JP3721464B2 - 排気マニホールド - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、排気マニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、図10の外観斜視図で、また図11の断面構成図で示す、排気マニホールド51のフランジ部51aに、触媒5を内装した触媒ケース52のフランジ部52aを締結ボルト53で締結したものに対し、締結ボルト53を廃止できて、フランジ部を小さくでき、しかも安価に製造できる図12に断面図で示すような、摩擦圧接により吸気マニホールド51と触媒ケース52を一体化させたものが存在する。
しかし、図12及び図13の拡大図で示すように、触媒ケース52のフランジ部52aに対し、排気マニホールド51の端面を摩擦接合面Pで接合させる際に、摩擦接合面Pを擦り合わせ、摩擦熱により溶融させ、その後、大きな圧力で押し付けて摩擦接合面Pの溶融層を外部へ排出して接合する方式であるため、排出された溶バリBが摩擦接合面Pの周囲に残り、内側へ排出された溶バリBが、エンジン運転中の高速の排気ガス流とか振動などで脱落して、触媒5を破損させる虞れがあるため、溶バリBの内側への脱落を防ぐために、摩擦接合面Pの内側には立ち上げ状に溶バリ脱落防止堰3を形成する必要があった。
【0003】
しかしながら、従来構造では、図14の拡大断面図で示すように、溶バリ脱落防止堰3と、その外側に接合される排気マニホールド51の壁面間には溝Mが形成されて、この溝M内に、硫酸とか硝酸が主成分の凝結水Wが溜まる虞れがあり、強酸の凝結水Wが溜まると、排気マニホールド51とか触媒ケース52の接合面Pを腐食して、強度を低下させてしまうという問題点があった。
即ち、排気ガス中には燃焼により生成されたNO,NO2 ,SO2 及びH2O が存在し、これらが凝縮されると、H2O とS02 から硫酸が生成され、また、H2O とNO2 から硝酸が生成され、強酸の凝結水Wとなるのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、溶バリの内側への脱落を良好に防ぐとともに、強酸の凝結水を良好に排出することのできる摩擦圧接による排気マニホールドを提供せんことを目的とし、その要旨は、摩擦接合面の内側に、隙間を有して溶バリ脱落防止堰が立ち上げ形成されてなり、該溶バリ脱落防止堰には、前記隙間に溜まる排気ガス中の凝結水を排出し得る切欠あるいは孔からなる水抜部が形成されていることである。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、排気マニホールドと、触媒を入れた触媒ケースの分解斜視図であり、本例では、触媒ケース2の上端に外側へ突出状に一体形成されたフランジ部2aの内側に、上方へ立ち上げて溶バリ脱落防止堰3が一体形成されており、この溶バリ脱落防止堰3には、内側から外側へ貫通する切欠部3aが周方向に所定間隔で開口形成されたものとなっており、この部分の拡大図を図2に示し、また、図3にはその平面図を、また、図4には要部縦断面図を示す。
【0006】
この切欠部3aは、鋳造により溶バリ脱落防止堰3と一体状に形成したものであっても、後に、加工して形成したものであっても良く、また、切欠部3aの下端は、フランジ部2a上面の摩擦接合面Pと同一高さでなくても良いが、切欠部3aの下端を摩擦圧接時に発生する溶バリの高さ以上に高い位置に形成しては意味がない。即ち、切欠部3aの切欠深さaは、ほぼフランジ部2aの上面位置まで切り欠くか、或いは図4に示すように、摩擦圧接時の溶バリBの高さb分、溶バリ脱落防止堰3の上面より低い位置であれば良い。この切欠部3aの周方向の幅は、摩擦圧接時に発生する溶バリが内部へ侵入し脱落しないような8mm以下の幅が好ましく、また、凝結水の排水性能から考慮すると2mm以上の幅であることが望ましい。
即ち、図5には、切欠部3aの幅と、溶バリの内側への突出量との関係を図示しており、また図6では、各部材間の寸法を例示している。
【0007】
即ち、図6において、溶バリ脱落防止堰3の半径方向の厚みtは、4mm程度に設定されており、溶バリ脱落防止堰3の外側の摩擦接合面Pの幅も4mm程度で、両者間のクリアランスCは2mm程度であり、また、摩擦接合面Pの外周の半径Rは70mm程度であり、溶バリBの切欠部3aから内側へ突出する突出量をSとすると、図5に示すように、切欠部3aの周方向への幅が広いほど溶バリBの内側への突出量が大となるが、切欠部3aの周方向の幅長が8mm以下では、溶バリBの表面張力で、内側への突出量Sは少なくなり安定したものとなる実験結果が得られている。
【0008】
このように切欠部3aの周方向への幅長を2mm〜8mmの範囲内に設定しておくと、溶バリBの内側への突出量を少なくでき、しかも溶バリ脱落防止堰3の外側のクリアランスC内で凝縮される凝結水Wを、良好に切欠部3aから内部に排水させて良好に排出することができ、凝結水Wが溜まることを良好に防いで、腐食の発生を防ぎ、摩擦接合面Pの強度低下を防ぐことができるものとなる。
【0009】
なお、図7の外観斜視図で、また図8の断面構成図で、また、図9にアウトレットの平面図を示すように、触媒ケース2が排気マニホールド1と一体状に形成され、触媒ケース2の下流端が、アウトレット4のフランジ部4aに摩擦圧接されて接合される場合においても、アウトレット4のフランジ部4aの摩擦接合面Pの内側には、溶バリ脱落防止堰3が立設され、この溶バリ脱落防止堰3には、周方向に間隔をおいて切欠部3aが形成されて、良好に溶バリBの内側への侵入を防ぎ、かつ良好に凝結水Wを排水することができるものとなる。なお、図8中の6は触媒位置固定ボルトである。
【0010】
なお、本例では、溶バリ脱落防止堰3に切欠部3aを形成したものを例示しているが、切欠部3aに代えて、孔を溶バリ脱落防止堰3に形成させても、孔により、溶バリの内側への侵入を防ぎ、かつ良好に凝結水を排出することができるものとなる。なお、この場合の孔径も2mm〜8mm程度の孔径に形成することができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明の排気マニホールドは、摩擦接合面の内側に、隙間を有して溶バリ脱落防止堰が立ち上げ形成されてなり、該溶バリ脱落防止堰には、前記隙間に溜まる排気ガス中の凝結水を排出し得る切欠あるいは孔からなる水抜部が形成されていることにより、摩擦圧接による摩擦接合面で発生する溶バリの内側への侵入を良好に防いで、溶バリが内側へ脱落して触媒を傷付けることを防ぐことができると同時に、溶バリ脱落防止堰の外側で生成される凝結水を、良好に水抜部を通し排出することができるものとなり、凝結水が溜まることを防止できて、腐食による強度低下を防ぐことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の排気マニホールドと触媒ケースの分解斜視図である。
【図2】触媒ケースの上端側の正面構成図である。
【図3】図2の平面構成図である。
【図4】図2の要部縦断面図である。
【図5】溶バリ脱落防止堰に形成した切欠部の幅と、溶バリの突出量との関係図である。
【図6】切欠部周辺の拡大平面構成図である。
【図7】第2実施例の外観斜視構成図である。
【図8】図7の断面構成図である。
【図9】図8におけるアウトレットの平面図である。
【図10】従来のボルト締結した排気マニホールドの外観斜視構成図である。
【図11】図10の縦断面図である。
【図12】摩擦圧接により一体化した排気マニホールドと触媒ケースの断面構成図である。
【図13】図12における溶バリの発生状態を示す断面拡大構成図である。
【図14】さらに溝内に凝結水が溜まる状態を示す要部断面拡大図である。
【符号の説明】
1 排気マニホールド
2 触媒ケース
2a フランジ部
3 溶バリ脱落防止堰
3a 切欠部
4 アウトレット
4a フランジ部
5 触媒
P 摩擦接合面(圧接面)
M 溝
W 凝結水
B 溶バリ
【産業上の利用分野】
この発明は、排気マニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、図10の外観斜視図で、また図11の断面構成図で示す、排気マニホールド51のフランジ部51aに、触媒5を内装した触媒ケース52のフランジ部52aを締結ボルト53で締結したものに対し、締結ボルト53を廃止できて、フランジ部を小さくでき、しかも安価に製造できる図12に断面図で示すような、摩擦圧接により吸気マニホールド51と触媒ケース52を一体化させたものが存在する。
しかし、図12及び図13の拡大図で示すように、触媒ケース52のフランジ部52aに対し、排気マニホールド51の端面を摩擦接合面Pで接合させる際に、摩擦接合面Pを擦り合わせ、摩擦熱により溶融させ、その後、大きな圧力で押し付けて摩擦接合面Pの溶融層を外部へ排出して接合する方式であるため、排出された溶バリBが摩擦接合面Pの周囲に残り、内側へ排出された溶バリBが、エンジン運転中の高速の排気ガス流とか振動などで脱落して、触媒5を破損させる虞れがあるため、溶バリBの内側への脱落を防ぐために、摩擦接合面Pの内側には立ち上げ状に溶バリ脱落防止堰3を形成する必要があった。
【0003】
しかしながら、従来構造では、図14の拡大断面図で示すように、溶バリ脱落防止堰3と、その外側に接合される排気マニホールド51の壁面間には溝Mが形成されて、この溝M内に、硫酸とか硝酸が主成分の凝結水Wが溜まる虞れがあり、強酸の凝結水Wが溜まると、排気マニホールド51とか触媒ケース52の接合面Pを腐食して、強度を低下させてしまうという問題点があった。
即ち、排気ガス中には燃焼により生成されたNO,NO2 ,SO2 及びH2O が存在し、これらが凝縮されると、H2O とS02 から硫酸が生成され、また、H2O とNO2 から硝酸が生成され、強酸の凝結水Wとなるのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、溶バリの内側への脱落を良好に防ぐとともに、強酸の凝結水を良好に排出することのできる摩擦圧接による排気マニホールドを提供せんことを目的とし、その要旨は、摩擦接合面の内側に、隙間を有して溶バリ脱落防止堰が立ち上げ形成されてなり、該溶バリ脱落防止堰には、前記隙間に溜まる排気ガス中の凝結水を排出し得る切欠あるいは孔からなる水抜部が形成されていることである。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、排気マニホールドと、触媒を入れた触媒ケースの分解斜視図であり、本例では、触媒ケース2の上端に外側へ突出状に一体形成されたフランジ部2aの内側に、上方へ立ち上げて溶バリ脱落防止堰3が一体形成されており、この溶バリ脱落防止堰3には、内側から外側へ貫通する切欠部3aが周方向に所定間隔で開口形成されたものとなっており、この部分の拡大図を図2に示し、また、図3にはその平面図を、また、図4には要部縦断面図を示す。
【0006】
この切欠部3aは、鋳造により溶バリ脱落防止堰3と一体状に形成したものであっても、後に、加工して形成したものであっても良く、また、切欠部3aの下端は、フランジ部2a上面の摩擦接合面Pと同一高さでなくても良いが、切欠部3aの下端を摩擦圧接時に発生する溶バリの高さ以上に高い位置に形成しては意味がない。即ち、切欠部3aの切欠深さaは、ほぼフランジ部2aの上面位置まで切り欠くか、或いは図4に示すように、摩擦圧接時の溶バリBの高さb分、溶バリ脱落防止堰3の上面より低い位置であれば良い。この切欠部3aの周方向の幅は、摩擦圧接時に発生する溶バリが内部へ侵入し脱落しないような8mm以下の幅が好ましく、また、凝結水の排水性能から考慮すると2mm以上の幅であることが望ましい。
即ち、図5には、切欠部3aの幅と、溶バリの内側への突出量との関係を図示しており、また図6では、各部材間の寸法を例示している。
【0007】
即ち、図6において、溶バリ脱落防止堰3の半径方向の厚みtは、4mm程度に設定されており、溶バリ脱落防止堰3の外側の摩擦接合面Pの幅も4mm程度で、両者間のクリアランスCは2mm程度であり、また、摩擦接合面Pの外周の半径Rは70mm程度であり、溶バリBの切欠部3aから内側へ突出する突出量をSとすると、図5に示すように、切欠部3aの周方向への幅が広いほど溶バリBの内側への突出量が大となるが、切欠部3aの周方向の幅長が8mm以下では、溶バリBの表面張力で、内側への突出量Sは少なくなり安定したものとなる実験結果が得られている。
【0008】
このように切欠部3aの周方向への幅長を2mm〜8mmの範囲内に設定しておくと、溶バリBの内側への突出量を少なくでき、しかも溶バリ脱落防止堰3の外側のクリアランスC内で凝縮される凝結水Wを、良好に切欠部3aから内部に排水させて良好に排出することができ、凝結水Wが溜まることを良好に防いで、腐食の発生を防ぎ、摩擦接合面Pの強度低下を防ぐことができるものとなる。
【0009】
なお、図7の外観斜視図で、また図8の断面構成図で、また、図9にアウトレットの平面図を示すように、触媒ケース2が排気マニホールド1と一体状に形成され、触媒ケース2の下流端が、アウトレット4のフランジ部4aに摩擦圧接されて接合される場合においても、アウトレット4のフランジ部4aの摩擦接合面Pの内側には、溶バリ脱落防止堰3が立設され、この溶バリ脱落防止堰3には、周方向に間隔をおいて切欠部3aが形成されて、良好に溶バリBの内側への侵入を防ぎ、かつ良好に凝結水Wを排水することができるものとなる。なお、図8中の6は触媒位置固定ボルトである。
【0010】
なお、本例では、溶バリ脱落防止堰3に切欠部3aを形成したものを例示しているが、切欠部3aに代えて、孔を溶バリ脱落防止堰3に形成させても、孔により、溶バリの内側への侵入を防ぎ、かつ良好に凝結水を排出することができるものとなる。なお、この場合の孔径も2mm〜8mm程度の孔径に形成することができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明の排気マニホールドは、摩擦接合面の内側に、隙間を有して溶バリ脱落防止堰が立ち上げ形成されてなり、該溶バリ脱落防止堰には、前記隙間に溜まる排気ガス中の凝結水を排出し得る切欠あるいは孔からなる水抜部が形成されていることにより、摩擦圧接による摩擦接合面で発生する溶バリの内側への侵入を良好に防いで、溶バリが内側へ脱落して触媒を傷付けることを防ぐことができると同時に、溶バリ脱落防止堰の外側で生成される凝結水を、良好に水抜部を通し排出することができるものとなり、凝結水が溜まることを防止できて、腐食による強度低下を防ぐことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の排気マニホールドと触媒ケースの分解斜視図である。
【図2】触媒ケースの上端側の正面構成図である。
【図3】図2の平面構成図である。
【図4】図2の要部縦断面図である。
【図5】溶バリ脱落防止堰に形成した切欠部の幅と、溶バリの突出量との関係図である。
【図6】切欠部周辺の拡大平面構成図である。
【図7】第2実施例の外観斜視構成図である。
【図8】図7の断面構成図である。
【図9】図8におけるアウトレットの平面図である。
【図10】従来のボルト締結した排気マニホールドの外観斜視構成図である。
【図11】図10の縦断面図である。
【図12】摩擦圧接により一体化した排気マニホールドと触媒ケースの断面構成図である。
【図13】図12における溶バリの発生状態を示す断面拡大構成図である。
【図14】さらに溝内に凝結水が溜まる状態を示す要部断面拡大図である。
【符号の説明】
1 排気マニホールド
2 触媒ケース
2a フランジ部
3 溶バリ脱落防止堰
3a 切欠部
4 アウトレット
4a フランジ部
5 触媒
P 摩擦接合面(圧接面)
M 溝
W 凝結水
B 溶バリ
Claims (1)
- 摩擦接合面の内側に、隙間を有して溶バリ脱落防止堰が立ち上げ形成されてなり、該溶バリ脱落防止堰には、前記隙間に溜まる排気ガス中の凝結水を排出し得る切欠あるいは孔からなる水抜部が形成されていることを特徴とする排気マニホールド。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36003299A JP3721464B2 (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 排気マニホールド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36003299A JP3721464B2 (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 排気マニホールド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001173442A JP2001173442A (ja) | 2001-06-26 |
| JP3721464B2 true JP3721464B2 (ja) | 2005-11-30 |
Family
ID=18467555
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP36003299A Expired - Fee Related JP3721464B2 (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 排気マニホールド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3721464B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015010620A (ja) * | 2013-06-26 | 2015-01-19 | 株式会社デンソー | 電磁クラッチ |
-
1999
- 1999-12-17 JP JP36003299A patent/JP3721464B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001173442A (ja) | 2001-06-26 |
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