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JP3710127B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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JP3710127B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体トナーまたは乾式タイプのドライトナーを用いる画像形成装置に関し、画像形成装置が構成する各クリーニング対象体における余剰トナーの回収において、回収する余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を好適に防止するとともに、画質を保持することを実現する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置が実行するトナーを用いた電子写真プロセスでは、潜像担持体(感光ドラム)、現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットなどを配置し、一回転するごとに、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングといった一連の各プロセスを実行する。
【0003】
電子写真プロセスの終わりには、前回転での汚れをクリアするために、ブレードによる残トナーやオイルの掻きとりが必要である。この部分の構造は、残トナーやオイルが重力的に落下する特性から、図8に示すように、回転体であるクリーニング対象体70をクリーニングする場合は、その真下にクリーナブレード81を配置する必要がある。
【0004】
図9に示すように、例えば、タンデム構造を採用する画像形成装置について説明する。画像形成装置は、現像ユニット54、55、56、57と、中間転写体51と、定着ユニット53とを主な構成としている。現像ユニット54、55、56、57は、中間転写体51に、イエロー/マゼンタ/シアン/ブラックに対応付けて設けられている。また、現像ユニット54、55、56、57には、それぞれ感光ドラムおよび現像ローラが設けられている。
【0005】
現像ローラは、所定の電圧にバイアスされて、感光ドラムとの間の電界に従って、感光ドラム上の露光部分にトナーを付着させて、感光ドラム上の静電潜像を現像し、画像を形成する。現像ローラには、トナー溜まりから液体トナーを供給する。これによって、現像ローラ上に所定の層厚で液体トナーを塗布する。
【0006】
中間転写体51は、各感光ドラムとの間の電界に従って、感光ドラムに付着されたトナーを転写する。これによって、各感光ドラム上に現像された4色のトナー画像は、中間転写体51を1回転させる間に、順次中間転写体51上に重ね合わされて、カラー画像が形成される。このようにして中間転写体51上に重ね合わされた4色カラー画像は、第1キャリア除去ユニット61ないし第5キャリア除去ユニット65によってキャリア液体が除去される。
【0007】
その後、4色カラー画像は、印刷媒体との接触部において、加圧ローラ52を用いて印刷媒体に転写された後、定着ユニット53を通して定着処理される。
【0008】
なお、現像ローラ、中間転写体51、キャリア除去ユニットは、ゴム系の材料から形成される場合が多い。一方、感光ドラムは、ポリカーボネートなどの樹脂材で形成する場合が多い。
【0009】
次に、図10を用いて感光ドラムに付着されたトナーを中間転写体に転写する機構部について説明する。
【0010】
感光ドラム71aに付着されたトナーを中間転写体51に転写するプロセスの上流には、感光ドラム71aに対向して、スコロトンチャージャ85と、LEDユニット86と、現像ローラ91とを配置する。
【0011】
スコロトンチャージャ85は、感光ドラム71aを帯電させるものであり、一般的に800V程度のバイアス電圧を感光ドラム71aに印加するものである。
LEDユニット86は、帯電させた感光ドラム71aの電位を所定値までに下がるように光エネルギーを感光ドラム71aに照射するものである。現像ローラ91は、前述の説明と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0012】
一方、感光ドラム71aに付着されたトナーを中間転写体51に転写したプロセスの下流には、感光ドラム71aに対向して、クリーナブレード81と、除電LED87とを配置する。
【0013】
クリーナブレード81は、液体トナーを用いる場合に、余剰トナーを掻きとるものである。なお、掻きとった後は、トナーを重力的に落下させて、図示しない下の受け皿で回収するものである。除電LED87は、帯電させた感光ドラム71aの残留帯電を取り除くものである。なお、除電LED87は、正(+)の電位が残留した場合のみを取り除くことができるものであり、負(−)の電位が残留した場合は取り除くことが出来ない。
【0014】
図11に示すように、液体トナーを用いる場合は、現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニット、感光ドラムのいずれかを含むクリーニング対象体70にクリーナブレード81を接触させて余剰トナーを掻きとる。なお、クリーナブレード81で余剰トナーを掻きとった後は、何も付けずにトナーを重力的に落下させて、図示しない下の受け皿で回収する構造がある。
【0015】
また、図12に示すように、クリーニング対象体70に接触させて余剰トナーを掻きとるクリーナブレード81に加えて、クリーニング液を液吹き出し部83からクリーニング対象体70側に噴射し、スポンジローラ82などの回収機構を持つものが使用されているものもある。これらは、ローラなども必要で構造が複雑となる。
【0016】
一方、乾式タイプのドライトナーを用いる場合は、クリーナブレードに対して逆流防止のためのシートを備えるものが種々提案されている。例えば、特開平8−194420号公報に開示されているように、「すくいシート」として表現されているものが、トナー回収時の漏れを防ぐためのものである。
【0017】
これらの構造は、図13に示すように、すくいシート72の取付け位置がクリーナブレード71と対向するようにクリーニング対象体70に対して配置しており、取出したトナーを排出するためにクリーニング容器73と、掻き送り部材74と、貯溜部75と、仕切り部材76とからなる排出機構があり、その排出機構がスペースをより多く必要とする。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前記のごとく、従来の技術では次のような問題点がある。
【0019】
中間転写体を用いるタンデム構造を考えた場合には、現像ユニットを構成する潜像担持体(感光ドラム)と現像ローラとは、それぞれ任意の位置に配置されねばならない。このため、小型化を考えた場合には、現像ユニットを構成する潜像担持体(感光ドラム)と現像ローラとの配置に自由度を持たせることが必要である。
【0020】
また、掻きとりを目的としたクリーナブレードなどは、ローラゴム素材の永久変形(コンプレッション・セット)や、永久変形はしないが、変形の戻りに数秒の時間を要するために、現像ポイントでへこみが存在し、画像にスジが入り画質が低下する。これは、画像に主走査方向に平行なスジ状の白抜けとなって現れる。
【0021】
このため、クリーニング対象体が電子写真プロセスを停止する時(待機時)には、クリーナブレードをクリーニング対象体から退避しておかねばならない。この場合にも、トナーが漏れて落下することを防止する必要がある。
【0022】
この発明の課題は、
クリーナブレードの取付け角度の規制を緩和し、回収する余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止することができるようにすることで、現像ユニットを構成する潜像担持体(感光ドラム)と現像ローラとの配置に自由度を持たせることにある。
【0023】
さらに、回収する余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止する機構を備えても、画質を保持することにある。
【0024】
さらに、クリーニング対象体である潜像担持体(感光ドラム)上の帯電を取り除くことで、クリーニングを容易にし、次回転での除電LEDを不要にして構成を簡素化することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
前記の問題点を解決するために、この発明では次に示す手段を取った。
【0026】
クリーニング対象体に接触してトナーを押えるシート状のシート部材をクリーナブレードに重ねるように配置して、クリーナブレードをクリーニング対象体から退避した場合でも、クリーナブレードとシート部材とで形成する空間にトナーを閉じ込めるように構成する。
【0027】
上記の手段をとることにより、実装スペースをとらずに簡便にトナーの漏れを防止する。また、クリーナブレードの退避時でもトナーの落下を防止する。
【0028】
さらに、シート部材を導電性を有する材料で形成し、シート部材に潜像担持体(感光ドラム)上の残留帯電をキャンセルする方向のバイアス電圧を印加する。
【0029】
上記の手段をとることにより、クリーニング対象体である潜像担持体(感光ドラム)上の帯電を取り除くことで、クリーニングを容易にし、次回転での除電LEDを不要にする。
【0030】
【発明の実施の形態】
この発明は、次に示す実施の形態を取った。
【0031】
図1に示すように、トナーを用いた電子写真プロセスを有するとともに、繰返し実行される電子写真プロセスのなかで余剰トナーを除去するクリーニング装置を備える画像形成装置において、前記クリーニング装置は、クリーニング対象体1に接触して余剰トナーを掻きとるクリーナブレード2と、当該クリーナブレード2に重ねるように配置してクリーニング対象体1に接触させて余剰トナーを押えるとともに、掻きとった余剰トナーを前記クリーナブレード2との間で挟み込むシート状に形成するシート部材3とを備える。
【0032】
上記の形態をとることにより、画像形成装置が構成する各クリーニング対象体における余剰トナーの回収において、掻きとった余剰トナーをクリーナブレードとシート部材とで挟み込むことができることから、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止する。すなわち、液体トナーまたはドライトナーを用いる画像形成装置において、余剰トナーを押えるとともに、掻きとった液体トナーのたれによる落下を防止する。また、ドライトナーの落下を防止する。
【0033】
さらに、図1および図2に示すように、前記クリーニング装置は、
クリーニング対象体1が電子写真プロセスを実行する時にはクリーナブレード2をクリーニング対象体1に接触させるとともに、クリーニング対象体1が電子写真プロセスを停止する時にはクリーナブレード2をクリーニング対象体1から退避させるように構成する。
【0034】
上記の形態をとることにより、クリーニング対象体が圧縮履歴を持つものの場合に、画像にクリーナブレードとクリーニング対象体とが接触することによる白抜け等の不具合が出るのを防止する。
【0035】
さらに、図1および図2に示すように、前記クリーニング装置は、
クリーナブレード2をクリーニング対象体1に接触させる時はシート部材3をクリーナブレード2と非接触状態にするとともに、クリーナブレード2をクリーニング対象体1から退避させる時はシート部材3をクリーナブレード2と接触状態にするように構成する。
【0036】
上記の形態をとることにより、画像形成装置が構成する各クリーニング対象体における余剰トナーの回収時は、クリーナブレードとシート部材とで、掻きとった余剰トナーを挟み込む。
【0037】
さらに、前記クリーニング装置は、
前記シート部材3を厚さの薄い可撓性を有する樹脂シートで形成する。
【0038】
上記の形態をとることにより、クリーニング対象体がゴム系の材料から形成される現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットなどの場合に適用する。
【0039】
さらに、前記クリーニング装置は、
前記クリーナブレード2をゴムと比較して変形の少ない薄い金属板で形成する。
【0040】
上記の形態をとることにより、例えばステンレスなどの金属板を用いることで、シートのしなりが小さくすることができることから、回転機構などによるクリーナブレードのクリーニング対象体からの退避時の変位量が少なくてすみ、トナー洩れを効果的に防止する。なお、クリーニング対象体がゴム系の材料で形成する現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットなどの場合に適用する。
【0041】
さらに、前記画像形成装置は、
クリーニング対象体1が潜像担持体(感光ドラム1a)である。
【0042】
上記の形態をとることにより、潜像担持体(感光ドラム)における余剰トナーの回収において、クリーナブレードとシート部材とで、掻きとった余剰トナーを挟み込むことにより、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止する。
【0043】
さらに、前記クリーニング装置は、
前記クリートブレード2をゴムを含む弾性に富んだ材料で形成する。
【0044】
上記の形態をとることにより、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムなどの場合に適用する。
【0045】
さらに、前記クリーニング装置は、
前記シート部材3を厚さの薄いゴムシートで形成する。
【0046】
上記の形態をとることにより、感光ドラムなどの硬い樹脂層に対するクリーニングを考えた場合に、軟らかいゴムシートを用いることで、キズの生成を抑え感光ドラムの耐久性を上げる。すなわち、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムの場合に適用する。
【0047】
さらに、前記クリーニング装置は、
前記シート部材3を有機感光体と化学的に不活性なゴム素材で形成する。
【0048】
上記の形態をとることにより、このような材料を用いることから、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムの場合に適用することができ、感光ドラムの汚染を防止し、安定した画像を形成する。
【0049】
さらに、図3に示すように、前記クリーニング装置は、
前記シート部材3を形成する際に、プラスチックまたは金属による可撓性板3bの表面に薄いゴム層3cを形成する。
なお、クリーニング対象体1が潜像担持体(感光ドラム1a)であることがベストである。
【0050】
上記の形態をとることにより、基材には安定的な剛性を求め、表面にはゴムの弾性により相手部材(クリーニング対象体)とのソフト接触を実現する。
【0051】
さらに、図4に示すように、前記クリーニング装置は、
掻きとって保持する余剰トナーを回収するトナー回収機構を備え、
トナー回収機構は、余剰トナーを回収する筒状をなすトナー回収部21を形成するとともに、トナー回収部21の表面には余剰トナーをトナー回収部21の中に導く穴22を形成する。
【0052】
上記の形態をとることにより、穴を通して残トナーをトナー回収部に回収することで、残トナーを所定の位置までスペースを取ることなく回収する。
【0053】
さらに、図4に示すように、前記トナー回収機構は、
トナー回収部21に回収されたトナーを吸引する吸引機構部23を備える。
【0054】
上記の形態をとることにより、回収したトナーを吸引することで、クリーニング対象体における余剰トナーの回収において、トナーの重力による下方向への落下をさらに防止する。
【0055】
さらに、図5に示すように、前記クリーニング装置は、
シート部材3を導電性を有する材料で形成するとともに、シート部材3に残留帯電をキャンセルする方向のバイアス電圧(直流電圧12)を印加するように構成する。
【0056】
上記の形態をとることにより、クリーニング対象体である潜像担持体(感光ドラム)上の帯電を取除く(感光ドラムの残留帯電をキャンセルする)ことで、クリーニングを容易にし、次回転で不要となる潜像担持体(感光ドラム)の残留帯電を取り除く除電LEDを不要にすることができ、構成を簡素化することで、コストを低減する。
【0057】
さらに、図6に示すように、前記クリーニング装置は、
バイアス電圧を印加する際に、交流バイアス電圧(交流電圧13)を重畳して印加するように構成する。
【0058】
上記の形態をとることにより、例えば、任意の残留電位に対して、電位をゼロとするように除電する。すなわち、正帯電潜像担持体(感光ドラム)は、転写等により負の電位が残留した場合に、除電LEDによって負の電位を取除くことができないが、このような場合でも、交流バイアス電圧を印加することで、負の電位をもキャンセルする。
【0059】
【実施例】
この発明による代表的な実施例を図1ないし図7によって説明する。なお、以下において、同じ箇所は同一の符号を付してあり、詳細な説明を省略することがある。
【0060】
図1および図2は本発明の実施例を示す。
【0061】
同図において、例えば中間転写体を用いるタンデム構造を採用する画像形成装置における余剰トナーを除去するクリーニング装置を示している。当該クリーニング装置は、クリーニング対象体1に接触させるクリーナブレード2と、シート部材3とで構成する。なお、クリーニング対象体1は、現像ローラと、中間転写体と、キャリア除去ユニットと、感光ドラムのいずれかを含むものである。
【0062】
クリーナブレード2は、一端をクリーニング対象体1に接触して余剰トナーを掻きとるとともに、他端を支持部2aに固定されており、支持部2aは、クリーナブレード2をクリーニング対象体1に接触させたり、クリーナブレード2をクリーニング対象体1から退避させたりできるように、図示しない駆動部によって可動できるように構成する。
【0063】
シート部材3は、前記クリーナブレード2に重ねるように配置して、その先端側をクリーニング対象体1に接触させて余剰トナーを押えるとともに、掻きとった余剰トナーを前記クリーナブレード2との間で挟み込むようにシート状に形成するものであり、他端は支持部3aに固定されており、支持部3aは、クリーナブレード2を固定する支持部2aに固定され、クリーナブレード2をクリーニング対象体1に接触させたり退避させたりする動作に追随して動作する。
【0064】
図1に示すように、クリーニング対象体1が電子写真プロセスを実行する時には、支持部2aを矢印方向に回転させてクリーナブレード2をクリーニング対象体1に接触させる。この時、シート部材3はクリーナブレード2と非接触状態になるようにする。すなわち、クリーナブレード2で掻きとった余剰トナーをクリーナブレード2とシート部材3との間に溜める。
【0065】
図2に示すように、クリーニング対象体1が電子写真プロセスを停止する時には、支持部2aを矢印方向に回転させてクリーナブレード2をクリーニング対象体1から退避させる。この時、シート部材3はクリーナブレード2の先端と接触状態になるようにする。すなわち、クリーナブレード2とシート部材3との間に溜めた余剰トナーを保持する。
【0066】
図1および図2の構成により、クリーニング対象体1における余剰トナーの回収において、電子写真プロセスを停止する時でも、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止することができる。また、クリーニング対象体1が圧縮履歴を持つものの場合でも、画像にクリーナブレード2とクリーニング対象体1とが接触することによる白抜け等の不具合が出るのを防止することができる。
【0067】
なお、前記クリーニング対象体1がゴム系の材料から形成される現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットの場合には、シート部材3を厚さの薄い可撓性を有する樹脂シートで形成することが望ましい。また、クリーナブレード2をゴムと比較して変形の少ない例えばステンレスなどの薄い金属板で形成することが望ましい。ステンレスなどの薄い金属板は、シート部材のしなりが小さくできることから、回転機構などによるクリーナブレード2のクリーニング対象体1からの退避時の変位量が少なくてすみ、トナー洩れを効果的に防止することができる。
【0068】
一方、前記クリーニング対象体1がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する潜像担持体(感光ドラム)の場合には、クリーナブレード2をゴムを含む弾性に富んだ材料で形成することが望ましい。またシート部材3を厚さの薄いゴムシートで形成することが望ましい。
【0069】
これにより、潜像担持体(感光ドラム)における余剰トナーの回収において、クリーナブレード2とシート部材3とで掻きとった余剰トナーを挟み込むことにより、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止することができる。また、軟らかいゴムシートを用いることにより、キズの生成を抑え感光ドラムの耐久性を上げることができる。
【0070】
さらに、前記クリーニング対象体1がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する潜像担持体(感光ドラム)の場合に、前記シート部材3を有機感光体と化学的に不活性なゴム素材で形成する形態でもよい。このような材料としては、例えば、ポリオールとイソシアネートによる2液性化合物である熱硬化性ウレタンゴムがある。このような材料を用いることから、感光ドラムの汚染を防止し、安定した画像を形成することができる。
【0071】
さらに、図3に示すように、前記シート部材を形成する際に、プラスチックまたは金属による可撓性を有する可撓性板3bの表面に薄層のゴム層3cを形成してクリーニング対象体1に接触させるようにしても良い。これにより、基材には安定的な剛性を求め、表面にはゴムの弾性によりクリーニング対象体1とのソフト接触を実現する。この場合も、クリーニング対象体1が潜像担持体(感光ドラム)であることがベストである。
【0072】
図4は本発明の実施例を示す。
【0073】
同図において、例えば中間転写体を用いるタンデム構造を採用する画像形成装置における余剰トナーを除去するクリーニング装置を示している。当該クリーニング装置は、クリーニング対象体1に接触させるクリーナブレード2と、シート部材3と、掻きとって保持する余剰トナーを回収するトナー回収機構とを構成する。なお、クリーニング対象体1は、現像ローラと、中間転写体と、キャリア除去ユニットと、感光ドラムのいずれかを含むものである。
【0074】
なお、クリーナブレード2およびシート部材3は、前述の図1および図2で説明したものと同様の構成を示しており、ここでは詳細な説明を省略する。
【0075】
トナー回収機構は、余剰トナーを回収する筒状をなすトナー回収部21を形成するとともに、トナー回収部21の表面にはクリーナブレード2とシート部材3との間に溜める余剰トナーをトナー回収部21の中に導く穴22を形成する。さらに、トナー回収部21に回収されたトナーを吸引する吸引機構部23を備えるものである。なお、トナー回収部21から吸引機構部23までは可撓性を有する材料で形成することが望ましい。
【0076】
この構成により、余剰トナーは穴22を通して残トナーをトナー回収部21に回収され、さらに、残トナーを所定の位置までスペースを取ることなく回収することができる。また、回収したトナーを吸引することにより、クリーニング対象体1における余剰トナーの回収において、トナーの重力による下方向への落下をさらに防止することができる。
【0077】
図5は本発明の実施例を示す。
【0078】
同図において、感光ドラムに付着されたトナーを中間転写体に転写する機構部について説明する。
【0079】
感光ドラム1aに付着されたトナーを中間転写体10に転写するプロセスの上流には、感光ドラム1aに対向して、スコロトンチャージャ5と、LEDユニット6と、現像ローラ11とを配置する。
【0080】
スコロトンチャージャ5は、感光ドラム1aを帯電させるものであり、一般的に800V程度のバイアス電圧を感光ドラム1aに印加するものである。LEDユニット6は、帯電させた感光ドラム1aの電位を所定値までに下がるように光エネルギーを感光ドラム1aに照射するものである。現像ローラ11は、前述の説明と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0081】
一方、感光ドラム1aに付着されたトナーを中間転写体10に転写したプロセスの下流には、感光ドラム1aに対向して、クリーナブレード2と、シート部材3とを配置する。なお、クリーナブレード2およびシート部材3の機構部は、前述の図1および図2で説明したものと同様の構成を示しており、ここでは詳細な説明を省略する。
【0082】
この例では、シート部材3は導電性を有する材料で形成され、シート部材3に中間転写体10上の残留帯電をキャンセルする方向の直流電圧12からなるバイアス電圧を印加するように構成するものである。なお、バイアス電圧は0V〜−400V程度とすることが望ましい。
【0083】
次に、感光ドラムが電子写真プロセスを実行するために回転させるタイミングと、クリーナブレードを感光ドラムに接触または退避させるタイミングと、シート部材へバイアス電圧を印加または停止するタイミングとを説明する。
【0084】
図7は、本発明の実施例のタイミングチャートを示す図である。
【0085】
同図において、クリーナブレード3を感光ドラム1aに接触または退避させるタイミングは、感光ドラム1aが電子写真プロセスを実行するために回転を開始した後に、クリーナブレード2を感光ドラム1aに接触させる。また、感光ドラム1aが電子写真プロセスを停止するために回転を停止する前に、クリーナブレード2を感光ドラム1aから退避させるようにする。
【0086】
また、シート部材3へバイアス電圧を印加または停止するタイミングは、クリーナブレード2を感光ドラム1aに接触させた後に、シート部材3へバイアス電圧を印加する。また、クリーナブレード2を感光ドラム1aから退避させる前に、シート部材3へのバイアス電圧印加を停止するようにする。
【0087】
この構成により、クリーニング対象体である感光ドラム上の帯電を取除く(感光ドラムの残留帯電をキャンセルする)ことで、クリーニングを容易にし、従来は必要であった除電LEDを不要にすることができる。
【0088】
図6は本発明の実施例を示す。
【0089】
同図において、前述の図5との違いは、シート部材3へバイアス電圧を印加する際に、中間転写体10上の残留帯電をキャンセルする方向の直流電圧12からなるバイアス電圧に加えて、交流バイアス電圧13を重畳して印加するように構成するものである。なお、交流バイアス電圧はピーク電圧で2000V程度とすることが望ましい。
【0090】
なお、シート部材3へバイアス電圧を印加または停止するタイミングは、前述の図7と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0091】
この構成により、例えば、任意の残留電位に対して、電位をゼロとするように除電することができる。すなわち、正帯電潜像担持体(感光ドラム)は、転写等により負(−)の電位が残留した場合に、除電LEDによって負(−)の電位を取除くことができないが、このような場合でも、交流バイアス電圧を印加することにより、負(−)の電位をキャンセルすることができる。
【0092】
【発明の効果】
この発明により、以下に示すような効果が期待できる。
【0093】
画像形成装置が構成する各クリーニング対象体における余剰トナーの回収において、掻きとった余剰トナーをクリーナブレードとシート部材とで挟み込むことができることから、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止することができる。すなわち、液体トナーまたはドライトナーを用いる画像形成装置において、余剰トナーを押えるとともに、掻きとった液体トナーのたれによる落下を防止することができる。また、ドライトナーの落下を防止することができる。
【0094】
さらに、クリーニング対象体が電子写真プロセスを実行する時にはクリーナブレードをクリーニング対象体に接触させるとともに、クリーニング対象体が電子写真プロセスを停止する時にはクリーナブレードをクリーニング対象体から退避させるように構成することにより、クリーニング対象体が圧縮履歴を持つものの場合に、画像にクリーナブレードとクリーニング対象体とが接触することによる白抜け等の不具合が出るのを防止することができる。
【0095】
さらに、クリーナブレードをクリーニング対象体に接触させる時はシート部材をクリーナブレードと非接触状態にするとともに、クリーナブレードをクリーニング対象体から退避させる時はシート部材をクリーナブレードと接触状態にするように構成することにより、画像形成装置が構成する各クリーニング対象体における余剰トナーの回収時は、クリーナブレードとシート部材とで、掻きとった余剰トナーを挟み込むことができる。
【0096】
さらに、前記シート部材を厚さの薄い可撓性を有する樹脂シートで形成することにより、クリーニング対象体がゴム系の材料から形成される現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットなどの場合に適用することができる。
【0097】
さらに、前記クリーナブレードをゴムと比較して変形の少ない薄い金属板で形成することにより、ステンレスなどの金属板を用いることにより、シートのしなりが小さくすることができることから、回転機構などによるクリーナブレードのクリーニング対象体からの退避時の変位量が少なくてすみ、トナー洩れを効果的に防止することができる。なお、クリーニング対象体がゴム系の材料で形成する、現像ローラ、中間転写体、キャリア除去ユニットの場合に適用することができる。
【0098】
さらに、クリーニング対象体が潜像担持体(感光ドラム)であることにより、潜像担持体(感光ドラム)における余剰トナーの回収において、クリーナブレードとシート部材とで、掻きとった余剰トナーを挟み込むことで、掻きとった余剰トナーがトナーの重力による下方向への落下を防止することができる。
【0099】
さらに、前記クリーナブレードをゴムを含む弾性に富んだ材料で形成することにより、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムの場合に適用することができる。
【0100】
さらに、前記シート部材を厚さの薄いゴムシートで形成することにより、感光ドラムなどの硬い樹脂層に対するクリーニングを考えた場合、軟らかいゴムシートを用いることで、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムの場合に適用することができ、キズの生成を抑え感光ドラムの耐久性を上げることができる。
【0101】
さらに、前記シート部材を有機感光体と化学的に不活性なゴム素材で形成することにより、クリーニング対象体がポリカーボネートなどの樹脂材で形成する感光ドラムの場合に適用することができ、感光ドラムの汚染を防止し、安定した画像を形成することができる。
【0102】
さらに、前記シート部材を形成する際に、プラスチックまたは金属による可撓性の板材の表面に薄層のゴムを形成することにより、基材には安定的な剛性を求め、表面にはゴムの弾性により相手部材(クリーニング対象体)とのソフト接触を実現することができる。
【0103】
さらに、掻きとって保持する余剰トナーを回収するトナー回収機構を備え、トナー回収機構は、余剰トナーを回収する筒状をなすトナー回収部を形成するとともに、トナー回収部の表面には余剰トナーをトナー回収部の中に導く穴を形成することにより、穴を通して残トナーをトナー回収部に回収することができ、残トナーを所定の位置までスペースを取ることなく回収することができる。
【0104】
さらに、前記トナー回収機構は、トナー回収部に回収されたトナーを吸引する吸引機構を備えることにより、回収したトナーを吸引することで、クリーニング対象体における余剰トナーの回収において、トナーの重力による下方向への落下をさらに防止することができる。
【0105】
さらに、シート部材を導電性を有する材料で形成するとともに、シート部材に残留帯電をキャンセルする方向のバイアス電圧を印加するように構成することにより、クリーニング対象体である潜像担持体(感光ドラム)上の帯電を取除く(感光ドラムの残留帯電をキャンセルする)ことで、クリーニングを容易にし、次回転で不要となる潜像担持体(感光ドラム)の残留帯電を取り除く除電LEDを不要にすることができ、構成を簡素化することができる。
【0106】
さらに、バイアス電圧を印加する際に、交流バイアス電圧を重畳して印加するように構成することにより、例えば、任意の残留電位に対して、電位をゼロとするように除電することができる。すなわち、正帯電潜像担持体(感光ドラム)は、転写等により負の電位が残留した場合に、除電LEDによって負の電位を取り除くことができないが、このような場合でも、交流バイアス電圧を印加することにより、負の電位をも取り除く(キャンセル)することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の図である。
【図2】本発明の実施例の図である。
【図3】本発明の実施例の図である。
【図4】本発明の実施例の模式図である。
【図5】本発明の実施例の模式図である。
【図6】本発明の実施例の模式図である。
【図7】本発明の実施例のタイミングチャートである。
【図8】従来技術の図である。
【図9】従来技術の図である。
【図10】従来技術の図である。
【図11】従来技術の図である。
【図12】従来技術の図である。
【図13】従来技術の図である。
【符号の説明】
1:クリーニング対象体
1a:感光ドラム
2:クリーナブレード
2a:支持部
3:シート部材
3a:支持部
3b:可撓性板
3c:ゴム層
12:直流電圧
13:交流電圧
21:トナー回収部
22:穴
23:吸引機構部

Claims (6)

  1. トナーを用いた電子写真プロセスを有するとともに、繰返し実行される電子写真プロセスのなかで余剰トナーを除去するために、クリーニング対象体に接触して余剰トナーを掻きとるクリーナブレードと、当該クリーナブレードに重ねるように配置してクリーニング対象体に接触させて余剰トナーを押えるとともに、掻きとった余剰トナーを前記クリーナブレードとの間で挟み込むシート状に形成するシート部材とを備えるクリーニング装置を備える画像形成装置において、
    前記クリーニング装置は、
    クリーニング対象体が電子写真プロセスを実行する時には前記クリーナブレードを前記シート部材と非接触状態にしてクリーニング対象体に接触させるとともに、クリーニング対象体が電子写真プロセスを停止する時には前記クリーナブレードを前記シート部材と接触状態にしてクリーニング対象体から退避させるように構成する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置は、
    クリーニング対象体が潜像担持体である、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記クリーニング装置は、
    掻きとって保持する余剰トナーを回収するトナー回収機構を備え、
    トナー回収機構は、余剰トナーを回収する筒状をなすトナー回収部を形成するとともに、トナー回収部の表面には余剰トナーをトナー回収部の中に導く穴を形成する、
    ことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー回収機構は、
    トナー回収部に回収されたトナーを吸引する吸引機構を備える、
    ことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  5. 前記クリーニング装置は、
    シート部材を導電性を有する材料で形成するとともに、シート部材に残留帯電をキャンセルする方向のバイアス電圧を印加するように構成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記クリーニング装置は、
    バイアス電圧を印加する際に、交流バイアス電圧を重畳して印加するように構成する、
    ことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
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