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JP3640353B2 - ネームプレート - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、社名や、ロゴマーク、意匠・模様等を表示したネームプレート、とくにこれらの社名やロゴマーク、意匠・模様等を立体的に見せるネームプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
社名や、ロゴマーク、意匠・模様を表示するネームプレートにおいては、豪華さや高級感を持たせるため、材料生地である基板をプラスチック(樹脂)とするとともに、ロゴマークや意匠・模様を立体的に見せる工夫が施されている。そして、その名称にかかわらず、単に独立して机上等に置かれるだけでなく、例えば携帯電話機の表示窓への適用など、種々の態様での使用に供せられている。
【0003】
このようなネームプレートにおいて、立体的に見せるようにした従来のものとしては、図5に示すような、金型を用いて基板4に凹凸22をつけて成形する方法で製作したもの、図6に示すような、彫刻機を用いて基板4に凹凸24を彫刻する方法で製作したもの、あるいは図7に示すような、刻印機を用いた刻印やエンボス加工で基板4に凹凸26を形成する方法で製作したものなどがある。なお、図6のものは金型を用いても製作できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のネームプレートは、いずれも基板4自体に凹凸22〜26をつける加工方法で製作されているので、金型代や専用設備といった初期費用と、維持管理コストがかかるとともに、工程が増えることに伴ない歩止りが低下するという問題を有している。
また、いずれの加工方法を採用しても多面付けに向いていないので、多量生産が困難である。
【0005】
金型や専用設備を使用しない方策として、例えば図8の(a)に示すように、透明基板4’の裏面にマークM’を印刷し、あわせて当該マークM’に陰影K’をも印刷したネームプレート20もあるが、この場合、例えばネームプレート20の上下を反転すると、(b)のように、印刷された陰影K’も反転して陰影の向きが逆となるので、違和感があり、安物という印象を払拭できない。
したがって本発明は、上記従来の問題点に鑑み、プラスチックその他の透明体を基板として立体表示を実現しながら、しかも製作が簡単なネームプレートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、マークを表示するネームプレートであって、透明材料の基板と、マークの形状のシルエットを有して基板の裏面に形成された透明または半透明のマーク皮膜と、該マーク皮膜とその周辺部にわたって基板の裏面に形成された反射皮膜と、マーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用により形成されたサテン層との、4層構成部分を有するものとした。
【0007】
これにより、マーク皮膜が反射皮膜で覆われ、基板の表面側から入射する光に対するマーク皮膜と反射皮膜間の界面における反射がマーク皮膜の周縁にそって変化することにより陰影ができ、マークが立体的に見えるとともに、界面のサテン層により種々の質感を与えることができる。
【0008】
請求項2の発明は、マーク皮膜の厚さを4〜30μmとしたものである。
また、請求項3の発明は、反射皮膜が鏡面インクの印刷、真空蒸着膜またはホットスタンプによる箔押しで形成されているものとした。
【0009】
請求項4の発明は、ネームプレートの製造方法であって、透明材料の基板の裏面に、顔料または色料成分を添加したインクでマークを印刷して透明または半透明のマーク皮膜を形成する工程該印刷後のマーク皮膜を乾燥させる工程、その後マーク皮膜とその周辺部にわたって基板の裏面に鏡面インクの印刷で反射皮膜を形成する工程、そしてマーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用によりサテン層を形成する工程からなるものとした。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、マーク皮膜をスクリーン印刷で形成することとしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は実施の形態を示し、(a)は平面図、(b)は(a)におけるA−A部の断面図、(c)は透視斜視図である。
板状の基板11は透明または半透明材料からなり、この基板11の裏面15に、マーク皮膜として、スクリーン印刷でロゴマークや意匠・模様(以下、簡単のために単に「マーク」という)を印刷して、厚さt(後掲の図2参照)を約4〜30μm、好ましくは10μm以上としたスクリーン皮膜1を形成してある。
このスクリーン印刷のインクは、光を透過させながら、基板11と識別できるような質感や色を有するものとしてある。
基板11の表面13は、つや有り(光沢)のほか、光を透過させる限度でシボやマット処理等によるつや消しとしてもよい。
【0012】
基板11は透明または半透明で光を透過する性質を有し、インクの膜が密着するものであれば、任意の材料でよいが、例えば、アクリル(PMMA)、ポリカーボネイト(PC)、塩化ビニール(PVC)、ポリエステル(PET)等の樹脂フイルムやシート、あるいはこれらの樹脂を原料にした成形加工品が好ましく、さらにはガラス板を用いることができる。
【0013】
また、スクリーン皮膜1を形成するインクについては、インク素材は、スクリーン印刷が可能であればよく、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系、ビニール系、UVインク等が用いられる。
インク素材には基板11と識別できるように、透過性を損なわない顔料や色料成分を添加でき、金粉、銀粉等のメタリック系顔料、パール顔料、蛍光顔料、マット剤、プロセスカラー、鏡面(ミラー)顔料などを添加することができる。
これらの顔料等は、光の当たる角度によって反射、吸収、透過の特性が変化する性質を与える薄板状の粒子からなり、したがって、スクリーン皮膜1は薄板状の粒子が層状構造を形成している。
添加成分は、基板10への接着性を高く確保する観点から、インク素材に対して2〜12%程度が望ましい。
【0014】
スクリーン皮膜1上、およびスクリーン皮膜1が形成されていない部位では基板の裏面15上に重ねて、光を反射させる性質を有する鏡面インクをスクリーン印刷して、反射皮膜2が形成されている。
【0015】
以上のように構成されたネームプレート10では、スクリーン皮膜1に、光を反射させる鏡面インクの反射皮膜2が被さっており、基板11の表面13側から入射する光は基板11の裏面15からスクリーン皮膜1内に入り、スクリーン皮膜1と反射皮膜2の境界の界面S(図2参照)で反射される。ここで、スクリーン皮膜1は光の当たる角度によって反射、吸収、透過の特性が変化する薄板状の粒子が層状構造となっているので、スクリーン皮膜1とその周りの部分とは識別されて、基板11の表面13側から見る者にスクリーン皮膜1のシルエット(形状)で表わされるマークMが認識される。
【0016】
さらに、スクリーン皮膜1と反射皮膜2間の界面Sはスクリーン皮膜1の周縁にそって光の当たる角度が変化するので、図2に示すように、その周縁にそっても光の反射、吸収、透過の状態が部位によって変化し、光Lに対して正面になる部位Xではとくに明るく反射し、陰になる部位Yでは暗い影となり、これらの途中の部位Zでは中間の明るさで反射するという作用を引き起こす。
したがって、この作用により、スクリーン皮膜1で表わされるマークMが光の当たる角度によって、浮き上がって見えたり、沈んで見えたりといった立体感を生み出す。
なお、スクリーン印刷で形成されたスクリーン皮膜1は、図2に示されるように、印刷時にインクが周縁部方向へ押され、周縁部が厚くなる。したがって周縁部での反射皮膜2の落差が大きく、大きな立体感を得るのに有効である。
【0017】
さらに、スクリーン皮膜1の反射皮膜2と接する界面Sには、反射皮膜2の成分の侵入など相互作用によって、図3のように、サテン(なし地)層17を形成することができる。
例えばスクリーン皮膜1のインク素材をウレタン系としたとき、スクリーン皮膜1のスクリーン印刷後の乾燥を雰囲気温度80℃で15分行うと粒子の細かいサテン状態が得られ、40分乾燥させると粒子がほとんど見えないサテン状態が得られる。また、雰囲気温度40℃での乾燥においても、30分以上の乾燥により、同様のサテン状態を得ることができる。
【0018】
したがって、スクリーン皮膜1のスクリーン印刷の乾燥条件の選択によって、所望のサテン層17をスクリーン皮膜1と反射皮膜2の界面Sに得ることができ、あるいはサテン層のないものとすることができる。
なお、スクリーン皮膜1と反射皮膜2の界面Sにサテン層17を生成させる場合には、そのサテン層17によってスクリーン皮膜1とその周りの部分とが互いに識別されるので、スクリーン皮膜1のインクには必ずしも顔料等を添加しないでもよい。
【0019】
実施の形態は以上のように構成され、透明または半透明の基板11の裏面15に、スクリーン印刷でロゴマークや意匠・模様などのマークMを、光の当たる角度によって反射、吸収、透過の特性が変化する性質を与える薄板状の粒子からなる顔料等を混入したインクで、スクリーン皮膜1として形成し、このスクリーン皮膜1およびその周辺を含めた基板11の裏面15に鏡面インクをスクリーン印刷して反射皮膜2を形成したものとしたので、マークMの周縁にそったスクリーン皮膜1と反射皮膜2間の界面Sにおける光の当たる角度が変化し、光の反射、吸収、透過の状態が部位によって変化して、マークMが立体的に見える。
そして、図8に示した従来の陰影を印刷したものとは異なり、上下反転させても図4の(a)、(b)に示すように、陰影Kは見る者に対して同方向に生じて、本物の立体感を与える。
【0020】
そして、その製作工程において、スクリーン皮膜1の乾燥条件を選択することにより、スクリーン皮膜1と反射皮膜2間の界面Sにサテン層17を形成することもでき、立体感に加えて種々の質感を与えることができる。
【0021】
また、製作に際しては、基板11の裏面15に、マークMのシルエットをもたせたスクリーン皮膜1と、反射皮膜2とを順次にスクリーン印刷により印刷するだけのきわめて簡単な工程で済み、マークMの立体感生成のためには基板11自体に何らの凹凸も形成しない。したがって、手間のかかる彫刻作業等や、コスト高を招く金型や専用設備も必要とせず、これらの初期費用や維持・管理コストがかからない。あわせて、工程数が少ないために、不良率を低く抑えることができる。
そして、多面付けによる生産が可能で、1度に大量に製造できるという利点を有している。
【0022】
なお、上記実施の形態では、マーク皮膜としてスクリーン印刷によるスクリーン皮膜1を形成したが、マーク皮膜はこのほか凸版印刷、オフセット印刷、あるいは凹版印刷等によっても形成することができ、必要に応じて選択すればよい。しかしながら、マーク皮膜はマークMを周辺から際立たせて大きな立体感を得るためにできるだけ厚く、かつシルエットにそう周縁部ほど厚いのが良いので、このような皮膜断面を得るためにはスクリーン印刷が最も好ましい。
【0023】
また、第2層皮膜としての反射皮膜2もスクリーン印刷によるものとしたが、光を反射させることができれば、スクリーン印刷に限らず、真空蒸着膜やホットスタンプによる箔押し膜を採用することができる。
こうして、マーク皮膜形成と反射皮膜形成の2工程において、種々の方法を組み合わせることで、素材・色合・質感といった要素に様々なバリエーションを得ることができる。
【0024】
なおまた、実施の形態では、ロゴマークや意匠・模様などのシルエットをマーク皮膜であるスクリーン皮膜1、とくにその外周縁で示すものとしたが、実施の形態におけるスクリーン皮膜1と該スクリーン皮膜1を設けなかった領域とを入れ替えて、スクリーン皮膜1の内周縁でマークMを表示するものとしてもよい。すなわちスクリーン皮膜1を形成していない部分がマークとなる。これによっても、スクリーン皮膜1と反射皮膜2間の界面Sにおける光の当たる角度が変化し、光の反射、吸収、透過の状態が部位によって変化するので、マークとその周囲とが相対的に立体的な関係として視認される。
【0025】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のネームプレートは、透明材料の基板の裏面に形成したマークの形状のシルエットを有する透明または半透明のマーク皮膜と、さらに該マーク皮膜とその周辺部にわたって形成された反射皮膜と、マーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用により形成されたサテン層との、4層構成部分を有するものとしたので、これにより基板の表面側から入射する光がマーク皮膜と反射皮膜間の界面で反射されるとともに、マーク皮膜の周縁にそって反射状態が変化して、マーク周縁に陰影ができ、マークが立体的に見えるとともに、界面のサテン層により種々の質感を与えることができる
そして、マーク皮膜と反射皮膜とを順次に基板に形成するだけのきわめて簡単な工程で製作できるので、不良率を低く抑えられるとともに、金型や専用設備を必要とせず、これらの初期費用や維持・管理コストがかからない。また、多面付けによる大量生産にも適している。
【0026】
また、本発明のネームプレートの製造方法は、透明材料の基板の裏面に、顔料または色料成分を添加したインクでマークを印刷して透明または半透明のマーク皮膜を形成する工程と、該印刷後のマーク皮膜を乾燥させる工程と、その後、マーク皮膜とその周辺部にわたって基板の裏面に鏡面インクの印刷で反射皮膜を形成する工程と、マーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用によりサテン層を形成する工程とからなるものとしたので、基板の表面側から入射する光がマーク皮膜と反射皮膜間の界面で反射し、しかもその反射がマーク皮膜の周縁にそって変化してマークが立体的に見えるとともに、界面のサテン層により種々の質感を与えるネームプレートを得ることができ、製作容易で低コストである。また、多面付けが可能である。
よって、生産効率の向上に効果があり、生産コストを大幅に下げ、大量に製造することができる。
【0027】
とくに、マーク皮膜をスクリーン印刷で形成することにより、マーク皮膜の厚さを周縁において厚いものとすることができ、立体感を得るのにより有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図である。
【図2】実施の形態を示す拡大断面図である。
【図3】サテン層を形成した変形例を示す図である。
【図4】実施の形態にかかるネームプレートを上下反転させた前後の状態を示す図である。
【図5】従来例を示す図である。
【図6】従来例を示す図である。
【図7】従来例を示す図である。
【図8】陰影を印刷したネームプレートを上下反転させた前後の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 スクリーン皮膜
2 反射皮膜
4、4’ 基板
10、20 ネームプレート
11 基板
13 表面
15 裏面
17 サテン層
22、24、26 凹凸
K、K’ 陰影
M、M’ マーク
S 界面

Claims (5)

  1. マークを表示するネームプレートであって、
    透明材料の基板と、
    前記マークの形状のシルエットを有して前記基板の裏面に形成された透明または半透明のマーク皮膜と、
    該マーク皮膜とその周辺部にわたって前記基板の裏面に形成された反射皮膜と
    前記マーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用により形成されたサテン層との、4層構成部分を有することを特徴とするネームプレート。
  2. 前記マーク皮膜の厚さが4〜30μmであることを特徴とする請求項1記載のネームプレート。
  3. 前記反射皮膜は鏡面インクの印刷、真空蒸着膜またはホットスタンプによる箔押しで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のネームプレート。
  4. マークを表示するネームプレートの製造方法であって、
    透明材料の基板の裏面に、顔料または色料成分を添加したインクで前記マークを印刷して透明または半透明のマーク皮膜を形成する工程と、
    該印刷後のマーク皮膜を乾燥させる工程と、
    その後、前記マーク皮膜とその周辺部にわたって前記基板の裏面に鏡面インクの印刷で反射皮膜を形成する工程と、
    前記マーク皮膜と反射皮膜間の界面に相互作用によりサテン層を形成する工程とからなることを特徴とするネームプレートの製造方法
  5. 前記マーク皮膜はスクリーン印刷で形成することを特徴とする請求項4記載のネームプレートの製造方法。
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