JP3672811B2 - 空気圧機器の流量特性近似演算方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気圧機器選定のため等に利用することができる流量特性近似演算方法に関し、例えば、最適空気圧機器選定やそのためのシミュレーションに利用することができる、空気圧機器の流量特性近似演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気圧アクチュエータデータベース、電磁切換弁データベース、駆動制御機器データベース、配管データベース、管継手データベース、排気処理機器データベースにそれぞれ空気圧アクチュエータ、電磁切換弁(以下、単に電磁弁とも記す)、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器に関する品番毎のデータを蓄積し、システムを構成する空気圧機器に必要な条件を計算し、その計算結果に適合した空気圧機器を各データベースから選定する空気圧機器の選定方法において、まず、基礎方程式に従った計算に基づいて負荷条件、強度条件及び速度条件を満たす空気圧アクチュエータを空気圧アクチュエータデータベースから選定し、次いで、速度条件の判別式を満たす電磁弁データベース、排気処理機器データベースから選定し、さらに、速度条件の判別式を満たす駆動制御機器、配管、管継手を駆動制御機器データベース、配管データベース、管継手データベースからそれぞれ選定する空気圧機器の選定方法が知られている(特開2000−179503号公報参照)。
【0003】
上記の空気圧機器の選定方法において、空気圧機器の選定のために、空気圧アクチュエータ、電磁弁、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器のパラメータ及び使用条件を、空気圧アクチュエータ、電磁弁、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器の基礎方程式に代入し、基礎方程式を連立して数値計算を行い、空気圧システムの動特性及び諸特性値を得るシミュレーションが用いられる。
【0004】
この基礎方程式中には空気圧アクチュエータ、電磁弁、駆動制御機器、配管、管継手、排気処理機器の流量演算方程式が含まれている。
【0005】
この、流量演算はIS06358にしたがい、チョーク流れに対しては下記の(2)式によって、亜音速流れに対しては下記の(3)式によって求めている。
【0006】
【数2】
【0007】
【数3】
【0008】
ここで、Qは体積流量[dm3/min(ANR)](以下、この単位を省略する)を、P1は1次(上流)側のゲージ圧力(MPa、以下、MPaを省略する)を、P2は2次(下流)側のゲージ圧力(MPa、以下、MPaを省略する)を、Tは空気温度(℃、以下、単に温度とも記す)を、rは{(P2+0.1/P1+0.1)}の圧力比を、bは臨界圧力比を、Cは音速コンダクタンス[dm3/(s・bar)](以下、この単位を省略する)を示している。なお、P1およびP2はゲージ圧力である。
【0009】
この場合に、空気圧機器には、電磁弁、絞り弁およびチェック弁からなる速度制御弁、管継手、サイレンサ、シリンダ固定絞り、種々の空気圧機器の種類に無関係に、同一の計算式によって定められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実測による流量と、上記(2)式および(3)式による流量計算結果とは必ずしも一致せず、さらに実測流量との差も大きく近似特性にならないという問題があった。
【0011】
このために、上記(2)式および(3)式を用いた演算流量を用いて空気圧機器を選定するときは最適な空気圧機器を選定することができないという問題点が生ずる。
【0012】
本発明は空気圧機器の流量特性を十分に近似することができる、空気圧機器の流量特性近似演算方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気圧機器の流量特性演算方法は、亜音速流れのときにおける空気圧機器の測定流量特性に近似した流量特性を得る空気圧機器の流量特性近似演算方法であって、P1を空気圧機器の1次側ゲージ圧力(MPa)、P2を空気圧機器の2次側ゲージ圧力(MPa)、Tを空気温度(℃)、aを体積流量Q[dm3/min(ANR)]が“0”となるときの{(P2+0.1)/(P1+0.1)}に対する補正パラメータ、bを臨界圧力比、Cを音速コンダクタンス[dm3/(s・bar)]、nを0<n<1の補正パラメータ、mを近似度を高めるための補正パラメータとして、(1)式により体積流量Qを近似演算して流量特性を求めることを特徴とする。
【0014】
【数4】
【0015】
本発明の空気圧機器の流量特性近似演算方法によれば、補正パラメータa、n、mを設定して、(4)式により対象空気圧機器の流量を演算して流量特性を近似することによって、対象空気圧機器の測定流量特性にきわめて近似した対象空気圧機器の流量近似特性を得ることができる。したがって、(4)式により演算された流量により得た近似された流量特性に基づいて空気圧機器を選択するときは、より適切な空気圧機器の選択をすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる空気圧機器の流量特性近似演算方法を実施の一形態により説明する。
【0017】
先ず、流量特性近似演算式について説明する。
【0018】
前記したように、ISO6358において規定されているチョーク流れに対する(2)式および亜音速流れに対する(3)式による流量演算は、空気圧機器にかかわらず一律であるために、実流量との間での差が大きい場合が多い。
【0019】
そこで、本発明にかかる流量特性近似演算方法では、チョーク流れに対しては前記(2)式によって流量特性を近似し、亜音速流れに対しては上記(3)式による場合は実流量との誤差が多いために、下記の変形を行う。
【0020】
前記(3)式による亜音速流れのときの流量特性近似演算式は、楕円の1/4の形状によって流量を近似するものである。そこで、前記(3)式による流量特性近似演算式の離心率を放物線側にも寄せて自由度を高め、かつ流量特性近似演算式による流量特性近似演算結果を測定流量に一致させるために、補正パラメータa、m、nを導入して流量特性近似演算式として亜音速流れのときに、上記の(3)式に代わって下記の(5)式を用いる。
【0021】
【数5】
【0022】
ここで、bは臨界圧力比、Tは空気温度(℃)、Cは音速コンダクタンス[dm3/(s・bar)]、P1は1次側のゲージ圧力(MPa)、P2は2次側のゲージ圧力(MPa)であり、温度20℃を基準としていることは従来の場合と同様である。
【0023】
(5)式において、補正パラメータnは(3)式によるときの上記楕円形状を放物線形状側にも補正するための補正パラメータであり、0<n<1の値である。
【0024】
パラメータaは圧力比{(P2+0.1)/(P1+0.1)}が“1”のときにおける体積流量Qを定めるための補正パラメータである。
【0025】
パラメータmは補正パラメータa、nによる補正によって補正された流量をさらに良好な流量特性近似とするために導入した補正パラメータである。
【0026】
補正パラメータaについてさらに説明すれば、例えば、電磁弁では演算流量と測定流量との間の誤差が少ない。しかし、例えばチェックバルブの場合、臨界圧力比bの値が(−)になる等、物理的に意味とかけ離れる。したがって、(3)式中の(1−b)に変わって、補正パラメータaを導入して(a−b)とする。
【0027】
次に、亜音速流れのとき、(5)式を用いる理由について説明する。
【0028】
流量測定回路を、図1に示すごとく、空気圧機器1の1次側圧力P1を圧力計3にて計測し、空気圧機器1の2次側圧力P2を圧力計5にて測定し、空気圧機器1の流量Qを流量計7で測定するシステムとする。図1においてPsは空気圧源9の空気圧力を示している。
【0029】
空気圧機器1の抵抗を等価なオリフィスに換算したときの計算上の断面積と等価な概念である音速コンダクタンスをCとしたとき、パラメータC(音速コンダクタンス)、b(臨界圧力比)、補正パラメータa、m、nに対して表1に示す如き値を採用することにより、上記の(5)式による場合の流量近似演算式による演算流量は図2に示すα、β、γ、δ、ε、ζのそれぞれが得られ、これらの演算流量を測定流量と少ない誤差で近似することができる。
【0030】
【表1】
【0031】
ちなみに、チェックバルブに対して、C=2.63、b=0.20、a=0.91、m=2、n=0.5としたとき、(5)式による演算流量特性は図3の実線で示したηの如くになり、図3において黒点列にて示した測定流量と極めて近似する。これに対して(3)式による流量特性近似演算式はC=2.63、b=−1.35のとき、図3の破線で示したθのごとくになり、測定流量との近似度はきわめて悪い。ここで流量比は[流量/チョーク流れのときの流量]を示している。
【0032】
したがって、流量を求めるときは、チョーク流れに対しては(2)式を用いて演算し、亜音速流れに対しては(5)式を用いて演算する。
【0033】
次に、音速コンダクタンスCを求める場合は、チョーク流れに対しては(2)式を変形した(6)式を用い、亜音速流れに対しては(5)式を変形した(7)式を用いて演算する。
【0034】
【数6】
【0035】
【数7】
【0036】
次に、1次側のゲージ圧力P1 を求める場合は、チョーク流れに対しては(2)式のP1をP0に置換した(8)式を用い、亜音速流れに対しては(5)式のP1をP0に置換した(9)式を用いる。
【0037】
【数8】
【0038】
【数9】
【0039】
ここで、P0は(ダミー)変数を示す。
【0040】
次に、2次側のゲージ圧力を求める場合は、チョーク流れ、亜音速流れに関係なく、(5)式のP2をP0に置換した(10)式を用いる。
【0041】
【数10】
【0042】
ここで、P0は(ダミー)変数を示す。
【0043】
空気圧機器としての電磁弁を介して容器に圧力流体としての空気を充填する場合の流量特性を、上記した本発明の実施の形態にかかる空気圧機器の流量特性近似演算方法によって演算する場合について説明する。
【0044】
以上の例示として、図4に示すように、空気圧源9から空気圧力Psの空気を発生させ、電磁弁11を介して空気圧容器13に圧縮空気を充填する場合を例に説明する。空気圧容器13の内圧は圧力計15によって計測し、空気圧容器13の内圧をP0で示す。電磁弁11の1次側のゲージ圧力をP1とし、2次側のゲージ圧力をP2とする。
【0045】
電磁弁11の流量特性は図5に示すとおりであって、図5において破線は(2)式および(3)式による場合の流量特性を示し、実線は(2)式および(5)式による場合の流量特性を示し、黒点列は実測流量を示している。ここで、実線は、(2)式および(5)式による場合の流量特性を示し、実測流量とほぼ一致している。
【0046】
上記において電磁弁11を開いて空気圧源9から空気圧容器13に充填していった場合の空気圧容器13の内圧応答は、図6に示す如くであった。図6において、実線は実測内圧応答を、破線は(2)式および(5)式による場合の内圧応答を、一点鎖線は従来の流量式である(2)および(3)式による場合の内圧応答を示し、破線に示した内圧応答と実線に示した内圧応答とは極めて近似しているが、一点鎖線に示した内圧応答と実線に示した内圧応答とは近似せず、大きく離れている。
【0047】
このように、(2)式および(5)式による場合の流量特性は電磁弁11の流量特性に極めて近似しているため、空気圧容器13の充填による場合の内圧応答の誤差は少なく、精度が向上することが判る。
【0048】
次に、本発明にかかる空気圧機器の流量特性近似演算方法を用いて流量特性を近似演算する場合について説明する。
【0049】
図7、図8および図9はそれぞれ本発明の空気圧機器の流量特性近似演算方法を用いて流量特性近似演算を行う場合の入出力装置の表示およびフローチャートである。
【0050】
そのハードウエア構成は、入力装置と、CPUと、演算プログラムおよび補正パラメータ等が格納されているROMと、作業領域を含むRAMと、入力装置と共用の出力装置としてのCRT(入出力装置)とを含んでいる。ROMにはCPUと協働して流量Q、音速コンダクタンスC、圧力P1、P2の演算を行う演算プログラム、演算のもとになる臨界圧力比bおよび補正パラメータa、m、nが空気圧機器品番に対応して格納されている。
【0051】
特性演算のための計算指示がなされると、図7に示す基準画面が入出力装置上に表示される。図7に表示される基準画面は、本発明による演算時における初期画面であって、画面左部分は設定のための画面であり、流量Q、音速コンダクタンスC、1次側のゲージ圧力P1、または2次側のゲージ圧力P2の何れかを示す計算項目、空気圧機器の品番、空気圧機器の種類、演算の元になる値等の必要項目に対しての指示および置数をし、かつ画面右下部分に計算結果が表示されるCRT画面を例示している。
【0052】
図7に示した入出力画面上で、必要項目の入力がなされる。ここで、ANRは標準状態に換算した体積空気量を示している。
【0053】
図8および図9のフローチャートを参照して、流量Q、音速コンダクタンスC、1次側のゲージ圧力P1、2次側のゲージ圧力P2の演算を行う場合について説明する。
【0054】
まず、演算ルーチンを動作させると、空気圧機器の品番の表示がフリッカされて、その入力が促される(ステップS1)。
【0055】
ステップS1において空気圧機器のそれぞれに割り当てられた機器品番が入力されたときは、入力された機器品番に対応してROMに格納されている機器種類データベースから、補正パラメータを含む、パラメータa、b、C、mおよびnが読み出され、空気温度T(℃)、目標流量Qが設定されて(ステップS2)、演算する項目の指示がなされるのを待つ(ステップS3)。
【0056】
ステップS1において空気圧機器のそれぞれに割り当てられた機器品番が所定期間内に入力されないときは、機器品番に対する補正パラメータを含むパラメータa、b、C、mおよびn、さらに温度T(℃)、目標流量Qが手動によって入力されて、演算する項目の指示がなされるのを待つ(ステップS3)。
【0057】
ステップS1およびS3において入力される空気圧機器品番に基づく空気圧機器種類は、例えば電磁弁、管継手、速度制御弁(自由流れ)、速度制御弁(制御流れ)、サイレンサ、シリンダの固定絞り等である。
【0058】
ステップS3における指定は、流量特性近似演算式による流量指定、音速コンダクタンスCの演算指定、1次側のゲージ圧力P1の演算指定、2次側のゲージ圧力P2の演算指定である。
【0059】
ステップS3における指定が流量特性近似演算式による流量を求めることが指示されているとき指定のときは、指定された空気圧機器に対するパラメータa、b、C、m、n、r、T、P1、P2が用いられてチョーク流れ、亜音速流れに応じて(2)式および(5)式により流量特性近似演算式による流量が演算されて(ステップS4)、演算結果である流量Qが図7に示す入出力装置右下欄の流量Qの枠内に表示されて(ステップS18)、演算ルーチンが終了する。
【0060】
ステップS3において音速コンダクタンスCを求めることが指示されていると判別されると、指定された空気圧機器に対するパラメータa、b、m、n、T、P1、P2、目標流量Qが用いられて、チョーク流れ、亜音速流れに応じて(6)式、(7)式に基づいて音速コンダクタンスCが演算され(ステップS5)、音速コンダクタンスCが図7に示す入出力装置右下欄の音速コンダクタンスCの枠内に表示されて(ステップS18)、演算ルーチンが終了する。
【0061】
ステップS3において1次側のゲージ圧力P1を求めることが指示されていると判別されると、指定された空気圧機器に対するパラメータa、b、m、n、T、P2、P0、目標流量Qが用いられて、P2がP0に設定され(ステップS6)、次いで(8)式、(9)式に基づいて計算流量Q0の演算がされて(ステップS7)、計算流量Q0が目標流量Q以上か否かがチェックされる(ステップS8)。ステップS8において計算流量Q0が目標流量Q以上でないと判別されたとき、すなわち計算流量Q0が目標流量Q未満と判別されたときはP0が予め定めた0.001だけ増加させられて(ステップS9)、ステップS7から再び実行される。
【0062】
ステップS8において、計算流量Q0が流量Q以上であると判別されたときはP1=P0とされて(ステップS10)、1次側のゲージ圧力P1が図7における入出力装置右下欄の1次側圧力P1の枠内に表示されて(ステップS18)、演算ルーチンが終了する。
【0063】
ステップS3において2次側のゲージ圧力P2を求めることが指示されていると判別されると、指定された空気圧機器に対するパラメータa、b、m、n、T、P1、P0、目標流量Qが用いられて、P1がP0に設定され(ステップS11)、次いで{(P0+0.1)/(P1+0.1)}>bか否かがチェックされ(ステップS12)、{(P0+0.1)/(P1+0.1)}>bのときは(10)式により流量Qが演算され(ステップS13)、計算流量Q0が目標流量Q以上か否かがチェックされる(ステップS14)。
【0064】
ステップS14において、計算流量Q0が目標流量Q以上でないと判別されたとき、すなわち計算流量Q0が目標流量Q未満と判別されたときはP0が予め定めた0.001だけ減少させられて(ステップS15)、ステップS12から再び実行される。ステップS14において、計算流量Q0が目標流量Q以上であると判別されたときはP2=P0とされて(ステップS16)、2次側のゲージ圧力P2が図7における入出力装置右下欄の2次側圧力P2の枠内に表示されて(ステップS18)、演算ルーチンが終了する。
【0065】
ステップS12において{(P0+0.1)/(P1+0.1)}>bでないときは、チョーク流れの場合であって、ステップS12に続いてエラー表示がなされる(ステップS17)。
【0066】
次に、上記した本発明の実施の一形態にかかる空気圧機器の流量特性近似演算方法を空気圧機器選定に適用した場合について説明する。
【0067】
図10は空気圧機器選定例を示す模式図である。
【0068】
空気圧力Psの空気圧源27からの圧縮空気を電磁弁21と速度制御弁29を介してアクチュエータ(エアシリンダ)31のヘッド側室に供給し、アクチュエータ31のロッド側室から空気を速度制御弁33、電磁弁21およびサイレンサ23を介して放出することによってアクチュエータ31のピストンを図10において左の方向に駆動する場合を例に、空気圧機器選定例を説明する。
【0069】
速度制御弁29は可変絞り29−1とチェックバルブ29−2との並列接続により構成してあり、速度制御弁33は可変絞り33−1とチェックバルブ33−2との並列接続により構成してある。
【0070】
空気圧機器の選定ルーチンに入ると、図11のフローチャートに示すように、初期化がなされ(ステップS31)、次いで使用条件、ここではピストンがストロークエンドに到達するまでの要求ストローク時間が入力される(ステップS32)。
【0071】
ステップS32に続いてROMに格納されているデータベース34が参照されてエアシリンダ31、電磁弁21、速度制御弁29および33、サイレンサ23およびこれらを連結する配管が仮選定される(ステップS33)。ステップS33により仮選定された空気圧機器の各パラメータ(a、b、m、n)に基づいて後記するシミュレーションが行われてストローク時間(シミュレーションストローク時間)が演算される(ステップS35)。
【0072】
ステップS35におけるシミュレーション結果によるシミュレーションストローク時間が要求ストローク時間より小さいか否かがチェックされ(ステップS36)、ステップS36においてシミュレーションストローク時間が要求ストローク時間より小さくないと判別されたときは、再びデータベース34が参照されて他の空気圧機器が選定される(ステップS38)。
【0073】
ステップS38の実行によって新たに選定された空気圧機器に対するパラメータから、シミュレーションストローク時間が演算され(ステップS35)、シミュレーション結果によるシミュレーションストローク時間が要求ストローク時間より小さいか否かがチェックされ(ステップS36)、ステップS36においてシミュレーションストローク時間が要求ストローク時間より小さくなるまで繰り返されて、シミュレーションストローク時間が要求ストローク時間より小さいと判別されたときは、ステップS36に続いて空気圧機器の品番が表示され、表示空気圧機器の品番による場合のシミュレーションストローク時間が表示されて(ステップS37)、印刷保存される(ステップS39)。
【0074】
したがって、ステップS37において表示された品番にて示される電磁弁21、速度制御弁29および33、サイレンサ23および25(図10参照)、配管の空気圧機器を選択することによって、要求ストローク時間を満たすことができる空気圧機器の選定ができることになる。
【0075】
次に、シミュレーションルーチンについて図12に基づいて説明する。
【0076】
シミュレーションの時間パラメータ(t)が初期化(t=0)される(ステップS43)。ステップS43に続いて、エアシリンダ31のヘッド側、すなわち充填側のステップS49が実行される。
【0077】
充填側のステップS49では、電磁弁21の流量演算がなされ(ステップS44)、電磁弁21と速度制御弁29との間の配管・圧力流量の演算がなされ(ステップS45)、次いで速度制御弁(自由流れ)29の流量演算がなされ(ステップS46)、速度制御弁29とエアシリンダ31のヘッド側までの間の配管・圧力流量の演算がなされ(ステップS47)、エアシリンダ31のヘッド側に設けられた固定絞りの流量演算がなされる(ステップS48)ことで実行される。
【0078】
ステップS48に続いてエアシリンダ31内の圧力、ピストン移動速度、変位が演算される(ステップS50)。ステップS50における演算は電磁弁21の演算流量、速度制御弁29の演算流量および配管・圧力の演算流量とエアシリンダ31の内径に基づき演算される。
【0079】
ステップS50の実行に続き、エアシリンダ31のロッド側、すなわち放出側のステップS57が実行される。
【0080】
放出側のステップS57では、エアシリンダ31のロッド側に設けられた固定絞りの流量演算がなされ(ステップS51)、エアシリンダ31のロッド側の固定絞りと速度制御弁33との間の配管・圧力流量の演算がなされ(ステップS52)、速度制御弁(制御流れ)33の流量演算がなされ(ステップS53)、速度制御弁33と電磁弁21との間の配管・圧力流量の演算がなされ(ステップS54)、電磁弁21の流量演算がなされ(ステップS55)、次いでサイレンサ23の流量演算がなされる(ステップS56)ことで実行される。
【0081】
ステップS57に続いてエアシリンダ31のピストンがストロークエンドに到達したか否かがチェックされ(ステップS59)、エアシリンダ31のピストンがストロークエンドに到達していないと判別されたときは時間パラメータ(t)が単位時間だけインクリメントされて(ステップS58)、エアシリンダ31のピストンがストロークエンドに到達するまで繰り返してステップS44から再び実行される。
【0082】
ステップS59において、エアシリンダ31のピストンがストロークエンドに到達したと判別されたときはその時におけるステップS58の時間パラメータに基づく時間がシリンダストローク時間として表示される(ステップS60)。ステップS60に続いてステップS36から実行される。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気圧機器の流量特性近似演算方法によれば、補正パラメータa、n、mを設定して、(1)式により対象空気圧機器の流量を演算してその流量特性を近似することによって、対象空気圧機器の測定流量特性にきわめて近似した対象空気圧機器の流量近似特性が得られるという効果がある。したがって、(1)式により演算された流量により得た近似された流量特性に基づいて空気圧機器を選択するときは、より適切な空気圧機器の選択をすることが可能となるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による場合の流量測定回路の説明に供する模式説明図である。
【図2】本発明方法による場合の作用の説明に供する流量特性図である。
【図3】本発明方法による場合の作用の説明に供する流量特性図である。
【図4】空気圧機器に空気を充填するときにおけるシステムの模式説明図である。
【図5】空気圧機器に空気を充填するときにおける本発明による場合の充填空気流量特性図である。
【図6】空気圧機器に空気を充填するときにおける本発明による場合の応答特性図である。
【図7】本発明方法による演算を行うときにおける初期画面の模式説明図である。
【図8】本発明方法による演算の説明に供するフローチャートである。
【図9】本発明方法による演算の説明に供するフローチャートである。
【図10】本発明を適用した空気圧機器選定の場合のシステム構成例を示す模式図である。
【図11】本発明を適用した空気圧機器選定説明のためのフローチャートである。
【図12】本発明を適用した空気圧機器選定の場合におけるシミュレーションの説明に供するフローチャートである。
【符号の説明】
1…空気圧機器 3、5、15…圧力計
7…流量計 9、27…空気圧源
11、21…電磁弁 13…空気圧容器
23、25…サイレンサ 29、33…速度制御弁
31…アクチュエータ
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