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JP3646563B2 - 光学記録媒体 - Google Patents
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JP3646563B2 - 光学記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クマリン化合物を記録層に用いた青色レーザー対応の光学記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザーを用いる光学記録は、高密度の情報記録保存及びその再生を可能とするため、近年、特に開発が取り進められている。
【0003】
このような光学記録媒体の一例としては光ディスクを挙げることができる。
【0004】
一般に、光ディスクは、円形の基体に設けられた薄い記録層に、1μm程度に収束したレーザー光を照射し、高密度の情報記録を行うものである。中でも最近注目を集めているものに、書き込み型コンパクトディスク(CD−R)がある。CD−Rは通常、案内溝を有するプラスチック基板上に色素を主成分とする記録層、金属反射膜及び保護膜を順次積層することにより構成される。情報の記録は、照射されたレーザー光エネルギーの吸収によって、その箇所の記録層、反射層又は基板に、分解、蒸発、溶解等の熱的変形が生成することにより行われる。また、記録された情報の再生は、レーザー光により変形が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行われる。従って、光学記録媒体としてはレーザー光のエネルギーを効率よく吸収する必要があり、レーザー吸収色素が用いられる。
【0005】
そして、レーザー吸収色素として有機色素を利用した光学記録媒体は、有機色素溶液の塗布による簡単な方法で記録層を形成し得るため、安価な光学記録媒体としてますます普及することが期待され、その結果、より一層の高密度化が要望されている。このため、記録に用いるレーザー光を従来の780nmを中心とした半導体レーザーから、青色光領域にまで短波長化することが検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、クマリン化合物を記録層に用いた青色レーザー対応の光学記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学記録媒体は、基板上にレーザーによる情報の書き込み及び/又は読み取りが可能な記録層が設けられた光学記録媒体において、該記録層が下記一般式[I]で示されるクマリン化合物を含有することを特徴とする。
【0008】
【化2】
Figure 0003646563
【0009】
([I]式中、R,R,R,R,R,Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、ハロゲン原子、ホルミル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシアルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アリールチオ基、複素環基、−CR =C(CN)R (R は水素原子、或いは炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、R はシアノ基、炭素数2〜7の直鎖又は分岐のアルコキシカルボニル基、或いは炭素数2〜7の直鎖又は分岐のフッ化アルコキシカルボニル基を表す。)、−NR 10 、−CONR 10 (R ,R 10 はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、アルキルカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。また、R とR 10 は互いに結合するか、アミノ基又はアミド基の置換した環と結合して環状を形成しても良い。)、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、又はフルオロアルキルチオ基である。また、R〜Rのうち隣接する置換基同士が結合してクマリン環に縮合する飽和炭化水素環又は飽和複素環を形成していてもよい。)
【0010】
即ち、本発明者らは上記目的を達成するべく鋭意検討した結果、上記一般式[I]で示されるクマリン化合物を記録層に使用した光学記録媒体が、青色レーザーで良好に記録できることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
本発明に係るクマリン化合物は、波長350〜530nmの青色光領域に吸収(Soret帯)を有し、青色レーザーでの記録に適する。また、合成が比較的容易であることから、安価な光学記録媒体を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
本発明に係るクマリン化合物を示す前記一般式[I]において、R〜Rで表される置換基としては、次のようなものが例示される。水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基(アルキル基の置換した環と結合して環状を形成していても良い。また、隣接するアルキル基同士で結合して環状を形成していても良い。即ち、シクロヘキサン又はシクロペンタン等のクマリン環に縮合するシクロアルキル環を形成していても良い。);シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜10の環状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルコキシ基(もう一つのアルコキシ基と互いに結合してもよい。またはアルコキシ基の置換した環と結合して環状を形成してもよい。);アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の炭素数2〜21の直鎖又は分岐のアルキルカルボニル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜20の直鎖又は分岐のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数3〜10の環状のアルケニル基;プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基等の炭素数3〜20の直鎖又は分岐のアルケニルオキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ホルミル基;ヒドロキシル基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜21の直鎖又は分岐のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜21の直鎖又は分岐のアルキルカルボニルオキシ基;ニトロ基;シアノ基;メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシエチル基、n−プロポキシプロピル基、イソプロポキシメチル基、イソプロポキシエチル基等の炭素数2〜21の直鎖又は分岐のアルコキシアルキル基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルチオ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルスルホニル基;置換基を有していてもよいフェニル基等のアリール基;置換基を有していてもよいベンジル基、フェネチル基等の直鎖又は分岐のアラルキル基;置換基を有していてもよいフェノキシ基等のアリールオキシ基;置換基を有していてもよいベンジルオキシ基等の直鎖又は分岐のアリールアルキルオキシ基、置換基を有していてもよいフェニルチオ基等のアリールチオ基;置換されていてもよいチオフェン環、フラン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ベンゾフラン環、インドール環、ベンゾチオフェン環、ベンズイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、キノリン環、クマリン環、キノキサリン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントロリン環、フェノチアジン環等の複素環基;−CR=C(CN)R(Rは水素原子、或いは炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、Rはシアノ基、炭素数2〜7の直鎖又は分岐のアルコキシカルボニル基、或いは炭素数2〜7の直鎖又は分岐のフッ化アルコキシカルボニル基を表す。);−NR10(R,R10はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐のアルケニル基、置換基を有していてもよいフェニル基等のアリール基、炭素数7〜20の直鎖又は分岐のアラルキル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐のアルコキシアルキル基、炭素数2〜12の直鎖又は分岐のアルキルカルボニル基;炭素数1〜12の直鎖又は分岐のヒドロキシアルキル基を表す。また、RとR10は互いに結合するか、アミノ基の置換した環と結合して環状を形成してもよい。);−CONR10(R,R10の定義は上記と同様。);トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−tert−ブチル基、パーフルオロ−sec−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のフルオロアルキル基;トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロ−n−プロポキシ基、ヘプタフルオロイソプロポキシ基、パーフルオロ−n−ブトキシ基、パーフルオロ−tert−ブトキシ基、パーフルオロ−sec−ブトキシ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のフルオロアルコキシ基;トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、ヘプタフルオロ−n−プロピルチオ基、ヘプタフルオロイソプロピルチオ基、パーフルオロ−n−ブチルチオ基、パーフルオロ−tert−ブチルチオ基、パーフルオロ−sec−ブチルチオ基、パーフルオロ−n−ペンチルチオ基、パーフルオロ−n−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のフルオロアルキルチオ基が挙げられる。
【0014】
なお、本発明に係るクマリン化合物が、R1〜R6のいずれかとして複素環基を有する場合、単環又は2つの環からなる縮合環が好ましい。これは、3つ以上の環からなる縮合環を有すると、記録層を形成するときに使用する塗布溶媒への、クマリン化合物の溶解性が低下する恐れがあるからである。
【0015】
また、R〜Rのうち、隣接する置換基同士が結合してクマリン環に縮合する環を形成する場合、この環が芳香族環であると、該クマリン化合物の最大吸収波長が長波長側へ移動する恐れがあるため、青色レーザーでの記録再生の点からは、飽和炭化水素環又は飽和複素環、好ましくはシクロアルキル環である
【0016】
本発明のクマリン化合物としては具体的には以下の構造のものが挙げられる。
【0017】
【化3】
Figure 0003646563
【0018】
【化4】
Figure 0003646563
【0019】
【化5】
Figure 0003646563
【0020】
【化6】
Figure 0003646563
【0021】
これらのクマリン化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して使用しても構わない。
【0022】
本発明の光学記録媒体は、基本的には基板と前記クマリン化合物を含む記録層とから構成されるものであるが、更に必要に応じて基板上に下引き層を設けることができる。
【0023】
前記基板としては、使用するレーザー光に対して透明なものが好ましく、ガラスや種々のプラスチックが用いられる。プラスチックとしては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ニトロセルロース、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、高生産性、コスト、耐吸湿性の点から射出成型ポリカーボネート樹脂基板が特に好ましい。
【0024】
本発明の光学記録媒体におけるクマリン化合物を含有する記録層の膜厚は、一般に100Å〜5μm、好ましくは700Å〜3μmである。
【0025】
この記録層は、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸漬法等一般に行われている薄膜形成法で成膜することができるが、量産性、コスト面からスピナー法が好ましい。
【0026】
記録層の成膜に当っては、必要に応じてバインダーを使用することもできる。バインダーとしてはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート等既知のものが用いられる。この場合、本発明に係るクマリン化合物は、バインダー樹脂中に10重量%以上含有されていることが好ましい。
【0027】
スピナー法による成膜の場合、回転数は500〜5000rpmが好ましく、スピンコートの後、場合によっては、加熱又は溶媒蒸気に当てる等の処理を行ってもよい。
【0028】
また、記録層の安定性や耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化合物(例えば、アセチルアセトナートキレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)等や、記録感度向上のために金属系化合物等の記録感度向上剤を含有していてもよい。ここで、金属系化合物とは、遷移金属等の金属が原子、イオン、クラスター等の形で化合物に含まれるものを言い、例えばエチレンジアミン系錯体、アゾメチン系錯体、フェニルヒドロキシアミン系錯体、フェナントロリン系錯体、ジヒドロキシアゾベンゼン系錯体、ジオキシム系錯体、ニトロソアミノフェノール系錯体、ピリジルトリアジン系錯体、アセチルアセトナート系錯体、メタロセン系錯体、ポルフィリン系錯体のような有機金属化合物が挙げられる。金属原子としては特に限定されないが、遷移金属であることが好ましい。
【0029】
金属には、更に必要に応じて他系統の色素を併用することもできる。他系統の色素としては、主として記録用のレーザー波長域に吸収を有し、照射されたレーザー光エネルギーの吸収によって、その箇所の記録層、反射層又は基板に、分解、蒸発、溶解等の熱的変形を伴いピットが形成されるようなものであれば特に制限されない。また、CD−Rのような770〜830nmから選ばれた波長の近赤外レーザーやDVD−Rのような620〜690nmから選ばれた赤色レーザーでの記録に適する色素を併用して、複数の波長域のレーザーでの記録に対応する光学記録媒体とすることもできる。他系統の色素としては、具体的には、含金属アゾ系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、スクアリリウム系色素、含金属インドアニリン系色素、トリアリールメタン系色素、メロシアニン系色素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、キサンテン系色素、オキサジン系色素、ピリリウム系色素等が挙げられる。
【0030】
ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録層を形成する場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない溶媒であれば良く、特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、n−オクタン等の炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系溶媒等が挙げられる。
【0031】
また、記録層上に金、銀、アルミニウム又はそれらの合金のような金属反射層及び保護層を設けて高反射率の媒体としてもよい。この場合の反射層としては金、銀、アルミニウム等が挙げられるが、金やアルミニウムでは、本発明で使用する530nm以下の波長のレーザー光では反射率が十分ではなく、銀であることが好ましい。
【0032】
金属反射層は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法によって成膜される。なお、金属反射層と記録層との間に層間の密着力を向上させるため、又は、反射率を高める等の目的で中間層を設けてもよい。
【0033】
保護層としては、例えば、紫外線硬化型樹脂組成物などが挙げられる。
【0034】
また、接着層を介して貼りあわせ、両面記録型光学記録媒体としてもよいし、記録層を基板の両面に設けてもよいし、片面に設けてもよい。
【0035】
本発明の光学記録媒体に使用されるレーザー光は高密着度記録のため、波長は短いほど好ましいが、特に350nm〜530nmのレーザー光が好ましい。かかるレーザーの代表例としては、中心波長410nm、515nmのレーザーが挙げられる。
【0036】
波長350nm〜530nmの範囲のレーザー光は、例えば、410nmの青色又は515nmの青緑色の高出力半導体レーザーを使用することにより得ることができるが、その他、例えば、(a)基本発振波長が740〜960nmの連続発振可能な半導体レーザー又は(b)半導体レーザーによって励起されかつ基本発振波長が740〜960nmの連続発振可能な固体レーザーのいずれかを第二高調波発生素子(SHG)により波長変換することによっても得ることができる。
【0037】
上記のSHGとしては、反射対称性を欠くピエゾ素子であればいかなるものでもよいが、KDP、ADP、BNN、KN、LBO、化合物半導体などが好ましい。第二高調波の具体例としては、基本発振波長が860nmの半導体レーザーの場合は、その倍波の430nm、また半導体レーザー励起の固体レーザーの場合は、CrドープしたLiSrAlF6結晶(基本発振波長860nm)からの倍波の430nmなどが挙げられる。
【0038】
上記のようにして得られた光記録媒体への記録は、基板の両面又は片面に設けた記録層に0.4〜0.6μm程度に集束したレーザー光を当てることにより行う。これにより、レーザー光の照射された部分には、レーザー光エネルギーの吸収による、分解、発熱、溶融等の記録層の熱的変形が起こる。
【0039】
記録された情報の再生は、レーザー光により、上記熱的変形が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行う。
【0040】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例1
(a) 記録媒体例
前記クマリン化合物(5)(クロロホルム中でのλmax=419nm、モル吸光係数は2.08×104)のオクタフルオロペンタノール1.0重量%溶液を調製し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布し、塗布後、100℃で30分間乾燥した。この塗布膜の最大吸収波長(λmax)は417nmであった。塗布膜の可視部吸収スペクトルを図1に示す。
【0042】
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜して反射層を形成した。更に、この反射層の上に紫外線硬化型樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0043】
得られた光学記録媒体の488nmにおける反射率は60%であった。
【0044】
(b) 光記録法
上記光学記録媒体に、中心波長488nmのアルゴンレーザー光を照射したところ、良好な記録ピットを形成することができた。
【0045】
実施例2
(a) 記録媒体例
前記クマリン化合物(8)(クロロホルム中でのλmax=436nm、モル吸光係数は4.89×104)のオクタフルオロペンタノール1.0重量%溶液を調製し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布し、塗布後、100℃で30分間乾燥した。この塗布膜のλmaxは423nmであった。塗布膜の可視部吸収スペクトルを図2に示す。
【0046】
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜して反射層を形成した。更に、この反射層の上に紫外線硬化型樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0047】
得られた光学記録媒体の488nmにおける反射率は65%であった。
【0048】
(b) 光記録法
上記光学記録媒体に、中心波長488nmのアルゴンレーザー光を照射したところ、良好な記録ピットを形成することができた。
【0049】
実施例3
(a) 記録媒体例
前記クマリン化合物(7)(クロロホルム中でのλmax=452nm、モル吸光係数は5.28×104)のオクタフルオロペンタノール1.0重量%溶液を調製し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布し、塗布後、100℃で30分間乾燥した。この塗布膜のλmaxは438nmであった。塗布膜の可視部吸収スペクトルを図3に示す。
【0050】
次に、この塗布膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を成膜して反射層を形成した。更に、この反射層の上に紫外線硬化型樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0051】
得られた光学記録媒体の488nmにおける反射率は59%であった。
【0052】
(b) 光記録法
上記光学記録媒体に、中心波長488nmのアルゴンレーザー光を照射したところ、良好な記録ピットを形成することができた。
【0053】
実施例4〜10
表1に示すクマリン化合物を用いた。各クマリン化合物のλmax、εは表1に示す通りであった。
【0054】
また、これらのクマリン化合物を用いて実施例1と同様に基板上に塗布して、表1に示す塗布膜の最大吸収波長を持つ光学記録媒体を製造した。
【0055】
得られた光学記録媒体に、中心波長488nmのアルゴンレーザーを用いて記録を行ったところ、良好な記録ピットを形成することができた。
【0056】
【表1】
Figure 0003646563
【0057】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のクマリン化合物を用いた光学記録媒体によれば、安価な高密度記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたクマリン化合物のポリカーボネート基板上の塗布膜の吸収スペクトルを表す図である。
【図2】実施例2で得られたクマリン化合物のポリカーボネート基板上の塗布膜の吸収スペクトルを表す図である。
【図3】実施例3で得られたクマリン化合物のポリカーボネート基板上の塗布膜の吸収スペクトルを表す図である。

Claims (2)

  1. 基板上にレーザーによる情報の書き込み及び/又は読み取りが可能な記録層が設けられた光学記録媒体において、該記録層が下記一般式[I]で示されるクマリン化合物を含有することを特徴とする光学記録媒体。
    Figure 0003646563
    ([I]式中、R,R,R,R,R,Rはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、ハロゲン原子、ホルミル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシアルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、アリールチオ基、複素環基、−CR =C(CN)R (R は水素原子、或いは炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、R はシアノ基、炭素数2〜7の直鎖又は分岐のアルコキシカルボニル基、或いは炭素数2〜7の直鎖又は分岐のフッ化アルコキシカルボニル基を表す。)、−NR 10 、−CONR 10 (R ,R 10 はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシアルキル基、アルキルカルボニル基、又はヒドロキシアルキル基を表す。また、R とR 10 は互いに結合するか、アミノ基又はアミド基の置換した環と結合して環状を形成しても良い。)、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、又はフルオロアルキルチオ基である。また、R〜Rのうち隣接する置換基同士が結合してクマリン環に縮合する飽和炭化水素環又は飽和複素環を形成していてもよい。)
  2. 書き込み及び読み取りのレーザー波長がともに350〜530nmであることを特徴とする請求項1に記載の光学記録媒体。
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