JP3735758B2 - 車両用ダッシュボード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用ダッシュボードに関し、更に詳細には、同一車種における左ハンドル仕様および右ハンドル仕様に共通的に対応することができ、また部品の保守・点検や交換等を容易になし得るようにしたダッシュボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば乗用車の運転席および助手席の前側には、ダッシュボードが設けられている。このダッシュボードにおける車幅方向の本体部分には、スピードメータやタコメータ等の各種計器類および警告灯等を備えた計器板が運転席側に装着され、また各種の小間物や車検証等を収納するグローブボックス(物品収納部)が助手席側に装着される。更に、空調機器やオーディオ機器等の各種操作部を備えるセンターコンソールが、左右略中央部に配設されている。
【0003】
乗用車を含む多くの車両は、日本国内だけでなく世界各国での使用を前提とした設計がなされており、同一車種であっても仕向国の交通法規に応じて右ハンドル仕様と左ハンドル仕様が製造されている。この場合に、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様では、ハンドルの位置が左右何れかに設定されることにより、前記計器板とクローブボックスの装着位置を夫々逆にする必要がある。従って一般的には、左右のデザインを正反対にした2種類のダッシュボードを製作し、これらに前記計器板やグローブボックスおよびその他の各種部品を装着して、右ハンドル仕様や左ハンドル仕様に夫々対応させるようになっている。
【0004】
更に、ダッシュボードは合成樹脂製の成形品が主流となっており、その本体を一体成形により単体として構成したものや、該本体を複数の部材として別々に成形した後に各部材を合体して構成したもの等が使い分けられている。後者のダッシュボードは、一体成形での製作が技術的に困難である場合に採用される製造方法であるが、複数の部材で構成される本体にあっては、各部材同志をスクリュー(ねじ)等により容易に離脱し得ないよう固着して、略一体品として取扱い得るようになっている。そしてこのように製造された本体に対し、前記計器板やグローブボックス、空調機器等の各種部品を所定位置に取付けてダッシュボードが製作される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前述したダッシュボードは、車両の室内の略全幅に亘るかなり大型なものであり、従ってこれを成形する金型も相当に大型なものとなる。しかもダッシュボードは、車両の外観スタイルにマッチさせた車種毎の独自デザインとする必要があるので、複雑な3次曲面で造形すると共に、表面に所要の模様や凹凸等を付加して質感の向上を図る必要がある。また、前記計器板や空調機器等の各種機器を確実に搭載保持するために、適宜位置にリブ等を配して適切な補強手段を施す必要もある。従って、ダッシュボード用の成形金型は精密かつ複雑なものとならざるを得ず、該金型の製作費用が極めて嵩むものとなっている。しかも同一車種において、左ハンドル仕様と右ハンドル仕様とに対応したダッシュボードを成形するために、専用の金型を夫々準備することは、単純に2倍の金型製作費を要することを意味し、該ダッシュボードの生産コストおよびそれ伴なう車両の生産コストが嵩む大きな要因となっている。
【0006】
また一般的に、空調機器本体やエンジン制御用のマイクロコンピュータ、計器板の計器類等に付随した機器は、ダッシュボードの内部や裏側に取付けられている場合が多い。しかし、従来の如き一体または略一体的に成形しかつ簡単な取外しが不可能に構成したダッシュボードでは、該ダッシュボード内に装着された前記各種機器の保守・点検や交換に際して、その取外しおよび取付け作業が極めて煩わしく、多くの時間を要する難点があった。
【0007】
【発明の目的】
この発明は、前述した欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、同一車種における左ハンドル仕様と右ハンドル仕様に対し、本体や計器板、グロッブボックス等の各種構成部材をユニット化して共通的に使用し得るよう構成して生産コストの低減を図ると共に、上部半体を簡単に脱着し得るよう構成して、内部に取付られた各種機器の保守・点検等を容易になし得るようにした車両用ダッシュボードを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る車両用ダッシュボードは、右側または左側にハンドルを設けるようにした車両用ダッシュボードにおいて、
このダッシュボードを、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形し、該ダッシュボードの上部左側および上部右側に、別途成形した計器板または化粧蓋の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した凹部を形成し、
該ダッシュボードの下部左側および下部右側に、別途成形したハンドル用コラムまたはグローブボックスの何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した切欠部を形成し、
右側にハンドルを設ける場合は、前記ダッシュボードにおける上部右側の凹部に前記計器板を取付けると共に、上部左側の凹部に前記化粧蓋を取付け、また下部右側の切欠部に前記ハンドル用コラムを取付けると共に、下部左側の切欠部に前記グローブボックスを取付け、
左側にハンドルを設ける場合は、前記ダッシュボードにおける上部左側の凹部に前記計器板を取付けると共に、上部右側の凹部に前記化粧蓋を取付け、また下部左側の切欠部に前記ハンドル用コラムを取付けると共に、下部右側の切欠部に前記グローブボックスを取付けるよう構成したことを特徴とする。
【0010】
同じく、前記車両用ダッシュボードを好適に実施するため本願の更に別の発明は、右側または左側にハンドルを設けるようにした車両用ダッシュボードにおいて、
このダッシュボードを、略中間の水平部位において上部半体と下部半体とに上下に分割すると共に、
該上部半体と下部半体とを、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形し、
前記上部半体の左側および右側に、別途成形した計器板または化粧蓋の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した凹部を形成し、
前記下部半体の左側および右側に、別途成形したハンドル用コラムまたはグローブボックスの何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した切欠部を形成し、右側にハンドルを設ける場合は、前記上部半体における右側の凹部に前記計器板を取付けると共に、左側の凹部に前記化粧蓋を取付け、また下部半体における右側の切欠部に前記ハンドル用コラムを取付けると共に、左側の切欠部に前記グローブボックスを取付け、
左側にハンドルを設ける場合は、前記上部半体における左側の凹部に前記計器板を取付けると共に、右側の凹部に前記化粧蓋を取付け、また下部半体における左側の切欠部に前記ハンドル用コラムを取付けると共に、右側の切欠部に前記グローブボックスを取付けるよう構成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係る車両用ダッシュボードにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。図1は、本発明の好適な一実施例に係るダッシュボードの外観を示す斜視図であって、右ハンドル仕様に組立てられたものである。また図2は、実施例に係るダッシュボードの各構成部材を分解状態で示す概略斜視図である。なお、説明の便宜上図1における左側をダッシュボードの「左側」とし、右側を該ダッシュボードの「右側」とする。このダッシュボード10は、図2に示すように、上部半体14と下部半体16とに分割され縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形した本体12と、前記上部半体14における右側に取付けた計器板22と、該上部半体14における左側に取付けた化粧蓋24と、前記下部半体16における右側に取付けた下部カバー30と、該下部半体16における左側に取付けたグローブボックス32と、左右中央部に画成されたセンターコンソール34とから基本的に構成されている。
【0012】
前記上部半体14は、図2に示すように、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形され、その上面前側の左右対称位置には、全く同一の寸法および形状に成形した凹部18,20が形成されている。また前記計器板22および化粧蓋24は、前記凹部18,20に整合する外形形状に別途成形してあり、該凹部18,20の何れでも選択的に取付け可能となっている。従って、上部半体14は、前記計器板22および化粧蓋24の取付位置を変更することで、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様とのどちらにも共通的に実施し得るようになっている。例えば、右ハンドル仕様にする場合は、図2に示すように、右側の凹部18に前記計器板22を取付けると共に左側の凹部20に前記化粧蓋24を取付けて対応し、また左ハンドル仕様にする場合は、図4に示すように、左側の凹部20に前記計器板22を取付けると共に右側の凹部18に前記化粧蓋24を取付けて対応し得るようになっている。
【0013】
前記左右の各凹部18,20には、図2および図4に示すように、所要の開口38が形成してあり、この開口38を介して前記計器板22における裏面の突出部22aが上部半体14の裏側へ延出し、図示しない所要の接続器具を介して電気的または機械的な接続がなされる。なお、前記凹部18,20に整合する外形形状に成形したエアバッグ40を別途準備し、前記化粧蓋24の代わりに適宜取付けるようにすれば、助手席の乗員に対する安全性を高めることができる。図6は、前記凹部18または20にエアバッグ40を取付けた状態を示すものであるが、この場合にあっても該エアバッグ40における後面の突出部40aが前記開口38を介して上部半体14の裏側へ延出し、ボディ横方向に延在するリーンホースメント42に取付け得るようになっている。
【0014】
また、上部半体14の前面下端において前記左右の凹部18,20に対応した位置には、図1,図3および図5に示すように、前記下部カバー30に形成された切欠30aと整合し得る切欠44が形成してあり、これら切欠30a,44によって画成される開口46にハンドル36のコラム48が挿通される。このコラム48は、図示しない部材を介して前記リーンホースメント42に取付けられ、上下のチルト動作をなし得るようになっている。更に、上部半体14の前面の中央部と左右両端部および上面後端部(フロントガラスの下端部近傍)に、図示しない空調機器で調温された空気の吹出口50が設けられている。これら各吹出口50は、下部半体16に上部半体14を取付けた際に、該下部半体16の上面所要位置に設けたダクト(図示せず)に整合するよう設定されている。
【0015】
前記下部半体16は、図2および図4に示すように、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形され、その前側の左右対称位置には、全く同一の寸法および形状に切欠かれた切欠部26,28が画成されている。また前記グローブボックス32および下部カバー30は、前記切欠部26,28に整合する外形形状に別途成形してあり、該切欠部26,28の何れでも選択的に取付け可能となっている。従って、下部半体16は、前記グローブボックス32および下部カバー30の取付位置を変更することで、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様とのどちらにも共通的に実施し得るようになっている。例えば、右ハンドル仕様にする場合は、図2に示すように、右側の切欠部26に前記下部カバー30を取付けると共に左側の切欠部28に前記グローブボックス32を取付けて対応し、また左ハンドル仕様にする場合は、図4に示すように、左側の切欠部28に前記下部カバー30を取付けると共に右側の切欠部26に前記グローブボックス32を取付けて対応し得るようになっている。
【0016】
前記グローブボックス32は、図6に示すように、その下部を回動中心として開閉し得るよう下部半体16に取付けられ、前方へ開成した状態で収納部32aに対する小間物等の出入れを行なうことができる。なお、グローブボックス32を取付けた場合には、前記コラム48の挿通のために形成した上部半体14の切欠44は開口52として形成されるので、図2,図4および図6に示すように、この開口52から内部空間44aに収納される引出し式の収納部材54等を設けることができる。但し、この収納部材54を設ける必要がない場合には、前記開口52に整合する化粧板(図示せず)を脱着不可能に取付ければよい。
【0017】
前記センターコンソール34は、下部半体16の左右中央部が前側へ突出した状態に形成されており、図2および図7に示すように、この開口部34aを介して空調機器の操作部68やオーディオ機器70等が取付けられている。なお、このセンターコンソール34の上方に、前記上部半体14の前側中央に設けた吹出口50が位置するようになる。
【0018】
本実施例に係るダッシュボード10では、図8および図9に示すように、前記下部半体16に対し別体に成形された上部半体14を、着脱可能に組付け得るようになっている。例えば下部半体16は、その後部に上部半体14後部から後方へ延出した取着片56が係着し得る通孔58が形成してあると共に、前部上面にビス60用の挿通孔62が形成してある。また上部半体14においては、前記取着片56の先端に内方へ弾性変形可能な係着部材64が取付けてあると共に、前部下面に孔66が形成してある。そして、図示しない車両のボディにボルト等により前もって取付けた下部半体16の前記通孔58に対し、上部半体14の前記係着部材64を圧入して係着させた後、前記挿通孔62と孔66とを整合させて前記ビス60を螺着することにより、下部半体16に対し上部半体14が確実に固定される。また上部半体14を取外す場合は、前記ビス60を緩めて外した後、上部半体14を車両後方へ引張ることにより係着部材64と通孔58との係着が解除され、容易に取外すことができる。
【0019】
前述したように、本実施例に係る車両用ダッシュボード10では、図2および図4に示すように、左右対称に成形された上部半体14と下部半体16とからなる本体12に対し、ユニット化された計器板22、化粧蓋24またはエアバッグ40、下部カバー30およびグローブボックス32等の各構成部材の取付位置を変更するだけで、図1に示す右ハンドル仕様とダッシュボード10と、図3に示す左ハンドル仕様のダッシュボード10とに対応することができる。すなわち、上部半体14と下部半体16をはじめ計器板22、化粧蓋24またはエアバッグ40、下部カバー30、グローブボックス32等の各構成部材を基本的に一種類ずつ製作すれば、左右各ハンドル仕様のダッシュボード10を実施し得る。
【0020】
更に、本実施例に係るダッシュボード10では、質感の異なる複数の上部半体14を製作して下部半体16に取付けることにより、グレードによる差別化を容易に図り得る利点がある。例えば、一体成形した状態のまま実施する低級グレード用の上部半体14と、更に表皮を設け発泡ウレタン材等を適宜注入して外観の質感向上を図った高級グレード用の上部半体14を準備し、各グレードに共通して実施される下部半体16に適宜取付ければ、同一意匠にて質感の異なる複数のダッシュボード10を実施することが可能となる。
【0021】
【実施例の作用】
次に、本発明に係る車両用ダッシュボードの作用につき説明する。実施例に係るダッシュボード10は、前述したように、本体12を右ハンドル仕様と左ハンドル仕様のどちらにも共通的に実施し得るようになっている。そしてこの本体12に取付けられる計器板22と化粧蓋24およびエアバッグ40、グローブボックス32と下部カバー30とは、夫々外郭形状を同一としたユニット部材として構成してあるので、前記本体12に対しその取付位置を適宜変更し得るようになっている。従って、ダッシュボード10を構成する前記各部材を夫々一種類ずつ製作すれば、右ハンドル仕様のダッシュボード10と左ハンドル仕様のダッシュボード10とに好適に対応し得る。
【0022】
例えば、図1に示すような右ハンドル仕様のダッシュボード10を製作するには、図2に示すように、上部半体14における右側の凹部18に計器板22を取付けると共に、左側の凹部20に化粧蓋24またはエアバッグ40を取付け、更に左側の切欠44に引出し式の収納部材54をスライド可能に取付ける。また下部半体16は、左側の切欠部28にグローブボックス32を開閉可能に組付け、センターコンソール34に空調機器68やオーディオ機器70等を取付ける。そして、先ず前記下部半体16を車両の室内前部にボルト等で取付固定し、図5に示すように、ハンドル36のコラム48を該下部本体16の開口46に位置するよう調整した後に、右側の切欠部26に下部カバー30を取付ける。その次に図9に示すように、前記下部半体16の通孔58に上部半体14における取着片56の係着部材64を圧入して係着させると共にビス60で螺着することにより、ダッシュボード10はボディに好適に取付けられる。なお、先に上部半体14のみを下部半体16に取付け、その後に前記計器板22と化粧蓋24またはエアバッグ40を凹部18,20に取付けるようにしてもよい。
【0023】
また図3に示すような左ハンドル仕様のダッシュボード10を製作するには、図4に示すように、上部半体14における左側の凹部20に計器板22を取付けると共に、右側の凹部18に化粧蓋24またはエアバッグ40を取付け、更に右側の切欠44に引出し式の収納部材54をスライド可能に取付ける。また下部半体16は、右側の切欠部26にグローブボックス32を開閉可能に取付け、センターコンソール34に空調機器68やオーディオ機器70等を取付ける。そして、先ず前記下部半体16を車両の室内前部にボルト等で取付固定し、図5に示すように、ハンドル36のコラム48を該下部本体16の開口46に位置するよう調整した後、左側の切欠部28に下部カバー30を取付ける。その次に図9に示すように、前記下部半体16の通孔58に上部半体14における取着片56の係着部材64を圧入して係着させると共にビス60で螺着することにより、ダッシュボード10はボディに好適に取付けられる。なお前述の場合と同様に、先に上部半体14のみを下部半体16に取付け、その後に前記計器板22と化粧蓋24またはエアバッグ40を凹部20,18に取付けるようにしてもよい。
【0024】
前記ダッシュボード10において、例えば空調機器本体やエンジン制御用のマイクロコンピュータ、計器類等、該ダッシュボード10内部または裏側に装着された機器の保守・点検や修理・交換に際しては、上部半体14のみを取外すことで容易に対応し得る。すなわち、上部半体14と下部半体16とを固定している前記ビス60を取外した後、該上部半体14を車両後方へ引張ることにより、上部半体14の係着部材64と、下部半体16の通孔58との係着が解除され、該下部半体16から上部半体14を容易に取外すことができる。そして作業の終了後は、前記係着部材64を通孔58に圧入して係着させると共に、ビス60を螺着することにより、下部半体16に対し上部半体14を容易に取付けることができる。
【0025】
また上部半体14を、樹脂成形のみで製作したものや、更に表皮を設けて発泡ウレタン材等を適宜注入して質感向上を図ったもの等、複数種製作すれば、同一意匠で質感の異なったダッシュボード10を製作でき、グレードによる差別化にも容易に対応し得る。
【0026】
前述したように、本発明に係る車両用のダッシュボード10では、上部半体14と下部半体16とに分割した本体12に対し、計器板22と化粧蓋24またはエアバッグ40、グローブボックス32と下部カバー30、収納部材54等の全ての構成部材をユニット化することができ、これらの取付け位置を変更するだけで右ハンドル仕様にも左ハンドル仕様にも好適に対応することができる。そして前記上部半体14と下部半体16とから構成される本体12は、一種類のみ製作するだけで両仕様に対応できるので、金型製作費を大幅に節約してダッシュボードおよび車両の生産コストを低減し得る。
【0027】
【変更例】
本発明に係る車両用のダッシュボードは、本体12が縦の中心線から左右対称形状に成形することと、凹部18,20および切欠部26,28とを縦の中心線から左右対称位置に成形してあることを前提とすれば、前述した実施例のものに限らず、適宜変更したものも好適に実施し得る。例えば、本体12が車両のボディに対して容易に着脱し得るよう構成できれば、上部半体14と下部半体16とを離脱不能に固着して略単体部材として構成し得る。すなわち、ボディに対し本体12を容易に着脱し得れば、ダッシュボード内に装着された各種機器の保守・点検や修理・交換の際には、全体を取外して簡単かつ円滑に作業を行なうことができる。更に図示しないが、本体12を一体成形による完全な単体部材として構成し、上方に質感の異なる蓋状部材を装着するようにしても、グレードに対する差別化を図ることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る車両用ダッシュボードによれば、単一の部材として製作された上部半体と下部半体とからなる本体に対し、計器板、化粧蓋またはエアバッグ、下部カバー、グローブボックス等のユニット化された構成部材の取付位置を変更するだけで、右ハンドル仕様のダッシュボードと左ハンドル仕様のダッシュボードに簡単に対応し得る。従って、左右各ハンドル仕様のダッシュボードの製作に際しては、基本的に全ての構成部材を共通部品とし得るので部品点数の削減や生産管理の向上等が可能となると共に、一種類の金型のみを準備して対応し得るので金型製作費を大幅に節減することができ、ダッシュボードの生産コストおよびそれに伴なう車両の生産コストの低減が可能となる等の極めて有益な利点がある。
【0029】
また、ダッシュボードを上下分割式に構成することにより、例えば該ダッシュボード内に装着された各種機器の保守・点検や修理・交換に際しては、上部半体のみを取外すことで簡単かつ容易に作業を行なうことができる。更に複種類の上部半体を準備すれば、質感の異なるダッシュボードを容易に製作し得るので、グレードによる差別化に簡単に対応し得る等の利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係る車両用ダッシュボードの外観を示す概略斜視図であって、右ハンドル仕様のダッシュボードを示している。
【図2】前記右ハンドル仕様のダッシュボードを分解状態で示す斜視図である。
【図3】実施例に係る車両用ダッシュボードの外観を示す概略視斜図であって、左ハンドル仕様のダッシュボードを示している。
【図4】前記左ハンドル仕様のダッシュボードを分解状態で示す斜視図である。
【図5】運転席側の所要位置で破断した状態を示す側断面図である。
【図6】助手席側の所要位置で破断した状態を示す側断面図である。
【図7】センターコンソールの所要位置で破断した状態を示す側断面図である。
【図8】下部半体に上部半体を取付ける方法を示す説明図である。
【図9】下部半体に上部半体を取付けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ダッシュボード
14 上部半体
16 下部半体
18,20 凹部
22 計器板
24 化粧蓋
26,28 切欠部
32 グローブボックス
36 ハンドル
40 エアバッグ
48 コラム(ハンドル用コラム)
Claims (3)
- 右側または左側にハンドル(36)を設けるようにした車両用ダッシュボードにおいて、
このダッシュボード(10)を、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形し、
該ダッシュボード(10)の上部左側および上部右側に、別途成形した計器板(22)または化粧蓋(24)の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した凹部(20,18)を形成し、
該ダッシュボード(10)の下部左側および下部右側に、別途成形したハンドル用コラム(48)またはグローブボックス(32)の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した切欠部(28,26)を形成し、
右側にハンドル(36)を設ける場合は、前記ダッシュボード(10)における上部右側の凹部(18)に前記計器板(22)を取付けると共に、上部左側の凹部(20)に前記化粧蓋(24)を取付け、また下部右側の切欠部(26)に前記ハンドル用コラム(48)を取付けると共に、下部左側の切欠部(28)に前記グローブボックス(32)を取付け、
左側にハンドル(36)を設ける場合は、前記ダッシュボード(10)における上部左側の凹部(20)に前記計器板(22)を取付けると共に、上部右側の凹部(18)に前記化粧蓋(24)を取付け、また下部左側の切欠部(28)に前記ハンドル用コラム(48)を取付けると共に、下部右側の切欠部(26)に前記グローブボックス(32)を取付けるよう構成した
ことを特徴とする車両用ダッシュボード。 - 右側または左側にハンドル(36)を設けるようにした車両用ダッシュボードにおいて、
このダッシュボード(10)を、略中間の水平部位において上部半体(14)と下部半体(16)とに上下に分割すると共に、
該上部半体(14)と下部半体(16)とを、縦の中心線を基準として基本的に左右対称に成形し、
前記上部半体(14)の左側および右側に、別途成形した計器板(22)または化粧蓋(24)の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した凹部(20,18)を形成し、
前記下部半体(16)の左側および右側に、別途成形したハンドル用コラム(48)またはグローブボックス(32)の何れでも選択的に取付け可能な寸法に設定した切欠部(28,26)を形成し、
右側にハンドル(36)を設ける場合は、前記上部半体(14)における右側の凹部(18)に前記計器板(22)を取付けると共に、左側の凹部(20)に前記化粧蓋(24)を取付け、また下部半体(16)における右側の切欠部(26)に前記ハンドル用コラム(48)を取付けると共に、左側の切欠部(28)に前記グローブボックス(32)を取付け、
左側にハンドル(36)を設ける場合は、前記上部半体(14)における左側の凹部(20)に前記計器板(22)を取付けると共に、右側の凹部(18)に前記化粧蓋(24)を取付け、また下部半体(16)における左側の切欠部(28)に前記ハンドル用コラム(48)を取付けると共に、右側の切欠部(26)に前記グローブボックス(32)を取付けるよう構成した
ことを特徴とする車両用ダッシュボード。 - 前記凹部(18,20)に取付け可能に成形したエアバッグ(40)を別途準備し、前記化粧蓋(24)に代えてこのエアバッグ(40)を、対応の凹部(18,20)に装着するよう構成した請求項1または2記載の車両用ダッシュボード。
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