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JP3726316B2 - 電界発光素子 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ピラジノキノキサリン誘導体を用いた電界発光(EL)素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
近年、これまでにない高輝度な平面ディスプレイの候補として有機EL素子が注目され、その研究開発が活発化している。有機EL素子は有機発光層を2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが発光層中で再結合して光を発する。用いられる有機材料には低分子材料と高分子材料があり、共に高輝度のEL素子ができることが示されている。このような有機EL素子には2つのタイプがある。1つは、タン(C.W.Tang)らによって発表された蛍光色素を電荷輸送層中に添加したもの(ジャーナルオブジアプライドフィジックス(J.Appl.Phys.),65,3610(1989))、もう1つは、蛍光色素を単独に用いたものである(例えば、ジャパニーズジャーナルオブジアプライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.),27,L269(1988)に記載されている素子)。後者の素子では、蛍光色素が電荷の1つである正孔のみを輸送する正孔輸送層および/あるいは電子のみを輸送する電子輸送層と積層しているような場合に発光効率が向上することが示されている。
【0003】
しかしいずれも実用化するために充分な条件を備えていない。例えば、前者では正孔輸送材料の薄膜状態での物理的な耐久性が乏しく、また、蛍光色素を添加するのに用いた電子輸送性のホスト材料自身が緑色に発光するため、青色の発光を得るのが困難であり、後者では用いた電子輸送材料の耐久性および電荷輸送能が低く、実用上充分な性能が出せないという問題点があった。電子輸送材料の1つとして2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)が知られている。このPBDを電子輸送層として用いた例として前記の有機EL素子(Jpn.J.Appl.Phys.,27,L269(1988))がある。しかし、結晶化を起こしやすいなど、薄膜の安定性に乏しいことが指摘され、オキサジアゾール環を複数持つ化合物が開発された(日本化学会誌,11,1540(1991)、特開平6−145658、特開平6−92947、特開平5−152072、特開平5−202011、特開平6−136359などに記載のもの)。しかしながら、これらにおいても実用上充分な性質を有していなかった。他の化合物系として、キノキサリン誘導体が報告されている(特開平6−207169)。二量化させることにより分子量が増大し薄膜の安定性が向上しているが、実用化には十分ではなかった。これは、2つのキノキサリン環をつなぐ結合が回転するため、分子間での相互作用が弱まり、結果として薄膜状態での安定性が十分に向上しなかったことによると考えられる。
【0004】
一方、薄膜の安定性を向上させた素子として正孔輸送性ポリマーなどの高分子媒体を用いた素子が報告されている(特開平4−212286)。しかしながら、駆動電圧が高く、また、薄膜の安定性は向上したが素子の耐久性の向上にはつながらなかった。また、キノキサリン系のポリマーを用いたEL素子も報告されているが、輝度が非常に低く実用的ではなかった(Jpn.J.Appl.Phys.,33(2B),L250,1994)。有機EL素子に用いられる電子輸送材料の特性としては、電子輸送能に優れ、薄膜状態での物理的、化学的安定性が高い必要がある。有機EL素子の電荷輸送層あるいは発光層に用いられる薄膜はアモルファス状態にあるものが多く、この薄膜のTgが低いとアモルファス状態から徐々に結晶化が進み、均一な状態を保つことができなくなる。結果として、電流が流れにくくなり最後には絶縁破壊を引き起こし素子が崩壊する。一方、フェナジン誘導体を発光材料として用いた素子が報告されているが、分子量が小さく単独で十分な安定性を持つ薄膜を形成することが困難である(特開平7−102250)。そこで、これらの問題を解決し、耐久性が高く、高発光効率な有機EL素子を見いだすべく鋭意検討した結果、キノキサリン誘導体を用いた有機EL素子が上記問題点を解決することを見いだし、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(3)の各構成を有する。
(1)一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体を用いた電界発光素子。
【化2】
Figure 0003726316
[一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立に、メチル基で置換されてもよいフェニル基を表し、このフェニル基は縮合してもよい。]
(2)一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体を電荷輸送材料として用いた、前記(1)項に記載の電界発光素子。
(3)電界発光素子の構成が、陽極/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/発光層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送材料+発光材料+ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極の何れかであり、該ピラジノキノキサリン誘導体が一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体である、前記(1)項に記載の電界発光素子
【0006】
本発明の構成と効果につき以下に詳述する。上述した本発明で使用されるピラジノキノキサリン誘導体は、例えば、以下のようにして製造できる。まず、1,2,4,5−テトラアミノベンゼンと、一般式(2)で表されるジケトンを反応させることによって得られる。
【化3】
Figure 0003726316
この際の溶媒としては、不活性な溶媒であるなら特に制限はない。好ましいものとしては、トルエン、キシレン等の芳香族系があげられる。反応温度は、室温以上が好ましく、特に80℃以上が良い。また、パラトルエンスルホン酸あるいはカンファースルホン酸のような有機酸、チオニルクロライドのような脱水材を触媒として用いると反応速度が上昇する。
【0007】
本発明のEL素子に用いられるピラジノキノキサリン誘導体の具体例としては、式(3)、(4)、(5)で示される化合物
【化4】
Figure 0003726316
【化5】
Figure 0003726316
【化6】
Figure 0003726316
あるいは式
【化7】
Figure 0003726316
【化8】
Figure 0003726316
【化9】
Figure 0003726316
で示される化合物を挙げることができる。
【0008】
これらのピラジノキノキサリン誘導体は、EL素子の電子輸送材料として有用であることがわかった。特に、薄膜状態における安定性が既存の電子輸送材料に比べ増加しており、単独でも安定な電子輸送層を形成できることもわかった。これは、ピラジノキノキサリン環の影響により、ガラス転移点(Tg)が上昇したことによる。さらに、分子内に2つのピラジン環を有するために、ピラジン環を1つしか持たないキノキサリン誘導体に比べ電子輸送能に優れている。
【0009】
本発明のEL素子の構成は、各種の態様があるが、基本的には一対の電極(陽極と陰極)間に、前記ピラジノキノキサリン誘導体を挟持した構成とし、これに必要に応じて、正孔輸送材料、発光材料および電子輸送材料を加えるか、別の層として積層すればよい。具体例としては、陽極/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/発光層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送材料+発光材料+ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極などが挙げられる。また、本発明の素子は、いずれも基板に支持されていることが好ましく、該基板に付いては特に制限はなく、従来EL素子に慣用されているもの、例えばガラス、透明プラスチック、導電性高分子あるいは石英などから成るものを用いることができる。
【0010】
本発明で使用される各層は、例えば蒸着法、塗布法等の公知の方法によって、薄膜化する事により形成することができる。該ピラジノキノキサリン誘導体を用いた層は、薄膜状態の安定性が高いために特に樹脂などの結着剤を必要とせず、蒸着法などにより薄膜化し形成することができるので工業的に有利である。このようにして形成された各層の薄膜の厚みについては特に制限はなく、適宜状況に応じて選ぶことができるが、通常2nmないし5000nmの範囲で選定される。本発明のEL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAuなどの金属、CuI、ITO、SnO、ZnOなどの誘電性透明材料が挙げられる。該陽極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより作製することができる。この電極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/square以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10nmないし1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
【0011】
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4.3eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、カルシウム、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム合金、リチウム合金、アルミニウム合金、アルミニウム/リチウム混合物、マグネシウム/銀混合物、インジウムなどが挙げられる。該陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/square以下が好ましく、膜厚は通常10nmないし1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
【0012】
本発明のEL素子の構成は、前記したように各種の態様があるが、正孔輸送層を設けると発光効率が向上する。正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料としては、電界を与えられた2個の電極間に配置されて陽極から正孔が注入された場合、該正孔を適切に発光層へ伝達しうる化合物であって、例えば、10〜10V/cmの電界印加時に、少なくとも10−6cm/V・秒以上の正孔移動度をもつものが好適である。このような 正孔輸送材料については、前記の好ましい性質を有する物であれば特に制限はなく、従来、光導電材料において、正孔の電荷輸送材として慣用されているものやEL素子の正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
【0013】
該正孔輸送材料としては、例えばカルバゾール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールなど)、トリアリールアミン誘導体(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TPD)、芳香族第3級アミンを主鎖あるいは側鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニルなど)、フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニンなど)、ポリシランなどがあげられる。
【0014】
本発明のEL素子における電子を輸送する層において、複数の電子輸送材料を使用する場合は、該ピラジノキノキサリン誘導体ばかりでなく、他の電子輸送材料を用いても良い。このような電子輸送材料について特に制限はなく、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いる事ができる。該電子輸送材料の好ましい例としては、
【化10】
Figure 0003726316
などのジフェニルキノン誘導体(電子写真学会誌、30,3(1991)などに記載のもの)、あるいは
【化11】
Figure 0003726316
【化12】
Figure 0003726316
【0015】
などの化合物(J.Apply.Phys.,27,269(1988)などに記載のもの)や、オキサジアゾール誘導体(前記文献、Jpn.J.Appl.Phys.,27,L713(1988)、アプライドフィジックスレター(Appl.Phys.Lett.),55,1489(1989)などに記載のもの)、チオフェン 誘導体(特開平4−212286号公報などに記載のもの)、トリアゾール誘導体(Jpn.J.Appl.Phys.,32,L917(1993)などに記載のもの)、チアジアゾール誘導体(第43回高分子学会予稿集、〓P1a007などに記載のもの)、オキシン誘導体の金属錯体(電子情報通信学会技術研究報告、92(311),43(1992)などに記載のもの)、キノキサリン誘導体のポリマー(Jpn.J.Appl.Phys.,33,L250(1994)などに記載のもの)、フェナントロリン誘導体(第43回高分子討論会予稿集、14J07などに記載のもの)などを挙げることができる。
【0016】
本発明に用いる発光材料には、高分子学会編 高分子機能材料シリーズ”光機能材料”、共立出版(1991)、P236 に記載されているような昼光蛍光材料、蛍光増白剤、レーザー色素、有機シンチレータ、各種の蛍光分析試薬などの公知の発光材料を用いることができるが、具体的には、アントラセン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、ルブレン、キナクリドンなどの多環縮合化合物、クオーターフェニルなどのオリゴフェニレン系化合物、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチル−5−フェニル−2−オキザゾリル)ベンゼン、1,4−ビス(5−フェニル−2−オキサゾリル)ベンゼン、2,5−ビス(5−タシャリー−ブチル−2−ベンズオキサゾリル)チオフェン、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,6−ジフェニル−1,3,5−ヘキサトリエン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3,−ブタジエンなどの液体シンチレーション用シンチレータ、特開昭63-264692 号公報記載のオキシン誘導体の金属錯体、クマリン染料、ジシアノメチレンピラン染料、ジシアノメチレンチオピラン染料、ポリメチン染料、オキソベンズアントラセン染料、キサンテン染料、カルボスチリル染料およびペリレン染料、独国特許2534713公報に記載のオキサジン系化合物、第40回応用物理学関係連合講演会講演予稿集、1146(1993)に記載のスチルベン誘導体および特開平4-363891号公報記載のオキサジアゾール系化合物が好ましい。
【0017】
本発明のEL素子を作製する好適な方法の例を次の構成の素子について説明する。陽極/該ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極からなるEL素子の作製法について説明すると、まず適当な基板上に、所望の電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリングなどの方法により形成させ、陽極を作製したのち、この上にピラジノキノキサリン誘導体の薄膜を形成させる。薄膜化の方法としては、例えば、浸せき塗工法、スピンコート法、キャスト法、蒸着法などがあるが、均質な膜が得られやすく、不純物が混ざり難くかつピンホールが生成しにくいなどの点から蒸着法が好ましい。
【0018】
次に、このピラジノキノキサリン誘導体層の形成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以下、例えば蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望のEL素子が得られる。なお、このEL素子の作製においては、作製順序を逆にして、陰極、該ピラジノキノキサリン誘導体層、陽極の順に作製することも可能である。このようにして得られたEL素子に、直流電圧を印加する場合には、電圧3〜40V程度を印加すると、発光が透明または半透明の電極側より観測できる。さらに、交流電圧を印加することによっても発光する。なお印加する交流の波形は任意でよい。
【0019】
[実施例] 次に本発明を実施例に基づいて更に詳しく説明する。
(実施例1) 式(3)で表される化合物(TPPQ)の合成
1,2,4,5−テトラアミノベンゼン塩酸塩400mg、ベンジル592mg、テトラメチルエチレンジアミン320mgおよびエタノール50mlを混合し、30時間還流した。冷却後、析出した固体をろ取し水およびメタノールで洗浄後乾燥した。収量は、290mgであった。これを昇華精製し、目的の化合物を得た。
このものは、固体で黄緑色の蛍光を発した。H−NMR δ 7.40(m,12H), 7.62(m,8H), 9.03(s,2H)。
【0020】
(実施例2) 式(5)で表される化合物(TBQP)の合成
1,2,4,5−テトラアミノベンゼン塩酸塩500mg、9,10−フェナンスレンキノン733mg、テトラメチルエチレンジアミン400mgおよびエタノール50mlを混合し、30時間還流した。冷却後、析出した固体をろ取し水およびメタノールで洗浄後乾燥した。収量は、680mgであった。これを昇華精製し、目的の化合物を得た。
【0021】
(実施例3) 式(4)で表される化合物(TTPQ)の合成
実施例2で用いた9,10−フェナンスレンキノンを4、4’−ジメチルベンジルに代えた以外は実施例2に準じる方法で合成した。
【0022】
(実施例4)
25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にITOを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホルダーに固定し、石英製のるつぼにTPDをいれ、別のるつぼに1,3−ジ(9−アンスリル)−2−(9−カルバゾリルメチル)−プロパン(AnCz)をいれ、もう1つのるつぼにTPPQを入れて真空槽を1X10−4Paまで減圧した。TPD入りのるつぼを加熱し、膜厚50nmになるように蒸着した。次に、この上にAnCz入りのるつぼを加熱して、膜厚50nmになるように蒸着した。最後に、TPPQを入れたるつぼを加熱して膜厚50nmになるように蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であった。その後真空槽を2×10−4Paまで減圧してから、グラファイト性のるつぼから、マグネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧8Vを印加すると60mA/cmの電流が流れ、1900cd/mの緑色の発光を得た。この素子は、5時間駆動後も安定に発光した。
【0023】
(比較例1)
実施例4で用いたキノキサリン誘導体をPBDに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧13Vを印加すると70mA/cmの電流が流れ、1300cd/mの緑色の発光を得た。この素子は、5分駆動後に非発光部位が生じ、発光輝度が約1/3に低下した。
【0024】
(実施例5)
実施例4で用いたAnCzを4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニルに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧9Vを印加すると50mA/cmの電流が流れ、1500cd/mの青色の発光を得た。この素子は、5時間駆動後も安定に発光した。
【0025】
(実施例6)
実施例4で用いたTPPQをTBQPに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧11Vを印加すると約60mA/cmの電流 が流れ、1800cd/mの緑色の発光を得た。この素子は、5時間駆動後も安定に発光した。
【0026】
(実施例7)
実施例4で用いたTPPQをTTPQに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧11Vを印加すると約70mA/cmの電流 が流れ、1900cd/mの緑色の発光を得た。この素子は、5時間駆動後も安定に発光した。
【0027】
【発明の効果】
本発明のEL素子に用いられるピラジノキノキサリン誘導体は多環構造からなるため融点及びガラス転移点が高く、熱安定性に優れ、薄膜状態での安定性に富むため、これを用いた本発明のEL素子は、寿命が長く実用的価値が高い。これらを用いることにより、フルカラーディスプレー等の高効率な発光素子が作成できる。

Claims (3)

  1. 一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体を用いた電界発光素子。
    Figure 0003726316
    [一般式(1)において、R〜Rは、それぞれ独立に、メチル基で置換されてもよいフェニル基を表し、このフェニル基は縮合してもよい。]
  2. 一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体を電荷輸送材料として用いた、請求項1に記載の電界発光素子。
  3. 電界発光素子の構成が、陽極/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/発光層/ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送材料+発光材料+ピラジノキノキサリン誘導体層/陰極の何れかであり、該ピラジノキノキサリン誘導体が一般式(1)で表されるピラジノキノキサリン誘導体である、請求項1に記載の電界発光素子。
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