JP3667022B2 - 画像読取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取り装置に関し、例えば、イメージスキャナ、デジタル複写機、ファクシミリ等の画像読取り装置に係わり、特に、その受光センサの温度上昇対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CCD等の受光素子を用いたデジタルの画像読取り装置においては、原稿を照明し、所定の読取りラインからの反射光を結像レンズなどの光学系によってCCDに導き、結像し、CCDによって画像を所定サイズの画素に分解するとともに、それぞれの画素を光電変換して画信号を形成している。ところで、最近のこのようなCCDと結像レンズを用いた縮小光学系の画像読取り装置は、A3サイズ原稿で400dpiや600dpiなどの高解像化と、読取り線速200mm/s前後以上の読取り速度の高速化の傾向にある。高解像と高速とを両立させるには、5000〜7500画素のCCDを用い、そのCCDを数10MHzの駆動周波数で高速駆動させる必要がある。
【0003】
しかし、それに伴い、CCDの自己発熱量も増加し、さらに、その発熱温度の温度勾配も大きくなり、暗電流や転送効率、奇偶数チャンネルの出力レベル差などのCCD特性を劣化させ、読取り画像の品質を低下させる原因となっている。具体的には、暗電流の増加はS/Nの低下、転送効率の低下はMTFの劣化、奇偶数チャンネルの出力レベル差の増大は縦スジの発生など画像に大きく影響する。特に、暗電流とCCD温度の関係に関しては、物理的現象として公知であり、種々の各CCD毎にデータシート等に記載されている。
【0004】
図9は、上述のごときCCDの暗出力特性の一例を示す図である。また、温度に関してはさらに、高解像と高速を両立させるための照明光量の増大が機内温度を上昇させ、その温度がCCD温度にさらに上乗せされる。従って、品質の高い画像読取りを行うには、CCD特性の良いところを使う、つまり、できる限り低い温度状態でCCDを使うことが一つのポイントである。
【0005】
従来からもCCDの熱対策として放熱および冷却する方法がいろいろと考案され出願されている。例えば、特開昭63−211868号公報、特開平4−207256号公報、特開平8−102822号公報等に記載の構成はそれぞれで異なるが、基本的には、ファンの風でCCDの温度を一定に保つように制御している。それ以外の方法として、特開平3−27664号公報のように保持部材を用いた放熱や、特開平4−207256号公報の第2実施例のようにペルチェ素子による温度制御などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ファンによる方法は、結像レンズやミラー等の光学部品やCCDの表面に塵埃を付着させたり、騒音の問題を引き起こしてしまう。また、保持部材に放熱する方法は、保持部材全体をアルミや銅といった高い熱伝導性を有する金属材料にする必要があり、現在主流となっているモールド化(低コスト、軽量)に相反し、加えて保持部材とCCDとを固定するので、両者間の熱膨張率差により、CCDに歪みや位置ズレを生じさせてしまう。ペルチェ素子を用いる方法は、現状のコスト単価では非現実的である。
【0007】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、CCD熱対策において、
・塵埃や騒音、放熱部材を用いることによる熱膨張率差の問題等を解決し、さらに、放熱板を含むセンサ基板の組立作業性の向上を図った画像読取り装置を提供すること、
・CCD放熱効果をより向上させた画像読取り装置を提供すること、
・CCD放熱板の取り付けをより確実なものとし、CCDへのストレス(負荷)を無くした画像読取り装置を提供すること、
・放熱効果をさらに向上させると共に、塵埃の問題を考慮した画像読取り装置を提供すること、
・放熱板を簡単にそして確実に組立てることができ、かつ、放熱板を含むセンサ基板のコンパクト化が図れる画像読取り装置を提供すること、
・構成が簡単で手軽に、しかも、コストを掛けないで放熱効果が見込める画像読取り装置を提供すること、
等を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿を照明手段により照明し、その原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させ、少なくとも前記受光センサの裏面と前記放熱板とが当接、または熱伝導性材を介して当接するように前記放熱板を狭持、保持させながら前記受光センサを前記回路基板上に半田付け固定し、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルであり、かつ、高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴としたものである。
【0009】
請求項2の発明は、原稿を照明手段により照明し、その原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させ、少なくとも前記受光センサの裏面と前記放熱板とが当接、または熱伝導性材を介して当接するように弾性を有する取付け手段で互いを取付けると共に、前記放熱板と前記回路基板との間に通風スペースが空くように前記受光センサを前記回路基板上に取付け、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルであり、かつ、高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記放熱板の一部に前記放熱板のズレを規制する規制部を設け、前記回路基板の厚み方向の部位に前記規制部を当て付けながら、前記受光センサを前記回路基板上に取付けたことを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、原稿を照明手段により照明し、その原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させると共に、前記放熱板において前記受光センサとの対向面は前記受光センサの裏面範囲と同等または同等以上とし、かつ少なくともその放熱板の一部が前記回路基板から延出し、画像読取り装置内の通風スペースに延在し、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルであり、かつ、高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴としたものである。
【0012】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、画像読取り装置の一部に外気の通風孔を設け、その通風孔と対向するように前記放熱板の一部が延在していることを特徴としたものである。
【0014】
請求項6の発明は、原稿を照明手段により照明し、その原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させると共に、前記放熱板と前記回路基板とが互いに半田付け固定できる構成とし、少なくとも前記放熱板と前記回路基板とを半田付け固定して、前記受光センサを前記回路基板上に取付け、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルであり、かつ、高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をCCDラインセンサを用いた画像読取り装置を例に挙げて説明する。
図1は、本発明が適用される画像読取り装置の概略構成図で、周知のように、画像読取り装置の本体1内に縮小光学系が構成されている。具体的に説明すると、原稿台としてのコンタクトガラス2上に原稿(図示せず)が載置され、原稿はその下部に位置する光源4により照明された後、その反射光は第1ミラー5、第2ミラー6、第3ミラー7により順次折り返され、次いで、色補正用等のフィルタ12を通りレンズ8により集光されてCCD9に投影結像される。この時、光源4と第1ミラー5とは第1走行体10を構成し、第2ミラー6と第3ミラー7とは第2走行体11を構成している。そして、実際の読取り動作としては、図示しない駆動手段に連結された第1走行体10と第2走行体11とを1:1/2の速度比で図の矢印(副走査)方向に移動させることと、それと同時にCCD9の主走査方向の走査により2次元的に読取り走査が行なわれる。PCB基板13はCCD9の駆動および読取り信号を出力する回路基板であり、CCD9が取付けられている。そして、その後部に設置されているスキャナ基板14は、PCB基板13からの信号を処理しIPU(画像処理部)への転送や、変倍率に合わせた走行体駆動源のモータの回転数制御などを行う回路基板である。また、フィルタ12、レンズ8、CCD9等はレンズホルダ15上に一体的に取付けられており、レンズユニット16を構成している。このレンズユニット16およびスキャナ基板14は遮光カバー17で覆われており外乱(フレアー光や塵埃など)の進入が防がれている。3は光源4の照明光による機内温度の上昇を防ぐ冷却ファンであり、防塵手段を通過した外気が機内に取込まれている。
【0016】
図2は、本発明が適用される画像読取り装置の要部構成図で、図2は、図1に示したレンズユニット16の周辺部の詳細を示し、図示のように、PCB基板13上にCCD9が取付けられてCCD基板19が構成されている。そのCCD基板19は側面側から見てほぼコ字型に形成されたブラケット18の背面側に図示しないねじ等により固定支持されている。ブラケット18はCCD9の光学的位置を理想的な位置とするよう調整するためのものであり、レンズホルダ15の一部後部がブラケット18のコ字型形状の中に入り込むようになっている。そして、そのブラケット18とレンズホルダ15の間にCCD9の位置調整機構が設けられている。
【0017】
図2では、見易くするために位置調整機構は省いたが、実際は主、副走査や光軸方向、回転方向など必要に応じた方向の調整機構が設けられている。ここで、本発明では、CCD9の熱対策として放熱板を用いるが、従来の問題であった熱膨張率差やCCD9へのストレスといったこと無しに放熱板を設けることができるようにしている。つまり、本発明においては、図2に示すように、CCD基板19を構成するCCD9とPCB基板13との間に放熱板20を介在させ、放熱板20の両面にそれぞれCCD9の裏面とPCB基板13のCCD9取付け側面が接触するようにし、放熱板20をCCD9とPCB基板13の両側から押さえ込み、その状態でCCD9をPCB基板13に直接半田付け固定する。CCD9のケースは通常セラミックスとカバーガラスで構成されているが、CCD9から熱を吸収するにはセラミックス部、特に、面積の最も広い裏面が最も効率的であり、効果のある部分である。
【0018】
従って、CCD9の裏面と接する放熱板20の面は、CCD9の裏面よりも面積的に大きい(少なくとも同等)ことが望ましく、より放熱効果の期待ができる。CCD9は半田付けによりPCB基板13に完全に固定されるが、放熱板20は、CCD9とPCB基板13とに挟み込まれた狭持力だけで保持されている。放熱板20は高い熱伝導性のアルミや銅系材料が用いられるが、熱膨張率も大きい。従来ではそれが問題となっていたが、前述したように、本発明では、CCD9と放熱板20とは固定せず、押圧接触させているだけなので、CCD9の温度上昇により放熱板20が膨張してもCCD9にその影響を及ぼすことはない。
【0019】
また、より以上の放熱効率アップを求める場合は、CCD9と放熱板20との間にシリコーンオイルやシリコーンゴム、ポリイミドフィルム、柔軟性熱伝導性テープなどCCD9と放熱板20とを固着させない熱伝導性材を介し、CCD9の裏面と放熱板20とを完全に密着させる。また、放熱板20とPCB基板13との接触面において、PCB基板13に配回されている回路配線が放熱板20との接触で電気的に導通しなければ問題ないが、導通してしまう場合は、放熱板20とPCB基板13との間にフェノール樹脂等の絶縁性部材を介在させるとか、放熱板20の表面に絶縁処理を施すなどの絶縁対策が必要となる。以上のようにしてPCB基板13へのCCD9の半田付けと同時に放熱板20を狭持設置するので、従来の問題無しに3部品を一体化し、放熱板20付きのCCD基板19として扱うことができる。
【0020】
CCD9は放熱板20がどのような形状であっても、該放熱板を取付けるだけで、ある程度の発熱温度抑制と温度勾配の均一化には効果がある。例えば、放熱板20がCCD9とPCB基板13とに挟み込まれている垂直部20aだけでもかまわない。だが片面がPCB基板13とほぼ密着状態であるため、それにより放熱の働きが妨げられ、効率が悪く、大きな効果は期待できなくなる。垂直部20aの表面積をできる限り大きくできれば何の問題もないが、装置のスペースには限界があり、コンパクト化傾向にある装置では余分なスペースは殆んどない。従って単純に垂直部20aを大きくすることは、実際上難しい。
【0021】
そこで、放熱に利用できる余分なスペースがない装置においてもPCB基板13等による放熱効率の低下を防ぎ、放熱効果をアップさせるようにした。例えば、図2に示すように、放熱板20の形状を側面から見てL字型とし、垂直部20aの上部をPCB基板13から延出させ、PCB基板13の上部と遮光カバー17との間で折り曲げて放熱部20bを設けた。放熱部20bは走行体の移動方向と平行な方向(副走査方向)に延び、遮光カバー17に沿った空間スペースに突出するようにした。その空間スペースはスキャナ基板14(図1)の放熱用通風スペースであり、放熱部20bをそのスペースの空気にさらすことで放熱をスムースに作用させ、より促進させる。以上には、放熱部20bが副走査方向に延在するL字型形状の放熱板20で説明したが、放熱板20の形状は限定されるものではなく、装置のスペースに合わせたどのような形状でも適応できるし、当然放熱部20bの表面積をできる限り大きくすれば効果が大きくなることは言うまでもない。
【0022】
通常、スキャナ基板14のような発熱するICを積んだ回路基板の近くには、その熱を外に逃がすための通風孔21が設けられている(図3では本体1の右側板に開けられている)。前述のスキャナ基板14の放熱用通風スペースにある放熱部20bからの熱も、この通風孔21を通って外に放出される。従って、通風孔21にできるだけ近い位置に放熱部20bを設置できれば、放熱効果はより向上する。しかも、その通風孔21に冷却ファンを設ければ、効果は著しいものとなる。しかし、熱を外に放出ということは、外気を装置内に入れることなので、いくら防塵対策を施しても塵埃の問題が必ず発生し、冷却ファンを用いれば一層その問題は顕在化する。
【0023】
そこで、放熱効果をアップさせると共に塵埃の問題を低減できるようにした。例えば、図3に示すように、放熱板20の形状を側面から見てコ字型とし、図2に示した放熱板20の放熱部20bの右端に折り曲げ部をもう一箇所設け、下方向にも放熱部20b′を延ばした。そして、その下方に延ばした放熱部20b′の面が、通風孔21と対向するようにした。また、遮光カバー17と放熱部20b上部との隙間も僅かにした。すると、CCD9方向に流れる空気(風)が僅かとなり、塵埃を極力抑えることができると共に、放熱も下方に延ばした放熱部20b′によりスキャナ基板14の放熱と共に通風孔21から効率よく行うことができる。冷却ファンを用いて下方に延ばした放熱部20b′に直接風を当てればなおのことである。塵埃問題が心配されるが、冷却ファンからの風は下方向に延ばした放熱部20b′に一旦当たって遮られるため、CCD9への塵埃流入は問題とならない程度である。また、スキャナ基板14を含めて、より放熱効果をアップさせるには、通風孔21とは別にCCD9放熱専用の通風孔を設け、その通風孔の直前でかつ対向するように下方向に延ばした放熱部20b′が位置するようにすればよい。さらに、冷却ファンを設ければ、防塵効果は同様で放熱効果はさらにアップする。
【0024】
図4は、本発明が適用される画像形成装置の他の要部構成図で、放熱板20として図2に示したL字型のものを用い、この放熱板20をCCD9とPCB基板13との間に介在させるが、図2の例のようにCCD9とPCB基板13とで挟み込むようなことはせず、放熱板20はCCD9の裏面だけに接触し、PCB基板13とは離して接触しないようにした。つまり、CCD9にだけ放熱板20を取付ける構成とした。その取付け方法は図2でも説明したが、熱膨張を考慮して弾性部材である板ばねや柔軟性熱伝導性テープなどで行う。放熱板20を取付けたCCD9とPCB基板13上に設けたCCD9用のソケット22にピンを挿入し取付ける。すると、ソケット22の高さ分だけ放熱板20とPCP基板13とは離され、間に空間ができる。空間は通風スペースとして活用できるため、一層の放熱効率アップを望むことができる。PCB基板13から放熱板20を離し、そのPCB基板13にCCD9を取付ける手段は、上記ソケット22による方法に限らず、例えば、スペーサ等を用いてPCB基板13と放熱板20との間にスペースを作り、そしてPCB基板13にCCD9を直接半田付け固定する方法などでもよい。
【0025】
例えば、図2に示した例では、放熱板20をCCD9とPCB基板13との半田付けによる狭持力だけで保持させているが、放熱板20に対して狭持力より大きい力の振動や不慮の外圧などが加わると、簡単に放熱板20は動いてしまう(特に下方へのズレ量が大きくなってしまう)。そのズレ量が大きくなると、最悪は放熱板20がCCD9のピンに接触して電気的ショートを起してCCD9を破壊してしまうことである。また、図4に示した例においては、放熱板20はCCD9だけに取付けられているので、放熱板20に少し触れただけでもCCD9の光学的位置をずらすことになる。さらに、放熱板20の重みは全てCCD9のピンに掛かっており、その掛かり方もCCD9側に倒れる方向であるため、CCD9のピンに対する変形やソケット22からの抜け、といった問題が生じる。そこで、放熱板20のズレ規制やCCD9への重み負荷低減を行い、上記問題の発生を防ぐようにした。
【0026】
図5は、本発明が適用される画像形成装置の他の要部構成図で、この発明は、L字型放熱板20の上部に設けた放熱部20bの両端(紙面手前と奥側)に一部をPCB基板13側に折り曲げたストッパー部20cを設けたものである。ストッパー部20cは、放熱板20がCCD9とPCB基板13とで狭持、保持される時に、PCB基板13上部の厚み方向の部位13aに当接することで、放熱板20の下方向と回転方向(光軸回り)の動きが規制され、CCD9のズレが防止される。
【0027】
また、ストッパー部20cにより、放熱板20は、PCB基板13に乗せられる格好になっているので、放熱板20の重みは全てPCB基板13に掛かることになる。従って、CCD9は何のストレスも受けなくなる。PCB基板13に放熱板20の重みが掛かっても、負荷に強い方向に掛かるのでPCB基板13が撓み変形することはない。放熱板20に設けるストッパー部20cの形状や設ける位置を工夫すれば、下方向や回転方向のズレだけでなく、上方向や左右方向などのズレ防止も可能である。CCD9に対するズレ規制や重み低減手段は、図示例だけに限らず、PCB基板13と放熱板20によるものであれば、どのような構成、方法であっても構わない。例えば、上記例で説明したようなストッパー部20cを特別に放熱板20に設けるのではなく、放熱部20b(の曲げ部)を直接PCB基板13の厚み方向の部位13aに当接させるようにしても同様な結果が得られる。また、図4に示した例においては、例えば、ストッパー部20cと同じような形状の部位を放熱板20に設け、そのストッパー部20cがPCB基板13に当接するまで延ばせばよい。
【0028】
以上の説明においては、CCD9の発熱と温度勾配対策としての放熱板20を、図2に示した例のように、CCD9の熱を吸収して伝達する部分(垂直部20a)と、吸収した熱を放出する部分(放熱部20b)とに分けることで、スペースのない装置内においても効率よく放熱できるようにした。しかし、放熱部20bだけでは、今後さらに予想されるCCD9の高速駆動化に伴う発熱対策としては不十分であり、放熱しきれず、放熱板20自身が発熱体となってしまう恐れがある。だからとは言え、放熱部20bを大きくするにしても限界がある。そこで、本発明では、放熱容量以上の熱量が放熱板20に入り込んできても、その熱をフレキシブルな熱伝導性部材を介して装置本体1側に吸収してもらうようにした。
【0029】
図6は、本発明が適用された画像形成装置の一実施例を説明するための要部構成図で、例として、フレキシブルな熱伝導性部材として薄銅板23を用いた実施例を示す。薄銅板23はその中央部を放熱部20bの上部に固設され、また、両端部分は遮光カバー17の裏側に接するように設けられている。この時、熱伝達が効率よくスムーズに行くように、薄銅板23は遮光カバー17に対して広範囲にかつ押圧状態で当接するようになっている。言うまでもないが、薄銅板23は遮光カバー17側に固設しても構わない。また、薄銅板23を着脱可能とし、放熱板20だけによる放熱効果の結果次第によって薄銅板23を着けたり外したりできるようにしてもよい。熱伝導性部材である薄銅板23をフレキシブルにした理由は、押圧接触による放熱板20への負荷を吸収して和らげ、CCD9にストレスを与えないようにするためである。本実施例では、遮光カバー17側に放熱板20の熱を逃がすようにしているが、それに限定されるものでなく、放熱効果が見込める装置本体1の構成部材ならばベースや側板などであっても構わない。このような構成によれば、CCD9の発熱量が大きくなっても確実にCCD9の放熱性を確保できるものとなる。
【0030】
図7は図2に示した例に、図8は図4に示した例に本発明を適応させたものであるが、図2に示した例や図4に示した例での放熱板20の取付け方法は、熱膨張を考慮して狭持力や弾性部材によるものであった。しかし、そのような方法では振動や外圧などの外乱に弱く、また、組付けの作業性も余り良くなく、時間が掛かってしまう。そこで、放熱板20はCCD9とは図2や図4に示した例と同様に面接触させるが、PCB基板13とは半田付け固定するようにした。図7の放熱板20において、放熱部20bの両端(紙面手前と奥側)にPCB基板13の上を通り、PCB基板13の裏側に回り込むようにして折り曲げたコ字型の曲げ部20dを設けた。PCB基板13の一部が曲げ部20dと裏側で接触しており、その接触部には回路上弧立した半田付けしろ部13bが設けられている。CCD基板19の組立は、PCB基板13にまず放熱板20を所定位置に取付け、CCD9側の面同士が密着するように互いを押さえ付ける。その状態のまま裏返しPCB基板13の半田付けしろ部13bに放熱板20の曲げ部20dを半田付け固定する。そして、最後にCCD9を放熱板20に裏面を密着させながらPCB基板13に半田付け固定する。以上のように3者は半田付けにより一体固定される。しかし、CCD9と放熱板20とは面接触状態なので熱膨張による不具合は生じない。
【0031】
図7に示した例では、放熱板20にコ字型の曲げ部20dを設け、PCB基板13の裏側に半田付けしろ部13bを設けて両者を半田付け固定しているが、それに限定されるものでなく、半田付け固定するための形状および半田付け位置などは、CCD基板19の構成によって臨機応変に変えても構わない。例えば、図8に示した例では、放熱板20からソケット22による通風スペース分の高さと同じ高さの脚20eをPCB基板13側に延ばし、その脚20eと対向するように設けたPCB基板13の半田付けしろ部13cとで両者を半田付け固定する。そして、CCD9を放熱板20に裏面を密着させながらPCB基板13のソケット22にピンを挿入して取付ける。
【0032】
【発明の効果】
(請求項1の効果)
請求項1の画像読取り装置においては、受光センサと回路基板との間に放熱板を介在させ、その受光センサの裏面と放熱板とが当接、または熱伝導性材を介して当接するように放熱板を狭持、保持させながら受光センサを回路基板上に半田付け固定するので、受光センサの放熱を簡単な構成で、しかも効率的に行うことができる。従って、塵埃や騒音の問題無しに容易に受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化を図ることができる。さらには、熱膨張による受光センサへのストレスも無くすことができるので、常に安定した画像読取りが可能となる。
更に、回路基板から延出する放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルな熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたので、放熱板の熱を効率よく放熱することができる。従って、受光センサの発熱量がいくら大きくなっても確実に放熱対応できるので、常に安定した受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をすることができる。
(請求項2の効果)
請求項2の画像読取り装置においては、受光センサと回路基板との間に放熱板を介在させ、その受光センサの裏面と放熱板とが当接、または熱伝導性材を介して当接するように弾性を有する取付け手段で互いを取付けると共に、放熱板と回路基板との間に通風スペースが空くように受光センサを回路基板上に取付けたので、受光センサの放熱は放熱板と通風スペースにより一層効率がアップする。従って、受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をより向上させることができる。さらには、熱膨張による不具合も考慮しているので受光センサへのストレスも無くすことができる。
更に、回路基板から延出する放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルな熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたので、放熱板の熱を効率よく放熱することができる。従って、受光センサの発熱量がいくら大きくなっても確実に放熱対応できるので、常に安定した受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をすることができる。
(請求項3の効果)
請求項3の画像読取り装置においては、請求項1,2の放熱板の一部に放熱板のズレを規制する規制部を設け、回路基板の厚み方向の部位に該規制部を当て付けながら、受光センサを回路基板上に取付けるので、簡単にしかも確実に放熱板のズレを防止することができ、また、受光センサへの放熱板の重み低減を図ることができる。従って、受光センサの発熱抑制および温度勾配化を図ると共に、放熱板による受光センサへのストレスを無くすことができる。
(請求項4の効果)
請求項4の画像読取り装置においては、受光センサと回路基板との間に放熱板を介在させると共に、放熱板において受光センサとの対向面は受光センサの裏面範囲と同等または同等以上とし、かつ少なくともその放熱板の一部が回路基板から延出し、画像読取り装置内の通風スペースに延在するようにしたので、スペースのないコンパクトな装置においても放熱を効率よく行うことができるため、大きな放熱効果を得ることができる。従って、受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をさらに向上させることができる。
更に、回路基板から延出する放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルな熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたので、放熱板の熱を効率よく放熱することができる。従って、受光センサの発熱量がいくら大きくなっても確実に放熱対応できるので、常に安定した受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をすることができる。
(請求項5の効果)
請求項5の画像読取り装置においては、請求項4の画像読取り装置の一部に外気の通風孔を設け、その通風孔と対向するように放熱板の一部を延出させたので、放熱効果をより一層向上させることができ、同時に装置内に流入する塵埃の対策も行うことができる。
(請求項6の効果)
請求項6の画像読取り装置においては、受光センサと回路基板との間に放熱板を介在させると共に、放熱板と回路基板とが互いに半田付け固定できる構成とし、少なくとも放熱板と回路基板とを半田付け固定して、受光センサを回路基板上に取付けたので、特別な部品を用いずに簡単にそして確実に、放熱板を回路基板に固定することができ、振動や外圧などにも影響されなくなる。従って、放熱板による受光センサへのストレスをなくすことができると共に、受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化を図ることができる。
更には、回路基板から延出する放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルな熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたので、放熱板の熱を効率よく放熱することができる。従って、受光センサの発熱量がいくら大きくなっても確実に放熱対応できるので、常に安定した受光センサの発熱抑制および温度勾配の均一化をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される画像読取り装置の概略構成図である。
【図2】 図1のレンズユニット周辺部の詳細図である。
【図3】 放熱板の一例を説明するための要部構成図である。
【図4】 本発明が適用される画像読取り装置の一例を示す要部構成図である。
【図5】 本発明が適用される画像読取り装置の他の一例を示す要部構成図である。
【図6】 本発明が適用された画像読取り装置の一実施例を説明するための要部構成図である。
【図7】 本発明が適用された画像読取り装置の他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図8】 本発明が適用された画像読取り装置の更に他の実施例を説明するための要部構成図である。
【図9】 CCDの暗出力電圧の特性例を示す図である。
【符号の説明】
1…画像読取り装置本体、2…コンタクトガラス、3…冷却ファン、4…光源、5〜7…ミラー、8…レンズ、9…CCD、10…第1走行体、11…第2走行体、12…フィルタ、13…PCB基板、14…スキャナ基板、15…レンズホルダ、16…レンズユニット、17…遮光カバー、18…ブラケット、19…CCD基板、20…放熱板、21…通風孔、22…ソケット、23…薄銅板。
Claims (6)
- 原稿を照明手段により照明し、該原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させ、少なくとも前記受光センサの裏面と前記放熱板とが当接または熱伝導性材を介して当接するように前記放熱板を狭持、保持させて前記受光センサを前記回路基板上に半田付け固定し、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルで、かつ高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴とする画像読取り装置。
- 原稿を照明手段により照明し、該原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させ、少なくとも前記受光センサの裏面と前記放熱板とが当接または熱伝導性材を介して当接するように弾性を有する取付け手段で互いを取付けると共に、前記放熱板と前記回路基板との間に通風スペースが空くように前記受光センサを前記回路基板上に取付け、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルで、かつ高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴とする画像読取り装置。
- 前記放熱板の一部に前記放熱板のズレを規制する規制部を設け、前記回路基板の厚み方向の部位に前記規制部を当て付けて、前記受光センサを前記回路基板上に取付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取り装置。
- 原稿を照明手段により照明し、該原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させると共に、該放熱板の前記受光センサとの対向面を前記受光センサの裏面範囲と同等または同等以上とし、かつ、少なくとも該放熱板の一部が前記回路基板から延出し、画像読取り装置内の通風スペースに延在し、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルで、かつ高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴とする画像読取り装置。
- 画像読取り装置の一部に外気の通風孔を設け、該通風孔と対向するように前記放熱板の一部が延在していることを特徴とする請求項4に記載の画像読取り装置。
- 原稿を照明手段により照明し、該原稿からの読取るべき情報を含んだ光束を結像素子により、回路基板上に取付けられた受光センサに投影、結像させる画像読取り装置において、前記受光センサの裏面と前記回路基板との間に少なくとも高い熱伝導性を有する放熱板を介在させると共に、該放熱板と前記回路基板とが互いに半田付け固定できる構成とし、少なくとも前記放熱板と前記回路基板とを半田付け固定して、前記受光センサを前記回路基板上に取付け、前記回路基板から延出する前記放熱板の延在部と画像読取り装置を構成する構成部材との間に、フレキシブルで、かつ高い熱伝導性を有する熱伝導性部材を介在させ、前記放熱板の延在部と画像読取り装置の構成部材の両者に接するようにしたことを特徴とする画像読取り装置。
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