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JP3664549B2 - レジスト組成物、パターン形成方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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JP3664549B2 - レジスト組成物、パターン形成方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents

レジスト組成物、パターン形成方法、および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト組成物、レジストパターン形成方法、および半導体装置の製造方法に関する。さらに詳しく述べると、本発明は、半導体装置のパターン形成に有用なレジスト組成物、そして特に、(1)ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の各々の単位をくり返し単位として含む重合体との混合物、または、双方の単位をくり返し単位として含む共重合体、(2)酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物、(3)電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤、(4)溶剤、を主に含有してなるレジスト組成物に関し、また、該レジスト組成物を用いたパターン形成方法、および該レジスト組成物を用い半導体装置の製造方法に関する。本発明のレジスト組成物およびレジストパターン形成方法は、LSI、VLSIなどの半導体装置の製造に有利に利用することができ、高集積化された半導体装置を提供できる。
【0002】
【従来の技術】
半導体産業においては、半導体集積回路の高集積化に伴いそのパターンの微細化が要求され、それらのパターンを形成する際に不可欠なレジスト材料にも厳しい性能が要求されている。近年、解像性、感度、ドライエッチング耐性の全ての要求に応えるべく開発された材料として、化学増幅型レジストが注目されている。
【0003】
化学増幅型レジストには幾つかのタイプが存在する。その一つであるネガ型の一例として、アルカリ可溶性の基材樹脂、架橋材、酸発生剤、溶剤を主成分として構成されるものがある。通常スピン塗布によって形成されたレジスト膜にプリベークを施し、レチクルを介して電離放射線を照射してパターン露光がなされ、電離放射線の照射された部分のみに酸が発生する。電離放射線が電子線のような荷電粒子の場合は普通レチクルを介さず、レジスト膜上を走査することでパターン露光がなされる。どちらの場合にも、露光後の加熱処理により、発生した酸が架橋剤を活性化し、架橋された基材樹脂がアルカリ性の現像液に対して不溶化して、その後の現像によりネガ型のパターンが形成される。その際、発生した酸は触媒として多くの架橋剤を活性化するため、高感度が実現でき、かつ、従来型のフォトレジストに比較すると感光剤による吸収が低減できるため高解像性が実現される。また、従来型のレジストと同様に基材樹脂としてフェノール性樹脂が使用できるため、後続のドライエッチング工程における耐性も保たれる。
【0004】
しかしながら、このパターン形成方法においては、露光光源を従来のg−線、i−線からKrFエキシマレーザあるいはその近傍に発光波長を有する光源とした場合、従来のg−線、i−線用レジストの基材樹脂として用いられているノボラック樹脂では吸収の影響が生じ、形成したパターンが逆テーパ状となる(形成パターンの断面において下部すなわち基板に近い側が細く、上部すなわち光源に近い側が太くなる)問題が生じていた。基材樹脂をノボラック樹脂からポリビニルフェノール樹脂に置き換えることにより、透過性は改善されるが、満足いくレジスト膜形状を得るには至っていない。また、ノボラック樹脂に比較してポリビニルフェノール樹脂はアルカリ現像液に対する溶解性が高いため、従来用いられていた0.26N程度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)現像液で現像することは困難であった。そのため、KrFエキシマレーザあるいはその近傍に発光波長を有する光源を露光光源とした際にも優れた解像性、パターン形状を得られるレジスト組成物が要求されていた。
【0005】
このような要求を満たすレジスト組成物として、水素添加フェノール樹脂(フェノール樹脂の一部のベンゼン環に水素が添加されてシクロヘキサン環に変えられているもの)を基材樹脂とするレジストが発明され、特許出願されている(特開平3−107162号公報)。KrFエキシマレーザの発振波長248nm近傍の光吸収は主にフェノール性樹脂のベンゼン環部分に由来するため、水素添加によってベンゼン環の一部をシクロヘキサン環にすることによって透過性は向上する。従って、KrFエキシマレーザあるいはその近傍に発光波長を有する光源を露光光源とした際に逆テーパ形状は大きく改善される。また、樹脂中の酸性部分であるフェノール性水酸基の含有量が低下するため、アルカリ現像液に対する溶解性も低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水素添加によってベンゼン環の一部をシクロヘキサン環にすることにより、基剤樹脂のエッチング耐性は損なわれる。従って、水素添加率にはおのずと制限が生じるため、さらなる透過率の向上やアルカリ現像速度の低減は望めない。
【0007】
その一方、パターンルールの微細化に伴って、レジストパターンの線幅制御はさらに厳しくなり、レジストパターンは下地である基板からの反射の影響をできるだけ軽減するため反射防止膜上で形成されるケースが増加している。ところが、反射防止基板上では基板からの光の反射が少ないため、レジスト内での光強度プロファイルは形成レジストパターンの逆テーパ形状をさらに強める傾向にある。従って、化学増幅型レジスト材料にはさらなる高透過性が要求されているのが現状である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点は、本発明により、
)ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分(以下単に「脂環式炭化水素基含有部分」という)を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体との含有割合が1:9〜5:5である混合物、または、脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として1:9〜5:5の含有割合で含む共重合体、
)酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物、
)電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤、
)溶剤、
を主成分として含有してなり、特に、前記脂環式炭化水素基が「発明の実施の形態」に示す(1)〜(8)のうちの一つを骨格とする基であり、前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位が、前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、「発明の実施の形態」に示す式(IV)または(V)で表されるカルボン酸基または式(VI)で表されるイミド基を含む、レジスト組成物により解決される。
【0009】
本発明はさらに、このレジスト組成物を用いたパターン形成方法と高集積化された半導体装置の製造方法を提供する。
【0010】
上記電離放射線とは、可視光、紫外光、X線等の電磁波、電子線、イオン線等の粒子線を意味する。本発明の目的は波長248nmのKrFエキシマレーザ露光あるいはその近傍に発光波長を有する光源による露光にかかるが、本発明のレジスト組成物、およびパターン形成方法は、X線、電子線等、他の電離放射線による露光に対しても有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記したように、脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体との混合物、または、脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として含む共重合体を基剤樹脂として含み、さらに、酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物、電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤、および溶剤を含むレジスト組成物である。
【0012】
基剤樹脂のフェノール性水酸基を含む構造単位は、そのベンゼン環の一部のものが水素添加されてシクロヘキサン環に変えられていてもよい。この構造単位は、次に掲げる一般式で表すことができる。
【0013】
【化6】
Figure 0003664549
【0014】
この式において、各R1 は、同一のものであっても異なっていてもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表わす。該アルキル基を例示すれば、メチル基、エチル基であるが、R1 は水素であることが便宜であり好ましい。mおよびnは、通常それぞれ1および0(すなわち全ての構造単位がベンゼン環を含む)であるが、mを減らしてnを増やすことにより、透過率を高め、アルカリ現像液に対する溶解性を低下させることができる。しかし、前述のように、水素添加率を高めてnの値を大きくすることはレジスト材料のエッチング耐性を損なうことを意味するので、mとnはそれぞれ、0.5<m/(m+n)≦1および0≦n/(m+n)<0.5、かつm+n=1を満たすように選ばれることが好ましく、さらには、0.2<m/(m+n)≦1および0≦n/(m+n)<0.2となるように選ばれることがより好ましい。
【0015】
本発明のレジスト組成物の基剤樹脂のもう一方の構造単位における脂環式炭化水素基含有部分は、下記の式(II)
【0016】
【化7】
Figure 0003664549
【0017】
(この式のZは、式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)または下記の式(III)
【0018】
【化8】
Figure 0003664549
【0019】
(上式において、各R2 は、同一のものであっても異なるものであってもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくは脂環式炭化水素基を表し、但し、R2 のうちの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)で一般的に表される。
【0020】
上記の脂環式炭化水素基含有部分における脂環式炭化水素基は、化学の分野で公知のいろいろな脂環式炭化水素基を包含し、また、それらの基は必要に応じて置換されていてもよいとはいうものの、好ましくは、複数個の環構造を有するかもしくは縮合環を有している。そして、上記のフェノール性水酸基を含む構造単位の式に見られる、ヒドロキシフェニル基の水素添加により得られたヒドロキシシクロヘキシル基は、ここでいう脂環式炭化水素基からは除外される。
【0021】
ここでいう脂環式炭化水素基の一例を示すと、次の(1)〜(8)のような化合物を骨格とするものである。
【0022】
(1)下式で表されるアダマンタンおよびその誘導体
【0023】
【化9】
Figure 0003664549
【0024】
(2)下式で表されるノルボルナンおよびその誘導体
【0025】
【化10】
Figure 0003664549
【0026】
(3)下式で表されるパーヒドロアントラセンおよびその誘導体
【0027】
【化11】
Figure 0003664549
【0028】
(4)下式で表されるパーヒドロナフタレンおよびその誘導体
【0029】
【化12】
Figure 0003664549
【0030】
(5)下式で表されるビシクロヘキサンおよびその誘導体
【0031】
【化13】
Figure 0003664549
【0032】
(6)下式で表されるトリシクロ[5.2.1.02.6 ]ウンデカンおよびその誘導体
【0033】
【化14】
Figure 0003664549
【0034】
(7)下式で表されるスピロ[4,4]ノナンおよびその誘導体
【0035】
【化15】
Figure 0003664549
【0036】
(8)下式で表されるスピロ[4,5]デカンおよびその誘導体
【0037】
【化16】
Figure 0003664549
【0038】
これらの脂環式炭化水素基のうちで特に好ましいものは、アダマンタンまたはその誘導体を骨格とするものである。
【0039】
脂環式炭化水素基の置換基の例をあげると、アルキル基、アルケニル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基等である。置換基として好ましいものは、一般にC1 〜C4 のアルキル基、アルケニル基、水酸基、C1 〜C4 のアルコキシ基である。
【0040】
前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位は、前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、この技術分野において周知のいろいろな基のうちの少なくとも一つを含み、それらは好ましくは、カルボン酸基、スルホン酸基、アミド基、あるいはイミド基であり、さらに好ましくは、下記の式(IV)、(V)により表されるカルボン酸基、あるいは下式(VI)式により表されるイミド基である。これらの好ましいカルボン酸基とイミド基におけるZ、R2 は前記定義に同じである。
【0041】
【化17】
Figure 0003664549
【0042】
このようなカルボン酸基およびイミド基が好ましい理由は、原料の入手が容易で比較的安価であり、また重合性が優れていて合成にも大きな問題を伴わないからである。
【0043】
このように、本発明のレジスト組成物の基剤樹脂を構成する脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位は、前述の脂環式炭化水素基含有部分で保護された基を含み、そして当該構造単位は、好ましくは、そのような脂環式炭化水素基含有部分で保護されたアクリル酸エステルおよびその誘導体、イタコン酸エステルおよびその誘導体、もしくはフマル酸エステルおよびその誘導体、あるいは脂環式炭化水素基含有部分で保護されたスクシンイミドおよびその誘導体、もしくはグルタルイミドおよびその誘導体から得られる単位を単独もしくは組み合わせて有している。
【0044】
本発明において使用されるフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体は、水素添加されたものを含めて、周知のものである。それらは、やはり周知の合成技術を利用して簡単に合成することができ、あるいは市販のものを利用することもできる。
【0045】
本発明において使用される脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体は、対応モノマーから通常の合成手法を利用して容易に合成することができる。また、脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として含む共重合体も、同様に対応モノマーを通常の合成手法で共重合させることで簡単に得ることができる。これらの合成手法は当業者に周知であり、ここで詳しく説明するまでもない。なお、後述の実施例において合成例をいくつか紹介する。
【0046】
基剤樹脂が脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体(重合体A)とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体(重合体B)との混合物である場合、これらの重合体AとBとの含有割合は、一般に1:9〜5:5であるのが好ましい。この比が1:9より小さい場合、本発明の目的である十分な透明性を得ることができないため好ましくなく、5:5より大きい場合にはアルカリ性水溶液に対する溶解性が著しく低下するため好ましくない。重合体AとBとのより好ましい含有割合は、1:9〜3:7である。
【0047】
基剤樹脂が脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位(構造単位a)とフェノール性水酸基を含む構造単位(構造単位b)の両方をくり返し単位として含む共重合体である場合、これらの構造単位aとbとの含有割合は、一般に1:9〜5:5であるのが好ましい。この比が1:9より小さい場合、本発明の目的である十分な透明性を得ることができないので好ましくなく、5:5より大きい場合にはアルカリ性水溶液に対する溶解性が著しく低下するので好ましくない。構造単位aとbとのより好ましい含有割合は、1:9〜3:7である。
【0048】
本発明において用いられる基剤樹脂を構成する各重合体または共重合体は、低分子量から高分子量までの広い範囲の分子量を有することができる。それら好ましい分子量は2,000〜50,000である。2,000より低い分子量は被膜性能が低下する(スピンコートによる成膜がしずらくなる)ため好ましくなく、50,000より高い分子量は塗布溶剤に対する溶解度が低下するため好ましくない。より好ましい分子量は3,000〜10,000である。
【0049】
また、本発明のレジスト組成物において、基剤樹脂は、組成物中の固形分の一般には50〜95重量%を構成する。基剤樹脂が50重量%より少ない場合、被膜形成能が著しく低下し、95重量%より多くなると、酸架橋性化合物、酸発生剤の量が減少して感度が低下する。基剤樹脂の好ましい量は70〜90重量%である。
【0050】
本発明のレジスト組成物における、酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物は、電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤に由来する酸の存在下で基剤樹脂を架橋させて、電離放射線の照射部の前記重合体または共重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を低下させる物質であればいずれであってもかまわない。中でも、アルキルエーテル化メラミン樹脂が好ましく、特に、ヘキサメチルエーテル化メラミン樹脂が好ましい。本発明において使用される酸架橋性化合物は、特に、KrFエキシマレーザの発振波長248nmおよびその近傍の波長における光吸収が少ない材料が好ましく、例えば、前記ヘキサメチルエーテル化メラミン樹脂についても、純度を高める処理を施すことで248nmおよびその近傍の波長における光吸収が低減されていることが好ましい。
【0051】
酸架橋性化合物は、本発明のレジスト組成物中に5〜30重量%の量で存在するのが一般的である。5重量%より少ない場合、感度が低下してしまい、30重量%より多い場合、十分な被膜性能が得られない。好ましくは、酸架橋性化合物は本発明の組成物中に10〜25重量%存在する。
【0052】
本発明のレジスト組成物における、電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤は、例示すると、Ph2 + SbF6 - 、Ph3 + SbF6 - 等のオニウム塩、(Ph2 + 2 CO3 2- 、(Ph3 + 2 CO3 2- 等の炭酸イオンを含む塩、Ph2 + HCO3 - 、Ph3 + HCO3 - 等の炭酸水素イオンを含む塩、クロロメチル基を有するトリアジン化合物やその他の有機ハロゲン化物、オルトニトロベンジルアルコールスルホン酸エステル等のトシレート系の化合物などがあげられる。中でも、下記の式(VII)〜(XIII)で示される有機臭素化物は、熱的安定性、保存安定性に優れ、特に便宜である。
【0053】
【化18】
Figure 0003664549
【0054】
【化19】
Figure 0003664549
【0055】
本発明のレジスト組成物中における酸発生剤の含有量は、一般に0.5〜10重量%である。0.5重量%より少ない場合、感度が低下し、10重量%より多い場合、溶剤への溶解性が悪かったり、被膜性能を損なったりする。好ましくは、酸発生剤の好ましい含有量は1〜5重量%である。
【0056】
本発明のレジスト組成物における溶剤としては、他の成分の必要量を溶解し、基板上への塗布特性に優れた化合物であればいずれであってもよく、アルコール類、ケトン類、エーテル類、アルコールエーテル類、エステル類、セロソルブエステル類、プロピレングリコール類、ジエチレングリコール類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類などが用いられる。安全性に優れ、かつ高沸点溶媒である乳酸エチルまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)が、本発明のレジスト組成物において好ましい溶剤である。
【0057】
本発明はまた、上記レジスト組成物を使用したレジストパターン形成方法にかかる。このレジストパターン形成方法は、一般に開示されている化学増幅型レジストを使用する処理工程と同様の工程を含み、すなわち、所定のレジストパターンを形成しようとする被処理基板上に本発明のレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する工程、このレジスト膜に電離放射線を照射して所定パターンの露光を行う工程、そしてアルカリ現像液で当該パターンを現像する工程を含む。
【0058】
現像工程で用いられる現像液は、アルカリ性現像液であればいずれであってもよいが、従来のノボラック系レジストで使用されているテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液であることが好ましく、さらに好ましくは0.25〜0.3Nのテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液である。
【0059】
現像工程を経て形成されたパターン化されたレジスト膜は、この膜の下に存在する層に当該パターンを例えばエッチング等により転写するのに有利に使用することができる。
【0060】
本発明におけるレジスト組成物およびレジストパターン形成方法は、LSI、VLSI等の半導体装置の製造過程におけるいかなる被処理基板に対しても有効であるが、被処理基板とレジスト膜との界面での露光光の反射率が低い場合により有効であり、さらに、反射率が10%以下の場合に特に有効である。
【0061】
本発明はまた、本発明のレジスト組成物およびレジストパターン形成方法を使用する半導体装置の製造方法にかかる。より具体的に言えば、この方法により製造された半導体装置は、本発明のレジスト組成物およびレジストパターン形成方法を使って形成された所定パターンの層を少なくとも一つ含むものである。該レジスト組成物を使用して製造した半導体装置は高集積化されており、例えばライン・アンド・スペースが0.20〜0.35μm程度まで微細化されていて、従来の半導体装置より高い機能を有することができる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。これらの実施例は、本発明を例示するためのものであって、本発明を限定しようとするものではない。
【0063】
〔実施例1〕
この例において使用する水素添加率10%のフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体は、丸善石油化学社よりPHM−Cの商品名で入手したものである。この重合体は、次式で表され、ポリビニルフェノール樹脂のくり返し単位に含まれるベンゼン環のうちの10%のものに水素が添加されてシクロヘキサン環に変えられていて、すなわち式中のm:n=90:10のものであって、その重量平均分子量は5,000であった。
【0064】
【化20】
Figure 0003664549
【0065】
また、ポリアダマンチルメタクリレートは、次のようにして合成したものを使用した。すなわち、メタクリル酸アダマンチルモノマーを重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に、重合開始剤のアゾイソブチロニトリル(AIBN)を5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行い、下式で表される重量平均分子量5,500のポリアダマンチルメタクリレートを得た。
【0066】
【化21】
Figure 0003664549
【0067】
上記の水素添加ポリビニルフェノール樹脂90重量部、上記のポリアダマンチルメタクリレート10重量部、ヘキサメトキシメチルメラミン含有率98%のメラミン樹脂15重量部、およびCH3 −C6 4 −SO2 CBr3 2重量部を乳酸エチル490重量部に溶解し、レジスト溶液を調製した。このレジスト溶液をアモルファスカーボン基板上に約0.7μm厚に塗布し、ホットプレート上で90℃、90秒のプリベークを行った後、波長248nmのKrFエキシマレーザステッパ(NA=0.45、σ=0.5)で1:1のライン・アンド・スペースパターンを有するレチクルを介して選択露光した。露光後ただちに、ホットプレート上で105℃、60秒の加熱処理を行い、2.38%のTMAH水溶液で90秒のパドル現像を行った。露光量30mJ/cm2 で0.35μmのライン・アンド・スペースパターンが1:1に解像した。パターン形状はほぼ垂直であった。
【0068】
〔実施例2〕
この例で使用するビニルフェノール−アダマンチルメタクリレート共重合体は、次のようにして合成した。すなわち、ビニルフェノールモノマーとメタクリル酸アダマンチルモノマーを9/1のモル比で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤のAIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行い、下式で表される重量平均分子量4,600のビニルフェノール−アダマンチルメタクリレート共重合体(式中のp:q=90:10)を得た。
【0069】
【化22】
Figure 0003664549
【0070】
このビニルフェノール−アダマンチルメタクリレート共重合体100重量部、ヘキサメトキシメチルメラミン含有率98%のメラミン樹脂10重量部、およびトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート2重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート490重量部に溶解し、レジスト溶液を調製した。このレジスト溶液をアモルファスカーボン基板上に約0.7μm厚に塗布し、ホットプレート上で105℃、90秒のプリベークを行った後、KrFエキシマレーザステッパ(NA=0.60、σ=0.7)で、1:1のライン・アンド・スペースパターンを有するレチクルを介して選択露光した。露光後ただちに、ホットプレート上で120℃、60秒の加熱処理を行い、2.38%のTMAH水溶液で60秒のディップ現像を行った。露光量40mJ/cm2 で0.20μmのライン・アンド・スペースパターンが1:1に解像した。パターン形状はほぼ垂直であった。
【0071】
〔実施例3〕
この例で使用するビニルフェノール−ノルボルニルメタクリレート共重合体を、次のようにして合成した。すなわち、ビニルフェノールモノマーとメタクリル酸ノルボルニルモノマーを9/1のモル比で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤のAIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたり重合させた。重合完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行い、下式で表される重量平均分子量5,300のビニルフェノール−ノルボルニルメタクリレート共重合体(式中のp:q=90:10)を得た。
【0072】
【化23】
Figure 0003664549
【0073】
このように合成したビニルフェノール−ノルボルニルメタクリレート共重合体100重量部、ヘキサメトキシメチルメラミン含有率95%のメラミン樹脂15重量部、およびトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート2重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート490重量部に溶解し、レジスト溶液を調製した。このレジスト溶液をアモルファスカーボン基板上に約0.7μm厚に塗布し、ホットプレート上で105℃、90秒のプリベークを行った後、KrFエキシマレーザステッパ(NA=0.45,σ=0.5)で1:1のライン・アンド・スペースパターンを有するレチクルを介して選択露光した。露光後ただちに、ホットプレート上で120℃、60秒の加熱処理を行い、2.38%のTMAH水溶液で60秒のディップ現像を行った。露光量50mJ/cm2 で0.30μmのライン・アンド・スペースパターンが1:1に解像した。パターン形状はほぼ垂直であった。
【0074】
〔実施例4〕
この例で使用する共重合体は、次のようにして合成した。すなわち、ビニルフェノールモノマーと次式で表されるモノマー
【0075】
【化24】
Figure 0003664549
【0076】
を9/1のモル比で重合容器に仕込み、2モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤のAIBNを5モル%の量で添加し、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行って、下式で表される分子量3,800の共重合体(式中のp:q=90:10)を得た。
【0077】
【化25】
Figure 0003664549
【0078】
この共重合体100重量部、ヘキサメトキシメチルメラミン含有率95%のメラミン樹脂15重量部、およびトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート2重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート490重量部に溶解し、レジスト溶液を調製した。このレジスト溶液をアモルファスカーボン基板上に約0.7μm厚に塗布し、ホットプレート上で105℃、90秒のプリベークを行った後、KrFエキシマレーザステッパ(NA=0.45、σ=0.5)で、1:1のライン・アンド・スペースパターンを有するレチクルを介して選択露光した。露光後ただちに、ホットプレート上で120℃、60秒の加熱処理を行い、2.38%のTMAH水溶液で60秒のディップ現像を行った。露光量50mJ/cm2 で0.30μmのライン・アンド・スペースパターンが1:1に解像した。パターン形状はほぼ垂直であった。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、化学増幅型レジスト組成物に属する本発明のレジスト組成物は、基剤樹脂が、波長248nmのKrFエキシマレーザあるいはその近傍の波長を有する露光源からの電離放射線に対する透過性に優れたフェノール性水酸基を含む構造単位を含むことから、ネガ型の化学増幅型レジストに内在する問題である形成パターンの形状が逆テーパ状となる傾向を低減し、波長248nmのKrFエキシマレーザあるいはその近傍の波長を有する露光源を使用して0.20〜0.35μm程度の微細レジストパターンを形成することができる。この効果は、逆テーパ形状が特に顕著となる反射防止基板上において特に著しい。
【0080】
また、フェノール性水酸基を含む構造単位は、本発明のレジスト組成物の基剤樹脂に良好なエッチング耐性をもたらし、そのため従来技術の化学増幅型レジスト組成物ではなし得なかったエッチング耐性の欠如の改善が図られる。
【0081】
その上、脂環式炭化水素基部分を含む構造単位は、基剤樹脂の現像速度の低減を可能とし、そのため従来の量産工程で使用されている0.26〜0.27NのTMAH現像液を使用することが可能となる。
【0082】
このように、本発明によれば、レジストパターン形状の劣化や解像性の低下が防止でき、高集積化された半導体装置を得ることができる。従って、本発明は、LSI、VLSIなどの半導体装置の製造に極めて有効である。

Claims (5)

  1. 成分として
    )ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体との含有割合が1:9〜5:5である混合物、または、ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として1:9〜5:5の含有割合で含む共重合体
    )酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物
    )電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤
    )溶剤
    を含有してなり、前記脂環式炭化水素基が、
    (1)アダマンタンおよびその誘導体、
    (2)ノルボルナンおよびその誘導体、
    (3)パーヒドロアントラセンおよびその誘導体、
    (4)パーヒドロナフタレンおよびその誘導体、
    (5)ビシクロヘキサンおよびその誘導体、
    (6)トリシクロ[5.2.1.0 2.6 ]ウンデカンおよびその誘導体、
    (7)スピロ[4,4]ノナンおよびその誘導体、
    (8)スピロ[4,5]デカンおよびその誘導体、
    のうちの一つを骨格とする基であり、前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位が、前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるカルボン酸基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表し、各R 2 は、同一のものであっても異なるものであってもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくは脂環式炭化水素基を表し、但し、R 2 のうちの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)、または前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるイミド基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)を含む、レジスト組成物。
  2. 前記フェノール性水酸基を含む構造単位が下記の式で表される、請求項1記載のレジスト組成物。
    Figure 0003664549
    (上式において、各R1 は、同一のものであって異なっていてもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を表し、mおよびnは、それぞれ、0.5<m/(m+n)≦1および0≦n/(m+n)<0.5、かつm+n=1を満たすように選ばれる)
  3. 前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位が、アクリル酸エステルおよびその誘導体、イタコン酸エステルおよびその誘導体、フマル酸エステルおよびその誘導体から得られた単位を単独または組み合わせて有している、請求項記載のレジスト組成物。
  4. 主成分として、()ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体との含有割合が1:9〜5:5である混合物、または、ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として1:9〜5:5の含有割合で含む共重合体、()酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物、()電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤、及び()溶剤を含有してなり、前記脂環式炭化水素基が、(1)アダマンタンおよびその誘導体、(2)ノルボルナンおよびその誘導体、(3)パーヒドロアントラセンおよびその誘導体、(4)パーヒドロナフタレンおよびその誘導体、(5)ビシクロヘキサンおよびその誘導体、(6)トリシクロ[5.2.1.0 2.6 ]ウンデカンおよびその誘導体、(7)スピロ[4,4]ノナンおよびその誘導体、(8)スピロ[4,5]デカンおよびその誘導体、のうちの一つを骨格とする基であり、前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位が、前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるカルボン酸基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表し、各R 2 は、同一のものであっても異なるものであってもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくは脂環式炭化水素基を表し、但し、R 2 のうちの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)、または前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるイ ミド基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)を含むレジスト組成物を被処理基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、このレジスト膜に電離放射線を照射して所定パターンの露光を行う工程、そしてアルカリ現像液で当該パターンを現像する工程を含む、レジストパターン形成方法。
  5. 主成分として、(a)ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体とフェノール性水酸基を含む構造単位をくり返し単位として含む重合体との含有割合が1:9〜5:5である混合物、または、ヒドロキシシクロヘキシル基以外の脂環式炭化水素基を含有する部分を含む構造単位とフェノール性水酸基を含む構造単位の両方をくり返し単位として1:9〜5:5の含有割合で含む共重合体、(b)酸の存在下で架橋する酸架橋性化合物、(c)電離放射線の照射により酸を発生する酸発生剤、及び(d)溶剤を含有してなり、前記脂環式炭化水素基が、(1)アダマンタンおよびその誘導体、(2)ノルボルナンおよびその誘導体、(3)パーヒドロアントラセンおよびその誘導体、(4)パーヒドロナフタレンおよびその誘導体、(5)ビシクロヘキサンおよびその誘導体、(6)トリシクロ[5.2.1.02.6]ウンデカンおよびその誘導体、(7)スピロ[4,4]ノナンおよびその誘導体、(8)スピロ[4,5]デカンおよびその誘導体、のうちの一つを骨格とする基であり、前記脂環式炭化水素基含有部分を含む構造単位が、前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるカルボン酸基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表し、各R2は、同一のものであっても異なるものであってもよく、水素または1〜4個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基もしくは脂環式炭化水素基を表し、但し、R2のうちの少なくとも1個は脂環式炭化水素基である)、または前記脂環式炭化水素基含有部分で保護された、次式で表されるイミド基
    Figure 0003664549
    (上式において、Zは式中に記載の炭素原子ともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)を含むレジスト組成物を被処理基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、このレジスト膜に電離放射線を照射して所定パターンの露光を行う工程、そしてアルカリ現像液で当該パターンを現像する工程を含むレジストパターン形成方法により形成たレジストパターンを用いて、被処理基板にパターン化した層を形成することを含む半導体装置の製造方法。
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