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JP3620007B2 - 表示光光路方向規制部材の製造方法 - Google Patents
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JP3620007B2 - 表示光光路方向規制部材の製造方法 - Google Patents

表示光光路方向規制部材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直接、或は、間接照明や、背面からの透過照明等の照明光により照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面に形成され、像光の光路の方向を規制する表示光光路方向規制部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
直接、或は、間接照明や、背面からの透過照明等の照明光により表示面を照明し、この照明された表示面からの像光を視認者に視認させる表示形態の一例として、車両のコンビネーションメータがある。
【0003】
一般に、車両のコンビネーションメータには、速度計及びエンジン回転計等のメータや、ガソリン残量計及びラジエータ水温計等のゲージが設けられており、これらを構成する文字板や指針が照明され、その照明により生じたメータやゲージの像光が、運転者により視認される。
また、車両のコンビネーションメータには、シフトポジションランプや各種ウォーニングランプ等が設けられており、これらランプが点灯すると、そのランプに応じた意匠のマーク等の像光が生じて、この像光が運転者により視認される。
【0004】
ところで、これら車両のコンビネーションメータで発生する各種の像光は、一般に拡散光であることから運転者側に全て向かう訳ではなく、運転者から反れた箇所に向かう像光が、場合によってはフロントガラスに達して、文字板や指針、シフトポジションランプや各種ウォーニングランプのマーク等の像がフロントガラスに映り込み、フロントガラス前方の視界を妨げ運転の邪魔になることがある。
【0005】
このように、直接、或は、間接照明や、背面からの透過照明等の照明光により照明される表示面からの表示像の像光が、その表示像を視認すべき視認者側に向かう分には問題ないが、それ以外の方向に像光が向かうと、その延長線上にある部材に像光が映り込んで、本来視認させるべき表示像の他に、その本来の表示像を視認する妨げになるような、不要な表示像が形成されるのを防ぐために、従来より、照明される表示像の像光が透過、或は、反射により出射する対象面に、透光部と遮光部を有するルーバを形成し、表示像の像光の一部を遮光部で遮って像光の光路が不都合な方向に向かわないように規制することが行われている。
【0006】
前記ルーバの従来の具体的な構成としては、遮光シートと透明シートとを交互に複数貼り合わせてシートと直交する面でスライスした、対象面に貼着するフィルム状のものや、対象面に遮光色の感光性樹脂を均等に塗布し、その感光性樹脂のうち不要な部分をフォトレジストによりマスキングして、光照射により不要な感光性樹脂部分を構造物上から除去して遮光部を形成したり、同様の工程でエッチング法により対象面上に遮光部を形成するものがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した対象面に貼着するフィルムは、フィルムそのものの作成が面倒であり、しかもその後、作成したフィルムを対象面に貼着するという面倒な工程を経なければならないという不具合があった。
また、感光性樹脂を用いた、或は、エッチング法を用いたルーバは、当初のフィルムを用いる対策よりは、工程数や手間の面で優れているものの、コストの面ではフィルムよりもはるかに高く付くという不具合があった。
【0008】
そして、このような不具合は、運転席周りの電照型スイッチ、近年普及が目覚ましいカーナビゲーションシステムや車載型テレビ受像器におけるモニタ画面、タクシーや運転代行業者の伴走車に搭載される料金算出用メータの表示面等、車載型の照明される表示面を持った部品や装置の表示像の像光がフロントガラスに映り込み、フロントガラス前方の視界を妨げ運転の邪魔になるといった問題を解決する際にも同様に発生していた。
【0009】
また、上述した不具合は、車両の運転席周りだけでなく、直接、或は、間接照明や、背面からの透過照明等の照明光により照明された表示面からの像光を視認者に視認させる際に、この像光が映り込んで本来の表示像とは別の表示像が視認されてしまうことになるような部材が周辺にあると、その部材に映り込んだ表示像が本来の表示像を視認するのに邪魔になってしまうので、そのような周辺の部材に不要な像光が到達するのを防ぐための対策を講じる際にも、同様に発生していた。
【0010】
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、簡単な工程により表示面からの像光の向きを任意の向きに規制できる表示光光路方向規制部材を、低コストで得ることができる表示光光路方向規制部材の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法は、照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面に形成され、前記光路規制面を介して該光路規制面よりも前記表示面を視認する視認領域側に向かう前記表示面からの像光の一部を遮断する遮光部分が所定のパターンで配置され、前記光路規制面から前記視認領域以外の不要領域に向かう前記像光の不要光路が形成されるのを規制する表示光光路方向規制部材の製造方法であって、前記光路規制面で前記遮光部分に対応する光路規制面部分に、前記表示光光路方向規制部材の形成面にスクリーン版を当て付けて行うスクリーン印刷、又は、前記表示光光路方向規制部材の印刷用の版が形成されたドラムの表面を前記形成面に接触させて行うオフセット印刷により、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化するインキによる遮光材を前記所定のパターンで印刷し、前記光路規制面部分に印刷した前記遮光材を、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化させて前記光路規制面部分に定着させ、前記光路規制面部分に前記遮光材を前記所定のパターンで複数回重ね印刷して積層するようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法は、前記遮光材として紫外線硬化インキを用い、前記光路規制面部分に前記所定のパターンで印刷した前記紫外線硬化インキを紫外光の照射により硬化させるようにした。
さらに、請求項3に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法は、前記遮光材として熱硬化性樹脂インキを用い、前記光路規制面部分に前記所定のパターンで印刷した前記熱硬化性樹脂インキを加熱により硬化させるようにした。
【0016】
請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、所定のパターンで配置される表示光光路方向規制部材の遮光部分を、照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面への遮光材の印刷により直接形成することから、印刷用の版を用いて光路規制面に遮光材を印刷するという簡単な工程及び手間で、しかも、印刷というコストの掛からない方法で安価に表示光光路方向規制部材を製造することが可能となる。
【0017】
しかも、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、光路規制面が像光の透過する部材の両面にある場合、その両面に同時に遮光材を印刷して表示光光路方向規制部材を製造することも可能となり、それぞれの面の表示光光路方向規制部材が遮断する像光の光路の方向を互いに異ならせて、全体としての像光の光路の規制方向を複雑、或は、細かく設定することが可能となる。
【0018】
加えて、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、表示光光路方向規制部材の遮光部分を印刷により形成することから、遮光材の印刷高さの調整によって、像光の光路の規制方向を複雑、或は、細かく設定することが可能となる。
【0019】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、印刷対象にスクリーン版を当て付け、このスクリーン版上からスキージによりインキを刷り込んで、スクリーン版の印刷パターンを透過したインキを印刷対象に転写するスクリーン印刷法で遮光材を光路規制面部分に印刷することにより、光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の製造に掛かる設備コストを低く抑えるだけでなく、印刷用の版自体のコストをも低く抑えることが可能となる。
【0020】
さらに、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、版が表面に形成されたドラムに回転ロールからインキを転写し印刷対象に転写するオフセット印刷法で遮光材を光路規制面部分に印刷することにより、光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の製造に掛かる設備コストを低く抑えることが可能となる他に、複数の光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の連続的で高速な製造を実現し、大量生産による効率化を図ることが可能となる。
【0021】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、光路規制面に印刷した遮光材を、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化させることで、通常行う乾燥よりも短時間で遮光材を光路規制面に定着させることが可能となる。
【0022】
さらに、請求項1乃至請求項3にそれぞれ記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、遮光材の硬化とそれによる光路規制面への遮光材の定着を、遮光材や光路規制面に対して非接触で行い、遮光材の硬化時における光路規制面からの遮光材の剥離を防止し確実に定着させることが可能となる。
【0023】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、複数回の重ね印刷により所定のパターンで遮光材を光路規制面に積層することで、遮光材の印刷高さを、1回の印刷による遮光材の高さにより調整するだけでなく、遮光材の印刷回数の選択により細かく調整することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1は本発明による製造方法を採用して表示光光路方向規制部材を形成することができる車両のコンビネーションメータの正面図である。
【0026】
そして、図1中引用符号1で示す本実施形態のコンビネーションメータは、車両のダッシュボード(図示せず)に配設されるもので、左右に並べて配置された速度計3及びエンジン回転計5、これら速度計3及びエンジン回転計5の両脇にそれぞれ配置された燃料計7及びラジエータ水温計9、速度計3及びエンジン回転計5の間に配置されたシフトポジションランプ11、並びに、速度計3及びエンジン回転計5の下方に配置されたウォーニングランプ13等を備えている。
【0027】
前記速度計3、エンジン回転計5、燃料計7、及び、ラジエータ水温計9は、いずれも、図2に要部拡大断面図で基本構成を模式的に示すように、文字板15と、この文字板15の表面に形成された目盛や数字からなる表示部17(図1参照)のうち車両の走行速度に応じた箇所を指示する指針19と、文字板15の裏面に配設され指針19を車両の走行速度に応じた表示部17箇所に回転駆動する内機23とを有しており、さらに、文字板15の裏面に配置された導光板25と、この導光板25に近接して文字板15の裏面側に配置された光源27とを有している。
【0028】
このように形成された速度計3、エンジン回転計5、燃料計7、及び、ラジエータ水温計9は、導光板25を介して光源27から導かれる光により、文字板15の表示部17が透過照明されると共に、光源27から導光板25を介して導かれる光により、指針19の指示部21が光輝するように構成されている。
尚、前記文字板15の表面周縁は見返し板29により覆われており、この見返し板29により、光源27からの光が文字板15の周縁から表面側に漏れるのを防いでいる。
【0029】
前記シフトポジションランプ11及びウォーニングランプ13は、光源33と、この光源33が収容され光源33が発する光の出射側が開放されたランプハウジング35と、このランプハウジング35の開口37に取着されたレンズ39とを有している。
【0030】
前記レンズ39には、シフトポジションを示す「1」、「2」、「D」、「N」、「R」、「P」のマーク(図示せず)や、ウォーニング状態を示す「ハイビーム」、「サイドブレーキ」、「エンジンオイル」、「シートベルト」、「バッテリ」を図案化したマーク(図示せず)が1つずつ印刷されており、また、レンズ39は、印刷されたマークの表示色に応じて透光可能な程度の濃さで着色されている。
そして、前記レンズ39が取着されたランプハウジング35の開口37は、見返し板29に形成された開口31にレンズ39が丁度嵌合するように、文字板15を裏面側から表面側に貫通した上でこの文字板15に取着されている。
【0031】
このように形成されたシフトポジションランプ11は、現在のシフトポジションに応じた光源33の点灯により、この光源33からの光がランプハウジング35の開口37のレンズ39を透過し、見返し板29の開口31を通してこの見返し板29の前方に、レンズ39を透過した現在のシフトポジションを示すマークの着色された像光が出射するように構成されている。
【0032】
また、ウォーニングランプ13もシフトポジションランプ11と同様に、ウォーニング状態の発生時に、対応する光源33の点灯により、この光源33からの光がランプハウジング35の開口37のレンズ39を透過し、開口31を通して見返し板29の前方に、レンズ39を透過した現在発生しているウォーニング状態を示すマークの着色された像光が出射するように構成されている。
【0033】
そして、前記速度計3、エンジン回転計5、燃料計7、ラジエータ水温計9、シフトポジションランプ11、並びに、ウォーニングランプ13の文字板15よりも裏面側の構成部分は、前記コンビネーションメータ1の前方に開放されたハウジング41内に収容され、ハウジング41の前面に前記見返し板29が取着され、この見返し板29の前面に、透明樹脂からなる前面カバー43が取着されている。
従って、運転者(図示せず)は、前面カバー43を通して速度計3、エンジン回転計5、燃料計7、並びに、ラジエータ水温計9の透過照明された文字板15や自身で光輝する指針19の像光、及び、シフトポジションランプ11やウォーニングランプ13のレンズ39を透過したマークの像光を視認することとなる。
【0034】
このため、上述した速度計3、エンジン回転計5、燃料計7、ラジエータ水温計9、シフトポジションランプ11、並びに、ウォーニングランプ13の発生する各種の像光が、車両のフロントガラス(図示せず)に映り込んで運転の支障となるのを防ぐために、コンビネーションメータ1の外方に向かう前記像光の光路上に位置する、文字板15の表裏面、指針19の指示部21の表裏面、レンズ39の表裏面、並びに、前面カバー43の表裏面等に、像光の光路の方向を規制するルーバを形成することが考えられる。
【0035】
尚、本実施形態では、文字板15の表裏面、指針19の指示部21の表裏面、レンズ39の表裏面、並びに、前面カバー43の表裏面がいずれも請求項中の光路規制面に相当し、このうち、文字板15の表面、指針19の指示部21の表面、及び、レンズ39の表面がいずれも請求項中の表示面に相当し、この表示面に相当する面上にルーバを設ける場合には、請求項中の光路規制面と表示面とが同一面であることとなる。
【0036】
そこで、以下に、本発明方法により文字板15の表裏面、指針19の指示部21の表裏面、レンズ39の表裏面、並びに、前面カバー43の表裏面等にルーバを設ける際の工程の一実施形態について、図3乃至図12の工程図を参照しながら説明する。
但し、ここでは、文字板15、指針19の指示部21、レンズ39、並びに、前面カバー43を総括してワーク50と称することにし、その一方の面であるルーバの形成面50aを、請求項中の光路規制面に相当する面とする。
【0037】
図3乃至図7はスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程を示す説明図である。
【0038】
スクリーン印刷法によりルーバを形成する場合には、まず、図3に示すように、印刷対象であるワーク50を、ルーバの形成面50aを上にしてスライドステージ51上に載置、固定し、この状態で、図4に示すように、ルーバ印刷用の版が形成された例えばスチールメッシュ製のスクリーン版53を上方から降下させてワーク50の形成面50aに当て付けると共に、スクリーン版53上に、光が透過できない例えば黒色等に着色された紫外線硬化インキ55(遮光材に相当)を載せて、図5に示すように、紫外線硬化インキ55をスキージ57によりスクリーン版53に刷り込んで、スクリーン版53を通り抜けたルーバのパターンに応じた紫外線硬化インキ55をワーク50の形成面50aに転写する。
【0039】
次に、図6に示すように、スクリーン版53を上昇させてワーク50の形成面50aから離間させておいて、図7に示すように、ワーク50を載置、固定したままスライドステージ51を、サーボモータ等の位置精度を高く保てる駆動源(図示せず)により、スクリーン版53の真下の位置から水平に移動させ、紫外線ランプ59の真下に位置させる。
そして、紫外線ランプ59からの紫外光をワーク50の形成面50aに均一に照射して、先に転写されたワーク50の形成面50a上のルーバのパターンに応じた紫外線硬化インキ55を硬化させ、ワーク50に定着させる。
【0040】
また、図8乃至図12はオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程を示す説明図である。
【0041】
オフセット印刷法によりルーバを形成する場合には、まず、図8に示すように、印刷対象であるワーク50を、ルーバの形成面50aを上にしてコンベア71上に載置すると共に、ワーク50を載置する箇所よりも進行方向前方のコンベア71箇所の上方に、進行方向に対して回転軸が直交する向きに配置されたドラム73の、ルーバ印刷用の版が形成された表面73aと、コンベア71との上下高さの間隔を、ワーク50の載置高さに合わせて調整する。
【0042】
そして、図9に示すように、前記ドラム73の表面73aと接触して反対方向に回転する転写ロール75により、紫外線硬化インキ55をドラム73の表面73aに刷り込み、コンベア71によりワーク50をドラム73側に移送しつつドラム73を同期して回転させて、図10に示すように、表面73aに形成面50aが接触しながらワーク50がドラム73の下を通過する際に、ドラム73の表面73aの版に応じたルーバのパターンの紫外線硬化インキ55を、ドラム73の表面73aからワーク50の形成面50aに転写する。
【0043】
その後、ドラム73の下を通過した時点で、図11に示すように、コンベア71を止めてそのコンベア71上で、或は、図12に示すように、コンベア71からワーク50を降ろし他のステージ77に移してそのステージ77上で、上方の紫外線ランプ59からの紫外光をワーク50の形成面50aに均一に照射して、ドラム73から転写されたワーク50の形成面50a上のルーバのパターンに応じた紫外線硬化インキ55を硬化させ、ワーク50に定着させる。
【0044】
以上に説明したスクリーン印刷法やオフセット印刷法によるワーク50の形成面50aへのルーバに応じたパターンの紫外線硬化インキ55の転写により、ワーク50の形成面50aに、図13に示すように、紫外線硬化インキ55を材料とするルーバ60(表示光光路方向規制部材に相当)が形成される。
【0045】
尚、ここでは、コンビネーションメータ1の文字板15、指針19の指示部21、レンズ39、並びに、前面カバー43で発生する像光が、コンビネーションメータ1よりも上方にあるフロントガラスに映り込むのを防止するのを目的とすることから、特に、位置が固定されている文字板15、レンズ39、及び、前面カバー43をワーク50とする場合には、図13に示す通り、それらのコンビネーションメータ1での配置状態における左右方向の全幅に亘って延在する帯状の遮光部61(遮光部分に相当)を上下に間隔を置いて多数並べたルーバ60を、上述したスクリーン印刷法やオフセット印刷法によりワーク50の形成面50aに形成すればよい。
【0046】
これにより、上下に隣り合う遮光部61どうしの間に確保されるワーク50の形成面50aが露出する部分からコンビネーションメータ1の前方に向かう、コンビネーションメータ1で発生する像光の光路の上下角度が、形成面50aが露出するワーク50部分の上下間隔と、形成面50aからの遮光部61の突出高さとの関係で決まる角度の範囲内に規制される。
【0047】
従って、例えば、フロントガラスに対するコンビネーションメータ1の位置関係を、フロントガラスに対するワーク50の位置関係に置き換えて、ルーバ60が果たす機能を示す図14の原理図に示すように、ワーク50から発せられる表示像の像光Lの光路L1のうち、図14中引用符号Aで示すフロントガラス(不要領域に相当)に向かう光路成分は、形成面50aが露出するワーク50部分の上下間隔と、形成面50aからの遮光部61の突出高さとの関係により、ルーバ60で遮断される。
【0048】
よって、表示像の像光LがフロントガラスAに達して映り込み、この映り込んだ表示像が、図14中引用符号Bで示す運転者の視点領域(視認領域に相当)から視認されて運転の支障となることがなく、表示像の像光Lの光路L1は、前記視点領域Bからワーク50を見る視線により視認できる上下領域範囲内に向かう成分のみに規制される。
【0049】
尚、図14では、ルーバ60を形成した形成面50aをフロントガラスAや視点領域Bに近い位置となるようにワーク50を配置した場合を示しているが、視点領域Bから見て照明される表示面がワーク50の向こう側にある場合には、ルーバ60を形成した形成面50aをフロントガラスAや視点領域Bから遠い位置となるようにワーク50を配置することも当然あり得る。
【0050】
このように、本実施形態の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、ワーク50に対するルーバ60の形成を、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いた紫外線硬化インキ55の印刷により行うようにした。
【0051】
このため、コンビネーションメータ1とフロントガラスとの位置関係に応じて遮光部61どうしの上下間隔と形成面50aからの遮光部61の突出高さとを適宜寸法に設定することで、コンビネーションメータ1の略正面に位置する運転者に向かう像光の光路は確保したまま、それよりも上方のフロントガラスに向かう光路を遮断する等の、像光の不要な光路を遮断して像光の光路の向きを任意の向きに規制できるルーバ60を、従来の、遮光部と透光部との縞模様を形成したフィルムのワーク50への貼着や、感光性樹脂を用いた方法、或は、エッチング法によりワークに直接遮光部を形成するのに比べて、低いコストと簡単な手間で、スクリーン印刷法やオフセット印刷法等による印刷により得ることができる。
【0052】
また、本実施形態の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、ワーク50に対するルーバ60の形成を、スクリーン印刷法を用いた紫外線硬化インキ55の印刷により行うことで、ルーバ60の形成に掛かる設備コストを低く抑えるだけでなく、印刷用の版自体のコストを安く済ませて、ランニングコストも低く抑えることができる。
【0053】
さらに、本実施形態の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、スクリーン印刷法やオフセット印刷法等による印刷により、ワーク50に対するルーバ60の形成を行うので、スクリーン版やオフセット版の厚みを調整したり、ワーク50の形成面50aに同一のパターンで紫外線硬化インキ55を重ね印刷し積層することで、形成面50aからの遮光部61の突出高さを細かく任意に設定して、像光の不要な光路を遮断して像光の光路の向きを規制する向きを、細かく任意の向きに設定することができる。
【0054】
尚、本実施形態では、帯状の遮光部61をその延在方向に対して直交する方向に間隔を置いて多数並べたルーバ60を形成する場合について説明したが、ルーバ60を構成する遮光部のパターンは、このような直線状の縞模様に限らず、曲線状の縞模様にしたり、或は、縦横の直線からなる格子状にしたり、さらには、多数の点を規則的、又は、不規則に配置したスプレー状にする等、全体として像光の光路の向きを一義的に規制できるパターンであれば任意である。
【0055】
また、本実施形態では、ワーク50の一方の面である形成面50aにルーバ60を形成する場合について説明したが、例えば、スクリーン印刷法において途中でワーク50を反転させたり、オフセット印刷法においてドラム73を上下一対にし、それら一対のドラム73,73の前後でコンベア71を分割して、上下の両ドラム73,73の間をワーク50が通過する際に、形成面50aとその反対側の面との両面に上下の両ドラム73,73の表面73a,73aをそれぞれ接触させることで、ワーク50の両面にそれぞれルーバ50を形成するようにしてもよい。
その場合、高速処理による大量生産と製造効率の向上という点からは、スクリーン印刷法よりもオフセット印刷法の方が有利といえる。
【0056】
そして、ワーク50の両面にそれぞれルーバ50を形成する場合には、ワーク50の各面に形成するルーバ60の遮光部61どうしの間隔や突出高さ、或は、ルーバ60のパターンそのものを相互に異なるように設定してもよい。
【0057】
さらに、本実施形態では、ルーバ60の遮光部61を形成する材料として紫外線硬化インキ55を用いたが、加熱することにより硬化する熱硬化性樹脂インキを用いてもよく、紫外線硬化インキ55と熱硬化性樹脂インキとのいずれの場合にも、印刷後のインキの硬化を非接触で行って、硬化作業中のインキへの接触による形成面50aからのインキの剥離を防ぐと共に、硬化時間の短縮を図ることができる。
また、この点では、紫外線硬化インキ55や熱硬化性樹脂インキに限らず、乾燥による硬化等の物理的変化や、ガスとの反応による化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化するインキを選択する限り、同様の効果を得ることができる。
さらに、印刷後のインキの硬化は、時間短縮の要求が特になければ、そのまま放置して自然乾燥により行うようにしてもよい。
【0058】
また、本実施形態では、車両のコンビネーションメータ1における文字板15、指針19の指示部21、レンズ39、並びに、前面カバー43といった、表示を照明する光が内部を透過する部材の面からの像光の光路を規制する場合について説明したが、本発明は、例えば、前方から文字板の表面に紫外線を照射して文字板表面の紫外線蛍光インキの塗布により形成された目盛や文字等の表示部を発光させて、その発光した表示部の像光の光路を規制する場合等、背面からの透過照明により照明される表示面だけに限らず、直接、或は、間接照明で照明される表示面からの像光の光路を規制する場合に広く適用できることは勿論のことである。
【0059】
また、本実施形態では、車両のコンビネーションメータ1における文字板15の表裏面、指針19の指示部21の表裏面、レンズ39の表裏面、並びに、前面カバー43の表裏面をワーク50としてルーバ60を形成する場合について説明したが、本発明は、運転席周りの電照型スイッチ、カーナビゲーションシステムや車載型テレビ受像器におけるモニタ画面、タクシーや運転代行業者の伴走車に搭載される料金算出用メータの表示面等、車載型の照明される表示面を持った部品や装置の表示像の像光の光路の向きを所望の向きに規制するために、これらの表示面やその表示面からの像光の光路上に配設される、透光可能な部材の面に表示光光路方向規制部材を形成する場合に広く適用可能であることはいうまでもない。
【0060】
さらに、本発明は、車両における不要な表示像の形成を防ぐための表示光光路方向規制部材を形成する場合だけでなく、車両とは何ら関係ない、照明光により照明された表示面のそばに、表示面からの視認者に視認させる本来の表示像とは別の表示像が視認されてしまうことになるような、像光の到達によりその像光が映り込んでそこに表示像が視認されてしまう部材があると、その部材に表示像が映り込んで本来の表示像を視認するのに邪魔になってしまうので、そのような周辺の部材に不要な像光が到達するのを防ぐ際にも広く適用可能であることは勿論のことである。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、車両の照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面に形成され、前記光路規制面を介して該光路規制面よりも前記表示面を視認する視認領域側に向かう前記表示面からの像光の一部を遮断する遮光部分が所定のパターンで配置され、前記光路規制面から前記視認領域以外の不要領域に向かう前記像光の不要光路が形成されるのを規制する表示光光路方向規制部材の製造方法であって、前記光路規制面で前記遮光部分に対応する光路規制面部分に遮光材を前記所定のパターンで印刷するようにした。
【0062】
このため、所定のパターンで配置される表示光光路方向規制部材の遮光部分を、車両の照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面への遮光材の印刷により直接形成することから、印刷用の版を用いて光路規制面に遮光材を印刷し、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で遮光材を硬化させるという簡単な工程及び手間で、しかも、印刷というコストの掛からない方法で安価に表示光光路方向規制部材を製造することができる。
【0063】
しかも、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、光路規制面が像光の透過する部材の両面にある場合、その両面に同時に遮光材を印刷して表示光光路方向規制部材を製造することも可能となり、それぞれの面の表示光光路方向規制部材が遮断する像光の光路の方向を互いに異ならせて、全体としての像光の光路の規制方向を複雑、或は、細かく設定することができる。
【0064】
加えて、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、表示光光路方向規制部材の遮光部分を印刷により形成することから、遮光材の印刷高さの調整によって、像光の光路の規制方向を複雑、或は、細かく設定することができる。
【0065】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、前記光路規制面部分への前記遮光材の印刷をスクリーン印刷法により行うようにしたので、印刷対象にスクリーン版を当て付け、このスクリーン版上からスキージによりインキを刷り込んで、スクリーン版の印刷パターンを透過したインキを印刷対象に転写するというスクリーン印刷法の特徴を生かし、光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の製造に掛かる設備コストを低く抑えるだけでなく、印刷用の版自体のコストをも低く抑えることができる。
【0066】
さらに、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、前記光路規制面部分への前記遮光材の印刷をオフセット印刷法により行うようにしたので、版が表面に形成されたドラムに回転ロールからインキを転写し印刷対象に転写するオフセット印刷法の特徴を生かし、光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の製造に掛かる設備コストを低く抑えることができる他に、複数の光路規制面に対する表示光光路方向規制部材の連続的で高速な製造を実現し、大量生産による効率化を図ることができる。
【0067】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、前記光路規制面部分に印刷した前記遮光材を、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化させて前記光路規制面部分に定着させるようにしたので、通常行う乾燥よりも短時間で遮光材を光路規制面に定着させることができる。
【0069】
さらに、請求項1乃至請求項3に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、いずれも、遮光材の硬化とそれによる光路規制面への遮光材の定着を、遮光材や光路規制面に対して非接触で行い、遮光材の硬化時における光路規制面からの遮光材の剥離を防止し確実に定着させることができる。
【0070】
また、請求項1に記載した本発明の表示光光路方向規制部材の製造方法によれば、前記光路規制面部分に前記遮光材を前記所定のパターンで複数回重ね印刷して積層するようにしたので、遮光材の印刷高さを、1回の印刷による遮光材の高さにより調整するだけでなく、遮光材の印刷回数の選択により細かく調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による製造方法を採用して表示光光路方向規制部材を形成することができる車両のコンビネーションメータの正面図である。
【図2】図1に示すコンビネーションメータの基本構成を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図3】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図4】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図5】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図6】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図7】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してスクリーン印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図8】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図9】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図10】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図11】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図12】図1のコンビネーションメータ中の要素に本発明を適用してオフセット印刷法によりルーバを形成する場合の工程の一実施形態を示す説明図である。
【図13】図3乃至図7のスクリーン印刷法や図8乃至図12のオフセット印刷法によりルーバを形成したワークを模式的に示す斜視図である。
【図14】フロントガラスに対する図1のコンビネーションメータの位置関係を、フロントガラスに対する図13のワークの位置関係に置き換えて、ルーバが果たす機能を示す原理図である。
【符号の説明】
50a ワーク形成面(光路規制面)
55 紫外線硬化インキ(遮光材)
61 ルーバ遮光部(遮光部分)
A フロントガラス(不要領域)
B 運転者視点領域(視認領域)
L 像光
L1 像光光路

Claims (3)

  1. 照明される表示面からの表示像の像光の光路上に配置された光路規制面に形成され、前記光路規制面を介して該光路規制面よりも前記表示面を視認する視認領域側に向かう前記表示面からの像光の一部を遮断する遮光部分が所定のパターンで配置され、前記光路規制面から前記視認領域以外の不要領域に向かう前記像光の不要光路が形成されるのを規制する表示光光路方向規制部材の製造方法であって、
    前記光路規制面で前記遮光部分に対応する光路規制面部分に、前記表示光光路方向規制部材の形成面にスクリーン版を当て付けて行うスクリーン印刷、又は、前記表示光光路方向規制部材の印刷用の版が形成されたドラムの表面を前記形成面に接触させて行うオフセット印刷により、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化するインキによる遮光材を前記所定のパターンで印刷し、
    前記光路規制面部分に印刷した前記遮光材を、物理的変化及び化学的変化のうち少なくとも一方の変化で硬化させて前記光路規制面部分に定着させ、
    前記光路規制面部分に前記遮光材を前記所定のパターンで複数回重ね印刷して積層するようにした、
    ことを特徴とする表示光光路方向規制部材の製造方法。
  2. 前記遮光材として紫外線硬化インキを用い、前記光路規制面部分に前記所定のパターンで印刷した前記紫外線硬化インキを紫外光の照射により硬化させるようにした請求項1記載の表示光光路方向規制部材の製造方法。
  3. 前記遮光材として熱硬化性樹脂インキを用い、前記光路規制面部分に前記所定のパターンで印刷した前記熱硬化性樹脂インキを加熱により硬化させるようにした請求項1記載の表示光光路方向規制部材の製造方法。
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