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JP3700618B2 - トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造 - Google Patents
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JP3700618B2 - トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機の組み立て性を向上させたパワーローラ支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トロイダル型無段変速機は通常、本願出願人が開発した「エクストロイドCVT」の商品名で使用中のものに代表されるごとく、同軸配置した入出力ディスク間に複数のパワーローラを具え、これらパワーローラを個々のトラニオンに回転自在に支持する。
伝動に際しては、パワーローラを伝達トルクに応じた力で入出力ディスク間に挟圧し、その挟圧力に応じた摩擦係合によりパワーローラが入出力ディスク間で動力の受渡しを行う。
【0003】
従ってパワーローラは、上記の挟圧力により入出力ディスク間から追い出される傾向となり、これを防止するためにパワーローラを個々に回転自在に支持したトラニオンの隣合う端部同士を相互にアッパーリンクおよびロアリンクにより連結する。
変速に際しては各トラニオンをサーボピストンにより、パワーローラの回転軸線が入出力ディスクの回転軸線と交差する非変速位置から、パワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線(トラニオン軸線)方向へ同位相で同期してオフセットさせることにより、トラニオンおよびパワーローラの首振り軸線周りの傾転を生起させて変速を行うことができる。
これがため両リンクおよび各トラニオン間は、上記のオフセットおよび傾転が可能となるようトラニオン軸端に設けた複合継手により連結する。
【0004】
ところで、アッパーリンクおよびロアリンクの中央を上記トラニオンのオフセットが可能となるようピンで変速機ケースに枢支すると、この支持部においてアッパーリンクおよびロアリンクがピンの軸直角面内の全ての方向へ変位不能になるため、
トラニオンがアッパーリンクやロアリンクに干渉した時、干渉力がピンを支点として、干渉していない側のトラニオンにも同じ首振り軸線方向の干渉力を発生させ、両パワーローラに働くトルク分配が悪化してこれらパワーローラと入出力ディスクとの間の摩擦係合部でスリップを生じ易い。
【0005】
そこで本願出願人は先に特開2001−182793号公報により、図1に示すごときトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案した。
つまり、同軸に対向配置した図示せざる入出力ディスク間で摩擦係合により動力伝達を行う一対のパワーローラ1を、個々のトラニオン2に軸線O周りで自由に回転し得るよう支持する。
各トラニオン2は、変速機ケース3の頂壁に近い上側にある相互に隣り合う上端同士をアッパーリンク4により相互に連結し、更に、反対の下側にある相互に隣り合う下端同士をロアリンク5により相互に連結する。
【0006】
これらリンク4,5に対しトラニオン2の上端および下端を連結するに際しては、アッパーリンク4の開口4aおよびロアリンク5の開口5aにそれぞれアウタレース6の外球面を嵌合し、該アウタレース6と各トラニオン2の上端および下端との間に回転軸受7を介在させ、これらにより構成される複合継手により各トラニオン2の上端および下端をリンク4,5に対し回転自在に且つ交角変化可能に連結する。
そしてリンク4,5は、パワーローラ1が入出力ディスク間からの挟圧力によっても当該対応する入出力ディスク間から追い出されることのないよう機能する。
【0007】
ここで、トラニオン2の上端に設けたアウタレース6および回転軸受7よりなる複合継手とアッパーリンク4との相対変位を制限して、アッパーリンク4のトラニオン軸線方向における変位を制限する構造を説明するに、複合継手が嵌合するアッパーリンク4の開口4aより大径のストッパ8を、トラニオン軸端面にねじ込んだネジ9により取着し、この作業を変速機ケース3の閉塞頂壁に形成された孔3aより挿入した工具により行う。
但し、リンク4とストッパ8との間には、トラニオン2とリンク4とが交角変化する時にこれを妨げない程度の隙間を設定すること勿論である。
【0008】
対をなすトラニオン2の上端間において変速機ケース3にリンクサポート10を設けると共に、トラニオン2の下端間において変速機ケース3にリンクサポート11を設ける。
リンクサポート10,11には、それぞれの外側面から変速機主軸線方向に突出するピン12,13を植設し、これらピン12,13によりリンク4,5を変速機ケース1に対して支持するが、ピン12,13が貫入するようリンク4,5に設ける孔4b,5bはトラニオン(2)軸線Oの方向に長い長円形として、リンク4,5を同方向に変位可能とする。
【0009】
かかるリンク4,5の支持構造だと、これらリンクがトラニオン軸線方向における変位により他部品と干渉する虞があるが、アッパーリンク3の場合この干渉を、アッパーリンク4の開口4aより大径のストッパ8により防止し得る。
【0010】
各トラニオン2の下端には更にサーボピストン14を同軸に結合して設け、これらサーボピストン14を、変速機ケース2の底部開口3bに設けたコントロールバルブ15により同位相(同じ変速方向)で同期してストロークさせることにより周知の変速制御を行うものとする。
【0011】
変速に際しては、パワーローラ1が入出力ディスク間で動力伝達を行っている最中に、パワーローラ1をサーボピストン14によりトラニオン2を介し同期して、パワーローラ回転軸線O と直行する首振り軸線O の方向に同位相で、図示の非変速位置からストロークさせ、パワーローラ回転軸線O をディスク回転軸線O からオフセットさせると、パワーローラ1が首振り軸線O の周りに同期して同位相で傾転される。
これにより、入出力ディスクに対するパワーローラ1の接触軌跡円半径が連続的に変化し、入出力ディスク間の伝動比を無段階に変化させることができる。
なお、伝動比が所定の伝動比になったところで、パワーローラ1をオフセット0の初期ストローク位置に戻すことにより、当該伝動比を維持することができる。
【0012】
ところで上記の構成においては、上記の変速中にトラニオン2とリンク4,5とが連節部において前述したように相互干渉し、干渉力が発生しようとしても、リンク4,5をピン12,13により変速機ケース3に対し支持するに際し、リンク4,5のピン貫入孔4b,5bを首振り軸線(O )方向に細長い長孔としてリンク4,5を変速機ケース3に対し同方向に変位可能に支持したから、当該干渉力を発生させるための前記の支点が存在しないこととなり干渉力が発生するのを防止することができ、パワーローラ1と入出力ディスクとの間の摩擦係合部がスリップするのを回避し得る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記のごとくアッパーリンク4を変速機ケース3に対し上下方向へ拘束しない構成の場合、トロイダル型無段変速機の組み立て時において以下の問題を生ずることを確かめた。
つまりトロイダル型無段変速機の組み立ては通常、変速機ケース3を閉塞頂壁が下側にされた倒立状態で底部開口3bから順次の部品を組み付けて作業を進める。
【0014】
ところでストッパ8は前記のごとく、アッパーリンク4がトラニオン軸線(O)方向に変位するのを制限するためのものであることから、アッパーリンク4の複合継手嵌合開口4aより大径であり、従ってストッパ8はアッパーリンク4の複合継手嵌合開口4aに通過させ得ない。
【0015】
このため、倒立状態にされた変速機ケース3の底部開口3bより、先ずアッパーリンク4を挿入して取り付け、次いでトラニオン2を挿入してその対応端部における複合継手6,7を開口4aに嵌合させ、その後ストッパ8をトラニオン2の対応軸端面に対し整列させながら当てがった状態で、ストッパ8の中心孔に通したネジ9を変速機ケース3の閉塞頂壁における孔3aより挿入した工具でトラニオン軸端面のネジ孔にねじ込んむことによりストッパ8をトラニオン2に取着する手順を採用するしかなかった。
【0016】
しかし、ストッパ8をトラニオン2の対応軸端面に対し整列させながら当てがっておく作業が困難であり、トロイダル型無段変速機の組み立て作業性を悪化させることを確かめた。
【0017】
請求項1に記載の第1発明は、上記のようにストッパをトラニオンの対応軸端面に対し整列させながら当てがっておく手作業を不要にして、トロイダル型無段変速機の組み立て作業性の悪化に関する問題を解消し得たトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0018】
請求項2に記載の第2発明は、ストッパおよびアッパーリンクをそれぞれ変速機ケースに直接位置決めして第1発明の作用効果を達成するようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0019】
請求項3に記載の第3発明は、ストッパを変速機ケースに直接位置決めし、アッパーリンクをストッパに対し位置決めして第1発明の作用効果を達成するようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0020】
請求項4に記載の第4発明は、第3発明においてアッパーリンクがストッパに対し一層確実に位置決めされ得るようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0021】
請求項5に記載の第5発明は、第4発明におけるアッパーリンクおよびストッパ間の位置決め機能が損なわれることがあっても、ストッパがトラニオンに対し位置決めされ続けて第1発明の作用効果が一層確実に奏し得られるようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0022】
請求項6に記載の第6発明は、第5発明のようにストッパがトラニオンに対し位置決めされ続けるようにするための構成を利用して、トラニオンおよびアッパーリンク間の連結に用いた複合継手からのスラストをストッパにより受け止め得るようにすることで、複合継手の抜け止めのためのスナップリングと複合継手との間にスペーサを介在させる必要がなくなるようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0023】
請求項7に記載の第7発明は、第4発明乃至第6発明のいずれかにおいてアッパーリンクとストッパとの相対位置決めが一層確実になされ得るようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0024】
請求項8に記載の第8発明は、ストッパを変速機ケース内に挿入した治具を介して変速機ケースに位置決めし、アッパーリンクをストッパに対し位置決めして第1発明の作用効果を達成するようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0025】
請求項9に記載の第9発明は、第8発明のようにストッパ位置決め治具を用いた場合にも、当該位置決め状態のままストッパをトラニオンに取着し得るようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0026】
請求項10に記載の第10発明は、変速機ケースの閉塞頂壁に必要な取着部材挿入孔として既存の孔を用い得るようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0027】
請求項11に記載の第11発明は、組み立て後に変速機ケースを倒立状態から使用状態にした時、ストッパおよびアッパーリンク間に隙間が発生してトラニオンおよびアッパーリンク間の関節運動が妨げられないようにしたトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造を提案することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
これらの目的のため、先ず第1発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、
同軸配置の入出力ディスク間で挟圧力に応じた摩擦係合により動力の受渡しを行う複数のパワーローラを個々のトラニオンに回転自在に支持して具え、
これらトラニオンの隣合う端部同士を前記挟圧力に抗し得るよう、変速機ケースに対しトラニオン軸線方向へ自由に変位可能なアッパーリンクおよびロアリンクにより相互に連結すると共に、トラニオン軸線方向におけるアッパーリンクの変位をトラニオンの対応端部に取着したストッパにより制限するようになし、
変速機ケースを閉塞頂壁が下側にされた倒立状態で底部開口より前記ストッパ、アッパーリンク、トラニオンの順に挿入して組み立てるようにしたトロイダル型無段変速機において、
前記倒立状態の変速機ケース内へ前記ストッパおよびアッパーリンクが挿入された時にこれらストッパおよびアッパーリンクを変速機ケースに対して位置決めする位置決め部を設け、
該位置決め状態で、前記閉塞頂壁に穿った孔より挿入した取着部材により前記トラニオンの端部に対するストッパの取着を行うよう構成したことを特徴とするものである。
【0029】
第2発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第1発明において、
前記位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、変速機ケースおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするものである。
【0030】
第3発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第1発明において、
前記位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするものである。
【0031】
第4発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第3発明において、
前記ストッパおよびアッパーリンク間に設けるアッパーリンク用の位置決め部を、アッパーリンクに近いストッパの外周偶角部と、この外周偶角部が嵌合するアッパーリンクの凹陥部とにより構成したことを特徴とするものである。
【0032】
第5発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第4発明において、
トラニオンの軸端面と接するストッパの面を窪ませて該トラニオン軸端が嵌合する凹陥部を形成し、ストッパをトラニオンに対しても位置決めしたことを特徴とするものである。
【0033】
第6発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第5発明において、
トラニオンとアッパーリンクとの間を連結するためトラニオンの軸端に設けられた複合継手のアウタレースを抜け止めするスナップリングに前記ストッパを接触させたことを特徴とするものである。
【0034】
第7発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第4発明乃至第6発明のいずれかにおいて、
前記アッパーリンクに近いストッパの外周偶角部、および前記アッパーリンクの凹陥部をそれぞれ面取りしたことを特徴とするものである。
【0035】
第8発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第1発明において、
前記位置決め部を、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔より挿入したストッパ位置決め治具と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするものである。
【0036】
第9発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第8発明において、
前記ストッパ位置決め治具に前記取着部材の挿入が可能なように中空孔を設けたことを特徴とするものである。
【0037】
第10発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第1発明乃至第9発明のいずれかにおいて、
変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔として、変速機の組み立て後にトラニオンのトラニオン軸線方向におけるオフセットおよびトラニオン軸線周りにおける傾転を検出するためにY−θセンサをトラニオン端部に取り付ける時に用いる孔を利用する構成にしたことを特徴とするものである。
【0038】
第11発明によるトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造は、第1発明乃至第10発明のいずれかにおいて、
前記ストッパの取着後変速機ケースを倒立状態から使用状態にしてストッパおよびアッパーリンクの前記位置決め状態が解除される時、これらストッパおよびアッパーリンク間にトラニオン軸線方向の隙間が発生するよう構成したことを特徴とするものである。
【0039】
【発明の効果】
第1発明において、複数のパワーローラは入出力ディスク間で挟圧力に応じた摩擦係合により動力の受渡しを行う。
なお、各パワーローラを回転自在に支持したトラニオンの隣り合う端部同士を相互に連結したアッパーリンクおよびロアリンクは、上記の挟圧力によってもパワーローラが入出力ディスク間から追い出されるのを防止する用をなす。
そして、変速時におけるトラニオンおよび両リンクの相互干渉によってもパワーローラおよび入出力ディスク間の摩擦係合部にスリップが発生することのないようアッパーリンクを変速機ケースに対しトラニオン軸線方向へ自由に変位可能にしたことから、トラニオン軸線方向におけるアッパーリンクの変位を制限する必要があるが、この制限をトラニオンの端部に取着したストッパにより行う。
【0040】
組み立てに際しては、変速機ケースを閉塞頂壁が下側にされた倒立状態で底部開口より上記のストッパ、アッパーリンク、トラニオンの順にこれらを挿入するが、
第1発明においては、上記倒立状態の変速機ケース内へストッパおよびアッパーリンクが順次挿入された時にこれらストッパおよびアッパーリンクを変速機ケースに対して位置決めする位置決め部を設け、
かかる位置決め状態で、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った孔より挿入した取着部材によりトラニオンの端部に対するストッパの取着を行う構成にしたから、
従来のようにストッパをトラニオンの対応軸端面に対し整列させながら当てがっておく手作業が不要となり、トロイダル型無段変速機の組み立て作業性の悪化に関する前記の問題を解消することができる。
【0041】
第2発明においては、第1発明における位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、変速機ケースおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したため、
ストッパおよびアッパーリンクをそれぞれ変速機ケースに直接位置決めして第1発明の作用効果を達成することができる。
【0042】
第3発明においては、第1発明における位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したため、
ストッパを変速機ケースに直接位置決めし、アッパーリンクをストッパに対し位置決めして第1発明の作用効果を達成することができる。
【0043】
第4発明においては、第3発明のようにストッパおよびアッパーリンク間に設けるアッパーリンク用の位置決め部を、アッパーリンクに近いストッパの外周偶角部と、この外周偶角部が嵌合するアッパーリンクの凹陥部とにより構成したため、
ストッパの外周偶角部とアッパーリンクの凹陥部との嵌合によりアッパーリンクがストッパに対し一層確実に位置決めされ得ることとなり、第3発明の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
【0044】
第5発明においては、トラニオンの軸端面と接するストッパの面を窪ませて該トラニオン軸端が嵌合する凹陥部を形成し、ストッパをトラニオンに対しても位置決めしたため、
第4発明におけるアッパーリンクおよびストッパ間の位置決め機能が損なわれることがあっても、ストッパがトラニオンに対し位置決めされ続けて第1発明の作用効果を一層確実に奏することができる。
【0045】
第6発明においては、第5発明の構成を前提としストッパを、トラニオンとアッパーリンクとの間を連結するためトラニオンの軸端に設けられた複合継手のアウタレースを抜け止めするスナップリングに接触させたため、
トラニオンおよびアッパーリンク間の連結に用いた複合継手からのスラストをストッパにより受け止めることとなってスナップリングの係合溝を浅くすることができ、その分スナップリングを大径にし得て複合継手のアウタレースに直接接触させることができ、スナップリングとアウタレースとの間にスペーサを介在させる必要がなくなる。
なお、かかる構成においてスナップリングの強度は、トラニオンをアッパーリンクに組み込む際にアウタレースを抑止しておくのに必要な強度と、ストッパとアウタレースとの間にあって両者間の圧縮力に耐える強度があれば足りる。
【0046】
第7発明においては、第4発明乃至第6発明におけるアッパーリンクに近いストッパの外周偶角部およびアッパーリンクの凹陥部をそれぞれ面取りしたため、アッパーリンクとストッパとの相対位置決めを一層確実に行うことができて前記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
【0047】
第8発明においては、第1発明における位置決め部を、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔より挿入したストッパ位置決め治具と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したため、
ストッパを変速機ケース内に挿入した治具を介して変速機ケースに位置決めし、アッパーリンクをストッパに対し位置決めして第1発明の作用効果を達成することができる。
【0048】
第9発明においては、第8発明におけるストッパ位置決め治具に前記取着部材の挿入が可能なように中空孔を設けたため、
第8発明のようにストッパ位置決め治具を用いた場合にも、当該位置決め状態のままストッパをトラニオンに取着する作業手順を採用することができる。
【0049】
第10発明においては、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔として、変速機の組み立て後にトラニオンのトラニオン軸線方向におけるオフセットおよびトラニオン軸線周りにおける傾転を検出するためにY−θセンサをトラニオン端部に取り付ける時に用いる孔を利用する構成にしたため、
変速機ケースの閉塞頂壁に必要な取着部材挿入孔として既存の孔を用ることとなり、コスト的に有利である。
【0050】
第11発明においては、ストッパの取着後変速機ケースを倒立状態から使用状態にしてストッパおよびアッパーリンクの前記位置決め状態が解除される時、これらストッパおよびアッパーリンク間にトラニオン軸線方向の隙間が発生するよう構成したため、
組み立て後に変速機ケースを倒立状態から使用状態にした時、ストッパおよびアッパーリンク間に隙間が発生してトラニオンおよびアッパーリンク間の変速時における関節運動が妨げられないようにし得る。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て中の状態で示し、図中、図1におけると同様の部分を同一符号により示す。
なお本実施の形態においては図1の場合と異なり、アッパーリンク4を(ロアリンクも同様)、その両端間中央において変速機ケース3に対し一切支持しないでトラニオン軸線Oの方向へ自由に変位可能とする。
【0052】
トロイダル型無段変速機の組み立ては、変速機ケース3を図示のごとく閉塞頂壁が下側にされた倒立状態にし、この状態で変速機ケース3の底部開口3b(図1参照)より順次の部品を挿入して行うものとする。
図2は、倒立状態の変速機ケース3内にストッパ8、アッパーリンク4、およびトラニオン2が順次に挿入された状態を示し、本実施の形態においてはストッパ8の挿入時にこれを受け止めて位置決めするストッパ位置決め環状突起21を変速機ケース3内に設けると共に、アッパーリンク4の挿入時にこれを受け止めて位置決めするアッパーリンク位置決めテーパ面22を変速機ケース3内に設ける。
【0053】
ストッパ位置決め環状突起21はストッパ8の環状溝8aに嵌合してストッパ8を変速機ケース3内の所定位置に位置決めする用をなし、これら環状突起21および環状溝8aでストッパ用の位置決め部を構成する。
アッパーリンク位置決めテーパ面22はアッパーリンク4の両端テーパ面4cを受け止めてアッパーリンク4を変速機ケース3内の所定位置(アッパーリンク4の開口4aがストッパ7に整列してストッパ取り付けネジ9を挿入可能な位置)に位置決めする用をなし、これらテーパ面22,4cによりアッパーリンク用の位置決め部を構成する。
【0054】
なお、この状態ではアッパーリンク4およびストッパ8が相互に密接し、アッパーリンク4およびストッパ8の上記位置決め後は、トラニオン2の端部にスペーサ23を介しスナップリング24により抜け止めした複合継手6,7のアウタレース6をアッパーリンク4の開口4aに嵌合し、トラニオン2の端面をストッパ部8に衝接させる。
この時、ストッパ8と共にアッパーリンク4のトラニオン軸線方向のストロークを制限するトラニオン2の肩部2aとアッパーリンク4との間には、使用状態でアッパーリンク4およびトラニオン2間の関節運動のためにアッパーリンク4およびストッパ8間に要求される隙間と同じ隙間αが生ずるようになし、併せてパワーローラ回転軸線Oが入出力ディスクの回転軸線Oよりもεだけ変速機ケース3の閉塞頂壁寄りに位置するようになす。
【0055】
上記のようにストッパ8およびアッパーリンク4を変速機ケース3に対し位置決めし、その後にトラニオン2の挿入を終えた状態で、相互に整列しているストッパ8の透孔8bおよびトラニオン端面のネジ孔2bに取着部材としてのネジ9を、変速機ケース3の閉塞頂壁に形成された孔3aから螺合させることによりストッパ8、アッパーリンク4およびトラニオン2の取り付けを完了する。
ここでネジ9は、図3(a)に明示するごとくネジ孔2bに螺合するボルト部9aと六角ボルトヘッド9bとを有するが、変速機の組み立て後にトラニオン2のトラニオン軸線O方向におけるオフセットおよびトラニオン軸線周りにおける傾転を検出するためのY−θセンサ(図示せず)を取り付けるためのネジ孔9cを設ける。
【0056】
なおネジ9は、図3(b)に明示するごとくボルトヘッド端面における六角レンチ孔9dによりボルト部9aをネジ孔2bに螺合するようになし、Y−θセンサ(図示せず)は、ボルトヘッドの外周に形成した雄ねじ部9e上に螺合して取り付けるようにしてもよい。
ネジ9がいずれの構成のものであっても、これを挿入する変速機ケース3の閉塞頂壁における孔3aとしては、上記のY−θセンサ(図示せず)をネジ孔9に螺合させる時に用いる孔を利用する。
【0057】
アッパーリンク4の変速機ケース3に対する位置決めは、図2に示すごとく変速機ケース3に対して直接的に行う代わりに、図4に示すごとく変速機ケース3に対して位置決めされているストッパ8を介して間接的に変速機ケース3に位置決めすることができる。
つまり、アッパーリンク4に近いストッパ8の端面に環状位置決め突起8cを設け、アッパーリンク4に当該環状位置決め突起8cが嵌合する環状溝4dを形成し、これら環状位置決め突起8cおよび環状溝4dにより上記したと同様に機能するアッパーリンク4用の位置決め部を構成する。
【0058】
本実施の形態においても、ストッパ8およびアッパーリンク4を変速機ケース3に対し位置決めすることができ、その後にトラニオン2の挿入を終えた図示の状態で、相互に整列しているストッパ8の透孔8bおよびトラニオン端面のネジ孔2bにネジ9を、変速機ケース3の閉塞頂壁に形成された孔3aから螺合させることによりストッパ8、アッパーリンク4およびトラニオン2の取り付けを行うことができる。
【0059】
図5は本発明の他の実施の形態を示し、本実施の形態においてはストッパ部8も変速機ケース3に対し間接的に位置決めするようになしたもので、これがため変速機ケース3の閉塞頂壁における孔3aにストッパ位置決め部としてのストッパ位置決め治具25を挿置し、その挿置位置を治具25に設けたストッパ部26により規定する。
かくしてストッパ位置決め治具25は変速機ケース3に対して位置決めされ、該治具25の挿入先端に、ストッパ8に形成したネジ9のボルトヘッド用座ぐり8dを嵌め合わせることにより、ストッパ8を変速機ケース3に対して所定位置に位置決めする。
【0060】
変速機ケース3に対するアッパーリンク4の位置決めは、図4に示すと同様にストッパ8を介してこれを行う。つまり上記の通り治具25を介して変速機ケース3に位置決めされたストッパ8の環状位置決め突起8cにアッパーリンク4の環状溝4dを嵌め合わせ、当該ストッパ8を介してアッパーリンク4を間接的に変速機ケース3に位置決めする。
【0061】
本実施の形態においても、ストッパ8およびアッパーリンク4が変速機ケース3に対し位置決めされることとなり、その後にトラニオン2の挿入を終えた図示の状態で、相互に整列しているストッパ8の透孔8bおよびトラニオン端面のネジ孔2bにネジ9を、治具25に形成された孔25aから螺合させることによりストッパ8、アッパーリンク4およびトラニオン2の取り付けを行うことができる。
【0062】
図2または図4或いは図5のように取り付けたストッパ8、アッパーリンク4およびトラニオン2は、変速機ケース3を組み立て中における倒立状態から使用状態に反転させると、図5に示す実施の形態に関連して図6に示すように、先ずパワーローラ1、トラニオン2アッパーリンク4およびストッパ8が一体となって前記したεのオフセットがなくなり、パワーローラ回転軸線Oが入出力ディスク回転軸線Oと同レベルとなった正規の位置となる。
その後、前記の隙間αに起因してアッパーリンク4が複合継手6,7のアウタレース6により案内されながらトラニオン軸線O方向へ下降し、ストッパ8とアッパーリンク4との間に、トラニオン2が軸線Oの方向へストロークする時におけるトラニオン2およびアッパーリンク4間の関節運動を許容するような隙間を発生させる。
【0063】
以上により図2または図4或いは図5に示す実施の形態においては、変速機ケース3を倒立状態にしてその底部開口3b(図1参照)よりストッパ8およびアッパーリンク4を挿入するとき、これらストッパ8およびアッパーリンク4が変速機ケース3に対して直接的または間接的に位置決めされるようにし、
かかる位置決め状態で、変速機ケース3の閉塞頂壁に穿った孔3aより挿入したネジ9によりトラニオン2の端部に対するストッパ8の取着を行うようにしたから、
ストッパ8を手でトラニオン2の対応軸端面に対し整列させながら当てがっておく作業が不要となり、トロイダル型無段変速機の組み立て作業性を向上させることができる。
【0064】
なお、ストッパ8を介しアッパーリンク4を変速機ケース3に対し位置決めするに際しては、図4および図5に示すような構成を採用する代わりに、図6に示すごとくアッパーリンク4に近いストッパ8の外周偶角部8eと、この外周偶角部8eが嵌合するアッパーリンク4の凹陥部4eとによりアッパーリンク4をストッパ4に対し位置決めすることができる。
【0065】
この場合、図7に示すようにトラニオン2の軸端面と接するストッパ8の面を窪ませてトラニオン2の軸端が嵌合する凹陥部8fを形成し、ストッパ8をトラニオン2に対しても位置決めするのが良い。
かかる構成によれば、図6に示したアッパーリンク4の凹陥部4eおよびストッパ8の外周偶角部8eが嵌合しなくなった時でも、トラニオン2の軸端がストッパ8の凹陥部8fに嵌合し続けてストッパ8をトラニオン2に対して位置決めさせ続けることができ、前記した組み立て作業性の向上を一層確実なものにすることができる。
【0066】
図8は本発明の更に他の実施の形態を示し、本実施の形態においては、図7に示した構成を前提としストッパ8を、トラニオン2とアッパーリンク4との間を連結するためトラニオン2の軸端に設けられた複合継手6,7のアウタレース6を抜け止めするスナップリング24に接触させる。
この場合、トラニオン2およびアッパーリンク4間における複合継手6,7からのスラストをストッパ8により受け止めることとなってスナップリング24の係合溝を浅くすることができ、その分スナップリング24を大径にし得て複合継手のアウタレース6に直接接触させることができ、スナップリング24とアウタレース6との間に、図2、図4〜図7におけるようなスペーサ23を介在させる必要がなくなる。
【0067】
なお、かかる構成においてスナップリング24の強度は、トラニオン2をアッパーリンク4に組み込む際にアウタレース6を抑止しておくのに必要な強度と、ストッパ8とアウタレース6との間にあって両者間の圧縮力に耐える強度があれば足りる。
【0068】
図6〜図8に示すようにアッパーリンク4に近いストッパ8の外周偶角部8eと、アッパーリンク4の凹陥部4eとの嵌合によりアッパーリンク4をストッパ4に対し位置決めする構成においては、上記ストッパの外周偶角部8eおよびアッパーリンク4の凹陥部4eをそれぞれ面取りして図9に示すごとくチャンファ面8g、4fを設定する。
これらチャンファ面8g,4fは、アッパーリンク4とストッパ8とが位置ずれを起こすようなことがあっても、最終的にはこれらアッパーリンク4およびストッパ8間の相対位置決めを一層確実に行うことができて前記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
【0069】
なお上記ではいずれの場合も、ストッパ8をネジ9でトラニオン2の軸端に取着したが、ストッパ8は図10に示すようにトラニオン2に係着したスナップリング27によりトラニオン2に取着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を示す横断面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て途中の状態で示す要部拡大横断面図である。
【図3】 同実施の形態においてストッパをトラニオンの軸端に取り付けるためのネジを示し、
(a)は、その一例を示す斜視図、
(b)は、他の例を示す斜視図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て途中の状態で示す要部拡大横断面図である。
【図5】 本発明の更に他の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て途中の状態で示す要部拡大横断面図である。
【図6】 本発明の更に別の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て完了状態で示す要部拡大横断面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て完了状態で示す要部拡大横断面図である。
【図8】 本発明の更に他の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て完了状態で示す要部拡大横断面図である。
【図9】 本発明の更に別の実施の形態になるパワーローラ支持構造を具えたトロイダル型無段変速機を組み立て完了状態で示す要部拡大横断面図である。
【図10】 ストッパをトラニオンの軸端に取り付ける取着具の他の例を示すロイダル型無段変速機を組み立て完了状態で示す要部拡大横断面図である。
【符号の説明】
1 パワーローラ
パワーローラ回転軸線
2 トラニオン
トラニオン軸線
3 変速機ケース
3a Y−θセンサ取り付け孔
3b 底部開口
4 アッパーリンク
4c テーパ面
4d 環状溝
4e 凹陥部
4f チャンファ面
5 ロアリンク
6 アウタレース
7 回転軸受
8 ストッパ
8a 環状溝
8c 環状位置決め突起
8d ボルトヘッド用座ぐり
8e 外周偶角部
8f 凹陥部
8g チャンファ面
9 ネジ(ストッパ取着具)
10 リンクサポート
11 リンクサポート
12 ピン
13 ピン
14 サーボピストン
15 コントロールバルブ
入出力ディスク回転軸線
21 ストッパ位置決め環状突起
22 アッパーリンク位置決めテーパ面
23 スペーサ
24 スナップリング
25 ストッパ位置決め治具
25a 孔
26 ストッパ部
27 スナップリング(ストッパ取着具)

Claims (11)

  1. 同軸配置の入出力ディスク間で挟圧力に応じた摩擦係合により動力の受渡しを行う複数のパワーローラを個々のトラニオンに回転自在に支持して具え、
    これらトラニオンの隣合う端部同士を前記挟圧力に抗し得るよう、変速機ケースに対しトラニオン軸線方向へ自由に変位可能なアッパーリンクおよびロアリンクにより相互に連結すると共に、トラニオン軸線方向におけるアッパーリンクの変位をトラニオンの対応端部に取着したストッパにより制限するようになし、
    変速機ケースを閉塞頂壁が下側にされた倒立状態で底部開口より前記ストッパ、アッパーリンク、トラニオンの順に挿入して組み立てるようにしたトロイダル型無段変速機において、
    前記倒立状態の変速機ケース内へ前記ストッパおよびアッパーリンクが挿入された時にこれらストッパおよびアッパーリンクを変速機ケースに対して位置決めする位置決め部を設け、
    該位置決め状態で、前記閉塞頂壁に穿った孔より挿入した取着部材により前記トラニオンの端部に対するストッパの取着を行うよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  2. 請求項1において、前記位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、変速機ケースおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  3. 請求項1において、前記位置決め部を、変速機ケースおよびストッパ間に設けたストッパ用の位置決め部と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  4. 請求項3において、前記ストッパおよびアッパーリンク間に設けるアッパーリンク用の位置決め部を、アッパーリンクに近いストッパの外周偶角部と、この外周偶角部が嵌合するアッパーリンクの凹陥部とにより構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  5. 請求項4において、トラニオンの軸端面と接するストッパの面を窪ませて該トラニオン軸端が嵌合する凹陥部を形成し、ストッパをトラニオンに対しても位置決めしたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  6. 請求項5において、トラニオンとアッパーリンクとの間を連結するためトラニオンの軸端に設けられた複合継手のアウタレースを抜け止めするスナップリングに前記ストッパを接触させたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1項において、前記アッパーリンクに近いストッパの外周偶角部、および前記アッパーリンクの凹陥部をそれぞれ面取りしたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  8. 請求項1において、前記位置決め部を、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔より挿入したストッパ位置決め治具と、ストッパおよびアッパーリンク間に設けたアッパーリンク用の位置決め部とにより構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  9. 請求項8において、前記ストッパ位置決め治具に前記取着部材の挿入が可能なように中空孔を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項において、変速機ケースの閉塞頂壁に穿った前記取着部材挿入孔として、変速機の組み立て後にトラニオンのトラニオン軸線方向におけるオフセットおよびトラニオン軸線周りにおける傾転を検出するためにY−θセンサをトラニオン端部に取り付ける時に用いる孔を利用する構成にしたことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項において、前記ストッパの取着後変速機ケースを倒立状態から使用状態にしてストッパおよびアッパーリンクの前記位置決め状態が解除される時、これらストッパおよびアッパーリンク間にトラニオン軸線方向の隙間が発生するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機のパワーローラ支持構造。
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