JP3663624B2 - V結線スポットネットワーク受電設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルディング用電気負荷等に電力を供給するV結線スポットネットワーク受電設備に関するもので、特に、ネットワーク回線に設置されるネットワーク変流器の結線に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2,図3,図4は従来のV結線スポットネットワーク受電設備の一例を示すもので、図2は主回路構成と通常受電時における主回路電流分布図、図3は主回路構成と配電線停止時における主回路電流分布図、図4(A)は配電線停止時における各種電流ベクトルの関係、(B)は配電線停止時における電圧相R相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(C)は配電線停止時における電圧相S相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(D)は配電線停止時における電圧相T相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係をそれぞれ示している。
【0003】
図2に示すように、V結線スポットネットワーク受電設備では、2系統の配電線1a,1bはそれぞれ配電線遮断器2a,2bを介して商用電源3に接続されている。配電線1a,1bは所定位置でネットワーク回線4a,4bに分岐し、ネットワーク母線5に接続している。ネットワーク回線4aは、配電線1aとネットワーク母線5との間に直列に挿入された一次開閉器6aと、単相三線変圧器7aと、単相二線変圧器8aと、ネットワーク変流器9aR,9aS,9aTと、プロテクタ遮断器10aとを備えている。ここでは、単相三線変圧器7aと単相二線変圧器8aをV結線に接続することにより三相主回路を構成している。また、三相電圧の相回転については、単相三線変圧器7aの電圧相をR相とS相とし、単相二線変圧器8aの電圧相をS相とT相とすると、R相→S相→T相→R相である。
【0004】
ネットワーク母線5には、R相と接地相の間およびS相と接地相の間にそれぞれ単相負荷13,14が接続され、三相電圧相には三相負荷15が接続される。また、ネットワーク変流器9aR,9aS,9aTは二次巻線を備えており、これら三台の二次巻線はネットワーク継電器11aを介して残留回路12を備えた星形結線に接続される。ネットワーク変流器9aR,9aS,9aTは、図4(B),(C),(D)で後述するように、電圧相の電流ベクトルの大きさをネットワーク継電器11aに入力できる大きさに変換する。ネットワーク継電器11aは常に変圧器二次の三相主回路の相電圧と電流を監視しており、ネットワーク継電器11aが備えている逆電力検出機能は三相の電流を合成することにより逆電力を判定して制御信号を出力する。この制御信号に基づいてプロテクタ遮断器10aを開放し、ネットワーク回線4aとネットワーク母線5を切り離す。上記のネットワーク回線4aの機器構成と制御方法は、ネットワーク回線4bについても同様である。なお、配電線1a,1b上には、上記と同様のV結線スポットネットワーク受電設備が複数接続されている。
【0005】
V結線スポットネットワーク受電設備の通常の運転状態では、一次開閉器6a,6bとプロテクタ遮断器10a,10bは投入状態であり、ネットワーク回線4a,4bの並列受電を行う。ネットワーク回線4a,4bの変圧器のうち、単相三線変圧器7a,7bは単相負荷13,14と三相負荷15の両方に使用され、単相二線変圧器8a,8bは三相負荷15専用に使用される。したがって、ネットワーク回線4aにおいて、ネットワーク変流器9aRに流れるR相電流ベクトルIRは、単相負荷13の電流ベクトルIR1と三相負荷15の電流ベクトルIR3の合成になる。また、ネットワーク変流器9aSに流れるS相電流ベクトルISは、単相負荷14の電流ベクトルIS1と三相負荷15の電流ベクトルIS3の合成になる。また、ネットワーク変流器9aTに流れるT相電流ベクトルITは、三相負荷15の電流ベクトルI3Tだけである。
【0006】
これとは別に、単相負荷13の電流ベクトルIR1と単相負荷14の電流ベクトルIS1の大きさや位相の状況によっては、R相接地相線間電圧とS相接地相線間電圧には電位差が発生する。この電位差を補正するために単相三線変圧器7a,7bの巻線はバランサとして働くので、バランサの効果により接地相にはこの電位差を補正する平衡化電流ベクトルΔIが流れる。平衡化電流ベクトルΔIは接地相から単相三線変圧器7a,7bの巻線を通ってR相とS相に二分の一ずつ均等に分流する。平衡化電流ベクトルΔIは次の式で表すことができる。
【0007】
【数1】
【0008】
この平衡化電流ベクトルΔIは上記R相電流ベクトルIRやS相電流ベクトルISの一成分であるので、R相電流ベクトルIRは平衡化電流ベクトルΔIを用いると、次の式で表すことができる。
【0009】
【数2】
【0010】
同様に、S相電流ベクトルISは次の式で表すことができる。
【0011】
【数3】
【0012】
また、T相電流ベクトルITには、平衡化電流ベクトルΔIは流れないので、次の式で表すことができる。
【0013】
【数4】
【0014】
上記の通常受電時では、ネットワーク回線4a,4bから単相負荷13,14と三相負荷15に電力を供給しており、このときの電流を合成すると電力は順方向(配電線1a,1bからネットワーク母線5に向けての電力供給)であるので、ネットワーク継電器11a,11bの逆電力検出機能は動作せず、ネットワーク回線4a,4bの並列受電が継続する。
【0015】
次に、図3において、配電線1aの点検等のために配電線遮断器2aを開放して配電線1aの送電を停止したときには、ネットワーク回線4aは負荷に電力の供給を停止し、受電継続中のネットワーク回線4bがすべての負荷に電力を供給する。このとき、ネットワーク回線4aや配電線1aはネットワーク母線5の電圧によって充電される。
【0016】
一方、上記配電線停止時における配電線1a上の複数のV結線スポットネットワーク受電設備については、各受電設備の負荷の状況や主回路インピーダンスによってネットワーク回線に逆電力が発生する受電設備とそうでない受電設備に分かれる。逆電力が発生する受電設備は、ネットワーク継電器の逆電力検出機能が動作してプロテクタ遮断器が開放され、ネットワーク回線が停電になる。その後、逆電力が発生しなかった受電設備の間で、負荷や主回路インピーダンスによって新たに逆電力が発生する受電設備が現れ、上記と同様にネットワーク回線が停電になる。これを繰り返すことにより、最終的には一つの受電設備が配電線上に残るが、配電線停止時には最後に残った受電設備もネットワーク継電器の逆電力検出機能により、プロテクタ遮断器を開放せねばならない。
【0017】
配電線停止時に最後に残った受電設備のネットワーク回線4aに流れる電流は、平衡化電流ベクトルΔI以外に、単相三線変圧器7aの逆励磁電流ベクトルIRSや単相二線変圧器8aの逆励磁電流ベクトルISTや配電線1aの充電電流ベクトルIRC,ISC,ITCである。また、平衡化電流ベクトルΔIについては、単相三線変圧器7aの巻線だけがバランサとして働くので、すべて単相三線変圧器7aの巻線に流れる。この状況では、別の受電設備の負荷状況や主回路インピーダンスは無関係であり、かつ、逆電力の要素となる変圧器逆励磁電流や配電線充電電流は負荷電流による逆電力に比べて微小であるため、ネットワーク継電器11aの逆電力検出機能の動作にとっては最も厳しい状況である。このときネットワーク変流器9aRに流れるR相電流ベクトルIaRは、平衡化電流ベクトルΔIと単相三線変圧器7aの逆励磁電流ベクトルIRSと配電線1aのR相配電線充電電流ベクトルIRCの合成となる。R相電流ベクトルIaRは次の式で表すことができる。
【0018】
【数5】
【0019】
また、ネットワーク変流器9aSに流れるS相電流ベクトルIaSは、平衡化電流ベクトルΔIと単相三線変圧器7aの逆励磁電流ベクトルIRSと単相二線変圧器8aの逆励磁電流ベクトルISTと配電線1aのS相配電線充電電流ベクトルISCの合成となる。電流ベクトルIaSは次の式で表すことができる。
【0020】
【数6】
【0021】
また、ネットワーク変流器9aTに流れるT相電流ベクトルIaTは、単相二線変圧器8aの逆励磁電流ベクトルISTと配電線1aのT相配電線充電電流ベクトルITCの合成となる。電流ベクトルIaTは次の式で表すことができる。
【0022】
【数7】
【0023】
次に、図4(A)に示すように、R相電圧ベクトルVRとS相電圧ベクトルVSとT相電圧ベクトルVTの位相の関係は、R相電圧ベクトルVRを基準にそれぞれ120度ずつ遅れている。配電線1aの停止時には、ネットワーク回線4aのR相配電線充電電流ベクトルIRCの位相は、R相電圧ベクトルVRを基準に90度遅れている。S相配電線充電電流ベクトルISCとT相配電線充電電流ベクトルITCも同様に各相電圧ベクトルを基準に90度遅れている。また、単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSの位相は変圧器の励磁インピーダンスによって決まり、一般的にはR相電圧ベクトルVRを基準に150度から165度進んでいる。単相二線変圧器逆励磁電流ベクトルISTの位相も同様の理由によりS相電圧ベクトルVSを基準に150度から165度進んでいる。また、平衡化電流ベクトルΔIは図4(A)ではR相電圧ベクトルVRを基準に45度遅れた状態で表されているが、実際には数1式から判るように、単相負荷13の電流ベクトルと単相負荷14の電流ベクトルの状況によって、さまざまな大きさと位相になり得ることが特徴である。
【0024】
また、図4(B)に示すように、ネットワーク継電器11aのR相逆電力検出機能はR相逆電力検出特性41を備えている。R相逆電力検出特性41は、R相電圧ベクトルVRを基準に進み方向へ最高感度角42の固定された傾きを持つ最高感度直線43と直交する直線で表され、その位置はR相最高感度直線43上を原点から検出感度ベクトル44の大きさだけ平行移動した位置に配置される。最高感度角42は通常1度から5度の範囲で固定される。数5式の電流ベクトルの関係については、R相電流ベクトルIaRは、平衡化電流ベクトルΔIと単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSとR相配電線充電電流ベクトルIRCの合成で表される。R相電流ベクトルIaRの成分のうちR相逆電力検出機能動作成分32は最高感度直線43および検出感度ベクトル44に平行なベクトルである。
【0025】
また、図4(C)に示すように、ネットワーク継電器11aのS相逆電力検出機能はS相逆電力検出特性51を備えている。S相逆電力検出特性51は、S相電圧ベクトルVSを基準に進み方向へ最高感度角42の固定された傾きを持つS相最高感度直線53と直交する直線で表され、その位置はS相最高感度直線53上を原点から検出感度ベクトル44の大きさだけ平行移動した位置に配置される。数6式の電流ベクトルの関係については、S相電流ベクトルIaSは、平衡化電流ベクトルΔIと単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSと単相二線変圧器逆励磁電流ベクトルISTとS相配電線充電電流ベクトルISCの合成で表される。S相電流ベクトルIaSの成分のうちS相逆電力検出機能動作成分34はS相最高感度直線53および検出感度ベクトル44に平行なベクトルである。
【0026】
また、図4(D)に示すように、ネットワーク継電器11aのT相逆電力検出機能はT相逆電力検出特性61を備えている。T相逆電力検出特性61は、T相電圧ベクトルVTを基準に進み方向へ最高感度角42の固定された傾きを持つT相最高感度直線63と直交する直線で表され、その位置はT相最高感度直線63上を原点から検出感度ベクトル44の大きさだけ平行移動した位置に配置される。数7式の電流ベクトルの関係については、ネットワーク変流器9aTに流れるT相電流ベクトルIaTは、単相二線変圧器逆励磁電流ベクトルISTとT相配電線充電電流ベクトルITCの合成で表される。T相電流ベクトルIaTの成分のうちT相逆電力検出機能動作成分36はT相最高感度直線63および検出感度ベクトル44に平行なベクトルである。
【0027】
ネットワーク継電器11aの逆電力検出機能は、R相逆電力検出機能動作成分32とS相逆電力検出機能動作成分34とT相逆電力検出機能動作成分36を合成し、その合成ベクトルが検出感度ベクトル44と同位相で、かつ、その大きさが上回るときに動作し制御信号を出力する。プロテクタ遮断器10aはネットワーク継電器11aの逆電力検出機能からの制御信号を受けて開放する。上記図3,図4(A),(B),(C),(D)の関係は配電線1bの停止の場合も同様である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のV結線スポットネットワーク受電設備では、配電線1aの停止のために配電線遮断器2aが開放されたとき、仮に、ネットワーク回線4aのすべての電圧相の電流ベクトルが単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSと単相二線変圧器逆励磁電流ベクトルISTとR相配電線充電電流ベクトルIRCとS相配電線充電電流ベクトルISCとT相配電線充電電流ベクトルITCだけであれば、各電流ベクトルの固定された大きさと位相の関係から、これらの合成によりネットワーク継電器11aの逆電力検出機能が動作することは明白である。
【0029】
しかし実際には、R相とS相には平衡化電流ベクトルΔIが合成され、平衡化電流ベクトルΔIは単相負荷13の電流ベクトルと単相負荷14の電流ベクトルの状況によってさまざまな大きさと位相になり得ることから、配電線停止時に逆電力検出機能が動作しないことがある。このため、V結線スポットネットワーク受電設備の運用上、配電線停止時にネットワーク継電器11aの逆電力検出機能が確実に動作するよう、平衡化電流ベクトルΔIの大きさと位相を調整する必要がある。つまり、V結線スポットネットワーク受電設備に専用の計測機能の付加や、コンデンサなどの調相設備を設置し、常に単相負荷13の電流ベクトルの大きさと位相および単相負荷14の電流ベクトルの大きさと位相を調整しながら運用する必要がある。上記の課題は配電線1bにおいても同様である。
【0030】
そこで、本発明は、単相負荷の状況を調整することなく、配電線停止時にはネットワーク継電器の逆電力検出機能が確実に動作し、プロテクタ遮断器を開放することができるV結線スポットネットワーク受電設備を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明のV結線スポットネットワーク受電設備においては、単相三線変圧器とプロテクタ遮断器の間の主回路電圧相R相とS相には、同一鉄心上に二次巻線と三次巻線を実装した三次巻線付ネットワーク変流器を設置し、T相には二次巻線を実装したネットワーク変流器を設置する。前記三次巻線二台を直列に接続して三次回路を構成し、二次巻線三台をネットワーク継電器を介して残留回路を接続しない星形結線に接続して二次回路を構成する。
【0032】
上記V結線スポットネットワーク受電設備においては、各電圧相のネットワーク変流器に流れる電流のうち、平衡化電流だけが三次回路に変流され、平衡化電流を除いた電流が二次回路に変流される。すなわち、配電線停止時のネットワーク継電器への入力は変圧器逆励磁電流と配電線充電電流の合成であり、平衡化電流は無関係であるので、これらの合成による逆電力を逆電力検出機能が確実に検出でき、プロテクタ遮断器を開放することができる。また、単相負荷の大きさや位相を調整する必要は無くなる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のV結線スポットネットワーク受電設備の実施の形態の一例を示すもので、(A)は主回路構成と配電線停止時における主回路電流分布図、(B)は配電線停止時におけるR相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(C)は配電線停止時におけるS相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係をそれぞれ示している。
【0034】
図1(A)において、ネットワーク回線4aには、同一鉄心上に二次巻線と三次巻線を備えた三次巻線付ネットワーク変流器16aR,16aSを設置する。三次巻線付ネットワーク変流器16aR,16aSとネットワーク変流器9aTの結線については、二次巻線三台はネットワーク継電器11aを介して残留回路を接続しない星形結線に接続して二次回路を構成し、三次巻線二台は直列に接続して三次回路を構成する。上記の構成はネットワーク回線4bにおいても同様である。これらの結線により、三次回路が変流できる電流はR相とS相に流れる電流のうち、位相と大きさがともに等しい電流だけである。平衡化電流ベクトルΔIのように、接地相から二分の一ずつ均等にR相とS相に分流し、かつ、これらの大きさと位相は全く同じである電流ベクトルは、三次回路に変流される。
【0035】
一方、二次回路が変流できる電流は、各相電流から上記の三次回路が変流できる電流を除いた電流である。すなわち、配電線停止時における変圧器逆励磁電流ベクトルや配電線充電電流ベクトルのように、大きさや位相が異なる電流ベクトルは二次回路に変流される。これらを三相合成すると大きさは零になるので、二次回路に残留回路が無くても問題はない。このため、配電線停止時においては、三次巻線付ネットワーク変流器16aRの二次回路が変流する電流ベクトルIaR2は次の式で表すことができる。
【0036】
【数8】
【0037】
また、三次巻線付ネットワーク変流器16aSの二次回路が変流する電流ベクトルIaS2は次の式で表すことができる。
【0038】
【数9】
【0039】
したがって、ネットワーク継電器11aが逆電力を判定するための電流ベクトルは変圧器逆励磁電流ベクトルと配電線充電電流ベクトルの合成電流ベクトルであり、平衡化電流ベクトルを判定することはない。
【0040】
図1(B)において、数8式の関係については、R相電流ベクトルIaR2は単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSとR相配電線充電電流ベクトルIRCの合成で表され、平衡化電流は合成されない。R相電流ベクトルIaR2の成分のうち、ネットワーク継電器11aの逆電力検出機能動作判定に使用される成分はR相逆電力検出機能動作成分32である。
【0041】
図1(C)において、数9式の関係については、S相電流ベクトルIaS2は単相三線変圧器逆励磁電流ベクトルIRSと単相二線変圧器逆励磁電流ベクトルISTとS相配電線充電電流ベクトルISCの合成で表され、平衡化電流は合成されない。S相電流ベクトルIaS2の成分のうち、ネットワーク継電器11aの逆電力検出機能動作判定に使用される成分はS相逆電力検出機能動作成分34である。
【0042】
ネットワーク継電器11aの逆電力検出機能は、各電圧相の逆電力検出機能動作成分を合成し、その合成ベクトルの位相が検出感度ベクトル44の位相と同位相でかつその大きさが上回るときに動作状態となるが、上記発明のスポットネットワーク受電設備では、三次巻線付ネットワーク変流器16aR,16aSからネットワーク継電器11aへの入力には平衡化電流が含まれないので、配電線停止時には変圧器の逆励磁電流と配電線充電電流の合成による逆電力を確実に検出し、制御信号を出力することは明白である。上記の構成と原理は配電線1bについても同様である。
【0043】
【発明の効果】
本発明のV結線スポットネットワーク受電設備によれば、R相とS相のネットワーク変流器の三次回路は平衡化電流だけを変流し、二次回路は平衡化電流を変流することがないので、単相負荷の電流ベクトルがどのような状況であっても配電線停止時にはネットワーク継電器の逆電力検出機能が確実に動作でき、プロテクタ遮断器を開放できる。したがって、単相負荷の状況を監視し調整する設備や労力を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のV結線スポットネットワーク受電設備の実施の形態の一例を示すもので、(A)は主回路構成と配電線停止時における主回路電流分布図、(B)は配電線停止時におけるR相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(C)は配電線停止時におけるS相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係をそれぞれ表した図である。
【図2】図2は従来のV結線スポットネットワーク受電設備の一例を示すもので、主回路構成と通常受電時における主回路電流分布を表した図である。
【図3】図3は従来のV結線スポットネットワーク受電設備の一例を示すもので、主回路構成と配電線停止時における主回路電流分布を表した図である。
【図4】図4は従来のV結線スポットネットワーク受電設備の一例を示すもので、(A)は配電線停止時における各種電流ベクトルの関係、(B)は配電線停止時における電圧相R相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(C)は配電線停止時における電圧相S相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係、(D)は配電線停止時における電圧相T相電流ベクトルとネットワーク継電器の逆電力検出特性との関係をそれぞれ表した図である。
【符号の説明】
1a,1b 配電線
4a,4b ネットワーク回線
5 ネットワーク母線
7a,7b 単相三線変圧器
8a,8b 単相二線変圧器
9aR,9aS,9aT,9bR,9bS,9bT ネットワーク変流器
10a,10b プロテクタ遮断器
11a,11b ネットワーク継電器
12a,12b 残留回路
13 単相負荷
14 単相負荷
15 三相負荷
16aR,16aS,16bR,16bS 三次巻線付ネットワーク変流器
32 R相逆電力検出機能動作成分
34 S相逆電力検出機能動作成分
36 T相逆電力検出機能動作成分
41 R相逆電力検出特性
42 最高感度角
43 R相最高感度直線
44 検出感度ベクトル
51 S相逆電力検出特性
53 S相最高感度直線
61 T相逆電力検出特性
63 T相最高感度直線
Claims (1)
- 複数の配電線とネットワーク母線を各配電線ごとに、一次開閉器と変圧器とプロテクタ遮断器を有するネットワーク回線により接続し、前記変圧器は単相三線変圧器と単相二線変圧器をV結線に接続して二次側に三相電圧相と接地相を構成し、前記ネットワーク回線にはネットワーク継電器を接続し、前記ネットワーク継電器の逆電力検出機能が前記電圧相に流れる電流を合成することにより逆電力を判別して制御信号を出力し、前記プロテクタ遮断器を開放するV結線スポットネットワーク受電設備において、
前記単相三線変圧器の電圧相には、前記単相三線変圧器と前記プロテクタ遮断器の間に、同一鉄心上に二次巻線と三次巻線を備えた三次巻線付ネットワーク変流器を設置し、前記単相二線変圧器の電圧相のうち、前記単相三線変圧器と相を共有しない電圧相には、二次巻線を備えたネットワーク変流器を設置し、前記三次巻線付ネットワーク変流器二台の三次巻線は直列に接続して三次回路を構成し、前記三次巻線付ネットワーク変流器二台と前記ネットワーク変流器一台の合計三台の二次巻線は前記ネットワーク継電器を介して残留回路を接続しない星形結線に接続して二次回路を構成することにより、前記三次回路は電圧相の電流のうち前記単相三線変圧器の接地相から前記変圧器巻線を通って電圧相へ二分の一ずつ均等に分流する平衡化電流を変流し、前記二次回路は電圧相の電流のうち前記平衡化電流を除いた電流を変流することを特徴とするV結線スポットネットワーク受電設備。
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