JP3629993B2 - 火災感知器付きスピーカ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は火災感知器付きスピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】
大勢の人々を収容する建物の中には、火災発生を感知し、建物内の人々に火災発生を報知する火災報知設備が設けられるとともに、火災などのような非常事態の場合に人々を安全に誘導するための放送設備も設けられる。しかしながら、火災報知設備と非常放送設備とは独立に設置される。しかも、火災報知設備の一つである火災感知器と非常放送設備の一つであるスピーカとは、いずれも建物の天井に取り付けられるとともに電気的な配線工事がなされて、防災センタなどに設置する火災受信機や放送アンプなどに接続されるものであるにもかかわらず、全く別個に施工され別個に配線工事がなされていた。
【0003】
そのために、天井には火災感知器とスピーカとが入り混じって多数取り付けられることになり、新設する場合あるいは増設する場合などには両者を別個に天井に取り付けなければならず、配線工事が煩雑で手間がかかり面倒であるとともに、見栄えも良くなかった。
【0004】
そこで、上述のような課題を解決するものとして、特開平7−306988号公報に見るように、火災報知設備における火災感知器と、非常放送設備におけるスピーカとを一体化し、配線を共用するようにしたスピーカ一体型火災感知器が発明されている。また、特開昭58−54495号公報に見るように、火災感知器にスピーカを内蔵したスピーカ内蔵型火災感知器も発明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大勢の人々を収容する建物の中に設置される全ての火災感知器を、上述のようなスピーカ一体型火災感知器やスピーカ内蔵型火災感知器のような火災感知器付きスピーカにするわけではなく、火災感知器とスピーカとを分離して設けた方が都合の良い場合もあり、火災感知器付きスピーカを製造するメーカー側にとっては、製造の品種共通化の妨げになる。また、多少の塵埃が漂っていてもそれほど悪影響の無いスピーカなどにあっては取り付け工事を早期工程へ持っていき、僅かな塵埃が漂っていても悪影響を受ける火災感知器などにあっては取り付け工事を後工程へ持っていくような、工程調整は不可能であるという問題点があった。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、火災感知器の要否にかかわらずスピーカ本体の共通化が図れるとともに、スピーカ本体と火災感知器とで工期をずらすことの可能である、優れる火災感知器付きスピーカを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題点を解決するために、請求項1記載の発明にあっては、天井に埋め込み取り付けされるスピーカ本体と、火災感知器が取着されて前記スピーカ本体の前面を着脱自在に覆うガードと、を備えるようにしたものである。
【0008】
また、天井に埋め込み取り付けされるスピーカ本体と、火災感知器ヘッドが着脱自在に取着される感知器ベースが取着されて前記スピーカ本体の前面を着脱自在に覆うガードと、を備えるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る火災感知器付きスピーカの一実施の形態を図1に基づいて詳細に説明する。図1は天井に取り付く火災感知器付きスピーカを斜め下から見上げた分解斜視図であり、天井は一部破砕されている。
【0010】
図1に示すように、火災感知器付きスピーカは、スピーカ本体1とガード2とを備える。なお、図1においてAは天井板である。天井板Aには、スピーカ本体1から発せられる音声が天井板Aによって遮音されることなく明瞭に伝達されるように、円形の通音孔A1 が設けられている。
【0011】
スピーカ本体1は、スピーカ10と、取付枠体11と、端子台12とを含んで構成される。取付枠体11は、スピーカ10を固定するためのもので、外形略正方形のもので、スピーカ10を臨む円形の開口部11a を備える。端子台12は、放送アンプからの音声信号線を接続するための一対の音声用端子と、火災受信機からの感知器回線を接続するための一対の回線端子とを備えるもので、取付枠体11の上面片隅に取り付けられている。また、取付枠体11の開口部11a 近傍下面には、ガード2を取り付けるための吊ばね13,13が直径方向位置に設けられている。更に、端子台12の近傍の取付枠体11からは、前述の回線端子に接続する感知器用コネクタ14が引き出されている。
【0012】
ガード2は、スピーカ10を保護するとともに、スピーカ10が剥き出しになって美観を損ねるのを防止するためのものである。ガード2は、外枠体20と、網目カバー21と、火災感知器22とを含んで構成される。外枠体20は円形のものである。網目カバー21は、周縁が外枠体20に固定される網目鋼板製のもので、中央部がやや下方に膨らんでいる。火災感知器22は、煙濃度あるいは周囲温度上昇などから火災発生を検出するもので、網目カバー21の中央部に取着される。また、火災感知器22の背面からは、感知器用コネクタ14に接続することによって火災感知器22を火災受信機に接続するためのコネクタ23が、網目カバー21の背面側に引き出されている。
【0013】
なお、外枠体20の背部のそれぞれ対応する位置には、前述の吊ばね13,13に引っ掛けるためのフック(図示せず)が設けられており、ガード2は吊ばね13,13によってスピーカ本体1の方へ着脱自在に付勢される。また、火災感知器が不要でありスピーカとしてのみ使用される場合も考慮して、火災感知器22の無いガードも別途準備されている。
【0014】
上述のように構成される火災感知器付きスピーカは次のように施工することができる。すなわち、ビルなどの鉄筋コンクリート造りの建物にあっては、躯体工事の後、内装設備工事が行なわれる。そして、電気配線工事は内装設備工事の中でも比較的早い時期に行われる。また、放送設備は工事の途中と言えども必要不可欠のものであり、電気配線工事と同時に放送設備関係の施工をも済ませるのが通例である。従って、スピーカの施工も内装設備工事の比較的早い時期に行われることになる。
【0015】
しかしながら、内装設備工事の比較的早い時期にあっては、躯体のコンクリートを研磨したり切削したりする工事が頻繁に行われて周囲に塵埃が多く漂うことになり、火災感知器のような精密機器の環境としては相応しくなく、火災感知器を故障させる原因になる。そこで、内装設備工事の比較的早い時期に、スピーカ本体1が天井板Aに取り付けられるとともに、放送アンプからの音声信号線と火災受信機からの感知器回線とが端子台12に接続されるものの、この時点では火災感知器22の取り付けられたガード2はまだ取り付けされずにあり、火災感知器22は塵埃に曝されることはない。
【0016】
なお、火災感知器22の無いガードが取り付けられる箇所のスピーカ本体1にあっては、スピーカ本体1が天井板Aに取り付けられると同時に、別途準備した火災感知器22の無いガードが取り付けられる。
【0017】
そして、内装設備工事の終期で塵埃の漂いの少なくなった頃合いに、火災感知器22の取り付けられているガード2を用意して、コネクタ23を感知器用コネクタ14に接続するとともに、外枠体20の背部に設けられているフック(図示せず)を吊ばね13,13に引っ掛けて、天井板Aの通音孔A1 を施蓋するようにガード2を取り付ける。
【0018】
なお、この場合、スピーカ本体1の感知器用コネクタ14にコネクタ23を挿着し、吊ばね13,13にガード2の背部に設けられているフックを吊るすだけなので、ガード2の取り付け取り外しが簡単で、すこぶる作業性が良い。
【0019】
そして、スピーカ本体1にガード2を取り付けることによって、スピーカ10に下方から物体が接近したとしてもガード2によって保護されるとともに、スピーカ10から発せられる音声は遮音されることなく網目カバー21から放出でき、しかもスピーカ本体1の造作を隠すことができて火災感知器付きスピーカを見栄えの良いものにすることができる。
【0020】
また、上述のような火災感知器付きスピーカにあっては、スピーカ本体1とガード2とは着脱自在に分離できるようにされているので、スピーカ本体1が、火災感知器付きスピーカとして使用される箇所に取り付けられるものであろうが、火災感知器の無いスピーカのみとして使用される箇所に取り付けられるものであろうが、ガード2は別にして、いずれにしても同一のスピーカ本体1を使用することができるので、スピーカ本体と火災感知器とを不可分に一体化した従来の火災感知器付きスピーカとは異なり、火災感知器が不要でスピーカのみとして使用する箇所に使用できないようなものではないので、スピーカ本体1にあっては製造の品種共通化を図ることが可能で、量産メリットを創出することが可能になり、良質な火災感知器付きスピーカを安価に供給できることになる。
【0021】
また、上述のように構成される火災感知器付きスピーカにあっては、スピーカ本体とガードとを不可分に一体化した従来の火災感知器付きスピーカとは異なり、スピーカ本体1とガード2とで工期をずらすなどの融通のきく、使い勝手の良い優れた火災感知器付きスピーカにできる。
【0022】
なお、上述の火災感知器付きスピーカにあっては、ガードに火災感知器が取り付いたものを例示したが、この火災感知器をベース部とヘッド部とに着脱自在に分離できるように構成し、ガードには火災感知器のベース部を取り付けて出荷するようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、火災感知器の要否とは無関係にスピーカ本体の共通化が図れて量産メリットを創出し、良質のものを安価に供給できるとともに、スピーカ本体と火災感知器とで工期をずらすことが可能になり、品質保証に優れる火災感知器付きスピーカを提供できるという効果を奏する。
【0024】
請求項2記載の発明によれば、火災感知器の要否とは無関係にスピーカ本体の共通化が図れて量産メリットを創出し、良質のものを安価に供給できるとともに、スピーカ本体と火災感知器とで工期をずらすことが可能になるとともに、感知器ヘッドが簡単に交換できてメンテナンスの行い易い、品質保証に優れる火災感知器付きスピーカを提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態の火災感知器付きスピーカを天井に取り付けた状態を斜め下から見上げた分解斜視図である。
【符号の説明】
1 スピーカ本体
2 ガード
22 火災感知器
A 天井
Claims (2)
- 天井に埋め込み取り付けされるスピーカ本体と、火災感知器が取着されて前記スピーカ本体の前面を着脱自在に覆うガードと、を備えることを特徴とする火災感知器付きスピーカ。
- 天井に埋め込み取り付けされるスピーカ本体と、火災感知器ヘッドが着脱自在に取着される感知器ベースが取着されて前記スピーカ本体の前面を着脱自在に覆うガードと、を備えることを特徴とする火災感知器付きスピーカ。
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