JP3729646B2 - モータ用ブラケット - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、モータを車体パネルに固定するのに利用されるモータ用ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
モータを車体パネルに固定するモータ用ブラケットとしては、モータに電気的に接続された接地用リード線の端部に結合された共締プレートを回り止めるのに、このモータ用ブラケットとは別体の回止部材を車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔上に配置しているものや、モータ用ブラケットとは別体の回止部材を車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔の近くに半田付け等の手段によって取付けたり、車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔の外側を切り起こすことによって回止部材を配置しているものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したモータ用ブラケットにおいて、モータ用ブラケットとは別体の回止部材を車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔上に配置したり、ねじ孔の近くに半田付け等の手段によって取付けたものでは、回止部材がモータ用ブラケットとは別体になるから、作業性が良いとは言えないばかりか、回止部材のための部品管理が必要になるから、工数が増加するという問題点があった。また、ねじ孔の外側に切り起こした回止部材を配置したものでは、モータ用ブラケットの回止部材を切り起こした跡に穴ができるから、強度が低くなるという問題点があった。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わるモータ用ブラケットは、工数が増加することなく、また、強度が低くなることがないモータ用ブラケットを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わるモータ用ブラケットでは、モータを取付けるためのモータ取付部と、車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔が形成されていて、このねじ孔に挿通された車体パネル固定用ねじにより車体パネルに固定される車体パネル固定部とをブラケット本体に備えたモータ用ブラケットであって、ブラケット本体の車体パネル固定部には、ねじ孔と、このねじ孔の中心に向けて突出した回止舌片形成用板部と、この回止舌片形成用板部の両側に形成された一対の間隙部と、この一対の間隙部により折曲可能とされた回止舌片形成用板部をほぼ直角に折曲してブラケット本体の第1の面上に突出し、モータに電気的に接続される接地用リード線の端部に結合されるとともに車体パネル固定用ねじに挿通される共締プレートを回り止め可能な回止舌片とを備えている構成としたことを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項2に係わるモータ用ブラケットでは、共締プレートには、車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ挿通孔が形成されたプレート本体と、このプレート本体の外側に突出形成されて、接地用リード線が電気的に接続されたリード線接続部とが備えられ、回止舌片は、モータ用ブラケットに備えられたブラケット本体上で共締プレートのリード線接続部に係止可能な位置に突出形成されている構成としたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項3に係わるモータ用ブラケットでは、回止舌片のねじ孔の中心からの距離は、車体パネル固定用ねじに取付けられる間隙部材に非接触となるような寸法に選ばれている構成としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
この発明の請求項1に係わるモータ用ブラケットにおいて、共締プレートを回り止めする回止舌片は、ねじ孔の中心に向けて突出した回止舌片形成用板部の両側に形成された一対の間隙部により折曲可能とされた該回止舌片形成用板部をほぼ直角に折曲してブラケット本体の第1の面上に突出する如く形成した。それ故、回止舌片の成形に際し、ねじ孔の打ち抜き孔内部分が用いられるから、回止舌片がモータ用ブラケットに別体に作成されず、回止舌片を形成した跡に大きな孔が残らない。
【0010】
この発明の請求項2に係わるモータ用ブラケットにおいて、ブラケット本体上に突出形成された回止舌片は、共締プレートのリード線接続部にのみ係止可能な位置に配置されている。それ故、請求項1の作用に加え、回止舌片は、車体パネル固定用ねじがねじ込まれる際に車体パネル固定用ねじのねじ込みを拘束することがない。
【0011】
この発明の請求項3に係わるモータ用ブラケットにおいて、回止舌片は、車体パネル固定用ねじに取付けられる間隙部材に対して非接触なねじ孔の中心からの距離を置いて配置されている。それ故、請求項2および3の作用に加え、車体パネル固定用ねじがねじ込まれる際に、間隙部材が潰れたりして変形することなく、車体パネル固定用ねじのねじ込みが行われる。
【0012】
【実施例】
図1ないし図6には、この発明に係わるモータ用ブラケットの第1実施例が示されている。
【0013】
図示するモータ用ブラケット1には、ブラケット本体1a、モータ取付部1b、第1、第2、第3、第4の車体パネル固定部1c、1d、1e、1f、回止舌片1gが備えられており、このモータ用ブラケット1は、ワイパモータ2に取付けられてダッシュアッパパネル等の車体パネル3に固定される。
【0014】
ワイパモータ2は、ギヤケース4にねじ5がねじ込まれることによってモータケース6がギヤケース4に結合されており、モータケース6の内側に取付けられた2つのマグネット7、8の内周側にアーマチュア9が配置され、このアーマチュア9に備えられたアーマチュアシャフト10がギヤケース4とモータケース6とによって回転可能に支持されている。アーマチュアシャフト10の端部はギヤケース4内に突出して配置されて図示しない歯車減速機構に噛合されている。そして、歯車減速機構の出力端に出力軸11が噛合されている。出力軸11は、ギヤケース4から突出形成された出力軸支持部4aによって回転可能に支持され、図示しないリンクを介して図示しないピボットシャフトに結合されている。ピボットシャフトには、車体の外側で図示しないワイパアームが結合され、このワイパアームに図示しないワイパブレードが装着される。
【0015】
また、ワイパモータ2は、アーマチュア9に備えられたコンミュテータ12に図示しない複数個のブラシがそれぞれ電気的に接続可能に圧接されており、複数個のブラシがギヤケース6上に配置されたコネクタ13で図示しない外部の制御回路にそれぞれ接続される。そして、複数個のブラシのうちの接地用のブラシがボデーアース用リード線14に電気的に接続され、このボデーアース用リード線14がギヤケース4の外側に引き出されている。ボデーアース用リード線14の端部は、共締プレート15に電気的に接続されている。
【0016】
共締プレート15は、導電材によって成形されており、この共締プレート15には、円環形の板状にされて、後述する車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aに挿通されるねじ挿通孔15aが形成されたプレート本体15bと、このプレート本体15bに一体成形されていてボデーアース用リード線14の端部を囲んで加締られたリード線接続部15cとが備えられている。プレート本体15bは、図3に示されるように、厚さ寸法t1にされており、後述するラバーマウント17に備えられた小径部17aの半径寸法r1、大ワッシャ18の半径寸法r3よりも小さい半径寸法r3にされている。リード線接続部15cは、プレート本体15bの外周側に向け棒状に突出しており、図1に示されるように、リード線接続部15cの後述する第1のねじ孔1c1の中心aからの突出寸法L1は、図3に示されるラバーマウント17に備えられた小径部17aの半径寸法r1、大ワッシャ18の半径寸法r2よりも大きくされている。
【0017】
ワイパモータ2は、制御回路からブラシに電流が供給されることによって、コンミュテータ12を通じてアーマチュア9に備えられた図示しないアーマチュアコイルに電流が供給されてアーマチュアコイルより磁力が発生し、マグネット7、8が発生している磁力とアーマチュアコイルが発生している磁力とによってアーマチュアシャフト10が回転する。アーマチュアシャフト10が回転すると、歯車減速機構を介して出力軸11が回転し、この出力軸11の回転によって、リンクを介してピボットシャフトが往復で回動し、ピボットシャフトが往復で回動することによって、ワイパブレードが払拭面を往復で拭う。
【0018】
モータ用ブラケット1のブラケット本体1aは、ワイパモータ2よりも大きい矩形の外形で平板状に形成されており、図2に示されるように、車体パネル3の厚さ寸法t2とほぼ同一の厚さ寸法t3にされている。このブラケット本体1aの中央にモータ取付部1bが配置されている。
【0019】
モータ取付部1bには、図4に示されるように、出力軸挿通孔1b1、3つのモータ固定用ねじ挿通孔1b2、1b2、1b2がそれぞれ形成されている。出力軸挿通孔1b1は、丸孔にされており、図2に示されるように、ワイパモータ2に備えたギヤケース4の出力軸支持部4aがブラケット本体1aの第1の面1a1から第2の面1a2に向けて挿通される。
【0020】
モータ固定用ねじ挿通孔1b2、1b2、1b2は、出力軸挿通孔1b1の外側に等間隔で配置されており、モータ固定用ねじ挿通孔1b2、1b2、1b2には、ブラケット本体1aの第2の面1a2から第1の面1a1に向けてモータ固定用ねじ25がそれぞれ挿通される。そして、モータ固定用ねじ25がワイパモータ2に備えられたギヤケース4の図示しないねじ孔にそれぞれねじ込まれることによって、ワイパモータ2がモータ取付部1bに固定される。
【0021】
第1の車体パネル固定部1cは、ブラケット本体1aの図4中左方上側の第1の端縁1a3寄りに配置され、第2の車体パネル固定部1dは、ブラケット本体1aの図4中左方下側の第2の端縁1a4寄りに配置され、第3の車体パネル固定部1eは、ブラケット本体1aの図4中右方上側の第3の端縁1a5寄りに配置され、第4の車体パネル固定部1fは、ブラケット本体1aの図4中右方下側の第4の端縁1a6寄りに配置されている。
【0022】
第1の車体パネル固定部1cには、第1のねじ孔1c1、回止舌片1gがそれぞれ形成されている。
【0023】
第1のねじ孔1c1は、ブラケット本体1aの第1の端縁1a3に第1の切欠1a7を通じて連続的にして丸孔に形成されており、図4に示されるように、車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aの外径寸法D1よりも大きい内径寸法D2にされている。そして、第1のねじ孔1c1の第1の端縁1a3とは反対側に回止舌片1gが形成されている。
【0024】
回止舌片1gは、図3に示されるように、第1のねじ孔1c1の内側縁からほぼ直角に折り曲げられてブラケット本体1aの第1の面1a1上に板状に突出している。この回止舌片1gは、後述するラバーマウント17に備えられた小径部17aの厚さ寸法t4と、大ワッシャ18の厚さ寸法t5と、共締プレート15のプレート本体15bの厚さ寸法t1との合算値よりも大きいブラケット本体1aの第1の面1a1からの突出寸法L2をもつ。回止舌片1gの両側には、ブラケット本体1aとの間に、一対の間隙部1c3、1c4がそれぞれ形成されている。
【0025】
また、回止舌片1gは、図3に示されるように、第1のねじ孔1c1の中心aからの距離L3が、車体パネル固定用ねじ16の頭部16bと同一寸法にされた共締プレート15のプレート本体15bの半径寸法r3、間隙部材としてのラバーマウント17に備えられた小径部17aの半径寸法r1、間隙部材としての大ワッシャ18の半径寸法r2よりも大きくなっているとともに、共締プレート15のリード線接続部15cが第1のねじ孔1c1の中心aから突出する突出寸法L1よりも小さくなっている。そのため、回止舌片1gは、共締プレート15のプレート本体15b、ラバーマウント17の小径部17a、大ワッシャ18の外側に配置されてそれぞれに接触することなく、共締プレート15のリード線接続部15cにのみ係止するようになっている。つまり、回止舌片1gの第1のねじ孔1 c 1の中心aからの距離は、車体パネル固定用ねじ16に取付けられる間隙部材17、18に非接触となるような寸法に選ばれている。尚、ラバーマウント17には、小径部17aと、大径部17bとが2段に形成されており、弾性部材により円筒形に形成されている。
【0026】
回止舌片1gは、図5および図6に示される行程によって形成される。
【0027】
図5に示される第1行程において、ブラケット本体1aを成形するための母材30が打ち抜き加工されることによって、第1の端縁1a3寄りの第1の車体パネル固定部1cに、第1の切欠1a7、第1のねじ孔1c1、第1の端縁1a3の反対側から第1のねじ孔1c1の中心aに向けて突出した回止舌片形成用板部1c5、この回止舌片形成用板部1c5の両側に形成された一対の間隙部隙間1c3、1c4がそれぞれ形成される。このとき、回止舌片形成用板部1c5は、第1のねじ孔1c1の内周部でブラケット本体1aの同一面上に配置されている。
【0028】
そして、図6に示される第2行程において、一対の間隙部1c3、1c4により折曲可能とされた回止舌片形成用板部1c5は、第1のねじ孔1c1内に配置されている回止舌片形成用板部1c5の先端部1c6がブラケット本体1aの第2の面1a2側から第1の面1a1に向けほぼ直角に折曲加工されることによって、第1の面1a1上に突出寸法L2で突出する回止舌片1gが形成される。
【0029】
第1の車体パネル固定部1cは、車体パネル固定用ねじ16、ブッシュ22、ラバーマウント17、大ワッシャ18、共締プレート15、小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、ナット19を介して車体パネル3に取付けられている。車体パネル固定用ねじ16には、右ねじのねじ部16aが形成されている。ブッシュ22は、図3に示されるように、導電部材によって高さ寸法αの円筒形に形成されており、このブッシュ22は、車体パネル固定用ねじ16とナット19とがねじ込まれた際に、一方が大ワッシャ18に当接するとともに、他方が車体パネル3に当接することによって、大ワッシャ18から車体パネル3までの距離を決めるためのものであるとともに、大ワッシャ18を通じて共締プレート15から車体パネル3までの通電経路を形成している。
【0030】
第1の車体パネル固定部1cが車体パネル3に取付けられるに際し、ブッシュ22、小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、共締プレート15に備えられたプレート本体15bのねじ挿通孔15a、大ワッシャ18、ラバーマウント17がねじ部16aに順次挿通された車体パネル固定用ねじ16が第1の車体パネル固定部1c上に配置され、車体パネル3に形成されたねじ通孔3aに、ラバーマウント17から突出している車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが挿入される。そして、車体パネル3の裏面に配置されたナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられる。
【0031】
ナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられていくと、車体パネル固定用ねじ16の頭部16bとナット19との間の距離が小さくなるため、小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、共締プレート15のプレート本体15b、大ワッシャ18、ラバーマウント17が車体パネル固定用ねじ16の締め付け方向に図1中時計方向に車体パネル固定用ねじ16とともに回り始める。すると、共締プレート15のリード線接続部15cの回動軌跡上に回止舌片1gがあるため、小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、大ワッシャ18、ラバーマウント17は回り続け、共締プレート15のリード線接続部15cが回止舌片1gに係止して共締プレート15のプレート本体15bが回らなくなる。そして、共締プレート15のリード線接続部15cが回止舌片1gに係止してからも、車体パネル固定用ねじ16が締め付けられ続けるが、共締プレート15のリード線接続部15cは回止舌片1gに係止したままで回らないから、ボテーアース用リード線14が車体パネル固定用ねじ16に絡まったりすることなく保持されるとともに、共締プレート15のプレート本体15bが大ワッシャ18、ブッシュ22を通じて車体パネル3に電気的に接続されることによって、ボデーアース用リード線14を通じてワイパモータ2の接地経路が形成される。
【0032】
回止舌片1gは、第1のねじ孔1c1内に配置された回止舌片形成用板部1c5が折曲加工されることによって形成されているから、従来のもののように、モータ用ブラケットとは別体の回止部材を車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔上に配置したり、ねじ孔の近くに半田付け等の手段によって取付ける必要がなくなって、作業性が良好になる。また、回止舌片1gは、ブラケット本体1aに一体的にして形成されるから、別体の回止部材を備えたもののように、部品管理が必要でなくなって、工数が増加するおそれがない。そして、回止舌片1gは、従来のもののように、ねじ孔の外側に切り起こした回止部材を配置しないで形成されるので、ブラケット本体1aの強度が低くなることがない。
【0033】
一方、図4に示されるように、第2の車体パネル固定部1dには、第2の切欠1a8を介してブラケット本体1aの第2の端縁1a4に連続的にして第2のねじ孔1c7が形成され、第3の車体パネル固定部1eには、第3の切欠1a9を介してブラケット本体1aの第3の端縁1a5に連続的にして第3のねじ孔1c8が形成され、第4の車体パネル固定部1fには、第4の切欠1a10を介してブラケット本体1aの第4の端縁1a6に連続的にして第4のねじ孔1c9が形成されている。
【0034】
第2、第3、第4の車体パネル固定部1d、1e、1fには、回止舌片1gが形成されておらず、それぞれ同様にして車体パネル3に取付けられるため、ここでは、図2に示される第2の車体パネル固定部1dについてのみ説明する。
【0035】
第2の車体パネル固定部1dが車体パネル3に取付けられるに際し、大ワッシャ18、ラバーマウント17がねじ部16aに順次挿通された車体パネル固定用ねじ16が第2の車体パネル固定部1d上に配置され、車体パネル3に形成されたねじ通孔3bに車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが挿入される。そして、車体パネル3の裏面に配置されたナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられることによって、第2の車体パネル固定部1dが車体パネル3に取付けられる。
【0036】
上述したように、第1の車体パネル固定部1cにおいて、ナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられていくことによって、小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、大ワッシャ18、ラバーマウント17は回り続けるが、共締プレート15のリード線接続部15cが回止舌片1gに係止して回らないため、ボテーアース用リード線14が車体パネル固定用ねじ16に絡まったりすることなく保持されるものとなる。
【0037】
図7および図8には、この発明に係わるモータ用ブラケットの第2実施例が示されている。
【0038】
この場合、第1の車体パネル固定部1cに、第1実施例に示した第1の切欠1a7が設けられずに第1のねじ孔1c1が丸孔状に形成され、その第1のねじ孔1c1の内周側に回止舌片1gが形成されている。回止舌片1gは、共締プレート15のプレート本体15bと同一寸法にされた車体パネル固定用ねじ16の頭部16bの半径寸法r3よりも大きい値であって、第1のねじ孔1c1の中心aからの距離L3を置いて配置されている。また、回止舌片1gは、ブラケット本体1aからの突出寸法L4が共締プレート15のプレート本体15bの厚さ寸法t1よりも大きい。そして、この場合は、モータ用ブラケット1が車体パネル3に直接重ねられて取付けられ、第1実施例で用いられた小ワッシャ20、スプリングワッシャ21、大ワッシャ18、ラバーマウント17が用いられていない。
【0039】
この場合の第1の車体パネル固定部1cが車体パネル3に取付けられるに際し、共締プレート15に備えられたプレート本体15bのねじ挿通孔15aがねじ部16aに挿通された車体パネル固定用ねじ16が、第1の車体パネル固定部1c上に配置され、第1の車体パネル固定部1cの第1のねじ孔1c1、車体パネル3に形成されたねじ通孔3aに、車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが挿入される。そして、車体パネル3の裏面に配置されたナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられる。
【0040】
ナット19に対して車体パネル固定用ねじ16のねじ部16aが締め付けられていくと、共締プレート15のプレート本体15bが車体パネル固定用ねじ16の締め付け方向に図7中時計方向に車体パネル固定用ねじ16とともに回り始める。すると、共締プレート15のリード線接続部15cの回動軌跡上に回止舌片1gがあるため、共締プレート15のリード線接続部15cが回止舌片1gに係止して共締プレート15のプレート本体15bが回らなくなる。そして、共締プレート15のリード線接続部15cが回止舌片1gに係止してからも、車体パネル固定用ねじ16が締め付けられ続けるが、共締プレート15のリード線接続部15cは回止舌片1gに係止したままで回らないから、ボテーアース用リード線14が車体パネル固定用ねじ16に絡まったりすることなく保持されるとともに、共締プレート15のプレート本体15bが車体パネル固定用ねじ16を通じて車体パネル3に電気的に接続されることによってワイパモータ2の接地経路が形成される。
【0041】
この場合も、回止舌片1gは、図5、図6と同様にして、第1のねじ孔1c1内に配置された回止舌片形成用板部1c5が折曲加工されることによって形成されているから、従来のもののように、モータ用ブラケットとは別体の回止部材を車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔上に配置したり、ねじ孔の近くに半田付けによって取付ける必要がなくなって、作業性が良好になる。また、回止舌片1gは、ブラケット本体1aに一体的にして形成されるから、別体の回止部材を備えたもののように、部品管理が必要でなくなって、工数が増加するおそれがない。そして、回止舌片1gは、従来のもののように、ねじ孔の外側に切り起こした回止部材を配置しないので、ブラケット本体1aの強度が低くなることがない。
【0042】
図9には、この発明に係わるモータ用ブラケットの第3実施例が示されている。
【0043】
この場合のモータ用ブラケット1では、第1実施例で用いられたラバーマウント17が別体にされており、第1のラバーマウント31と、第1のラバーマウント31とは独立して形成された第2のラバーマウント32とから構成されている。第1のラバーマウント31は、回止舌片1gの第1のねじ孔1c1の中心aからの距離L3よりも小さい小さい半径寸法r4をもち、第1の実施例に用いられたラバーマウント17の小径部17aと同様の厚さ寸法t4をもつ。他の部位は第1実施例と同様に構成されているので、説明は省略する。
【0044】
図10および図11には、この発明に係わるモータ用ブラケットの第4実施例が示されている。
【0045】
この場合のモータ用ブラケット1では、回止舌片1gの先端部にフック1g1が形成されており、他の部位は第2実施例と同様に構成されている。
【0046】
そして、フック1g1には、共締プレート15に電気的に接続されたボデーアース用リード線14が引っ掛けられる。これにより、フック1g1は、共締プレート15から引き出されたボデーアース用リード線14が絡まらないようにする機能をもつ。
【0047】
図12および図13には、この発明に係わるモータ用ブラケットの第5実施例が示されている。
【0048】
この場合の回止舌片1gは、共締プレート15の回り止めを行うものではなく、モータ用ブラケット1とは独立した他のブラケット40を取り付けるのに用いたものであり、回止舌片1gにより、ブラケット40の端縁部40aが回止舌片1gに当接することによって回り止めされてモータ用ブラケット1に取り付けられている。
【0049】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1に係わるモータ用ブラケットによれば、共締プレートを回り止めする回止舌片は、ねじ孔の中心に向けて突出した回止舌片形成用板部の両側に形成された一対の間隙部により折曲可能とされた該回止舌片形成用板部をほぼ直角に折曲してブラケット本体の第1の面上に突出する如く形成されている。それ故、回止舌片の成形に際し、ねじ孔の打ち抜き孔内部分が用いられるから、回止舌片がモータ用ブラケットに別体に作成されず、回止舌片を形成した跡に大きな孔が残らない。よって、工数が増加することなく作成を行えるとともに、高い強度が得られるという優れた効果を奏する。
【0050】
この発明の請求項2に係わるモータ用ブラケットによれば、ブラケット本体上に突出形成された回止舌片は、共締プレートのリード線接続部にのみ係止可能な位置に配置されている。それ故、請求項1の効果に加え、回止舌片は、車体パネル固定用ねじがねじ込まれる際に車体パネル固定用ねじのねじ込みを拘束することがないから、作業性が良好になるという優れた効果を奏する。
【0051】
この発明の請求項3に係わるモータ用ブラケットによれば、回止舌片は、車体パネル固定用ねじに取付けられる間隙部材に対して非接触なねじ孔の中心からの距離を置いて配置されている。それ故、請求項1および2の効果に加え、車体パネル固定用ねじがねじ込まれる際に、間隙部材が潰れたりして変形することなく、車体パネル固定用ねじのねじ込みを確実に行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるモータ用ブラケットの第1実施例においての車体取付状態の正面図である。
【図2】図1に示したモータ用ブラケットの左側面図である。
【図3】図1に示したモータ用ブラケットの車体パネル固定用ねじまわりの断面図である。
【図4】図1に示したモータ用ブラケットの単体正面図である。
【図5】図1に示したモータ用ブラケットにおいての回止舌片を成形する行程説明図である。
【図6】図1に示したモータ用ブラケットにおいての回止舌片を成形する行程説明図である。
【図7】この発明に係わるモータ用ブラケットの第2実施例においての車体取付状態の部分破断正面図である。
【図8】図7に示したモータ用ブラケットの車体パネル固定用ねじまわりの断面図である。
【図9】この発明に係わるモータ用ブラケットの第3実施例においての車体取付状態の車体パネル固定用ねじまわりの断面図である。
【図10】この発明に係わるモータ用ブラケットの第4実施例においての側面図である。
【図11】図10に示したモータ用ブラケットにおいての回止舌片の外観斜視図である。
【図12】この発明に係わるモータ用ブラケットの第5実施例においての車体取付状態の断面図である。
【図13】図12に示したモータ用ブラケットの部分破断正面図である。
【符号の説明】
1 モータ用ブラケット
1a ブラケット本体
1b モータ取付部
1c (車体パネル固定部)第1の車体パネル固定部
1c1 (ねじ孔)第1のねじ孔
1c3,1c4 一対の間隙部
1c5 回止舌片形成用板部
1g 回止舌片
2 (モータ)ワイパモータ
3 車体パネル
14 (接地用リード線)ボデーアース用リード線
15 共締プレート
15a ねじ挿通孔
15b プレート本体
15c リード線接続部
16 車体パネル固定用ねじ
17 (間隙部材)ラバーマウント
18 (間隙部材)大ワッシャ
Claims (3)
- モータを取付けるためのモータ取付部と、車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ孔が形成されていて、このねじ孔に挿通された車体パネル固定用ねじにより車体パネルに固定される車体パネル固定部とをブラケット本体に備えたモータ用ブラケットであって、上記ブラケット本体の上記車体パネル固定部には、ねじ孔と、このねじ孔の中心に向けて突出した回止舌片形成用板部と、この回止舌片形成用板部の両側に形成された一対の間隙部と、この一対の間隙部により折曲可能とされた上記回止舌片形成用板部をほぼ直角に折曲して上記ブラケット本体の第1の面上に突出し、上記モータに電気的に接続される接地用リード線の端部に結合されるとともに上記車体パネル固定用ねじに挿通される共締プレートを回り止め可能な回止舌片とを備えていることを特徴とするモータ用ブラケット。
- 上記共締プレートには、上記車体パネル固定用ねじが挿通されるねじ挿通孔が形成されたプレート本体と、このプレート本体の外側に突出形成されて、上記接地用リード線が電気的に接続されたリード線接続部とが備えられ、上記回止舌片は、上記共締プレートのリード線接続部に係止可能な位置に突出形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ用ブラケット。
- 上記回止舌片の上記ねじ孔の中心からの距離は、上記車体パネル固定用ねじに取付けられる間隙部材に非接触となるような寸法に選ばれていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ用ブラケット。
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