JP3670850B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム等の読取原稿に記録された画像を読取るための画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来フィルムに記録された画像を読取るための画像読取装置として、フィルムに記録された画像のサイズが、どのようなサイズであっても、標準サイズの領域を撮像素子により走査して、フィルムの記録画像に対応する画像信号を取得するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような画像読取装置では、フィルムの記録画像サイズがパノラマサイズであるとき、パノラマサイズより大きい標準サイズの領域を撮像素子により走査し、記録画像に対応する画像信号を取得するため、画像の記録されていない非画像領域が撮像素子により走査され、無駄な走査時間がかかっていた。また取得した画像信号を構成する画像データを記録媒体に格納する際、非画像領域に対応する画像データも、記録媒体に作成された画像ファイルに格納される。このため、記録媒体に形成される画像ファイルのサイズが不必要な非画像領域分だけ大きくなり、記録媒体の使用効率が低下してしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、読取原稿に記録された画像を読取るための画像読取装置において、読取原稿上の記録画像領域を検出して、その記録画像領域のみを撮像素子により走査することにより、画像の読取時間を可及的に短縮し、画像ファイルのサイズを縮小化し、記録媒体の使用効率を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像読取装置は、読取原稿を撮像手段で走査して、その読取原稿から記録画像を画像データとして読取る画像読取装置であって、読取原稿からの記録画像の読取りに先立って、読取原稿に対して撮像手段で予備走査を行って予備画像データを取得する予備画像データ取得手段と、予備画像データ取得手段により取得された予備画像データに基づいて、読取原稿上の記録画像領域を検出する記録画像領域検出手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
好ましくは、読取原稿からの記録画像読取り時に記録画像領域検出手段によって検出された記録画像領域が撮像手段で走査して読取られる。さらに好ましくは、予備捜査時の読取走査ピッチが読取原稿からの記録画像読取り時の読取走査ピッチよりも粗い。
【0007】
好ましくは、記録画像領域検出手段は予備画像データ取得手段によって取得された予備走査単位毎の予備画像データと基準値とを比較することにより記録画像領域の仮の境界を検出する。さらに好ましくは、記録画像領域の仮の境界から有効境界が算出される。特に好ましくは、読取原稿からの記録画像読取り時に、有効境界により規定される記録画像領域が撮像手段で走査して読取る。
【0008】
好ましくは、予備走査時に、標準サイズの画像が記録される読取原稿上の標準画像領域が撮像手段で予備走査される。さらに好ましくは、記録画像領域検出手段により検出される記録画像領域は、標準サイズより小さいパノラマサイズの画像が記録される読取原稿上のパノラマ画像領域である。特に読取原稿からの記録画像読取時に、撮像手段で走査を行って取得された画像データを格納するために必要なだけのファイルサイズの画像ファイルが記録媒体に作成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の画像読取装置を示す斜視図である。
【0010】
画像読取装置10はフィルムスキャナであり、撮像素子であるラインセンサ30により読取原稿Fに記録された画像を読取る装置である。この画像読取装置10には、読取原稿Fに画像が記録されている記録画像領域を検出するための記録画像領域検出機能が付与されている。
【0011】
読取原稿Fは透過型のネガフィルムまたはポジフィルムであり、このフィルムFには画像が記録されている。フィルムFは枠体11によって支持され、枠体11は板状のステージ12に留め具13により固定される。ステージ12にはフィルムFに対応した位置に開口窓が形成されており、ステージ12の側端面にはラック14が形成される。モータ(ステッピングモータ)15の出力軸には、ピニオン16が設けられ、ラック14に噛合している。
【0012】
ステージ12の上方には光源20が配置される。この光源20は3原色切替型の光源であり、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の光を出射するLED等の発光素子21R、21G、21Bにより構成される。なお、図1においては、発光素子は6つ示されているが、さらに多数の発光素子が設けられてもよい。これらの発光素子21R、21G、21Bは、フィルムFの移送方向(矢印A方向)と直交する方向に延びる細長い支持部材22に支持されている。
【0013】
支持部材22とフィルムFとの間には、シリンドリカルレンズ23が配設され、このシリンドリカルレンズ23は、光源20に平行な細長い形状を有する。発光素子21R、21G、21Bから出射された光は、このシリンドリカルレンズ23を介して、フィルムF上の発光素子21R、21G、21Bの配列方向に延びる1ライン分を照明する。
【0014】
フィルムF及びステージ12の下方には、撮像素子であるラインセンサ30が配置される。このラインセンサ30はモノクロラインセンサであり、光源20とシリンドリカルレンズ23に平行かつ対応するように設けられる。ラインセンサ30とステージ12との間には、結像レンズ31が設けられる。結像レンズ31はラインセンサ30と平行に延び、ロッドレンズアレイ32によって構成される。
【0015】
フィルムFに対して光源20から光が照射されると、フィルムFに記録された画像の光学像が結像レンズ31を介してラインセンサ30の受光面に結像される。
【0016】
図1、図2を参照して第1の実施形態の画像読取装置の電気的構成について説明する。図2は第1の実施形態の画像読取装置を示すブロック図である。画像読取装置の動作は中央演算処理装置(CPU)40により制御される。
【0017】
光源20の点灯および消灯は光源駆動回路41により制御され、図1に示す光源20の発光素子21R、21G、21Bは順次点灯または消灯せしめられる。ラインセンサ30の駆動は撮像素子(CCD)駆動回路42により制御される。ステージ12はモータ駆動回路11によりモータ15が回動されるのに伴い移送され、フィルムFが矢印A方向に間欠的に搬送される。
【0018】
フィルムFからの記録画像の読取り(本スキャン)に先立って行なわれる予備走査(プリスキャン)の際、フィルムFが本スキャン時よりも粗い読取走査ピッチで間欠的に搬送され、フィルムFに標準サイズの画像が記録される標準画像領域がラインセンサ30により走査される。これにより標準画像領域の記録画像が走査ライン毎に予備画像データとして取得される。
【0019】
詳述すると、光源20の発光素子21R、21G、21Bのうち何れか1つの発光素子が点灯される。光源20から出射された光はフィルムFを介してラインセンサ30の受光面を照明し、ラインセンサ30によってフィルムFの標準画像領域の記録画像が予備画像データとして検出される。この予備画像データは、アナログ/デジタル(A/D)変換器44においてデジタル信号に変換される。デジタルの予備画像データは、画像信号処理(DSP)回路45においてシェーディング補正等の所定の処理を施され、一旦メモリ46に格納される。
【0020】
プリスキャンにおいて取得された予備画像データがメモリ46から読み出され、この予備画像データに基づき、CPU40においてフィルムFの記録画像領域が検出される。なお本スキャン時の露出条件等を定めるためのプリスキャンを、光源20の発光素子21R、21G、21Bを順次点灯することにより行い、このプリスキャンにおいて取得された画像データに基づいて、フィルムFの記録画像領域が検出される構成としてもよい。
【0021】
本スキャンの際、フィルムFがプリスキャンよりも細かい読取走査ピッチで間欠的に搬送され、検出されたフィルムFの記録画像領域がラインセンサ30により走査される。これにより記録画像領域の記録画像が走査ライン毎に画像データとして検出される。
【0022】
詳述すると、光源20の発光素子21R、21G、21Bは順次点灯される。これらの発光素子21R、21G、21Bから出射された光はフィルムFを介してラインセンサ30の受光面を照明し、ラインセンサ30によってフィルムFの記録画像領域の記録画像が画像データとして検出される。この画像データは、アナログ/デジタル(A/D)変換器44においてデジタル信号に変換される。デジタルの画像データは、画像信号処理(DSP)回路45においてシェーディング補正等の所定の処理を施され、一旦メモリ46に格納される。
【0023】
本スキャンにおいて検出された画像データをメモリカード62に格納するとき、メモリ46から画像データが読み出される。この画像データが画像処理回路45において色補正、ガンマ補正等の所定の処理を施され、メモリカードコントローラ61によりメモリカード62に格納される。
【0024】
本スキャンにおいて検出された画像データをコンピュータ等の外部装置へ転送するとき、メモリ46から画像データが読み出される。このデータがインターフェース回路70によって、所定のフォーマットの信号に変換され、コンピュータ等の外部装置へ転送される。
【0025】
液晶表示装置(LCD)50には日付、動作モード等の情報データが表示される。詳述すると、ROM65から情報データが読み出され、この情報データがデジタル/アナログ(D/A)回路47によりデジタル信号からアナログ信号に変換される。アナログの情報データはエンコーダ48において、LCD50に対応するビデオ信号に変換され、このデータに基づく文字がLCD信号処理回路49によりLCD50に表示される。
【0026】
なお種々のスイッチが設けられる操作部75をCPU40に接続して、この操作部75に設けられるスイッチを切替えることによって画像読取装置の動作を制御する構成としてもよい。
【0027】
図3を参照してフィルムF上の記録画像領域について説明する。本実施形態の画像読取装置では、読取時間を可及的に短縮するために、プリスキャン時にフィルムF上の記録画像領域が検出され、本スキャン時には、画像の記録されていない領域が走査されることなく、記録画像領域のみが走査される。特に本実施形態では、検出される記録画像領域は、図3に破線で示す標準サイズの記録画像領域(以下標準画像領域という)E1、あるいは図3に実線で示すパノラマサイズの記録画像領域(以下パノラマ画像領域という)E2である。
【0028】
ここで標準画像領域E1とパノラマ画像領域E2について説明する。パノラマ画像領域E2は標準画像領域E1の上下(矢印A方向)を切除した領域である。すなわちパノラマ画像領域E2の長さDpは標準画像領域E1の長さDhより上側長さD2と下側長さD1分だけ小さく、パノラマ画像領域E2の幅は標準画像領域E1の幅Whと同一である。
【0029】
フィルムFの画像を読取る際、標準画像領域E1またはパノラマ画像領域E2の幅Wh方向がラインセンサ30の長手方向に平行となるようにフィルムFは配置される。したがってプリスキャン時に検出された記録画像領域がパノラマ画像領域E2であるとき、ラインセンサ30で走査する範囲を標準画像領域E1より狭くすることにより、すなわちラインセンサ30によってパノラマ画像領域E2のみを走査することにより迅速に読取が行なわれる。
【0030】
図4から図6を参照してフィルムF上の記録画像領域の検出と、本スキャン時の走査領域について説明する。
【0031】
例えば図4、図5に示すフィルムFの標準画像領域E1に画像が記録されているときについて説明する。プリスキャンの際、フィルムFが矢印A方向に比較的粗い読取走査ピッチで間欠的に搬送されることにより、フィルムFの標準画像領域E1の境界Lsから境界Leまでがラインセンサ30により走査される。
【0032】
プリスキャンにおいて取得された予備画像データに基づいて、フィルムFに画像が記録されている記録画像領域、すなわち標準画像領域E1の境界Ls、Leが検出される。本スキャンの際、この検出された標準画像領域E1、すなわち境界LsからLeまでがラインセンサ30により走査される。
【0033】
これに対し、例えば図6に示すようにフィルムF上で標準画像領域E1より小さいパノラマ画像領域E2に画像が記録されているときについて説明する。プリスキャンの際、フィルムFが矢印A方向に比較的粗い読取走査ピッチで間欠的に搬送されることにより、フィルムF上で標準サイズの画像が記録される標準画像領域E1の境界Lsから境界Leまでがラインセンサ30によって走査される。
【0034】
プリスキャンにおいて取得された予備画像データに基づいて、フィルムFの記録画像領域、すなわちパノラマ画像領域E2の仮の境界C1、C2が検出される。本スキャンの際、この検出されたパノラマ画像領域E2の仮の境界C1から有効境界S1が算出され、この境界S1、C2により規定される記録画像領域のみがラインセンサ30により走査される。
【0035】
なおフィルムFのパノラマ画像領域E2の仮の境界C1、C2は、本スキャン時の読取走査ピッチよりも粗い読取走査ピッチでフィルムFを搬送することによって検出されるため、実際のパノラマ画像領域E2の境界と一致せず、誤差を有する。仮の境界C1はパノラマ画像領域E2の内側に位置する。したがって本スキャンを行う際、確実にパノラマ画像領域E2の全域を走査するために、検出された仮の境界C1、C2により規定される記録画像領域を誤差分だけ広げるように、検出された仮の境界C1を誤差分だけ図6中下方に移動させた有効境界S1が算出される。一方仮の境界C2はプリスキャン時にフィルムFが矢印A方向に搬送されるため、パノラマ画像領域E2の外側、すなわち実際のパノラマ画像領域E2の上側境界より図6中上方側に位置する。したがって仮の境界C2は有効境界といえる。以上から本スキャン時には、有効境界S1から有効境界C2までの記録画像領域がラインセンサ30により走査される。
【0036】
図2、図7、図8を参照してプリスキャンおよび記録画像領域検出を行う記録画像領域検出ルーチンについて説明する。この記録画像領域検出ルーチンはCPU40により実行される。
【0037】
この記録画像領域検出ルーチンでは、プリスキャンにおいて、フィルムFが矢印A方向に搬送されることにより、ラインセンサ30が図4に示す状態の初期位置から図5に示す状態の終了位置までの領域を走査する。この初期位置は標準画像領域E1の境界Lsに対応しており、終了位置は標準画像領域E1の境界Leに対応している。このプリスキャンにより取得された走査単位毎の予備画像データと基準値を比較することにより、フィルムF上の記録画像領域が検出される。以下フィルムFがネガフィルムである場合の記録画像領域検出ルーチンについて説明する。
【0038】
ステップ110において、フィルムFが未記録状態であることを示すフラグErrが初期値「0」に設定される。フィルムFが未記録状態であるとき、フラグErrは「1」に設定される。
【0039】
ステップ112において、フィルムFにパノラマサイズの画像が記録されており、検出された記録画像領域がパノラマ画像領域であることを示すフラグFpが初期値「0」に設定される。検出された記録画像領域がパノラマ画像領域であるとき、フラグFpは「1」に設定される。
【0040】
ステップ114において、プリスキャンが行なわれる。このプリスキャンでは、光源20が点灯され、ラインセンサ30によりフィルムFの標準画像領域E1の境界Lsから境界Leまでが予備走査され、この領域E1に記録された画像が画像データとして読出される。このデータはデジタルの画像データに変換され、デジタルの画像データが既述の処理を施されて、一旦メモリ46に格納される。
【0041】
ステップ116において、例えば図6に示すラインセンサ30の初期位置Lsからの走査ライン数を計数するためのライン数カウンタCp1が初期値「0」に設定される。このライン数カウンタCp1は記録画像領域の一方の仮の境界、例えば図6に示すパノラマ画像領域E2の仮の下側境界C1を検出するためのものである。
【0042】
ステップ118において、例えば図6に示すラインセンサ30の初期位置Lsからの走査ライン数を計数するためのライン数カウンタCp2が初期値「0」に設定される。このライン数カウンタCp2は記録画像領域の他方の仮の境界、例えば図6に示すパノラマ画像領域E2の仮の上側境界C2を検出するためのものである。
【0043】
ステップ120において、予備走査単位である1走査ライン分の画像データがメモリ46から読出される。
【0044】
ステップ122において、1走査ライン分の画像データの相加平均値A1が算出される。ステップ124において、相加平均値A1が基準値Aref 以上であるか否かが判定される。フィルムFがネガフィルムであるとき、フィルムFの記録画像領域以外の非記録画像領域は黒色である。このため非記録画像領域では、1走査ライン分の画像データの相加平均値A1は黒色に対応する基準値(許容誤差値)Aref 以上となり、記録画像領域では、1走査ライン分の画像データの相加平均値A1は基準値Aref より小さくなる。したがって相加平均値A1が基準値Aref 以上であるか否かを判定することにより、記録画像領域の仮の境界が検出される。但しステップ124では、記録画像領域の下側の仮境界(例えば図6に示すパノラマ画像領域E2の仮の下側境界C1)が検出される。なお基準値Aref は例えば画像データが8ビットデータであるとき「250」程度に定められる。
【0045】
ステップ124において、相加平均値A1が基準値Aref より小さいと判定されたとき、すなわち例えば図4に示す標準画像領域E1の下側境界Lsまたは図6に示すパノラマ画像領域E2の仮の下側境界C1が検出されたとき、ステップ134の処理が実行される。このときライン数カウンタCp1はラインセンサ30の初期位置Ls(図6参照)から記録画像領域の仮の下側境界C1までの走査ライン数を示している。
【0046】
一方ステップ124において、相加平均値A1が基準値Aref 以上であると判定されたとき、すなわち現在読出されている1走査ライン分の画像データが非記録画像領域(例えば図6に示す初期位置Lsから仮の下側境界C1までの領域)のデータであるとき、ステップ126において、走査ライン数を計数するためのライン数カウンタCp1が「1」だけ加算され、ライン数カウンタCp2も「1」だけ加算される。
【0047】
ステップ128において、次の1走査ライン分の画像データを読出すため、メモリ46のアドレスが更新される。ステップ130において、メモリ46からプリスキャンにより取得した画像データが全て読出されたか否かが判定される。プリスキャンにより取得した画像データが全ては読出されていないと判定されたとき、ステップ120の処理が再び実行される。一方画像データが全て読出されたと判定されたとき、すなわちフィルムFが未記録状態であるとき、ステップ132において、フラグErrがフィルムFの未記録状態を示す「1」に設定され、この記録画像領域検出ルーチンは終了する。
【0048】
上述のステップ124において、相加平均値A1が基準値Aref より小さいと判定されたとき、ステップ134において、次の1走査ライン分の画像データを読出すため、メモリ46のアドレスが更新される。
【0049】
ステップ136において、メモリ46から1走査ライン分の画像データが読出され、ステップ138において、読出された1走査ライン分の画像データの相加平均値A2が算出される。
【0050】
ステップ140において、相加平均値A1の判定と同様に、相加平均値A2が基準値Aref 以上であるか否かが判定され、この判定により記録画像領域の仮の境界が検出される。但しステップ140では、記録画像領域の仮の上側境界(例えば図5に示すパノラマ画像領域E2の仮の上側境界C2)が検出される。
【0051】
ステップ140において、相加平均値A2が基準値Aref 以上であると判定されたとき、すなわち現在読出されている1走査ライン分の画像データが非記録画像領域(例えば図6に示す仮の上側境界C2から終了位置Leまでの領域)のデータであるとき、ステップ144の処理が実行される。
【0052】
一方ステップ140において、相加平均値A2が基準値Aref 以上であると判定されたとき、すなわち現在読出されている1走査ライン分の画像データが記録画像領域のデータであるとき、ステップ142において、走査ライン数を計数するためのライン数カウンタCp2が「1」だけ加算される。ステップ142の処理が終了すると、ステップ144の処理が実行される。
【0053】
ステップ144において、メモリ46からプリスキャンにより取得された画像データが全て読出されたか否かが判定される。メモリ46からプリスキャンにより取得された画像データが全ては読出されていないと判定されたとき、ステップ134の処理が再び実行される。
【0054】
一方ステップ144において、メモリ46からプリスキャンにより取得された画像データが全て読出されたと判定されたとき、ステップ146の処理が実行される。このときライン数カウンタCp2は、ラインセンサ30の初期位置Lsから記録画像領域の仮の上側境界C2(図6参照)までの走査ライン数を示している。
【0055】
ステップ146からステップ148の処理において、ライン数カウンタCp1のカウント数に基づいて、検出された記録画像領域の仮の下側境界がパノラマ画像領域の下側境界であるか否かが判定され、ライン数カウンタCp2のカウント数に基づいて、検出された記録画像領域の仮の上側境界がパノラマ画像領域の上側境界であるか否かが判定される。図3に示すようにパノラマ画像領域E2は標準画像領域E1の上下(矢印A方向)を切除したものであり、標準画像領域E1の下側境界Lsから長さD1だけ内側にパノラマ画像領域E2の下側境界が有り、標準画像領域E1の上側境界Leから長さD2だけ内側にパノラマ画像領域E2の上側境界が有る。標準画像領域E1は規格化されたものである。しかしながらパノラマ画像領域E2は、撮影時にフィルムFをマスクする板の寸法誤差やそのマスク板の取付位置の誤差が生じるため、一定ではない。その結果、長さD1、D2は、フィルムFにパノラマサイズの画像を撮影したカメラの機種等によって変動する。また長さD1の間の走査ライン数は長さD1を読取走査ピッチで除算して求められ、長さD2の間の走査ライン数は長さD2を読取り走査ピッチで除算して求められる。したがって長さD1の変動範囲の最小値および最大値から走査ライン数の最小値R1および最大値R2が求められる。また長さD2の変動範囲の最小値および最大値に基づいて、ラインセンサ30の初期位置Lsからパノラマ画像領域E2の上側境界までの走査ライン数の最小値R3および最大値R4が求められる。この最小値R1から最大値R2までの範囲内にライン数カウンタCp1のカウント数があるか否か、または最小値R3から最大値R4までの範囲内にライン数カウンタCp2のカウント数があるか否かを判定することにより、検出された記録画像領域の仮の境界がパノラマ画像領域の境界であるか否かが判定される。
【0056】
ステップ146において、ライン数カウンタCp1のカウント数が、走査ライン数の最小値R1から最大値R2の範囲内であるか否かが判定される。ライン数カウンタCp1のカウント数が、ライン数の最小値R1から最大値R2の範囲内ではないと判定されたとき、すなわちフィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域ではないとき、この記録画像領域検出ルーチンは終了する。
【0057】
ステップ146において、ライン数カウンタCp1のカウント数が、走査ライン数の最小値R1から最大値R2の範囲内であると判定されたとき、ステップ148において、ライン数カウンタCp2のカウント数が、走査ライン数の最小値R3から最大値R4の範囲内であるか否かが判定される。
【0058】
ステップ148において、ライン数カウンタCp2のカウント数が走査ライン数の最小値R3から最大値R4の範囲内ではないと判定されたとき、すなわちフィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域ではないとき、この記録画像領域検出ルーチンは終了する。
【0059】
一方ステップ148において、ライン数カウンタCp2のカウント数が走査ライン数の最小値R3から最大値R4の範囲内であると判定されたとき、すなわちフィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域であるとき、ステップ150において、検出されたフィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域であることを示す「1」にフラグFpが設定され、この記録画像領域検出ルーチンは終了する。
【0060】
以上の記録画像領域検出ルーチンにおいて、フィルムFがポジフィルムである場合について説明する。この場合、フィルムFがネガフィルムである場合と異なる点は、ステップ124、およびステップ140の判定であり、その他の点は同様である。すなわちフィルムFがポジフィルムである場合、ステップ124、およびステップ140において、相加平均値A1、A2が基準値A’ref 以下であるか否かが判定される。フィルムFがポジフィルムであるとき、フィルムFの記録画像領域以外の非記録画像領域はフィルムFの地色である。非記録画像領域では、1ライン分の画像データの相加平均値A1、A2はフィルムFの地色に対応する基準値(許容誤差値)A’ref 以下となり、記録画像領域では、1ライン分の画像データの相加平均値A1、A2は基準値Aref より大きくなる。したがって相加平均値A1、A2が基準値A’ref 以下であるか否かを判定することによりフィルムFの記録画像領域の略端部が検出される。なお例えば、基準値Aref は画像データが8ビットデータであるとき「10」程度に定められる。
【0061】
図2、図9を参照して本スキャンを行う本スキャンルーチンについて説明する。この本スキャンルーチンはCPU40により記録画像領域検出ルーチンを行った後に実行される。
【0062】
この本スキャンルーチンでは、記録画像領域検出ルーチンにより検出された記録画像領域のみがラインセンサ30により走査され、記録画像領域に記録されている画像のみが画像データとして取得される。以下詳細に説明する。
【0063】
ステップ210において、フィルムFの未記録状態を示すフラグErrが「1」であるか否かが判定される。フラグErrが「1」であると判定されたとき、すなわちフィルムFに画像が記録されていないとき、例えば画像読取装置に設けられる警告ランプが点灯せしめられ、操作者にフィルムFに画像が記録されていないことを告知して、この本スキャンルーチンが終了する。
【0064】
一方ステップ210において、フラグErrが「1」ではないと判定されたとき、ステップ212において、フィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域であることを示すフラグFpが「1」であるか否かが判定される。フラグFpが「1」ではないとき、すなわちフィルムFの記録画像領域が標準画像領域であるとき、ステップ214において、プリスキャン時よりも細かい読取走査ピッチでフィルムFが間欠的に搬送され、ラインセンサ30により標準画像領域E1が走査される。すなわちラインセンサ30は初期位置Lsから終了位置LeまでフィルムFに対して相対位置を変位せしめられる。このラインセンサ30の走査によりフィルムFの標準画像領域E1に記録されている画像が画像データとして取得され、この画像データがメモリ46に一旦格納される。なおステップ214の処理が終了したとき、ラインセンサ30は図5に示すように終了位置Leに配置されており、この状態でステップ222の処理が実行される。
【0065】
これに対しステップ212において、フラグFpが「1」であると判定されたとき、すなわちフィルムFの記録画像領域がパノラマ画像領域であると判定されたとき、ステップ216において、図6に示すパノラマ画像領域E2の下側有効境界S1と、パノラマ画像領域E2の上側有効境界S2とが定められる。下側有効境界S1は、標準画像領域E1の下側境界Lsから計数した本スキャン時の走査ライン数に対応しており、この本スキャン時の走査ライン数は記録画像領域検出ルーチンで求められたライン数カウンタCp1のカウント数に、比例係数(プリスキャンの読取走査ピッチ/本スキャンの読取走査ピッチ)を乗算して、誤差範囲分の走査ライン数を減算した走査ライン数である。上側有効境界S2は標準画像領域E1の下側境界Lsから計数した本スキャン時の走査ライン数に対応しており、この本スキャン時の走査ライン数は記録画像領域検出ルーチンで求められたライン数カウンタCp2のカウント数に、比例係数(プリスキャンの読取走査ピッチ/本スキャンの読取走査ピッチ)を乗算した走査ライン数である。パノラマ画像領域E2の下側有効境界S1と上側有効境界S2とが定められると、フィルムFが停止することなく高速に搬送され、ラインセンサ30が、図6に示す初期位置Lsに配置された状態から下側有効境界、すなわち走査開始位置S1に配置された状態(図10参照)になる。
【0066】
ステップ220において、プリスキャン時よりも細かい読取走査ピッチでフィルムFが間欠的に搬送され、ラインセンサ30によりフィルムFの記録画像領域であるパノラマ画像領域が走査される。これにより、パノラマ画像領域に記録されている画像のみが画像データとして取得され、この画像データがメモリ46に一旦格納される。ステップ220の処理が終了したとき、ラインセンサ30は図11に示すように走査終了位置S2に配置されており、この状態でステップ222の処理が実行される。
【0067】
ステップ222において、フィルムFが搬送され、ラインセンサ30が図4または図6に示す状態の初期位置Lsに配置される。
【0068】
ステップ224では、ステップ214またはステップ220において取得された画像データを格納するための画像ファイルがメモリカード62に作成される。この画像ファイルのサイズは、取得された画像データのみを格納するのに必要な最小サイズである。
【0069】
ステップ224において、メモリカード62に作成された画像ファイルに取得された全ての画像データが格納され、この本スキャンルーチンは終了する。
【0070】
以上の本実施形態によれば、本スキャンを行う前に、プリスキャンにより取得された画像データに基づいて、フィルムFの画像が記録されている記録画像領域が検出される。本スキャンの際、ラインセンサ30により検出された記録画像領域だけが走査され、この記録画像領域に記録されている画像に対応する画像データのみが取得される。したがってフィルムFに記録されている画像がパノラマサイズであるとき、非記録画像領域が走査されることなく、無駄な走査時間が削減され、画像の読取時間が可及的に短縮される。また取得された画像データのみが記録媒体であるメモリカード62に格納されるため、非記録画像領域に対応する画像データが格納されることなく、画像ファイルを可及的に縮小化することが可能であり、メモリカード62の使用効率が向上する。
【0071】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、読取原稿に記録された画像を読取るための画像読取装置において、読取原稿上の記録画像領域を検出して、その記録画像領域のみを撮像素子により走査することにより、画像の読取時間が可及的に短縮され、画像ファイルのサイズが縮小化され、記録媒体の使用効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態である画像読取装置を示す斜視図である。
【図2】本実施形態である画像読取装置を示すブロック図である。
【図3】標準画像領域とパノラマ画像領域とを示す図である。
【図4】ラインセンサとフィルムの標準画像領域を示す図であり、ラインセンサが初期位置に配置された状態を示す図である。
【図5】ラインセンサとフィルムの標準画像領域を示す図であり、ラインセンサが終了位置に配置された状態を示す図である。
【図6】ラインセンサとフィルムのパノラマ画像領域を示す図であり、ラインセンサが初期位置に配置された状態を示す図である。
【図7】記録画像領域を検出する記録画像領域検出ルーチンを示すフローチャートである(前半部)。
【図8】記録画像領域を検出する記録画像領域検出ルーチンを示すフローチャートである(後半部)。
【図9】本スキャンルーチンを示すフローチャートである。
【図10】ラインセンサとフィルムのパノラマ画像領域を示す図であり、ラインセンサが走査開始位置に配置された状態を示す図である。
【図11】ラインセンサとフィルムのパノラマ画像領域を示す図であり、ラインセンサが走査終了位置に配置された状態を示す図である。
【符号の説明】
F フィルム(読取原稿)
Claims (6)
- 読取原稿を撮像手段で走査して、その読取原稿から記録画像を画像データとして読取る画像読取装置であって、
前記読取原稿からの記録画像の読取りに先立って、前記読取原稿に対して前記撮像手段で、記録画像読取り時よりも粗い読取走査ピッチで予備走査を行って予備画像データを取得する予備画像データ取得手段と、
前記予備画像データ取得手段により取得された予備走査単位毎の前記予備画像データと基準値とを比較することにより、前記読取原稿上の記録画像領域の仮の境界を検出する記録画像領域検出手段とを備え、
前記仮の境界から、前記予備走査時の読取走査ピッチが前記読取原稿からの記録画像読取り時の読取走査ピッチよりも粗いことによって生じる誤差分だけ記録画像領域を広げるように、有効境界が算出されることを特徴とする画像読取装置。 - 前記読取原稿からの記録画像読取り時に前記記録画像領域検出手段によって検出された記録画像領域が前記撮像手段で走査して読取られることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記読取原稿からの記録画像読取り時に、前記有効境界により規定される前記記録画像領域が前記撮像手段で走査して読取ることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記予備走査時に、前記読取原稿に標準サイズの画像が記録される標準画像領域が撮像手段で予備走査されることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記記録画像領域検出手段により検出される前記記録画像領域が、前記読取原稿に前記標準サイズより小さいパノラマサイズの画像が記録されるパノラマ画像領域であることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
- 前記読取原稿からの記録画像読取時に、前記撮像手段で走査を行って取得された画像データを格納するために必要なだけのファイルサイズの画像ファイルが記録媒体に作成されることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
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