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JP3630741B2 - データ処理装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はデータ処理装置に関し、特にはデジタルVTR等のデジタル信号を再生し、処理を施す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の装置として、例えば、ビデオ信号をデジタル信号として磁気テープに記録・再生するデジタルVTRが知られている。
【0003】
以下、従来のデジタルVTRについて説明する。
【0004】
図6はこの様な従来のデジタルVTRにおける再生系のブロック図である。
【0005】
図6において、1は磁気テープ、2は記録再生用の磁気ヘッド、3は磁気ヘッドの再生信号を増幅するヘッドアンプ、4はヘッドアンプの出力を等化するための所定の周波数特性を有するLCネットワーク等で構成された再生イコライザ、5は再生イコライザ4の出力のアナログ信号を再びディジタル信号にするデータ検出回路、6はデータ検出回路6の出力と発振器8の出力との位相差を検出する位相検波器、7は位相検波器6の出力の位相誤差電圧をフィルタ処理して発振器8に負帰還するループフィルタで、位相検波器6とループフィルタ7と発振器8でデータ検出用PLL回路を構成している。
【0006】
9は発振器8の出力をクロックパルスとしてデータ検出回路5の出力をラッチするDフリップフロップ、10はDフリップフロップ9でラッチされたデータをデジタル復調する復調器、11は復調した再生データに含まれたエラーを検出してエラー訂正を行うエラー訂正復号回路、12はエラー訂正されたデータに対して記録時の信号処理とほぼ逆の信号処理を行う再生信号処理回路である。
【0007】
次に動作について説明する。画像データ等のデータが記録された磁気テープ1をトレースして磁気ヘッド2から得られる微小な再生信号は、ヘッドアンプ3で50〜60dB増幅される。磁気ヘッド2の再生信号の振幅について周波数特性は図7に示すように、低域では微分特性、高域では各種の損失により減衰特性となっている。そこで再生イコライザ4において、図8に示すような図7の逆特性を用いて再生信号の振幅を補正するようにしている。これは積分方式と呼ばれる等化方法である。
【0008】
この再生イコライザ4出力のアナログ信号を、データ検出回路5において、図9のようなスレッショルドレベルでコンパレータ等を用いて波形変換することにより再生ディジタルデータとする。
【0009】
位相検波器6は、データ検出回路5の出力と発振器8の出力の位相差を位相誤差電圧として発生し、ループフィルタ7でフィルタ処理して発振器8の制御入力に負帰還するので、発振器8の出力は再生ディジタルデータに同期したクロック信号となる。
【0010】
Dフリップフロップ9はこのクロック信号でデータ検出回路5の出力をラッチし、復調器10でDフリップフロップ9の出力のデジタルデータに対して逆I−NRZI等のデジタル復調処理を施す。さらにエラー訂正復号回路11において、記録時に付加されたエラー訂正パリティを用いてエラー訂正を行い、再生信号処理回路12で記録時の逆の信号処理をすると、再生画像信号が得られる。
【0011】
つぎに、再生イコライザ4と発振器8についてさらに説明する。再生イコライザ4の周波数特性は図8に示したように、単調増加あるいは単調減少などの一次フィルタ特性ではない。そこで従来では、たとえば図10に示すように、インダクタLとコンデンサCを組み合わせた二次フィルタをバッファで接続し、各二次フィルタの遮断周波数やQを異なるものとして合成した特性で図8の特性としていた。
【0012】
また、発振器は図11に一例を示すような回路構成が用いられている。電圧制御電流源13でLとCによる二次フィルタ(共振回路)を駆動し、その二次フィルタの共振周波数
【0013】
【外1】
Figure 0003630741
で発振する。コンデンサにバリキャップダイオードを用いて、制御電圧でバリキャップダイオードの容量を変化させて発振周波数を制御することができる。
【0014】
つぎに、再生イコライザ4を集積回路上に構成する方法について説明する。図12は「National Technical ReportVol.39 No.6 Dec1993ビデオムービー用Y/C 1チップIC AN 2400」に示されるジャイレータと呼ばれる回路の一例で、端子Aから端子A′間を流れる電流i と両端子間の電圧V の関係は次式となる。
【0015】
【外2】
Figure 0003630741
ここで、I 、I は直流電流i は交流電流
これより
【0016】
【外3】
Figure 0003630741
となり、RとCを用いてインダクタを集積回路上に実現できることになる。そして、I を固定し、I を可変すればL値を変化させることが可能である。
【0017】
つぎに、R値、C値のバラつきによるフィルタ特性の変動を抑圧する方法について図13を用いて説明する。
【0018】
図13は二次フィルタの特性を制御する回路の構成を示す図で、図中、点線で示した二次ローパスフィルタの目標とする遮断周波数を、水晶発振器14の発振周波数と同じとする。そして遮断周波数において90°遅れた信号と、水晶発振器14出力との位相差が90°となるように図12及び式(2)における基準電流I を変化させ、目標のしゃ断周波数となるようにL値を調整するフィードバックループを形成している。
【0019】
集積回路の特徴として、各抵抗間、各コンデンサ間の相対値のバラつきは極めて小さく、図10中のインダクタをジャイレータで構成し、すべてのジャイレータの基準電流I を同時に制御することによりイコライザ特性を正規の特性に調整できるものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
この様なデジタルVTRにおいては早送り、スロー発生などの特殊再生モードにおいて、磁気デープ上を磁気ヘッドが走査する速度(ヘッド相対速度)が変化し、これに伴って再生信号の周波数が変動してしまう。
【0021】
従って再生イコライザの特性が固定のままであると最適な特性とはならず、再生デジタルデータに含まれるエラーが多くなり、画面に白点が出るなど見苦しい再生画像となる欠点があった。
【0022】
このため、イコライザが特性とクロック生成用PLLの特性を制御する必要があるが、この場合にはクロック生成のためのPLL回路を構成する位相検波器及び発振器のほかに再生イコライザを調整するためにさらに一系統の位相検波器と発振器が必要であった。従って、回路が複雑になりコストが高くなるなどの問題点があった。
【0023】
本発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、とくに集積回路上に再生系回路を構成する際にR、C等の回路素子のバラつきの影響を少ない回路構成で吸収し、かつヘッド相対速度の変化に応じて最適に再生イコライザ、クロック生成回路を制御することのできる装置を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
前述課題を考慮して、本願発明は、遮断周波数の制御可能な二次以上の次数を有する第一のフィルタ回路を有し、入力データを等化する等化手段と、前記等化手段の出力信号から検出されたデジタルデータとクロックとの位相差を検出する位相検出手段と、遮断周波数の制御可能な二次以上の次数を有する第二のフィルタによりその発振周波数が制御され、前記位相検出手段の出力を入力として前記入力データに位相同期した前記クロックを発生する発振手段とを備え、前記位相検出手段の出力に基づいて前記第一のフィルタ回路の遮断周波数を制御することにより前記等化手段の等化特性を調整すると共に、前記位相検出手段の出力に基づいて前記第二のフィルタ回路の遮断周波数を制御することにより前記発振手段の発振周波数を調整する構成とした。
【0025】
【作用】
本発明は前述のように構成したので、回路規模を大型化することなく等化特性を最適に制御することができ、また、入力データに正確に同期したクロックを発生することができる。
【0026】
【実施例】
図1は本発明の実施例としてのデジタルVTRのブロック図であり、特に再生イコライザと発振器の周辺を示している。
【0027】
図1において、R 、R 、R 、L とアンプ1で一次のフィルタ1、R 、L 、C とアンプ2で二次のフィルタ2、R 、L 、C とアンプ3で二次のフィルタ3、この3つのフィルタで再生イコライザを構成している。
【0028】
またL 、C とアンプ4で発振器8の発振周波数を決定する二次のフィルタ4を構成し、発振器の出力を逓倍回路16に出力して周波数を2倍し、位相検波器6、Dフリップフロップ9等再生系の各デジタル回路へクロック信号として供給している。
【0029】
次に動作について説明する。本実施例においては、集積回路上に同様の回路形式、マスク構成で作られたジャイレータを用いて等化インダクタとされたL 、L 、L 、L がほぼ同じインダクタンスになるようにジャイレータ負荷となるコンデンサC (図12)が等しく選ばれているとする。
【0030】
そして、フィルタ1、フィルタ2、フィルタ3それぞれの周波数特性は、ジャイレータの基準電流が中心値であると図2(a)、図2(b)、図2(c)のような遮断周波数、Qとなるように抵抗、コンデンサの値が選ばれている。
【0031】
ここで、再生イコライザの伝送帯域は、信号伝送理論として知られるナイキスト基準を満足する信号伝送速度(再生クロック周波数)fbの1/2程度としている。
【0032】
一方、発振器8の発振周波数を決めるフィルタ4の周波数特性は、ジャイレータの基準電流が中心値であると図3のようにfb/2に鋭いピークを持つ特性であるのでfb/2を中心周波数として発振することがわかる。そして、発振器8の出力を逓倍器16で周波数を2倍して周波数fbのクロックとして再生系デジタル回路へ供給している。
【0033】
次にデジタルVTRが通常再生されている場合について説明する。ヘッドアンプより供給された再生信号は、当初、最適な特性ではない再生イコライザで、PLLループが動く程度には等化される。この再生イコライザ4出力のアナログ信号をデータ検出回路5でデジタル化し、位相検波器6に供給する。位相検波器6ではデータ検出回路5出力の再生デジタルデータと逓倍器16出力であるクロックとの位相検波を行い、その位相差信号をループフィルタ7を通して各ジャイレータに基準電流として負帰還するので、フィルタ4の遮断周波数により決まる発振器8の発振周波数はfb/2に自動調整される。
【0034】
ここで、フィルタ3とフィルタ4それぞれで用いるコンデンサの値(C とC )を同じものにすれば、ジャイレータの浮遊容量も含めてフィルタ3のしゃ断周波数を常にfb/2とすることができ、このフィルタ3を基準としてフィルタ2で使うコンデンサの値(C )を容易に求めることができる。
【0035】
本実施例ではこの様に集積回路のR値、C値の絶対値の変動量を、データ検出用のPLL回路から得られる発振器の制御信号であるジャイレータの基準電流で検出し、同じ基準電流で再生イコライザの各ジャイレータを制御してしゃ断周波数を正規の周波数に調整することによって再生イコライザ特性の変化を小さくできるものである。
【0036】
即ち、特殊再生モードにおいては、前述の様にヘッド相対速度の変化により信号伝送速度fbが変化するが、本実施例ではデータ検出用のPLL回路がこの変化に追従し、又、これに伴い再生イコライザの伝送帯域も制御し図4に示すように最適なものとすることができる。
【0037】
なお、前述の実施例では遮断周波数が制御可能なフィルタ回路としてジャイレータを用いた例について説明したが、図5に示すようなトランスコンダクタンス回路と呼ばれる電圧−電流変換特性(gm)が制御可能な素子を用いたアクティブフィルタなど、集積回路上に実現でき、かつしゃ断周波数の制御可能なフィルタであれば、前述の実施例と同様の動作が期待できる。
【0038】
また。前述の実施例では、発振器のジャイレータの基準電流を直接再生イコライザのジャイレータにも供給する構成について説明したが、デジタルVTRにおける再生デジタルデータの時間軸変動は数KHzにわたっているので、発振器のジャイレータの基準電流をフィルタにより平滑化して低周波成分を再生イコライザのジャイレータの基準電流とすればなお一層の動作の安定化が図れる。
【0039】
また、前述の実施例ではデジタルVTRを一例にして説明したが、無線光ファイバー通信等、他の伝送路を用いる場合であっても同様の動作が期待できる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明では、入力データから検出されたデジタルデータとクロックとの位相差の検出出力に基づいて等化手段のフィルタ回路の遮断周波数と発信手段のフィルタ回路の遮断周波数とを制御することにより等化手段の等化特性と発振手段の発振周波数とを制御しているので、回路規模を大型化することなく、入力データの周波数変動に応じて最適な等化を行うことができると共に入力データに同期したクロックを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのデジタルVTRの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の等化回路における各フィルタの特性を示す図である。
【図3】図1の発振器におけるフィルタの周波数特性を示す図である。
【図4】図1の等化回路の等化特性を示す図である。
【図5】本発明の実施例で用いられるトランスコンダクタンス回路の構成を示す図である。
【図6】従来のデジタルVTRの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施例における再生データの周波数特性を示す図である。
【図8】図6の等化回路の等化特性を示す図である。
【図9】本発明の実施例におけるデータ検出回路の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の実施例における等化回路の構成例を示す図である。
【図11】本発明の実施例における発振器の構成を示す図である。
【図12】本発明の実施例で用いられるジャイレータの構成を示す図である。
【図13】従来のフィルタの周波数特性の制御回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
4 等化回路
5 データ検出回路
7 ループフィルタ
8 発振器

Claims (6)

  1. 遮断周波数の制御可能な二次以上の次数を有する第一のフィルタ回路を有し、入力データを等化する等化手段と、
    前記等化手段の出力信号から検出されたデジタルデータとクロックとの位相差を検出する位相検出手段と、
    遮断周波数の制御可能な二次以上の次数を有する第二のフィルタによりその発振周波数が制御され、前記位相検出手段の出力を入力として前記入力データに位相同期した前記クロックを発生する発振手段とを備え、
    前記位相検出手段の出力に基づいて前記第一のフィルタ回路の遮断周波数を制御することにより前記等化手段の等化特性を調整すると共に、前記位相検出手段の出力に基づいて前記第二のフィルタ回路の遮断周波数を制御することにより前記発振手段の発振周波数を調整するデータ処理装置。
  2. 前記位相検出手段の出力を入力とするループフィルタを備え、前記ループフィルタの出力に基づいて前記第一のフィルタ回路の遮断周波数と前記第二のフィルタ回路の遮断周波数を制御することを特徴とする請求項1記載のデータ処理装置。
  3. 第一のフィルタ手段を有し、入力データの周波数特性を制御するイコライザと、
    前記イコライザの出力信号から検出されたデジタルデータとクロックとの位相差を検出する位相検出手段と、
    第二のフィルタ手段を有し、前記入力データに同期した前記クロックを発生する発振手段とを備え、
    前記位相検出手段の出力信号により前記第一のフィルタと前記第二のフィルタの遮断周波数を共に制御することにより、前記イコライザの等化特性と前記クロックの周波数とを調整するデータ処理装置。
  4. 前記第一のフィルタ手段はそれぞれ二次以上の次数を有する複数のフィルタを有し、前記複数のフィルタ及び前記第二のフィルタ手段の遮断周波数が近接していることを特徴とする請求項3記載のデータ処理装置。
  5. 前記第一のフィルタ手段及び前記第二のフィルタ手段はそれぞれ、ジャイレータ回路を用いた等化インダクタンス及びコンデンサからなるフィルタ回路を有し、前記第一のフィルタ手段及び前記第二のフィルタ手段の各ジャイレータ回路を前記位相差検出手段の出力信号に基づく同じ基準電流で制御することにより前記イコライザの等化特性と前記クロックの周波数とを調整することを特徴とする請求項3記載のデータ処理装置。
  6. 前記第一のフィルタ手段及び前記第二のフィルタ手段はトランスコンダクタンス回路を含むことを特徴とする請求項3記載のデータ処理装置。
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