JP3617695B2 - 電磁調理器用筐体 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、電磁調理器及びその構成部品に関し、特に、加熱コイルのコイル面とトッププレートの背面との間隔を均一にするための構造、及び保守性の向上を図るための筐体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6に従来の電磁調理器の断面構造図を示す。この種の電磁調理器は、電磁調理器用筐体41の開口段部に、被加熱物である調理鍋等を載せるためのトッププレート42を固定するとともに、該筐体41の内底部の所定部位に、自由端を有する複数の受け金具45を配設し、さらにこの受け金具45の自由端に、電磁調理器ユニットを構成する箱状のユニット筐体44をトッププレート42に対して平行となるように取り付けている。電磁調理器ユニットは、上記ユニット筐体44に電源部を内蔵するとともに、このユニット筐体44の上底部上で高周波電力の供給を受ける平型渦巻き状の加熱コイル43を備えて構成される。使用時には、電磁調理器ユニットの電源部を駆動して加熱コイル43に高周波電力を供給し、トッププレート42に載せられた調理器鍋を誘導加熱する。
【0003】
一般に誘導加熱では、加熱コイルと被加熱物との間の距離が加熱電力に大きな影響を与える。図6に示す電磁調理器の場合は、加熱コイル43のコイル面(トッププレート42の背面を指向する面部、以下同じ)とトッププレート42の背面との間の間隔、すなわちユニット筐体44の取付部位からトッププレート42の固定部位までの寸法と、加熱コイル43のコイル面までの電磁調理器ユニットの高さ寸法との差が加熱電力を決める要因となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の電磁調理器は、電磁調理器ユニットが電磁調理器用筐体41に固定的に取り付けられた構造なので、電磁調理器用筐体41やユニット筐体44の加工精度、あるいは受け金具45の加工精度によっては、加熱コイル43のコイル面とトッププレート42の背面との間隔が加熱有効領域の全域にわたって必ずしも均一にならず、その結果、調理鍋の載置部位によって加熱電力にばらつきが生じるという問題があった。
また、電磁調理器ユニットを交換したり、あるいはユニット筐体内の電源部の点検等を行う際に、その都度電磁調理器用筐体41を分解しなければならず、保守性がよくないという問題もあった。
【0005】
本発明の課題は、かかる問題点に鑑み、保守性に優れた電磁調理器を得るための電磁調理器用筐体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電磁調理器用筐体は、トッププレートと、電磁調理器ユニットを載置するためのユニット載置面が形成された受け台と、該受け台の一端を筐体側面部に回動自在に支持する支持体と、該受け台の反対端に取り付けられており、伸直したときに前記受け台の前記ユニット載置面を前記トッププレートに平行にさせるとともに、屈曲したときに前記受け台の反対端の位置を前記受け台の一端の位置よりも相対的に下げて該受け台を傾かせる、屈伸自在のクランク機構と、前記クランク機構が屈曲することにより、前記受け台が傾いて形成される前記受け台の反対端上の空間に前記電磁調理器ユニットを案内するユニット案内孔とを備える。トッププレートの背面に予め一定厚みの絶縁性スペーサを固定させておいてもよい。
【0007】
このような電磁調理器用筐体に用いられる電磁調理器ユニットには、以下のようなものを用いることができる。この電磁調理器ユニットは、例えば、箱状のユニット筐体と、該ユニット筐体に収容された電源部と、該ユニット筐体の上底部上で前記電源部より高周波電力の供給を受ける平型渦巻き状の加熱コイルと、該加熱コイルの背面と前記ユニット筐体上底部との間に配置される弾性体とを有し、この弾性体の付勢力により前記加熱コイルのコイル面が一定厚みの絶縁性スペーサを介して前記トッププレートの背面に押し当てられるように構成される。
【0008】
他の例として、前記電磁調理器ユニットは、箱状のユニット筐体と、該ユニット筐体に収容される電源部と、該ユニット筐体の上底部上で前記電源部より高周波電力の供給を受ける平型渦巻き状の加熱コイルと、ユニット筐体下底部と前記電磁調理器筐体への装着部位との間に配置される弾性体とを有し、この弾性体の付勢力により前記加熱コイルのコイル面が一定厚みの絶縁性スペーサを介して前記トッププレートの背面に押し当てられるように構成される。
これらのような電磁調理器ユニットを備える場合、前記クランク機構は、伸直したときのユニット載置面と前記トッププレートの背面との距離が、前記弾性体が消勢されているときの電磁調理器ユニットの高さよりも小さくなるように構成される。
【0009】
【作用】
本発明の電磁調理器は、加熱コイルのコイル面とトッププレートの背面との相対的位置関係に拘わらず、絶縁性スペーサの厚みが両者の間隔となる。したがって、この厚みを一定にすることにより上記間隔が均一になる。弾性体が加熱コイルの背面周縁に沿って複数個取り付けられている場合は、加熱コイルのコイル面の位置が個々の弾性体の伸縮に追随しやすくなる。
【0010】
また、本発明の電磁調理器ユニットは、加熱コイルのコイル面がその背面側から弾性体の付勢力によって絶縁性スペーサを介してトッププレートの背面に押し当てられるので、これを電磁調理器用筐体に装着するだけで加熱電力にばらつきのない電磁調理器が得られる。
【0011】
さらに、本発明の電磁調理器用筐体にあっては、クランク機構を屈曲させると、受け台の一端の位置が支持体で維持される一方、反対端の位置が相対的に下がる。そのため、受け台が傾き、電磁調理器ユニットが反対端上の空間からユニット案内孔を経て筐体外部に搬送される。装着時には、ユニット案内孔から上記反対端上の空間に電磁調理器ユニットを搬送した後、クランク機構を伸直させる。これにより電磁調理器ユニットの交換が極めて容易に行われる。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
(第一実施例)
図1(a)は、本発明の第一実施例に係る電磁調理器ユニットの要部断面図である。この図に示すように、本実施例の電磁調理器ユニット10は、電源部を内蔵したユニット筐体11の上底部にバネやクッション等の弾性体15の一方の端部を取り付けネジ16で固定しており、弾性体15の他端部には、絶縁性のボード12を介して平型渦巻き状の加熱コイル13と一定厚みのスペーサ14を取り付けている。このスペーサ14は、例えば絶縁材からなる複数の角棒であり、これらを加熱コイル13のコイル面上に並べて用いる。平板状あるいはチップ状のものを用いることもできる。弾性体15は、通常、同一特性のものを加熱コイル13の背面周縁に沿って複数個設けるが、例えば径の大きなバネを用いる場合には単一であってもよい。
【0013】
このような構造にすると、個々の弾性体15によって加熱コイル13が背面側から上方に押し上げられるが、一部の弾性体15を部分的に付勢して(縮めて)加熱コイル13のコイル面の相対的位置を変えることも容易になる。なお、図示を省略しているが、加熱コイル13はユニット筐体11内の電源部と導通しており、駆動時に高周波電力が供給される。
【0014】
上述の電磁調理器ユニット10を電磁調理器用筐体1に装着した場合の要部断面図を図1(b)に示す。図示の例は、装着により弾性体15が縮んで加熱コイル13のコイル面がスペーサ14を介してトッププレート2の背面に押し当てられている様子を示すものである。この場合、弾性体15は、スペーサ14で決められた間隔まで縮んで付勢されるため、このスペーサ14の厚みによって加熱コイル13のコイル面とトッププレート2の背面との間隔が一意に決まる。したがって、電磁調理器用筐体1やユニット筐体11、あるいは電磁調理器ユニット10の装着機構の加工精度に拘わらず、加熱コイル13のコイル面とトッププレート2の背面との間隔が常に均一となり、加熱電力のばらつきが抑えられる。
【0015】
次に、本実施例の電磁調理器ユニット10を装着するための電磁調理器用筐体1の詳細構造を図2及び図3を参照して説明する。図2(a)は、通常使用状態における電磁調理器用筐体1の断面構造図、図2(b)は電磁調理器ユニット10を取り出す場合の断面構造図である。これらの図に示すように、本実施例による電磁調理器用筐体1は、電磁調理器ユニット10を載置するためのユニット載置面が形成された受け台4と、この受け台4の一端を筐体1の側面部に回動自在に支持する支持体6と、受け台4の反対端(支持体6で支持される端部の反対側の端部、以下同じ)に取り付けられた屈伸自在のクランク機構5とを有する。これら受け台4、クランク機構5、及び支持体6により、上記ユニット載置面の勾配を変えるための昇降固定治具を構成している。
【0016】
クランク機構5は、支持体6を支点として受け台4におけるユニット載置面の勾配を変えるものであり、図2に例示するように、一つのクランク板の両端部の位置を変位させる構造のほか、図3に例示するように、二つのクランク板5A,5Bを連結してその連結部の位置を変位させる構造、その他類似の機構を用いることができる。図3中、破線は屈曲状態、実線は伸直状態を示している。クランク機構5の屈伸の切り換えは、公知の手法を用いることができる。
クランク機構5が伸直したとき、すなわち図2(a)の状態のときは、受け台4のユニット載置面とトッププレート2の背面とは平行であり、その距離は、弾性体16が消勢されて加熱コイル13が高さ方向に押し上げられた状態のときの電磁調理器ユニット10の高さよりも小さくなるようにする。これは、電磁調理器ユニット10を受け台4のユニット載置面上に載せ、クランク機構5を伸直させたときに、弾性体15が作用して加熱コイル13のコイル面とスペーサ14とトッププレート2の背面とが圧接されるようにするためである。
【0017】
電磁調理器用筐体1は、また、側面部にユニット案内孔3が形成されている。このユニット案内孔3の形状寸法は、電磁調理器ユニット10が筐体内外に移動する上で必要十分な寸法であり、その形状部位は、クランク機構5が屈曲したときに電磁調理器ユニット10が筐体内外に移動可能な部位とする。
【0018】
このような構造の電磁調理器用筐体1において、装着中の電磁調理器ユニット10を取り出す場合は、図2(b)に示すように、クランク機構5を屈曲させる。すると、受け台4の一端の位置は支持体6で維持される一方、反対端の位置が相対的に下がるため、受け台4が傾き、電磁調理器ユニット10が反対端上の空間からユニット案内孔3を経て図示の矢線方向に自動搬送される。装着時には、手動によってユニット案内孔3から上記反対端上の空間に電磁調理器ユニット10を搬送し、位置決めした後、クランク機構5を伸直させる。このようにすれば、メンテナンス時の電磁調理器ユニット10の交換が極めて容易になる。
【0019】
なお、図2(a)(b)では、電磁調理器ユニット10に予めスペーサ14が配設されている様子を図示しているが、このスペーサ14は、常に電磁調理器ユニット10側に固定的に存在しなければならないものではなく、装着時に加熱コイル13のコイル面とトッププレート2の背面との間に介在することで足りる。また、図4に示すように、予め電磁調理器用筐体1側に配設しておいてもよい。この場合は、所要の加熱電力を得るために必要な厚みのスペーサ14をトッププレート2の背面に固定しておく。
【0020】
(第二実施例)
次に、本発明の第二実施例を説明する。この実施例は、図6に示した構造の電磁調理器ユニットを改良したものである。すなわち、図5に示すように、ユニット筐体44の下底部に複数の弾性体35の一端を固定し、各弾性体35の他端部をボード32に固定したものである。このボード32は、装着する際の容易性を考慮して設けられたものなので、場合によっては省略してもよい。
このような構造の電磁調理器ユニットを、例えば図4に示した構造の電磁調理器用筐体1に装着すると、弾性体35の付勢力によって加熱コイル43のコイル面がスペーサ14を介してトッププレート2の背面に押し当てられる。したがって、第一実施例の場合と同様に加熱電力のばらつきを抑えることができる。なお、上述のスペーサ14を電磁調理器ユニットの加熱コイル43のコイル面上に配設してもよいのは勿論である。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の電磁調理器によれば、加熱コイルのコイル面が一定厚みの絶縁性スペーサを介してトッププレートの背面に押し当てられるので、両者の間隔が筐体等の機械的な加工精度に拘わらず常に一定になり、加熱電力のばらつきの発生を防止することができる。
【0022】
また、電磁調理器ユニットの所定部位に弾性体を配設したので、これを電磁調理器ユニットに装着するだけで加熱電力のばらつきがない電磁調理器を得ることができる。
【0023】
さらに、本発明の電磁調理器用筐体によれば、受け台の一端が支持体によって回動自在に支持される一方、受け台の反対端の位置がクランク機構によって相対的に下がるので、反対端上の空間と筐体外部とを連絡するユニット案内孔を通じて電磁調理器ユニットを着脱することが可能になり、電磁調理器のメンテナンス性が従来に比べて格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第一実施例に係る電磁調理器ユニットの要部断面構造図、
(b)はこの電磁調理器ユニットを電磁調理器用筐体に装着した場合の要部断面構造図。
【図2】(a)は本発明の電磁調理器用筐体における通常使用状態の断面説明図、
(b)はこの電磁調理器用筐体に装着中の電磁調理器ユニットを筐体外部に取り出す状態を示した断面説明図。
【図3】図2に示したクランク機構の他の構成例を示した説明図。
【図4】図2に示した電磁調理器用筐体の変形例を示した断面説明図。
【図5】本発明の第二実施例に係る電磁調理器ユニットの要部断面構造図。
【図6】従来の電磁調理器の断面構造図。
【符号の説明】
1,41 電磁調理器用筐体
2,42 トッププレート
3 ユニット案内孔
4 受け台
5,5A,5B クランク機構
6 支持体
10 電磁調理器ユニット
11,44 ユニット筐体
12,32 ボード
13,43 加熱コイル
14 絶縁性スペーサ
15,35 弾性体
45 従来品で用いる受け金具
Claims (3)
- トッププレートと、
電磁調理器ユニットを載置するためのユニット載置面が形成された受け台と、
該受け台の一端を筐体側面部に回動自在に支持する支持体と、
該受け台の反対端に取り付けられており、伸直したときに前記受け台の前記ユニット載置面を前記トッププレートに平行にさせるとともに、屈曲したときに前記受け台の反対端の位置を前記受け台の一端の位置よりも相対的に下げて該受け台を傾かせる、屈伸自在のクランク機構と、
前記クランク機構が屈曲することにより、前記受け台が傾いて形成される前記受け台の反対端上の空間に前記電磁調理器ユニットを案内するユニット案内孔とを備える、
電磁調理器用筐体。 - 前記電磁調理器ユニットは、
箱状のユニット筐体と、
該ユニット筐体に収容された電源部と、
該ユニット筐体の上底部上で前記電源部より高周波電力の供給を受ける平型渦巻き状の加熱コイルと、
該加熱コイルの背面と前記ユニット筐体上底部との間に配置される弾性体とを有し、
この弾性体の付勢力により前記加熱コイルのコイル面が一定厚みの絶縁性スペーサを介して前記トッププレートの背面に押し当てられるように構成されており、
前記クランク機構は、伸直したときのユニット載置面と前記トッププレートの背面との距離が、前記弾性体が消勢されているときの電磁調理器ユニットの高さよりも小さくなるように構成される、
請求項1記載の電磁調理器用筐体。 - 前記電磁調理器ユニットは、
箱状のユニット筐体と、
該ユニット筐体に収容される電源部と、
該ユニット筐体の上底部上で前記電源部より高周波電力の供給を受ける平型渦巻き状の加熱コイルと、
ユニット筐体下底部と前記電磁調理器筐体への装着部位との間に配置される弾性体とを有し、
この弾性体の付勢力により前記加熱コイルのコイル面が一定厚みの絶縁性スペーサを介して前記トッププレートの背面に押し当てられるように構成されており、
前記クランク機構は、伸直したときのユニット載置面と前記トッププレートの背面との距離が、前記弾性体が消勢されているときの電磁調理器ユニットの高さよりも小さくなるように構成される、
請求項1記載の電磁調理器用筐体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14882395A JP3617695B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 電磁調理器用筐体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14882395A JP3617695B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 電磁調理器用筐体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH097750A JPH097750A (ja) | 1997-01-10 |
| JP3617695B2 true JP3617695B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=15461528
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14882395A Expired - Lifetime JP3617695B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 電磁調理器用筐体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3617695B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5123869B2 (ja) * | 2009-02-03 | 2013-01-23 | ニチワ電機株式会社 | Ih調理器 |
| JP5645714B2 (ja) * | 2011-02-28 | 2014-12-24 | 三菱電機株式会社 | 加熱調理器 |
| KR102142414B1 (ko) * | 2019-03-12 | 2020-08-10 | (주)쿠첸 | 조리 장치의 워킹 코일 어셈블리 |
-
1995
- 1995-06-15 JP JP14882395A patent/JP3617695B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH097750A (ja) | 1997-01-10 |
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