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JP3679992B2 - 半導体集積回路及びその試験方法 - Google Patents
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JP3679992B2 - 半導体集積回路及びその試験方法 - Google Patents

半導体集積回路及びその試験方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のNチャネル型MOSFETと複数のPチャネル型MOSFETとを集積して構成される半導体集積回路に関し、特に、複数の各チャネル型MOSFETそれぞれにおいて、少なくともしきい値電圧が異なるMOSFETが含まれる半導体集積回路及びその試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PHS(パーソナル・ハンディホン・システム)やPDA(携帯情報端末)等に代表される携帯情報機器が普及している。この携帯情報機器の構成部品の1つとして半導体集積回路(以下、ICと称する)がある。このようなICにおいては、処理速度性能を低下することなく、消費電力を低減することが強く要求されている。
【0003】
CMOS技術を使用したICは、バイポーラ技術やEDMOS技術を使用したICに比べて、低消費電力であることが知られている。しかしながら、近年においては、ICにおける動作周波数の高周波数化に伴って、CMOS技術を使用したICにおいてもその消費電力の大きさが問題となってきている。
【0004】
CMOS技術を用いたICにおけるCMOS論理ゲート回路の消費電力は、一般に次式で近似されている。
P∝K・C・Vdd2・f+Ileak・Vdd ・・・・(1)ここで、(1)式において、Kはスイッチング確率、CはCMOS論理ゲート回路の出力負荷容量、Vddは電源電圧、fは動作周波数、Ileakはサブスレッショルドリーク電流である。サブスレッショルドリーク電流については後述する。なお、(1)式中の”・”は乗算子であり、後述の式においても同様である。
【0005】
ICが動作モード時(例えば、所定の周波数のクロック信号がCMOS論理ゲート回路に供給されて、CMOS論理ゲート回路が動作状態の時)は、(1)式の第1項が支配的となり、消費電力は電源電圧Vddの2乗に比例する。また、ICが待機モード時(クロック信号のCMOS論理ゲート回路への供給が禁止されて、CMOS論理ゲート回路の動作が停止した状態の時)は、動作周波数fがゼロとなるため、(1)式の第2項が支配的となる。(1)式から分かるように、電源電圧Vddを低下することにより、特に、動作モード時の消費電力を大幅に低減できる。このため、携帯情報機器に使用されるICに対しては、低電源電圧にて動作することの要求が高まっている。
【0006】
上述のように、電源電圧Vddを低下させることで、ICにおける消費電力が低減できる。しかしながら、電源電圧Vddを低下させると、ICを構成するCMOS論理ゲート回路のゲート遅延時間tpdは増大することとなる。CMOS論理ゲート回路のゲート遅延時間tpdは、一般に次式で近似される。
tpd=C・Vdd/(VddーVt)α ・・・・(2)ここで、(2)式において、CはCMOS論理ゲート回路の出力負荷容量、Vddは電源電圧、VtはスイッチングするMOSFETのしきい値電圧、αはデバイス世代に応じて決まる係数で1≦α≦2である。
【0007】
(2)式から明らかなように、電源電圧Vddを低下すると、ゲート遅延時間tpdが徐々に増加することが分かる。特に、電源電圧VddがMOSFETのしきい値電圧Vt近くまで低下したとすると、(2)式の右辺の分母が小さい数値となるため、ゲート遅延時間tpdが著しく増加することが分かる。このことから、ゲート遅延時間tpdを増加することなく電源電圧をVddを低くするためには、電源電圧Vddの低下に合わせてMOSFETのしきい値電圧Vtを低下する必要がある。
【0008】
一方、CMOS論理ゲート回路の待機モード時の消費電力(以下、スタンバイ消費電力と称する)は、(1)式の第2項に示されるように、MOSFETのゲートーソース間電圧が0Vの状態でのリーク電流(一般に、サブスレッショルドリーク電流と称される)Ileakによってほぼ決定される。サブスレッショルドリーク電流Ileakは一般に次式で近似される。
Ileak∝exp(ーVt(S/In10)) ・・・・(3)
ここで、(3)式において、VtはMOSFETのしきい値電圧、Sはサブスレッショルド係数と呼ばれるMOSFETの特性を示す数値の一つであり、具体的には、MOSFETのゲートーソース間電圧がしきい値電圧Vt以下の領域での電流ー電圧特性を表す値である。一般に、サブミクロンオーダーのMOSFETにおいては、80〜90mV/decade程度の数値となる。
【0009】
(3)式から明らかなように、しきい値電圧Vtを低く設定すると、サブスレッショルドリーク電流Ileakが指数的に増加することを示している。例えば、CMOS論理ゲート回路を有するICを構成するMOSFETのしきい値電圧を0.3V下げた場合、そのICの待機モード時のサブスレッショルドリーク電流Ileakは3桁から4桁も増加してしまうこととなる。
【0010】
以上のように、しきい値電圧Vtを変化させた場合のサブスレッショルドリーク電流Ileakとゲート遅延時間tpdとはトレードオフの関係にある。一般的には、CMOS論理ゲート回路を有するICにおいては、製品仕様などで許容されるスタンバイ消費電力を満足しつつ、必要なゲート遅延時間tpdが得られるように、しきい値Vtが設定されている。しかしながら、近年の電源電圧Vddの低電圧化要求に対しては、満足できるサブスレッショルドリーク電流Ileakとゲート遅延時間tpdとを両立させることが極めて困難になってきている。
【0011】
CMOS技術において、動作速度特性(例えば、ゲート遅延時間tpd)を低下させることなくスタンバイ消費電力を低減できる技術として、次の文献に開示されるものがある。
文献名:”1-V Power Supply High-Speed Digital Circuit Technology with Multithreshold-Voltage CMOS.”IEEE Journal of Solid-State Circuits 30[8], pp。847-854, 1995
【0012】
上記文献に開示の技術はMulti-Threshold Voltage CMOS(以下、MTCMOSと称する)技術と呼ばれている。上記文献に開示のMTCMOS技術について、以下に簡単に説明する。
【0013】
MTCMOS技術を使用したICにおいては、論理ゲート回路には高電位側疑似電源電圧線と低電位側疑似電源電圧線とから電源電圧が供給されるものである。論理ゲート回路は、低いしきい値電圧を有するPチャネル型MOSFET及びNチャネル型MOSFETにて構成されている。高電位側疑似電源電圧線は、論理ゲート回路を構成するPチャネル型MOSFETのしきい値電圧より高いしきい値電圧を有するPチャネル型MOSFETからなるスイッチを介して高電位側電源電圧が供給される。低電位側疑似電源電圧線は、論理ゲート回路を構成するNチャネル型MOSFETのしきい値電圧より高いしきい値電圧を有するNチャネル型MOSFETからなるスイッチを介して低電位側電源電圧が供給される。
【0014】
このICを構成するNチャネル型MOSFET及びNチャネル型MOSFETからなるスイッチを、ドレイン、ソース、ゲート、サブストレートの端子を有する4端子素子として見た時、これらNチャネル型MOSFETのサブストレート端子はPウェル層、もしくはP型半導体基板(P型半導体基板を使用した場合)を介して低電位側電源電圧が供給される。また、このICを構成するPチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETからなるスイッチを、ドレイン、ソース、ゲート、サブストレートの端子を有する4端子素子として見た時、これらPチャネル型MOSFETのサブストレート端子はNウェル層、もしくはN型半導体基板(N型半導体基板を使用した場合)を介して高電位側電源電圧が供給される。
【0015】
このように構成されたMTCMOS技術を使用したICは、動作モード時には、上述したスイッチとしてのNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETとを導通状態とする。このため、高電位側疑似電源電圧線は、スイッチとしてのPチャネル型MOSFETを介して供給される高電位側電源電圧により、高電位側電源電圧とほぼ同等の電位となる。同様に、低電位側疑似電源電圧線は、スイッチとしてのNチャネル型MOSFETを介して供給される低電位側電源電圧により、低電位側電源電圧とほぼ同等の電位となる。このため、論理ゲート回路にはそれぞれ高電位側電源電圧及び低電位側電源電圧が供給されるため、論理ゲート回路は所望の論理動作が可能となる。
【0016】
ここで、論理ゲート回路を構成するNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETのしきい値電圧は低くしているため、高いしきい値電圧のNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETを使用した場合に比べて、ゲート遅延時間tpdを増加することなく、電源電圧Vddを低くして動作することが可能となる。すなわち、論理ゲート回路に高いしきい値電圧のNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETを使用した場合と同等の速度性能を維持したまま、動作モード時の消費電力の低減が可能となる。
【0017】
また、待機モード時には、上述したスイッチとしてのNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETとを非導通状態とする。このため、高電位側疑似電源電圧から低電位側電源電圧に流れるサブスレッショルドリーク電流Ileakは、上述したスイッチを構成するNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETの非導通状態でのサブスレッショルド電流特性で決まることとなる。上述したように、スイッチを構成するNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETはしきい値電圧を高くしているので、サブスレッショルドリーク電流Ileakを小さい値とすることができる。つまり、論理ゲート回路を低いしきい値電圧のMOSFETで構成しているにも係らず、サブスレッショルドリーク電流Ileakは論理ゲート回路を高いしきい値電圧のMOSFETで構成した場合と同等にすることができる。
【0018】
以上のように、MTCMOS技術を使用したICにおいては、電源電圧Vddを低下させて動作モード時の消費電力を低減し、論理ゲート回路のゲート遅延時間tpdを増加することなく遅延性能を保つこと、及び待機モード時のサブスレッショルドリーク電流によるスタンバイ消費電力を低減することが可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、MTCMOS技術を使用したICは、優れた特性が得られるものの、そのテスト時においては懸念される問題がある。これは、特に、大規模論理ICの不良検出率を向上するために、近年における製品の量産出荷テスト時に導入されているIDDQテストが適用できないことである。
【0020】
IDDQテストとは、高いしきい値電圧のMOSFETを使用して構成された論理ゲート回路において、良品においては、論理ゲート回路を構成するMOSFETがスイッチング動作をしていない状態では、電源電流(高電位側電源電圧から低電位側電源電圧へ流れる電流)IDDは、各MOSFETのサブスレッショルドリーク電流で決まる非常に小さいリーク電流(例えば、IC全体で数nA〜数十μA)しか流れない、という特徴を利用したものである。
【0021】
すなわち、IC内部の各論理ゲート回路の出力電圧を高電圧レベルあるいは低電圧レベルに設定した何パターンかでの安定状態で電源電流IDDの電流値を測定する。測定した電源電流IDDの電流値が、予め予測されるリーク電流の電流値よりも十分に大きな値であった場合は、そのIC内部で何らかの異常(配線間のショートや配線の断線等)が発生していると判断できる。つまり、待機モード時の電源電流IDDを測定することで、そのIC内部の物理的な不良を検出できるものである。
【0022】
一般的な0.25μmクラスで10万ゲートを集積したCMOS技術によるICにおいてNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETのしきい値をそれぞれ0.5V及びー0.5Vに設定した場合のサブスレッショルド電流による電源電流IDDは100nA〜10μA程度である。一方、IC内部に異常、例えば、配線間のショートがあった場合に流れるショート電流は100μA〜10mA程度と桁違いに大きくなる。このショート電流は電源電流IDDに重畳されるため、電源電流IDDの電流値を測定することにより、IC内部で異常が発生しているか否かを容易に検出できる。
【0023】
IC内部の不良検出において、従来のような論理テストパターン列の入力に対するICの論理出力値を論理期待値と照合する論理機能試験やファンクション試験に比べて、IDDQ試験は不良検出率が高く、テスト時間の短縮やテストコストの低減が可能である。特に、IC製造プロセスの微細化に伴うICにおける論理ゲート回路の集積規模の著しい増大を考慮すると、IDDQ試験を用いる効果は絶大である。
【0024】
ここで、上述したIDDQ試験をMTCMOS技術を使用したICに適用することができない理由を説明する。
【0025】
動作モード時には、スイッチとしてのPチャネル型MOSFET及びNチャネル型MOSFETとを導通状態として、高電位側疑似電源電圧線及び低電位側疑似電源電圧線にそれぞれ高電位側電源電圧及び低電位側電源電圧を供給する。このため、IC内部の論理ゲート回路は論理動作可能な状態となるので、各論理ゲート回路の出力電圧を高電圧レベルあるいは低電圧レベルに設定することは可能となる。しかしながら、MTCMOS技術を使用したICの論理ゲート回路は、低いしきい値電圧を有するMOSFETを用いて構成しているため、各MOSFETにおけるサブスレッショルドリーク電流が大きくなってしまう。このため、論理動作をしていない状態においても、IC全体での電源電流IDDはかなり大きくなってしまうこととなる。
【0026】
例えば、一般的な0.25μmクラスで10万ゲートを集積したCMOS技術によるICにおいてNチャネル型MOSFET及びPチャネル型MOSFETのしきい値をそれぞれ0.2V及びー0.2Vに設定した場合のサブスレッショルド電流による電源電流IDDは100μA〜10mA程度となる。このため、仮に一部の論理ゲート回路に配線間のショート等の不良があり、これによるショートリーク電流が100μA〜10mA程度であって、このショート電流が電源電流IDDに重畳されていたとしても、サブスレッショルドリーク電流による電源電流にショート電流が隠れてしまう。このため、電源電流IDDを測定することで不良検出することが、極めて困難あるいは不可能となってしまう。
【0027】
また、待機モード時においては、スイッチとしてのPチャネル型MOSFET及びNチャネル型MOSFETとを非導通状態としてしまう。このため、IC内部の論理ゲート回路には高電位側電源電圧及び低電位側電源電圧が供給されないため、論理ゲート回路に不良があったとしても、電源電流IDDからは検出することができない。
【0028】
以上のように、MTCMOS技術を使用したICに対しては、動作モード時は、サブスレッショルドリーク電流に基づく電源電流IDDが、一般的な高いしきい値電圧を有するMOSFETを使用して構成された論理ゲート回路を有するICと比較すると大きくなり、論理ゲート回路の不良を検出することが困難、あるいは不可能となってしまう。また、待機モード時は、電源電流IDDから論理ゲート回路の不良を検出できない。
【0029】
このように、MTCMOS技術を使用したIC、特に論理ゲート回路の集積規模の大きいICに対しては、IDDQ試験が適用できない。この結果、製品の量産出荷テスト時の不良検出率が低くなったり、不良検出率を上げるために、膨大な量のファンクション試験を追加する必要が生じ、テスト時間の増加やテストコストの増加が生ずることとなる。
【0030】
本発明は、上記課題に鑑みて、不良検出率を向上することが可能な半導体集積回路を提供することを目的とする。
【0031】
また、本発明は、半導体集積回路のチップサイズの増加を極力低減して、上記目的を実現可能な半導体集積回路を提供することを目的とする。
【0032】
また、本発明は、テスト時間やテストコストを増加することなく、不良検出率を向上できる半導体集積回路の試験方法を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明の半導体集積回路は、第1の電源電圧が供給される第1の電源線と、ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が、前記第1の電源線に接続された、第1のしきい値を有する第1導電型の第1のMOSトランジスタと、前記第1のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続された第1の疑似電源線と、前記第1のしきい値より低い第2のしきい値を有する少なくとも1つの第1導電型の第2のMOSトランジスタを含んで構成され、前記第1の疑似電源線から一方の電源電圧が供給されるもので、クロック信号が入力される内部論理回路と、テスト信号を受信可能な第1の端子と、前記第1の端子に受信されたテスト信号の論理レベルがテストを指示する所定の論理レベルの際に、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に、該第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を供給する電圧供給回路と、を有し、前記テスト信号の論理レベルがテストを指示する所定の論理レベルの際に、前記内部論理回路への前記クロック信号の入力が禁止されるものである。
【0034】
また、本発明の半導体集積回路は、第1の電源電圧が供給される第1の電源線と、前記第1の電源電圧とは異なる第2の電源電圧が供給される第2の電源線と、ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が、前記第1の電源線に接続された、第1のしきい値を有する第1導電型の第1のMOSトランジスタと、ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が前記第2の電源線に接続された、第3のしきい値電圧を有する第2導電型の第3のMOSトランジスタと、前記第1のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続された第1の疑似電源線と、前記第3のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続され、前記内部論理回路へ他方の電源電圧を供給する第2の疑似電源線と、前記第1のしきい値より低い第2のしきい値を有する少なくとも1つの第1導電型の第2のMOSトランジスタと前記第3のしきい値より低い第4のしきい値を有する少なくとも1つの第2導電型の第4のMOSトランジスタとを含んで構成され、前記第1の疑似電源線から一方の電源電圧が供給され、前記第2の疑似電源線から他方の電源電圧が供給されるもので、クロック信号が入力される内部論理回路と、テスト信号を受信可能な第1の端子と、前記第1の端子に受信されたテスト信号の論理レベルがテストを指示する所定の論理レベルの際に、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に該第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする第1の所定の電圧を供給するとともに、前記第4のMOSトランジスタのサブストレート端子に該第4のMOSトランジスタのしきい値を高くする第2の所定の電圧を供給する電圧供給回路と、を有し、前記テスト信号の論理レベルがテストを指示する所定の論理レベルの際に、前記内部論理回路への前記クロック信号の入力が禁止されるものである。
【0035】
また、本発明の半導体集積回路は、前記第2の端子と前記第4の端子とはワイヤボンディング接続にて電気的に接続されるようにしてもよい。
【0036】
また、本発明の半導体集積回路は、前記第1の端子と前記第3の端子とはワイヤボンディング接続にて電気的に接続されるようにしてもよい。
【0037】
また、本発明の半導体集積回路は、前記第1の電源線に接続された第3の端子と前記第2の電源線に接続された第4の端子とを有し、前記半導体集積回路が樹脂封止された状態においては、前記第1の端子と前記第3の端子とがワイヤボンディング接続され、前記第2の端子と前記第4の端子とがワイヤボンディング接続されるようにしてもよい。
【0038】
また、本発明の半導体集積回路の試験方法は、前記第1の電源線に前記第1の電源電圧を供給し、前記第1のMOSトランジスタを導通状態として、前記第1の端子を用いて、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に供給した後に、前記内部論理回路に流れる電流値を測定するものである。
【0039】
また、本発明の半導体集積回路の試験方法は、前記第1の電源線に前記第1の電源電圧を、前記第2の電源線に前記第2の電源電圧を、それぞれ供給し、前記第1及び前記第3のMOSトランジスタを導通状態として、前記第1の端子を用いて、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に、前記第2の端子を用いて、前記第4のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第4のMOSトランジスタのサブストレート端子に、それぞれ供給した後に、前記内部論理回路に流れる電流値を測定するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体集積回路及びその試験方法について、図面を用いて以下に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。図1は、Pチャネル型MOSFET(以下、PMOSと称する)、Nチャネル型MOSFET(以下、NMOSと称する)それぞれにおいて、しきい値電圧が異なる2種類のMOSFETを使用したMTCMOS技術を適用したICである。以下の説明において、特に説明がない限り、MOSFETのしきい値電圧VtはそのMOSFETのサブストレートーソース間電圧Vbsが0Vのときの値とする。また、各実施の形態におけるICは、シリコン基板上に形成されているものとする。
【0041】
図1におけるICは、高電位側電源電圧が供給された高電位側電源線(以下、VDD線と称する)101、低電位側電源電圧が供給された低電位側電源線(以下、VSS線と称する)102、高電位側疑似電源線(以下、VDDV線と称する)103、低電位側疑似電源線(以下、VSSV線と称する)104を有している。また、図1に示されるように、VDD線101に一方の電極が接続され、VDDV線103に他方の電極が接続されたPMOS111と、VSS線102に一方の電極が接続され、VSSV線104に他方の電極が接続されたNMOS121を有している。
【0042】
ここで、PMOS111とNMOS121は、高いしきい値電圧を有するものである。PMOS111のしきい値電圧Vtは、例えば、ー0.5Vであり、NMOS121のしきい値電圧Vtは、例えば、0.5Vである。
【0043】
また、PMOS111のゲート電極には制御信号SLが入力され、NMOS121のゲート電極には制御信号SLの電圧レベルと相補的な電圧レベルを有する反転論理信号SLが入力されている。つまり、制御信号SLの電圧レベルが高い(少なくともしきい値電圧Vtを越える電圧レベル)時には、PMOS111及びNMOS121が導通状態となる。このため、VDD線101とVDDV線103が電気的に接続状態となり、VSS線102とVSSV線104が電気的に接続状態となる。制御信号SLの電圧レベルが低い(少なくともしきい値電圧Vtを越えない電圧レベル)時には、PMOS111及びNMOS121が非導通状態となる。このため、VDD線101とVDDV線103が電気的な接続状態が断たれた状態となり、VSS線102とVSSV線104が電気的な接続状態が断たれた状態となる。つまり、PMOS111は高電位側のスイッチとして働き、NMOS121は低電位側のスイッチとして働く。
【0044】
図1においては、VDDV線103とVSSV線104それぞれに接続されたCMOS論理ゲート回路(以下、論理ゲート回路と称する)105が示されている。論理ゲート回路105にはVDDV線103から高電位側電源電圧が供給され、VSSV線104から低電位側電源電圧が供給される。
【0045】
図1の論理ゲート回路105は、低しきい値電圧を有するPMOS131〜133と、低いしきい値電圧を有するNMOS141〜143により構成されているものを示している。図1においては、例えば、PMOS131、132が並列接続され、NMOS141、142が縦列接続され、PMOS131と132それぞれの一方の電極がNMOS141の一方の電極に接続された回路と、PMOS133とNMOS143を縦列接続した回路とが示されている。なお、PMOS131、132、133それぞれの他方の電極はVDDV線103に接続され、NMOS142、143それぞれの一方の電極はVSSV線104に接続されている。
【0046】
論理ゲート回路105を構成するPMOSやNMOSのゲート電極に対する入力信号の配線を省略しているが、これらのゲート電極には、例えば、他の論理ゲート回路の出力信号配線や外部入力端子からの信号配線が接続される。例えば、PMOS131のゲート電極とNMOS141のゲート電極に同じ入力信号を入力し、PMOS132のゲート電極とNMOS142のゲート電極に同じ入力信号を入力すれば、PMOS131、132、NMOS141、142によりNANDゲートとして動作可能となる。また、PMOS133とNMOS143はインバータとして動作可能である。
【0047】
なお、論理ゲート回路105はこの回路構成に限定されることなく、様々な変更が可能である。また、実際のICにおいては、論理ゲート回路105内には、他にも多数の論理ゲート回路が配置されているが、ここでは、図及び説明の簡略化のため、PMOS131〜133とNMOS141〜143の6素子のみ示している。
【0048】
ここで、上述したように、PMOS131〜133とNMOS141〜143は、低いしきい値電圧を有するものである。PMOS131〜133のしきい値電圧Vtは、例えば、ー0.2Vであり、NMOS141〜143のしきい値電圧Vtは、例えば、0.2Vである。なお、PMOSにおいては、PMOS111のしきい値電圧Vtをー0.5Vとしているので、単純にその数値だけ比較すると、PMOS131〜133のしきい値電圧Vtの方が高いように見えるが、しきい値電圧が意味する、PMOSが導通状態となり得る境界値の幅としては、その数値の絶対値として見ると、PMOS131〜133のしきい値電圧Vtの方が低いことが分かる。
【0049】
図1における容量151と152は、それぞれVDDV線103とVSSV線104が他の電圧端子や配線や基板との間に持つ静電容量を図示化したものである。この容量151及び152には、それぞれVDDV線103及びVSSV線104に寄生的に付加される静電容量や、それぞれVDDV線103及びVSSV線104の電圧値を、動作モード時において安定化させるために故意に接続した容量素子の容量等が含まれている。
【0050】
ここで、高電位側スイッチであるPMOS111及びPMOS131〜133それぞれを、ドレイン、ゲート、ソース、サブストレートの各端子を持つ4端子素子として見た時、これらのPMOSのサブストレート端子は、半導体基板に形成されたN型ウェル層あるいはN型半導体基板(N型半導体基板を使用したICの場合)を介して、高電位側サブストレート電源線(以下、VDDS線と称する)106に接続されている。VDDS線106は、半導体基板上においては、VDD線101及びVDDV線103とは独立した電源線である。
【0051】
同様に、低電位側スイッチであるNMOS121及びNMOS141〜143それぞれを、ドレイン、ゲート、ソース、サブストレートの各端子を持つ4端子素子として見た時、これらのNMOSのサブストレート端子は、半導体基板に形成されたP型ウェル層あるいはP型半導体基板(P型半導体基板を使用したICの場合)を介して、低電位側サブストレート電源線(以下、VSSS線と称する)107に接続されている。VSSS線107は、半導体基板上においては、VSS線102及びVSSV線104とは独立した電源線である。
【0052】
図1に示されるパッド161は、高電位側電源電圧VDDをIC外部から供給するために半導体基板上に設けられた端子であり、パッド162は、低電位側電源電圧VSSをIC外部から供給するために半導体基板上に設けられた端子である。パッド161はVDD線101に接続されており、パッド162はVSS線102に接続されている。これらのパッド161、162は一般に電源パッドと称されている。
【0053】
図1に示されるパッド163は、VDDS線106を介してPMOS111、131〜133の各サブストレート端子にサブストレート電圧を供給するための端子であり、パッド164は、VSSS線107を介してNMOS121、141〜143の各サブストレート端子にサブストレート電圧を供給するための端子である。パッド163、164はともに半導体基板上に設けられている。
【0054】
このように、図1に示すICにおいては、ICを構成するPMOSのサブストレート端子をVDD線101と切り離し、このサブストレート端子に供給する電圧を、パッド163を用いて、例えば、外部から供給可能としている。同様に、ICを構成するNMOSのサブストレート端子をVSS線102と切り離し、このサブストレート端子に供給する電圧を、パッド164を用いて、例えば、外部から供給可能としている。次に、図1におけるICの動作について以下に説明する。
【0055】
製品の量産出荷試験時の論理機能試験あるいはファンクション試験の際、及び出荷試験後の実使用時には、パッド163には、パッド161と同様に高電位側電源電圧VDDを与え、パッド164には、パッド162と同様に低電位側電源電圧VSSを与える。これにより、図1のICは、MTCMOS技術を使用した通常のICとして論理動作することができる。
【0056】
つまり、動作モード時には、制御信号SLの電圧レベルを低電位側電源電圧VSSレベルとすることにより、PMOS111及びNMOS121はともに導通状態となる。この時、PMOS111及びNMOS121は導通状態において内部にオン抵抗を有するため、論理ゲート回路105が消費する電源電流による内部電圧降下を生じる。ここで、PMOS111及びNMOS121はこれらのオン抵抗を無視できる程度に小さくなるようゲート幅を大きく設計しておく。このため、VDDV線103はVDD線101とほぼ同電位にすることができ、VSSV線104はVSS線102とほぼ同電位にすることができる。この結果、論理ゲート回路105にはVDDV線103及びVSSV線104からそれぞれ高電位側電源電圧VDD相当の電圧及び低電位側電源電圧VSS相当の電圧が供給される。
【0057】
また、論理ゲート回路105を構成するPMOS131〜133のサブストレート端子には高電位側電源電圧VDDが供給され、NMOS141〜143のサブストレート端子には低電位側電源電圧VSSが供給されているため、論理ゲート回路105は論理動作が可能となる。
【0058】
ここで、論理ゲート回路105を構成するPMOS131〜133及びNMOS141〜143は低いしきい値電圧Vtを有するものとしているため、論理ゲート回路を高いしきい値電圧を有するPMOSやNMOSで構成した場合と比べて、ゲート遅延時間tpdを同等以上に保持したまま、電源電圧VDDを低くして動作することができる。つまり、この状態での図1のICの動作及び機能は従来のMTCMOS技術を用いたICに何ら劣ることはない。
【0059】
また、待機モード時には、制御信号SLの電圧レベルを高電位側電源電圧VDDレベルとすることにより、PMOS111及びNMOS121はともに非導通状態となる。このため、論理ゲート回路105には、高電位側電源電圧VDD及び低電位側電源電圧VSSの供給が停止されるので、この時のサブスレッショルドリーク電流Ileakはスイッチを構成するNMOS111及びPMOS121の非導通状態でのサブスレッショルド電流特性で決まることとなる。上述したように、スイッチを構成するNMOS111及びPMOS121はしきい値電圧を高くしているので、論理ゲート回路105を低いしきい値電圧を有するPMOSやNMOSで構成しているにも係らず、サブスレッショルドリーク電流Ileakを小さい値とすることができる。つまり、この状態での図1のICの動作及び機能も従来のMTCMOS技術を用いたICに何ら劣ることはない。
【0060】
次に、製品の量産出荷試験時において、図1のICに対するIDDQ試験を実施する場合の動作についてを以下に説明する。
【0061】
IDDQ試験の実施時においては、パッド163には高電位側電源電圧VDDよりも高い電圧、例えば、VDD+1.0Vの電圧を印加する。このため、PMOS111、131〜133のサブストレート端子には、VDD+1.0Vの電圧が印加されるため、各PMOSのサブストレートーソース間電圧Vbsは、1.0Vとなる。また、パッド164には低電位側電源電圧VSSよりも低い電圧、例えば、VSS−2.0Vの電圧を印加する。このため、NMOS121、141〜143のサブストレート端子には、VSS−2.0Vの電圧が印加されるため、各NMOSのサブストレートーソース間電圧Vbsは、−2.0Vとなる。
【0062】
ここで、上記のようなサブストレート電圧が印加された場合のPMOS及びNMOSの電気的特性の変化についてを説明する、図2はサブミクロンクラスのMOSFETのしきい値電圧Vtにおけるサブストレートーソース間電圧Vbs依存の一般的特性を示す図である。図2(a)はPMOSの例であり、図2(b)はNMOSの例である。
【0063】
図2に示されるように、一般にMOSFETのしきい値電圧Vtは、サブストレートーソース間電圧Vbsにより変化することが分かる。これは、基板バイアス効果として知られるMOSFETの電気的特性である。図2(a)に示すように、PMOSの場合、Vbs=0Vの時、それぞれしきい値電圧Vtがー0.5V及びー0.2Vに設定されている2つのPMOSにおいては、サブストレート端子に与える電圧であるサブストレート電圧をVDD+1.0VすなわちVbs=1.0Vとすることにより、しきい値電圧はそれぞれー0.8V及びー0.5V程度のVtとなる。つまり、しきい値電圧は、負の方向に大きくなる。
【0064】
同様に、図2(b)に示すように、NMOSの場合、Vbs=0Vの時、それぞれしきい値電圧Vtが0.5V及び0.2Vに設定されている2つのNMOSにおいては、サブストレート端子に与える電圧であるサブストレート電圧をVDD−2.0VすなわちVbs=−2.0Vとすることにより、しきい値電圧はそれぞれ0.8V及び0.5V程度のVtとなる。つまり、しきい値電圧は、正の方向に大きくなる。
【0065】
このように、図1においては、論理ゲート回路105を構成するPMOS131〜133のしきい値電圧Vtをー0.2V(ただし、Vbs=0V)とし、NMOS141〜143のしきい値電圧Vtを0.2V(ただし、Vbs=0V)としたにも係らず、パッド163及びパッド164からサブストレート電圧として任意の電圧値を印加することにより、各MOSFETのしきい値電圧Vtを変化させることができる。本実施の形態の場合、パッド163にはVDD+1.0Vを印加し、パッド164にはVSSー2.0Vを印加しているため、論理ゲート105を構成するPMOS131〜133のしきい値電圧Vtを高いしきい値電圧と同程度のー0.5Vに設定でき、NMOS141〜143のしきい値電圧Vtを高いしきい値電圧と同程度の0.5Vに設定できる。
【0066】
このように設定することにより、例えば、0.25μmクラスで10万ゲートを集積したICを想定すると、制御信号SLの電圧レベルを低電位側電源電圧VSSレベルとしてPMOS111及びNMOS121をともに導通状態とした動作モード時においても、IC全体でのサブスレッショルドリーク電流Ileakを100nA〜10μA程度に抑制することができる。このため、IDDQ試験が可能となる。
【0067】
つまり、パッド163、164からの電圧印加により、論理ゲート回路105のMOSFETのしきい値電圧を通常の状態より高くした状態で、IC内部の各論理ゲート回路の出力電圧のレベルを高電圧レベルあるいは低電圧レベルに設定した何パターンかでの安定状態で、電源電流IDDの電流値を測定する。測定した電源電流IDDの電流値が、予め予測されるリーク電流値(例えば、100nA〜10μA)よりも十分に大きな電流値として計測されることで、IC内部での異常の発生が判断できる。このように、電源電流IDDを測定することで、そのIC内部での配線間のショート等による異常がある場合には、100μA〜10mAのショート電流が電源電流IDDに重畳されるため、異常の判定が容易に行える。
【0068】
以上のように、第1の実施の形態における半導体集積回路においては、論理ゲート回路105を構成する各PMOS及び各NMOSに対するサブストレート電圧を、パッド163及びパッド164から任意の電圧を外部から印加可能としている。このため、製品の量産出荷試験時のIDDQ試験の時に、サブストレート電圧として、論理ゲート回路を構成する低いしきい値電圧Vtを有するPMOS及びNMOSのしきい値電圧Vtを高くするような電圧を印加することで、IDDQ試験におけるIC内部での異常を容易に検出可能となり、製品の量産出荷試験時における不良検出率を向上させることが可能となる。
【0069】
また、本実施の形態によれば、不良検出率を向上するために、膨大なファンクション試験を追加する必要もないので、テスト時間の増加やテストコストの増加を大幅に低減することができる。さらに、本実施の形態によれば、上記の効果を得るために、特に、VDDS線106、VSSS線107、パッド163、164を設けている程度であり、IC全体としてのチップサイズが増大することもない。これらのVDDS線106、VSSS線107、パッド163、164は通常の半導体製造技術を用いれば構成可能のものであり、製造工程が複雑化したり、増加することもほとんどない。
【0070】
次に、第2の実施の形態についてを図面を用いて説明する。図3は第2の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。なお、図3において、図1と同様な構成要素については、同様の符号を付けている。また、図3の構成の説明においては、図1と異なる部分についてのみ説明する。
【0071】
図3においては、高電位側スイッチであるPMOS111のサブストレート端子をVDD線101に接続し、低電位側スイッチであるNMOS121のサブストレート端子をVSS線102に接続している。図4におけるICにおける動作についてを以下に説明する。
【0072】
製品の量産出荷試験時の論理機能試験あるいはファンクション試験の際、及び出荷試験後の実使用時には、パッド163には、パッド161と同様に高電位側電源電圧VDDを与え、パッド164には、パッド162と同様に低電位側電源電圧VSSを与える。これにより、PMOS111、131〜133の各サブストレート端子には高電位側電源電圧VDDが供給され、NMOS121、141〜143の各サブストレート端子には低電位側電源電圧VSSが供給された状態となる。この場合、図3のICは、図1のICと同様に、MTCMOS技術を使用した通常のICとして論理動作することができる。この状態での動作は、図1の場合と同様となるので、ここでは省略する。
【0073】
次に、製品の量産出荷試験において、図3のICにおけるIDDQ試験を実施した場合の動作を以下に説明する。
【0074】
IDDQ試験時においては、パッド163には、高電位側電源電圧VDDよりも高い電圧として、例えば、VDD+1.0Vの電圧を印加する。このため、論理ゲート回路105を構成するPMOS131〜133のサブストレート端子には、VDD+1.0Vの電圧が印加されることとなる。よって、論理ゲート回路105を構成するPMOS131〜133の各サブストレートーソース間電圧Vbsは1.0Vとなるため、しきい値電圧Vtはー0.5Vに設定される。
【0075】
また、パッド164には、低電位側電源電圧VSSよりも低い電圧として、例えば、VSS−2.0Vの電圧を印加する。このため、論理ゲート回路105を構成するNMOS141〜143のサブストレート端子には、VSS−2.0Vの電圧が印加されることとなる。よって、論理ゲート回路105を構成するNMOS141〜143の各サブストレートーソース間電圧Vbsは−2.0Vとなるため、しきい値電圧Vtは0.5Vに設定される。
【0076】
このため、第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、IDDQ試験時には、論理ゲート回路105を構成する各PMOS及び各NMOSのしきい値電圧を高くすることができるので、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0077】
また、第2の実施の形態においては、さらに次のような効果が得られる。
【0078】
第1の実施の形態においては、IDDQ試験時に、高電位側スイッチであるPMOS111にはVDDS線106からVDD+1.0Vのサブストレート電圧が与えられ、低電位側スイッチであるPMOS121にはVSSS線107からVSS−2.0Vのサブストレート電圧が与えられる。このため、PMOS111のしきい値電圧はー0.8V程度に、NMOS121のしきい値電圧は0.8V程度になる。この結果、IDDQ試験時にスイッチであるPMOS111、NMOS121が導通状態において、内部オン抵抗が高くなることとなる。MOSFETの導通状態でのドレイン電流Idは、ゲートーソース間電圧をVgsとすると、次式で表現できる。
Id∝(VgsーVt)2 ・・・・(5)
【0079】
ここで、動作モード時におけるPMOS111及びNMOS121のVgsはVgs=VDDとなる。このため、動作モード時におけるドレイン電流Idは(5)式に基づき、次のように表現できる。
Id∝(VDDーVt)2 ・・・・(6)
【0080】
(6)式からわかるように、しきい値電圧Vtが高くなると、ドレイン電流Idが小さく、言い換えると、オン抵抗が大きくなる。このため、IDDQ試験時において、IC内部の論理ゲート回路105を動作させて論理ゲート回路105の各出力電圧を所定の電圧レベル(高電圧レベルあるいは低電圧レベル)に設定する際、PMOS111及びNMOS121の電源電流の供給が不足する可能性が考慮される。この場合、VDDV線103及びVSSV線104の電圧レベルが大きく変動することとなり、論理ゲート回路105の動作が安定しずらく、論理ゲート回路105の出力電圧の電圧レベルが正確に設定することに時間がかかる。PMOS111及びNMOS121のゲート幅をより大きく設計して電流供給能力を高くすることで、対応可能であるが、この場合、ICのチップ面積が増加する。
【0081】
第2の実施の形態においては、PMOS111のサブストレート端子はVDD線101に接続し、NMOS121のサブストレート端子はVSS線102に接続している。このため、IDDQ試験時においても、PMOS111及びNMOS121のサブストレート電圧は変化することはない。この結果、IDDQ試験時に、PMOS111及びNMOS121の電流供給能力が不足することがないため、論理ゲート回路105の出力電圧の電圧レベルを正確に設定することが容易に可能となる。
【0082】
ここで、第1の実施の形態及び第2の実施の形態におけるICの構造についてを説明する。図4は、第1の実施の形態におけるICの構造を示す要部断面図であり、図5は、第2の実施の形態におけるICの構造を示す要部断面図である。図4、図5とも、図の複雑化を避けるため、論理ゲート回路105内のPMOS131、132及びNMOS141、142は省略してある。また、図4において、図1の構成要素に対応する構成要素については図1と同じ符号を付け、図5において、図3の構成要素に対応する構成要素については図3と同じ符号を付けている。
【0083】
図4において、P型シリコン基板201にはNウェル層203とPウェル層205が形成されている。Nウェル層203内には、PMOS111のソース電極211及びドレイン電極213、PMOS133のソース電極221及びドレイン電極223がそれぞれ形成されている。Nウェル層203上において、PMOS111のソース電極211とドレイン電極213との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極215が形成され、PMOS133のソース電極221とドレイン電極223との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極225が形成されている。
【0084】
また、Pウェル層205内には、NMOS121のソース電極241及びドレイン電極243、NMOS143のソース電極231及びドレイン電極233がそれぞれ形成されている。Pウェル層205上において、NMOS121のソース電極241とドレイン電極243との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極245が形成され、NMOS143のソース電極231とドレイン電極233との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極235が形成されている。
【0085】
Nウェル層203は、VDDS線106を介してパッド163に接続されている。PMOS111のソース電極211はVDD線101を介してパッド161に接続されている。PMOS111のドレイン電極213は、VDDV線103を介してPMOS133のソース電極221に接続されている。PMOS133のドレイン電極223は配線207を介してNMOS143のドレイン電極233に接続されている。
【0086】
Pウェル層205は、VSSS線107を介してパッド164に接続されている。NMOS121のソース電極241はVSS線102を介してパッド162に接続されている。NMOS121のドレイン電極243は、VSSV線104を介してNMOS143のソース電極231に接続されている。
【0087】
図4において、Nウェル層203及びPウェル層205がそれぞれPMOS及びNMOSにおけるサブストレート端子に相当する。つまり、各PMOSのサブストレート端子はVDDS線106に接続され、各NMOSのサブストレート端子はVSSS線107に接続される。このように、図1に示す第1の実施の形態のICは、それぞれ1つのNウェル層とPウェル層により各MOSFETを形成することができ、ダブルウェル構造のCMOSプロセス技術にて実現可能である。
【0088】
なお、図4においては、P型シリコン基板にて説明したが、N型シリコン基板においても、同様に考慮される。この場合、P型シリコン基板201をN型シリコン基板に置き換えて、その他の構成要素は同一として考慮すればよい。
【0089】
図5(a)は、第2の実施の形態のICをP型シリコン基板を用いて構成した図である。図5(a)において、P型シリコン基板301には3つのNウェル層302、303、304とPウェル層306が形成されている。Nウェル層302内には、PMOS111のソース電極211及びドレイン電極213が形成され、Nウェル層303内には、PMOS133のソース電極221及びドレイン電極223が形成されている。Nウェル層302上において、PMOS111のソース電極211とドレイン電極213との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極215が形成され、Nウェル層303上において、PMOS133のソース電極221とドレイン電極223との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極225が形成されている。
【0090】
Nウェル層304内にはPウェル層305が形成されている。Pウェル層305内には、NMOS143のソース電極231及びドレイン電極233が形成されている。Pウェル層305上において、NMOS143のソース電極231とドレイン電極233との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極235が形成されている。
【0091】
また、Pウェル層306内には、NMOS121のソース電極241及びドレイン電極243がそれぞれ形成されている。Pウェル層306上において、NMOS121のソース電極241とドレイン電極243との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極245が形成されている。
【0092】
Nウェル層302及びPMOS111のソース電極211はVDD線101を介してパッド161に接続されている。Nウェル層303はVDDS線106を介してパッド163に接続されている。PMOS111のドレイン電極213は、VDDV線103を介してPMOS133のソース電極221に接続されている。PMOS133のドレイン電極223は配線207を介してNMOS143のドレイン電極233に接続されている。
【0093】
Pウェル層305は、VSSS線107を介してパッド164に接続されている。NMOS143のソース電極241はVSSV線104を介してNMOS121のドレイン電極243に接続されている。Pウェル層306及びNMOS121のソース電極241はVSS線102を介してパッド162に接続されている。
【0094】
図5(a)において、Nウェル層304を設けているのは、Pウェル層305とPウェル層306とが、P型シリコン基板を介して電気的に抵抗性接続がなされてしまうことを防止するためである。このため、Nウェル層304はPウェル層305を取り囲むように形成されている。このNウェル層304には電源電圧VDD等の高電位側電源電圧を与えることにより、Pウェル層305とPウェル層306とは電気的に分離することができる。
【0095】
Nウェル層302、303及びPウェル層305、306がそれぞれ各ウェル層内に構成されるPMOSやNMOSにおけるサブストレート端子に相当する。よって、第2の実施の形態におけるICのスイッチであるPMOS111とNMOS121の各サブストレート端子には論理ゲート回路105の各MOSFETのサブストレート端子とは異なる電圧が供給される構成とすることができる。よって、第2の実施の形態のICは、図5(a)に示すようなウェル構造とすることで実現可能である。このようなウェル構造はトリプルウェル構造と呼ばれ、トリプルウェル構造のCMOSプロセス技術にて、第2の実施の形態のICは実現可能である。
【0096】
図5(b)は、第2の実施の形態のICをN型シリコン基板を用いて構成した図である。図5(b)において、N型シリコン基板401には3つのPウェル層404、405、406とNウェル層402が形成されている。Nウェル層402内には、PMOS111のソース電極211及びドレイン電極213が形成され、Pウェル層404内にはNウェル層403が形成されている。Nウェル層403内には、PMOS133のソース電極221及びドレイン電極223が形成されている。Nウェル層402上において、PMOS111のソース電極211とドレイン電極213との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極215が形成され、Nウェル層403上において、PMOS133のソース電極221とドレイン電極223との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極225が形成されている。
【0097】
Pウェル層405内には、NMOS143のソース電極231及びドレイン電極233が形成されている。Pウェル層405上において、NMOS143のソース電極231とドレイン電極233との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極235が形成されている。
【0098】
また、Pウェル層406内には、NMOS121のソース電極241及びドレイン電極243がそれぞれ形成されている。Pウェル層406上において、NMOS121のソース電極241とドレイン電極243との間に、ゲート酸化膜を介してゲート電極245が形成されている。
【0099】
Nウェル層402及びPMOS111のソース電極211はVDD線101を介してパッド161に接続されている。Nウェル層403はVDDS線106を介してパッド163に接続されている。PMOS111のドレイン電極213は、VDDV線103を介してPMOS133のソース電極221に接続されている。PMOS133のドレイン電極223は配線207を介してNMOS143のドレイン電極233に接続されている。
【0100】
Pウェル層405は、VSSS線107を介してパッド164に接続されている。NMOS143のソース電極231はVSSV線104を介してNMOS121のドレイン電極243に接続されている。Pウェル層406及びNMOS121のソース電極241はVSS線102を介してパッド162に接続されている。
【0101】
図5(b)において、Pウェル層404を設けているのは、Nウェル層402とNウェル層403とが、N型シリコン基板401を介して電気的に抵抗性接続がなされてしまうことを防止するためである。このため、Pウェル層404はNウェル層403を取り囲むように形成されている。このPウェル層404には電源電圧VSS等の低電位側電源電圧を与えることにより、Nウェル層402とNウェル層403とは電気的に分離することができる。
【0102】
Nウェル層402、403及びPウェル層405、406がそれぞれ各ウェル層内に構成されるPMOSやNMOSにおけるサブストレート端子に相当する。よって、第2の実施の形態におけるICのスイッチであるPMOS111とNMOS121の各サブストレート端子には論理ゲート回路105の各MOSFETのサブストレート端子とは異なる電圧が供給される構成とすることができる。よって、第2の実施の形態のICは、N型シリコン基板を用いても、図5(b)に示すようなウェル構造とすることで実現可能である。
【0103】
次に、第3の実施の形態についてを図面を用いて説明する。図6は第3の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。なお、図6において、図1と同様な構成要素については、同様の符号を付けている。また、図6の構成の説明においては、図1と異なる部分についてのみ説明する。
【0104】
図6においては、図1のICに対して、VDDS線106とVDD線101とを後工程にて接続できるように、VDD線101にVDDS線106との接続用のパッド165を設けている。また、VSSS線107とVSS線102とを後工程にて接続できるように、VSS線102にVSSS線107との接続用のパッド166を設けている。なお、ここで言う「後工程」とは、シリコン基板上に素子を形成する製造プロセス工程(一般にウェハプロセス工程と言われる)の完了後における、プロービングによるテスト等を実施して得られた良品と判断されたチップをスクライブ、ワイヤボンド、及びパッケージングする組立工程(一般にアセンブリ工程と言われる)のことを指すものである。図6は、パッド163がパッド165にワイヤ167にてワイヤボンド接続され、パッド164がパッド166にワイヤ168にてワイヤボンド接続された状態を示している。
【0105】
ワイヤ167及びワイヤ168により、それぞれパッド163とパッド165、及びパッド164とパッド166を接続する前においては、第1の実施の形態と同様の状態となる。このため、第1の実施の形態と同様な作用、効果が望めるものである。つまり、第1の実施の形態と同様に、IDDQ試験等を実施することができる。
【0106】
IDDQ試験等の製品の量産出荷テスト時の後に、後工程にてそれぞれパッド163とパッド165、及びパッド164とパッド166を、それぞれワイヤ167及び168によりワイヤボンド接続する。このため、ICとしての外部端子としては、パッド163とパッド165を電源電圧VDDを外部から受ける1つの外部端子でよく、パッド164とパッド166を接地電圧VSSを外部から受ける1つの外部端子でよい。よって、パッド163、164の追加に応じて、ICとしての外部端子が追加されることがないため、ICとしての外部端子数は、本発明を適用しないものと同様とすることができる。
【0107】
よって、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な効果が得られるとともに、ICの端子数の増加を防止することができるため、IC製品としての使い易さを損なうことや、パッケージ材料費用のコストアップを発生することがない。また、第3の実施の形態の特徴を第2の実施の形態のICに適用することも可能である。
【0108】
次に、第4の実施の形態についてを図面を用いて説明する。図7は第4の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。なお、図7において、図1と同様な構成要素については、同様の符号を付けている。また、図7の構成の説明においては、図1と異なる部分についてのみ説明する。
【0109】
図7においては、図1の回路に対して、パッド163、164の代わりに、論理ゲート回路105を構成する各MOSFETのサブストレート電圧を発生する電圧発生回路201が設けられている。電圧発生回路201を設けたことに伴って、パッド205、NMOS203、PMOS207も設けられている。図7におけるその他の構成要素は図1と同様である。
【0110】
電圧発生回路201には、パッド205に入力される信号、例えば、IDDQ試験等のテストを指示するテスト信号が配線213を介して入力される。また、電圧発生回路201には、NMOS203が導通状態の時に、NMOS203を介してクロック信号CKが入力される。NMOS203のゲート電極はパッド205に接続されている。PMOS207は、導通状態の時に、クロック信号CKをIC内部、例えば、論理ゲート回路105に伝達するものである。PMOS207のゲート電極はパッド205に接続されている。
【0111】
つまり、パッド205から、高電位側電源電圧VDDレベルの電圧を有するテスト信号が入力された時には、PMOS207は非導通状態となり、NMOS203は導通状態となる。このため、論理ゲート回路105にはクロック信号CKが転送されないため、論理ゲート回路105の出力電圧のレベルを固定しておくことができる。また、電圧発生回路201にはクロック信号CKが供給され、論理ゲート回路105を構成する各MOSFETのしきい値電圧を高くするサブストレート電圧を発生し、これを、VDDS線106、VSSS線107に伝達する。従って、第1の実施の形態と同様に、IDDQ試験を実施することができる。
【0112】
また、パッド205から、低電位側電源電圧VSSレベルの電圧を有するテスト信号が入力された時には、PMOS207は導通状態となり、NMOS203は非導通状態となる。このため、論理ゲート回路105にはクロック信号CKが転送される。また、電圧発生回路201にはクロック信号CKが供給されないため、論理ゲート回路105を構成する各MOSFETのしきい値電圧を低い状態に保つサブストレート電圧を発生し、これを、VDDS線106、VSSS線107に伝達する。従って、第1の実施の形態と同様に、論理ゲート回路105は論理動作可能となり、IC全体として通常の動作が実行できる。
【0113】
ここで、電圧発生回路201の構成についてを図面を用いて説明する。図8は、電圧発生回路201の回路図である。
【0114】
図8に示すように、電圧発生回路201は2入力1出力のNANDゲート221、インバータ221、コンデンサ223及び224、NMOS225〜228から構成されている。NANDゲート221の2つの入力端子には配線211を介してクロック信号CKと、配線213を介してパッド205から入力される信号(例えばテスト信号)が入力される。NANDゲート221の出力端子はインバータ222の入力端子に接続されている。インバータ222の出力端子はコンデンサ223及び224それぞれの一方の電極に接続されている。なお、電圧発生回路201を構成する各NMOS225〜228は、NMOS121と同様に高いしきい値電圧を有するものとし、各NMOS225〜228のサブストレート端子はVSS線102に接続されているものとする。
【0115】
コンデンサ223の他方の電極はNMOS225及び227それぞれの一方の電極に接続されている。NMOS225のゲート電極及び他方の電極には高電位側電源電圧VDDが供給されている。NMOS227のゲート電極はコンデンサ223の他方の電極と接続されている。NMOS227の他方の電極はVDDS線106に接続されている。
【0116】
コンデンサ224の他方の電極はNMOS226及び228それぞれの一方の電極に接続されている。NMOS226のゲート電極はコンデンサ223の他方の電極と接続されている。NMOS226の他方の電極には低電位側電源電圧VSSが供給されている。NMOS228のゲート電極及び他方の電極はVSSS線107に接続されている。
【0117】
このように接続された電圧発生回路201はパッド205から、電圧レベルが低電位側電源電圧VSSレベルのテスト信号が入力された時は、NANDゲート221の出力信号の電圧レベルが高電位側電源電圧VDDレベルに固定される。このため、VDDS線106には、導通状態のNMOS225、227を介して高電位側電源電圧VDDが供給されることとなり、VSSS線107には、導通状態のNMOS226、228を介して低電位側電源電圧VSSが供給されることとなる。このため、上述したように、論理ゲート回路105の各MOSFETのしきい値電圧は低い状態に維持され、論理ゲート回路105は論理動作可能となり、IC全体として通常の動作が実行できる。
【0118】
また、パッド205から、電圧レベルが高電位側電源電圧VDDレベルのテスト信号が入力された時は、NANDゲート221の出力信号の電圧レベルが配線211から伝達されるクロック信号CKの電圧レベルに応じたものとなる。このNANDゲート221の出力信号がインバータ222にて波形整形されて、コンデンサ223、224の一方の電極に伝達される。コンデンサ223、224はインバータ222の出力信号に応じて、充放電を繰り返し行う。このコンデンサの動作に基づいて、VDDS線106には、導通状態のNMOS225、227を介して供給される高電位側電源電圧VDDより高い電圧、例えば、VDD+1.0Vが供給されることとなり、VSSS線107には、導通状態のNMOS226、228を介して供給される低電位側電源電圧VSSより低い電圧、例えば、VSSー2.0Vが供給されることとなる。このため、上述したように、論理ゲート回路105の各MOSFETのしきい値電圧を高くすることができ、IDDQ試験が実行できる。
【0119】
このように、第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果が得られる上、高電位側電源電圧VDDレベルあるいは低電位側電源電圧VSSレベルの電圧レベルを有する信号をパッド205から入力することで、論理ゲート回路105を構成する各MOSFETのサブストレート電圧を変更することができる。この結果、ICの外部にて論理ゲート回路105を構成する各MOSFETのしきい値電圧を高くするようなサブストレート電圧を入力する必要あるいは、ICの外部にてそのようなサブストレート電圧を発生する回路を設ける必要がない。
【0120】
また、図7のICを樹脂封止する場合に、パッド205に対応して、パッド205に接続され、パッド205に外部からのテスト信号を入力可能とするための外部リードを設けておけば、パッケージングされた後にも、必要に応じて、IDDQ試験を行うことができるので、使い勝手がより高くなる。なお、上述したようなテスト信号を発生可能な回路を有するICであれば、そのテスト信号発生回路から出力されるテスト信号をパッド205に入力されるようにしておけば、外部端子数の増加もなくなることが期待できる。
【0121】
なお、VSS線102に、図6に示すパッド166のようなものを設けておけば、図7のICを樹脂封止する場合に、パッド166とパッド205をワイヤボンディング接続すれば、外部端子数を増やすことなく、通常のICとしてのみ動作可能とすることもできる。また、NMOS203は設けなくともよいが、本実施の形態においては、クロック信号CKを電圧発生回路201のNANDゲート221に供給しないことにより、より確実な動作を電圧発生回路201が行えるようにするため、NMOS203を設けているものである。なお、第4の実施の形態の特徴を第2の実施の形態のICに適用することも可能である。
【0122】
以上、第1、第2、第3及び第4の実施の形態においては、VDD線101とVDDV線103との間に高いしきい値電圧を有するPMOS111を持ち、VSS線102とVSSV線104との間に高いしきい値電圧を有するNMOS121を持ち、論理ゲート回路105が低いしきい値電圧を有するMOSFETで構成されたMTCMOS技術を使用したICについて、本発明を適用した場合についてを述べてきた。しかしながら、MTCMOS技術では、PMOS111あるいはNMOS121を省略した構成であっても問題はない。
【0123】
例えば、図9、図10にそれぞれ第2の実施の形態のICの変形例を示す。図9のICは、第2の実施の形態である図3のICに対して、NMOS121及びVSSV線104を削除している。また、論理ゲート回路105には、VSSV線104の代わりにVSS線102が直接接続されている。MTCMOS技術では、VDD線101とVSS線102との間に、PMOS111あるいはNMOS121に相当する、少なくとも1つ以上の高いしきい値電圧を有するMOSFETの電源スイッチを設けておけば、待機モード時におけるサブスレッショルドリーク電流を小さくすることができるため、図9の構成であってもよいことが理解できる。このため、図9のような構成あっても、第2の実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0124】
同様に、図10のICは、第2の実施の形態である図3のICに対して、PMOS111及びVDDV線103を削除している。また、論理ゲート回路105には、VDDV線103の代わりにVDD線101が直接接続されている。図10の構成においても、第2の実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0125】
なお、図9あるいは図10にて説明したような、PMOS111あるいはNMOS121を省略した構成は、第2の実施の形態に限らず、第1、第3あるいは第4の実施の形態のいずれとも組み合わせた適用が可能である。
【0126】
以上、各実施の形態についてを詳細に説明したが、本発明は上記の構成に限定されるものではない。
【0127】
例えば、論理ゲート回路105の回路構成については、上記各実施の形態で説明したものに限られるものではない。つまり、論理ゲート回路105には、低いしきい値電圧のMOSFETだけでなく、高いしきい値電圧のMOSFETが含まれるものであってもよい。これは、特に、遅延時間を短くして高速化を必要とすることが要求されない回路においては、論理ゲート回路105内において高いしきい値電圧のMOSFETを含めて構成される場合もあるからである。このような論理ゲート回路105を有するICにおいても、低いしきい値電圧を有するMOSFETのしきい値電圧を高くすることが可能なように、本発明の構成を適用すれば、本発明における効果を得ることができる。
【0128】
このように、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0129】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、不良検出率を向上することが可能な半導体集積回路を提供することができる。
【0130】
また、本発明によれば、半導体集積回路のチップサイズの増加を極力低減して、不良検出率を向上することを実現可能な半導体集積回路を提供することができる。
【0131】
また、本発明によれば、テスト時間やテストコストを増加することなく、不良検出率を向上できる半導体集積回路の試験方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。
【図2】MOSFETのしきい値電圧Vtにおけるサブストレートーソース間電圧Vbs依存の一般的特性を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。
【図4】第1の実施の形態における半導体集積回路の構造を示す要部断面図である。
【図5】第2の実施の形態における半導体集積回路の構造を示す要部断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態における半導体集積回路の要部を示す回路図である。
【図8】図7における電圧発生回路の回路図である。
【図9】第2の実施の形態における半導体集積回路の変形例である。
【図10】第2の実施の形態における半導体集積回路の変形例である。
【符号の説明】
101 高電位側電源電圧線
102 低電位側電源電圧線
103 高電位側疑似電源電圧線
104 低電位側疑似電源電圧線
105 論理ゲート回路
106 高電位側サブストレート電源線
107 低電位側サブストレート電源線
111 高電位側電源スイッチ
121 低電位側電源スイッチ
151、152 容量
161、162、163、164、165、166、205 パッド
131、132、133 Pチャネル型MOSFET
141,142,143 Nチャネル型MOSFET
201 電圧発生回路
203 Nチャネル型MOSFET
207 Pチャネル型MOSFET

Claims (10)

  1. 複数の第1導電型MOSトランジスタと複数の第2導電型MOSトランジスタとを集積して構成される半導体集積回路において、
    第1の電源電圧が供給される第1の電源線と、
    ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が、前記第1の電源線に接続された、第1のしきい値を有する第1導電型の第1のMOSトランジスタと、
    前記第1のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続された第1の疑似電源線と、
    前記第1のしきい値より低い第2のしきい値を有する少なくとも1つの第1導電型の第2のMOSトランジスタを含んで構成され、前記第1の疑似電源線から前記第1の電源電圧に基づく電圧が供給されるもので、クロック信号が入力される内部論理回路と、
    テスト信号を受信可能な第1の端子と、
    前記第1のMOSトランジスタが導通状態において、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に、該第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を供給する電圧供給回路と、
    を有し、前記テスト信号の前記所定の論理レベルに応じて、前記内部論理回路への前記クロック信号の入力が禁止されることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 複数の第1導電型MOSトランジスタと複数の第2導電型MOSトランジスタとを集積して構成される半導体集積回路において、
    第1の電源電圧が供給される第1の電源線と、
    前記第1の電源電圧とは異なる第2の電源電圧が供給される第2の電源線と、
    ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が前記第1の電源線に接続された、第1のしきい値を有する第1導電型の第1のMOSトランジスタと、
    ゲート電極、第1及び第2の電極を有し、該第1の電極が前記第2の電源線に接続された、第3のしきい値電圧を有する第2導電型の第3のMOSトランジスタと、
    前記第1のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続された第1の疑似電源線と、
    前記第3のMOSトランジスタの前記第2の電極に接続された第2の疑似電源線と、
    前記第1のしきい値より低い第2のしきい値を有する少なくとも1つの第1導電型の第2のMOSトランジスタと前記第3のしきい値より低い第4のしきい値を有する少なくとも1つの第2導電型の第4のMOSトランジスタとを含んで構成され、前記第1の疑似電源線から前記第1の電源電圧に基づく一方の電源電圧が供給され、前記第2の疑似電源線から前記第2の電源電圧に基づく他方の電源電圧が供給されるもので、クロック信号が入力される内部論理回路と、
    テスト信号を受信可能な第1の端子と、
    前記第1及び第3のMOSトランジスタが導通状態において、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に該第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする第1の所定の電圧を供給するとともに、前記第4のMOSトランジスタのサブストレート端子に該第4のMOSトランジスタのしきい値を高くする第2の所定の電圧を供給する電圧供給回路と、
    を有し、前記テスト信号の前記所定の論理レベルに応じて、前記内部論理回路への前記クロック信号の入力が禁止されることを特徴とする半導体集積回路。
  3. 前記第1の電源線に前記第1の電源電圧を供給し、前記第1のMOSトランジスタを導通状態として、前記第1の端子を用いて、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に供給した後に、前記内部論理回路に流れる電流値を測定することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の試験方法。
  4. 前記第1の電源線に前記第1の電源電圧を、前記第2の電源線に前記第2の電源電圧を、それぞれ供給し、前記第1及び前記第3のMOSトランジスタを導通状態として、前記第1の端子を用いて、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第2のMOSトランジスタのサブストレート端子に、前記第2の端子を用いて、前記第4のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を、前記第4のMOSトランジスタのサブストレート端子に、それぞれ供給した後に、前記内部論理回路に流れる電流値を測定することを特徴とする請求項記載の半導体集積回路の試験方法。
  5. 前記電圧供給回路は、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記クロック信号が供給されることにより、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を高くする電圧を生成することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  6. 前記電圧供給回路は、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルとは異なる論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記クロック信号の供給が停止されることにより、前記第2のMOSトランジスタのしきい値を維持する電圧を出力することを特徴とする請求項1または請求項記載の半導体集積回路。
  7. 前記電圧供給回路は、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記クロック信号が供給されることにより、前記第1の所定の電圧及び前記第2の所定の電圧をそれぞれ生成することを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  8. 前記電圧供給回路は、前記第1の端子にテストを指示する所定の論理レベルとは異なる論理レベルの前記テスト信号が入力されたことに応じて、前記クロック信号の供給が停止されることにより、前記第2及び前記4のMOSトランジスタのしきい値をそれぞれ維持する電圧を出力することを特徴とする請求項2または請求項7記載の半導体集積回路。
  9. 前記半導体集積回路は前記第1の端子を含めて樹脂にて封止されるものであり、該第1の端子は、外部から前記テスト信号が入力される外部リードと電気的に接続されていることを特徴とする請求項1,2,5,6,7,8のいずれか1つに記載の半導体集積回路。
  10. 前記テスト信号を生成するテスト信号発生回路を有することを特徴とする請求項1,2,5,6,7,8のいずれか1つに記載の半導体集積回路。
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