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JP3633138B2 - 厚膜多層回路基板およびその製造方法 - Google Patents
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は厚膜多層回路基板に関するものであり、特に、絶縁基板上に絶縁膜を介して形成された下部導体配線と上部導体配線が、絶縁膜に形成されたビアホール中の導電性ビアフィルにより電気的に連結されている厚膜多層回路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、セラミック基板等の絶縁基板上に印刷、焼成工程を含むスクリーン印刷法によって厚膜多層回路基板を形成する場合、絶縁基板上に順に下部導体配線、いわゆるビアホールとなる開口部を有する絶縁膜、該ビアホール内を充填する導電性ビアフィル、さらにビアホールの上部を形成する上部絶縁膜、そして、該上部絶縁膜上に形成される上部導体配線をそれぞれスクリーン印刷法により形成する方法が用いられてきた。
【0003】
ここで、ビアホールの形成に関していえば、製造上の容易性等からビアホールの幾何学的形状は歪みや凹凸のない簡単な安定した形状が望ましい。また、ビアフィルを通して電気的に接続される下部導体配線と上部導体配線の電気的接続を確実なものとするためには、ビアホール内に露出しビアフィルと接続する下部導体配線の面積はできるだけ大きいことが望まれる。このため、従来は、図4に示すようにビアホールの下部の開口部が全て下部導体配線の表面平坦部分内に収まるようなパターンで絶縁ペーストを印刷し焼成することにより絶縁膜を形成する方法が採用されてきた。例えば、1mm角のビアホールの下部に1.4mm角の下部導体配線を設ける等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、設計上ビアホールの下部開口部が必ず下部導体配線の表面平坦部分に収まるような従来のパターンで絶縁膜を形成した場合には下記の問題が生ずる。
【0005】
図4に示すように下部導体配線3の平坦部分に印刷された絶縁ペーストが、その乾燥前にビアホールの内側に流れてダレ9を生ずる。平坦な下部導体配線の表面に生じたダレ9はビアホール内において本来露出されるべき下部導体配線の表面の殆どまたは全てを覆い、いわゆるビアホール5の潰れが生じる場合がある。例えば、絶縁ペーストの粘度が何らかの原因で部分的にまたは全体的に低下した場合などは特にかかるダレが生じ易い。このような場合、次の工程でビアホールの中に導電性のビアフィルを充填しても、下部導体配線と上部導体配線との間で電気的導通不良が生ずるという問題が生じる。特に最近では高密度実装の必要から各パターンの寸法の縮小化が要求されており、これにともない導体配線の幅およびビアホールの大きさも微細化する必要が生じている。上記絶縁ペーストのダレの問題は微細化パターンにおいて特に影響が著しい。
【0006】
そこでこの発明は、絶縁ペーストがスクリーン印刷後その乾燥前にビアホール内において内側にダレるという現象が生じた場合であっても、下部導体配線と上部導体配線との間で導通不良が発生しないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明においては、セラミック基板等の絶縁基板上に下部導体配線と上部導体配線が絶縁膜を介して形成され、下部導体配線と上部導体配線が絶縁膜に設けられたビアホール内のビアフィルを通して電気的に接続されている厚膜多層回路基板において、上記絶縁基板との間に段差を有するように形成された下部導体配線の端辺をビアホールの下部開口部を横切って延在するように配置している。
【0008】
このような構成とすることにより、絶縁膜のスクリーン印刷後に絶縁ペーストがビアホールの内側においてダレを生じた場合においても、ビアホールのいわゆる潰れを阻止することができる。即ち、図1(a)および(b)に示すように下部導体配線3の端辺10がビアホール5の下部を横切って延在するような配置にすることにより、図2に示すように、少なくともある1方向(セラミック基板が露出している側)からのダレ9を他方向(下部導体側)からのダレ9´よりも小さくすることができ、ビアホール5の潰れを低減できる。
【0009】
また、請求項2の発明のように、特に下部導体配線をビアホールの下部開口部においてその幅を狭めて形成することにより(図3(c),(d)参照)、下部導体配線3の両側の段差を活用することができ、しかもビアホールの部分を微細化しても配線全体の抵抗値の増加を抑えることができる。
【0010】
さらに、請求項3の発明のように、ビアホールを設ける中間の絶縁膜は単層であっても良い。絶縁膜の印刷回数を少なくすることによりコストの低減が図れる。
【0011】
さらに、請求項4の発明のように、ビアフィル6については他の導電材料を用いずに上部導体配線形成時に上部導体配線を下部導体配線に直接接触するようにして形成しても良い。材料の削減と工程の短縮を図ることができる。
【0012】
さらに上記課題を解決するため厚膜多層回路基板は、請求項5の発明のように、下部導体配線の端辺がビアホールの下部開口部を横切って延在するように、このビアホールを有する絶縁膜を形成することにより製造される。
【0013】
【発明の実施の態様】
以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明する。
(第1の実施例)
図1(a)に示すように、この発明の厚膜多層基板1は、セラミック基板2等の絶縁基板上に下部導体配線3、ビアホール5となる開口部を有する絶縁膜4、ビアフィル6、絶縁膜4、および上部導体配線8を順次厚膜スクリーン印刷法を用いて形成することにより製造する。
【0014】
セラミック基板としては、通常96%アルミナ基板を用いるが、特に高熱電導性が求められる場合にはベリリア、炭化珪素(SiC)系基板、窒化アルミニウム(AlN)基板などを用いる。
【0015】
まず、セラミック基板2上に銀導体ペーストからなる下部導体配線3を印刷・焼成により形成する。スクリーン印刷後室温に5〜15分放置した後100〜150℃にて10〜20分乾燥を行い、850℃にて焼成する。焼成には通常温度プロフィルの制御がし易すく燃焼後のガスに排出がし易いベルト炉を使用する。銀導体ペーストに代えて、金導体ペースト、Ag/Pd系ペースト、Cu系ペースト等の導体ペーストを用いることもできる。特に微細配線が要求される場合には金導体ペーストが、マイグレーションが問題となる環境条件で使用される場合にはAg/Pd系ペーストを用いるのが良い。下部導体配線3の膜厚は特に限定はしないが、十分な導電性を得るためには、例えば7〜30μmが適切である。特に基板との間で十分な段差を形成する必要のある場合には15〜30μm程度と厚く形成するのが良い。
【0016】
次に下部導体配線3を覆うように絶縁ペーストを印刷し、焼成する。絶縁ペーストの印刷は1回でも良いが、上部導体配線と下部導体配線間の絶縁を確実に行う必要がある場合、また、上部導体配線と下部導体配線間の線間容量を低減する必要がある場合等には、複数回印刷・焼成を繰り返して行い絶縁膜4を形成する。このとき、絶縁膜4には任意箇所に複数のビアホール5が同時に形成される。ビアホール5の大きさを特に限定するものではないが、絶縁ペーストのダレの効果をビアホール下部に形成された凹部において吸収するためにはビアホール5の径または幅は300μm以上とするのが良い。ビアホール5は、その下部開口において下部導体配線3とセラミック基板2の双方が露出するように設計、配置される。即ち、絶縁膜4により規定されるビアホール5は、下部導体配線3の端辺10が該ビアホール5の下部開口部を横切って延在するように形成される。絶縁膜4と下部導体配線の端辺10間の距離は絶縁膜4の厚さや使用される絶縁ペーストの粘度を考慮して定める。通常の成膜条件下ではビアホール5の径または幅のおよそ1/3にするのが良い。なお、本発明においてはビアホール5の断面形状を特に限定するものではない。図5には四角形のビアホールが示されているが円形等他の形状であっても良い。
【0017】
次に、絶縁膜4に複数形成されたビアホール5部分を充填するように、例えば銀導体ペーストを印刷・焼成しビアフィル6を形成する。なお、絶縁膜の厚さが薄い場合には、この別工程としてのビアフィル6の印刷・焼成工程を省略し、直接上部導体配線8を印刷・焼成して下部導体配線3との間に導通路を形成しても良い。
【0018】
続いて前記絶縁膜4と同様に上部の絶縁膜7が絶縁ペーストを用いて印刷・焼成工程を経て形成される。そして、上部導体配線8が、上部絶縁膜7上に例えば銀導体ペーストを用いてビアホール5内のビアフィル6を通して下部導体配線3と接続されるように印刷・焼成により形成される。
【0019】
上記方法において、図2に示すように、ビアホール5は、下部導体配線3の所定の箇所において下部導体配線3の端辺10をまたぐように形成される。このため、ビアホール5の下部開口において下部導体配線3とセラミック基板2の双方が露出することになる。そして露出した下部導体配線3の端辺10においては、必ず下部導体配線3の膜厚分だけ、セラミック基板2と下部導体配線3の表面との間に15〜30μ程度の段差11が形成される。このため、印刷された絶縁ペーストが乾燥前にビアホール5部分の内側にダレた場合、少なくともセラミック基板2の露出した側(図2の右側)に印刷された絶縁ペーストのダレ9は、下部導体配線3の端辺10の段差が壁となり、他方向(下部導体配線側、図2の左側)からのダレ9´に比べ抑制され、ビアホール5の潰れが防止される。その結果、前に述べたように、下部導体配線3と上部導体配線8との電気的接続不良が低減する。
【0020】
前記絶縁膜4,7、ビアフィル6、上部導体配線8は、下部導体配線3と同様各々スクリーン印刷後100〜150℃にて乾燥し、850℃にて焼成することにより形成される。使用する絶縁基板については図1に示すような単体の絶縁基板のみでなく、既に電気配線が形成されその表面が絶縁膜で覆われているような多層基板を使用しても良い。
【0021】
(第2の実施例)
図3(a),(b)に示すように、セラミック基板2上に形成された下部導体配線3がビアホールを形成する絶縁膜4の両側の側壁の間に配置される。下部導体配線3の両端の端辺10が絶縁膜4の側壁の間で対向するように配置され両側の絶縁膜からのダレに対して壁となる。その結果、ビアホール5の下部には2辺の段差が存在し、対向する2方向からの絶縁ペーストの乾燥前のダレを阻止する。下部導体配線部方向(図3の上下方向)からのダレが多少あってもビアホール5の潰れを防止することができる。なお、図3(a)は図3(b)のX−X´における断面の概略図である。
【0022】
(第3の実施例)
図3(c),(d)は、下部導体配線3の線幅を、ビアホール5の下部開口部に相当する部分だけ特にそれ以外の下部導体配線3の線幅より狭めた場合である。図3(a),(b)の場合と同様ビアホール5の下部において下部導体配線3の両側の段差を活用することができる。導体配線に沿って対向する2方向からの絶縁ペーストのダレを他方向(導体配線の方向)からのダレより小さくすることで、ビアホール5の潰れを防止することができる。下部導体配線の幅は、ビアホール5の部分においてのみ細く形成されるので、下部導体配線全体の抵抗値への影響は極めて小さい。図3(b)は下部導体配線3の中央部を細くした例であり、図3(c)は下部導体配線3の片側を細くした例である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明の第1の実施例に係る断面図。
(b)この発明に係るビアホール部分の平面図。
【図2】この発明に係るビアホール部分の絶縁ペースト形成後の断面図。
【図3】(a)この発明の第2の実施例に係るビアホール部分の断面図。
(b)この発明の第2の実施例に係るビアホール部分の平面図。
(c)この発明の第3の実施例に係るビアホール部分の平面図。
(d)この発明の第3の実施例に係るビアホール部分の平面図。
【図4】従来技術に係るビアホール部分の断面図。
【符号の説明】
1 厚膜多層基板
2 セラミック基板
3 下部導体配線
4 絶縁膜
5 ビアホール
6 ビアフィル
7 絶縁膜
8 上部導体配線
9 ダレ
10 端辺
11 段差

Claims (7)

  1. 絶縁基板上に下部導体配線と上部導体配線が絶縁膜を介して形成され、前記下部導体配線と上部導体配線は前記絶縁膜に設けられたビアホール内のビアフィルを通して電気的に接続されている厚膜多層回路基板において、前記絶縁基板との間に段差を有するように形成された前記下部導体配線の端辺が前記ビアホールの下部開口部を横切って延在するように配置されており、前記ビアフィルと前記絶縁基板とは直接接触していることを特徴とする厚膜多層回路基板。
  2. 前記下部導体配線は前記ビアホールの下部開口部において特にその幅が狭められて形成されていることを特徴とする請求項1記載の厚膜多層回路基板。
  3. 前記ビアホールを規定する前記絶縁膜は単層であることを特徴とする請求項1記載の厚膜多層回路基板。
  4. 前記ビアフィルは上部導体配線の形成と同時に形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の厚膜多層回路基板。
  5. 前記下部導体配線が前記絶縁膜の両側の側壁の間に配置されていることを特徴とする請求項1記載の厚膜多層回路基板。
  6. 絶縁基板上に下部導体配線を形成する導体ペースト、ビアホールを有する絶縁膜を形成する絶縁ペースト、および上部導体配線を形成する導体ペーストをそれぞれスクリーン印刷し焼成する工程を有し、さらに前記ビアホール内に前記下部導体配線と前記上部導体配線とを電気的に接続するビアフィルを形成する工程を含む厚膜多層回路基板の製造方法において、前記下部導体配線の端辺が前記ビアホールの下部開口部を横切って延在するよう前記絶縁膜を形成し、前記絶縁ペーストは前記絶縁基板が露出するように形成されることを特徴とする厚膜多層回路基板の製造方法。
  7. 前記ビアフィルと前記絶縁基板とは直接接触していることを特徴とする請求項6記載の厚膜多層回路基板の製造方法。
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