JP3706776B2 - インクタンク、タンクホルダ、インクジェットヘッドカートリッジ、およびインクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクタンク、該インクタンクを着脱自在に保持するタンクホルダ、該タンクホルダにインクを吐出して記録を行なうインクジェットヘッドを備えたインクジェットヘッドカートリッジ、および該インクジェットヘッドカートリッジを有するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図25は、従来からの一般的なインクジェット記録装置を示す斜視図である。図25に示されるインクジェット記録装置100では、互いに平行なリードスクリュー104およびガイド軸105が筐体に備えられている。リードスクリュー104およびガイド軸105には、キャリッジ101がリードスクリュー104およびガイド軸105と平行な方向に移動可能に取り付けられている。キャリッジ101は、キャリッジモータ(不図示)によってリードスクリュー104が回転されることで平行移動させられる。
【0003】
キャリッジ101には、図26に基づいて後述するような、インクジェットヘッド102を備えたインクジェットヘッドカートリッジが搭載されている。インクジェットヘッド102の吐出面の移動軌跡面の近傍には、紙押さえ板109が備えられている。
【0004】
また、インクジェット記録装置100には、被記録媒体である記録用紙106をインクジェットヘッド102の記録領域に向けて搬送する給紙ローラ107と、インクジェットヘッド102により記録された記録用紙106を排出するための排紙ローラ108とが備えられている。給紙ローラ107および排紙ローラ108は、不図示のモータにより回転される。
【0005】
インクジェットヘッド102から吐出されるインクが、インクジェットヘッド102の吐出口面と対向する記録用紙106に付着することによって、記録用紙106の表面に記録画像が形成される。インクジェットヘッド102による記録用紙106への記録と連動して、モータにより回転される給紙ローラ107および排紙ローラ108と、紙押さえ板109とによって記録用紙106がインクジェット記録装置の外部に排出される。
【0006】
図26は、図25に示したキャリッジ101に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジについて説明するための図である。図26(a)が、キャリッジ101に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジを示す斜視図であり、図26(b)が、図25(a)に示したインクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクを取り外した状態を示す斜視図である。
【0007】
図26(a)および図26(b)に示されるように、キャリッジ101に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジ301は、インクジェットヘッド102を備えたタンクホルダ103と、タンクホルダ103に着脱自在に設けられたインクタンク111、112、113、114とで構成されている。インクタンク111はブラックのインク用、インクタンク112はイエローのインク用、インクタンク113はマゼンタ色のインク用、インクタンク114はシアンのインク用である。このようにインクタンク111、112、113、114のそれぞれがタンクホルダ103に対して着脱自在となり、それぞれのインクタンクが交換可能となっていることにより、インクジェット記録装置における印刷のランニングコストが低減される。
【0008】
インクタンク111、112、113、114のそれぞれの内部には、対応する色のインクが収納されている。また、それぞれのインクタンクには、インクタンク内のインクをインクジェットヘッド102に供給するためのインク供給口が形成されている。例えば、インクタンク111にはインク供給口211が形成されており、インクタンク111がタンクホルダ103に装着された状態でインクタンク111内のブラックのインクがインク供給口211を介してインクジェットヘッド102に供給される。
【0009】
図27は、図26に示したタンクホルダ103およびインクジェットヘッド102の断面図である。図27に示すように、箱状のタンクホルダ103の上面は開口しており、タンクホルダ103の下面の一側部側にインクジェットヘッド102が設けられている。インクジェットヘッド102では、ベースプレート205によってシリコン基板201が支持されている。シリコン基板201には、インクを吐出させるために利用される熱エネルギを発生する電気熱変換体としてのヒータなどが形成されている。
【0010】
また、インクジェットヘッド102には、タンクホルダ103にインクタンクを装着した際に、そのインクタンクのインク供給口と接続されるジョイント204が設けられている。ジョイント204には、シリコン基板201に向かって延びるインク流路206が形成されている。
【0011】
このようなインクジェットヘッドカートリッジにおけるインクの流れとして、ブラックのインク用のインクタンク111を例にとって説明する。インクタンク111内のインクはインクタンク111のインク供給口211およびジョイント204を介してインクジェットヘッド2内に供給される。インクジェットヘッド102内に供給されたインクはインク流路206を通してシリコン基板201へ供給され、供給されたインクがシリコン基板201のヒータの発生する熱エネルギによって、被記録媒体である記録用紙に向けて吐出される。
【0012】
図28は、図26に示したインクタンク111について説明するための図である。図28(a)が、インクタンク111を、第2の爪132が見える方向から見た斜視図であり、図28(b)が、インクタンク111を、可動レバー130が見える方向から見た斜視図である。また、図28(c)が、インクタンク111の断面図である。
【0013】
図28(a)および図28(b)に示されるように、インクタンク111の一方の側面に、第1の爪131を有する可動レバー130が設けられ、インクタンク111の他方の側面に第2の爪132が設けられている。第1の爪131および第2の爪132のそれぞれは、インクタンク111をタンクホルダ103に装着した際に、タンクホルダ103に形成された第1の穴241および第2の穴242(図27参照)に係合される。これにより、インクタンク111がタンクホルダ103に固定される。インクタンク111の下面には、その下面から円筒状に突出するインク供給口211が設けられている。
【0014】
また、図28(c)に示すように、インクタンク111の内部には、液体であるインクを吸収することでそのインクを保持するインク吸収体136が収納されている。インク供給口221の内部には、インク吸収体136と接するジョイント部材137が充填されている。タンクホルダ103にインクタンク111が装着された際、インク吸収体136に保持されているインクがジョイント部材137を通してインク供給口211からインクジェットヘッド102に供給される。次に、インクタンク111をインクジェットヘッドカートリッジ301のタンクホルダ103に装着(セット)する手順を図29の(a)〜(c)を用いて説明する。
【0015】
まず、図29(a)に示すように、タンクホルダ103の上面にインクタンク111のインク供給口211側の面を向けると共にインクタンク111の第2の爪132を下方に傾けて矢印A方向へ、タンクホルダ103の内部にインクタンク111を挿入していく。
【0016】
次に、図29(b)に示すように、タンクホルダ103の図中右側側面の傾斜面に沿って挿入されることで、まず、タンクホルダ103の第2の穴242にインクタンク111の第2の爪132が係合する。
【0017】
さらに、図29(c)に示すように、インクタンク111をタンクホルダ103に押し込むことで可動レバー130が内側に撓み、第1の爪131がタンクホルダ103の第1の穴241に係合されることで、インクタンク111はタンクホルダ103に固定される。
【0018】
この状態で、インク吸収体136に保持されているインクは、インク供給口211のジョイント部材137を介し、インクジェットヘッド202へと導入され、電気熱変換体(不図示)の発生するエネルギにより吐出口(不図示)から吐出される。
【0019】
なお、インクタンク111を取り外す場合は、可動レバー130を内側に撓ませて第1の爪131をタンクホルダ103の第1の穴241から抜くことで、タンクホルダ103からインクタンク111を容易に取り出すことができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術においては、はじめてインクジェット記録装置を使用するユーザーなどはインクタンクをタンクホルダに装着する際にどの状態が正しいインクタンク装着状態であるのか正確に認識できず、図29(c)に示した最終状態にまで装着されない場合が生じることがあった。
【0021】
特に、低温環境下では、モールド材料が硬化する為、インクタンクをタンクホルダに押し込むのに大きな力を必要とすることがあり、インクタンクが完全に装着されるまで押されなくなる傾向があった。そして、インクタンクが完全にタンクホルダに装着されない状態で記録を実行しようとすると、インクタンク内のインクが十分にインクジェットヘッドに供給されず、正確な記録ができなくなる不都合があった。
【0022】
また、インクタンクの装着はクリック音(感覚)によっても認識させることは可能であるが、使用環境によっては確認しにくい場合もあり、インクタンクの装着の完了が必ずしも確認できない場合を生じるおそれもあった。
【0023】
また、装置の小型化の要求に対応してインクタンクも小型化された場合、インクタンクの可動レバーのつまみ部分の面積が小さくなり、ユーザーがインクタンクを取り外しにくくなる恐れがある。さらには、複数色のインクタンクを隣接配置させるタンクホルダの場合、上記のようにインクタンクの可動レバーのつまみ部分の面積が小さくなると、あるインクタンクを取り外そうとすると隣りのインクタンクまでも取り外してしまうなど、取り扱いが不便となる問題が生じてしまう。
【0024】
そこで本発明の第1の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、ユーザーに正しくインクタンクがタンクホルダに装着されていることを認識させる取り扱い性に優れたインクタンク、タンクホルダ、インクジェットヘッドカートリッジ、および該インクジェットヘッドカートリッジを有するインクジェット記録装置を提供することにある。
【0025】
また、上記従来の構成では、ユーザが誤ってインクタンクを可動レバーのある側面を下向きの状態で落下させるなどの不測の事態が生じた場合、可動レバーの根元の支点部分で折れてしまうことがあり、インクタンクをタンクホルダに装着出来なくなるという不都合を生じる恐れがある。特に、低温環境下では、モールド材料が硬化する為、脆くなり、不測の事態により可動レバーが破壊されやすい傾向があった。
【0026】
そこで、本発明の第2の目的は、落下時や外部からの不測の衝撃にも耐えうる取り扱い性を向上させたインクタンク、また、インクジェットヘッドカートリッジ及び該インクジェットヘッドカートリッジを有するインクジェット記録装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、インクタンクあるいはタンクホルダであって、前記インクタンクおよび前記タンクホルダにそれぞれ略一定の曲率の円弧形状部が設けられ、前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心は前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になることを特徴とする。
【0028】
前記インクタンクは、前記タンクホルダに係合する係合爪の設けられた可動レバーを有し、前記可動レバーは前記係合爪の上部に前記インクタンクを前記タンクホルダから外すときに操作されるつまみ部を有し、前記インクタンクの円弧形状部は、前記つまみ部に形成された円弧形状の部分である。
【0029】
前記可動レバーは、インクタンクに対して弾性的に連結され、この連結部の一部は薄肉部として構成されることが好ましい。
【0030】
前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクのインク容量に応じて異なっていたり、前記インクタンクの中のインクの種類に応じて異なることが好ましい。
【0031】
前記可動レバーは、前記インクタンクと前記モールド一体成形で形成されている。
【0032】
前記インクタンクと前記タンクホルダの円弧形状部の曲率半径は略同じ寸法である。
【0042】
さらに、本発明は、略一定の曲率の円弧形状部を有するタンクホルダに着脱自在に保持されるインクタンクであって、
前記インクタンクは、前記タンクホルダに係合する係合爪の設けられた可動レバーが根元部で弾性的に前記インクタンクに支持されて設けられており、前記可動レバーは前記係合爪の上部に前記インクタンクを前記タンクホルダに対して着脱するときに操作されるつまみ部を有し、前記つまみ部は略一定の曲率の円弧形状部を有し、前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心は前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になるとともに、前記可動レバーの根元部は一部が薄肉に形成されていることを特徴とする。
【0043】
前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクのインク容量に応じて異なることは好ましい。
【0044】
前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクの中のインクの種類に応じて異なることは好ましい。
【0045】
前記可動レバーの根元部は、中央部が薄肉に形成されていることは好ましい。前記薄肉に形成された部分の肉厚は、前記可動レバーの根元部の他の部分の2分の1以下であることは好ましい。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0047】
本形態では、図25で示したような記録装置のキャリッジに例えば種類の違うヘッドカートリッジが2個搭載されている。2個のヘッドカートリッジは、濃度の薄いマゼンタ、シアンのタンクとブラックのインクタンクを有するフォト用ヘッドカートリッジと、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なカラー用ヘッドカートリッジである。これらの組み合わせによって記録装置は6色のインクで印字可能になり、写真調の印字をきれいに行うことができる。あるいは、前記フォト用ヘッドカートリッジを、ブラックのインクタンクのみを有するブラック用ヘッドカートリッジに交換して、テキスト印字を高速で行ったり、ビジネスカラーを高速で印字することも可能である。
【0048】
図1は本発明の第1の実施の形態によるブラック用ヘッドカートリッジを正面右斜め上方より見た図、図2はそのブラック用ヘッドカートリッジを背面左斜め下方より見た図を示している。
【0049】
図1および図2に示される本形態のブラック用ヘッドカートリッジは、ブラックインク用の大容量のインクタンク30と、インクジェットヘッド29を有しインクタンク30を着脱自在に保持するブラック用のタンクホルダ36とで構成される。インクタンク30の一方の側面には、つまみ54および第1の爪32を有する可動レバー31が設けられ、インクタンク30の他方の側面に第2の爪33a、33bが設けられている。さらに、このインクタンク30の他方の側面で第2の爪33a、33bの上方には第3の爪34a、34bが設けられている。
【0050】
インクタンク30の下部には、タンク下面から円筒状に突出するインク供給口35と、インクタンク30をタンクホルダ36に装着した時の位置決めピン37と、タンク内のインク残量検知に用いられるプリズム28とが設けられている。また、タンクホルダ36には、インクタンク30をタンクホルダ36に装着した際に、第1の爪32および第2の爪33a、33bのそれぞれが係合する第1の穴26および第2の穴38a、38bが形成されている。さらに、インクタンク30をタンクホルダ36に装着する過程で位置合わせの為にタンクホルダ36には、第3の爪34a、34bのそれぞれがいったん落とし込まれる第3の穴39a、39bが形成されている。さらに、タンクホルダ36の下部にはインクタンク30の位置決めピン37が嵌合する位置決め穴27が設けられている。
【0051】
一方、図3は本発明の第1の実施の形態によるカラー用ヘッドカートリッジを正面右斜め上方より見た図、図4はそのカラー用ヘッドカートリッジを背面左斜め下方より見た図を示している。
【0052】
図3および図4に示されるカラー用ヘッドカートリッジは、シアンインクタンク40c、マゼンダインクタンク40m、イエローインクタンク40yと、インクジェットヘッドを有し各色のインクタンク40c、40m、40yを個別に着脱自在に保持するタンクホルダ46とで構成されている。上記のブラック用インクタンクと同様、各色のインクタンク40c、40m、40yの一方の側面にはそれぞれ可動レバー41c、41m、41yが設けられている。各可動レバーはつまみ54c、54m、54yおよび第1の爪42c、42m、42yを有する。
【0053】
各色のインクタンク40c、40m、40yの他方の側面にそれぞれ第2の爪43c、43m、43yが設けられている。さらに、各色のインクタンク40c、40m、40yの他方の側面で第2の爪43c、43m、43yの上方には第3の爪44c、44m、44yが設けられている。
【0054】
インクタンク40c(40m、40y)の下部には、タンク下面から円筒状に突出するインク供給口45c(45m、45y)と、インクタンク40c(40m、40y)をタンクホルダ46に装着した時の位置決めピン47c(47m、47y)と、タンク内のインク残量検知に用いられるプリズム51c(51m、51y)とが設けられている。
【0055】
また、タンクホルダ46には、インクタンク40c(40m、40y)をタンクホルダ46に装着した際に第1の爪42c(42m、42y)および第2の爪43c(43m、43y)のそれぞれが係合する第1の穴48c(48m、48y)および第2の穴49c(49m、49y)が形成されている。さらに、タンクホルダ46に装着する過程で位置合わせの為にタンクホルダ46には、第3の爪44c(44m、44y)がいったん落とし込まれる第3の穴50c(50m、50y)が形成されている。さらに、タンクホルダ46の下部にはインクタンク40c(40m、40y)の位置決めピン47c(47m、47y)が嵌合する位置決め穴53c(53m、53y)が設けられている。
【0056】
なお、フォト用ヘッドカートリッジは上記のカラー用ヘッドカートリッジと同じ構成である。
【0057】
また本実施形態においては、可動レバーと係合爪(第2の爪)は、タンク本体とモールド一体成形されており、その成形材料は、耐インク性、ガスバリヤ性、透明性にすぐれかつ安価なポリプロピレンを採用している。
【0058】
次に、インクタンクをインクジェットヘッドカートリッジのタンクホルダに装着(セット)する手順についてブラック用インクジェットヘッドカートリッジを例にとり、図5の(a)〜(f)を用いて説明する。
【0059】
まず、図5(a)、(b)に示すように、ユーザーはタンクホルダ36の上面にインクタンク30のインク供給口35側の面を向けると共にインクタンク30の第2の爪33a、33bを下方に傾けて矢印方向に、タンクホルダ36の内部にインクタンク30を挿入していく。
【0060】
次に、図5(c)、(d)に示すように、タンクホルダ36の図中右側側面の傾斜面に沿ってインクタンク30を挿入し、タンクホルダ36の第3の穴39a、39bにインクタンク30の第3の爪34a、34b、タンクホルダ36の第2の穴38a、38bにインクタンク30の第2の爪33a、33bを係合させる。
【0061】
さらに、タンクホルダ36の第2の穴38a、38bに係合した第2の爪33a、33bを支点にインクタンク30を回転させながらインクタンク30をタンクホルダ36内に押し込む。これにより、図5(e)、(f)に示すように、可動レバー31が内側に撓み、第1の爪32がタンクホルダ36の第1の穴26に係合されると同時に、インクタンク30の位置決めピン37がタンクホルダ36の位置決め穴27に入り込み、インクタンク30はタンクホルダ36に精度良く固定される。
【0062】
この状態で、インク吸収体55に保持されているインクは、インク供給口35のジョイント部材56を介し、インクジェットヘッド29へと導入され、ヘッド29内の電気熱変換体(不図示)の発生するエネルギにより吐出口(不図示)から吐出される。
【0063】
なお、インクタンク30を取り外す場合は、可動レバー31を内側に撓ませて第1の爪32をタンクホルダ36の第1の穴26から抜き、可動レバー31のつまみ54を引き上げることで、タンクホルダ36からインクタンク30を容易に取り出すことができる。
【0064】
上記の説明において本発明のインクジェットヘッドカートリッジの基本構造および装着方法について述べたが、以下では本発明に係る構成について図面に基づいて具体的に説明していく。
【0065】
(第1の実施の形態)
図6の(a)は本発明の実施の形態のブラック用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの正面図であり、(b)はそのインクタンクとタンクホルダの側面図である。
【0066】
図6(a)に示すように、インクタンク30の正面の可動レバー31のつまみ54の下部が突き出て、インクタンク30の幅方向の半径寸法R4で規定される凸状の円弧形状になっており、またタンクホルダ36の正面のインクタンク30の可動レバー31が配置される場所は湾曲し、タンクホルダ36の幅方向の半径寸法R3(≒R4)で規定される円弧形状となっている。
【0067】
さらに図6(b)に示すように可動レバー31のつまみ54がインクタンク背面方向に湾曲し、インクタンク30の背面方向の半径寸法R2で規定される円弧形状になっており、またタンクホルダ36のインクタンク30の可動レバー31が配置される場所もタンクホルダ背面方向に湾曲し、タンクホルダ36の背面方向の半径寸法R1(≒R2)で規定される円弧形状となっている。
【0068】
このようにインクタンク30のつまみ54をR2で規定される円弧形状としたことは、インクタンクの取外し時の作用力を、可動レバー31の前倒操作と、インクタンクの押し上げ操作の両方の作用力にバランスよく分散できることを可能にした。そのため、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしている。なお、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしているため、インクタンクの取外し時に無理な力が加わらず、インクタンクの底部に設けられた位置決めピンとタンクホルダの位置決め穴とが不自然にこすれることがなく、位置決めピンあるいは位置決め穴が削れることを防止でき、位置決めに支障を来たすことが抑制される。
【0069】
図7の(a)はインクタンク30がタンクホルダ36に正確に装着された状態の正面図、(b)はその側面図である。図8の(a)はインクタンク30がタンクホルダ36に不完全に装着された状態の正面図、(b)はその側面図である。図7(a)に示すように、ユーザーがインクタンク30をタンクホルダ36に正確に装着された場合は、正面から見て半径寸法R3とR4の円弧は略同一中心となり、可動レバー31のつまみ54の下部の凸状の円弧形状部とタンクホルダ36の凹状の円弧形状部の間には一定の隙間(寸法公差)のみが形成され、互いに合致する。
【0070】
さらに、側面から見ると図7(b)に示すように、半径寸法R1とR2の円弧は略同一中心となり、タンクホルダ36とインクタンクのつまみ部54がスムーズに円弧形状につながっている。
【0071】
つまり、ユーザーは、正面から見ても側面から見てもタンクホルダ36とインクタンク30は同心円上の円弧形状で外形がスムーズにつながっているのを認識する。このように目視的にインクタンクの装着状態が確認できるため、より装着の確実性を確保できる。
【0072】
逆に、ユーザーがインクタンク30をタンクホルダ36に不完全に装着した場合は、図8(a)に示すように、正面図から見て半径寸法R3とR4の円弧は略同一中心になく、つまみ54の下部の凸状の円弧形状部とタンクホルダ36の凹状の円弧形状部の間には不自然な隙間が形成される。さらに、側面から見ると図8(b)に示すように、半径寸法R1とR2の円弧は同一中心にないので、タンクホルダ36とインクタンク30のつまみ部54が不連続なつながりとなる。したがって、ユーザーはインクタンク30がタンクホルダ36に正確に装着されていないと認識し、図7(a)、(b)の状態になるまでインクタンク30をタンクホルダ36に入れようと再操作する。
【0073】
本実施形態では、可動レバー31のつまみ54の下部の半径寸法は、
R2=20mm、 R4=25mm
タンクホルダ36の半径寸法は、
R1=20mm、 R3=25.5mm
を採用して、R3をR4より0.5mm長いものとした。
【0074】
これにより、ユーザーは、インクタンクがタンクホルダに正確に装着されていることが容易に認識させることが出来る。
【0075】
(第2の実施の形態)
ここでは、カラー用インクジェットヘッドカートリッジなどの、一つのタンクホルダに3種類のインクタンクを装着する3色一体型のインクジェットヘッドカートリッジについて実施形態を説明する。
【0076】
図9の(a)は本発明の実施の形態のカラー用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの正面図であり、(b)はそのインクタンクとタンクホルダの側面図である。
【0077】
図9(a)に示すように、各色のインクタンク40y、40m、40cの正面の可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cの下部がそれぞれ突き出て、すべてがインクタンクの幅方向の半径寸法R4で規定される円弧形状になっており、タンクホルダ46の正面の各色のインクタンク40y、40m、40cの可動レバー41y、41m、41cが配置される場所はそれぞれ湾曲し、すべてがタンクホルダの幅方向の半径寸法R3(≒R4)で規定される円弧形状となっている。
【0078】
さらに図9(b)に示すように可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cがそれぞれタンク背面方向に湾曲し、すべてがインクタンクの背面方向の半径寸法R2で規定される円弧形状になっており、またタンクホルダ46の各色のインクタンク40y、40m、40cの可動レバー41y、41m、41cが配置される場所もそれぞれタンクホルダ背面方向に湾曲し、すべてがタンクホルダ46の背面方向のR1(≒R2)で規定される円弧形状となっている。
【0079】
図10の(a)はインクタンク40y、40m、40cがタンクホルダ46に正確に装着された状態の正面図、(b)はその側面図である。図11の(a)はインクタンク40y、40m、40cの全てがタンクホルダ46に不完全に装着された状態の正面図、(b)はその側面図である。図12の(a)はインクタンク40y、40m、40cのうち一つ(図12(a)ではインクタンク40c)がタンクホルダ46に不完全に装着された状態の正面図、(b)はその側面図である。
【0080】
図10(a)に示すように、ユーザーがインクタンク40y、40m、40cをそれぞれタンクホルダ46に正確に装着された場合は、正面から見て半径寸法R3とR4の円弧は略同一中心となり、可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cの下部の凸状の円弧形状部と、つまみ54y、54m、54cが配置されるタンクホルダ46の凹状の円弧形状部との間には一定の隙間(寸法公差)のみが形成され、互いに合致する。
【0081】
さらに、側面から見ると図10(b)に示すように、半径寸法R1とR2の円弧は略同一中心となり、タンクホルダ46とインクタンクのつまみ54y、54m、54cとがスムーズに円弧形状につながっている。
【0082】
つまり、ユーザーは、正面から見ても側面から見てもタンクホルダ46と各色のインクタンク40y、40m、40cとが同心円上の円弧形状で外形がスムーズにつながっているのを認識する。
【0083】
逆に、ユーザーがインクタンク40y、40m、40cの全てをタンクホルダ46に不完全に装着した場合は、図11(a)に示すように、正面から見て半径寸法R3とR4の円弧は略同一中心になく、可動レバー41y、41m、41cのつまみ43y、43m、43cの下部の凸状の円弧形状部と、つまみ54y、54m、54cが配置されるタンクホルダ46の凹状の円弧形状部との間には不自然な隙間が形成される。さらに、側面から見ると図11(b)に示すように、半径寸法R1とR2の円弧は略同一中心にないので、タンクホルダ46と各色のインクタンクのつまみ部54y、54m、54cとが不連続なつながりとなる。したがって、ユーザーはインクタンク40y、40m、40cがタンクホルダ46に正確に装着されていないと認識し、図10(a)、(b)の状態になるまでインクタンク40y、40m、40cをタンクホルダ46に入れようと再操作する。
【0084】
また、図12(a)に示すように、ユーザーが3つのインクタンクのうち一つをタンクホルダ46に不完全に装着された場合は、正面から見てその不完全に装着されたインクタンク40cのみ半径寸法R3とR4の円弧は略同一中心になく、可動レバー41cのつまみ54cの下部の凸状の円弧形状部と、つまみ54cが配置されるタンクホルダ46の凹状の円弧形状部との間には不自然な隙間が形成される。さらに、側面から見ると図12(b)に示すように、その不完全に装着されたインクタンク40cのみ半径寸法R1とR2の円弧は略同一中心にないので、タンクホルダ46とインクタンク40cのつまみ部54cとが不連続なつながりとなる。したがって、ユーザーはインクタンク40cがタンクホルダ46に正確に装着されていないと認識し、図10(a)、(b)の状態になるまでインクタンク40cをタンクホルダ46に入れようと再操作する。
【0085】
本実施形態では、可動レバーのつまみ部の半径寸法は、
R2=20mm、 R4=10mm
タンクホルダの半径寸法は、
R1=20mm、 R3=10.3mm
を採用し、R3をR4より0.3mm長いものとした。
【0086】
これにより、ユーザーは、インクタンクがタンクホルダに正確に装着されていることが認識させることが出来る。
【0087】
(第3の実施の形態)
ここでは、可動レバーのつまみ下部の凸状の円弧形状部とそのつまみが配置されるタンクホルダの凹状の円弧形状部との形状をインクタンクの種類ごとに変えることで、タンクの誤装着を防止する例を説明する。
【0088】
図13は本発明の第3の実施の形態のインクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの正面図である。
【0089】
図13に示すように、各色のインクタンク40y、40m、40cの正面の可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cの下部がそれぞれ異なる形状で突き出て、インクタンクの幅方向の互いに異なる半径寸法R4y、R4m、R4cで規定される円弧形状になっており、タンクホルダ46の正面の各色のインクタンク40y、40m、40cの可動レバー41y、41m、41cが配置される場所はそれぞれ異なる形状で湾曲し、タンクホルダの幅方向の互いに異なる半径寸法R3y(≒R4y)、R3m(≒R4m)、R3c(≒R4c)で規定される円弧形状となっている。
【0090】
さらに、図示しないが、可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cがそれぞれタンク背面方向に略同一曲率の半径寸法R2y、R2m、R2cで規定される円弧形状になっている。
【0091】
本実施形態では、可動レバーのつまみ部の半径寸法は、
R2y=20mm、 R4y=8mm
R2m=20mm、 R4m=9mm
R2c=20mm、 R4c=10mm
タンクホルダの半径寸法は、
R3y=8.4mm
R3m=9.4mm
R3c=10.4mm
を採用し、それぞれのR3y・R3m・R3cは、R4y・R4m・R4cより0.4mm長いものとした。
【0092】
図14は図13に示す各色のインクタンクがタンクホルダ46に正確に装着された状態の正面図である。図15は図13に示す各色のインクタンクがタンクホルダの間違った場所に装着された状態の正面図である。
【0093】
図14に示すように、ユーザーが各色のインクタンク40y、40m、40cをタンクホルダ46の各色の正しい位置に正確に装着された場合は、正面から見て半径寸法R3y・R3m・R3cとR4y・R4m・R4cの円弧は同一中心となり、可動レバー41y、41m、41cのつまみ54y、54m、54cの下部の凸状の円弧形状部と、つまみ54y、54m、54cが配置されるタンクホルダ46の凹状の円弧形状部との間には一定の隙間(寸法公差)のみが形成され、互いに合致する。
【0094】
さらに、図示しないが、側面から見てもタンクホルダ46と各色のインクタンクのつまみ54y、54m、54cとがスムーズに円弧形状につながっている。つまり、ユーザーは、正面から見ても側面から見てもタンクホルダ46と各色のインクタンク40y、40m、40cとが同心円上の円弧形状で外形がスムーズにつながっているのを認識する。
【0095】
逆に、ユーザーがインクタンク40y、40m、40cをタンクホルダ46の間違った位置に不正確に装着した場合は、たとえば図15に示すように、イエローインクタンク40yがタンクホルダ46のシアンインクタンク40cの位置に、シアンインクタンク40cがタンクホルダ46のイエローインクタンク40yの位置に間違って装着されようとした場合は、正面から見て半径寸法R3yとR4cの円弧は同一中心になく、半径寸法R3cとR4yの円弧も略同一中心にない。そのため、可動レバー41y、41cのつまみ54y、54cの下部の凸状の円弧形状部と、つまみ54y、54cが配置されるタンクホルダ46の凹状の円弧形状部との間には不自然な隙間が形成され、インクタンク40y、40cがタンクホルダ46の正確な位置に装着されていないことが認識される。さらに、側面から見ても、タンクホルダ46と各色のインクタンクのつまみ部54y、54cとが不連続なつながりとなる。したがって、ユーザーはインクタンク40y、40cがタンクホルダ46に正確に装着されていないと認識し、図14の状態になるようにインクタンク40y、40cを入れ変えようと再操作する。
【0096】
これにより、ユーザーは、インクタンクがタンクホルダに正確に装着されていることが認識させることが出来る。なお、装着が不完全な場合には(インクタンク40yもインクタンク40cも)インク供給可能な状態になっていないので、インクの混色の問題は実質的な意味では特に問題にならない。
【0097】
(第4の実施形態)
次に、インクタンクに関して、ブラック色のインクの収容されたブラック用のインクタンク30を例として説明する。
【0098】
図16に本発明の第4の実施形態のインクタンク30の斜視図を示す。また、図17(a)に、図16に示したインクタンク30のA−A線での断面図、及び図17(b)に図17(a)に示した断面図の可動レバー根元部31cの拡大詳細図を示す。
【0099】
インクタンク30の第1の側面30aには、第1の係合部となる第1の爪32の形成された可動レバー31が可動レバー根元部31cを支点として弾性変位可能に設けられている。可動レバー根元部31cは両端部分の厚肉部31aと、中央部がこの厚肉部31aよりも薄肉成形された薄肉部31bとで構成されている。
【0100】
このインクタンク30内には、図17(a)に示すように、インクを保持するインク吸収体55が収容されており、インクはジョイント部材35aを介してインク供給口35より外部に供給される。また、第2の側面30bには第2の係合部となる第2の爪33が形成されている。
【0101】
可動レバー31は、タンク本体とモールド一体成形されており、その成形材料は、耐インク性、ガスバリヤ性、透明性にすぐれかつ安値なポリプロピレンを採用している。
【0102】
次に、本実施形態の可動レバー根元部31cに薄肉部31bが形成されたことによる効果を以下に説明する。
【0103】
図18に示すように、インクタンク30をユーザが可動レバー31を下向きにして誤って落下させ、可動レバー根元部31cに衝撃が加わっても、図19のように、衝撃による破壊は片側の厚肉部31cで亀裂が発生した場合は薄肉部31bで亀裂の進展が止まり、他方の厚肉部31aまでに達することはない。また、反対側に衝撃力が加わり破壊が一方の厚肉部31aから亀裂が進展する場合は、薄肉部31bで亀裂の進展は止まり、他方の厚肉部31cまでに達することはなく、可動レバー31は完全に折れることはなく、インクタンク30本体から分離されることはなく、インクタンク30のタンクホルダ36ヘの装着機構は保持される。
【0104】
ここで、薄肉部31bの肉厚は厚肉部31aの肉厚の2分の1以下が望ましい。これは、薄肉部31bの肉厚を厚肉部31aの肉厚の2分の1以上にしたものの実験では、衝撃による破壊亀裂の進展が薄肉部31bで止まらないことが判明していることによるものであり、本実施形態では、厚肉部31aの肉厚は0.8mm、薄肉部31bの肉厚は0.3mmとしている。
【0105】
これにより、ユーザが、誤ってインクタンク30を可動レバー31のある側面を下向きの状態で落下させても、可動レバー31の支点部分である可動レバー根元部31cで折れてしまい、インクタンク30をタンクホルダ36に装着出来なくなるということを防止できる。
【0106】
(第5の実施形態)
図20に本発明の第5の実施形態のインクタンク30の斜視図を示す。また、図21(a)に、図20に示したインクタンク30のB−B線での断面図、及び図21(b)に図21(a)に示した断面図の可動レバー根元部31cの拡大詳細図を示す。
【0107】
第4の実施形態の薄肉部31bがレバー根元部31cの内面側(上面側)に形成されていたのに対し、本実施形態では、薄肉部31bはレバー根元部31cの外面側(下面側)に形成されている。
【0108】
このように、薄肉部31bをレバー根元部31cの外面側(下面側)に形成することで、図21(a)に示すような、可動レバー31の上端部に矢印で示す方向から衝撃破壊力が加わった場合でも、レバー根元部31cから可動レバー31が破壊されることはない。
【0109】
薄肉部31bの肉厚は、第4の実施形態と同様に、厚肉部31aの肉厚の2分の1以下が望ましく、本実施形態では、厚肉部31aの肉厚は0.8mm、薄肉部31bの肉厚は0.3mmとしている。
【0110】
これにより、ユーザが、誤ってインクタンク30を可動レバー31のある側面を下向きの状態で落下させても、可動レバー31の支点部分である可動レバー根元部31cで折れてしまい、インクタンク30をタンクホルダ36に装着出来なくなるということを防止できる。
【0111】
(第6の実施形態)
図22に本発明の第6の実施形態のインクタンク30の斜視図を示す。
【0112】
インクタンク30は、上述の第1及び第2の実施形態のブラックインクタンクよりも容量が大きく幅方向が広い構造であり、第1の爪32の形成された可動レバー31の可動レバー根元部31cの両端部及び中央部は3ヵ所の厚肉部31aが形成され、厚肉部31aの間には2ヵ所の薄肉部31bが形成されている。
【0113】
図23(a)に厚肉部31a及び図23(b)に薄肉部31bの断面拡大詳細図をそれぞれ示す。
【0114】
このような幅広のインクタンク30の場合は、インクがフルにインクタンク30内に充填されたときの重量は大きくなり、ユーザが誤って落下させたときの可動レバー根元部31cに加わる衝撃力も大きくなる。
【0115】
このような衝撃力に対し、可動レバー根元部31cを厚肉部31aと薄肉部31bのように、厚肉の部分と薄肉の部分を交互に、しかも多段構成とすることで可動レバー根元部31cをより大きな衝撃破壊より保護することが可能となる。ここでも、薄肉部31bの肉厚は厚肉部31aの肉厚の2分の1以下が望ましく、本実施形態では、厚肉部31aの肉厚は0.8mmm、薄肉部31bの肉厚は0.3mmとしている。
【0116】
本実施形態では、薄肉部31bを第4の実施形態と同様のレバーの上面側に設けているが、第5の実施形態のようにレバーの外面側(下面側)に設けてもよい。
【0117】
また、本実施形態では、厚肉部31aと薄肉部31bとの5段階構成としているが、この例以外の複数の段階で厚肉の部分と薄肉の部分とを構成してもよい。
(第7の実施形態)
図24の(a)は本発明の実施の形態のさらなる例を示すブラック用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの正面図であり、(b)はそのインクタンクとタンクホルダの側面図である。
【0118】
図24(a)に示すように、インクタンク30の正面の可動レバー31のつまみ54の下部が突き出て、インクタンク30の幅方向の半径寸法R4で規定される凸状の円弧形状になっており、またタンクホルダ36の正面のインクタンク30の可動レバー31が配置される場所は湾曲し、タンクホルダ36の幅方向の半径寸法R3(≒R4)で規定される円弧形状となっている。
【0119】
さらに図24(b)に示すように可動レバー31のつまみ54がインクタンク背面方向に湾曲し、インタタンク30の背面方向の半径寸法R2で規定される円弧形状になっており、またタンクホルダ36のインクタンク30の可動レバー31が配置される場所もタンクホルダ背面方向に湾曲し、タンクホルダ36の背面方向の半径寸法Rl(≒R2)で規定される円弧形状となっている。
【0120】
このようにインクタンク30のつまみ54をR2で規定される円弧形状としたことは、インクタンクの取外し時の作用力を、可動レバー31の前倒操作と、インクタンクの押し上げ操作の両方の作用力にバランスよく分散できることを可能にした。そのため、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしている。なお、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしているため、インクタンクの取外し時に無理な力が加わらず、インクタンクの底部に設けられた位置決めピンとタンクホルダの位置決め穴とが不自然にこすれることがなく、位置決めピンあるいは位置決め穴が削れることを防止でき、位置決めに支障を来たすことが抑制される。
【0121】
また、図24(a)に示されるように可動レバー31の根元部31cを支点として弾性変位可能に設けられている。可動レバー根元部31cは両端部分の厚肉部31aと、中央部がこれら厚肉部31aよりも薄肉成形された薄肉部31bとで構成されている。
【0122】
このように可動レバー根元部31cに薄肉部31bが形成されることで、例えばユーザが可動レバー31を下向きにして誤って落下させ、可動レバー根元部31cに衝撃が加わっても、衝撃による破壊は片側の厚肉部31aで発生しても間に薄肉部31bが介在しているためにもう一方の厚肉部31aまでに達することがないだけでなく、可動レバー31は完全に折れてインクタンク30本体から分離されることはないため、インクタンク30のタンクホルダ36への装着機構は保持される。
【0123】
ここで、薄肉部31bの肉厚は前述の実施例と同様の条件を満足すればよく、厚肉部31aの肉厚の2分の1以下が望ましい。本実施形態では、厚肉部31aの肉厚は0.8mm、薄内部31bの肉厚は0.3mmとしている。
【0124】
上述の通り、可動レバーの構造として、つまみ部の円弧形状および連結根本部の厚肉部/薄肉部の交互配置の構成を備えたことにより、可動レバーの破損の防止、装着状態の目視確認が容易に行え、インクタンクのタンクホルダに対する装着の信頼性を確保でき、インクタンクの装着に対するユーザー取り扱い性の向上が達成される。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、略一定の曲率の円弧形状部を有するタンクホルダに着脱自在に保持されるインクタンク、および略一定の曲率の円弧形状部を有するインクタンクを着脱自在に保持するタンクホルダであって、前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心を、前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になるにしたことで、簡単かつ安価な方法で、ユーザーにインクタンクがタンクホルダに装着する際に、正しいインクタンク装着状態を認識させることが出来る。
【0126】
さらに、インクタンクの円弧形状部を、タンクホルダに対してインクタンクを取り外し又は装着のための可動レバーのつまみ部分とすることで、つまみ部分が取り扱い易くなり、ユーザーがインクタンクの着脱操作を簡単に行なえるようになる。
【0127】
さらに、インクタンクのつまみを所定の円弧形状としたことで、インクタンクの取外し時の作用力を、可動レバーの前倒操作と、インクタンクの押し上げ操作の両方の作用力にバランスよく分散できることを可能にした。そのため、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしている。このように、わずかな作用力でインクタンクを取り外し可能にしているため、インクタンクの取外し時に無理な力が加わらず、インクタンクの底部に設けられた位置決めピンとタンクホルダの位置決め穴とが不自然にこすれることがなく、位置決めピンあるいは位置決め穴が削れることを防止でき、位置決めに支障を来たすことが抑制される。
【0128】
また、可動レバーの根元部が、肉厚の薄い薄肉部と、肉厚の厚い厚肉部とが交互に配置された構成であるため、可動レバーに衝撃破壊力が加わり、厚肉部に亀裂破壊が生じたとしても、薄肉部でこの亀裂は止まるので、他の厚肉部まで亀裂が及ばない。よって、ユーザが、誤ってインクタンクの可動レバーに衝撃破壊力が加わるような使い方をしても、可動レバーの根元部で折れてしまい、インクタンクをタンクホルダに装着出来なくなるということを防ぐことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの一例の正面側の斜視図である。
【図2】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの背面側の斜視図である。
【図3】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの一例の正面側の斜視図である。
【図4】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダの背面側の斜視図である。
【図5】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクをタンクホルダに装着する様子を示した図である。
【図6】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダを説明するための図である。
【図7】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクがタンクホルダに正しく装着された様子を示した図である。
【図8】本発明が適用されたブラック用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクがタンクホルダに不完全に装着されている様子を示した図である。
【図9】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダを説明するための図である。
【図10】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクがタンクホルダに正しく装着された様子を示した図である。
【図11】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクの全てがタンクホルダに不完全に装着されている様子を示した図である。
【図12】本発明が適用されたカラー用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクのうち一つがタンクホルダに不完全に装着されている様子を示した図である。
【図13】本発明が適用された他のカラー用インクジェットヘッドカートリッジを構成するインクタンクとタンクホルダを説明するための図である。
【図14】本発明が適用された他のカラー用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクがタンクホルダに正しく装着された様子を示した図である。
【図15】本発明が適用された他のカラー用インクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクがタンクホルダの間違った位置に装着されている様子を示した図である。
【図16】本発明が適用された、さらに他のインクタンクを示す斜視図である。
【図17】図16に示したインクタンクのA−A線での断面図及び可動レバー根元部の拡大詳細図である。
【図18】インクタンクが可動レバーを下向きにして落下する状況を示す図である。
【図19】落下による衝撃でインクタンクの可動レバーの肉厚部に亀裂が生じた状況を示す図である。
【図20】本発明が適用された別のインクタンクの斜視図である。
【図21】図20に示したインクタンクのB−B線での断面図及び可動レバー根元部の拡大詳細図である。
【図22】本発明が適用されたさらに別のインクタンクの斜視図である。
【図23】図22に示したインクタンクの可動レバー根元部の厚肉部及び薄肉部の拡大詳細図である。
【図24】本発明が適用されたまた別のインクタンクとタンクホルダを説明する図である。
【図25】従来からの一般的なインクジェット記録装置の斜視図である。
【図26】従来のインクジェットヘッドカートリッジの様子を示す斜視図である。
【図27】従来のインクジェットヘッドカートリッジを示す断面図である。
【図28】図27に示したインクジェットヘッドカートリッジのインクタンクの詳細図である。
【図29】図26に示した従来のインクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクをタンクホルダに装着する様子を示す断面図である。
【符号の説明】
26、48c、48m、48y 第1の穴
27、53c、53m、53y 位置決め穴
28、51c、51m、51y プリズム
29 インクジェットヘッド
30 インクタンク
30a 第1の側面
30b 第2の側面
31、41c、41m、41y 可動レバー
31a 厚肉部
31b 薄肉部
31c 可動レバー根元部
32、42c、42m、42y 第1の爪
33、33a、33b、43c、43m、43y 第2の爪
34a、34b、44c、44m、44y 第3の爪
35、45c、45m、45y インク供給口
35a、56 ジョイント部材
36、46 タンクホルダ
37、47c、47m、47y 位置決めピン
38a、38b、49c、49m、49y 第2の穴
39a、39b、50c、50m、50y 第3の穴
40c シアンインクタンク
40m マゼンダインクタンク
40y イエローインクタンク
54、54c、54m、54y つまみ
55 インク吸収体
Claims (17)
- 略一定の曲率の円弧形状部を有するタンクホルダに着脱自在に保持されるインクタンクであって、前記インクタンクは略一定の曲率の円弧形状部を有し、前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心は前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になることを特徴とするインクタンク。
- 前記インクタンクは、前記タンクホルダに係合する係合爪の設けられた可動レバーを有し、前記可動レバーは前記係合爪の上部に前記インクタンクを前記タンクホルダから外すときに操作されるつまみ部を有し、前記インクタンクの円弧形状部は、前記つまみ部に形成された円弧形状の部分であることを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
- 前記可動レバーは、前記インクタンクに対して弾性的に連結しており、該連結した部分は、一部が薄肉として構成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクタンク。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクのインク容量に応じて異なることを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクの中のインクの種類に応じて異なることを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
- 前記可動レバーは、前記インクタンクとモールド一体成形で形成されている請求項2に記載のインクタンク。
- 前記インクタンクと前記タンクホルダの円弧形状部の曲率半径は略同じ寸法であることを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
- 略一定の曲率の円弧形状部を有するインクタンクを着脱自在に保持するタンクホルダであって、前記タンクホルダは、略一定の曲率の円弧形状部を有し、前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心は前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になることを特徴とするタンクホルダ。
- 前記インクタンクは、前記タンクホルダに係合する係合爪の設けられた可動レバーを有し、前記可動レバーは前記係合爪の上部に前記インクタンクを前記タンクホルダから外すときに操作されるつまみ部を有し、前記インクタンクの円弧形状部は、前記つまみ部に形成された円弧形状の部分であることを特徴とする請求項8に記載のタンクホルダ。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクのインク容量に応じて異なることを特徴とする請求項8に記載のタンクホルダ。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクの中のインクの種類に応じて異なることを特徴とする請求項8に記載のタンクホルダ。
- 前記インクタンクと前記タンクホルダの円弧形状部の曲率半径は略同じ寸法であることを特徴とする請求項8に記載のタンクホルダ。
- 略一定の曲率の円弧形状部を有するタンクホルダに着脱自在に保持されるインクタンクであって、前記インクタンクは、前記タンクホルダに係合する係合爪の設けられた可動レバーが根元部で弾性的に前記インクタンクに支持されて設けられており、前記可動レバーは前記係合爪の上部に前記インクタンクを前記タンクホルダに対して着脱するときに操作されるつまみ部を有し、前記つまみ部は略一定の曲率の円弧形状部を有し、前記インクタンクの円弧形状部の円弧中心は前記インクタンクが前記タンクホルダに正しく装着された位置においてのみ前記タンクホルダの円弧形状部の円弧中心と略同じ位置になるとともに、前記可動レバーの根元部は一部が薄肉に形成されていることを特徴とするインクタンク。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクのインク容量に応じて異なることを特徴とする請求項13に記載のインクタンク。
- 前記インクタンクの円弧形状部の形状は、前記インクタンクの中のインクの種類に応じて異なることを特徴とする請求項13に記載のインクタンク。
- 前記可動レバーの根元部は中央部が薄肉に形成されている請求項13に記載のインクタンク。
- 前記薄肉に形成された部分の肉厚は、前記可動レバーの根元部の他の部分の肉厚の2分の1以下である請求項15に記載のインクタンク。
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