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JP3662227B2 - 屋根下地材の製造方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば屋根の瓦葺を行うに際し、野地板上に敷設される屋根下地材および屋根下地材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の屋根下地材としては、たとえば特開平8−13716号公報に見られる構成が提供されている。この従来構成は、合成樹脂からなるシート状基材の上下両面に紙を接合してなる屋根下地材において、シート状基材の上面に、2段階に突出した多数のすべり止め突部を一体的に形成している。
【0003】
この従来構成によると、屋根下地材は、野地板上に敷設されたのち、その上面に所定の間隔で軒線と平行に瓦桟が釘などで打ち付けられることで、野地板側に固定されていた。そして、瓦の引掛爪を瓦桟に引っ掛けることで屋根を形成し得るのであり、その際に瓦葺作業は、すべり止め突部群によりすべり止め効果を受けながら行え、また屋根下地材と瓦桟との間に、すべり止め突部群によって微小の隙間が形成されることで、通気や排水を行える構成とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来構成によると、瓦桟は、点在されるすべり止め突部群上に載置された状態で釘などで打ち付けられることで、その打ち付け作業時の姿勢や、打ち付け後の姿勢が不安定になる恐れがある。また、すべり止め突部群によって形成される隙間は微小であることから、排水などが円滑に行えないときもあり、これに対しては、すべり止め突部の突出量を高くすればよいが、突出量が高いと、瓦葺作業時に作業者が踏み付けたときに、足裏が痛いなど不快感を感じることになる。さらに瓦桟が釘などで打ち付けられる際に、この釘などがシート状基材を貫通することになり、このときシート状基材は薄いことから、その止水性に問題が生じる恐れがある。
【0005】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、瓦桟の載置は、打ち付け作業時の姿勢や打ち付け後の姿勢を安定させる状態で行え、また、すべり止めは不快感を与えることなく行えながらも、排水などを常に円滑に行える屋根下地材を好適に得られる屋根下地材の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の屋根下地材の製造方法は、押し出し成形機のダイスから合成樹脂製のシート体を押し出し成形し、このシート体をエンボスローラとゴムローラとによって挟持成形し、このエンボスローラには、周方向における所定箇所にローラ軸心方向の凹溝を形成するとともに、多数箇所に凹部を形成しており、挟持成形により、所定厚さのシートの一面側に、凹溝への樹脂侵入により突条体一体に形成するとともに、凹部群への樹脂侵入により、突条体よりも高さの低い突起体群を一体に形成ることを特徴としたものである。
【0008】
したがって請求項1の発明によると、屋根下地材を、傾斜している野地板上に敷設する。この敷設は、シートの裏面側を野地板上に当接させるとともに、突条体の長さ方向を傾斜方向として行う。次いで、突条体の上面間に桟を、軒線と平行に配置する。そして桟上から釘などを打ち付け、この釘などを桟から屋根下地材を通して野地板へと打ち込むことで、桟を野地板側に固定し得る。
【0009】
このような桟の野地板側への固定を、傾斜方向において所定の間隔を置いて複数箇所で行ったのち、瓦を桟に引っ掛けながら瓦葺作業を行うことで、屋根を形成し得る。その際に瓦葺作業は、突条体の高さよりも低い高さの突起体群によって、すべり止め効果を受けながら行える。また瓦葺後においては、高い高さの突条体上に桟を配置していることで、シートの表面側と桟の下面との間には十分な高さの隙間を形成し得る。そして、このような屋根下地材を好適に能率よく得られる。
【0010】
また本発明の請求項2記載の屋根下地材の製造方法は、上記した請求項1記載の構成において、挟持成形する前に、シート体の一面側に表面側積層体を供給し、挟持成形により、シートの一面側に表面側積層体を埋め込み状に設けたことを特徴としたものである。
【0011】
したがって請求項2の発明によると、表面側積層体によって強度を確保した屋根下地材を得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
図1〜図3において、屋根下地材1は、たとえば軟質性の合成樹脂からなるシート2と、このシート2の表面側(一面側)2aに一体化された表面側不織布(表面側積層体の一例)3と、裏面側(他面側)2bに一体化された裏面側不織布(裏面側積層体の一例)4との積層体からなる。その際に、シート2の表面側2aには、間隔を置いて複数の突条体5が一体に形成されるとともに、突条体5間には、突条体5よりも高さの低い多数の突起体6が一体に形成されている。
【0014】
すなわち、たとえばシート2は厚さTが0.5〜1.2mmであって、約300mmの間隔Lを置いて突条体5が一体に形成されている。ここで突条体5は、高さHが約3.2mm、上端の幅wが約3.0mm、下端の幅Wが約4.0mmの断面台形状に形成されている。また突起体6は、高さhが約3.0mm、直径φが約3.0mmの円柱状に形成されており、以て突条体5の高さHよりも高さhを低くして形成されている。そして突起体6は、隣接間の側面間隔Pが約10.0mmとして、千鳥状(傾斜した碁盤目状)に配置されている。
【0015】
次に、上記した屋根下地材1の製造方法を、図6に基づいて説明する。
すなわち、押し出し成形機10のダイス11から、その幅が約1500mmの合成樹脂製のシート体2Aが押し出し成形される。そしてシート体2Aは、エンボスローラ12とゴムローラ15とによる挟持方式によって成形される。その際にエンボスローラ12には、その周方向における1箇所に、ローラ軸心方向の凹溝13が形成されており、さらに多数箇所に、所期の配列で凹部14が形成されている。
【0016】
エンボスローラ12とゴムローラ15とにより挟持方式で成形する直前に、シート体2Aの表面側に表面側不織布3が、また裏面側に裏面側不織布4が、それぞれ案内ローラ16,17を介して供給される。これにより、エンボスローラ12とゴムローラ15とによる挟持方式の成形は、その表面側と裏面側に不織布3,4が埋め込み状に設けられ、そして凹溝13への樹脂侵入により突条体5が形成されるとともに、凹部14群への樹脂侵入により突起体6群が形成され、さらにシート体2Aから所定の厚さТのシート2となるように、一挙に行われる。なお、凹溝13や凹部14群への樹脂侵入に際して、表面側不織布3も侵入して成形される。
【0017】
以下に、上記したようにした製造された屋根下地材1を使用した瓦葺作業を、図4、図5に基づいて説明する。
まず屋根下地材1を、傾斜している野地板20上に敷設する。この敷設は、裏面側不織布4、すなわちシート2の裏面側2bを野地板20上に当接させるとともに、突条体5の長さ方向を傾斜方向として行う。次いで、突条体5の上面間に桟(瓦桟)21を、軒線と平行に配置(載置)する。そして桟21上から釘22などを打ち付け、この釘22などを桟21から屋根下地材1を通して野地板20へと打ち込むことで、桟21を野地板20側に固定し得る。その際に、桟21を突条体5の扁平な上面間に配置することで、桟21の配置は、打ち付け作業時の姿勢や打ち付け後の姿勢を安定させる状態で、容易に確実に行える。
【0018】
このような桟21の野地板20側への固定を、傾斜方向において所定の間隔を置いて複数箇所で行ったのち、瓦23の引掛爪23aを桟21に引っ掛けながら瓦葺作業を行うことで、屋根24を形成し得る。
【0019】
その際に瓦葺作業は、突条体5の高さHよりも低い高さhの突起体6群によって、すべり止め効果を受けながら、しかも足裏が痛くなく、不快感を与えることなく行える。また瓦葺後においては、高い高さHの突条体5上に桟21を配置していることで、シート2の表面側2aと桟21の下面との間には十分な高さの隙間Sを形成し得、以て通気や排水などを常に円滑に行える。
【0020】
さらに、高い高さHの突条体5を通して釘22などの打ち付けを行うことで、この突条体5が高い高さH、すなわち厚い厚さであることから、その止水性をより好適となる。
【0021】
次に、本発明の別の実施の形態を、図7、図8に基づいて説明する。
すなわち、間隔Lを置いた複数箇所のそれぞれに、3条(複数状)の突条体5が隣接して形成されている。この別の実施の形態によると、いずれかの突条体5を通して釘22などの打ち付けを容易に行える。なお、製造に際してエンボスローラ12には、その周方向における隣接した3箇所(複数箇所)に、それぞれローラ軸心方向の凹溝13が形成されている。
【0022】
上記した実施の形態では、表面側積層体として表面側不織布3を採用し、裏面側積層体として裏面側不織布4を採用しているが、これは表面側積層体と裏面側積層体との両方ともに紙を採用してもよく、また表面側積層体と裏面側積層体とのいずれか一方に紙を採用してもよい。なお、表面側積層体として紙を採用したとき、突起体6群は紙を打ち破って突出された状態になる。
【0023】
上記した実施の形態では、円柱状の突起体6が形成されているが、これは四角錐状、三角錐状、円錐状、四角柱状、三角柱状などの突起体であってもよい。また突起体6の配置は、千鳥状のほかに碁盤目状などに配置されてもよい。
【0024】
上記した実施の形態では、シート2に表面側積層体と裏面側積層体とを設けているが、これら表面側積層体と裏面側積層体のいずれか一方、または両方を省略した形式であってもよい。
【0025】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、屋根下地材の敷設は、傾斜している野地板上にシートの裏面側を当接させるとともに、突条体の長さ方向を傾斜方向として行うことができ、次いで、突条体の上面間に桟を、軒線と平行に配置できる。そして桟上から釘などを打ち付け、この釘などを桟から屋根下地材を通して野地板へと打ち込むことで、桟を野地板側に固定できる。その際に、桟を突条体の扁平な上面間に配置することで、桟の配置は、打ち付け作業時の姿勢や打ち付け後の姿勢を安定させる状態で、容易に確実に行うことができる。
【0026】
このような桟の野地板側への固定を、傾斜方向において所定の間隔を置いて複数箇所で行ったのち、瓦を桟に引っ掛けながら瓦葺作業を行うことで、屋根を形成できる。その際に瓦葺作業は、突条体の高さよりも低い高さの突起体群によって、すべり止め効果を受けながら、しかも足裏が痛くなく、不快感を与えることなく行うことができる。また瓦葺後においては、高い高さの突条体上に桟を配置していることで、シートの表面側と桟の下面との間には十分な高さの隙間を形成でき、以て通気や排水などを常に円滑に行うことができる。そして、このような屋根下地材を好適に能率よく得ることができる。
【0027】
また上記した本発明の請求項2によると、表面側積層体によって十分な強度を確保した屋根下地材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例を示し、屋根下地材の要部の縦断正面図である。
【図2】 同屋根下地材の要部の平面図である。
【図3】 同屋根下地材の斜視図である。
【図4】 同屋根下地材を使用した瓦葺状態を示す側面図である。
【図5】 同屋根下地材を使用した瓦葺状態を示す要部の縦断側面図である。
【図6】 同屋根下地材の製造方法を説明する概略側面図である。
【図7】 本発明の別の実施の形態を示し、屋根下地材の要部の縦断正面図である。
【図8】 同屋根下地材の要部の平面図である。
【符号の説明】
1 屋根下地材
2 シート
2a 表面側(一面側)
2b 裏面側(他面側)
2A シート体
3 表面側不織布(表面側積層体)
4 裏面側不織布(裏面側積層体)
5 突条体
6 突起体
10 押し出し成形機
11 ダイス
12 エンボスローラ
13 凹溝
14 凹部
15 ゴムローラ
20 野地板
21 桟(瓦桟)
22 釘
23 瓦
24 屋根
L 突条体5の間隔
H 突条体5の高さ
h 突起体6の高さ
S 隙間

Claims (2)

  1. 押し出し成形機のダイスから合成樹脂製のシート体を押し出し成形し、このシート体をエンボスローラとゴムローラとによって挟持成形し、このエンボスローラには、周方向における所定箇所にローラ軸心方向の凹溝を形成するとともに、多数箇所に凹部を形成しており、挟持成形により、所定厚さのシートの一面側に、凹溝への樹脂侵入により突条体一体に形成するとともに、凹部群への樹脂侵入により、突条体よりも高さの低い突起体群を一体に形成ることを特徴とする屋根下地材の製造方法
  2. 挟持成形する前に、シート体の一面側に表面側積層体を供給し、挟持成形により、シートの一面側に表面側積層体を埋め込み状に設けたことを特徴とする請求項1記載の屋根下地材の製造方法
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