JP3676673B2 - 合成樹脂製ヤリトリ型接合部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製ヤリトリ型接合部材、特に、排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、排水設備に用いる合成樹脂製(塩ビ製)ヤリトリ型接合部材(スライド継手、ヤリトリソケットともいう)とは、上流側および下流側の各設備が固定状態にあるとき、両設備を水平管で接続するのに用いられるもの、とされている(例えば、実開昭60−36469号公報、実開昭61−152886号公報、特開平4−107390号公報、実開平6−18790号公報参照)。
【0003】
これについて、前掲の特開平4−107390号公報で示された1例で説明する。
【0004】
図6において、布設されている合成樹脂製排水管(既設管ともいう)50の一部が破損した場合、この破損箇所を修理するときに、2つのヤリトリ型接合部材51,51を用いて修理する。
【0005】
すなわち、この排水管50の不良箇所のある管体を、切断箇所52,52を定めて切取り、そこに新規な管体53を挿入して(介在させて)、元の排水管50と接続するときに、このヤリトリ型接合部材51を用いる。
【0006】
このヤリトリ型接合部材51は、一般にゴム輪受口カラ−(WRと略号する)51aとして、下水道用硬質塩化ビニル管で規格化されているものを用いる。
【0007】
すなわち、このゴム輪受口カラ−51aは、カラ−本体54の両端部内面に形成されたシ−ル溝55,55にそれぞれゴム輪56を嵌挿して構成している。
【0008】
因みに、このゴム輪受口カラ−51aは前記規格によれば、その寸法は呼び径(例えば125mmφ)に対しカラ−本体54の軸長(例えば最大200mm)やゴム輪56間隔(例えば最小76mm)の寸法等が決められている。
【0009】
そこで、このヤリトリ型接合部材51を2つ用いて不良箇所が切り取られた既設の排水管50の上、下流側にそれぞれ外嵌して、2点鎖線のようにそれぞれスライドさせておき、新規な管体(挿入管または挿入用管本体または接続用短管ともいう)53を挿入してから、これらのヤリトリ型接合部材51を前記切断箇所52を跨ぐようにそれぞれスライドさせると、排水管50の修理ができる。
【0010】
ところで前記規格によると、ゴム輪受口カラ−51aそのものは、負圧試験の合格、つまり封水性や、地震時の抜止め安全性を確保すると共に、市場に提供されている他のゴム輪受口カラ−との互換性に支障がないようにしている。
【0011】
ところが、前記ゴム輪受口カラ−51aをヤリトリ接合部材51に用いた場合、2つの切断箇所52を中にして、このゴム輪受口カラ−51aが既設の排水管50と新規な管体53とにスライドして跨ぐことから、計4つの接合長さ(ゴム輪受口における接合長さ、すなわち、ゴム輪からストッパ−迄の間隔に相当)ができ、これらは必ずしも規格値通りにはならず、片寄ることもあって施工の信頼性に欠けるおそれがあった。
【0012】
そこで本出願人は、規格化されているゴム輪受口カラ−をヤリトリ接合部材に適用したとき、かかる規格による信頼性が確実に生かされることを目的として、同一寸法の2つのゴム輪受口カラ−を挿入管に外嵌して、互に離反するようにスライドさせたとき抜止めすると共に、互に近接するようにスライドさせたとき該挿入管の管長内に収まるようにした排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材を用いて、既設の上、下流側の排水管を接続するに当り、該接続箇所を前記挿入管の管長と略同一長さにした後、該接続箇所へ、前記ゴム輪受口カラ−に近接させた挿入管を挿入してから、これらのゴム輪受口カラ−を抜止めストッパ−迄離反させることにより、該ゴム輪受口カラ−に挿入する既設の排水管の接合長さを規格値に合致させて、排水管の接続を行うことを特徴とする排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材を提案した(特願平11−331395号)。
【0013】
ところで本出願人は、かかる提案のヤリトリ型接合部材1を次のように適用することを試みた。
【0014】
すなわち、図4に示すように既設の排水管8において、不良箇所57をもつ切取り排水管部50Aを、施工後、不連続による段差や内周溝を発生させないため、新規な挿入管3と同じ管長Sで切取り、そこに適用することを試みた。
【0015】
その新規な挿入管3の管長は製品長さといわれ、最小限のスペ−スで修理するメリットを生かすため、2つのゴム輪受口カラ−2,2の合計長さに構成している。
【0016】
したがって、生産工場出荷の流通上も好都合であるばかりでなく、無駄な掘削を防止したり、既設の排水管の切管長さの目安にもできる。
【0017】
なお、図4の排水管8について更に説明すると、(A)において既設の排水管8は上、下流側の各設備14,14は固定状態にあるので、前記のように不良箇所57をもつ切取り排水管部50Aを製品長さのSで切取った後、ヤリトリ型接合部材1を矢印aのように持下げて介在させる。
【0018】
次いで、図4(B)に示すように、このヤリトリ型接合部材1と既設の排水管8との軸芯(管軸)を同一直線上に合せてから、2つのゴム輪受口カラ−2,2を切断箇所を跨ぐようにそれぞれB矢方向に離反してスライドさせると、排水管8の修理ができる。
【0019】
また本出願人は、前記提案のヤリトリ型接合部材1Aを次のように適用することも試みた。
【0020】
すなわち、図5に示すような既設の排水管8に、新規な合成樹脂(塩ビ)製排水ます15を増設する場合にも適用することを試みた。
【0021】
なお、図5の排水管8への新規な排水ます15の増設について更に説明すると、この排水ます15はインバ−ト型であって、複数の上流側の枝管用接続口(受口)16,16…と1つの下流側の接続口(受口)17と1つの点検用接続口(受口)18とをもっており、この下流側の接続口17と、該下流側の接続口17と同一直線上の上流側の接続口16とにそれぞれ、前記ゴム輪受口カラ−2を外嵌した接続用短管3Aを挿入接続固着する。これが生産工場出荷品となっている。
【0022】
そして、既設の排水管8を、この排水ます15の上下流方向の長さtで切取った後、この排水ます15を矢印aのように持下げて介在させる。次いで、上下流側の接続口16,17に接続している。いわゆる片受ソケットたるヤリトリ型接合部材1Aのゴム輪受口カラ−2をスライドして排水管8へ外嵌させる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかるヤリトリ型接合部材1,1Aでは、捩れを生じ易いゴム輪をもつヤリトリ型接合部材1,1Aと既設の排水管8とは、正確な軸芯合せを必要とするが、本来、修理や増設の場合は掘削部分が狭隘であったり、時として、湧水地でもあって、その軸芯合せ作業が面倒となっていた。
【0024】
殊に、当該ヤリトリ型接合部材1,1Aを持下げながら支持して軸芯合せ(同一直線上にする)をしてから、 2個のゴム輪受口カラ−2,2を左右にスライドさせる作業は、軸芯合せ専用の支持部分を構成していないヤリトリ型接合部材1では、支持した手でスライドさせる作業となって、斜めにスライドさせる力を作用することもあってゴム輪にとって好ましくなく、ひいては、配慮しながらの作業となり、更に面倒となる。
【0025】
また、図5で示す排水ます15の増設の場合には、前記提案のヤリトリ型接合部材1Aがそのまま適用できない問題も生じた。
【0026】
そこで本発明は、かかる新しく発見した問題を解決することを主たる目的とし、従来のヤリトリ型接合部材に比べ生産性や生産費を損なわないことを副たる目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、かかる目的を達成するため、1)ゴム輪受口カラ−を接続用短管にスライド自在に外嵌して収め、該短管と既設管とを接続するときに用いる合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあって、前記ゴム輪受口カラ−の前記既設管側の外端に、従来の成形金型の手直しで可能となる円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ部を、前記既設管の外面に当接して両管の管軸を同一直線上にする軸芯合せを行った後、該ゴム輪受口カラ−を支持した手により、既設管側へ該軸芯合せ部を当接させた状態でスライドさせるようにしたことを特徴とする合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあり、また、2)略同一寸法の2つのゴム輪受口カラ−を挿入管に外嵌して収め、互に離反・近接するように該ゴム輪受口カラ−を支持した手により、スライドさせると共に、該近接させたとき該挿入管の管長内に収まるようにした排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材において、前記挿入管と既設の排水管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うため、前記ゴム輪受口カラ−の両方または片方の離反側外端に、従来の成形金型の手直しで可能となる円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ部を、上および/または下流側の排水管外面に当接させた状態でスライドさせて、前記挿入管と排水管とを接続するようにしたことを特徴とする排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあり、また、3)ゴム輪受口カラ−を挿入管にスライド自在に外嵌して収めた合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあって、前記ゴム輪受口カラ−と挿入管との間に抜止め用ストッパ−を設けることにより、該ゴム輪受口カラ−がスライドしたときのストッパ−にすることにより、該ゴム輪受口カラ−が挿入する既設管の接合長さを規格値に合致させるようにし、しかも、前記ゴム輪受口カラ−の前記既設管側外端に、前記挿入管と既設管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うための、従来の成形金型の手直しで可能となる少なくとも最大上半分に形成された、円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ小片を既設管の外面に当接させた状態で、ゴム輪受口カラ−を支持した手により、既設管側へスライドさせるようにしたことを特徴とする合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあり、また、4)増設用合成樹脂製排水ますの上および下流側接続口に、それぞれ接続用短管を設け、これらの短管にそれぞれゴム輪受口カラ−をスライド自在に外嵌して収め、これらの設けられた短管の外端間の長さを、既設の排水管の切取り長さとして該排水ますを介在させるに当り、前記ゴム輪受口カラ−の排水管側外端に、前記短管と排水管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うため、成形金型の手直しで可能となる少なくとも最大上半分に形成された、円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、これらの軸芯合せ部を前記排水管の外面に載置してから、これらのゴム輪受口カラ−を支持した手により、該排水管側へ該軸芯合せ部を排水管に当接させた状態でスライドさせるようにしたことを特徴とする排水ます用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材を要旨とする。
【0028】
したがって、本発明は次の実施態様に代表的に適用される。
【0029】
(1)略同一寸法の2つのゴム輪受口カラ−が外嵌され、かつ、これらの2つのゴム輪受口カラ−を近接させたとき収まる挿入管を用いるに当り、既設管の切取り長さを該挿入管の管長に等しくして既設管の最小切取り長さとしたもの。
【0030】
(2)増設用合成樹脂製排水ますの上および下流側接続口に、それぞれ接続用短管を設け、これらの2つの短管に、それぞれゴム輪受口カラ−をスライド自在に外嵌し、排水ますにセットされている。これらの短管の外端間における長さを、既設管の切取り長さにしたもの。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明を添付図面に示す実施例により詳細に述べる。
【0032】
図1は本発明の第1の実施例の管軸に沿う上半分の断面図と下半分の外面図、図2は図1の要部図で、(A)は一部切欠正面図、(B)は軸に沿う縦断面図、図3は第2の実施例の軸に沿う断面図で、前記図6で示す従来技術と共通する部分は省略ないし簡略にするので、これを補充する必要がある。
【0033】
先ず、本発明のヤリトリ型接合部材1,1Aの「創作に係る前提部分」を述べ、次いで、本発明の「特徴部分」を述べる。
【0034】
そして、本発明は特に公共下水道を含めた排水設備に用いる。
【0035】
本発明の「創作に係る前提部分」を以下述べる。
【0036】
本発明の第1の本実施例の合成樹脂製(塩ビ製)ヤリトリ型接合部材(ヤリトリ型ゴム輪両口または両受口ソケットともいう)1は、図1および図2に示すように、同一寸法(勿論、同一形状)または軸長のみ若干異なる寸法の2つのゴム輪受口カラ−2,2を、1つの挿入用管本体(単に挿入管という)3に対称的に(向き合って)スライド自在に外嵌して構成し、特に、このゴム輪受口カラ−(WR)2は日本下水道協会制定の規格を満足し、しかも、かかるゴム輪受口カラ−2からなるヤリトリ型接合部材1もまた、前記規格の制定根拠をなす封水性や、地震による抜止性や、互換・汎用性を満足しているものである。
【0037】
因みに、図2において、このゴム輪受口カラ−2が呼び径100mmφの場合、カラ−本体10の軸長Z1=113.5mm(<180mm)、ゴム輪外形間隔Z2=95mm(>66mm)、カラ−内径d=116mmφ(>114.5mmφ)の寸法で構成され、カッコ内の規格値を満足している。
【0038】
次に、本第1の実施例のヤリトリ型接合部材1が規格の根拠をなす封水性等を満足することについて述べる。
【0039】
このゴム輪受口カラ−2の1つには当然、両端部内面、つまり1対のゴム輪4,5を設けているが、これらの2つのゴム輪受口カラ−2,2は対称的に挿入用管本体3に外嵌されて、互に近接・離反するようスライドする。このスライド自在に外嵌された2つのゴム輪受口カラ−2,2における各ゴム輪4,5のうち互に隣設する側のゴム輪5,5の各内側には、縮径傾向の弾性を有するストッパ−Cリング6,6を設けている。
【0040】
なお、このストッパ−Cリング6は図示のようにゴム輪受口カラ−2側に設けているが、挿入用管本体3側の定位置に設けてもよい。
【0041】
一方、挿入用管本体3の両端部外面には、これらのストッパ−Cリング6が係止するガイド用傾斜面13とストッパ−段部とのあるストッパ−凹溝7,7を周設している。したがって、ストッパ−Cリング6が弾性により縮径してストッパ−凹溝7に落込み嵌合すると、ゴム輪受口カラ−2は挿入用管本体3から外方向に抜けないようになる。
【0042】
なお、このストッパ−Cリング6を挿入用管本体3側に設けた場合、図示しないが、ゴム輪受口カラ−2の内面にガイド用傾斜面(13)とストッパ−段部のあるストッパ−凹溝7を凹設する。
【0043】
すなわち、2つのゴム輪受口カラ−2,2が互に離反したスライドしたとき挿入管用本体3から外れないようにストップさせ、そのとき、つまり、ゴム輪受口カラ−2を外方向にいっぱいに引張ったとき、離反した状態のゴム輪受口カラ−2の、既設の排水管8との接合長さLが規格値(ゴム輪受口における接合長さに相当)を満足するようにしている。
【0044】
勿論、そのとき、排水管8と挿入用管本体3とは当接させて接続する。つまり、排水管8に挿入用管本体3を当接させた状態で、両方のゴム輪受口カラ−2を排水管8へストップする迄単に機械的に張って離反スライドさせる。
【0045】
したがって、このヤリトリ型接合部材1を用いると、例えば既設の排水管8との封水性や地震による抜止め性や互換・汎用性については保証されるのである。
【0046】
なお、このとき、このゴム輪受口カラ−2と挿入用管本体3との接合長さaは、ストッパ−Cリング6を設けているので、規格値より小であってもよい。したがって、通常のゴム輪受口カラ−2を2つ用いた場合(例えば図6のもの)より挿入用管本体3の軸長を短くすることができる。
【0047】
以上のように品質が保証されたヤリトリ型接合部材1は、前記図6の従来例で述べたような管途中の破損箇所の修理に用いたり、また、既設の排水ますと公共ますとの接続に用いることができる。
【0048】
特に、後者の使用について述べると、従来、この種の接続に用いている、差口とゴム輪受口とをその管底を一致させて一体にしたスライド継手(前掲の実開昭60−36469号公報やアロン化成製CUSLR継手参照)では、接続後、管底に段差が形成され、排水の溜まりとなってつまりの原因になるが、このヤリトリ型接合部材1を代りに用いると、これを防ぐ特長をもっている。
【0049】
特に、このヤリトリ型接合部材1で、前記図4で述べたように、同一寸法のゴム輪受口カラ−2を2つ用いたタイプでは、挿入用管本体3上で両者を突き合せてると、両者は挿入用管本体3と略等しくなり、したがって、1つのゴム輪受口カラ−2は挿入用管本体3の略半分の軸長となり、コンパクトになって出荷され、現場に持込むことができる、という特長をもっており、また、既設の排水管8の不良箇所の修理の場合には、その不良箇所の切取った排水管部50Aが軸長を挿入用管本体3の軸長に等しくする、という切断箇所の作業標準にもなる特長をもっている。
【0050】
次に、以上のヤリトリ型接合部材1を具体的に詳述する。
このヤリトリ型接合部材1は、前記図6の従来例のように、主として既設排水管8が部分的に破損したときの補修に用いられる。
【0051】
このゴム輪受口カラ−2は、規格上も同名で表示されており、カラ−本体(短管)10の両端部内面にそれぞれゴム輪をもっているものであり、このゴム輪そのものは規格化されていない。
【0052】
したがって、このゴム輪受口カラ−2における一方のゴム輪4,(4A)は、断面C(Uパッキン)またはV字状(リップ付パッキン)のシ−ルリングで構成し、C字状の場合(図3参照)、C字連結部が摺動面になっている。そのため、このゴム輪4が嵌挿するシ−ル溝9は若干大きくなり、カラ−本体10を膨出して形成している。
【0053】
他方ゴム輪5は、いわゆるOリングで構成し、このゴム輪5が嵌挿するシ−ル溝11は小さいため、カラ−本体10の内面を穿設して形成している。
【0054】
このシ−ル溝11に隣設して内側(カラ−本体10の開口に対する内方向をいう)に、ストッパ−Cリング6が嵌合するリング溝12を形成している。
【0055】
このリング溝12はシ−ル溝11より大のため、前記シ−ル溝9と同様、カラ−本体10を膨出して形成している。
【0056】
このストッパ−Cリング6は、バネ鋼またはエンプラ(変性PPO等)からなる断面4mm角のCリングで構成し、その自然体の内径は挿入用管本体3の外径より小にし、この挿入用管本体3に外嵌すれば常時縮径力が作用する(縮径傾向の弾性をいう)ようになっている。
【0057】
このストッパ−Cリング6が係止する、挿入用管本体3のストッパ−凹溝7は内側にガイド用傾斜面13を形成し、ストッパ−Cリング6が挿入用管本体3の内方向には容易にスライドするようになっている。
【0058】
なお、挿入用管本体3の端部外周の定位置にストッパ−Cリング6を設けた場合、不図示であるが、ガイド用傾斜面(13)のあるストッパ−凹溝(7)はカラ−本体10のシ−ル溝9,11の内側に2つ設け、ゴム輪受口カラ−2の近接・離反時にそれぞれストッパ−させることができ、したがって、挿入用管本体3が前記のものより長尺ものにすることができる。
【0059】
なお、本第1の実施例の2つのゴム輪受口カラ−2,2は形状寸法共に同一であるが、本発明はこれに限らず、カラ−本体10の軸長のみ若干異なる2つのゴム輪受口カラ−であってもよい。但し、これらの異なる2つのゴム輪受口カラ−の、排水管(単に管を指す)8との接合長さLは、少なくとも規格値を満たすものでならなければならない。
【0060】
次に、本発明の第2の実施例のヤリトリ型接合部材(片受ソケットともいう)1Aについて述べる。図3において、このヤリトリ型接合部材1Aは前記図5の述べた排水ます15の上および下流側の接続用短管3Aに、1つのゴム輪受口カラ−2をそれぞれスライド自在に外嵌して構成し、特に、このゴム輪受口カラ−2は日本下水道協会制定の規格を満足し、しかも、かかるゴム輪受口カラ−2からなるヤリトリ型接合部材1Aもまた、前記規格の制定根拠をなす封水性や、地震による抜止性や、互換・汎用性を満足している。
【0061】
このゴム輪受口カラ−2の構成や寸法や封水性等については、前記第1の実施例のヤリトリ型接合部材1の片側(左または右)のものと同様につき省略するので、これをそのまま補充する必要がある。
【0062】
また、このゴム輪受口カラ−2を用いたヤリトリ型接合部材1Aをもつ排水ます15の使用法は、図5で既に述べたので省略する。
【0063】
さて、本発明の「特徴部分」を以下述べる。
【0064】
これらの第1および第2の実施例のヤリトリ型接合部材1,1Aでは、次のような軸芯合せ部20,20Aを、ゴム輪受口カラ−2の外端に、呼び径100mmφであれば製品長さSより5〜10mm程度、はみ出すように軸方向に突出させている。
【0065】
したがって、この軸芯合せ部20,20Aは、製品長さS、すなわち切取り排水管部(50A)の管長より突出しているので、挿入用管本体3や排水ます15を既設の排水管8,8間に介在させると、この排水管8の切断箇所(52)を若干越えて跨ぐようにのせることになる。
【0066】
すなわち、前記図4や図5のa矢視方向にこのヤリトリ型接合部材1,1Aを持下げて介在させると、この軸芯合せ部20,20Aが既設の排水管8の管端上面(外面)に載置(当接)するので、このヤリトリ型接合部材1,1Aを特に手で支持しながら調整することなく、自動的に挿入用管本体3や排水ます15の接続用短管19と排水管8との同一直線上の軸芯合せができる。
【0067】
勿論、小片の軸芯合せ部(軸芯合せ小片)20,20Aに構成したので、射出成形用金型の若干の手直しで従来の生産費、生産性どおりにすることができる。
【0068】
この軸芯合せ部20,20Aを更に詳述する。
【0069】
図1で示す軸芯合せ部20は円弧状庇型に構成され、シ−ル溝9の外側で突出している。このゴム輪受口カラ−2のカラ−本体10が挿入用管本体3や同径の既設の排水管8の外周面に外嵌されてスライドすることから、この円弧状庇型軸芯合せ部20は、このカラ−本体10と同じ内外径(同じ肉厚)で構成し、その先端内面を若干傾斜のラッパ状に面トリ21を施して、ゴム輪受口カラ−2のスライドに支障のないようにしている。
【0070】
この円弧は、既設の排水管8に載置されることから、カラ−本体10の少なくとも最大上半分(管軸を通る水平面の上半分つまり円周1/2)から上方1/4円周に形成する。
【0071】
また、図2および図3で示す軸芯合せ部20Aは爪型に構成され、シ−ル溝9の外側で突出している。この爪型軸芯合せ部20Aは、前記円弧状庇型のもの(20)を分断して 3個〜 4個の爪に構成している。
【0072】
したがって、爪の突出長さは前記と同様5〜10mmは程度でよいが、爪の巾は基部で12mm、先部で8mm程度の台形状に形成している。
【0073】
この爪型軸芯合せ部20Aは、前記円弧状庇型軸芯合せ部20に比べ、ゴム輪受口カラ−2の支持能力を同じくしながら、ゴム輪受口カラ−2のスライドに更に支障を与えない。
【0074】
なお、これらの軸芯合せ部20,20Aは、前記第1または第2の実施例のヤリトリ型接合部材1,1Aに限らず、一般のヤリトリソケットのWRにも適用できる。
【0075】
また、第1の実施例のヤリトリ型接合部材1の場合、若干の作業性を犠牲にすれば、片方のゴム輪受口カラ−2のみに軸芯合せ部20を設ければよく、他方には従来の在庫のゴム輪受口カラ−51aを使ってもよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1、2の発明によると、ゴム輪受口カラ−に軸芯合せ小片を設けたので、ゴム輪受口カラ−のスライドが円滑となってゴム輪を損傷せず、ひいては、視認確認不可の施工の信頼性を得ることができる。殊に、小片の軸芯合せ部であるので、生産性や生産費が従来と遜色なく、しかも、ヤリトリ型接合部材を用いる修理や増設地における狭い場所でも施工容易となる。
【0077】
請求項3の発明によると、前記の外、ゴム輪受口カラ−と挿入管との間に抜止め用ストッパ−を設けたので、作業を単純化しながらヤリトリ型接合部材の全体が規格値をクリアすることになり、特に規格化されていなくても準規格品として封水性や地震による抜止め性や互換・汎用性を保証することができ、施工の信頼性を高めることができる。
【0078】
また、請求項4の発明によると、増設する比較的大型の排水ますの取扱い、特に軸芯合せが容易であると共に、ゴム輪の損傷を防止し、これを損傷すれば排水ます自身も取換える、ということも含めて、施工費を安く抑え、かつ、施工の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の管軸に沿う上半分の断面図と下半分の外面図である。
【図2】 図1の要部図で、(A)は一部切欠正面図、(B)は軸に沿う縦断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施例の軸に沿う断面図である。
【図4】 第1の実施例の使用説明図である。
【図5】 第2の実施例の使用説明図である。
【図6】 従来例である。
【符号の説明】
1…ヤリトリ型接合部材、2…ゴム輪受口カラ−、3…挿入用管本体、6…ストッパ−Cリング、7…ストッパ−凹溝、20,20A…軸芯合せ部
Claims (4)
- ゴム輪受口カラ−を接続用短管にスライド自在に外嵌して収め、該短管と既設管とを接続するときに用いる合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあって、
前記ゴム輪受口カラ−の前記既設管側の外端に、従来の成形金型の手直しで可能となる円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ部を、前記既設管の外面に当接して両管の管軸を同一直線上にする軸芯合せを行った後、該ゴム輪受口カラ−を支持した手により、既設管側へ該軸芯合せ部を当接させた状態でスライドさせるようにしたことを特徴とする合成樹脂製ヤリトリ型接合部材。 - 略同一寸法の2つのゴム輪受口カラ−を挿入管に外嵌して収め、互に離反・近接するように該ゴム輪受口カラ−を支持した手により、スライドさせると共に、該近接させたとき該挿入管の管長内に収まるようにした排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材において、
前記挿入管と既設の排水管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うため、前記ゴム輪受口カラ−の両方または片方の離反側外端に、従来の成形金型の手直しで可能となる円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ部を、上および/または下流側の排水管外面に当接させた状態でスライドさせて、前記挿入管と排水管とを接続するようにしたことを特徴とする排水設備用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材。 - ゴム輪受口カラ−を挿入管にスライド自在に外嵌して収めた合成樹脂製ヤリトリ型接合部材にあって、
前記ゴム輪受口カラ−と挿入管との間に抜止め用ストッパ−を設けることにより、該ゴム輪受口カラ−がスライドしたときのストッパ−にすることにより、該ゴム輪受口カラ−が挿入する既設管の接合長さを規格値に合致させるようにし、しかも、前記ゴム輪受口カラ−の前記既設管側外端に、前記挿入管と既設管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うための、従来の成形金型の手直しで可能となる少なくとも最大上半分に形成された、円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、該軸芯合せ小片を既設管の外面に当接させた状態で、ゴム輪受口カラ−を支持した手により、既設管側へスライドさせるようにしたことを特徴とする合成樹脂製ヤリトリ型接合部材。 - 増設用合成樹脂製排水ますの上および下流側接続口に、それぞれ接続用短管を設け、これらの短管にそれぞれゴム輪受口カラ−をスライド自在に外嵌して収め、これらの設けられた短管の外端間の長さを、既設の排水管の切取り長さとして該排水ますを介在させるに当り、
前記ゴム輪受口カラ−の排水管側外端に、前記短管と排水管との管軸を同一直線上にする軸芯合せを行うため、成形金型の手直しで可能となる少なくとも最大上半分に形成された、円弧状庇型または円弧状爪の小片からなる軸芯合せ部を軸方向にはみ出すように突設し、これらの軸芯合せ部を前記排水管の外面に載置してから、これらのゴム輪受口カラ−を支持した手により、該排水管側へ該軸芯合せ部を排水管に当接させた状態でスライドさせるようにしたことを特徴とする排水ます用合成樹脂製ヤリトリ型接合部材。
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