JP3640726B2 - 環状部材の外周検査装置、環状部材の外周検査方法および環状部材の画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば内燃機関において用いられるピストンリングなどの非真円形の環状部材の外周を検査する環状部材の外周検査装置、環状部材の外周検査方法および環状部材の画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、内燃機関に用いられているピストンリングの検査工程の一つに外周検査工程がある。この外周検査工程は、ピストンリングをピストンに実際に装着して、このピストンリングをシリンダ内で摺動させ、これによりピストンリングの外周に生じた摩耗の状態を目視などにより確認し、摩耗幅がリング全周に亘って均一で、かつ適当な幅になっているものを良品と判定することにより、良品/不良品の振るい分けを行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の目視による検査では、効率が悪く、しかも高い検査精度を望むことができないことから、ITVカメラなどを用いてピストンリングの外周の画像を取込み、これによって得られた画像情報に基づいて、その良否を判定するような検査方法の開発が強く望まれている。
【0004】
しかしながら、このような画像処理に基づく検査方法では、ITVカメラによってピストンリング外周の画像を取り込む際に、ピストンリング画像が歪んでしまうとともに、ピストンリングの摩耗幅(当たり面)の判定が難しいため、今現在、高い精度の検査装置はできていない。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑み、ITVカメラ等によってピストンリング等の環状部材外周の画像を取り込んだとき、環状部材(ピストンリング)画像が歪んでも、また環状部材(ピストンリング)画像のコントラストが小さくても、高い精度で環状部材(ピストンリング)の良否を判定することができる環状部材の外周検査装置、環状部材の外周検査方法および環状部材の画像処理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、請求項1記載の環状部材の外周検査装置は、検査対象となる環状部材側を自転またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側を公転させて前記環状部材の外周部分を撮像し、前記環状部材の外周部分の画像信号を生成する撮像機構と、この撮像機構によって得られた前記環状部材の画像信号に基づいて環状部材の外周を検査する制御処理機構とを備え、前記制御処理機構は、前記環状部材の画像信号に基づいて、処理対象領域を決定する処理対象領域決定手段と、決定された処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジを検出して環状部材画像を特定する画像特定手段と、特定された環状部材画像内をサーチして環状部材の面取り位置を検出する面取り位置検出手段と、検出された面取り位置に対応する範囲をサーチして当たり面を検出する当たり面検出手段と、検出された当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否を判定する判定手段とを具備することを特徴としている。
【0007】
上記構成によれば、撮像機構によって検査対象となる環状部材側を自転駆動またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側が公転駆動されて前記環状部材の外周部分が撮像され、前記環状部材の外周部分の画像信号が生成されるとともに、制御処理機構によって前記撮像機構で得られた前記環状部材の画像信号に基づき、処理対象領域が決定された後、処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジが検出されて環状部材画像が特定され、さらにこの環状部材画像内がサーチされて環状部材の面取り位置が検出された後、前記環状部材画像の前記面取り位置に対応する範囲がサーチされて当たり面が検出され、この当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否判定が判定される。
【0008】
また、請求項2記載の環状部材の外周検査装置は、請求項1において、前記環状部材はピストンリングであり、前記処理対象領域決定手段は、ピストンリングのフリーギャップを検出して処理対象領域を決定することを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、ピストンリングの画像信号に基づき、前記ピストンリングのフリーギャップが検出されて処理対象領域が決定された後、処理対象領域内にある各ライン毎にピストンリングの外側エッジが検出されてピストンリング画像が特定され、さらにこのピストンリング画像内がサーチされてピストンリングの面取り位置が検出された後、前記ピストンリング画像の前記面取り位置に対応する範囲がサーチされて当たり面が検出され、この当たり面の状態に基づき、前記ピストンリングの良否判定が判定される。
【0010】
さらに、請求項3記載の環状部材の外周検査方法は、検査対象となる環状部材側を自転またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側を公転させて前記環状部材の外周部分を撮像して画像信号を生成し、前記環状部材の画像信号に基づいて、処理対象領域を決定し、処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジを検出して環状部材画像を特定し、特定された環状部材画像内をサーチして環状部材の面取り位置を検出し、前記環状部材画像の前記面取り位置に対応する範囲をサーチして当たり面を検出し、この当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否を判定することを特徴としている。
【0011】
上記構成によれば、検査対象となる環状部材側を自転またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側を公転させて前記環状部材の外周部分を撮像して画像信号を生成し、前記環状部材の画像信号に基づいて、処理対象領域を決定し、処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジを検出して環状部材画像を特定し、特定された環状部材画像内をサーチして環状部材の面取り位置を検出し、前記環状部材画像の前記面取り位置に対応する範囲をサーチして当たり面を検出し、この当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否を判定する。
【0012】
さらに、請求項4では、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、この画像信号を処理する画像処理方法において、前記取り込まれた画像信号中から前記環状部材の外形を検出し、前記環状部材の画像を真っ直ぐな形状に直した後、この画像に対して画像処理を行うことを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号に基づき、前記環状部材の外形が検出され、前記環状部材の画像が真っ直ぐな形状に直された後、この画像に対して画像処理が行われ、これによって前記環状部材の画像処理が容易にされる。
【0014】
さらに、請求項5では、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、この環状部材の画像に対する処理を行う際、しきい値を変化させながら、前記画像の処理を行うことを特徴としている。
【0015】
上記構成によれば、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号に基づき、環状部材の画像に対する処理を行う際、しきい値が変更されつつ、前記画像の処理が行われ、これによって画像処理の処理精度が高められる。
【0016】
さらに、請求項6では、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、この環状部材の画像に対する処理を行う際、微分のピーク検出結果と、重み関数とを組み合わせて前記環状部材の所望部分を検出することを特徴としている。
【0017】
上記構成によれば、撮像機構によって得られた環状部材の画像信号に基づき、環状部材の画像に対する処理を行う際、微分のピーク検出結果と、重み関数とを組み合わされて前記環状部材の所望部分が検出され、これによって前記所望部分の検出精度が高められる。
【0018】
【発明の実施の形態】
《構成》
図1は本発明による環状部材の外周検査装置および画像処理方法の実施の一形態を示すブロック図である。
【0019】
この図に示す環状部材の外周検査装置1は、撮像機構2と制御処理機構3とを備えており、撮像機構2によって図2(a)に示すトップリングや図2(b)に示すセカンドリングなどのピストンリング4を取り込み、これを回転させながら、外周部分を撮像するとともに、制御処理機構3によって前記撮像動作で得られた画像信号を処理して、ピストンリング4のフリーギャップ検出、外側エッジ検出、、面取り位置検出、当たり面検出、良否判定、表示画像作成などを行い、図3(a)に示す如く当たり面の位置が規定範囲からずれているか否か、図3(b)に示す如く当たり面の幅が規定範囲であるか否か、図3(c)に示す如く当たり面が途中で切れているか否かなどを検査し、最終的にピストンリング4の良否を判定する。なお、上述したように、この実施の形態の外周検査対象には、図2(a)に示すような、外周部の断面形状が太鼓状であるトップリングと、図2(b)に示すような外周部の断面が傾斜しているセカンドリングとがある。トップリングでは、その形状から外周の中央部に当たり面が形成されるのに対し、セカンドリングの場合は一番突出した部分に当たり面が形成される。この実施の形態では、これら当たり面の外周検査を画像処理によって実施している。
【0020】
撮像機構2は、制御処理機構3から出力される制御データDOに基づいてピストンリング4を搬送するのに必要な各種の制御信号を生成するとともに、ピストンリング4の搬送状態を示す状況データDIを生成してこれを制御処理機構3に供給する搬送制御装置5と、この搬送制御装置5から出力される各種の制御信号に基づいて検査対象となるピストンリング4を前工程から取り込み、これを検査ステーション装置6に搬送し、検査済みのピストンリング4を次工程に搬出する搬送装置7と、制御処理機構3から出力される画像信号を取り込んで、これを検査ステーション装置6によって検査されたピストンリング4の画像としてモニタ表示する画像モニタ装置8とを備えている。
【0021】
さらに、撮像機構2は、制御処理機構3から電源が供給されたとき、ピストンリング4を照明するのに必要な照明光用の光源を生成する照明電源光源装置9と、この照明電源光源装置9で生成された照明光によって検査対象となるピストンリング4の外周面を照明する複数のライトガイド10や各ライトガイド10で照明されているピストンリング4を回転させる保持機構15(図4および図5を参照)、この保持機構15によって保持されつつ回転駆動されているピストンリング4の外周面を撮像するラインセンサ11などによって構成される検査ステーション装置6とを備えている。
【0022】
そして、商用電源から供給される商用電圧“3相200V”に基づいて各部に電源を供給しながら、搬送制御装置5によって制御処理機構3から出力される制御データDOに基づき、各種の制御信号を生成するとともに、これら各種の制御信号に基づき、搬送装置7を制御して前工程から検査対象となるピストンリング4を取り込み、これを検査ステーション装置6まで搬送する。その後、検査ステーション装置6に設けられている複数のライトガイド10によって照明電源光源装置9で得られた照明光を取り込み、検査対象となるピストンリング4の外周面を照明しながら、検査ステーション装置6に設けられている保持機構15によって検査対象となるピストンリング4を回転させるとともに、ラインセンサ11によってピストンリング4の外周面を撮像し、これによって得られた画像信号を制御処理機構3に供給する。そして、この検査処理が終了したとき、搬送制御装置5によって各種の制御信号を生成するとともに、これら各種の制御信号に基づき、搬送装置7を制御し、外周面の撮像が終了したピストンリング4を良品、不良品などに選別して次工程に搬出させる。また、この動作と並行し、画像モニタ装置8によって制御処理機構3から出力される画像信号を取り込んで、これを検査ステーション装置6によって検査されたピストンリング4の画像としてモニタ表示する。
【0023】
また、制御処理機構3はピストンリング4の検査を行うとき、撮像機構2から出力される状況データDIを取り込みながら、制御データDOを生成してこれを撮像機構2に供給し、これを制御するとともに、撮像機構2から出力されるピストンリングの外周画像(画像信号)を取り込んでピストンリング4のフリーギャップ検出、外側エッジ検出、面取り位置検出、当たり面検出、良否判定、表示画像作成などを行い、ピストンリング4の良否を判定する画像処理装置11と、この画像処理装置11によって得られたピストンリング4の画像(画像信号)を取り込んでモニタ表示する画像モニタ装置12と、キーボードや表示器、処理回路などを有し、画像処理装置11の端末装置やインタフェース装置などとして使用されるパーソナルコンピュータ装置13と、このパーソナルコンピュータ装置13から出力される印字情報を取り込んでプリントアウトするシリアルプリンタ装置14とを備えている。
【0024】
そして、検査対象となるピストンリング4の検査を行うとき、商用電源から供給される商用電圧“1相100V”に基づいて各部に電源を供給しながら、画像処理装置11によってパーソナルコンピュータ装置13からの操作内容および撮像機構2から出力される状況データDIを取り込みながら、制御データDOを生成し、これを撮像機構2に供給して、この撮像機構2を制御するとともに、撮像機構2から出力される検査対象となるピストンリング4の外周画像(画像信号)を取り込んで、ピストンリング4のフリーギャップ検出、外側エッジ検出、面取り位置検出、当たり面検出、良否判定、表示画像作成などを行い、ピストンリング4の良否を判定する。さらに、この動作と並行し、画像モニタ装置12によって画像処理装置11で得られた検査対象となるピストンリング4の画像(画像信号)などを取り込んでモニタ表示する。そして、画像処理装置11から印字情報が出力されたとき、パーソナルコンピュータ装置13によってこれを取り込み、シリアルプリンタ装置14からこれをプリントアウトする。
【0025】
次に、この実施の形態の動作を全体動作と検査動作とに分けて詳細に説明する。
【0026】
《全体動作》
まず、検査対象となるピストンリング4の検査が行われるとき、画像処理装置11によって撮像機構2から出力される状況データDIが取り込まれるとともに、この状況データDIの内容およびパーソナルコンピュータ装置13の操作内容に基づき、制御データDOが生成されてこれが撮像機構2の搬送制御装置5に供給される。
【0027】
これにより、搬送制御装置5によって画像処理装置11から出力される制御データDOに基づき、各種の制御信号が生成されて搬送装置7が制御され、この搬送装置7によって前工程から検査対象となるピストンリング4が取り込まれるとともに、これが検査ステーション装置6まで搬送される。
【0028】
そして、この検査ステーション装置6の保持機構15によって搬送装置7によって送られたピストンリング4が保持されつつ、図4および図5に示す如くこの検査ステーション装置6に設けられている複数のライトガイド10によって照明されながら、回転駆動されるとともに、ラインセンサ11によってピストンリング4の外周面が撮像され、これによって得られた画像信号(図6に示す内容の画像信号)が制御処理機構3の画像処理装置11に供給される。
【0029】
これにより、画像処理装置11によって撮像機構2から出力されるピストンリングの外周画像(画像信号)が取り込まれ、この外周画像に基づき、ピストンリング4のフリーギャップ検出処理、外側エッジ検出処理、面取り位置検出処理、当たり面検出処理、良否判定処理、表示画像作成処理などが行われて、ピストンリング4の良否が判定される。そして、この判定結果に基づいて選択情報となる制御データDOが作成され、これが撮像機構2の搬送制御装置5に供給されて、搬送装置7によって保持機構15に保持されているピストンリング4が良品、不良品に選別され、良品のみが次工程に搬出される。また、この動作と並行して、検査対象となるピストンリング4のモニタ画像(画像信号)などが各モニタ装置8、12に供給されて表示される。
【0030】
以下、上述した動作が繰り返されて前工程からピストンリング4が順次取り込まれて良否が検査される。
【0031】
そして、この検査処理が終了したとき、画像処理装置11から各ピストンリング4の検査結果などを集計した印字情報が出力され、これがパーソナルコンピュータ装置13によって取り込まれて、シリアルプリンタ装置14からプリントアウトされる。
【0032】
《検査動作》
次に、図7〜図9に示すフローチャートに従って、上述したピストンリング4のフリーギャップ検出処理、外側エッジ検出処理、面取り位置検出処理、当たり面検出処理、良否判定処理、表示画像作成処理などを詳細に説明する。
【0033】
<フリーギャップ検出処理(ステップST1からST5まで)>
このフリーギャップ検出処理は、大別すると、(1)画像入力から射影処理領域決定までの処理(ステップST1)、(2)水平射影計算、水平しきい値計算を実行してフリーギャップを検出処理(ステップST2〜ST5)に大別される。(1)の画像入力から射影処理領域決定までの処理は、さらに、搬送制御装置から与えられる検査開始信号の立上がり、および立下がりを検出して入力画面中の有効ライン数を計算する有効ライン数算出処理と、入力画像中から決定された範囲の水平射影を求める射影処理領域決定処理とに分けられる。
【0034】
(1)画像入力から射影処理領域決定までの処理(有効ライン数算出と射影処理領域決定)
まず、画像処理装置11は、撮像機構2から出力される検査対象となるピストンリング4の外周画像(入力画像)を取り込むとともに、搬送制御装置5から出力される状況データDIに基づいて検査開始信号の立ち上がり位置、および立ち下がり位置を判定し、この判定結果に基づいてピストンリングの外周画像から処理対象となる画像を切り出し、この切り出された画像の有効ライン数を所定の演算式に基づいて計算する。
【0035】
すなわち、図10に示す検査開始信号の立上がり時点TS と立下がり時点TE との間隔は、取り込まれた外周画像の1.2周分に相当する。この1.2周分の外周画像を有効ラインとする。その有効ライン数は、次式で表される。
有効ライン数Le=(TE −TS )*(64×10-6)/TScan
但し、TScan:スキャンタイム[sec]
【0036】
次いで、画像処理装置11は、図11に示す如く有効ラインの範囲で、上クリップ範囲Y1Clip 、下クリップ範囲Y2Clip 、左マージン範囲X1 LM、右マージン範囲X2 RMを除去した処理領域を抽出する(ステップST1)。
【0037】
(2)水平射影計算からフリーギャップ検出までの処理(水平射影計算と水平射影サーチ(フリーギャップの検出))
次に、抽出された処理領域の範囲で水平射影を求める処理が以下のようにして行われる。
【0038】
この処理では、1ライン毎に初期しきい値を決め、このしきい値を1画素毎の濃度変動に追従して変化させ、このしきい値を越える濃度値を加算して1ラインの水平濃度加算値を決定する。ここで、しきい値を濃度変動に追従させるのは、ゆるやかな変動に対してもしきい値を変化させることにより、正確な演算結果を得るためである。そして、全ラインの水平濃度加算値を求めて処理対象領域の水平射影値とし、この水平射影値からフリーギャップを求めている。さらに、詳細に説明すると、先ず、図12に示す如くこの処理領域を構成する各ラインの1つを選択してこれを処理対象ラインとするとともに、この処理対象ラインの濃度断面について、次式に示す計算を行い、初期しきい値T0 FGを求める。
T0 FG=g0 ・ThHOR +BSDC
但し、g0 :処理対象ラインのスタート位置XS における濃度値
ThHOR :予め設定されている水平射影オフセット比率
BSDC :予め設定されているエッジサーチ2値化最小値
【0039】
その後、画像処理装置11は、処理対象ラインのスタート位置XS から右方向にサーチし、図13に示す如くこの処理で選択された次の画素の濃度値g(x+Δx)と、元の画素の濃度値g(x)との変化量Δgを計算する。この変化量Δgがエッジサーチ2値化最小値BSDC より小さければ、それまでのしきい値Tに変化量Δgを加算した値を新たなしきい値Tとし、またΔgがエッジサーチ2値化最小値BSDC より小さくなければ、しきい値Tの更新をスキップする。ただし、しきい値Tの更新によって、このしきい値Tが初期しきい値T0 FGより小さくなる場合には、初期しきい値T0 FGをもって新たなしきい値Tとする。このように、しきい値Tの値は変化量Δgに応じて変動するが、初期しきい値T0 FGより小さくはならない。
【0040】
その後、画像処理装置11は、新たなしきい値Tと、処理対象となる画素の濃度値g(x)とを比較し、処理対象となる画素の濃度値g(x)が新たなしきい値Tより大きいとき、この処理対象ラインに対するそれまでの濃度総和(水平射影データS(y))に対し、処理対象となる画素の濃度値g(x)を加算し、この処理対象ラインに対する水平射影データS(y)の値を更新する。
【0041】
以下、画像処理装置11は、処理対象ラインの最終位置に達するまで、上述したしきい値Tの更新処理、水平射影データS(y)の更新処理を繰り返し行って、処理対象ライン上にある全画素の濃度値g(x)に対する水平射影データS(y)を計算する。
【0042】
その後、画像処理装置11は、処理領域内にある次のラインを順次選択し、これらの各ライン上にある全ての画素に対して、上述した処理を行い、各ライン毎に水平射影データS(y)を計算する(ステップST2)。
【0043】
そして、全てのラインに対する水平射影データS(y)が得られると、画像処理装置11はこれら各ライン毎に得られた各水平射影データS(y)の最大値と、最小値とを選択し、これらを各々、水平射影最大値SMax H 、水平射影最小値SMin H とするとともに、次式に基づいてフリーギャップ位置を判定するのに必要な射影サーチしきい値ThH を計算する(ステップST3)。
ThH =SMin H +(SMax H −SMin H )・ThHR
但し、ThHR:予め設定されている水平射影しきい値決定用比率
【0044】
その後、画像処理装置11は、図14に示す如くこの射影サーチしきい値ThH と、各ライン毎の水平射影データS(y)とを各々比較し、各水平射影データS(y)のうち、射影サーチしきい値ThH より小さい値となっているラインをフリーギャップ部分と判定する(ステップST4)。
【0045】
そして、図15に示す如くフリーギャップ部分が処理領域の途中にあれば、画像処理装置11はフリーギャップ部分の上端から除外対象領域を除いて上方の処理領域から長さL1 の領域を抽出するとともに、フリーギャップ部分の下端から除外対象領域を除いて下方の処理領域から長さL2 の領域を抽出し、これらを以後の処理対象領域とする(ステップST5)。
【0046】
但し、この場合、これらの長さL1 、L2 を加算した値は、検査対象となるピストンリング4の全外周長さπ・D/YScale からフリーギャップ部分の上端側の除外対象部分、下端側の除外対象部分を除いた長さになる。
【0047】
また、図16に示す如くフリーギャップ部分が処理対象領域の先頭または最後尾にあれば、画像処理装置11はこのフリーギャップ部分に接する各部分から除外対象領域を除いて、長さL1 +L2 の領域を抽出し、これを以後の処理対象領域とする。このように、フリーギャップ部分及びフリーギャップ付近の非検査領域を除いた部分が検査対象領域となる。
【0048】
<外側エッジ検出処理(ステップST6からST9まで)>
(1)しきい値決定
次いで、画像処理装置11は、図17に示す如くピストンリング4の左右にある外側エッジ(ピストンリングの輪郭をいう)を検出するために、まず図18に示す如く処理対象領域内にある各ラインの左側部分(スタート位置XS )の濃度値g(x)のうち、最大のものを左端濃度値gGLL (Global.Left.Level) とするとともに、各ラインの右側部分(スタート位置XS から幅WSEだけ離れた点)の濃度値g(x)のうち、最大のものを右端濃度値gGRL (Global.Right.Level)とする。さらに各ライン毎に、スタート位置XS から幅WSEだけ離れた点までサーチして各ラインの最大濃度値gML(Max.Level) を計算し、これら各最大濃度値gMLのうち、最小のものを最大濃度値gGML (Global.Max.Level)とする(ステップST6)、これら最大濃度値gGML 、左端濃度値gGLL 、右端濃度値gGRL に基づいて次式に示す計算を行い、左側のしきい値ThLB(Left.Boundary) と、右側のしきい値ThRB(Right.Boundary)とを求める。
ThLB=ThBR・(gGML −gGLL )
ThRB=ThBR・(gGML −gGRL )
但し、ThBR:予め設定されている外側エッジサーチしきい値決定用比率
【0049】
(2)エッジサーチ
<左側エッジ位置検出>
その後、画像処理装置11は、次式に示す計算を行って、左側からピストンリング4の左側エッジ位置XLEを検出するのに必要な左側初期しきい値T0 LBを計算する。
T0 LB=ThLB+BSDC
但し、BSDC :予め設定されているエッジサーチ2値化最小値
【0050】
次いで、画像処理装置11は、処理対象領域の各ラインのうちの1を選択して、これを処理対象ラインとした後、図19に示す如くこの処理対象ラインのスタート位置XS から幅WSEの点まで、右方向にサーチしながら、この処理で選択された次の画素の濃度値g(x+Δx)と、元の画素の濃度値g(x)との変化量Δgを計算する。この変化量Δgの絶対値がエッジサーチ2値化最小値BSDC より小さければ、それまでのしきい値Tに変化量Δgを加算した値を新たなしきい値Tとし、また変化量Δgの絶対値がエッジサーチ2値化最小値BSDC より大きければ、しきい値Tの更新をスキップする。このようにゆるやかな濃度変化に対してもしきい値を追従変化させるようにしている。
【0051】
そして、画像処理装置11は、新たなしきい値Tと、処理対象となる画素の濃度値g(x)とを比較し、処理対象となる画素の濃度値g(x)が新たなしきい値Tより小さいとき、この画素位置がこの処理対象ラインに対するピストンリング4の左側エッジ位置XLEを検出するのに必要な左側エッジ基準点XLSでないと判定し、更に右側にある画素を選択する。
【0052】
以下、画像処理装置11は、上述したしきい値Tの計算処理と、画素の濃度値g(x)としきい値Tとの比較処理とを繰り返す。
【0053】
そして、処理対象として選択された画素の濃度値g(x)が新たなしきい値Tより大きいか、等しいとき、画像処理装置11はこの画素の位置xをこのラインに対するピストンリング4の左側エッジ検出点(左側エッジ基準点)XLSであると判定するとともに、図20に示す如くこの左側エッジ基準点XLSを中心として予め設定されている一定幅DBSだけ、この処理対象ライン上の左側にある隣合う各画素の濃度変化分Δgと、右側にある隣合う各画素の濃度変化分Δg’とを各々計算し、これら各濃度変化分Δg、Δg’のうち、最も大きい値となっている濃度変化分(図20ではΔg’)を検出し、この最大の濃度変化分Δg’となっている画素の位置xをこの処理対象ラインに対するピストンリング4の左側エッジ位置XLEと判定する。
【0054】
<右側エッジ位置検出>
次いで、画像処理装置11は、上述した左側エッジ位置XLEの検出処理と同様な手順で、右側のしきい値ThRBに基づき、この処理対象ライン上にある右側エッジ位置XREを検出するのに必要な右側のしきい値T0 RBを計算するとともに、図21に示す如く処理対象ラインのエンド位置(スタート位置XS から幅WSEだけ離れた点)から左方向にサーチし、この処理で選択された次の画素の濃度値g(x−Δx)と元の画素の濃度値g(x)との変化量Δgに基づいてしきい値Tの更新を行いながら、ピストンリング4の右側エッジ基準点XRSの検出を行い、これが検出されたとき、この右側エッジ基準点XRSを中心として予め設定されている一定幅DBSだけ、この処理対象ライン上の右側にある隣合う各画素の濃度変化分Δgと、左側にある隣合う各画素の濃度変化分Δgとを各々計算し、これら各濃度変化分Δgのうち、最も大きい値を与える濃度変化分Δgを検出し、この最大の濃度変化分Δgとなっている画素の位置xをこの処理対象ラインに対するピストンリング4の右側エッジ位置XREと判定する。
【0055】
以下、画像処理装置11は処理対象となるラインを順次更新しながら、上述した処理を繰り返し行って、各ライン毎にピストンリング4の左側エッジ位置XLEと、右側エッジ位置XREとを検出する(ステップST7、ST8)。
【0056】
(3)処理領域の決定
そして、全てのラインに対するピストンリング4の左側エッジ位置XLEと、右側エッジ位置XREとの検出が終了すると、画像処理装置11は図22に示す如く各ライン毎に、左側エッジ位置XLEと右側エッジ位置XREとの中点(ピストンリング4の中心位置XC )を計算するとともに、ピストンリング4の幅WRingを計算する。その後、最も左側にある中心位置XCLと、最も右側にある中心位置XCRとを選択し、これを中心位置XC のふらつきデータとするとともに、リング幅WRingの最小値WR Min と、最大値WR Max とを選択し、これをリング幅WRingのふらつきデータとする。
【0057】
その後、画像処理装置11は、ピストンリング4の各中心位置XC を結んだ線(中心線)と、リング幅の最大値WR Max とに基づいて次式に示す計算を行い、ピストンリング4の中心線から左側の抽出領域幅WLp、右側の抽出領域幅WRpを計算し、処理対象領域からこれら左側の抽出領域幅WLp、右側の抽出領域幅WRpの部分を切り出して、これを以後の処理対象領域とする。
WLp=(WR Max /2)・X1 LC
WRp=(WR Max /2)・X2 RC
但し、X1 LC:予め設定されている処理画像表示用左側マージン
X2 RC:予め設定されている処理画像表示用右側マージン
【0058】
その後、画像処理装置11はこのピストンリング4の中心線が直線になるように、各ラインを横方向にずらし、ピストンリング4の外形形状を真っ直に延ばす(ステップST9)。
【0059】
<面取り位置検出処理(ステップST10からST13)>
(1)垂直射影計算
次いで、画像処理装置11は、図23に示す如くこの処理対象領域内にあるピストンリング4の画像を垂直方向に16分割するとともに、これら各分割領域の1つを選択し、これを処理対象分割領域とした後、図24に示す如くこの処理対象分割領域内にある各ラインの画素の濃度データg(x)を垂直方向に加算して、垂直射影データf(x)を求める(図8のステップST10)。
【0060】
(2)面取り位置サーチ
▲1▼射影データサーチのためのしきい値決定
次に、下式に示す計算を行って、左側面取り位置XLCと、右側面取り位置XRCとをサーチするのに必要な左側初期しきい値ThLPと、右側初期しきい値ThRPとを求める。
ThLP=ThLB・L
ThRP=ThRB・L
但し、ThLB:外側エッジ検出処理で得られた左側のしきい値
ThRB:外側エッジ検出処理で得られた右側のしきい値
L:処理対象分割領域を構成するライン数
【0061】
▲2▼射影のサーチ(エッジ検出)
その後、画像処理装置11は次式に示す計算を行って、処理対象分割領域に対し、最左端位置XLE側からピストンリング4の左側面取り位置XLCを検出するのに必要な左側初期しきい値T0 LCを計算する。
T0 LC=ThLP+f(xLE)
但し、f(xLE):処理対象分割領域の垂直射影データf(x)の最左端位置xLEの値
【0062】
その後、画像処理装置11は次式に基づき、しきい値T(x)を更新しながら、
【数1】
但し、t1 :t1 =BSDC ・Lで表わされるしきい値
図25に示す如く処理対象分割領域の最左端位置xLEから右方向にサーチし、このサーチ処理で選択された次の位置xの垂直射影データf(x)と、しきい値T(x)とを比較し、処理対象となる位置xの垂直射影データf(x)がしきい値T(x)より小さいとき、この位置xがこの処理対象分割領域に対するピストンリング4の左側面取り位置XLCを検出するのに必要な左側面取り基準点XLSS でないと判定し、更に右側にある位置xを選択し、上述したしきい値T(x)の計算処理と、垂直射影データf(x)としきい値T(x)との比較処理とを繰り返す。
【0063】
そして、処理対象として選択された位置xの垂直射影データf(x)がしきい値T(x)より大きいか、等しいとき、画像処理装置11はこの位置xがこの処理対象分割領域内におけるピストンリング4の左側面取り位置XLCの検出点(左側面取り位置XLCをサーチするときの左側面取り基準点)XLSS であると判定するとともに、この左側面取り基準点XLSS からさらに右側の位置で、垂直射影データf(x)の微分関数f’(x)が次式を満たす点(左側最高ピーク位置XLMP )を検出する。
f’(x)≦0
【0064】
次いで、画像処理装置11は、上述した左側最高ピーク位置XLMP の検出処理と同様な手順で、図26に示す如く右側初期しきい値ThRPに基づき、この処理対象分割領域にある右側面取り基準点XRSS を検出するのに必要な右側初期しきい値T0 RCを計算する。
【0065】
その後、画像処理装置11は処理対象分割領域の最右端位置XREから左方向にサーチして、しきい値T(x)の更新を行いながら、この処理で選択された次の位置xの垂直射影データf(x)と、しきい値T(x)とに基づいてピストンリング4の右側面取り位置XRCの検出点(右側面取り位置XRCをサーチするときの右側面取り基準点)XRSS を検出するとともに、この右側面取り基準点XRSS からさらに左側の位置xで、垂直射影データf(x)の微分関数f’(x)がゼロ以下になる点(右側最高ピーク位置XRMP )を検出する。
【0066】
▲3▼射影データのスムージング、及び▲4▼濃度最小位置検出
次いで、画像処理装置11は、図27に示す如く処理対象分割領域の垂直射影データf(x)を予め設定された移動平均化幅、例えば2m+1個の幅で移動平均して、この垂直射影データf(x)をスムージング化するとともに、図28に示す如く分割領域の垂直射影データf(x)のうち、左側最高ピーク位置XLMP と、右側最高ピーク位置XRMP との範囲WPT内にある垂直射影データf(x)を抽出し、この垂直射影データf(x)の値が最小となる位置(最小濃度位置XMin L )を検出する。
【0067】
▲5▼ピストンリング規格寸法よりサーチ範囲決定
その後、画像処理装置11は次式に示す計算を行って、ピストンリング4の規格に基づき、図29に示す如く左側面取り基準点XLSS と、右側面取り基準点XRSS とを基準とした面取り位置サーチ幅WPredB を求める。
WPredB =WPB・Max(WUR、WLR)/WRing
但し、WPB:左側面取り基準点XLSS と、右側面取り基準点XRSS との距離
WUR:ピストンリング4の上面側面取り幅
WLR:ピストンリング4の下面側面取り幅
WRing:ピストンリング4の幅
【0068】
▲6▼サーチ範囲の修正
その後、画像処理装置11は、図30、図31に示す如く左側面取り基準点XLSS から垂直射影データf(x)の最小濃度位置XMin L までの距離と、面取り位置サーチ幅WPredB の値とを比較し、これらのうち、小さい方を左側面取り位置XLCのサーチ範囲とし、また右側面取り基準点XRSS から垂直射影データf(x)の最小濃度位置XMin L までの距離と、面取り位置サーチ幅WPredB の値とを比較し、これらのうち、小さい方を右側面取り位置XRCのサーチ範囲とする。
【0069】
▲7▼サーチ範囲内での射影データの微分
次いで、画像処理装置11は、左側面取り位置XLCのサーチ範囲内にある左側最高ピーク位置XLMP から内側に向かって位置xを変更しながら、次式に示す計算を行って、これらの各位置xに対する微分値f’(x)を求める。
f’(x)={f(x+DIN)−f(x)}/DIN
但し、DIN:予め設定されている微分インターバル値
【0070】
▲8▼微分値f’(x)のサーチ
これらの微分値f’(x)のピークを検出し、それが次式を満たす場合、その位置xを左側面取り位置XLCとする。
|f’(x)|≧ThPS
但し、ThPS:予め設定されている面取り位置検出用のしきい値
また、前記条件を満たす場合、次式に示す計算を行ってしきい値ThPSを変更する。
ThPS=|f’(x)|・ThPSR
但し、ThPSR :予め設定されている面取り位置検出用ピーク検出化率
【0071】
その後、画像処理装置11はこの左側面取り位置XLCを求めたときと同様な手順で、右側面取り位置XRCを検出する。
【0072】
以下、画像処理装置11は残りの各分割領域に対し、垂直射影データf(x)の計算処理、左側、右側面取り基準点XLSS 、XRSS のサーチ処理、左側、右側最高ピーク位置XLMP 、XRMP の検出処理、垂直射影データf(x)のスムージング化処理、最小濃度位置xMin L の検出処理、サーチ範囲の決定処理、サーチ範囲内における左側、右側面取り位置XLC、XRCの判定処理を行って各分割領域の左側、右側面取り位置XLC、XRCを求める(ステップST11、ST12)。
【0073】
▲9▼面取り位置の修正
16分割された画像の射影データにより得られた面取り位置について以下のよ処理を行うことにより修正する。
【0074】
画像処理装置11は、図32に示す如く各分割領域の各左側、右側面取り位置XLC、XRCの左側、右側平均値XALC 、XARC と、左側、右側標準偏差σLC、σRCとを各々計算した後、各分割領域の左側、右側面取り位置XLC、XRCの一方、例えば左側面取り位置XLCが左側平均値XALC から次式に示す値の範囲内に入っているか否かを計算し、
σLC・BPRE
但し、BPRE :予め設定されている面取り位置適正評価係数
各左側面取り位置XLCのうち、この範囲内に入っていない左側面取り位置XLCがあれば、この左側面取り位置XLCがバラついていると判定し、図33に示す如くバラツキが大きいと判定した分割領域の左側面取り位置XLCを、その前後にある分割領域の各左側面取り位置XLCに基づいて点線に示すように線形補間する。
【0075】
また、画像処理装置11は各分割領域の左側面取り位置XLCのバラツキ判定処理と同様な手順で、各分割領域の右側面取り位置XRCが右側平均値XARC から次式に示す値の範囲内に入っているか否かを計算し、
σRC・BPRE
但し、BPRE :予め設定されている面取り位置適正評価係数
各右側面取り位置XRCのうち、この範囲内に入っていないデータはバラツキが大きいと判断して、バラツキが大きいと判定した分割領域の右側面取り位置XRCを、その前後にある分割領域の各右側面取り位置XRCに基づいて線形補間する(ステップST13)。
【0076】
<当たり面検出処理(ステップST14からST20まで)>
(1)当たり位置サーチ範囲
画像処理装置11は、図34に示す如く、16分割された各分割領域毎に、次式に示す計算を行って各左側、右側面取り位置XLC、XRCから内側をサーチして左側、右側当たり位置XLE、XREを検出するときに必要な非検査領域幅WNSB を求めた後、
WNSB =ThSBR ・(XRC−XLC)
但し、ThSBR :当たり位置非検査領域化率
XRC:右側面取り位置
XLC:左側面取り位置
左側面取り位置XLCから右側面取り位置XRCまでの範囲のうち、これら左側面取り位置XLCから内側の非検査領域幅WNSB を除くとともに、右側面取り位置XRCから内側の非検査領域幅WNSB を除いた範囲を左側、右側当たり位置XLE、XREを検出するのに必要なサーチ範囲とする。
【0077】
(2)射影データの区分
その後、画像処理装置11は、図35に示す如く、16分割された各分割領域毎に、サーチ範囲内にある山から山までが小区間となるように、前記サーチ範囲内を複数に分割し、これら各小区間毎に、区間の開始位置、区間の終了位置、区間内の最小値の位置を求めるとともに、全区間で最小値の位置および区間番号、最小値の位置における値(最小値)を求める。
【0078】
(3)隣接する画面間での小区間同志の連結
その後、図36に示す如く各分割領域の各小区間を連結して、正しい左側、右側当たり位置XLE、XREを見つけ出すために、以下の処理を開始する。
【0079】
まず、画像処理装置11は、処理対象となる分割領域(処理対象分割領域)の各小区間、例えば図37に示す如くこの処理対象分割領域が第1、第2、第3小区間に分割されていれば、これら第1小区間中の最小値を与える位置(最小位置)X1 Min と、第2小区間中の最小値を与える位置(最小位置)X2 Min と、第3小区間中の最小値を与える位置(最小位置)X3 Min とを検出する。
【0080】
そして、画像処理装置11は処理対象分割領域の下隣りにある分割領域(下隣り分割領域)の各小区間、例えば図37に示す如くこの下隣り分割領域が第1、第2小区間に分割されていれば、図38に示す如く処理対象分割領域の第1、第2、第3小区間と、下隣り分割領域の第1、第2小区間とを対応させるとともに、前記下隣り分割領域の垂直射影データf(x)の前記処理対象分割領域の各最小位置X1 Min 、X2 Min 、X3 Min における値f(X1 Min )、f(X2 Min )、f(X3 Min )を前記処理対象分割領域の第1、第2、第3小区間に対する下隣り分割領域の第1、第2小区間の評価値とする結合テーブルを作成する。
【0081】
次いで、画像処理装置11は処理対象分割領域の上隣りにある分割領域(上隣り分割領域)の各小区間に対し、上述した処理を行って、前記処理対象分割領域の第1、第2、第3小区間に対する上隣り分割領域の各小区間の評価値f(X1 Min )、f(X2 Min )、f(X3 Min )を計算し、結合テーブルを作成する。
【0082】
以下、画像処理装置11は残りの分割領域について、同じ計算を行って、各分割領域を処理対象分割領域とする結合テーブルを作成する。
【0083】
その後、画像処理装置11は全ての分割領域に対する各評価値f(X1 Min )〜f(xn Min )の各合計値を計算し、これらの各合計値のうち、最小となる合計値の小区間、すなわち正しい左側、右側当たり位置XLE、XREを含む小区間を選択して、これらの各小区間を連結する(ステップST14)。
【0084】
(4)重み関数の作成
次いで、画像処理装置11は各分割領域の1つを選択して、これを処理対象分割領域として、左側、右側当たり位置XLE、XREの検出処理で使用する重み関数の作成に必要なデータ、すなわち図39に示す如くサーチ範囲内における垂直投影データf(x)の最大値と、最小値とを検出するとともに、これら最大値と、最小値とを処理対象分割領域内のライン数で除算して最大位置での濃度値(最大濃度値)gP Max L と、最小位置での濃度値(最小濃度値)gP Min L とを計算するとともに、これら最大濃度値gP Max L と、最小濃度値gP Min L とに基づいて次式に示す計算を行って主濃度レベルMm を求める。
Mm =gP Min L +(gP Max L −gP Min L )・BMPR
但し、BMPR :予め設定されている重み関数係数化率
【0085】
その後、画像処理装置11はこの主濃度レベルMm と、最大濃度値gP Max L と、最小濃度値gP Min L と、予め設定されている各重み関数係数WB (Bottom・Weight)、WT (Top・Weight)とに基づいて図40に示す形状となる重み関数Mの重みテーブルを作成する。
【0086】
(5)サーチ範囲の修正
次いで、画像処理装置11は検査対象となっているピストンリング4がトップリングであれば、図41に示す如くサーチ範囲をそのままにし、また検査対象となっているピストンリング4がセカンドリングであれば、図42に示す如く予め設定されている当たり位置サーチ超過領域AESだけ右側面取り位置XRCから右側にサーチ範囲を拡げる。
【0087】
以下、画像処理装置11は残りの分割領域について、同じ計算を行って、各分割領域毎に、重みテーブルを作成するとともに、サーチ範囲を決定する(ステップST15、ST16)。
【0088】
(6)濃度データg(x)の微分
その後、画像処理装置11は各分割領域のうち、処理対象となる分割領域を選択し、この処理対象分割領域内の各ライン毎に、次式に示す計算を行ってピストンリング4の濃度データg(x)の微分値g’(x)を求める。
g’(x)={g(x+DIN)−g(x)}/DIN
但し、DIN:面取り位置の検出処理で使用した微分インターバル値
【0089】
(7)当たり位置
次いで、画像処理装置11は図43に示す如くこの処理対象分割領域を構成する各小区間のうち、上述した小区間の連結処理で求められた本流となる左側、右側当たり位置XLE、XREを含む小区間(この図43では、第2小区間)を選択するとともに、処理対象となっているラインの濃度データg(x)のうち、この第2小区間中で最小の濃度を示す位置(最小濃度位置XMin )を検出する。
【0090】
その後、画像処理装置11は前記最小濃度位置XMin における濃度値(最小濃度値)を使用してサーチ範囲内での最大濃度値gMax L と、最小濃度値gMin L と、最大評価値EMax と、最大評価値を与える位置XMax E を初期化した後、最小濃度位置XMin を始点として、位置xの値を更新しながら、左側のサーチ範囲をサーチする。
【0091】
そして、このサーチ処理において、画像処理装置11は位置xに対する濃度データg(x)が最大濃度値gMax L より小さければ、この濃度データg(x)が最小濃度値gMin L より小さいか否かを判定し、この濃度データg(x)が最小濃度値gMin L より小さければ、次式に示す計算を行って最小濃度値gMin L の値を更新する。
gMin L =g(x)
【0092】
また、このサーチ処理において、位置xに対する濃度データg(x)が最大濃度値gMax L より大きければ、画像処理装置11は位置xにおける微分値g’(x)がピークか否かをチェックし、この微分値g’(x)がピークであれば、この微分値g’(x)と、上述した重みテーブルを参照してこの位置xにおける濃度データg(x)の値に対応する重み値Mに基づいて、次式に示す計算を行い、評価関数EV を求め、
EV =g’(x)・M
さらに、次式が満たされているか否かを計算し、
EV ・CEV>EMax
但し、CEV:評価関数のダンピング係数
これが満たされていれば、次式に示す計算を行って、最大評価値EMax と、最大評価値を与える位置XMax E を更新する。
EMax =EV
XMax E =x
【0093】
そして、最小濃度位置XMin から左側のサーチ範囲の最左端までサーチされれば、画像処理装置11はこのとき得られている最大評価値EMax と、最大評価値EMax を与える位置XMax E とを左側サーチ範囲の当たり位置(左側当たり位置)XLEと判定する。
【0094】
その後、画像処理装置11は上述した左側サーチ範囲の当たり位置XLEを求めた手順と同じ手順で、前記最小濃度位置XMin における濃度値(最小濃度)を使用してサーチ範囲内での最大濃度値gMax L と、最小濃度値gMin L と、最大評価値EMax と、最大評価値を与える位置XMax E を初期化した後、位置xの値を更新しながら、最小濃度位置XMin から右側のサーチ範囲をサーチして右側サーチ範囲の当たり位置(右側当たり位置)XREを計算する。
【0095】
以下、画像処理装置11は、この処理対象分割領域内にある残りの各ラインについて、左側当たり位置XLEと、右側当たり位置XREとを計算する。
【0096】
そして、この処理対象分割領域内にある各ライン毎の左側当たり位置XLEと、右側当たり位置XREとの計算が終了したとき、画像処理装置11は残っている分割領域を順次、選択してこれを処理対象分割領域とした後、上述した処理を行って各ライン毎に、左側当たり位置XLEと、右側当たり位置XREとを計算する(ステップST17)。
【0097】
(8)当たり位置の修正(固定レベルサーチ)
次いで、画像処理装置11は、よごれ等による飛びを修正するために、図44に示す如く全てのラインのうち、処理対象となるラインを選択し、このライン(注目ライン)に対する左側当たり位置XLEに対する濃度データg(x)と、この注目ラインの前後、2ラインに対する左側当たり位置XLEに対する濃度データg(x)とに基づき、最大の濃度データg(x)と、最小の濃度データg(x)とを除く3つの濃度データg(x)の平均値(左側平均濃度データ)TLAを計算する。
【0098】
その後、画像処理装置11は、この左側平均濃度データTLAが次式を満たすか否かをチェックし、
TLA<BS Min L +gL Min L
但し、BS Min L :予め設定されている2値化サーチ最小値
gL Min L :注目ラインを含む小区間の最小濃度値
この条件が満たされていれば、次式に基づいて左側平均濃度データTLAを修正してこれが小さくなり過ぎないようにする。
TLA=BS Min L +gL Min L
【0099】
その後、画像処理装置11は注目ライン上で、左側平均濃度データTLAより大きな値を持つ濃度データg(x)の位置xを検出して、この位置xを正しい左側当たり位置XLEであると判定し、注目ライン上の左側当たり位置XLEを修正する。
【0100】
以下、画像処理装置11は残りの各ラインのうち、次のラインを順次、選択してこれを注目ラインにしながら、上述した注目ライン上の左側当たり位置XLEの修正を行う。
【0101】
次いで、画像処理装置11は全てのライン上にある右側当たり位置XREについて、上述した左側当たり位置XLEの修正処理と同じ処理を行って、各ラインの右側当たり位置XREを修正する(ステップST18)。
【0102】
(9)当たり位置の修正(ジャンプ修正)
その後、画像処理装置11は全分割領域内にある各ラインの1つを選択して、これを注目ラインとした後、この注目ラインの左側当たり位置XLEと、この注目ラインの前後、1ラインの左側当たり位置XLEとの差を計算するとともに、これらの差が正のとき、すなわち図45に示す如く前後ラインの左側当たり位置XLEより注目ラインの左側当たり位置XLEが外側にあるとき、次式が満たされているか否かをチェックし、
a1b>LimitJP
a2a>LimitJP
但し、LimitJP:予め設定されている当たり位置ジャンプリミット値 (外側)
a1b:注目ラインより前にあるラインの当たり位置XLEと、注目ラインの当たり位置XLEとの差
a2a:注目ラインより後にあるラインの当たり位置XLEと、注目ラインの当たり位置XLEとの差
これらが同時に満たされているとき、前後ラインの左側当たり位置XLEより注目ラインの左側当たり位置XLEがジャンプした位置にあると判定して、前後ライン上にある各左側当たり位置XLEに基づいて注目ライン上にある左側当たり位置XLEを直線補間して、これを修正する。
【0103】
また、図46に示す如く前後ラインの左側当たり位置XLEより注目ラインの左側当たり位置XLEが内側にあるとき、画像処理装置11は次式が満たされているか否かをチェックし、
b1b>LimitJM
b2a>LimitJM
但し、LimitJM:予め設定されている当たり位置ジャンプリミット値 (内側)
b1b:注目ラインより前にあるラインの当たり位置XLEと、注目ラインの当たり位置XLEとの差
b2a:注目ラインより後にあるラインの当たり位置XLEと、注目ラインの当たり位置XLEとの差
これらが同時に満たされているとき、前後ラインの左側当たり位置XLEに基づいて注目ラインの左側当たり位置XLEを直線補間してこれを修正する。
【0104】
以下、画像処理装置11は残りの各ラインのうち、次のラインを順次、選択してこれを注目ラインにしながら、上述した注目ライン上の左側当たり位置XLEの修正を行い、これら各左側当たり位置XLEを結ぶ線を滑らかにする。
【0105】
次いで、画像処理装置11は上述した左側当たり位置XLEの修正処理に使用した手順と同様な手順で全分割領域内にある各ラインの右側当たり位置XREについて、直線補間方式でこれを修正し、右側当たり位置XREを結ぶ線を滑らかにする(ステップST19)。
【0106】
<当たり位置スムージング>
次いで、当たり位置のデータから大きくジャンプしている箇所を探し、スムージングを行う。画像処理装置11は全分割領域を構成する各ラインの1つを選択してこれを注目ラインとした後、図47に示す如く注目ラインの左側当たり位置XLEと、この注目ラインから一定ライン数(ジャンプ位置検出インターバルM1 IN)だけ下方に離れた位置にあるライン(参照ライン)の左側当たり位置XLEとの差Δbを計算し、この差Δbがそれまでの差Δbより大きいか否かを判定する。
【0107】
そして、注目ラインの差Δbがそれまでの差Δbより大きいとき、画像処理装置11は図48に示す如く注目ラインから一定ライン数(ジャンプ位置検出インターバルM2 IN)だけ下方に離れた位置にあるライン(再参照ライン)の左側当たり位置XLEと、前記参照ラインから一定ライン数(ジャンプ位置検出インターバルM2 IN)だけ上方に離れた位置にあるライン(再参照ライン)の左側当たり位置XLEとの差Δwを計算する。
【0108】
そして、この差Δwがそれまでの処理によって得られている差Δwの最大値より大きいとき、画像処理装置11は前記差Δbをこれまでの最大値(最大差)Max(Δb)として記憶する。
【0109】
以下、画像処理装置11は、注目ラインを1ラインずつずらしながら、残りの各ラインについて、上述した差Δb、Δwの計算処理を行い、新たに得られた差Δbがそれまでの差Δbの最大値より大きいとき、新たに得られた差Δwがそれまでの差Δwより大きいか否かを判定し、新たに得られた差Δwがそれまでの差Δwより大きいとき、新たに得られた差Δbによって最大差Max(Δb)を更新する。
【0110】
そして、全てのラインに対する最大差Max(Δb)が得られたとき、画像処理装置11はこの最大差Max(Δb)が次式を満たすか否かを計算する。
Max(Δb)≧LJS
但し、LJS:予め設定されている最低ジャンプ長
【0111】
そして、この条件が満たされていれば、画像処理装置11は図49に示す如く各ラインのうち、前記最大差Max(Δb)となったラインを含む左側当たり位置XLEをジャンプ点と判定した後、次式に示す計算を行って、このジャンプ点を含む各左側当たり位置XLEを結んだ線のジャンプ部分をスムージングするのに必要なスムージング長さLSmを求め、前記ジャンプ点から前記スムージング長さLSmだけ上のラインをスムージング処理の開始点YS と決定するとともに、前記ジャンプ点に対応する参照点から前記スムージング長さLSmだけ下のラインをスムージング処理の終了点YEnと決定する。
LSm=Max(Δb)
・{CSm F・D/(B−bUp−bLo)}
但し、CSm F:予め設定されているスムーズ長算出係数
D:検査対象となるピストンリング4の直径(mm)
B:検査対象となるピストンリング4の厚さ(mm)
bUp:検査対象となるピストンリング4の上面取り(mm)
bLo:検査対象となるピストンリング4の下面取り(mm)
【0112】
その後、画像処理装置11は、図50に示す如く開始点YS から予め設定されているスムージング長さM3 Smだけ上のラインまでの区間を上側境界処理区間と決定し、この上側境界処理区間内にある各ラインの左側当たり位置XLEを結んだ線を関数f(y)とするとともに、終了点YEnから予め設定されているスムージング長さM3 Smだけ下のラインまでの区間を下側境界処理区間と決定し、この下側境界処理区間内にある各ラインの左側当たり位置XLEを結んだ線を関数f(y)とし、これら上側境界処理区間内にある各ラインの左側当たり位置XLEを示す関数f(y)と、下側境界処理区間内にある各ラインの当たり位置XLEを示す関数f(y)とに対して最小2乗法による直線近似を行って近似直線にする。
【0113】
次いで、画像処理装置11は、図51に示す如くスムーズ関数を使用して上側境界処理区間の近似直線の下端と、下側境界処理区間の近似直線の上端とを滑らかに結ぶ3次曲線を作成して各ラインの左側当たり位置XLEを結ぶ線分のジャンプ部分を滑らかにし、これら左側の当たり位置XLEを結ぶ線全体を連続化させる。
【0114】
そして、左側当たり位置XLEのスムージング処理が終了すれば、画像処理装置11は、上述した左側当たり位置XLEのスムージング処理と同様な手順で、各ラインの右側当たり位置XREに対するスムージング処理を行って、右側当たり位置XREを結んだ線のジャンプ部分を滑らかにして、これら右側当たり位置XREを結んだ線全体を連続化させる(ステップST20)。
【0115】
<判定処理(ステップST21からST23まで)>
(1)当たり幅の検査
画像処理装置11は、各ライン毎に左側当たり位置XLEを結んだ線と右側当たり位置XREを結んだ線との距離(当たり幅)W1 を計算するとともに、図52に示す如く、これらの当たり幅W1 のうち、ピストンリング4の合口部(フリーギャップ部)から所定長さLT の部分の当たり幅W1 が次式に示す条件を満たすか否かを計算する。
W1 ≧LimitLoBT
W1 ≦LimitUpBT
但し、LimitLoBT:合口部の当たり幅下限値
LimitUpBT:合口部の当たり幅上限値
【0116】
その後、画像処理装置11は、合口部から所定長さLT の部分を除いた部分の当たり幅W1 が次式に示す条件を満たすか否かを計算する。
W1 ≧LimitLoB
W1 ≦LimitUpB
但し、LimitLoB :当たり幅の下限値
LimitUpB :当たり幅の上限値
【0117】
そして、これらの各条件が同時に満たされていれば、画像処理装置11はこのピストンリング4の当たり幅W1 が良好であると判定し、またこれらの各条件の少なくともいずれか1つが満たされていなければ、このピストンリング4の当たり幅W1 が不良になっていると判定する(図9のステップST21)。
【0118】
(2)残り幅の検査
次いで、このピストンリング4がトップリングであれば、画像処理装置11は、図53に示す如く各ライン毎に、左側面取り位置(上側面取り位置)XLCと当たり面の左側当たり位置XLEとの距離(上側残り幅)W2 UpReと、右側面取り位置(下側面取り位置)XRCと当たり面の右側当たり位置XRCとの距離(下側残り幅)W2 LoReとを計算するとともに、これら上側残り幅W2 UpReと下側残り幅W2 LoReとが次式を満たしているか否かを計算する。
W2 UpRe≦LimitWURT
W2 LoRe≧LimitWLRT
但し、LimitWURT:トップリングに対する上側残り幅上限値
LimitWLRT:トップリングに対する下側残り幅下限値
【0119】
そして、これらの各条件が同時に満たされていれば、画像処理装置11は、このピストンリングの上残り幅W2 UpReと下側残り幅W2 LoReとが良好であると判定し、またこれらの各条件の少なくともいずれか一方が満たされていなければ、上残り幅W2 UpReを下側残り幅W2 LoReにするとともに、下側残り幅W2 LoReを上残り幅W2 UpReにして、上述した上側残り幅W2 UpReの良否判定処理、下側残り幅W2 LoReの良否判定処理を行い、これらの良否判定処理によって各条件が満たされている場合には、ピストンリング4の上下を逆にすれば、残り幅について良品となる半良品と判定する。
【0120】
また、このような処理を行っても、上述した各条件が同時に満たされていない場合には、画像処理装置11はこのピストンリング4の上残り幅W2 UpRe、または下側残り幅W2 LoReの少なくとも一方が不良になっていると判定する。
【0121】
また、このピストンリング4がセカンドリングであれば、画像処理装置11は図54に示す如く各ライン毎に、下側面取り位置XRCと当たり面の右側当たり位置XREの距離(下側残り幅)W2 LoReを計算するとともに、この下側残り幅W2 LoReが次式を満たしているか否かを計算する。
W2 LoRe≦LimitWURS
但し、LimitWURS:セカンドリングに対する下側残り幅上限値
【0122】
そして、この条件が満たされていれば、画像処理装置11はこのピストンリング4の下側残り幅W2 LoReが良好であると判定し、またこの条件が満たされていなければ、このピストンリング4の下側残り幅W2 LoReが不良になっていると判定する(ステップST22)。
【0123】
(3)当たり切れ
次いで、画像処理装置11は各ライン毎に、上述した左側、右側当たり位置XLE、XREの検出処理で得られた左側当たり位置XLEの評価関数EV と、右側当たり位置XREの評価関数EV との平均値EAVを計算するとともに、次式に基づいて当たり切れ(当たりが切れている部分をいう。当たり切れ部分は周囲に比べて明るくなる。)の判定に必要なしきい値Th2 を求める。
Th2 =EAV・EV LoRa
但し、EV LoRa:経験によって予め設定されているコントラスト下限比率
【0124】
その後、画像処理装置11は各ライン毎に、上述した左側、右側当たり位置XLE、XREの検出処理で得られた最小濃度値gMin L のうち、最も小さい値の最小濃度値gMin L を選択し、これを極小濃度値gMin MLとして次式に示す計算を行い、当たり切れの判定に必要なしきい値Th3 を求めた後、
Th3 =gMin ML・LUMin R
但し、LUMin R:予め設定されている極小値上限比率
各ライン毎に、最小濃度値gMin L が次式を満たしているか否かを計算する。
gMin L >Th3
【0125】
その後、画像処理装置11は各ライン毎に、左側当たり位置XLEの評価関数EV が次式に示す条件が満たされているか否かを計算するとともに、
EV <LimitEVL 、またはEV <Th2
但し、LimitEVL :予め設定されている評価関数の下限値
右側当たり位置XREの評価関数EV が次式に示す条件が満たされているか否かを計算する。
EV <LimitEVL 、またはEV <Th2
【0126】
そして、これらの各条件の全てに当てはまらないとき、画像処理装置11はこのピストンリング4が当たり切れを起こしていないと判定し、また前記各条件の1つでも当てはまるとき、このピストンリング4に当たり切れがあると判定する。
【0127】
(4)当たり中心位置
次いで、画像処理装置11は図55に示す如く各ライン毎に、左側当たり位置XLEと、右側当たり位置XREとの平均値を計算して、当たり面の中心位置を求めるとともに、図56に示す如く上側面取り位置XLEと、当たり面の中心位置との距離LC を計算し、この距離LC が次式を満たしているか否かを計算する。
LimitLo C<LC <LimitUp C
但し、LimitLo C:予め設定されている当たり位置中心の下限値
LimitUp C:予め設定されている当たり位置中心の上限値
【0128】
そして、この条件が満たされていれば、画像処理装置11はこのピストンリング4の当たり位置の中心が良好であると判定し、またこの条件が満たされていなければ、このピストンリング4の当たり位置の中心が不良になっていると判定する。
【0129】
その後、画像処理装置11は図57に示す如く各ラインの距離LC を比較して最大の値を持つ距離LC を選択し、これを最大値LC Max とするとともに、前記各ラインの距離LC を比較して最小の値を持つ距離LC を選択し、これを最小値LC Min とした後、次式に示す計算を行って当たり位置中心の振れ幅AL を求めた後、
AL =LC Max −LC Min
次式に示す条件が満たされているか否かを計算する。
AL <LimitUp CFl
但し、LimitUp CFl:予め設定された当たり位置中心の振れ幅上限値
【0130】
そして、この条件が満たされていれば、画像処理装置11はこのピストンリング4の当たり位置の中心の振れ幅AL が良好であると判定し、またこの条件が満たされていなければ、このピストンリング4の当たり位置の中心の振れ幅AL が不良になっていると判定する。
【0131】
その後、画像処理装置11は、上述した全ての検査で良好と判定されたピストンリング4に対して良品を指示する制御信号を生成し、また上述した各検査のいずれかで不良と判定されたピストンリング4に対して不良品を指示する制御信号を生成し、これを撮像機構2に供給してピストンリング4の選別を行わせる(ステップST23)。
【0132】
<表示画像作成処理(ステップST24)>
そして、パーソナルコンピュータ装置13によって検査結果表示画面が指定されているとき、画像処理装置11は、上述した検査結果によって得られた各データを使用して図58に示す如く現在検査中のピストンリング4の画像を処理して見易くしたピストン画像と、このピストンリング4を検査して良品、不良品、半良品のいずれかに分類した良否判定結果と、このピストンリング4にある当たり面の幅不良の有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の当たり切れの有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面と面取り位置との間の距離(残り幅)の不良有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の左側に対するスムージング処理の有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の右側に対するスムージング処理の有無およびその位置と、それまでに検査したピストンリング4の総数と、それまでに検査したピストンリング4中の良品総数と、それまでに検査したピストンリング4中の半良品総数と、それまでに検査したピストンリング4中の不良品総数とを表示する画面データを生成し、これを各モニタ装置8、12上に表示させる。
【0133】
また、パーソナルコンピュータ装置13によって、検査状況表示画面が指定されているとき、画像処理装置11は上述した検査結果によって得られた各データを使用して図59に示す如く現在検査中のピストンリング4の画像を処理して見易くしたピストン画像と、このピストンリング4を検査して良品、不良品、半良品のいずれかに分類した良否判定結果と、このピストンリング4にある当たり面の幅不良の有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の当たり切れの有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面と面取り位置との間の距離(残り幅)の不良有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の左側に対するスムージング処理の有無およびその位置と、このピストンリング4にある当たり面の右側に対するスムージング処理の有無およびその位置と、このピストンリング4の画像の輝度と、このピストンリング4の画像のコントラストと、このピストンリング4の画像のエッジ強度と、このピストンリング4の画像の鮮鋭度とを表示する画面データを生成し、これを各モニタ装置8、12上に表示させる(ステップST24)。
【0134】
このようにこの実施の形態においては、撮像機構によってピストンリング4を取り込み、これを回転させながら、外周部分を撮像するとともに、制御処理機構3によって前記撮像動作で得られた画像を処理して、ピストンリング4のフリーギャップ検出、外側エッジ検出、面取り位置検出、当たり面検出、良否判定、表示画像作成などを行い、前記ピストンリング4の良否を判定するようにしたので、ITVカメラとして使用されるラインセンサ11によってピストンリング外周の画像を取り込んだとき、ピストンリング画像がゆがんでも、またピストンリング画像のコントラストが小さくても、高い精度でピストンリング4の良否を判定することができる。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至請求項3記載の発明では、カメラから環状部材(ピストンリング)外周の画像を取り込んだとき、環状部材(ピストンリング)画像が歪んでいる場合にあっても、また環状部材(ピストンリング)画像のコントラストが小さくても、高い精度で環状部材(ピストンリング)の良否を判定することができる。
【0136】
また、請求項4記載の発明では、検査対象となる環状部材(ピストンリング)の画像処理を容易にすることができるとともに、環状部材(ピストンリング)の画像を見易くすることができる。
【0137】
また、請求項5記載の発明では、検査対象となる環状部材(ピストンリング)の画像処理の処理精度を高めることができる。
【0138】
さらに、請求項6記載の発明では、検査対象となる環状部材(ピストンリング)の画像中の検出したい部分を高い精度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による環状部材の外周検査装置および画像処理方法の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す環状部材の外周検査装置によって検査されるピストンリングの一例を示す側面図である。
【図3】図1に示す環状部材の外周検査装置の検査項目の一例を示す模式図である。
【図4】図1に示す検査ステーション装置のピストンリング画像撮像動作例を示す側面図である。
【図5】図1に示す検査ステーション装置のピストンリング画像撮像動作例を示す上面図である。
【図6】図1に示す撮像機構から出力される画像信号の内容例を示す模式図である。
【図7】図1に示す環状部材の外周検査装置の検査動作例を示すフローチャートである。
【図8】図1に示す環状部材の外周検査装置の検査動作例を示すフローチャートである。
【図9】図1に示す環状部材の外周検査装置の検査動作例を示すフローチャートである。
【図10】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理で行われる有効画像切出し動作例を示す模式図である。
【図11】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理で行われる水平射影処理領域の切出し動作例を示す模式図である。
【図12】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理で行われる水平射影計算動作例を示す模式図である。
【図13】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理で行われる外側エッジサーチのしきい値計算例を示す模式図である。
【図14】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理で行われる外側エッジサーチ動作例を示す模式図である。
【図15】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理によって検出されたフリーギャップ例を示す模式図である。
【図16】図1に示す制御処理機構のフリーギャップ検出処理によって検出されたフリーギャップ例を示す模式図である。
【図17】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で検出される外側エッジ例を示す模式図である。
【図18】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で行われるしきい値の計算動作例を示す模式図である。
【図19】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で行われる左側の外側エッジサーチ動作例を示す模式図である。
【図20】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で行われる左側の外側エッジの決定例を示す模式図である。
【図21】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で行われる右側の外側エッジサーチ動作例を示す模式図である。
【図22】図1に示す制御処理機構の外側エッジ検出処理で決定された処理領域の一例を示す模式図である。
【図23】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる処理対象領域の分割例を示す模式図である。
【図24】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる垂直射影データの計算動作例を示す模式図である。
【図25】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる面取り位置と、ピーク位置とのサーチ動作例を示す模式図である。
【図26】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で得られた面取り位置と、ピークとの一例を示す模式図である。
【図27】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる移動平均処理の一例を示す模式図である。
【図28】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる最小位置の検出動作例を示す模式図である。
【図29】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で得られた面取り位置の仮のサーチ範囲例を示す模式図である。
【図30】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる面取り位置のサーチ範囲の決定例を示す模式図である。
【図31】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる面取り位置のサーチ範囲の決定例を示す模式図である。
【図32】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で得られた面取り位置の修正動作例を示す模式図である。
【図33】図1に示す制御処理機構の面取り位置検出処理で行われる面取り位置の一例を示す模式図である。
【図34】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のサーチ範囲の一例を示す模式図である。
【図35】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のサーチ範囲の分割例を示す模式図である。
【図36】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる小区間同士の連結例を示す模式図である。
【図37】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる小区間同士の連結動作で使用される評価値の計算動作例を示す模式図である。
【図38】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる小区間同士の連結動作で使用される総合テーブルの一例を示す図である。
【図39】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる重み関数の作成動作例を示す模式図である。
【図40】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で作成される重みテーブルの一例を示す模式図である。
【図41】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われるトップリングに対する当たり位置のサーチ範囲例を示す模式図である。
【図42】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われるセカンドリングに対する当たり位置のサーチ範囲例を示す模式図である。
【図43】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われるサーチ範囲の分割動作例を示す模式図である。
【図44】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置の修正動作例を示す模式図である。
【図45】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置の修正動作例を示す模式図である。
【図46】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置の修正動作例を示す模式図である。
【図47】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のスムージング箇所の判定動作例を示す模式図である。
【図48】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のスムージング箇所の判定動作例を示す模式図である。
【図49】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のスムージング対象区間の一例を示す模式図である。
【図50】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のスムージング動作の境界部分の一例を示す模式図である。
【図51】図1に示す制御処理機構の当たり面検出処理で行われる当たり位置のスムージング動作例を示す模式図である。
【図52】図1に示す制御処理機構の判定処理で処理されるピストンリングの一例を示す斜視図である。
【図53】図1に示す制御処理機構の判定処理で行われるトップリングに対する残り幅の判定動作例を示す模式図である。
【図54】図1に示す制御処理機構の判定処理で行われるセカンドリングに対する残り幅の判定動作例を示す模式図である。
【図55】図1に示す制御処理機構の判定処理で行われる当たり位置の中心検出動作例を示す模式図である。
【図56】図1に示す制御処理機構の判定処理で行われる当たり位置中心の判定動作例を示す模式図である。
【図57】図1に示す制御処理機構の判定処理で行われる当たり位置の振れ幅の判定動作例を示す模式図である。
【図58】図1に示す制御処理機構の表示画像作成処理で表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【図59】図1に示す制御処理機構の表示画像作成処理で表示される表示画面の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 環状部材の外周検査装置
2 撮像機構
3 制御処理機構
4 ピストンリング(環状部材)
5 搬送制御装置
6 検査ステーション装置
7 搬送装置
8 画像モニタ装置
9 照明電源装置
10 ライトガイド
15 保持機構
11 ラインセンサ(カメラ)
11 画像処理装置
12 画像モニタ装置
13 パーソナルコンピュータ装置
14 シリアルプリンタ装置
Claims (6)
- 検査対象となる環状部材側を自転またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側を公転させて前記環状部材の外周部分を撮像し、前記環状部材の外周部分の画像信号を生成する撮像機構と、この撮像機構によって得られた前記環状部材の画像信号に基づいて環状部材の外周を検査する制御処理機構とを備え、
前記制御処理機構は、
前記環状部材の画像信号に基づいて、処理対象領域を決定する処理対象領域決定手段と、
決定された処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジを検出して環状部材画像を特定する画像特定手段と、
特定された環状部材画像内をサーチして環状部材の面取り位置を検出する面取り位置検出手段と、
検出された面取り位置に対応する範囲をサーチして当たり面を検出する当たり面検出手段と、
検出された当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否を判定する判定手段と、
を具備することを特徴とする環状部材の外周検査装置。 - 前記環状部材はピストンリングであり、前記処理対象領域決定手段は、ピストンリングのフリーギャップを検出して処理対象領域を決定する請求項1記載の環状部材の外周検査装置。
- 検査対象となる環状部材側を自転またはこの環状部材と所定距離だけ離間して配置されたカメラ側を公転させて前記環状部材の外周部分を撮像して画像信号を生成し、
前記環状部材の画像信号に基づいて、処理対象領域を決定し、
処理対象領域内にある各ライン毎に環状部材の外側エッジを検出して環状部材画像を特定し、
特定された環状部材画像内をサーチして環状部材の面取り位置を検出し、
前記環状部材画像の前記面取り位置に対応する範囲をサーチして当たり面を検出し、
この当たり面の状態に基づき、前記環状部材の良否を判定すること、
を特徴とする環状部材の外周検査方法。 - 撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、
取込まれた画像信号における前記環状部材の長手方向と直交する各ライン毎に、前記画像信号中の環状部材の左側エッジ位置、右側エッジ位置を検出することにより前記環状部材の輪郭を認識するとともに、
前記各ライン毎に前記左側エッジ位置と右側エッジ位置との中心を検出し、
検出された中心を各ライン毎のセンタ位置とした後、各ラインのセンタ位置が直線状となるように、各ライン毎に画像信号をずらして前記環状部材の画像を真っ直ぐな形状に修正した後、この画像に対して画像処理を行うこと、
を特徴とする環状部材の画像処理方法。 - 撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、この画像信号を処理する画像処理方法において、
取り込まれた画像信号に基づいて環状部材の画像に対する処理を行う際、各ラインのスタート位置における画素の濃度値に、予め設定されているオフセット値を加算して得られる初期しきい値を基準として、エンド位置側に向かって、各処理対象画素の濃度値をサーチし、
各位置の処理対象画素の濃度値の変化率が予め設定されている値より小さいときには、この濃度値の変化に基づいてそれまでのしきい値を更新しながら、前記画像信号の処理を行い、
各位置の処理対象画素の濃度値の変化率が予め設定されている値より大きいときには、それまでのしきい値の更新を中止して前記画像信号を処理を行うこと、
を特徴とする環状部材の画像処理方法。 - 撮像機構によって得られた環状部材の画像信号を取込み、この画像信号を処理する画像処理方法において、
前記画像信号中の処理対象領域内にある各処理対象画素の最大濃度値と、最小濃度値とに基づき、主濃度レベルを求めた後、直交する2つの軸の一方に、これら最大濃度値と、主濃度レベルと、最小濃度値とをプロットするとともに、前記主濃度レベルが“1”となるように設定され、前記最大濃度値が予め設定されている第1重み関数係数に設定され、前記最小濃度値が予め設定されている第2重み関数係数に設定された曲線を重み関数とする重み関数テーブルを作成し、
前記画像信号を取込み、環状部材の画像に対する処理を行う際、前記画像信号の微分ピークとなる処理対象画素の濃度値を前記重み関数テーブルを使用して重み値に変換するとともに、この重み値に基づいて評価関数を作成して前記環状部材の所望部分を検出すること、
を特徴とする環状部材の画像処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06490796A JP3640726B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 環状部材の外周検査装置、環状部材の外周検査方法および環状部材の画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP06490796A JP3640726B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 環状部材の外周検査装置、環状部材の外周検査方法および環状部材の画像処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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