならないのは、この実験に用いた材料が磁性材料で、結晶方位の解析にその影響があることや測定誤差などを含むためである。
【0048】
こうして一定の関係のチャートが得られるので、実機から微小サンプルを採取して試料を作成し、これを透過電子顕微鏡で観察してずれ角r1 ,r2 および基準点から各測定点までの距離Lを測定し、ずれ角の絶対値rを演算し、各測定点までの距離Lで割った比を求め実機材料の平均粒内歪Sを計算し、この平均粒内歪の値に基づきチャート上から塑性変形量(歪)を定量的に推定することができる。
【0049】
したがって、たとえば実機から採取した微小サンプルについて求めた平均粒内歪が0.05(deg./μm)であるとすると、図2に示すチャートから塑性変形量(歪)が1.7%であることが分かる。
【0050】
このような塑性変形量の推定法によれば、次のような効果を奏する。
▲1▼ 結晶粒の結晶方位のずれ角を透過電子顕微鏡による菊池線から測定するようにしたので、実機などから微小サンプルを採取すれば良く、極僅かな試量で測定できるとともに、寸法測定が不可能な構造部材や局所変形により変形した部分の塑性変形量の定量的な推定が可能となる。
【0051】
■ 結晶粒の結晶方位のずれ角と測定点までの距離の比を用いて平均粒内歪を求めるようにしたので、今までの転位密度の測定による場合のように歪量が大きい部分の測定が出来なくなることがなく、塑性変形量の大きい部分の測定も可能である。
【0052】
▲3▼ 結晶粒のずれ角と測定点までの距離の比から塑性変形量(歪)を求めることができるので、微小試料で測定でき、微小領域の塑性変形量を定量的に推定することもできる。
【0053】
▲4▼ さらに、結晶粒内に予め歪が存在する場合でも、その変形以前の状態を知ることができれば、その材料との比較で変形量を定量化することができる。
【0054】
なお、上記実施例では、結晶方位のずれ角の測定を透過電子顕微鏡を用いて行う場合で説明したが、透過電子顕微鏡以外でも走査電子顕微鏡中でチャンネリングパターン等を用いたり、EBSP(Electron Back Scattering Pattern) 等の微小領域の方位測定法を用いて行うことも可能である。
【0055】
また、上記実施例では、2.25Cr −1Mo 鋼を具体例として挙げて説明したが、この材料に限らず、構造部材に広く適用でき、ほぼ同一(厳密に同一である必要がない意)組成で結晶粒の大きさがほぼ同一(厳密に同一である必要がない意)の構造部材についてチャートを求めておくことで、同様にして適用することができる。
【0056】
さらに、結晶方位のずれ角の測定値として平行移動によるずれ角r1 および回転によるずれ角r2 の両方をから求めた2次元の絶対値rを用いるようにしたが、平行移動によるずれ角r1 または回転によるずれ角r2 だけの1次元のずれ角のみを用いても動揺に塑性変形量(歪)を定量的に推定することができ、この場合に、測定する結晶粒の数を増やせばばらつきを抑えて全く同様の結果も得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上、一実施例とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の塑性変形量の推定法によれば、塑性変形が生じている試料では、塑性変形により各結晶粒において結晶方位のずれが生じることから、各結晶粒での複数の測定箇所の結晶方位のずれ角rと測定点までの距離Lとを測定してその比r/Lの平均を求め、さらに複数の結晶粒に対する平均値を平均粒内歪とすると、この平均粒内歪と塑性変形量との間に一定の比例関係があることが実験的に得られたことから、予め既知の塑性変形量に対してほぼ同一組成ほぼ同一結晶粒の材料について平均粒内歪を求めてチャートを作っておき、これと実際の構造部材から採取した試料の平均粒内歪の測定演算結果とチャートとを比較することで、塑性変形量(歪)を推定することができる。
【0058】
これにより、初期状態と使用状態の寸法計測を行うことなく、微小サンプルを採取するだけでその塑性変形量を定量的に推定することが可能となる。
【0059】
また、この発明の請求項2記載の塑性変形量の推定法によれば、採取したサンプルから作った試料の結晶粒の結晶方位のずれ角を透過電子顕微鏡を用い、電子線の非弾性散乱によって生じる菊池線を利用して観察するようにしたので、高精度に平均粒内歪を求めて、塑性変形量の定量的な推定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の塑性変形量の推定法の一実施例にかかる工程を示すフローチャートである。
【図2】この発明の塑性変形量の推定法の一実施例にかかる塑性変形量(歪)と平均粒内歪との関係を示すチャートの一例である。
【図3】この発明の塑性変形量の推定法の一実施例にかかる平均粒内歪の測定演算手順を説明するフローチャートである。
【図4】この発明の塑性変形量の推定法の一実施例にかかる結晶方位のずれ角の測定手順の説明図である。
【図5】この発明の塑性変形量の推定法の一実施例にかかる結晶方位のずれ角の測定結果を塑性変形量を変えた場合について示した説明図である。
【符号の説明】
r1 平行移動よって生じた結晶方位のずれ角
r2 回転によって生じた結晶方位のずれ角
r 結晶方位のずれ角の絶対値
L 基準点からの距離
r/L ずれ角と距離の比
S 平均粒内歪

Claims (2)

  1. 被測定部から試料を採取する工程と、該試料を観察し結晶粒内での微小領域の結晶方位を測定する工程と、試料を微小量動かして同じ結晶粒内での複数点について同様の測定を繰り返し行う工程と、それらの測定点のうちの一点を基準点として選び該基準点との比較において他の点の結晶方位のずれ角rの大きさを計算する工程と、基準にした点と各測定点との距離Lを用いてr/Lの平均値を求める工程と、同様の作業を他のいくつかの結晶粒について繰り返し行いそれぞれの結晶粒についてr/Lの平均値を求める工程と、それらの平均値の和を測定した結晶粒の数で割って全体平均値を求めて平均粒内歪の値として規定する工程と、予め求めておいた同一組成材料の既知の塑性変形を受けた材料の塑性変形量−平均粒内歪の比例関係のチャートと比較する工程とにより試料の平均粒内歪を求めて塑性変形量を推定するようにしたことを特徴とする塑性変形量の推定法。
  2. 前記試料の観察を透過電子顕微鏡(TEM)で行い、電子線の非弾性散乱によって生じる菊池線により結晶粒内での微小領域の結晶方位のずれ角を測定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の塑性変形量の推定法。
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