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JP3668940B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はコイルに電流を流されたコイルと永久磁石とをローレンツ力を利用して相対的に移動させるリニアモータ、特に各種精密度加工機、半導体露光装置などの精密な位置決めなどに使用されるリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアモータにおいて精密な位置決めを行うためにはそのリニアモータの移動量や移動位置を高い精度で測定する必要がある。その測定装置は温度の影響を受けるものが多い。リニアモータにおいてコイルに電流を流すことによってジュール熱が生じ、この発熱に基づき、そのリニアモータの位置や移動量の測定が影響されるおそれがあった。この点からコイルをジャケット内に収容し、そのジャケット内に気体あるいは液体の冷媒を流入、流出させてコイルを冷却することが行われている。この際に冷却効果を高めるためにはジャケット内の冷媒の圧力を高める必要がある。一方リニアモータを小型で比較的強い推進力で動作させる、つまり効率的に動作させるには永久磁石とコイルとをなるべく接近させた方がよい。このような点からジャケット内に補強部材を設けるリニアモータが特開平10−309071号公報により提案されている。
【0003】
この提案されているリニアモータを図5を参照して説明する。薄い直方体状のジャケット11内に、ほぼ方形状に巻回したコイル12が収容される。ジャケット11は方形状枠状部11Aとその両側の開放面を塞ぐシート状部11B,11Cにより構成される。コイル12はジャケットの内周面と間隔を保ち枠状部11Aに支持部13により取付けられ、コイル12の空芯部14内においてそのほぼ中心部においてジャケット11の対向する部分間を連結する補強部材15が固定される。図に示していないがジャケット11内に冷媒を流入する流入口、ジャケット11内から冷媒を排出する排出口が設けられている。
【0004】
ジャケット11の両シート状部11B,11Cの各外面とそれぞれ近接対向して永久磁石16及び17が配され、これら永久磁石のジャケット11と反対側の面が磁気ヨーク18により連結されている。永久磁石16および17間の磁束がコイル12にほぼ直角に通りコイル12の対向する部分においてはその磁束が反対向きとされている。よってこの永久磁石の磁束とコイル12の流れる電流との間でローレンツ力が作用し、永久磁石16および17とコイル12とがジャケットのシート状部の面と平行な方向において相対的に移動する。
この構成によると補強部材15の存在によりシート状部11B,11Cが変形し難く、薄いものとすることができ、それだけ永久磁石16および17とコイル12とを近づけることができる。よって小型で効率の良いリニアモータが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のリニアモータにおいてはコイルと永久磁石の相対的移動方向はジャケットのシート状部と平行な面であるため、その移動方向における形状が大きくなるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明によればほぼ平行した少なくとも二つの直線状部を持つ環状コイルが、その環状コイルにほぼ沿って全周面を包むように構成されたジャケットに収容される。そのジャケットの内周壁及び外周壁の外側においてコイルの両直線状部を挟むようにそれぞれ永久磁石が配され、これら各一対の永久磁石はジャケットの外側において磁気ヨークとそれぞれ連結されている。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を参照してこの発明の実施形態を説明する。
図1の中央部に示すようにコイル21はこの例ではレーストラック状をしており二つのほぼ平行した直線状部21A,21Bを有する環状コイルとされた場合である。直線状部21A,21Bは並んで設けられていることになる。このコイル21を収容するジャケット22はこのコイル21の全周面にほぼ沿ってコイル21を包むような形状とされている。つまりジャケット22はコイル21の外周面に沿った形状の外壁部22Aと、コイル21の内周面に沿った形状の内壁部22Bと、その外壁部22A、内壁部22B間の一方の開放面を塞ぐ板リング状部22Cと、他方の開放面を塞ぐ板リング状部22Dとを有する。この例では外壁部22Aと内壁部22Bと板リング状部22Dとが一体に形成されこれらによりコイル収容部23が構成され、これにコイル21が収容された状態で板リング状部22Cにより蓋される。このジャケット22の内部にコイル保持部24が一体に形成された場合で内壁部22Bの板リング状部22D側に段部24Bが形成され、この段部と連接して板リング状部22Dに段部24Aが形成され、段部24A,24Bによりコイル21が保持される。この場合コイル21は段部24Aとの接触が段部24Bとの接触よりも大きな面積で行われている。これら段部24A,24Bの段の高さによってコイル21とジャケットの内周面との各対向面の間隔がほぼ同一となるように選定されている。また板リング状部22Cを蓋する際にその一部が外壁部22A,22B間に挿入接触し、その接触部25A,25Bにより十分強固な固定がなされるように接触部25A,25Bの大きさが選ばれている。この連結固定は接着剤あるいはネジ止めなどにより行われる。ジャケット22は非磁性材料、例えばPEEKなどの高分子樹脂材料やセラミックス材料が好ましい。このジャケット22の例えば外壁部22Aに流入口26および排出口27が形成され、流入口26より冷媒をジャケット内に供給し、ジャケット内のコイルとの間を通って排出口から冷媒が排出されるようになされている。
【0008】
ジャケット22の外側においてコイル21の直線状部21A,21Bとそれぞれ挟むように永久磁石31,32,33,34が配される。これら永久磁石31〜34は例えば短冊状をしておりジャケットの外壁部、内壁部と近接対向してコイルの直線状部21A,21Bをそれぞれ挟むようにされている。各永久磁石は厚み方向に着磁され、直線状部21A,21Bをそれぞれ互に異なる極性で挟み、かつその直線状部において形成される磁束の方向が互に逆向きとなるようにされている。永久磁石31と32また33と34は磁気ヨークにそれぞれ連結される。この例ではこれら磁気ヨークを共通とし、つまりジャケット22の一方の板リング状部22Cと対向して方形ヨーク部35Aが設けられそのヨーク部35Aの両端に短冊状ヨーク部35B,35Cが連結され、短冊状ヨーク部35B,35Cの互の内面に永久磁石31,34が対接固定される。更にヨーク部35Aのヨーク部35Bおよび35Cのほぼ真中において、中央ヨーク部35Dがヨーク部35B,35C側に一体に立てられ、この中央ヨーク部35Dの両側の面に永久磁石32,33が対接固定される。ヨーク部35A乃至35Dにより磁気ヨーク35が構成される。この例では永久磁石とコイルの相対的動きを大きくできるようにヨーク部35Aのジャケット22と対向する面に凹部36が形成されジャケット22の一部が凹部36内に入ることができるようにされている。
【0009】
ジャケット22の他方の板リング状部22Dにこれと接触してジャケット保持部37が設けられ、これにジャケット22が保持される。
この構成においてコイル21に電流を流すとこの電流と永久磁石31,32間に生じる磁束、33,34間に生じる磁束とによりローレンツ力が作用し、コイル21と永久磁石31〜34とがコイルの軸心と平行な方向において相対的に移動する。ジャケット22の外壁部22A,22Bの各厚さを薄くしてもコイルと比較的接近した位置で板リング状部22C,22Dに固定されているため冷媒の圧力を強くしても変形するおそれがなく、永久磁石とコイルの間隔を接近させることができ、冷却効率をあげ、かつ推力を大とすることができ、かつ小型に形成することができる。しかもこの場合コイル21と永久磁石の相対的移動方向はコイルの軸心と平行な方向であるからこの方向におけるリニアモータの寸法は図5に示した従来のものと比べてかなり小さなものとすることができる。またコイル21の空芯部分に永久磁石32,33、磁気ヨークの一部35Dが配されコイル21の空芯部分が有効に使われ、この点においてもリニアモータの全体としての形状を小さくすることができる。
【0010】
ジャケット22は必ずしも二体で構成する場合に限らず、例えば図3に示すように外壁部22A、内壁部22B、板リング状部22C,22Dを各別体とした四体構成としてもよい。その他各種の構成方法とすることができることが容易に理解されよう。
上述したコイルのほぼ全周を包むようなジャケット構成とし、コイル、永久磁石の相対移動方向を従来と同様にしてもよい。その例を図4に図2Bに対応する部分に同一符号を付けて示す。この場合はジャケット22の板リング状部22C,22Dをなるべく薄いものとし、その外壁部22A、内壁部22Bによりこれら薄い板リング状部22C,22Dの強度が保持されるようにする。コイル保持部24は例えば内壁部22Bに形成された段部24Bとコイルとの接触面積を大きくし、板リング状部22D側の段部24Aとの接触は小さくすることが望ましい。コイルの直線状部21A,21Bと対応してジャケットの板リング状部22C,22Dの外側にこれと近接対向して永久磁石41,42,43,44が配され、永久磁石41,42,43,44のジャケットと反対側の面に磁気ヨーク45が連結されている。
【0011】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によればコイルの冷却効率を高くしまた推力を高くしコイルと永久磁石の相対移動方向における寸法を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す分解斜視図。
【図2】Aはこの発明の実施形態の側面図、Bは図2AのZ−Z線断面図である。
【図3】この発明のリニアモータのジャケットの変形例を示す断面図。
【図4】この発明の他の実施形態を示す断面図。
【図5】従来のリニアモータを示す断面図。

Claims (1)

  1. 2つの並べられた直線状部を有する環状コイルと、
    この環状コイルが収容され、この環状コイルに沿ってその全周面を包み、内部空間に冷媒を流出入させる流入口、排出口を有するジャケットと、
    上記ジャケットの外周壁及び内周壁と近接して上記コイルの上記両直線状部をそれぞれ挟むように配置された2対の永久磁石と、
    上記ジャケットの外側に配され、上記対をなす永久磁石とそれぞれ連結された磁気ヨークと
    を具備するリニアモータ。
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