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JP3698573B2 - ポリハロイミニウム塩 - Google Patents
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JP3698573B2 - ポリハロイミニウム塩 - Google Patents

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なポリハロイミニウム塩に関する。この化合物は縮合剤、ハロゲン化剤、酸化剤、脱水剤等として有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、縮合剤、ハロゲン化剤、酸化剤、脱水剤として種々の化合物が知られているが、近年ハロイミニウム塩が注目を浴びている。中でも、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム=クロライド(以下、DMCと略す)は2位に極めて活性の高い塩素原子を有し、種々の官能基と容易に反応することから、新たな有機合成への応用研究が進められている。例えば、脱水剤(特公昭62−45223号公報)、ハロゲン化剤(特開平4−308538号公報)、酸化剤(特開平5−310633号公報)、脱硫化水素剤(特開平6−157454号公報)、写真フィルム用硬化剤(特公平5−40299号公報)等としての用途が開発されている。
更に、DMCは反応に寄与した後は原料である1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン(以下、DMiと略す)として回収、再利用できるという利点があるが、DMiは沸点が高く、あらゆる溶剤と容易に混ざり合うため、その回収が煩雑となり困難であるという問題点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、回収や再利用が容易で、縮合剤、ハロゲン化剤、酸化剤、脱硫化水素剤、写真フィルム用硬化剤等として有用な新規化合物を提供する事である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記した従来の問題点を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、上記ハロイミニウム塩の反応性を保持したままハロイミニウム塩骨格を高分子化合物内に固定化する事により、溶剤への溶解性が異なることを見いだし、本発明に到達した。
即ち本発明は、
(1).一般式(1)
【0005】
【化7】
Figure 0003698573
(式中、m=2〜1000の整数、X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。また、X1,X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。また、式中のR1とR2は結合して環を形成していても良い。)
【0006】
で表されるポリハロイミニウム塩、
(2).一般式(1)のR1とR2が結合して環を形成した一般式(2)
【0007】
【化8】
Figure 0003698573
(式中、n=2〜4、m=2〜1000の整数を表す、X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。また、X1,X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。)
【0008】
で表される(1)記載のポリハロイミニウム塩、
(3).X1及びX2のいずれかが、アニオンとしてイオン対型となっている(2)記載のポリハロイミニウム塩、
(4).一般式(1)が一般式(3)
【0009】
【化9】
Figure 0003698573
(式中、mは一般式(1)と同じ。)
【0010】
で表されるポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)、
(5).一般式(1)で表されるポリハロイミニウム塩を部分構造として含む、高分子化合物、
(6).一般式(3)で表されるポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)を部分構造として含む、高分子化合物、
(7).一般式(4)で表される高分子化合物、
【0011】
【化10】
Figure 0003698573
(式中、o=1〜1000、pは1〜1000、の整数を表す。)
【0012】
(8).一般式(5)
【0013】
【化11】
Figure 0003698573
(式中、m=2〜1000の整数を表す。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。また、式中のR1とR2は結合して環を形成していても良い)
【0014】
で表される化合物とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、(1)〜(7)記載のポリハロイミニウム塩およびポリハロイミニウム塩を部分構造として含む、高分子化合物の製造法、
(9).ハロゲン化剤が、塩化チオニル、オキザリルハロゲニド、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホーメートから選ばれる一種及び/または二種以上の混合物である(8)記載の製造法、
(10).一般式(5)で表される化合物が一般式(6)
【0015】
【化12】
Figure 0003698573
(式中、mは一般式(1)と同じ。)
【0016】
で表されるポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)である(8)〜(9)記載の製造法を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のポリハロイミニウム塩は、一般式(1)
【0018】
【化13】
Figure 0003698573
【0019】
で表される化合物である。式中、mは2〜1000の整数を表す。X1、X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。例えば、塩素、臭素、ヨウ素、弗素等である。また、X1、X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。
1、R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。好ましくは炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基等である。R1とR2が結合して炭素数3〜5のヘテロ環を構成しても良い。
【0020】
一般式(1)で表される化合物として、例えば、ポリ(N,N´−ジメチルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(N,N´−ジエチルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(N,N´−ジ−n−プロピルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(N,N´−ジイソプロピルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(N,N´−ジ−n−ブチルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(N,N´−ジ−n−ヘキシルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレ=ンクロライド)、ポリ(N,N´−ジフェニルクロロアミジニウム−N,N´−ジイルエチレン=クロライド)、
【0021】
ポリ(2,2−ジフロロ−1,3−ジアゾリジン−1,3−ジイルエチレン)
【0022】
ポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=ブロマイド)、ポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=アイオダイド)、ポリ(2−ブロモ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=ブロマイド)、ポリ(2−ブロモ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=アイオダイド)、ポリ(2−アイオド−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=アイオダイド)、ポリ(2−フロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(2−フロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=ブロマイド)、ポリ(2−フロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=アイオダイド)、
【0023】
ポリ(2−クロロ−1,3−ペルヒドロジアジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)、ポリ(2−クロロ−1,3−ペルヒドロジアゼピニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)、これらから選ばれる一種または二種以上の混合物、共重合体等が挙げられる。
【0024】
中でも、一般式(1)のR1とR2が結合して環を形成した一般式(2)
【0025】
【化14】
Figure 0003698573
(式中、n=2〜4。m,X1,X2は一般式(1)と同じ。)
【0026】
で表される化合物が好ましく、
【0027】
更に、X1及びX2のいずれかが、アニオンとしてイオン対型となっている、例えば一般式(7)
【0028】
【化15】
Figure 0003698573
(式中、n、mは一般式(2)と同じ。X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。)
【0029】
で表されるポリハロイミニウム塩、特に式(3)
【0030】
【化16】
Figure 0003698573
(式中、mは一般式(1)と同じ。)
で表されるポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)
【0031】
が好ましいが、本発明はこの例示に制限されるものではない。
【0032】
ポリハロイミニウム塩の重合度は、mが2〜1000の範囲で、使用する目的に応じて任意に選択することができる。例えば、重合度が大きくなるほど溶剤に溶けにくくなる傾向を示すので、重合度を調節する事で溶解度を制御する事が可能である。
【0033】
また、本発明においては、上記記載のポリハロイミニウム塩を部分構造として含む化合物も利用できる。
例えば、一般式(8)
【0034】
【化17】
Figure 0003698573
(式中、o=1〜1000、p=1〜1000の整数、X1、X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。例えば、塩素、臭素、ヨウ素、弗素等である。また、X1、X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。R1、R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。好ましくは炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基等である。R1とR2が結合して炭素数3〜5のヘテロ環を構成しても良い。)
【0035】
で表される高分子化合物、
【0036】
好ましくは、一般式(8)のR1とR2が結合して環を形成した一般式(9)
【化18】
Figure 0003698573
(式中、n=2〜4。o,p,X1,X2は、一般式(8)と同じ。)
【0037】
更に、X1及びX2のいずれかが、アニオンとしてイオン対型となっている、例えば一般式(10)
【0038】
【化19】
Figure 0003698573
(式中、n、o、pは一般式(9)と同じ。X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。)
【0039】
で表される高分子化合物、特に一般式(4)
【0040】
【化20】
Figure 0003698573
(式中、o、pは一般式(8)と同じ。)
【0041】
で表される高分子化合物が好ましいが、本発明はこの例示に制限されるものではない。
【0042】
本発明のポリハロイミニウム塩、および、ポリハロイミニウム塩を部分構造として含む高分子化合物は、例えば、一般式(5)
【0043】
【化21】
Figure 0003698573
(式中、m=2〜1000の整数を表す。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。好ましくは炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基等である。また、R1とR2が結合して炭素数3〜5のヘテロ環を構成しても良い。)
【0044】
で表される化合物をハロゲン化することにより得られる。
【0045】
一般式(5)で表される化合物の例としては、例えば、ポリ(N,N´−ジメチルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジエチルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジ−n−プロピルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジイソプロピルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジ−n−ブチルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジ−n−ヘキシルウレイレンエチレン)、ポリ(N,N´−ジフェニル−ウレイレンエチレン)、ポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)、ポリ(1,3−ペルヒドロジアジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)、ポリ(1,3−ペルヒドロジアゼピン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)、これらから選ばれる一種または二種以上の混合物、共重合体、これらを部分構造として含む化合物等があげられる。中でも入手の容易さから、一般式(6)
【0046】
【化22】
Figure 0003698573
(式中、mは一般式(1)と同じ。)
【0047】
で表されるポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)が好ましい。
【0048】
一般式(5)で表される化合物、例えばポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)はMacromol.Rapid Commun.18,897−902(1997)にあるように、ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ピペラジンの二重異性化重合や2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾールの開環重合、1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリジノンの直接重合などの方法等によって得られる。2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾールを開環重合する場合は開始剤の種類およびその量、さらには重合時の溶媒、温度を選択する事で、得られるポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)の分子量を容易に調節する事が可能であり、好ましい。
【0049】
また、開環重合等を行う際、例えば2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾール等のようなモノマーに、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、エチルビニルエーテル等のカチオン重合しやすいモノマーを添加することで、一般式(5)の構造を含む共重合体を得ることもできる。
【0050】
ハロゲン化剤の例としては、ハロゲン化チオニル、オキザリルハロゲニド、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、ハロゲン化カルボニル、トリハロメチルハロホーメート等のハロゲン化剤から選ばれる一種及び/または二種以上の混合物、又、本発明のポリハロイミニウム塩およびポリハロイミニウム塩を部分構造として含む高分子化合物等があげられる。
【0051】
式中X1及び/またはX2が臭素、ヨウ素、弗素の場合、それぞれに対応するハロゲン化剤を用いて、一般式(5)で表される化合物を直接ハロゲン化しても構わないが、好ましくは、一旦、クロル化剤で一般式(5)で表される化合物をクロル化した後、それぞれのハロゲンのアルカリ金属塩を用い、無反応性の溶媒中でハロゲン交換反応を行わせるのがよい。ハロゲンのアルカリ金属塩としては例えば、弗素化物を得たいときには、フッ化セシウム、フッ化ルビジウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム等が使用可能である。また、ヨウ素化物を得たいときには、ヨウ化セシウム、ヨウ化ルビジウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等が使用可能である。
【0052】
一般式(5)で表される化合物とハロゲン化剤を反応させる際の温度及びハロイミニウム塩の塩交換を行う温度は、−20℃〜150℃好ましくは0〜100℃、更に好ましくは40〜100℃がよい。−20℃よりも低い温度では反応に長時間を要し、150℃を越える温度では生成したポリハロイミニウム塩が分解するため好ましくない。
【0053】
一般式(5)で表される化合物とハロゲン化剤のモル比は、ポリハロイミニウム塩を製造する場合、ハロゲン化剤を化学量論量以上、即ち、一般式(5)で表されるユニット構造に対し1当量以上与えるのが好ましいが、過度のハロゲン化剤使用は経済的に不利である。また、ポリハロイミニウム塩を部分構造として含む高分子化合物を製造する場合、ハロゲン化剤を一般式(5)で表されるユニット構造に対し0.1当量以上用いれば良く、ポリハロイミニウム塩同様過度のハロゲン化剤使用は経済的に不利である
【0054】
反応溶媒は、原料の一般式(5)で表される化合物、ハロゲン化剤、更には、生成物であるポリハロイミニウム塩およびそれを部分構造として含む高分子化合物と反応しないものであれば特に限定はしないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル等があげられる。
【0055】
反応終了後は、濾過あるいは溶媒および過剰のハロゲン化剤を蒸発留去させる事で目的物を取り出す事ができる。
【0056】
ポリハロイミニウム塩およびポリハロイミニウム塩を部分構造として含む高分子化合物は吸水性が高く、水と反応して一般式(5)で表される原料に戻るため、取扱は乾燥雰囲気下で行う必要がある。
【0057】
【実施例】
以下、実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
製造例1
1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリジノンの合成
200ml2つ口フラスコに1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン(アルドリッチ社品)10.4g、スターラーチップをいれ、更に還留塔、圧平衡滴下ロートを取り付け真空乾燥後窒素置換をした。フラスコ内にクロロホルム150ml、圧平衡滴下ロート内に塩化チオニル14.8gを加えた。スターラーで撹拌しながら塩化チオニルを滴下した。滴下終了後、90℃まで加熱した。4.5時間後室温まで冷却し、溶液を濃縮した。濃縮後、ジエチルエーテルに溶解させ、再結晶を行い精製した。白色斜方状の結晶5.8gを得た(収率49%/1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン)。
【0059】
2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾールの合成
50ml2つ口フラスコに水素化ナトリウム(60%オイルサスペンション)0.88g、スターラーチップを入れ、圧平衡滴下ロート、温度計を取り付け、真空乾燥後窒素置換をした。適量のヘキサンを加え、30分撹拌後ヘキサンを取り除いた。この作業を3回繰り返した。次いで、再び真空乾燥後窒素置換を行い、エチレングリコールジメチルエーテル15mlを加え、0℃まで冷却した。
また他に、30ml1つ口フラスコに1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリジノン10gを入れ、真空乾燥後窒素置換をした。これにエチレングリコールジメチルエーテル10mlを加え、溶解させた。この溶液を上記圧平衡滴下ロートに移した。
続いて、前記50ml2つ口フラスコ内の温度を5℃以下に保ちながら、スターラーで撹拌し、エチレングリコールジメチルエーテル溶液を圧平衡滴下ロートより滴下した。2時間撹拌後、30℃まで加熱し14時間撹拌した。
撹拌終了後、上澄を取り出し、水素化カルシウムを重合禁止剤として加え、濃縮した。得られた反応マスをクーゲル蒸留を行い精製し、2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾールを得た(収量0.48g 収率64%/1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリジノン )。
【0060】
重合
試験管に2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾール0.48g、スターラーチップを入れ真空乾燥後窒素置換をした。次に、ニトロベンゼン4.24mlを加え、トリフルオロメタンスルホン酸メチル0.0049ml加え、60℃の恒温槽に入れ、24時間撹拌し、重合させた。24時間後ジエチルエーテルに滴下し再沈殿を行った。その後、吸引濾過、真空乾燥を行い、ポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)0.41g(収率85.4%/2,3,5,6−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]オキサゾール)を得た。Mn=13,000(溶離相2wt%トリエチルアミン−クロロホルム溶液;ポリスチレン換算分子量)だった。
【0061】
実施例1
テフロン製の内筒を備えたSUS製の加圧ルツボ内に上記製造例により得られたポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)0.40g、32.3wt%ホスゲン−モノクロロベンゼン溶液6.5gを装入し、オイルバスにて、85℃で4時間反応した。引き続きこの反応マスを20ml2つ口フラスコに移し、窒素を吹き込みながら30℃で2時間脱ガスを行った。さらに40℃減圧下で脱溶媒し、褐色の固形物0.57gを得た(粗収率96%/ポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン))。更に、この固形物を窒素気流下、乳鉢で粉砕し、粉末とした。この粉末のIRおよび13C−NMRの測定結果より、式(10)
【0062】
【化23】
Figure 0003698573
(式中、q=1〜1000,r=1〜1000の整数を表す。)
【0063】
に示す構造である事が確認された。
IR測定結果(KBr法)
1616cm-1(イミノ結合)、1675cm-1(カルボニル結合)
13C−NMR測定結果(D2O溶媒)
45.12ppm(メチレン炭素)、47.11ppm(メチレン炭素)
155.14ppm(イミノ結合炭素)
40.20ppm(メチレン炭素)、41.42ppm(メチレン炭素)
161.34ppm(カルボニル炭素)
161.79ppm(カルボニル炭素)
【0064】
実施例2
製造例1と同様の操作により得られたポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)0.40gを80℃でモノクロロベンゼン4.5gに溶解させ、不溶分を濾過により除去した。続いて、得られた濾液からモノクロロベンゼンを留去し、32.3wt%ホスゲン−モノクロロベンゼン溶液6.5gを装入した。得られた混合液をテフロン製の内筒を備えたSUS製の加圧ルツボに移し、オイルバスにて、85℃で8時間反応した。引き続きこの反応マスを20ml2つ口フラスコに移し、窒素を吹き込みながら30℃で2時間脱ガスを行った。さらに40℃減圧下で脱溶媒し、褐色の固形物0.33gを得た(粗収率55%/ポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン))。更に、この固形物を窒素気流下、乳鉢で粉砕し、粉末とした。得られた粉末のIR及び13C−NMRの分析結果より式(11)
【0065】
【化24】
Figure 0003698573
(式中、sは2〜1000の整数を表す)
【0066】
に示す構造である事が確認された。
IR測定結果(KBr法)
1616cm-1(イミノ結合)
13C−NMR測定結果(D2O溶媒)
45.12ppm(メチレン炭素)、47.11ppm(メチレン炭素)
155.14ppm(イミノ結合炭素)
【0067】
参考例1
上記方法で得られた式(10)で表される褐色粉末124.4mg、安息香酸50.0mg、脱水アセトニトリル10mlを窒素気流下にて20mlのスクリュウ管に封入し、40℃で超音波を3分照射した。反応マスをGCにて分析すると、安息香酸クロライド30.0mg、安息香酸無水物0.9mgが生成していた。反応後、反応液を濾過し、濾塊を乾燥することでポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)を回収した。
【0068】
【発明の効果】
本発明により、ハロイミニウム塩骨格を高分子化合物内に固定化した、縮合剤、ハロゲン化剤、酸化剤、脱硫化水素剤、写真フィルム用硬化剤等として有用な新規化合物を提供できた。

Claims (10)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003698573
    (式中、m=2〜1000の整数、X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。また、X1,X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。また、式中のR1とR2は結合して環を形成していても良い。)で表されるポリハロイミニウム塩。
  2. 一般式(1)のR1とR2が結合して環を形成した一般式(2)
    Figure 0003698573
    (式中、n=2〜4、m=2〜1000の整数、X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。また、X1,X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。)で表される、請求項1記載のポリハロイミニウム塩。
  3. 1及びX2のいずれかが、アニオンとしてイオン対型となっている請求項2記載のポリハロイミニウム塩。
  4. 一般式(1)が一般式(3)
    Figure 0003698573
    (式中、mは一般式(1)と同じ。)で表されるポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)である請求項1記載のポリハロイミニウム塩。
  5. 一般式(1)
    Figure 0003698573
    (式中、m=2〜1000の整数、X1,X2は同一または異なってハロゲン原子を表す。また、X1,X2のうちどちらかがアニオンとしてイオン対型となっていても良い。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。また、式中のR1とR2は結合して環を形成していても良い。)で表されるポリハロイミニウム塩を部分構造として含む高分子化合物。
  6. 一般式(3)
    Figure 0003698573
    (式中、mは一般式(1)と同じ。)で表されるポリ(2−クロロ−1,3−ジアゾリジニウム−1,3−ジイルエチレン=クロライド)を部分構造として含む高分子化合物。
  7. 一般式(4)で表される高分子化合物
    Figure 0003698573
    (式中、o=1〜1000、p=1〜1000の整数を表す。)
  8. 一般式(5)
    Figure 0003698573
    (式中、m=2〜1000の整数を表す。R1,R2で表される置換基は同一または異なってそれぞれアルキル基またはアリール基を表す。また、式中のR1とR2は結合して環を形成していても良い。)で表される化合物とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、請求項1〜7記載の化合物の製造法。
  9. ハロゲン化剤が、塩化チオニル、オキザリルハロゲニド、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リン、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホーメートから選ばれる一種及び/または二種以上の混合物である請求項8記載の製造法。
  10. 一般式(5)で表される化合物が一般式(6)
    Figure 0003698573
    (式中、mは一般式(1)と同じ。)で表されるポリ(1,3−ジアゾリジン−2−オン−1,3−ジイルエチレン)である請求項8〜9記載の製造法。
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