JP3648445B2 - 旋回作業車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックホー等の旋回作業車に係り、より具体的には、該作業車のキャビンの天窓部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上下方向に屈折動作可能でかつ左右方向にスイング動作可能な作業装置(主としてバケット等の掘削装置)を有する旋回機台上に運転席を備え、この運転席を取り囲むキャビンを備えている旋回作業車(例えばバックホー)は、文献を挙げなくとも周知である。
この旋回作業車のキャビンにおいて、作業装置による作業状態の視認のためキャビンの天井板部に窓を形成し、作業中の土砂等が落下してもこれを受止めるようにした技術は、実開平6−16158号公報(従来例の1)、特開平8−142785号公報(従来例の2)、特開平8−302740号公報(従来例の3)等で公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の1は、キャブガード(透視蓋体)を強度の大なる透視樹脂材であるポリカーボネート板で構成しているが、その板面に落下物が衝突すると、その衝撃力はフレーム枠にて担持するものであることから、強度が大であっても板面の傷付き、亀裂のおそれがあった。
従来例の2は、透視蓋体がガラス板であることから、従来例の1よりも亀裂のおそれは大きいものであった。
【0004】
従来例の3は、構造が複雑で製作コストも高くつくし、可動ガード部がキャビンの天井部においてひさし状に張出しているとき、落下物が衝突すると、当該可動ガード部の変形が生じ易く、収容空間に収めることができなくなるという課題があった。
本発明は、運転席からの作業装置の視認が透視窓を介してできながら当該透視窓を閉塞する透視蓋体に落下物が衝突しても当該蓋体の割損、変形等を確実に防止できるようにしたことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上下方向に屈折動作可能でかつ左右方向にスイング動作可能な作業装置6を有する旋回機台5上に運転席18を備え、この運転席18を取り囲むキャビン20を備えている旋回作業車1において、前述の目的を達成するために次の技術的手段を講じている。
すなわち、請求項1に係る本発明では、前記運転席18から作業装置6の作業状態を視認するための透視窓24が前記キャビン20の天井板部22Dに形成され、この透視窓24を閉塞する透視蓋体25が備えられ、この透視蓋体25を担持する桟材26が透視窓24に橋渡して備えられていることを特徴とするものである。
【0006】
このような構成を採用したことにより、キャビン20の天井板部22Dに形成した透視窓24を介して作業装置6の作業状態(状況)は運転席18から視認でき、これによって作業装置6による例えば掘削作業、積降し作業等を効率よく行い得るのであり、特に、市街地等の狭小場所での作業を軽快にできるのである。一方、作業において透視蓋体25に土砂等が落下しても、この蓋体25は透視窓24に橋渡した桟材26にて担持されていることから、当該蓋体25の変形、割損等を抑制できるのであり、キャビン20としての耐久性を向上する。
【0007】
前述した構成に加えて、透視蓋体25を担持する桟材26は透視窓24の前後方向又は左右方向に橋渡して備えられ、左右方向又は前後方向の間隔を有して複数本備えられている。
このように桟材26の複数本を間隔を有して橋渡していることにより、この桟材26による透視蓋体25の担持部分が多くなって該蓋体25の割損および変形等が確実に防止されるし、この複数本の桟材26によって透視窓24の捻り剛性を増強できるのである。一方、桟材26を透視窓24の前後方向に橋渡ししたときは、前後方向の視覚性(視認性)が良好となるし、桟材26を透視窓24の左右方向に橋渡ししたときは、左右方向の視覚性(視認性)が良好となり、ここに、作業装置6を上下動又は左右方向に動作しても確実にその作業状態(作業状況)を確認できるのである。
【0008】
更に、前述した構成に加えて、天井板部22Dに形成された透視窓24は、天井板部22Dを凹設することで縁取りリブ24Aが形成されており、この縁取りリブ24Aと前記桟材26とで透視蓋体25を担持している。
このように天井板部22Dを凹設(例えばプレス成形による凹設)することで縁取りリブ24Aを形成することによって、このリブ24Aが透視窓24の周縁を枠組み(骨格体)することとなって全体に亘っての捻り剛性を向上できるし、透視蓋体25の担持部分が多くなってこの割損、変形を確実に防止するのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る旋回作業車の全体構成を示しており、図2は当該作業車のキャビンを示し、図3は図2のA−A拡大断面を示している。
図1において、旋回作業車1は、左右のクローラで例示する走行装置2を備え、この走行装置2の支持体であるトラックフレーム3上に旋回軸受4を介して旋回機台5が縦軸心O−O廻りで全旋回(360°回転)するように支持されている。
【0010】
旋回機台(旋回機体)5の一側には作業装置6が備えられており、図示の実施の形態では前後進可能な走行装置2の前進側(図1では左側)の旋回機台5の一側に作業装置6を有する。
作業装置6は上下方向に屈折動作可能でかつ左右方向にスイング動作(オフセット動作を含む)可能であり、図示の実施の形態ではバケット形(ショベル形)の掘削装置で示してある。
作業装置6は、旋回機台5の一側に縦方向(上下方向)の軸心を有するスイング軸7を介してスイングブラケット8を枢支して備え、このスイングブラケット8にブーム9の基部(下端)が横軸10によって上下動自在に枢支されて起立され、ブーム9の先端(上端)にアーム11が横軸12によって屈折自在に枢支され、このアーム11の先端に掻込み動作(伏抑動作)可能なバケット13が備えられている。
【0011】
ブーム9は伸縮自在なブームシリンダ14で上下動され、アーム11は伸縮自在なアームシリンダ15で屈折動作され、バケット13は伸縮自在なバケットシリンダ16で伏抑動作され、ここに、作業装置6は上下方向に屈折動作可能とされてバケット13による掘削動作及び積降し作業が可能であり、図示省略した伸縮自在なスイングシリンダによってスイングブラケット8を左右方向に動作させて、作業装置6を左右方向にスイング動作可能とされている。
旋回機台5上には、走行装置2、作業装置6等を制御する操縦装置17と運転席18が前後に備えられており、この運転操縦装置19を取り囲むキャビン20が備えられ、このキャビン20は乗降口に開閉自在なドア21を備えている。
【0012】
キャビン20は、図2で示すように鋼管又は板金材料等によって箱形に枠組みされたキャビンフレーム22を備え、このキャビンフレーム22の正面(前面)枠22Aにはフロントガラスが、左右側枠22Bにはドア21とサイドガラスが、背面(後面)枠にはリヤガラスがそれぞれ備えられており、天井枠22Cには天井板部22Dが備えられ、この天井板部22Dに本発明の主要部である天窓装置23が備えられている。
天窓装置23は、天井板部22Dのほぼ全体(全面)に亘って構成することができるが、図示の実施の形態では、前側に片寄った位置に備えられることによって、図1で示すように運転者Qのヘッドクリアランスを確保できながら、天井板部22Dの後側内面にエアコン装置等が装備可能とされている。
【0013】
図2および図3を参照して天窓装置23の第1の実施形態を説明する。
キャビン20の天井板部22Dには前記運転席18から作業装置6の作業状態(作業状況)を直接又は間接的に視認するための透視窓24が形成され、この透視窓24を閉塞する透視蓋体25を備えて天窓装置23が主構成されている。
透視窓24は、天井板部22Dのほぼ全面に亘る方形状の窓として開口しても良いが、図示の実施の形態においては、天井板部22Dの前側寄りに平面視で方形状として開口されている。
【0014】
透視窓24には桟材26が橋渡して備えられ、この桟材26によって透視窓24を閉塞する透視蓋体25を担持可能としており、この桟材26は1本を橋渡しても良いが、桟材26の長手方向を前後方向の向きとして左右方向に間隔をおいて互いに平行として複数本が備えられ、ここに、透視窓24を開口したことによる天井板部26Dの捻り剛性が確保されているとともに、方形状の透視窓24を前後方向に長い複数の方形状の透視部を左右方向に区画し、作業装置6の前方上方への視認性を確保している。
【0015】
桟材26を橋渡している透視窓24は、天井板部22Dが板金製であるときには、プレス成形又はレーザーカット成形によって開口を製作することができる。
勿論、天井板部22Dの構成材料は、板金(金属板)材料に特定する必要はなく、キャビンフレーム22を鋼管等のパイプ又は板金材料で作成して天井板部22Dは硬質樹脂製、望ましくは、強化繊維入りの硬質樹脂製とすることも可能である。
また、桟材26は透視窓24の前後又は左右の縁部に橋渡し(架設)するとき、プレス成形の打抜きによって一体成形することが推奨されるが、透視窓24を開口してその縁部に桟材26の両端を溶接、ボルト止め等することによって橋渡し(架設)することもできる。
【0016】
透視窓24は天井板部22Dを内方(キャビン室内側)にプレス成形によって凹設することにより、その開口部の周縁に縁取りリブ24Aを平板状に形成し、このリブ24Aに透視蓋体25を両面接着テープでテープ(基板)が弾性を有する接着手段27によって貼着し、このリブ24Aと桟材26によって透視蓋体25を担持している。
透視窓24を前述したように縁取りリブ24Aを凹設することによって一体成形すれば、該窓24を開口したことによる剛性低下は、リブ24Aが開口の周縁全体に形成されたことにより、剛性不足、特に、捻り剛性については大幅な剛性向上が期待できて有利となる。
【0017】
また、縁取りリブ24Aについては、透視窓24の下面に溶接することで形成することも可能であるが、プレス成形によって一体形成すると製作上(コストも含む)有利となる。
透視窓24の凹部に透視蓋体25を嵌入させて接着手段27にて貼着したとき、蓋体25の上面(外表面)と天井板部22Dの上面(外表面)とは、図3で示すように面一とすることが、雨水等の流下性能を維持し、透視蓋体25の外表面に雨水等が停留することもなく有利である。
【0018】
すなわち、図6で示すように透視蓋体25の周縁に弾性パッキン(弾性縁取り材)25Aを嵌着し、該パッキン25Aを介して透視窓24の開口縁に装着することによって、透視蓋体25を装着することも可能であるが、これであれば蓋体25の外周囲等に雨水等が停留し易くなることから、図3で示すように面一となるように蓋体25を装着することが有利となる。
但し、天井板部22Dを例えば前下り傾斜状でかつ左右方向においては左右方向外方に下向傾斜状(弯曲状も含む)に形成することによって前方及び左右外方への雨水流下が可能であることから、図6に示すように蓋体25を装着することも可能であり、このときは天井板部22Dの前縁、左右側縁に雨樋を設けて流下してきた雨水を受け入れてこの雨樋を介して雨水を落水するように構成することが望ましい。
【0019】
更に、図3(1)で示すように桟材26を断面コ字形に形成したときは、その凹部にゴム、樹脂等の弾性緩衝体26Aを嵌入してこの弾性緩衝体26Aを介して透視蓋体25を担持することが、衝撃緩和によって蓋体25の変形、割れ、亀裂等を防止できて有利である。
また、桟材26を平板状(帯板状)に形成したときでも、図3(2)で示すように、両面接着テープによる接着手段27Aを介在して担持させることができ、このときは、接着手段27、27Aの基板(テープ)が弾性を有するときは、衝撃緩和を図ることができる。
【0020】
図4は本発明の第2の実施の形態を示しており、基本構成は図2および図3(1)(2)を参照して既述した構成および作用と共通するので、共通部分は共通符号を援用して図示し、以下、相違する点につき説明する。
天窓装置23を構成する透視窓24には、桟材26が前後方向に間隔をおいて左右方向において互いに平行として橋渡しされている。
従って、方形状の透視窓24が左右方向に長い方形状の透視部を前後方向に区画されており、この透視窓24に透視蓋体25が桟材26または/および縁取りリブ24Aによって担持されているのである。
【0021】
この第2の実施の形態においては、前後に区画された透視部が左右方向に長い方形状であることから、作業装置6を左右方向にスイング又はオフセットしたときの視認性を良好にするのである。
図5は本発明の第3の実施形態であり、天井板部22Dを段差部22D−1を介して前方側を前下り状および/または左右外方下向傾斜状に凹設し、透視窓24を覆うように透視蓋体25を接着手段27にて貼着したものである。
この第3の実施の形態のとき、開口において図示省略の桟材にて蓋体25を担持することもできる。
【0022】
なお、以上の実施の形態において、透視蓋体25はポリカーボネート板のように強度の大なる透明(半透明も含む)樹脂材で作成したり、透明な強化ガラス板で作成することは自由であるし、また、透視蓋体25の周縁に弾性縁取り材を装着したものであっても構わない。
【0023】
【発明の効果】
本発明は以上の通りであり、作業装置の作業状態等を視認できながら、透視蓋体の変形、割れ、亀裂等を確実に防止した天窓装置を有するキャビンを備えた旋回作業車を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】旋回作業車の全体側面図である。
【図2】本発明の第1実施の形態を示すキャビンの斜視図である。
【図3】図2のA−A拡大断面図であり、(1)は第1例、(2)は第2例である。
【図4】本発明の第2実施の形態を示すキャビンの斜視図である。
【図5】本発明の第3実施の形態を示す要部の断面図である。
【図6】本発明の比較例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
1 旋回作業車
5 旋回機台
6 作業装置
20 キャビン
23 天窓装置
24 透視窓
25 透視蓋体
26 桟材
Claims (2)
- 上下方向に屈折動作可能でかつ左右方向にスイング動作可能な作業装置(6)を有する旋回機台(5)上に運転席(18)を備え、この運転席(18)を取り囲むキャビン(20)を備えている旋回作業車(1)において、
前記運転席(18)から作業装置(6)の作業状態を視認するための透視窓(24)が前記キャビン(20)の天井板部(22D)に形成され、この透視窓(24)は天井板部(22D)を凹設することで周囲に縁取りリブ(24A)を有し、しかも、該縁取りリブ(24A)の前後方向又は左右方向間に橋渡し状態で複数本の桟材(26)が左右方向又は前後方向の間隔を有して形成され、
この透視窓(24)を閉塞する透視蓋体(25)が前記透視窓(24)に該透視蓋体(25)の上面と天井板部(22D)の上面とが面一となるように嵌め込まれ、該透視蓋体(25)の周縁を前記縁取りリブ(24A)に接着手段(27)によって貼着すると共に、該透視蓋体(25)の周縁より内方を前記桟材(26)に弾性緩衝体(26A)を介在させて担持させたことを特徴とする旋回作業車。 - 上下方向に屈折動作可能でかつ左右方向にスイング動作可能な作業装置(6)を有する旋回機台(5)上に運転席(18)を備え、この運転席(18)を取り囲むキャビン(20)を備えている旋回作業車(1)において、
前記運転席(18)から作業装置(6)の作業状態を視認するための透視窓(24)が前記キャビン(20)の天井板部(22D)に形成され、この透視窓(24)は天井板部(22D)を凹設することで周囲に縁取りリブ(24A)を有し、しかも、該縁取りリブ(24A)の前後方向又は左右方向間に橋渡し状態で複数本の桟材(26)が左右方向又は前後方向の間隔を有して形成され、
この透視窓(24)を閉塞する透視蓋体(25)が前記透視窓(24)に該透視蓋体(25)の上面と天井板部(22D)の上面とが面一となるように嵌め込まれ、該透視蓋体(25)の周縁を前記縁取りリブ(24A)に接着手段(27)によって貼着すると共に、該透視蓋体(25)の周縁より内方を前記桟材(26)に接着手段(27A)を介して担持させたことを特徴とする旋回作業車。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP2000323078A JP3648445B2 (ja) | 2000-10-23 | 2000-10-23 | 旋回作業車 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2000323078A Expired - Lifetime JP3648445B2 (ja) | 2000-10-23 | 2000-10-23 | 旋回作業車 |
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|---|---|---|---|---|
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2000
- 2000-10-23 JP JP2000323078A patent/JP3648445B2/ja not_active Expired - Lifetime
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