JP3637779B2 - 誘電体バリア放電ランプ光源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
光化学反応用の紫外線光源として使用される放電ランプの一種として、誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成し、前記エキシマ分子から放射される光を利用するいわゆる誘電体バリア放電ランプが知られている。
本発明は、上記誘電体バリア放電ランプ光源装置に関し、特に本発明は、蛍光体の残光特性を測定するのに好適な誘電体バリア放電ランプ光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
誘電体バリア放電ランプは、放電容器にエキシマ分子を形成する放電用ガスを充填し、誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成させ、前記エキシマ分子から放射される光を利用する(誘電体バリア放電ランプおよびその点灯装置につては、例えば本出願人が先に提案した特願平10−120336号等を参照されたい)。
図9は誘電体バリア放電ランプ光源装置の原理構成を示す図であり、同図は2枚の誘電体5,6が存在する誘電体バリア放電ランプを示している。同図に示すように、誘電体バリア放電ランプ1には、放電プラズマ空間を挟んで電極の間に、1枚または2枚の誘電体が存在する。なお、同図のものはランプ封体7が、誘電体5,6を兼ねている。
【0003】
上記誘電体バリア放電ランプ1を点灯させる際は、その両極の電極3,4に、給電装置8の高周波電源9から、昇圧トランスTrを介して例えば10kHz〜200kHz、2kV〜10kVの高周波の交流電圧を印加する。これにより、各誘電体5,6の放電プラズマ空間2側の面に、各電極3,4側の面と等量逆符号の電荷が誘電体の分極により誘起され、放電プラズマ空間2を挟んで対向する誘電体5,6の面の間で放電する。
そして、放電が生じた部分では、誘電体5,6の放電プラズマ空間2側の面に誘起された電荷は、放電により移動した電荷により中和され、放電プラズマ空間2の電界が減少する。このため、電極3,4への電圧印加が継続されていても、放電電流はやがて停止してしまう。ただし、電極3,4への印加電圧がさらに上昇する場合は、放電電流は持続する。
1度放電が生じた後、放電が停止した場合は、電極3,4に印加される電圧の極性が反転するまで、再放電しない。
【0004】
例えばキセノンガスを封入した誘電体バリア放電ランプの場合、キセノンガスは、放電によりイオンと電子に分離し、キセノンプラズマとなる。このプラズマ中で、特定のエネルギー準位に励起されたキセノンが結合し、エキシマ分子が形成される。キセノンエキシマは、ある寿命時間を経過すると解離してしまうが、このときに開放されるエネルギーが真空紫外波長の光子として放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
誘電体バリア放電ランプ(以下必要に応じてランプと略記する)は、上記のように電圧印加が継続されていても、しばらくしてから放電は停止してしまい電圧の極性が反転するまで再放電しない。このため、ランプは電圧が印加される毎にパルス的に発光し、連続的に発光しない。
したがって、誘電体バリア放電ランプを蛍光体の残光特性測定等の光源に利用する場合には、誘電体バリア放電ランプの発光パルス列の発生を必要期間だけ停止するとともに、発光パルス列の最後の発光パルスを、それ以前の発光パルス列の各発光パルスと略同じとすることが必要である。
【0006】
すなわち、図10(a)、図11(a)に示すように、発光パルス列の最後の発光パルスを、それ以前の発光パルス列と略同じとすれば、発光パルスが停止した後、蛍光体の発光強度は図10(b)、図11(b)に示すようにその残光特性にしたがって低下し、蛍光体の残光特性を正確に測定することができる。
しかしながら、上記ランプを点灯させるための高周波電源として用いられるフライバック方式、フルブリッジ方式、あるいはハーフブリッジ方式等の給電回路は、給電回路の電源を遮断したり、スイッチング素子へのゲート信号を停止した後も、しばらくの間リンギング等により振動電圧を発生し、ランプに振動電圧が印加される。このため、ランプは直ちに発光を停止しない。
【0007】
図12はフライバック方式の給電回路により誘電体バリア放電ランプを点灯させる場合において、給電回路のスイッチング素子へのゲート信号をオフにしてスイッチング素子を遮断したときの、ランプ印加電圧波形とランプの発光強度信号を示す図である。同図において、横軸は時間(ms)を示し、同図の「点灯停止」がスイッチング素子へのゲート信号を遮断した時点を示している。
同図(a)に示すように、給電回路のスイッチング素子へのゲート信号を遮断した後も、ランプに電圧が印加され同図(b)に示すようにランプは発光する。また、発光パルス列の最後の発光パルスは小さくなり、それ以前の発光パルスと同じにならない。
一般に、給電回路のスイッチング素子のゲート信号を遮断する等してランプの発光を停止した場合、図13(a)(b)に示すようにランプ発光強度の低下に応じて蛍光体の発光強度も次第に小さくなり、蛍光体の残光特性を正確に測定することができない。
【0008】
また、上記したフライバック方式、フルブリッジ方式、あるいはハーフブリッジ方式等の給電回路は、出力端には前記図9に示したように昇圧トランスTrが設けられ、昇圧トランスの2次側にランプが接続されている。また、蛍光体の残光特性を測定するために給電回路の動作を停止させる期間は、昇圧トランスの2次側に発生する電圧の繰り返し周期よりはるかに長い。
このため、ランプの発光を停止させるため、昇圧トランスの一次側に電圧が印加されている状態で回路動作を停止させると、昇圧トランスが飽和する。昇圧トランスの飽和は、給電回路のスイッチング素子の破壊を招くこととなるので避けなければならない。
すなわち、誘電体バリア放電ランプを蛍光体の残光特性測定の光源として用いるためには、昇圧トランスの飽和を回避しつつ、前記図10、図11に示したように発光パルス列の最後の発光パルスが、それ以前の発光パルス列と略同じとなるようにランプの発光を停止させる必要がある。
【0009】
本発明は上記した事情に鑑みなされたものであって、昇圧トランスを飽和させることなく、蛍光体の残光特性を測定するに必要な期間、光源装置の発光を停止させることができ、かつ、蛍光体の残光特性を正確に測定することができる誘電体バリア放電ランプ光源装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、前記した誘電体バリア放電ランプと、この誘電体バリア放電ランプの電極に高電圧を印加するための給電装置とを有する誘電体バリア放電ランプ光源装置を次のように構成する。
(1) 昇圧トランスを介して前記誘電体バリア放電ランプに休止期間をもって周期的な波形の高電圧を印加する給電装置を設け、上記周期的な波形の高電圧により誘電体バリア放電ランプを点灯させる。
(2) 上記誘電体バリア放電ランプの点灯させるための前記スイッチング素子の駆動を停止させた後に、上記昇圧トランスの一次側を短絡する手段を設け、蛍光体の残光特性を測定するため誘電体バリア放電ランプの点灯を停止させるとき、上記短絡手段により、昇圧トランスの一次側を短絡する。
本発明においては、上記のように誘電体バリア放電ランプに休止期間をもって周期的な波形の高電圧を印加して点灯させ、前記スイッチング素子の駆動を停止させた後に、昇圧トランスの一次側を短絡して、昇圧トランス等に蓄積されたエネルギーを解放し誘電体バリア放電ランプの点灯を停止するようにしたので、発光パルス列の最後の発光パルスがそれ以前の発光パルス列と略同じとなるようにランプの発光を停止させることができる。また、誘電体バリア放電ランプの点灯停止期間中に昇圧トランスが飽和することもない。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の誘電体バリア放電ランプ光源装置の第1の実施例を示す図であり、同図はフライバック方式の給電回路を用いた場合の実施例を示している。
同図において、1は誘電体バリア放電ランプ、11は昇圧トランス、12は第1のスイッチング素子であり、例えば、駆動用パワーMOSFETを使用することができる。13はクロック信号CK0を出力する発振器、14は上記第1のスイッチング素子12を駆動するためのゲート信号を発生するゲート信号生成回路である。
ゲート信号生成回路14は、クロック信号CK0が立ち上がったとき、D−FF15bが出力する禁止信号EN1がハイレベル(以下Hレベルという)であれば所定時間幅のゲート信号Gを出力する。
【0012】
15は点灯/消灯制御回路であり、遅延回路15aとD−フリップフロップ15b(以下D−FFと略記する)から構成され、D−FF15bは許可/禁止信号EN0がローレベル(以下Lレベルという)になると、クロックCK0を所定時間遅延させたクロックCK1の立ち上がりのタイミングで、禁止信号EN1をLレベルとする。
16は単安定マルチマルチバイブレータ(以下MMと略記する)であり、禁止信号EN1の立ち下がりのタイミングで所定時間幅のダンプ信号DMPを出力する。17はダンパ回路、18はパワートランジスタ等から構成される第2のスイッチング素子であり、ダンパ回路17はダンプ信号DMPが出力されている間、第2のスイッチング素子18をオンにして、昇圧トランス11の一次側を短絡する。また、19はコンデンサ、20は抵抗である。
【0013】
図2は図1に示した光源装置の各部の波形を示す図であり、同図を参照しながら本実施例の光源装置の動作を説明する。
まず、許可/禁止信号EN0がHレベルであり、誘電体バリア放電ランプが点灯している状態における動作を説明する。
発振器13が出力するクロック信号CK0(図2のCK0参照)はゲート信号生成回路14に与えられ、ゲート信号生成回路14はクロック信号CK0の立ち上がりタイミングで所定幅のゲート信号Gを発生する(図2のG参照)。
ゲート信号GがHレベルになると、第1のスイッチング素子12がオンになり、直流電源+→昇圧トランス11の一次巻線、スイッチング素子12の経路で電流が流れ、昇圧トランス11にエネルギーが蓄えられる。
【0014】
次いで、スイッチング素子12がオフになると、昇圧トランス11に流れていた電流が遮断されるため、昇圧トランス11に蓄えられていたエネルギーが放出され、図2に示すように(図2のVs参照)、昇圧トランス11の2次側に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生する。この電圧波形は時間とともに減衰し、次のスイッチング素子12がオンになった後、オフになると上記と同様に再び急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生する。すなわち、スイッチング素子12をオン/オフする毎に急峻な立ち上がりを持つ電圧波形が発生し、誘電体バリア放電ランプ1には正負に変化する高周波電圧が印加される。誘電体バリア放電ランプ1は、電圧が印加されたとき発光するので、上記高周波電圧の立ち上がり、立ち下がりの時点で前記図10(a)あるいは図11(b)に示したようにパルス的に発光する。
なお、この状態では、許可/禁止信号EN0はHレベルであり、D−FF15b、MM16、ダンパ回路17の出力はともにLレベルのため、第2のスイッチング素子18はオフである。
【0015】
次に、上記のようにランプ1が発光しているときに、図2に示すように許可/禁止信号EN0がLレベルになった場合の動作について説明する。
点灯/消灯制御回路15の遅延回路15aは、クロック信号CK0を所定時間遅延させた図2に示すクロック信号CK1を発生しており、許可/禁止信号EN0がLレベルになると、クロック信号CK1の立ち上がりタイミングで、D−FF15bがセットされ、その出力EN1がLレベルとなる(図2のEN1参照)。
これにより、ゲート信号生成回路14の動作が禁止され、ゲート信号Gの発生は停止する(図2のG参照)。また、MM16が動作し、図2に示すように所定時間幅のダンプ信号DMPを発生する。このダンプ信号DMPはダンパ回路17に与えられ、ダンパ回路17は第2のスイッチング素子18をオンにする。このため、昇圧トランス11の一次側がスイッチング素子18、抵抗20を介して短絡され、昇圧トランス11の二次側の電圧は図2のVsに示すように0となる。このため、ランプ1は直ちに発光を停止する。
【0016】
ついで、MM16の出力がLレベルとなり、図2に示すようにダンプ信号DMPがLレベルとなると、スイッチング素子18はオフとなる。この状態では、昇圧トランス11等に蓄えられていたエネルギーはスイッチング素子18を介して放出されているので、図2に示すように昇圧トランス11の2次側にはランプ1を発光させるような電圧は発生しない。
この状態で再び許可/禁止信号EN0がHレベルとなると、D−FF15bの出力がHレベルになり、ゲート信号生成回路14がゲート信号Gの発生を開始し、前記したようにランプ1は発光を開始する。
【0017】
なお、昇圧トランス11の一次側を短絡するタイミングは、遅延回路15aによりクロック信号CK0に対するクロック信号CK1の遅延時間を選定することにより任意に定めることができ、クロック信号CK1の立ち上がりタイミングを、昇圧トランス11の出力電圧が略0になったときに設定することにより、図2のVsに示すような出力波形とすることができる。
また、フライバック方式の回路を用いた場合には、図2のVsに示すように許可/禁止信号EN0がHレベルになった後の昇圧トランス11の2次側電圧変化は、正のピーク値から0レベルまでで、通常点灯時の電圧変化より小さくなる。このため、このときの発光パルス強度は通常点灯時の発光パルス強度より若干小さくなるが、残光特性を測定する上では実用上支障がない。
【0018】
図3は上記した許可/禁止信号EN0を発生する許可/禁止信号発生回路の一例を示す図である。同図において、21はパルス信号を発生する発振器、22は上記発振器の発振周波数を設定する周波数設定手段、23は単安定マルチバイブレータ(MMと略記する)、24はMM23が出力するパルス幅を設定するパルス幅設定手段である。
同図において、発振器21は周波数設定手段22により設定される周波数でパルス信号を発生する。MM23は発振器21の出力パルスが立ち上がると、パルス幅設定手段24により設定されるパルス幅のパルスを発生し、この信号が許可/禁止信号EN0として、図1に示した点灯/消灯制御回路15に与えられる。
図3に示す点灯/禁止信号発生回路を用いることにより、許可/禁止信号EN0のHレベルの期間、およびLレベルの期間を周波数設定手段22、パルス幅設定手段24により任意に設定することができ、誘電体バリア放電ランプ1の点灯時間、消灯時間を任意に制御することができる。
【0019】
図4は本実施例の光源装置のランプ印加電圧波形およびランプの発光強度信号波形の実測データを示す図である。
同図において、横軸は時間(ms)であり、「点灯停止」が禁止信号EN1がLレベルになった時点を示している。同図から明らかなように、本実施例の光源装置においては「点灯停止」時点でランプの発光をほぼ完全に停止させることができ、蛍光体の残光特性を正確に測定することが可能となった。また、昇圧トランス11に印加される電圧が0の状態でランプの点灯を停止させているので、昇圧トランス11が飽和することもない。
【0020】
次に、本発明をフルブリッジ方式の給電回路に適用した場合の実施例について説明する。
図5は、フルブリッジ方式の給電回路の主回路構成を示す図である。同図において、1は誘電体バリア放電ランプ、11は昇圧トランス、31a〜31dは駆動用パワーMOSFET等からなるスイッチング素子、32a〜32dはゲート駆動回路、33a〜33dはダイオード、34は直流電源である。
本実施例のフルブリッジ方式の主回路は、同図に示すように、スイッチング素子31a〜31dをブリッジ状に接続し、スイッチング素子31a,31d、スイッチング素子31c,31bの接続点に昇圧トランス11の1次側巻線を接続したものであり、スイッチング素子31a〜31dを次の▲1▼〜▲5▼のように動作させることにより、昇圧トランス11の2次側巻線に交流電圧を発生させランプ1を発光させる。
【0021】
▲1▼ スイッチング素子31cがオン、31dがオフになっている状態で、スイッチング素子31aをオンにする。これにより、スイッチング素子31a→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31cの経路が形成され、昇圧トランス11の1次巻線が短絡状態となる。これにより、昇圧トランス11等に蓄えられていたエネルギーが解放される。
▲2▼ スイッチング素子31aをオンにしたまま、スイッチング素子31cをオフにし、スイッチング素子31bをオンにする。これにより、直流電源34→スイッチング素子31a→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31b→直流電源34の経路で形成され、昇圧トランス11の1次巻線に電圧が印加される。
▲3▼ スイッチング素子31bをオンにしたまま、スイッチング素子31aをオフにし、スイッチング素子31dをオンにする。これにより、スイッチング素子31b→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31dの経路が形成され、昇圧トランス11の一次巻線が短絡状態となる。
▲4▼ スイッチング素子31dをオンにしたまま、スイッチング素子31bをオフにし、スイッチング素子31cをオンにする。これにより、直流電源34→スイッチング素子31c→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31d→直流電源34の経路で形成され、昇圧トランス11の1次巻線に上記▲2▼とは逆方向の電圧が印加される。
▲5▼ スイッチング素子31cをオンにしたまま、スイッチング素子31dをオフにし、スイッチング素子31aをオンにして上記▲1▼に戻る。
【0022】
図6は図5に示すスイッチング素子31a〜31dを駆動するゲート信号生成回路の構成を示す図である。
同図において、41はクロック信号CKAを発生する発振器であり、発振器41が発生するクロック信号CKAはD−FF43のクロック入力端子およびオアゲート42に入力される。オアゲート42の他方の入力には、D−FF43の出力が入力される。D−FF43はクロック信号CKAが入力されたときD入力端子の状態にセットされ、例えばクロック信号CKAが入力されたときD入力端子がHレベルであれば、Q出力にHレベルの信号を出力する。
D−FF43の出力は通常動作時(許可/禁止信号ENAがLレベルで、ランプの点灯が許可されているとき)、Lレベルでありオアゲート42はクロック信号CKAと同位相のクロック信号CKBを発生し、このクロック信号CKBはカウンタ47、D−FF44およびD−FF49a〜49dのクロック入力端子に入力される。
【0023】
D−FF44はクロック信号CKBが入力されたときD入力端子の状態にセットされ、例えばカウンタ47の出力端子QDがHレベルであれば、反転出力QにLレベルの信号を出力する。D−FF44の出力はアンドゲート45に入力され、アンドゲート45はD−FF44の出力がHレベルであり、かつ、カウンタ47の出力QDがHレベルのときHレベルの出力を発生する。
アンドゲート45の出力はアンドゲート46に入力され、アンドゲート46の他方の入力端には、ランプの点灯を許可/禁止する許可/禁止信号ENAが入力される。なお、許可/禁止信号ENAは前記図3に示した許可/禁止信号発生回路を用いて発生させることができる。
【0024】
アンドゲート46は、許可/禁止信号ENAがLレベルのときは、Lレベルの出力を発生するので、許可/禁止信号ENAがLレベルであれば前記D−FF43の出力INHはLレベルであり、前記したオアゲート42はクロック信号CKBを発生し続ける。
カウンタ47は例えば4ビットのバイナリーカウンタであり、上記クロック信号CKBをカウントし、クロック信号CKBが8個入力したとき、その出力QDがHレベルとなり、次の8個のクロックが入力したとき出力QDがLレベルになる動作を繰り返す。
カウンタ47の出力は、ゲート信号G1を発生する下端遅延回路51aに与えられるとともに、反転回路48により反転されてゲート信号G3を発生する下端遅延回路51bおよびD−FF49aに与えられる。
【0025】
D−FF49a〜49dは遅延回路を構成しており、最初のクロック信号CKBが入力されたときD−FF49aがセットされ、次のクロック信号CKBが入力されたとき、D−FF49aの出力が次のD−FF49bにセットされる。同様に、クロック信号CKBが入力される毎に順次D−FF49c、D−FF49dがセットされる。
すなわち、D−FF49a、D−FF49b、D−FF49c、D−FF49dは、それぞれ1,2,3,4クロック信号分遅延した信号を出力する。したがって、ジャンパー線Jにより端子S1〜S4のいずれかを接続することにより、必要な遅延信号を取り出すことができる。
【0026】
図6では、D−FF49bの出力が取り出され、ゲート信号G4を発生する下端遅延回路51cおよび反転回路50に与えられる。反転回路50は、D−FF49bの出力を反転し、ゲート信号G2を発生する下端遅延回路51dに出力する。
下端遅延回路51a〜51dは、ゲート信号G1〜G4の立ち上がりのタイミングを調整するために設けられた遅延回路であり、下端遅延回路51a〜51dの出力は反転回路52a〜52dを介してゲート信号G1〜G4として出力される。
【0027】
図7、図8は本実施例のゲート信号生成回路の動作を説明する図である。図8は図7の続きであり、図8の点線は、図7のクロツク信号CKA,CKBのタイミングを示している。
以下、前記図5、図6を参照しながら、図7、図8により本実施例の動作について説明する。
まず、許可/禁止信号ENAがLレベルであり、誘電体バリア放電ランプが点灯している状態における動作を説明する。
許可/禁止信号がENAがLレベルのとき、前記したようにD−FF43の出力はLレベルであり、発振器41が出力するクロック信号CKA(図7参照)はオアゲート42を通過し、クロック信号CKB(図7参照)として、カウンタ47、D−FF49a、および、D−FF44に与えられる。
カウンタ47は上記クロック信号CKBをカウントし、その結果、カウンタ47の出力QDは図7に示すように変化する。
【0028】
カウンタ47の出力QDは下降端遅延回路51aに与えられ、パルスの立ち下がり時に所定時間遅延され、反転回路52aで反転され図8に示すようにゲート信号G1として出力される。
すなわち、反転回路52aの出力は、信号QDがLレベルになってから所定の遅延時間後にHレベルになり、信号QDがHレベルになるのと同時にLレベルとなる。このため、図8に示すような立ち上がりのタイミングが遅延したゲート信号G1が発生する。
また、カウンタ47の出力QDは反転回路48を介して下降端遅延回路51bおよびD−FF49aに与えられる。下降端遅延回路51bは上記反転回路48の出力の立ち下がりを所定時間遅延させる。下降端遅延回路51bの出力は反転回路52bで反転され、図8に示すように立ち上がりのタイミングが遅延したゲート信号G3として出力される。
【0029】
D−FF49aに入力された反転回路48の出力は、D−FF49a、D−FF49bにより2クロック信号分遅延され、下降端遅延回路51cおよび反転回路50に与えられる。下降端遅延回路51cはD−FF49bの出力の立ち下がりを所定時間遅延させ、この出力は反転回路52cで反転され図8に示すように立ち上がりのタイミングが遅延したゲート信号G4として出力される。
また、反転回路50の出力は、下降端遅延回路51dに与えられる。下降端遅延回路51dは反転回路50の出力の立ち下がりを所定時間遅延させ、この出力は反転回路52dで反転され、図8に示すように立ち上がりのタイミングが遅延したゲート信号G2として出力される。
【0030】
上記下降端遅延回路51a〜51dを設けることにより、スイッチング素子31a,31dあるいはスイッチング素子31c,31dが同時導通し、短絡回路が形成されるのを防止することができる。
また、図8の電圧Vsが0の期間は、前記したD−FF49a〜D−FF49dから構成される遅延回路のジャンパー線Jの接続位置を変えることにより変えることができ、例えば、ジャンパー線JをD−FF49cの端子S3に接続することにより、電圧Vsが0の期間を1クロック分長くすることができる。
【0031】
上記ゲート信号G1〜G4により前記図5に示した主回路のスイッチング素子31a〜31dが駆動され、昇圧トランス11に高周波電圧が印加される。
すなわち、ゲート信号G1、ゲート信号G4がHレベルになると、スイッチング素子31a,31cがオンとなり、この状態では昇圧トランス11の1次巻線が短絡状態になる。
ついで、ゲート信号G4がLレベルとなり、所定の遅延時間後、ゲート信号G2がHレベルになると、スイッチング素子31bがオンになり、直流電源34→スイッチング素子31a→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31b→直流電源34の経路が形成され、昇圧トランス11の1次巻線に電圧が印加される。
次に、ゲート信号G1がLレベルとなり、所定遅延時間後に、ゲート信号G3がHレベルとなると、スイッチング素子31dがオンになり、スイッチング素子31b→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31dの経路が形成され、昇圧トランス11の一次巻線が短絡状態となる。
【0032】
ついで、ゲート信号G2がLレベルとなり、所定時間後にゲート信号G4がHレベルになると、スイッチング素子31cがオンになり、直流電源34→スイッチング素子31c→昇圧トランス11の1次巻線→スイッチング素子31d→直流電源34の経路で形成され、昇圧トランス11の1次巻線に電圧が印加される。
上記動作を繰り返すことにより、昇圧トランス11の1次巻線に高周波電圧が印加され、昇圧トランス11の2次側電圧には図8に示す電圧Vsが発生する。これにより、誘電体バリア放電ランプ1は印加電圧が0から正、0から負に変化するとき発光し、前記したようにパルス的な発光を繰り返す。
【0033】
次に、上記のようにランプ1が点灯している状態で、許可/禁止信号がENAがHレベルとなった場合の動作について説明する。
許可/禁止信号ENAがHレベルになると、アンドゲート46の一方の入力端がHレベルとなる。アンドゲート46の他方の入力端には、アンドゲート45の出力が入力されており、アンドゲート45は、D−FF44の出力QIおよびカウンタ47の出力QDがともにHレベルになったとき、出力がHレベルになる。
したがって、図7に示すようにQD、QIがともにHレベルになったとき、アンドゲート46の他方の入力端がHレベルとなり、アンドゲート46はHレベルの出力を発生する。アンドゲート46の出力はD−FF43に入力され、D−FF43の出力INHはクロック信号CKAが入力されたとき、Hレベルとなる(図7のINH参照)。
【0034】
信号INHがHレベルとなると、オアゲート42の出力はHレベルとなり、クロック信号CKBは停止する(図7のCKB参照)。
このため、カウンタ47は動作せず、図8に示すように、ゲート信号G1,G4がLレベル、ゲート信号G2,G3がHレベルの状態で回路の動作が停止する。これにより、図5に示す主回路のスイッチング素子31a,31cがオフ、スイッチング素子31b,31dがオン状態となり、昇圧トランス11の1次側が短絡された状態となる。また、昇圧トランス11の2次側には電圧が発生せず、誘電体バリア放電ランプは発光を停止する。
そして、再び、許可/禁止信号ENAがLレベルになると、D−FF43の出力はLレベルとなり、前記した動作を開始し、誘電体バリア放電ランプ1は発光を開始する。
【0035】
本実施例においては、上記のように昇圧トランス11の1次側が短絡された状態で回路動作を停止させるようにしているので、前記第1の実施例と同様、前記図10,図11に示したようにランプの点灯を完全に停止させることができ、また、ランプの点灯を禁止しているとき、昇圧トランス11に電圧が印加されることがない。このため、昇圧トランスの飽和を回避することができる。
なお、上記実施例では、スイッチング素子31b,31dがオン状態でランプの点灯を停止するようにしているが、論理回路を適宜構成することにより、スイッチング素子31a,31cがオン状態でランプの点灯を停止するようにすることもできる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、誘電体バリア放電ランプに休止期間をもって周期的な波形の高電圧を印加して点灯させ、誘電体バリア放電ランプの点灯させるための前記スイッチング素子の駆動を停止させた後に、昇圧トランスの一次側を短絡して、誘電体バリア放電ランプの点灯を禁止するようにしたので、昇圧トランスを飽和させることなく蛍光体の残光特性を測定するに必要な期間、光源装置の発光を停止させることができる。
また、発光パルス列の最後の発光パルスが、それ以前の発光パルス列と略同じとなるようにランプの発光を停止させることができるので、蛍光体の残光特性を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体バリア放電ランプ光源装置の第1の実施例を示す図である。
【図2】図1に示した光源装置の各部の波形を示す図である。
【図3】許可/禁止信号発生回路の一例を示す図である。
【図4】第1の実施例の光源装置のランプ印加電圧波形およびランプの発光強度信号波形の実測データを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例のフルブリッジ方式給電回路の主回路構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例のゲート信号生成回路の構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例の各部の波形を示す図(1)である。
【図8】本発明の第2の実施例の各部の波形を示す図(2)である。
【図9】誘電体バリア放電ランプ光源装置の原理構成を示す図である。
【図10】蛍光体の残光特性を測定することが可能なランプの発光強度と蛍光体の発光強度(理想的な波形)を示す図である。
【図11】蛍光体の残光特性を測定することが可能なランプの発光強度と蛍光体の発光強度(理想的ではないが実用上問題がない波形)を示す図である。
【図12】給電回路のスイッチング素子を遮断したときのランプ印加電圧波形とランプの発光強度信号の実測データを示す図である。
【図13】ランプの発光強度が次第に小さくなる場合の蛍光体の発光強度を示す図である。
【符号の説明】
1 誘電体バリア放電ランプ
11 昇圧トランス
12 スイッチング素子
13 発振器
14 ゲート信号生成回路
15 点灯/消灯制御回路
15a 遅延回路
15b D−フリップフロップ
16 単安定マルチマルチバイブレータ
17 ダンパ回路
18 スイッチング素子
19 コンデンサ
20 抵抗である。
21 発振器
22 周波数設定手段
23 単安定マルチバイブレータ
24 パルス幅設定手段
31a〜31d スイッチング素子
32a〜32d ゲート駆動回路
33a〜33d ダイオード
34 直流電源
41 発振器
42 オアゲート
43,44 D−フリップフロップ
45,46 アンドゲート
47 カウンタ
48,50 反転回路
49a〜49d D−フリップフロップ
51a〜51d 下端遅延回路
52a〜52d 反転回路
Claims (1)
- 誘電体バリア放電によってエキシマ分子を生成する放電用ガスが充填された放電プラズマ空間があって、この放電用ガスに放電現象を誘起せしめるための両極の電極のうち少なくとも一方と前記放電用ガスの間に誘電体が介在する構造を有する誘電体バリア放電ランプと、この誘電体バリア放電ランプの前記電極に高電圧を印加するための給電装置とを有する誘電体バリア放電ランプ光源装置において、
前記給電装置は、スイッチング素子によって昇圧トランスを介して前記誘電体バリア放電ランプに休止期間をもって周期的な波形の高電圧を印加するものであって、
この誘電体バリア放電ランプの点灯させるための前記スイッチング素子の駆動を停止させた後に、前記昇圧トランスの一次側を短絡する手段を有する
ことを特徴とする誘電体バリア放電ランプ光源装置。
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- 1998-07-24 JP JP20938798A patent/JP3637779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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